JP4700380B2 - 介助支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、介助支援システムに関する。特に、本発明は、被介助者を介助する介助者による介助処置を支援する介助支援システムに関する。
従来、被介助者の状態に応じた応急処置に関する情報が収集されているデータベースと、介助者の携帯端末との情報交換によって、介助者が応急処置に関する情報を取得する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、発作を起こす可能性の高い被介助者に、医療機関及び被介助者の識別番号を付与したカードを携帯させて、緊急時に当該カードの情報を読み取って、被介助者を、被介助者の掛かり付けの医療機関へ搬送する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。更には、緊急医療隊員が、発作を起こしている被介助者の神経等の状態を確認して、発作の診断等をするポータブルな人命救助支援装置も実現されている(例えば、非特許文献1参照)。
特開2002−290626号公報 特開2001−034686号公報 LabVIEW PDAベースシステムを使って医療緊急隊員の人命救助を実現、インターネットURL[http://digital.ni.com/worldwide/japan.nsf/web/all/4F740D242BADD1A549256EDD00203975]、[平成17年3月7日検索]
しかしながら、特許文献1に記載されている発明においては、適切な応急処置が提示されるまで、介助者は対話形式により応急処置を検索しなければならない。したがって、介助者が、適切な応急処置を発見するまで長時間を要する場合があり、緊急事態に迅速に対応することが困難であるという問題があった。また、介助者の応急処置に対する知識には個人差があるので、応急処置の内容によっては、介助者が携帯端末に表示等された指示通りの応急処置ができるとは限らないという問題がある。
また、例えば、被介助者が心臓停止の状態にあった場合には、心臓停止から約3分における死亡率は約50%であり、心臓停止から約3分経過後は、更に高い死亡率となることが知られている。そして、救急車の到着は、救急車の要請後、日本全国平均で約6分かかる。ここで、特許文献2に記載されている発明においては、医師との連絡及び救急車の到着までに、介助方法についての知識が乏しい介助者でもできる応急処置があったとしても、被介助者に対して応急処置が施されない。したがって、係る場合には、被介助者の応急処置が遅れるので、被介助者の生命が危機にさらされる場合がある。
更に、非特許文献1に記載されている発明は、医療知識を有する専門家が使用することを前提としており、医療知識の乏しい一般の介助者が使用することを前提としていない。したがって、緊急医療隊員が到着するまでに応急処置を施すことができないので、被介助者の治療が手遅れになる場合がある。
そこで本発明は、上記課題を解決することができる介助支援システムを提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、被介助者を介助する介助者による介助処置を支援する介助支援システムであって、医療機関と通信する通信装置と、医療機関の連絡先を通信装置に供給するメモリ装置とを備え、メモリ装置は、医療機関の連絡先を格納する連絡先格納手段と、当該メモリ装置の所有者である被介助者を識別する被介助者識別情報を格納する被介助者情報格納手段と、連絡先格納手段が格納する医療機関の連絡先、及び被介助者情報格納手段が格納する被介助者識別情報を通信装置に供給する情報供給手段と、通信装置による医療機関への通信の確立を制御する通信制御手段とを有し、通信装置は、通信制御手段による制御に基づき、情報供給手段から供給された医療機関の連絡先を用いて医療機関との通信を確立する通信確立手段と、通信制御手段による制御に基づき、情報供給手段から供給された被介助者識別情報を、通信確立手段によって確立された通信を介して医療機関に送信する被介助者情報送信手段とを有する。
また、通信装置は、被介助者情報送信手段が送信した被介助者識別情報で識別される被介助者の介助方法を示す介助方法情報を医療機関から受信する介助方法情報受信手段と、介助方法情報受信手段が受信した介助方法情報が示す介助方法を介助者に提示する介助方法提示手段とをさらに有してもよい。また、メモリ装置は、介助者の介助レベル別に異なる介助方法を示す介助方法情報をそれぞれ格納する介助方法情報格納手段をさらに有し、通信装置は、当該通信装置の所有者である介助者の介助レベルを格納する介助レベル格納手段と、介助レベル格納手段が格納する介助レベルに対応づけて介助方法情報格納手段が格納する介助方法情報を取得する介助方法情報取得手段と、介助方法情報取得手段が取得した介助方法情報が示す介助方法を介助者に提示する介助方法提示手段とをさらに有してもよい。
また、介助方法提示手段は、通信確立手段によって医療機関との通信が確立される前に、介助方法情報取得手段が取得した介助方法情報が示す介助方法を介助者に提示してもよい。更に、メモリ装置は、被介助者の年齢別に異なる介助方法を示す介助方法情報をそれぞれ格納する介助方法情報格納手段と、被介助者の年齢を格納する年齢格納手段とをさらに備え、通信装置は、年齢格納手段が格納する被介助者の年齢に対応づけて介助方法情報格納手段が格納する介助方法情報を取得する介助方法情報取得手段と、介助方法情報取得手段が取得した介助方法情報が示す介助方法を介助者に提示する介助方法提示手段とをさらに有してもよい。
また、年齢格納手段は、被介助者の生年月日を格納する生年月日格納手段と、現在年月日を格納する現在年月日格納手段と、生年月日格納手段が格納する生年月日、及び現在年月日格納手段が格納する現在年月日に基づいて、被介助者の年齢を算出する年齢算出手段とを含んでもよい。更に、通信装置は、電話機であり、連絡先格納手段は、医療機関の電話番号を格納しており、通信制御手段は、連絡先格納手段が格納する医療機関の電話番号を電話機に供給することによって電話機から医療機関へ発呼させてもよい。
更に、連絡先格納手段は、第1医療機関の連絡先及び第2医療機関の連絡先を格納しており、情報供給手段は、連絡先格納手段が格納する第1医療機関の連絡先及び第2医療機関の連絡先を通信装置に供給し、通信制御手段は、通信装置による第1医療機関への通信が異常終了した場合に、通信装置による第2医療機関への通信の確立を開始してもよい。
また、被介助者を介助する介助者による介助処置を支援する介助支援システムであって、医療機関と通信する通信装置と、医療機関の連絡先を通信装置に供給するメモリ装置とを備え、メモリ装置は、当該メモリ装置の所有者である被介助者を識別する被介助者識別情報を格納する被介助者情報格納手段と、被介助者情報格納手段が格納する被介助者識別情報を通信装置に供給する情報供給手段とを有し、通信装置は、予め定められた第1医療機関との通信を確立する第1通信確立手段と、第1通信確立手段による通信が異常終了した場合に、予め定められた第2医療機関との通信を確立する第2通信確立手段と、情報供給手段から供給された被介助者識別情報を、第1通信確立手段又は第2通信確立手段によって確立された通信を介して医療機関に送信する被介助者情報送信手段と、被介助者情報送信手段が送信した被介助者識別情報で識別される被介助者の介助方法を示す介助方法情報を医療機関から受信する介助方法情報受信手段と、介助方法情報受信手段が受信した介助方法情報が示す介助方法を介助者に提示する介助方法提示手段とを有してもよい。
更に、第2通信確立手段は、第1通信確立手段による通信の確立に要する時間が、予め定められた基準時間より長くなった場合に、予め定められた第2医療機関との通信を確立してもよい。また、第2通信確立手段は、第1通信確立手段による確立された通信の通信時間が、予め定められた基準時間より短かった場合に、予め定められた第2医療機関との通信を確立してもよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本発明によれば、被介助者が緊急事態に陥った場合に、介助者に対して適切な介助方法を提示できる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施形態に係る介助支援システムの概要を示す。介助支援システムは、メモリ装置150、通信装置200、医療機関250、及びコールセンター260を備える。なお、コールセンター260は、請求項に記載の医療機関の一例である。メモリ装置150は、例えば、ICチップ内蔵のペンダントである。また、超小型ハードディスクドライブ等の磁気記憶装置、フラッシュメモリ等の半導体記録媒体、若しくはその他の記録媒体を内蔵したペンダントであってよい。更に、ICチップは、RFIDなどの非接触型ICチップであってもよい。なお、メモリ装置150の形状はペンダントに限られず、スティック状、カード状、及びコイン状等の、被介助者160が携帯しやすい形状であってよい。
本実施形態に係る介助支援システムは、身障者、又は特定疾患を有する被介助者160が、緊急事態又は緊急事態に準ずる事態に陥った場合において、介助支援システムは、応急処置の経験のない、又は応急処置の経験が浅い介助者170に対して適切な介助方法を提示することを目的とする。
被介助者160が緊急事態に陥った場合には、介助者170は、被介助者160が携帯しているメモリ装置150を通信装置200に接続する。メモリ装置150が通信装置200に接続された場合には、通信装置200は、メモリ装置150に予め格納されている医療機関250又はコールセンター260を自動的に呼び出す。そして、メモリ装置150は、通信装置200に対して、医療機関250又はコールセンター260との通信を自動的に確立させる。
そして、通信装置200と医療機関250又はコールセンター260との通信が確立される前に、メモリ装置150に予め格納されている被介助者160に対する緊急時の介助方法を、メモリ装置150は、通信装置200に自動的に提示する。このとき、通信装置200に格納されている介助者170の応急処置の経験等を示す情報に基づいて、介助者170に合わせた適切な緊急介助方法202が自動的に提示される。
例えば、被介助者160が熱性けいれんで倒れた場合を考える。まず、介助者170に対して、被介助者160に熱性けいれんの発作の応急処置を施すことを、音声又は通信装置200の表示部に文章及び画像で表示することにより促す。そして、熱性けいれんの応急処置の方法を、音声及び画像により介助者170に自動的に提示する。応急処置の方法の提示は、文章により通信装置200の表示部に自動的に表示してもよい。
そして、介助者170が被介助者160に対して応急処置を施している間に、メモリ装置150は、被介助者160の特定疾患名等の情報を、医療機関250に送信する。また、通信装置200は、介助者170の応急処置の経験等を示す情報を送信する。医療機関250の端末は、被介助者160の情報、及び介助者170の情報を受け取る。そして、医療機関250は、被介助者160の状態に応じた介助方法を、通信装置200へ送信する。通信装置200は、受信した介助方法を音声、文章、及び画像により介助者170に提示する。
なお、コールセンター260と通信装置200との通信が確立された場合には、コールセンター260は、医療機関250と通信装置200との通信を確立させる。そして、医療機関250は、通信装置200に対して、被介助者160の状態に応じた介助方法を送信する。そして、通信装置200は、受信した介助方法を、音声、文章、及び画像等により介助者170に提示する。なお、被介助者160の発作の危険レベルが、予め定められた危険レベルよりも高い場合には、コールセンター260は救急車を自動的に手配する。また、係る場合においては、メモリ装置150が通信装置200を介して、直接救急車を要請してもよい。
図2は、本実施形態に係るメモリ装置150の機能構成の一例を示す。メモリ装置150は、コールセンター260及び医療機関250の連絡先等を通信装置200に供給する。また、メモリ装置150が通信装置200に接続された場合には、通信装置200からコールセンター260又は医療機関250へ、メモリ装置150は自動的に発呼させる。メモリ装置150は、連絡先格納手段10、被介助者情報格納手段20、情報供給手段30、年齢格納手段40、介助方法情報格納手段50、及び通信制御手段60を備える。また、年齢格納手段40は、生年月日格納手段42、現在年月日格納手段44、及び年齢算出手段46を有する。
連絡先格納手段10は、コールセンター260及び医療機関250の連絡先を、コールセンター260及び医療機関250を一意に識別できる識別子に対応づけて格納する。連絡先として格納される情報は、例えば、予め設定されたコールセンター260及び医療機関250の電話番号、電子メールアドレス等である。また、連絡先格納手段10は、コールセンター260及び医療機関250の連絡先を複数記録してよい。例えば、コールセンター260、及び被介助者160の主治医が所属する医療機関250の連絡先を、第1の連絡先として格納する。そして、主治医以外の医師が所属する医療機関250の連絡先を、第2の連絡先として格納してよい。
連絡先格納手段10は、コールセンター260及び医療機関250の連絡先を、通信制御手段60及び情報供給手段30へ供給する。被介助者情報格納手段20は、メモリ装置150の所有者である被介助者160を識別する被介助者識別情報を格納する。被介助者情報格納手段20は、被介助者識別情報を、情報供給手段30へ供給する。
通信制御手段60は、メモリ装置150が通信装置200に接続されるのと同時に、連絡先格納手段10から受け取った電話番号等の連絡先を、通信装置200に供給する。そして、メモリ装置150は、通信装置200とコールセンター260又は医療機関250との通信を確立することを目的として、通信装置200に自動的に発呼させる。そして、通信制御手段60は、通信装置200とコールセンター260又は医療機関250との通信の確立を制御する。
生年月日格納手段42は、被介助者の生年月日を格納する。生年月日格納手段42は、被介助者の生年月日を、現在年月日格納手段44へ供給する。現在年月日格納手段44は、通信装置200の時計機能から、現在日時を取得する。なお、現在年月日格納手段44は、標準電波送信所から送信される正確な時刻情報をのせた標準電波を受信して、現在日時を取得してもよい。現在年月日格納手段44は、現在年月日及び被介助者の生年月日を、年齢算出手段46へ供給する。
年齢算出手段46は、生年月日格納手段42に格納されている被介助者の生年月日、及び現在年月日格納手段44に格納さている現在年月日に基づいて、被介助者の現在の年齢を算出する。そして、年齢格納手段40は、被介助者の現在の年齢を格納する。続いて、年齢格納手段40は、算出された被介助者の現在の年齢を、介助方法情報格納手段50へ供給する。
介助方法情報格納手段50は、被介助者160に対する介助方法である介助方法情報を格納する。介助方法情報格納手段50は、被介助者の年齢に対応づけて、被介助者の年齢別に異なる介助方法をそれぞれ格納する。例えば、被介助者160が、10歳未満の場合、10歳から20歳未満の場合、20歳から30歳未満の場合、30歳以上の場合等に分類して、年齢ごとの介助方法をそれぞれ格納する。また、介助方法情報格納手段50は、介助方法情報を、介助者の介助レベル別に異なる介助方法をそれぞれ格納する。したがって、介助方法情報格納手段50は、各年齢ごと、及び各介助レベルごとの介助方法を格納する。
なお、介助方法情報格納手段50に格納されている被介助者の介助方法は、医師が被介助者を診断した場合に、医師が使用するPC等の端末において、適切な介助方法に更新できる。介助方法情報格納手段50は、年齢格納手段40から受け取った被介助者160の現在の年齢に対応した介助方法情報を、情報供給手段30へ供給する。
情報供給手段30は、連絡先格納手段10から受け取ったコールセンター260及び医療機関250の連絡先、被介助者情報格納手段20から受け取った被介助者識別情報、及び介助方法情報格納手段50から受け取った介助方法情報を、通信装置200へ供給する。なお、メモリ装置150は、被介助者が体重等の身体測定等をした場合に、体重計等の測定機器から測定データを受信して、測定データを格納する。体重等の測定データは、被介助者が測定するごとに、測定機器及びメモリ装置150によって更新される。
図3は、通信装置200の機能構成を示すブロック図である。通信装置200は、コールセンター260及び医療機関250と通信する。通信装置200は、被介助者情報送信手段70、介助方法情報受信手段80、介助方法提示手段90、介助方法情報取得手段100、介助レベル格納手段110、及び通信確立手段120を備える。通信確立手段120は、第1通信確立手段122及び第2通信確立手段124を有する。通信装置200は、例えば、電話機及び携帯電話機である。また、通信装置200は、PDA等の通信機能を備えた携帯情報端末であってよい。
通信確立手段120は、通信制御手段60による制御に基づき、情報供給手段30から受け取ったコールセンター260及び医療機関250の連絡先を用いて、コールセンター260及び医療機関250との通信を確立する。通信確立手段120は、通信制御手段60からコールセンター260及び医療機関250の呼び出しをする旨の情報を受け取り、コールセンター260及び医療機関250との通信を確立することを目的として、自動的に発呼する。
ここで、第1通信確立手段122は、予め定められたコールセンター260又は第1医療機関252との通信を確立する。第1医療機関252は、例えば、被介助者の主治医の端末である。また、第2通信確立手段124は、第1通信確立手段122による通信が異常終了した場合に、コールセンター260又は第1医療機関252の端末は、予め定められた第2医療機関254との通信を確立する。第2医療機関254は、例えば、被介助者の主治医以外の医師の端末であってよい。ここで、コールセンター260、第1医療機関252、及び第2医療機関254の端末は、電話機、携帯電話機、及びPC等であってよい。なお、被介助者の主治医以外の医師とは、被介助者が過去に診療を受けた医師、被介助者の疾患についての知見が深い医師等であってよい。また、被介助者の疾患に対する介助方法に関して、詳細な知識を有する医師であってもよい。
なお、通信装置200がコールセンター260との通信を確立した場合には、コールセンター260が、第1医療機関252と通信装置200との通信を確立する。ここで、第1医療機関252と通信装置200との通信が確立できなかった場合には、コールセンター260は、第2医療機関254と通信装置200との通信を確立する。そして、コールセンター260は、第1医療機関252又は第2医療機関254の端末と、通信装置200との通信を監視する。
被介助者情報送信手段70は、通信制御手段60による制御に基づき、情報供給手段30から受け取った被介助者識別情報を、通信確立手段120において確立された通信を介してコールセンター260、第1医療機関252、及び第2医療機関254に送信する。ここで、被介助者情報は、メモリ装置150が有する情報供給手段30から通信装置200が有する被介助者情報送信手段70を介して、コールセンター260、第1医療機関252、及び第2医療機関254に直接送信される。
また、通信装置200は、通信装置200とコールセンター260、第1医療機関252、又は、第2医療機関254との間で確立された通信を介して、介助者情報を送信する。そして、被介助者情報送信手段70は、確立されたコールセンター260、第1医療機関252、及び第2医療機関254との通信を介して、現在日時と位置情報を送信する。なお、現在日時は、通信装置200の時計機能から取得される。また、被介助者の位置情報は、通信装置200が備えるGPS機能において算出される。
コールセンター260、第1医療機関252、及び第2医療機関254は、被介助者識別情報、介助者情報、日時、及び場所の情報を受信する。そして、コールセンター260、第1医療機関252、及び第2医療機関254の各端末は、受信した被介助者を一意に識別する識別子に対応付けられた、被介助者の年齢、健康状態、及び被介助履歴等の情報、及び介助者を一意に識別する識別子に対応付けられた介助者の情報を自動的に検索する。そして、第1医療機関252又は第2医療機関254の各端末には、被介助者の情報が表示される。
なお、通信装置200がコールセンター260との通信を確立した場合には、コールセンター260は、第1医療機関252又は第2医療機関254と通信装置200との通信を確立させる。続いて、コールセンター260は、通信装置200と第1医療機関252又は第2医療機関254との間の通信を監視する。そして、第1医療機関252又は第2医療機関254に被介助者の情報を送信する。これにより、第1医療機関252又は第2医療機関254の端末には、被介助者の情報が表示される。
続いて、第1医療機関252又は第2医療機関254の各端末に表示された被介助者の情報に基づいて、主治医又は主治医以外の医師によって、第1医療機関252及び第2医療機関254の各端末に格納されている、被介助者に必要とされる介助方法情報が選択される。そして、第1医療機関252又は第2医療機関254の各端末から、当該介助方法情報が、介助方法情報受信手段80に送信される。この場合において、被介助者の状況を主治医又は主治医以外の医師が診断して、適切な介助方法を示す介助方法情報を、第1医療機関252又は第2医療機関254の各端末に新たに格納して、介助方法情報受信手段80に送信してもよい。
被介助者の容態は、通信装置200に表示された質問に対する、介助者の返信よって判断してよい。例えば、メモリ装置150に予め非専門家でも判断ができる質問を格納する。そして、メモリ装置150が通信装置200に接続されると同時に、質問を通信装置200に表示する。介助者170が質問に答え、その内容が通信装置200から医療機関250に送信される。そして、介助者170が答えた結果に基づいて、主治医又は主治医以外の医師が被介助者160の状態を判断して、介助方法情報を、第1医療機関252及び第2医療機関254の各端末に新たに格納して、介助方法情報受信手段80に送信してもよい。
介助レベル格納手段110は、通信装置200の所有者である介助者の介助レベルを格納する。ここで、介助レベルとは、介助者がこれまでに経験した応急処置、応急処置に関する講習、及び医療に関する資格等から算出されるレベルをいう。介助レベルは、介助者の経験、資格等から、医師が算出して、介助レベル格納手段110に格納される。例えば、応急処置に関する経験が全くない介助者のレベルは0、人工呼吸、心臓マッサージができる介助者のレベルは5等とすることができる。
介助レベル格納手段110は、介助者の介助レベルを、介助方法情報取得手段100に供給する。介助方法情報取得手段100は、介助レベル格納手段110が格納する介助レベルに対応づけて、介助方法情報格納手段50が格納する介助方法情報を取得する。介助方法情報取得手段100は、介助方法情報格納手段50から取得した介助方法情報を、介助方法提示手段90へ供給する。
介助方法提示手段90は、メモリ装置150が通信装置200に接続され、通信確立手段120によって医療機関250と通信装置200との通信が確立される前に、介助方法情報取得手段100が取得した介助方法情報が示す緊急時介助方法を介助者に提示する。介助者への介助方法の提示は、例えば、音声により提示する。また、通信装置200が有する表示部に、文字、画像により提示する。なお、画像は静止画像、動画像のいずれであってもよい。
また、介助方法情報受信手段80は、被介助者情報送信手段70が送信した被介助者識別情報で識別される被介助者に対して適切な介助方法を示す介助方法情報を、第1医療機関252又は第2医療機関254から受信する。介助方法情報受信手段80は、介助方法提示手段90に、受信した介助方法情報を供給する。そして、介助方法提示手段90は、緊急時の介助方法を介助者に提示した後に、介助方法情報受信手段80において受信された介助方法情報が示す介助方法を、介助者に提示する。
本実施形態に係る介助支援システムによれば、メモリ装置150を通信装置200に接続することにより自動的にコールセンター260又は医療機関250との通信を確立して、被介助者の情報をメモリ装置150から直接送信できる。これにより、通信装置200に被介助者の情報が記録されないので、被介助者のプライバシーが漏洩することを防止しつつ、コールセンター260又は医療機関250との通信を確立できる。
また、本実施形態に係る介助支援システムによれば、通信装置200とコールセンター260又は医療機関250との通信が確立される前に、介助者に対して緊急時の介助方法を提示できるので、救急車等の到着までの間に適切な応急処置を被介助者に施すことができる。これにより、より高度な救急救命処置・治療に接続するまでの空白時間をなくして被介助者を医療機関250に搬送できるので、被介助者の救命率が高まる。
そして、本実施形態に係る介助支援システムによれば、介助者の介助レベルに対応した緊急時介助方法を提示できる。これにより、介助者の応急処置の経験等に対応して適切な介助方法を提示できるので、介助者は手間取ることなく応急処置を早期に実施できる。
更に、本実施形態に係る介助支援システムによれば、メモリ装置150に被介助者の年齢別に、適切な介助方法を格納できる。これにより、被介助者が医師の診察を長年受けていない場合であっても、被介助者の発作時に適切な緊急介助方法を介助者に提示できる。
図4は、メモリ装置150に格納されているデータ内容を示す。メモリ装置150は、被介助者ID400、被介助者情報410、身体情報420、緊急時介助方法430、危険レベル440、及び連絡先450を格納する。被介助者ID400は、被介助者を一意に識別するためのIDであってよい。被介助者情報410は、被介助者ID400に対応づけられて格納されている、被介助者の氏名、生年月日等の個人情報であってよい。なお、被介助者ID400、被介助者情報410、身体情報420、危険レベル440は、被介助者識別情報の一例である。
また、身体情報420は、被介助者ID400に対応づけられた、被介助者の身長、体重、血液型、正常血圧、及び正常脈拍等の最新測定データであってよい。身体情報420は、被介助者が身体測定等をするごとに、最新測定データに更新される。例えば、体重計等の測定装置において身体測定をした場合に、体重計等の測定装置が測定データをメモリ装置150に送信して、メモリ装置150は、身体情報420を最新データに更新する。身体情報420が医療機関250に送信されることにより、医療機関250は被介助者の状況を適切に判断できる。そして、被介助者に対する適切な介助方法を、介助者に提示できる。
緊急時介助方法430は、介助者が非専門家である場合においても、被介助者に施すことができる介助方法であってよい。介助方法の内容は、被介助者の疾患における発作等に対して、少なくとも最初に施す必要がある介助方法、及び絶対に施してはいけない介助方法等の緊急性を有しており、かつ、簡易な介助方法であってよい。また、緊急時介助方法430は、介助者の介助レベル別に分類された介助方法であってよい。したがって、介助レベルの低い介助者であっても、介助者のレベルに応じた適切な介助方法により緊急時の介助を施すことができる。
更に、緊急時介助方法430は、被介助者の年齢別に分類された介助方法であってもよい。なお、被介助者が主治医等の診断を受けた場合に、メモリ装置150が、主治医等の端末から更新された緊急時介助方法を受信して、メモリ装置150に格納される緊急時介助方法430は、適切な緊急時介助方法に更新、変更される。
危険レベル440は、被介助者が特定の疾患による発作を起こしたときのレベルであってよい。危険レベル440が予め定められた値よりも大きい場合には、被介助者には、緊急の処置が必要であることを示す。危険レベル440は、主治医が被介助者を診断した場合に、主治医等によって更新、変更できる。
ここで、危険レベル440は被介助者の状態によって、増加させることができる。まず、メモリ装置150は、介助者の通信装置200に接続された場合に、通信装置200に、非専門家でも誤った判断とならないような質問を表示させる。例えば、「患者に声をかけて下さい。返事がありますか?(Yes/No)」と表示させる。そして、介助者が「No」と入力した場合には、通信装置200は、危険レベル440を予め定められた値だけ増加させる。
なお、通信装置200による質問は、文字だけではなく、音声を用いて被介助者の状況を介助者に質問してもよい。そして、危険レベル440が予め定められた値以上の場合には、コールセンター260は、救急車を直接要請してよい。また、危険レベル440が予め定められた値以上の場合には、メモリ装置150は、通信装置200に医療機関250との通信を確立することなく、通信装置200を介して直接、救急車の要請をさせてもよい。なお、係る場合において、被介助者の場所は、通信装置200により送信される位置情報から自動的に特定される。
連絡先450は、コールセンター260及び医療機関250の連絡先である。例えば、電話番号、電子メールアドレス等であってよい。
図5は、通信装置200に格納されているデータ内容を示す。通信装置200は、介助者ID500、介助レベル510、及び保有資格520を格納する。介助者ID500は、介助者を一意に識別するためのIDであってよい。保有資格520は、介助者が取得した、医療、福祉に関連する資格の情報であってよい。介助レベル510は、介助者ID500に対応付けられて格納されている、介助経験や知識の有無から算出される介助に関するレベルであってよい。
介助レベル510は、コールセンター260又は医療機関250によって管理される。そして、介助レベル510は、介助者の介助経験、知識、及び保有資格520等から医師によって決定される。例えば、介助レベル510がレベル1である場合には、介助者の姿勢を適切な姿勢に保つ程度の介助方法が可能であり、介助レベル510がレベル5である場合には、人工呼吸、心臓マッサージ等をすることができるというように、レベル別に、施すことが可能な介助方法を規定できる。
そして、介助者が被介助者を介助した後に、医師により介助者の介助レベル510のレベルアップの有無が決定される。そして、介助者の介助レベル510がレベルアップした場合には、コールセンター260の端末又は医療機関250の端末に、介助者の介助レベルがアップした旨が入力される。そして、医療機関250又はコールセンター260の端末は、介助レベルがアップした旨の情報を介助者の通信装置200に送信する。通信装置200は、受け取った介助レベルがアップした旨の情報に基づいて、介助レベル格納手段110に格納されている介助レベルを更新する。
図6は、医療機関250の端末に格納されているデータ内容を示す。医療機関250の端末は、被介助者ID600、被介助者情報610、緊急時介助方法620、危険レベル630、介助方法640、被介助履歴650、及び医師ID660を格納する。被介助者ID600は、被介助者を一意に識別するためのIDであってよい。医療機関250の端末は、医師ID660に対応付けられた被介助者ID600だけを保持するので、被介助者の病状を最も的確に把握している主治医の端末に対して、通信を確立できる。これにより、被介助者の介助方法を的確に指摘できる医師を探索する手間と時間とを省くことができる。
被介助者情報610は、被介助者ID600に対応付けて格納されている、被介助者の氏名、生年月日等の個人情報であってよい。緊急時介助方法620は、メモリ装置150に備えられたICチップに記憶させておく、緊急時の介助方法であってよい。緊急時介助方法620は、医師が被介助者を診断した場合に、最新の介助方法に更新、変更できる。
危険レベル630は、メモリ装置150に備えられたICチップに記憶させておく、被介助者の発作時の危険レベルであってよい。危険レベル630は、医師が被介助者を診断した場合に、更新、変更できる。介助方法640は、被介助者への介助方法であってよい。介助方法640は、専門家から非専門家へアドバイスできるレベルの介助方法であってよい。介助方法640は、医師が被介助者を診断した場合に、更新、変更できる。なお、介助方法640は、介助方法情報の一例である。
被介助者への介助方法は、メモリ装置150が通信装置200に接続され、通信装置200と医療機関250との通信が確立された後に、医療機関250の医師が適切な介助方法を選択してよい。例えば、医療機関250の端末に表示された、被介助者情報610、介助者の介助レベル510等から、医療機関250の医師は、被介助者に適切な介助方法を、端末に格納された介助方法640から選択できる。また、医師は、通信装置200を介して、介助者から受け取った被介助者の情報に応じて、適切な介助方法640を新たに格納してもよい。
被介助履歴650は、被介助者がこれまでに受けた介助状況、介助結果などの履歴を格納する。担当医師が被介助履歴650を参照することにより、適切な介助方法の選択に資することができる。被介助履歴650は、コールセンター260が存在する場合にはコールセンター260の端末に格納する。また、医療機関250の端末に格納してもよい。コールセンター260の端末にだけ被介助履歴650を格納した場合には、医療機関250の端末は、コールセンター260の被介助履歴650を参照して、同期をとる。また、医師ID660は、被介助者の担当医師(主治医)を一意に識別することのできるIDであってよい。
図7は、コールセンター260の端末に格納されているデータ内容を示す。コールセンター260の端末は、被介助者ID700、被介助者情報710、介助方法720、被介助履歴730、担当医師ID740、候補医師ID745、介助者ID750、介助者情報760、介助レベル770、及び介助履歴780を格納する。被介助者ID700は、被介助者を一意に識別することのできるIDであってよい。
被介助者情報710は、被介助者ID700に対応付けられた被介助者の、氏名等の個人情報であってよい。介助方法720は、専門家から非専門家へアドバイスできるレベルの、被介助者への介助方法であってよい。被介助履歴730は、被介助者がこれまでに介助を受けた状況、結果などの履歴であってよい。被介助者の介助状況及び介助結果については、例えば、被介助履歴識別子等の、被介助履歴730を一意に識別できる識別子に対応づけて蓄積して、管理される。担当医師ID740は、被介助者ID700に対応付けられた担当医師のIDであってよい。担当医師は、例えば、被介助者の主治医である。
候補医師ID745は、被介助者ID700に対応付けられた候補医師ID745であってよい。候補医師は、例えば、被介助者の主治医に指定された主治医以外の医師、被介助者の主治医と同じ専門分野の意思等である。介助者ID750は、介助者を一意に識別するためのIDであってよい。また、介助者情報760は、介助者IDに対応づけられて格納されている、介助者の個人情報であってよい。介助レベル770は、介助者ID750に対応づけられて格納されている、介助者のレベルであってよい。介助履歴780は、介助者が介助を施した状況、結果等の履歴であってよい。介助を施した状況、結果等については、例えば、介助履歴識別子等の、介助履歴780を一意に識別できる識別子に対応づけて蓄積して、管理される。
図8は、介助支援方法の処理の流れの一例を示す。まず、発作等を起こしている、緊急事態の状態にある被介助者を、介助者が発見する(S1000)。介助者は、被介助者が携帯しているメモリ装置150を、通信装置200である携帯端末と接続させる(S1010)。そして、通信装置200は、現在日時及び現在位置の情報を、通信装置200の時計機能及びGPS機能から取得する(S1020)。通信装置200は、現在日時及び現在位置の情報を、コールセンター260に送信する。また、メモリ装置150は、通信装置200を介してコールセンター260に直接、被介助者情報及び介助者情報を送信する。
メモリ装置150は、通信装置200と担当医師等の端末との通信が確立される前に、緊急時介助方法を、通信装置200に提示する(S1120)。提示の方法は、例えば、音声によって提示する。また、文章、画像等により提示してもよい。そして、介助者は、被介助者に対して緊急時の介助をする(S1130)。通信装置200と担当医師等の端末との通信が確立された後には、通信を伴う介助を、被介助者に施す(S1110)。
メモリ装置150が通信装置200に接続されると、通信装置200は自動的にコールセンター260を呼び出す(S1030)。そして、コールセンター260との通信が確立すると、コールセンター260は通信装置200が送信した被介助者情報および介助者情報を受信する(S1040)。続いて、コールセンター260において、被介助者の危険レベルが予め定められた値よりも高いと判断された場合には(S1050:Yes)、コールセンター260は救急車を手配する(S1060)。
なお、被介助者の場所は、通信装置200より受け取った位置情報に基づいて、自動的に特定される。そして、コールセンター260は、被介助履歴及び介助履歴を更新する(S1140)。一方、被介助者の危険レベルが所定値よりも低いと判断された場合には(S1050:No)、コールセンター260は、被介助履歴及び介助履歴を更新する(S1140)。
また、コールセンター260は通信装置200から受信した被介助者情報及び介助者情報に基づいて、被介助者の氏名、身体情報等の情報、及び介助者の氏名、介助レベル等の情報を検索する(S1070)。そして、被介助者の担当医師(主治医)を呼び出す(S1080)。コールセンター260は、担当医師の端末を呼び出した後は、通信装置200と担当医師の端末との通信を監視する(S1080)。
ここで、担当医師の端末と通信装置200との通信が確立された場合には(S1090:Yes)、介助者は通信を伴う介助を被介助者に施す(S1110)。例えば、担当医師が送信した介助方法を通信装置200が受信して、受信した介助方法を通信装置200に表示等することにより、介助者に提示する。そして、介助者は、被介助者に応急処置を施す(S1110)。
一方、担当医師の端末と通信装置200との通信が確立されない場合には(S1090:No)、コールセンター260は候補医師(主治医以外の医師)の端末を呼び出して、候補医師の端末と通信装置200との通信を監視する(S1100)。そして、通信を伴う介助を被介助者に施す(S1110)。続いて、コールセンター260は、被介助履歴及び介助履歴を更新する(S1140)。そして、被介助者に対する介助は終了する(S1150)。
図9は、介助支援方法の処理の流れの一例を示す。まず、メモリ装置150と通信装置200が接続される(S1500)。続いて、通信装置200が有する第1通信確立手段122は、第1医療機関252(被介助者の主治医)と通信の確立を自動的に開始する(S1510)。第1通信確立手段122による通信の確立に要する時間が、予め定められた基準時間よりも長い場合には(S1520:Yes)、通信装置200が有する第2通信確立手段124が、第2医療機関254(被介助者の主治医以外の医師)と通信を確立する(S1550)。例えば、第1医療機関252の端末が話中の場合、第1医療機関252が休暇中等の場合には、第2通信確立手段124は、第2医療機関254と通信を確立する(S1550)。
そして、第2医療機関254は、通信装置200に対して、被介助者情報を送信する(S1560)。続いて、通信装置200は、介助方法情報を受信する(S1570)。そして、通信装置200は、被介助者の介助方法を、提示する(S1580)。提示方法は、例えば、文章、画像により表示する。音声によって、介助者に提示してもよい。
一方、第1通信確立手段122による通信の確立に要する時間が、予め定められた基準時間よりも短い場合には(S1520:No)、通信装置200は、通信装置200と第1医療機関252との通信が完了したか否かを確認する(S1530)。第1医療機関252との通信の確立が完了していない場合には(S1530:No)、通信の確立が完了するか(S1530:Yes)、又は、通信の確立に要する時間が予め定められた基準時間よりも長くなるまで(S1520:Yes)、S1520のステップが繰り返される。
第1医療機関252との通信の確立が完了した場合には(S1530:Yes)、通信装置200と第1医療機関252との間で確立された通信の通信時間が、予め定められた基準時間よりも短いか否かを、通信装置200は確認する(S1540)。電波障害等の原因により通信が切れた等の理由により、通信時間が予め定められた基準時間よりも短い場合には(S1540:Yes)、通信装置200は、第2医療機関254との通信を確立する(S1550)。
なお、第1医療機関252との通信が確立された場合において、被介助者の主治医が不在である場合には、例えば、「担当医師がいない場合には、すぐに通信を切断してください。」という音声メッセージを流してもよい。係る音声メッセージに従って、通信装置200と第1医療機関252との通信が切断されることにより、通信装置200と第1医療機関252との通信時間が予め定められた基準時間よりも短くできる(S1540:Yes)。これにより、通信装置200は、第2医療機関254との通信を確立できる(S1550)。続いて、第2医療機関254は被介助者情報を、通信装置200へ送信する(S1560)。
一方、通信時間が予め定められた基準時間よりも長い場合には(S1540:No)、第1医療機関252は、通信装置200に、被介助者情報を送信する(S1560)。なお、係る場合において、第1医療機関252の端末は、第1医療機関252の主治医に対して、被介助者情報の送信終了を示す情報を端末に入力するよう促してもよい。これにより、主治医が被介助者情報を送信するまでの時間が、確立された通信の基準時間よりも短い場合であっても、第2医療機関254との通信が確立されることがなくなる。
続いて、通信装置200は、介助方法情報を受信する(S1570)。そして、通信装置200は、被介助者の介助方法を、提示する(S1580)。提示方法は、例えば、文章、画像により表示する。音声によって、介助者に提示してもよい。
本実施形態に係る介助支援システムによれば、通信装置200と第1医療機関252との通信が、例えば、第1医療機関252との通信が確立できない場合、第1医療機関252との通信がいったん確立されたが、電波障害等で通信が途中で切れた場合など、異常終了等した場合であっても、通信装置200は、自動的に第2医療機関254との通信を確立する。これにより、より確実に適切な被介助者の介助方法が、介助者の通信装置200に提示されるので、被介助者の救命率が向上する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
介助支援システムの概念図である。 メモリ装置150の機能構成を示すブロック図である。 通信装置200の機能構成を示すブロック図である。 メモリ装置150に格納されているデータ内容を示す図である。 通信装置200に格納されているデータ内容を示す図である。 医療機関250の端末に格納されているデータ内容を示す図である。 コールセンター260の端末に格納されているデータ内容を示す図である。 介助支援方法のフローチャートである。 介助支援方法のフローチャートである。
符号の説明
10 連絡先格納手段
20 被介助者情報格納手段
30 情報供給手段
40 年齢格納手段
42 生年月日格納手段
44 現在年月日格納手段
46 年齢算出手段
50 介助方法情報格納手段
60 通信制御手段
70 被介助者情報送信手段
80 介助方法情報受信手段
90 介助方法提示手段
100 介助方法情報取得手段
110 介助レベル格納手段
120 通信確立手段
122 第1通信確立手段
124 第2通信確立手段
150 メモリ装置
160 被介助者
170 介助者
200 通信装置
202 緊急介助方法
250 医療機関
252 第1医療機関
254 第2医療機関
260 コールセンター
400 被介助者ID
410 被介助者情報
420 身体情報
430 緊急時介助方法
440 危険レベル
450 連絡先
500 介助者ID
510 介助レベル
520 保有資格
600 被介助者ID
610 被介助者情報
620 緊急時介助方法
630 危険レベル
640 介助方法
650 被介助履歴
660 医師ID
700 被介助者ID
710 被介助者情報
720 介助方法
730 被介助履歴
740 担当医師ID
745 候補医師ID
750 介助者ID
760 介助者情報
770 介助レベル
780 介助履歴

Claims (11)

  1. 被介助者を介助する介助者による介助処置を支援する介助支援システムであって、
    前記介助者が所有する通信装置と、
    介助者の介助レベル別に前記被介助者に対する異なる介助方法を示す介助方法情報をそれぞれ格納する介助方法情報格納手段を有する、前記被介助者が携帯するメモリ装置と
    を備え、
    前記通信装置は、
    当該通信装置の所有者である介助者の介助レベルを格納する介助レベル格納手段と、
    前記メモリ装置が前記通信装置に接続されたことに対応して、前記介助レベル格納手段が格納する介助レベルに対応づけて前記介助方法情報格納手段が格納する前記被介助者に対する介助方法情報を取得する介助方法情報取得手段と、
    前記介助方法情報取得手段が取得した介助方法情報が示す介助方法を介助者に提示する介助方法提示手段と
    を有する介助支援システム。
  2. 前記メモリ装置は、
    医療機関の連絡先を格納する連絡先格納手段と、
    前記連絡先格納手段が格納する医療機関の連絡先を前記通信装置に供給する情報供給手段と、
    前記通信装置による医療機関への通信の確立を制御する通信制御手段と
    をさらに有し、
    前記通信装置は、
    前記メモリ装置が前記通信装置に接続されたことに対応して、前記通信制御手段による制御に基づき、前記情報供給手段から供給された医療機関の連絡先を用いて医療機関との通信を確立する通信確立手段
    をさらに有し、
    前記介助方法提示手段は、前記通信装置により前記医療機関との通信が確立される前に、前記介助方法情報取得手段が取得した介助方法情報が示す介助方法を介助者に提示する
    請求項1に記載の介助支援システム。
  3. 前記メモリ装置は、
    医療機関の連絡先を格納する連絡先格納手段と、
    当該メモリ装置の所有者である被介助者を識別する被介助者識別情報を格納する被介助者情報格納手段と、
    前記連絡先格納手段が格納する医療機関の連絡先、及び前記被介助者情報格納手段が格納する被介助者識別情報を前記通信装置に供給する情報供給手段と、
    前記通信装置による医療機関への通信の確立を制御する通信制御手段と
    をさらに有し、
    前記通信装置は、
    前記メモリ装置が前記通信装置に接続されたことに対応して、前記通信制御手段による制御に基づき、前記情報供給手段から供給された医療機関の連絡先を用いて医療機関との通信を確立する通信確立手段と、
    前記通信制御手段による制御に基づき、前記情報供給手段から供給された被介助者識別情報を、前記通信確立手段によって確立された通信を介して医療機関に送信する被介助者情報送信手段と
    をさらに有する請求項1に記載の介助支援システム。
  4. 前記通信装置は、
    前記被介助者情報送信手段が送信した被介助者識別情報で識別される被介助者の介助方法を示す介助方法情報を医療機関から受信する介助方法情報受信手段と、
    前記介助方法情報受信手段が受信した介助方法情報が示す介助方法を介助者に提示する介助方法提示手段と
    をさらに有する請求項3に記載の介助支援システム。
  5. 前記メモリ装置は、
    被介助者の年齢別に異なる介助方法を示す介助方法情報をそれぞれ格納する介助方法情報格納手段と、
    被介助者の年齢を格納する年齢格納手段と
    をさらに備え、
    前記通信装置は、
    前記年齢格納手段が格納する被介助者の年齢に対応づけて前記介助方法情報格納手段が格納する介助方法情報を取得する介助方法情報取得手段と、
    前記介助方法情報取得手段が取得した介助方法情報が示す介助方法を介助者に提示する介助方法提示手段と
    をさらに有する請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の介助支援システム。
  6. 前記年齢格納手段は、
    被介助者の生年月日を格納する生年月日格納手段と、
    現在年月日を格納する現在年月日格納手段と、
    前記生年月日格納手段が格納する生年月日、及び前記現在年月日格納手段が格納する現在年月日に基づいて、被介助者の年齢を算出する年齢算出手段と
    を含む請求項5に記載の介助支援システム。
  7. 前記通信装置は、電話機であり、
    前記連絡先格納手段は、前記医療機関の電話番号を格納しており、
    前記通信制御手段は、前記連絡先格納手段が格納する前記医療機関の電話番号を前記電話機に供給することによって前記電話機から前記医療機関へ発呼させる
    請求項2または請求項3に記載の介助支援システム。
  8. 前記連絡先格納手段は、第1医療機関の連絡先及び第2医療機関の連絡先を格納しており、
    前記情報供給手段は、前記連絡先格納手段が格納する第1医療機関の連絡先及び第2医療機関の連絡先を前記通信装置に供給し、
    前記通信制御手段は、前記通信装置による第1医療機関への通信が異常終了した場合に、前記通信装置による第2医療機関への通信の確立を開始する
    請求項2または請求項3に記載の介助支援システム。
  9. 被介助者を介助する介助者による介助処置を支援する介助支援システムであって、
    医療機関と通信する通信装置と、
    医療機関の連絡先を前記通信装置に供給するメモリ装置と
    を備え、
    前記通信装置は、
    前記メモリ装置が前記通信装置に接続されたことに対応して、前記メモリ装置から供給される予め定められた第1医療機関との通信を確立する第1通信確立手段と、
    前記第1通信確立手段による通信が異常終了した場合に、前記メモリ装置から供給される予め定められた第2医療機関との通信を確立する第2通信確立手段と、
    を有し、
    前記第2通信確立手段は、前記第1通信確立手段によ確立された前記第1医療機関との通信の通信時間が、予め定められた基準時間より短かった場合に、前記予め定められた第2医療機関との通信を確立する
    介助支援システム。
  10. 前記第2通信確立手段は、前記第1通信確立手段による通信の確立に要する時間が、予め定められた基準時間より長くなった場合に、予め定められた第2医療機関との通信を確立する
    請求項9に記載の介助支援システム。
  11. 前記メモリ装置は、
    当該メモリ装置の所有者である被介助者を識別する被介助者識別情報を格納する被介助者情報格納手段と、
    前記被介助者情報格納手段が格納する被介助者識別情報を前記通信装置に供給する情報供給手段と、
    をさらに有し、
    前記通信装置は、
    前記情報供給手段から供給された被介助者識別情報を、前記第1通信確立手段又は第2通信確立手段によって確立された通信を介して医療機関に送信する被介助者情報送信手段と、
    前記被介助者情報送信手段が送信した被介助者識別情報で識別される被介助者の介助方法を示す介助方法情報を医療機関から受信する介助方法情報受信手段と、
    前記介助方法情報受信手段が受信した介助方法情報が示す介助方法を介助者に提示する介助方法提示手段と
    をさらに有する
    請求項9または請求項10に記載の介助支援システム。
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