JP4700263B2 - 高圧水素ガス用タンク及び配管 - Google Patents

高圧水素ガス用タンク及び配管 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力が0.1〜80MPaの高圧水素ガスを長期間貯蔵し、最大80MPaの高圧水素ガスの充填と、最小0.1MPaまでの水素ガスの放出とを繰り返す、定置式大型水素タンク、車載用水素タンクなどに好適な高圧水素ガス用タンク及び圧力が0.1〜80MPaの範囲内で変動する高圧水素ガスを輸送する高圧水素ガス用配管に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球温暖化の問題から、温室効果ガスの排出を抑制するために、水素をエネルギーとして利用する技術が注目されている。従来、水素を高圧水素ガスとして貯蔵する際には、厚肉のCr−Mo鋼製の高圧ボンベに圧力40MPa程度までの水素ガスを充填していた。しかし、このようなCr−Mo鋼製のボンベは、高圧水素の充填と放出を繰り返すことによって、内圧の変動と水素の侵入により疲労強度が低下するため、肉厚を30mm程度にする必要があり、重量がかさむ。
【0003】
一方、特許文献1には、樹脂からなる容器の内側に合成ゴムを内側にライニングし、外側を炭素繊維によって補強した、水素を燃料とする自動車に搭載する高圧水素タンクが開示されている。しかし、この高圧水素タンクは軽量であるが、材質が樹脂であるために、水素ガスの透過が問題であり、また、経年劣化が懸念される。
【0004】
また、水素に限らず、高圧ガス容器として、耐食性に優れるアルミニウム、ステンレス鋼を素材として用いる技術が特許文献2及び特許文献3に開示されている。特許文献2は、アルミニウム製の高圧ガス容器の内面にアルミナ層を生成させたものであり、高純度ガス中への不純物ガス成分の放出を抑制したものである。しかし、アルミニウムは強度が低いため、高圧水素ガスの充填と放出の繰り返しに伴う0.1〜80MPaの範囲内の内圧の変動に対する疲労寿命に問題がある。
【0005】
特許文献3には、オーステナイト系ステレス鋼板を加工し、溶接後に還元雰囲気で熱処理を行う高圧ガス容器の製造方法が開示されているが、最大80MPaの水素ガスを長期間貯蔵する際には、10ppm超の水素が侵入して機械的性質を損なう可能性がある。
【0006】
また、特許文献4〜6には、Alめっきを施したステンレス鋼が開示されている。しかし、これらには、高圧水素ガス中で使用するものではなく、Alめっきによる水素侵入の抑制を示唆するものではない。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−188794号公報
【特許文献2】
特開平11−257593号公報
【特許文献3】
特開平9−166290号公報
【特許文献4】
特開平5−295513号公報
【特許文献5】
特開平8−134595号公報
【特許文献6】
特開2002−12954号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、圧力が0.1〜80MPaの高圧水素ガスを長期間貯蔵し、最大80MPaの高圧水素ガスの充填と、最小0.1MPaまでの水素ガスの放出とを繰り返す高圧水素ガス用タンク及び圧力が0.1〜80MPaの範囲内で変動する高圧水素ガスを輸送する高圧水素ガス用配管への水素侵入の抑制を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ステンレス鋼の表面をアルミニウム又はアルミニウム合金で被覆することにより、水素侵入を大幅に抑制できるという知見に基づき、更に、高圧水素タンク又は配管の材質をオーステナイト系又は二相系ステンレス鋼とすることにより、水素侵入による靭性、引張強度、延性、疲労強度等の機械的性質の劣化の抑制を図ったものであり、その要旨は以下のとおりである。
【0010】
(1)圧力が0.180MPaとの間で変動する水素ガスを貯蔵する高圧水素ガス用タンクにおいて、前記高圧水素ガス用タンクの材質が、質量%で、
C :0.002〜0.08%、
Si:0.01〜3.0%、
P :0.005〜0.04%、
S :0.0001〜0.01%、
Mn:0.1〜2.0%、
Ni:3.0〜28.0%、
Cr:15.0〜28.0%、
N :0.02〜0.40%
を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなるステンレス鋼であり、水素ガスと接する面にアルミニウム又はアルミニウム合金からなる厚さ100nm〜10mmのアルミ層を有することを特徴とする高圧水素ガス用タンク。
【0011】
(2)高圧水素ガス用タンクの材質が、更に、質量%で、Mo:0.01〜7.0%を含有するステンレス鋼であることを特徴とする請求項1に記載の高圧水素ガス用タンク。
【0012】
(3) (1)又は(2)記載の高圧水素ガス用タンクの外側に高強度繊維材料からなる補強層を形成したことを特徴とする高圧水素ガス用タンク。
【0013】
(4)圧力が0.180MPaとの間で変動する水素ガスを輸送する高圧水素ガス用配管において、前記高圧水素ガス用配管の材質が、質量%で、
C :0.002〜0.08%、
Si:0.01〜3.0%、
P :0.005〜0.04%、
S :0.0001〜0.01%、
Mn:0.1〜2.0%、
Ni:3.0〜28.0%、
Cr:15.0〜28.0%、
N :0.02〜0.40%
を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなるステンレス鋼であり、水素ガスと接する面にアルミニウム又はアルミニウム合金からなる厚さ100nm〜10mmのアルミ層を有することを特徴とする高圧水素ガス用配管。
【0014】
(5)高圧水素ガス用配管の材質が、更に、質量%で、Mo:0.01〜7.0%を含有するステンレス鋼であることを特徴とする請求項4記載の高圧水素ガス用配管。
【0015】
(6) (4)または(5)記載の高圧水素ガス用配管の外側に高強度繊維材料からなる補強層を形成したことを特徴とする高圧水素ガス用配管。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明者は、ステンレス鋼にアルミニウム又はアルミニウム合金を被覆することにより、水素の鋼への侵入を防止する方法を指向し、以下の検討を行った。
【0017】
直径が5mm、長さが30mmのSUS304及びSUS316の棒鋼の表面を機械研削し、端部を半球状に加工した。次に、SUS304の棒鋼にアルミニウムを、SUS316の棒鋼にAl−10%Mg−1%Ca−7%Siからなるアルミニウム合金を溶融めっきした。
【0018】
SUS304及びSUS316の棒鋼の機械研削ままの試料、アルミニウムめっき試料及びアルミニウム合金めっき試料を、それぞれ3本ずつ、内径20mm、肉厚50mmのNi合金製の容器の中に入れ、銅リングをシール材としてNi合金製の蓋をボルトで固定し、気密性を保持した。Ni合金製の蓋に予め取り付けた高圧コックから、容器内を真空引きし、水素ガスを入れ、再び真空に引く操作を数回繰り返した後、78MPaの高圧水素ガスを注入し、コックを閉じ、更にコックがついた鋼管の端を溶接で閉じた。このNi合金製の容器ごと80℃に保持されたシリコンオイル恒温槽に浸し、10000時間保持した。この後、試料を取り出した。
【0019】
SUS304及びSUS316ともに、機械研削ままの試料、機械研削後に高圧水素ガス中に保持した試料、アルミニウムめっき試料、アルミニウム合金めっき試料を、それぞれ3本ずつの水素量を分析し、各3本の平均値を求めた。各試料の水素量は、不活性ガス融解法によるガス抽出と熱伝導度法による分析で求めた。なお、アルミニウムめっき試料、アルミニウム合金めっき試料を軸方向に垂直に切断し、断面のアルミ層の厚さを光学顕微鏡で測定した結果、何れも5〜10μmであった。
【0020】
各試料の水素量の平均値を図1に示す。図1において、SUS304及びSUS316のアルミ被覆材は、それぞれ、アルミニウムを溶融めっきしたSUS304の棒鋼及びAl−10%Mg−1%Ca−7%Siからなるアルミニウム合金を溶融めっきしたSUS316の棒鋼である。図1から、アルミニウムめっき又はアルミニウム合金めっきを施すと高圧水素中におけるステンレス鋼への水素侵入を防止できることがわかる。
【0021】
80℃で10000時間保持した際の、アルミニウム中における水素の拡散距離を拡散係数から計算すると、10〜30mm程度であり、アルミ層の厚さである5〜10μmを上回る。即ち、アルミ層によるステンレス鋼への水素侵入の抑制の原因は、アルミ層中での水素の拡散の抑制ではないと考えられる。ステンレス鋼をアルミ層で被覆することにより、水素侵入が抑制される機構については、アルミ層の表面の酸化層による水素侵入の抑制、酸化層の表面における水素分子の水素原子への乖離反応の抑制、アルミ層とステンレス鋼の界面での水素トラップなどが考えられる。
【0022】
以下、本発明について詳細に説明する。まず、ステンレス鋼の化学成分を規定した理由について述べる。
【0023】
Cは、固溶状態ではステンレス鋼の強化やオーステナイト相の安定化に有効であるが、この効果はC量が0.002%未満では不十分である。一方、0.08%を超えると粒界に炭化物が析出して鋭敏化により耐食性が劣化し、また延性、靭性が低下する。したがってC量を0.002〜0.08%とした。
【0024】
Siは、脱酸元素として有効であり、0.01%以上添加が必要である。一方、Si量が3.0%超では、材料の延性、靭性が劣化するため、上限を3.0%以下とした。
【0025】
Pは、不純物であり、耐食性を劣化させるので0.04%以下とする必要がある。一方、P量を、0.005%未満とするには精錬コストが増大するため、下限を0.005%以上とした。
【0026】
Sも、不純物であり、耐食性や熱間加工性を劣化させるので0.01%以下とする必要がある。一方S量を、0.0001%未満とするには精錬コストが増大するため、下限を0.0001%以上とした。
【0027】
Mnは、Sを固定し、Nの固溶限を上げる効果を有し、熱間加工性を改善するため、0.1%以上の添加が必要である。一方、Mn量が2.0%を超えると製造工程での加熱中に異常酸化を生じるため、上限を2.0%以下とした。
【0028】
Niは、オーステナイト相を安定化し、靭性を高める元素であり、3.0%以上の添加が必要である。一方、Ni量を28.0%超としても効果が飽和し、またコストが高くなる。したがってNi量を3.0〜28.0%の範囲とした。
【0029】
Crは、ステンレス鋼の表面に不働態皮膜を生成させ、耐食性を向上させる重要な元素である。また、Crは、Niと共存してオーステナイト相の安定化に寄与する。しかし、この効果はCr量が15.0%未満では不十分であり、28.0%を超えると製造性を損ない、コストが高くなる。したがって、Cr量を15.0〜28.0%の範囲とした。
【0030】
Nは、耐孔食性及び強度を向上させる効果を有し、またオーステナイト相の安定化に寄与する。しかし、その効果を発揮するには0.02%以上のNの添加が必要である。一方、N量が0.40%を超えると窒化物を生成して延性、靭性、更には製造性も損なう。したがって、N量を0.02〜0.40%の範囲とした。
【0031】
更に、Mo、Nb、Ti、Bの1種又は2種以上を含有しても良い。
【0032】
Moは、不働態皮膜の補修に有効に働き、耐食性を向上させるが、この効果はMo量が0.01%未満ではやや不十分であり、7.0%を超えると製造性を損なうことがある。したがってMo量は、0.01〜7.0%とすることが好ましい。
【0033】
Nbは、強度を向上させ、鋭敏化を抑制する効果を有する元素であり、0.005%以上の添加が好ましい。一方、この効果はNb量が1.0%を超えると飽和するため、上限を1.0%以下とすることが好ましい。
【0034】
Tiも、強度を向上させ、鋭敏化を抑制する効果を有する元素であり、0.005%以上の添加が好ましい。一方、この効果は、Ti量が1.0%を超えると飽和するため、上限を1.0%以下とすることが好ましい。
【0035】
Bは、結晶粒界を強化し、熱間加工性、冷間加工性を向上させる元素であり、この効果を得るには0.0003%以上の添加が好ましい。一方、Bを0.003%超添加すると硼化物を生じ、熱間加工性を劣化させることがあるため、上限を0.003%以下とすることが好ましい。
【0036】
ステンレス鋼は、オーステナイト相を40体積%以上含有すると、10ppm程度の水素侵入による材料の延性、靭性などの機械的性質の劣化が小さいため好ましい。オーステナイト相の残部は、主にフェライト相、マルテンサイト相である。オーステナイト相は100体積%でも良い。オーステナイト相の体積%は、強磁性体であるフェライト相及びマルテンサイト相の体積%を電磁誘導法によって測定し、残部をオーステナイト相として求めることができる。
【0037】
ステンレス鋼のフェライト相及びマルテンサイト相の体積%は、例えばフィッシャーインストルメンツ社製のフェライト含有量測定器を用いて測定すれば良いが、この際には、試料のサイズに注意する必要があり、板厚が3mm以上の場合は圧延方向に平行な板厚断面の鏡面研磨試料を用いて板厚中心部で、また、板厚が3mm未満の場合は板を複数枚重ね、その厚さ合計が3mm以上となるようにして圧延面で測定すれば良い。
【0038】
ステンレス鋼の水素と接する面には、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミ層を形成する。アルミ層には、それぞれ0.2%以下のFe、Cr、Mn等を不可避的不純物として含有することが許容される。アルミニウム合金は、Al量が50%以上であることが必要であり、0.1〜20%のMg、0.1〜20%のCa、0.1〜20%のSiの1種以上を添加しても良い。Si量は5〜11%であることが好ましい。
【0039】
アルミ層の厚さは、100nm未満では、厚さを均一にすることが難しくなり、また欠陥を生じ、母材のステンレス鋼を露出し易くなる。一方、アルミ層の厚さを10mm超とするには材料コストや製造コストが増大する。したがって、ステンレス鋼の表面のアルミ層の厚さを100nm〜10mmとした。
【0040】
なお、アルミ層の厚みの好ましい範囲は、アルミ層の形成方法によって異なる。アルミ層を蒸着によって形成させる際には100nm〜10μmであることが好ましい。また、溶融めっきによりアルミ層を形成する際には、1μm〜1mmであることが好ましい。また、ステンレス鋼の表面をアルミ層で被覆したクラッド材とする際には、表面のアルミ層が溶損し、母相のステンレス鋼の露出を防止するために、1mm〜10mmであることが好ましい。
【0041】
本発明の高圧水素ガス用タンクの胴体部、配管は、ステンレス鋼板を筒状に成形して端部同士を突き合わせて溶接しても良く、ステンレス鋼管を用いても良い。ステンレス鋼の水素と接する面にアルミ層を形成させる方法としては、真空中でアルミニウム又はアルミニウム合金を蒸着する方法、アルミニウム又はアルミニウム合金の溶融めっき浴に浸漬して溶融めっきする方法がある。高圧水素ガス用タンクは胴体部に蓋部を溶接するが、蓋部の水素ガスに接する面にアルミ層を形成することが必要である。
【0042】
また、大型構造物である高圧水素ガス用タンクを製造する場合は、アルミニウム又はアルミニウム合金とステンレス鋼のクラッド板を用いて、アルミ層を摩擦攪拌接合(riction tir elding、FSWという)又はタングステン電極不活性ガスアーク溶接(ungsten nert as welding、TIGという)を用いて接合し、ステンレス鋼部はアルミ層とは別にFSW又はTIGで接合すれば良い。
【0043】
本発明の高圧水素ガス用タンク及び配管を輸送機器の燃料系、例えば自動車の車載用として使用する際には軽量化が重要である。そのため、高圧水素ガス用タンク及び配管の材質であるステンレス鋼の板厚を薄くすることが必要になる。これには、ステンレス鋼からなる高圧水素ガス用タンク及び配管の外側に、高強度繊維材からなる補強層を形成し、高圧水素ガスの圧力による応力を負担することが有効である。
【0044】
補強層は、軽量で高強度の炭素繊維であることが好ましい。炭素繊維は、ポリアクリロニトリル系でもピッチ系でも良い。また、補強層は、炭素繊維を高圧水素ガス用タンク及び配管の外側に巻き付け、樹脂で固めることによって形成することが好ましい。炭素繊維は、タンクの円周方向又は軸方向に巻くことが好ましいが、形状によっては任意の方向に巻いても良く、たるみを残さず、張力を保った状態でタンク、配管に巻き付けることが好ましい。また、炭素繊維を複数回巻き付ける際には、すでに巻いてある炭素繊維上に密着させて巻き付けることが好ましい。炭素繊維を巻き付けた後、炭素繊維がずれないようにナイロン、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂又はビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で固めることが好ましい。
【0045】
なお、本発明の高圧水素ガス用タンク及び配管を大型構造物である貯蔵施設に適用する際にも、水素ガスの圧力が高いため、外側に炭素繊維からなる補強層を形成し、内圧に起因する応力を配分する構造としても良い。
【0046】
【実施例】
(実施例1)
表1に示した化学成分からなる鋼A、Bを溶解、鋳造、熱延、溶体化熱処理、酸化スケール除去により板厚25mmの鋼板とした。フィッシャーインストルメンツ社製のフェライト含有量測定器を用いて、板厚断面の中央部でオーステナイト相の体積%を測定した。
【0047】
鋼板を成形、溶接し、内径100mm、軸方向長さ400mmの円筒形の高圧水素ガス用タンク(以下、タンクA、Bという)を製作した。タンクA、Bの両底面には直径50mmの穴をあけ、片方には高圧コックが付いたステンレス鋼管を溶接した。もう片方には枝管に圧力計が付いたステンレス鋼管を溶接し、タンク内部にニクロム線を熱源とする加熱装置と純アルミニウムを入れたポットを挿入した。加熱装置及びポットを通電配線とともに冶具によって固定し、冶具と鋼管の隙間をゴム製の円形リングでシールした。
【0048】
高圧コックから真空ポンプでタンクA、B内部を1×10-2Pa以下に減圧し、高圧コックを閉じた。次に純アルミニウムを入れたポットを加熱し、純アルミニウムが溶融してから5分間放置した後、ポットの加熱を停止し、タンクA、B内面にアルミニウムを蒸着した。この後、2時間放置して高圧コックを開き、空気を導入した。更に、純アルミニウムを入れたポットの軸方向の位置を変えて、再び真空ポンプで減圧し、純アルミニウムを入れたポットを加熱して、アルミニウムをタンクA、Bの内面に蒸着する操作を数回繰り返し、アルミ層を形成した。
【0049】
純アルミニウムを入れたポット、加熱装置、冶具をタンクA、Bから取り出して、鋼A、Bから採取した直径が5mm、長さが30mmの棒鋼を挿入し、鋼管の端部にステンレス鋼製の蓋を溶接した。更に室温下で、高圧コック側から真空ポンプにより、タンクA、B内を減圧してから、水素ガスを導入し、再び真空引く操作を数回繰り返した。その後、水素ガスをタンクA、Bの内に導入し、水素ガス用コンプレッサーで水素ガスの圧力を常温で29.9MPaとした。最後に高圧コックを閉じ、このタンクA、Bを赤外線照射器で80℃に保たれた恒温室に入れ、1000時間放置した後、常温に冷却した。
【0050】
高圧コックを水素放散用スタックにつないで開放し、内部の水素を大気圧まで放散した。更に、高圧コックからタンクA、B内部に0.12MPaのN2ガスを10分間注入し、タンクA、B内部の水素を窒素で置換した。この操作の後、タンクA、Bを周方向に切断し、タンクA、B内部を目視し、アルミ層で被覆されていることを確認した。更にタンクA、Bの円筒部の軸方向の中央部より、周方向の肉厚断面を観察面とし、周方向の長さが20mmの試料を5個採取し、機械研磨した。走査電子顕微鏡で最大3000倍に拡大し、各試料3視野の写真を撮影し、それぞれの写真で任意の5箇所でアルミ層の厚さを測定した。アルミ層の厚さは、約0.6〜3μmであり、観察した全ての視野において、ステンレス鋼の表面を被覆していた。
【0051】
更に、タンクA、Bの胴部より試料を採取し、鋼A、Bの水素量を分析した。比較のために、タンクA、Bの素材である鋼板の水素量、タンクA、Bに封入した棒鋼の水素量を測定した。各試料の水素量は、不活性ガス融解法によるガス抽出と熱伝導度法による分析で求めた。その結果を表2に示す。アルミ層を形成したタンクA、Bの水素量は約3ppmであり、試験前とほぼ同等であったのに対し、棒鋼A、Bの水素量は約6ppmに増加していた。なお、水素量の分析精度は1ppm以内である。
(実施例2)
実施例2は特許請求の範囲に記載の発明の実施例ではなく、参考例である。
表1に示した鋼C、D、E、Fを実施例1と同様にして板厚25mmの鋼板とし、オーステナイト相の体積%を測定し、内径100mm、軸方向長さ400mmの円筒形の高圧水素ガス用タンク(以下、タンクC、D、E、Fという)を製作した。タンクC、D、E、Fの両底面に直径50mmの穴をあけ、全体をアルミニウム溶融槽に浸漬して、溶融アルミニウムめっきした。
【0052】
室温まで冷却した後、両底面にあけた直径50mmの穴のうち片方には高圧コックが付いたステンレス鋼管を溶接した。もう片方には枝管に圧力計が付いたステンレス鋼管を溶接し、鋼C、D、E、Fから採取した直径が5mm、長さが30mmの棒鋼を挿入し、ステンレス鋼管の外側に蓋を溶接した。なお、それぞれ両底面の穴にステンレス鋼管を溶接する際は、溶接に支障ないように、予め溶接部のアルミニウムを研削して除去した。実施例1と同様に、タンクC、D、E、F内部に室温で29.9MPaの水素ガスを充填し、80℃にして1000時間放置し、常温に冷却した。
【0053】
この後、実施例1と同様に、内部の水素を放散し、窒素で置換して、タンクC、D、E、Fを周方向に切断して内部を目視し、アルミ層で被覆されていることを確認した。更にタンクC、D、E、Fの円筒部の軸方向の中央部より、周方向の肉厚断面を観察面とし、周方向の長さが20mmの試料を各鋼種3個計12個採取し、機械研磨した。走査電子顕微鏡で最大1000倍に拡大し、各試料3視野の写真を撮影し、それぞれの写真で任意の5箇所でアルミ層の厚さを測定した。アルミ層の厚さは、約5〜30μmであり、全ての観察視野において、ステンレス鋼表面を被覆していた。
【0054】
更に、タンクC、D、E、Fの胴部より試料を採取し、ステンレス鋼の水素量を分析した。比較のために、タンクC、D、E、Fの素材である鋼板の水素量、タンクC、D、E、Fに封入した棒鋼の水素量を測定した。各試料の水素量は、不活性ガス融解法によるガス抽出と熱伝導度法による分析で求めた。その結果を表3に示す。アルミ層を形成したタンクC、D、E、Fは、水素量が約3ppmであり、試験前とほぼ同等であったのに対し、棒鋼C、D、E、Fの水素量は約6ppmに増加していた。なお、水素量の分析精度は1ppm以内である。
(実施例3)
実施例1と同様にして製造した鋼Aをさらに熱間圧延、溶体化熱処理、冷間圧延、溶体化熱処理、酸化スケール除去を実施し、厚さ3mmの板とした。フィッシャーインストルメンツ社製のフェライト含有量測定器を用いて、板断面中央部においてオーステナイト相の体積%を測定した。この鋼板を成形、溶接し、内径30mm、長さ200mmの円筒を2つ製造し、それぞれ片側端部を板厚25mmの鋼Aで溶接して塞いだ。この状態で2つの円筒を溶融アルミニウム槽に浸漬してめっきを行い、円筒内外表面にアルミ層を形成した。さらに、円筒開口部側に高圧コックが付いたステンレス鋼管をそれぞれ溶接し、高圧水素ガス用タンクとした。なお、この溶接の際は溶接部のアルミ層は研削で取り除いた。
【0055】
1つの高圧水素ガス用タンクの外側には、圧力に起因する応力を配分するため、補強層を形成した。補強層は、高圧水素ガス用タンクの外側に、炭素繊維を強度設計上十分な量巻いた上、合成樹脂で固めることにより形成した。
【0056】
これらの高圧水素ガス用タンクを用いて、高圧水素の充填及び放出を模擬した内圧疲労試験を以下のようにして実施した。まず、実施例1と同様に、高圧水素ガス用タンクの内部に室温で29.9MPaの水素ガスを充填し、80℃にして1000時間放置し、常温に冷却することにより、高圧水素ガスの充填による水素侵入を模擬した。更に、高圧コックより圧力70.9MPaの窒素ガスを導入し、0.1MPaまで減圧し、再び70.9MPaの窒素ガスを導入する操作を繰り返した。
【0057】
外側に炭素繊維からなる補強層を形成しなかった高圧水素ガス用タンクは、内圧疲労試験として、内圧を70.9MPaに上昇させて、0.1MPaに減圧する操作を2786回繰り返した後、破損して圧力が上昇しなくなった。これに対し、外側に炭素繊維からなる補強層を形成した高圧水素ガス用タンクは、30000回の内圧疲労試験後も破損しなかった。
【0058】
鋼No.C,D,E,Fは特許請求の範囲に記載の発明の実施例ではなく、参考例である。
【表1】
Figure 0004700263
【0059】
【表2】
Figure 0004700263
【0060】
【表3】
Figure 0004700263
【0061】
【発明の効果】
本発明により、高圧水素ガスの充填と放出を繰り返し、また長期間貯蔵する高圧水素ガス用タンク及び高圧水素ガスを輸送する高圧水素ガス用配管への水素侵入の抑制が可能になり、水素脆化を抑制し、長寿命化が期待できるなど、産業上の貢献が極めて顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステンレス鋼の水素侵入特性に及ぼすアルミ層の効果を示す図である。

Claims (6)

  1. 圧力が0.180MPaとの間で変動する水素ガスを貯蔵する高圧水素ガス用タンクにおいて、前記高圧水素ガス用タンクの材質が、質量%で、
    C :0.002〜0.08%、
    Si:0.01〜3.0%、
    P :0.005〜0.04%、
    S :0.0001〜0.01%、
    Mn:0.1〜2.0%、
    Ni:3.0〜28.0%、
    Cr:15.0〜28.0%、
    N :0.02〜0.40%
    を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなるステンレス鋼であり、水素ガスと接する面にアルミニウム又はアルミニウム合金からなる厚さ100nm〜10mmのアルミ層を有することを特徴とする高圧水素ガス用タンク。
  2. 高圧水素ガス用タンクの材質が、更に、質量%で、Mo:0.01〜7.0%を含有するステンレス鋼であることを特徴とする請求項1に記載の高圧水素ガス用タンク。
  3. 請求項1又は2記載の高圧水素ガス用タンクの外側に高強度繊維材料からなる補強層を形成したことを特徴とする高圧水素ガス用タンク。
  4. 圧力が0.180MPaとの間で変動する水素ガスを輸送する高圧水素ガス用配管において、前記高圧水素ガス用配管の材質が、質量%で、
    C :0.002〜0.08%、
    Si:0.01〜3.0%、
    P :0.005〜0.04%、
    S :0.0001〜0.01%、
    Mn:0.1〜2.0%、
    Ni:3.0〜28.0%、
    Cr:15.0〜28.0%、
    N :0.02〜0.40%
    を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなるステンレス鋼であり、水素ガスと接する面にアルミニウム又はアルミニウム合金からなる厚さ100nm〜10mmのアルミ層を有することを特徴とする高圧水素ガス用配管。
  5. 高圧水素ガス用配管の材質が、更に、質量%で、Mo:0.01〜7.0%を含有するステンレス鋼であることを特徴とする請求項4記載の高圧水素ガス用配管。
  6. 請求項4または5記載の高圧水素ガス用配管の外側に高強度繊維材料からなる補強層を形成したことを特徴とする高圧水素ガス用配管。
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