JP4699415B2 - マイクロ波に補助されたdnaのpcr増幅 - Google Patents

マイクロ波に補助されたdnaのpcr増幅 Download PDF

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Description

背景
本発明は、酵素に触媒される大きな生物学的分子の複製に関し、とりわけマイクロ波に補助されるDNAのPCR増幅に関する。
当業者によく理解され、そして実際は、門外漢にもある程度は理解されているように、DNA分子はヒトの身体的特徴及び機能を含む、生物体のそのような特徴及び機能を決定する遺伝コードを持っている。DNA分子はダブルヘリックスと呼ぶことができ、その中ではリン酸基と糖が2種のそれぞれの鎖(“バックボーン”)を形成し、同時に鎖に結合するアミノ基(典型的には“塩基”と呼ばれる)が2つの鎖(“ストランド”)を一緒に連結する水素結合をお互いに形成する。塩基は幾何学的特異性で水素結合を形成するため、塩基はいつも特定のペアでお互いに連結する。結果として、鎖が分離する(又は引き離される)場合、それぞれは、分離した鎖のいずれか、又は両方から全DNA分子を再構築するための鋳型を形成する、連続した塩基の型を提供する。この過程は、もちろん、生物体で自然に実行され、“複製”と呼ばれる。
多くの状況では、DNAはきわめて少量で得られる。そのような量が識別又は分析のために非常に少ない場合、自然のDNA複製に倣って作られ、“ポリメラーゼ連鎖反応”と呼ばれ、そして典型的には“PCR”と省略される実験室業務により、DNAは増幅することができる。PCRは一般に3工程で実行され、そのような工程の1セットは“サイクル”と呼ばれる。比較目的の場合、PCRの結果は少なくとも約30サイクル後に得ることができる結果に関して通常最もよく理解される。
米国特許第4,683,202号及び4,683,195号はしばしばPCR技術を説明する場合に重要な参照として言及される。第4,683,202号はそれより後の1400を超える米国特許で引用され、そして第4,683,195号はそれより後の1300を超える米国特許で引用されている。したがって、PCR増幅の基本的かつ大いに複雑な特徴は当該技術分野でよく理解されており、本発明を説明するために必要である以外は、本明細書中で詳細には説明しない。
DNAを増幅する能力は、多数の診断目的のためにDNAを評価するための関連した能力を生み出す。PCRは、特定の項目(典型的には、ウイルス、細菌、又は遺伝物質の特定の配列までも)の存在又は欠如を検出するために十分なサイズのDNA試料を産生することができる。PCR技術は、このように、感染症、ならびに遺伝的変異及び突然変異を含む遺伝的特徴を検出する能力を提供する。したがって、PCRは感染症についての多数の臨床診断試験の基礎である。PCRはきわめて感受性が高いため、ある場合には、ヒトの血液中の特定のウイルスの量も(確認することに加えて)定量し、したがって疾患の進行又は処置に対するその反応のいずれかをモニターする能力を提供することができる。同じ理由から、PCRは感染性因子の存在を確認するか、又は排除するための血液(すなわち、献血)のスクリーニングに極めて有益である。遺伝的試験の観点から、PCRは特定の疾患又は状態に対する遺伝的素因を確認することが可能であり、そしてある場合には、特定のヒトが具体的な薬剤的(又は別の医学的)処置にどのように反応することになるかを確認又は予言可能であるか、又はそのように確認又は予言することを期待される。Roche Molecular Diagnostics,Applications of PCR[オンライン],http://www.Roche−Diagnostics.com/ba_rmd_/pcr_applications.html,March 2006を参照されたい。
また、DNA増幅は、バルク物質中に他の状態で存在する特定のDNA部分を精製する比較的簡単な方法を提供する。増幅が十分な程度に実行される場合、所望するDNA産物は対応して混合物の圧倒的な成分になり、したがって事実上、他の汚染物質をわずかな量に減少させる。Cantor,Genomics,John Wiley and Sons,Inc.,1999,98ページを参照されたい。
更に別の利点としては、DNAのPCR増幅を使用して、DNAライブラリーを生み出し、今度はそれを多様な分析、診断又は合成目的のためのコンビナトリアルケミストリー技術に使用することができる。
各PCRサイクルには、(i)変性、(ii)アニーリング、及び(iii)伸長の工程が包含される。変性の前に、増幅されることになるDNAは、プライマー分子及び酵素と合わせて混合する。
“変性”は、少なくとも99%達成する目標で、DNAダブルヘリックスを2本の個々の鎖に分ける工程を表す。典型的なPCR技術では、変性工程は、約90〜105℃の温度で約1〜10分間、DNAを加熱することにより行い、その温度で2本鎖が開き、1本鎖DNAを形成する。この温度はまた、先行するサイクルの反応を停止する結果になる。
“アニーリング”は分離したDNA鎖に具体的なプライマーを添加する工程を表す。DNA酵素はスクラッチからDNA鎖を開始することができないため、プライマーが必要である。そのかわり、プライマーは特定のDNA鋳型に沿った位置を決定するために必要であり、その位置で相補鎖の合成が始まることになる。したがって、具体的な所望するDNA領域は適切なプライマーを使用して選択的に増幅することができる。プライマーは、1本鎖DNAの短い、合成配列であり、典型的には20〜30塩基からなり、識別を容易にするために標識された末端構造を有する。それらは一般に生物のDNAの標的領域に特有である。大部分のPCR増幅では、変性中に産生された相補的な1本のDNA鎖それぞれに対して1種ずつ、2種のプライマーが使用される。当該技術分野では、DNAの具体的な型又は部分を増幅するために開発されている具体的なプライマーの例が充実している。
アニーリング工程は約50〜60℃に温度を下げることにより実行され、その時点でプライマーは適切な様式及び量で、前もって分けられた個々のDNA鎖にそれら自体を付着させる。
いったん、プライマーをDNA鎖に結合させるほどにアニーリング工程が実行されていれば、温度は典型的には70℃より高い温度に再び上げられ、そして酵素を使用してDNA鎖の複製を補助する。酵素は溶液中で相補的ヌクレオチドの結合を促進することにより新規な2本鎖DNA分子(すなわち、塩基及びホスフェート基に結合した糖)を合成する。
結果として、1回目のPCRサイクルの終了時には2つの新規DNA鎖が存在し、それらは各々変性され、準備された(primed)元の標的DNA鎖に同一である。
これまでに示したように、典型的なDNA増幅は約30PCRサイクルを必要とする。時間の観点から、変性工程は典型的には約2分間かかり、別個の鎖にプライマーをアニーリングする冷却工程は同様に約2分間かかり、そして伸長工程は更に約2分間かかる。したがって、各PCRサイクルは約6分間かかる。同様に、30サイクルの増幅は全部で約2〜3時間かかることになる。
科学的又は商業的に重要な任意の他の方法におけるように、任意の1以上の工程に必要な時間を減少させることは、同様に1サイクルを実行するために必要な時間を減少させ、したがって全増幅に必要な時間を減少させることになる。更に、PCRサイクルの各工程は熱的工程であるため、必要な時間は典型的には増加した材料の量に基づいて増大することになる。
したがって、任意の1以上のPCR工程を実行するために必要な時間は、DNA増幅及び複製において、対応する不都合な点を生み出す可能性がある。
別の因子として、典型的なPCRサイクル(たとえば、Taqポリメラーゼを使用すること;Cantor,上記)は組成物の温度を上方(92〜96℃で30〜60秒間の変性)、その後下方(55〜60℃で約30秒間のアニーリング)、そして再び上方(約72℃で約60秒間の伸長)に移動させることを包含するため、温度の変動が望ましくない変更を引き起こす可能性があり、それらは急速に拡大される。当該技術分野で一般によく理解されているように、典型的なPCR装置は複数のチューブホルダー又はマイクロタイタープレートホルダーを使用し、それらは加熱部分と冷却浴により、又は熱電気的加熱及び冷却により、又は強制対流加熱及び冷却により、又は2つ及びそれ以上の水浴間を移動させることにより温度制御されている。Cantor、上記、103ページを参照されたい。
手短に述べると、PCR増幅中の温度の周期的変化が望ましくない変更を生み出すか、又は増大させる可能性がある。
さらに別の因子として、変性工程が比較的高温を必要とするため、PCR試料中に存在する別の化合物、そして最も典型的には伸長酵素はこれらの高い変性温度で安定を維持しなくてはならない。したがって、これらの温度要求性がPCRに利用可能な酵素の選択を事実上限定する。
とりわけ、TaqポリメラーゼはDNA変性温度に耐えることができるために使用される。従来のPCRでは、変性温度に耐えることができない酵素を使用することは、サイクル毎に新たな酵素が添加されることを必要とし、したがって工程操作の複雑性及び必要な時間を増加させる。
Taqのような高温酵素を使用することは、サイクル毎に新たな酵素を添加する必要性を排除するが、Taqを含むそのような高温酵素は異なる問題を引き起こす。例えば、Taq酵素は3’から5’へのエキソヌクレアーゼ活性を欠如する。そのような活性は、非公式には“校正”能力と呼ばれ、それによって(自然の生物と一致した様式で)酵素は間違って配置された塩基を識別し、望ましい位置において正しい塩基とそれらを置き換えることができる。PCRサイクルが間違って塩基を識別するか、又は間違って配置する場合、もちろん、それは標的配列以外のものを複製することになる。増幅の性質から、そのようなエラーは多くのサイクルの経過中に、著しく拡大されることになる。
第2の問題として、標準PCRは、典型的には約2000〜3000塩基対の標的配列に限定される。より大きな標的(たとえば50,000塩基対まで)に対してPCRを行うことは、より遅い加熱サイクルと特有の酵素を必要とする傾向があり、そのような酵素は慣用のPCRサイクルにとって扱い易くない(又は扱い易くないようなものである)かもしれない。
したがって、標的配列における適合度の欠如及びサイズ制限が依然として従来のPCRにおいて不都合である。
要旨
一側面では、本発明は、DNAのPCR増幅を実行するための方法であって、DNAと、プライマー(単数又は複数)と、複製酵素(単数又は複数)とからなる組成物を約60℃未満の温度に維持し、該DNAを約60℃未満の温度に維持しながら、該DNAを変性させるために十分なマイクロ波放射の第1のパルスを該DNAに向け、該DNAを約60℃未満の温度に維持しながら、該プライマーを別個のDNA鎖上にアニーリングさせ、そして、該DNAを約60℃未満の温度に維持しながら、一次配列を複製しかつ伸長させるために十分なマイクロ波放射の第2のパルスを該アニーリングしたDNA鎖に向けることを含む、前記方法である。
別の側面では、本発明は、マイクロ波に補助されたPCRによる核酸増幅の方法であって、核酸試料を変性、アニーリング、及び伸長させることを含み、ここで、少なくとも該変性工程及び伸長工程はマイクロ波放射の影響下で実行し、同時に開始から終了まで該試料の温度が40℃より大きく変化することを妨げ、そして同時に開始から終了まで該試料の温度を60℃以下に維持する、前記方法である。
別の側面では、本発明は、PCRによるDNA増幅サイクルを実行する方法であって、約60℃より高い温度で変性する複製酵素の存在下で、DNAと、プライマーと、複製酵素とからなる組成物に、該DNAを変性させるために十分なマイクロ波放射の第1のパルスを向け、該プライマーを別個のDNA鎖上にアニーリングし、一次配列を複製しかつ伸長させるために十分なマイクロ波放射の第2パルスを該アニーリングしたDNA鎖に向け、そして、該複製酵素を補充することなく、少なくとも2回、変性、アニーリング及び伸長サイクルを反復することを含む、前記方法である。
本発明の上記及び他の目的及び利点ならびに、同じことが成し遂げられる様式は以下の詳細な説明に基づいて更に明らかになるであろう。
具体的な説明
本発明は、DNAのPCR増幅を実行する方法である。当該技術分野でよく理解されているように、PCR増幅は具体的な核酸配列及びDNA又はRNAに対して実行することができる。そのもっとも広い意味において、本発明は、核酸、とりわけDNAに見出される任意の1以上の所望する具体的な核酸配列を増幅することができる。したがって、本発明は、この比較的広い意味で理解されることになる。
本明細書の説明から明らかになるように、本発明は、酵素の組み合わせを使用する能力を提供し(したがってより密接に天然の生物に従う)、そして時間超過、もしくは温度、又はそれら両方のいずれかのために酵素が分解する場合に生じる問題を妨げることができ、そして従来の高温PCRより速いサイクル回数で低温又は中等度の温度のPCRを行う機会を提供する。
PCR適用を意図したDNA試料の性質及び作製は当該技術分野で一般によく理解されている。再生産されることになるDNA(典型的には“標的”と呼ばれる)は所望するプライマー及び酵素と一緒に選択される。PCR増幅に続いて、従来の様式(例えば、ゲル電気泳動、染色、及び紫外線下)でDNAを抽出し、結果を評価する。
本方法は、DNAと、プライマー(単数又は複数)と、複製酵素(単数又は複数)とからなる組成物を約60℃未満の温度に維持することを含む。DNAを約60℃未満の温度に継続して維持し、DNAを変性させるために十分なマイクロ波放射の第1のパルスがDNAに向けられる。次に、本方法は、DNAを約60℃未満の温度に維持しながら、プライマーを別個のDNA鎖上にアニーリングし、そして、DNAを約60℃未満の温度に維持しながら、一次配列を複製しかつ伸長させるために十分なマイクロ波放射の第2のパルスを、アニーリングしたDNA鎖に向ける工程を含む。
特定の態様では、本方法は、約60℃より高い温度で変性する複製酵素によりDNAを増幅することを含む。言い換えると、本方法は、DNAを変性させるために使用される通常の高温(例えば、約90℃より高い温度)にて変性することを回避できる能力以外の目的に関して選択されてもよい酵素の使用を可能にする。ある態様では、約45℃より高い温度で変性する複製酵素が包含されてもよい。そのような場合、方法は、変性、アニーリング、及び伸長工程の間、組成物を約45℃より低い温度に維持することを含む。
本明細書で言及される温度は、全体又は“バルク(bulk)”試料の温度であると理解されるであろう。マイクロ波の使用は、一時的にはるかに高温を経験する可能性がある試料の小部分を生み出すと理解されている。しかし、現在まで、そのような小部分、又はそれらが到達する具体的な温度を確認するためのいずれか実用的な手段は、依然として入手できないままである。したがって、本明細書で使用するように、試料が特定の温度で維持される場合、これはバルク温度を表し、観察することができない様式で、説明された温度を時折越える可能性がある小部分の存在は、全体的な説明、又は特許請求の範囲から試料を排除しない。
言い換えると、たとえ(測定することができない)小部分が理論的又は事実上、一時的により高い温度に到達しても、本明細書で示された温度及び温度範囲内のままであるバルク試料は本発明及び特許請求の範囲に包含される。
温度に関してさらに深く理解されるように、すべてのPCR増幅は典型的には周囲温度(通常室温)で、出発物質から開始することになる。したがって、本明細書及び特許請求の範囲が、特定の温度で、又はある温度範囲内に項目を維持することに言及する場合、このことは必ずしも周囲温度から所望する説明された温度まで温度を上げる工程を包含しないことが理解されるであろう。言い換えると、室温で開始し、本明細書に記載の工程中に、本明細書に記載の温度まで試料の温度を上げることは、本発明及び特許請求の範囲内に包含される。
ある態様では、本方法は、DNAと、プライマー(単数又は複数)と、複製酵素(単数又は複数)とからなる複数の組成物に、同時に変性、アニーリング、及び伸長工程を実行することを含む。本方法は、複数の同一試料、又は少なくとも2種の異なる試料、又はいっそう多数の異なる試料;例えば、典型的にはマイクロタイタープレート上で使用される96個の試料に対して実行することができる。
本方法は、変性工程の温度より低い温度でプライマーをアニーリングさせるか、もしくは伸長工程の温度より低い温度でプライマーをアニーリングさせる工程、又はそれら両方を含んでいてよい。プライマーは一般に当該技術分野でよく理解され、当業者は過度の負担なく選択することができる。プライマーはそれらの組成及び長さ−すなわち所望する増幅に特有の因子−に基づいて選択されることになり、したがって本明細書においては特定のプライマーを詳細に説明することはない。
DNA、プライマー、及び酵素の供与源及び有用性は同様に当該技術分野でよく理解され、当業者が過度の負担なく、そして実際、ある場合には;たとえばApplied Biosystems,Foster City,California,USAの注文プライマー対とAMILTAQ GOLD(登録商標)のように、従来の製造業者から得ることができる。
また、プライマーはそれらの“溶解”温度に関して分類される。プライマーに関しては、“溶解”は典型的にはプライマー結合部位の半分が占有される温度として定義される。より長いプライマーはより高い溶解温度を有する。所望より短いプライマーは比較的より長いDNA鋳型上のいくつかの位置でアニーリングする傾向が見られ、したがって非特異的コピーを生み出す傾向がある。あるいは、より高温で溶解するプライマーはより高温のアニーリング温度を必要とし、今度はそれが酵素の有効性を低下させる可能性がある。したがって、PCRプライマーは典型的には約15〜40ヌクレオチドを含有し、約55〜65℃の典型的な溶解温度を有する。したがって、アニーリング工程は典型的には溶解温度近く、すなわち約50〜60℃で実行され、溶解温度では実行されない。
本明細書で言及する方法及び装置の冷却能力は、従来のPCRより低い温度で所望する量及び位置にアニーリングさせるのに十分にプライマーを活性化する機会を提供する。言い換えると、従来のPCRはDNAを変性するために約90℃に温度を上げ、その後プライマーをアニーリングさせるために約50〜60℃に明確に温度を下げる。本発明は、はるかに低い温度でDNAを変性し、アニーリング工程中にマイクロ波エネルギーのパルス適用により、又は適用せずに、より低い温度でプライマーをアニーリングさせる能力を提供する。
特定の態様では、方法は、変性、アニーリング、及び伸長工程の間、所望する温度を維持するために、前もってDNAと、プライマーと、複製酵素とからなる組成物を冷却することを含む。
事前の冷却工程は典型的には、不活性ガス又は液体により、試料(そして最も一般的には、順に試料を冷却するために試料容器)を冷却することにより実行される。
マイクロ波放射を適用しながら、前もって化学反応を冷却するための装置及び技術の適切な説明は、本発明の譲受人に譲渡された、米国特許第6,744,024号及び6,917,023号に示され、それらのそれぞれの内容は参照によりそのまま本明細書に援用される。試薬を前もって冷却しながら、マイクロ波に補助された化学反応を実行するための市販の装置は本発明の譲受人、CEM Corporation,Matthews,North Calolina,USAから、商品名DISCOVER(登録商標)COOLMATE(登録商標)という名称で入手可能である。
先に援用した特許に述べたように、単一モードマイクロ波空洞(すなわち、マイクロ波源により生成される波長での単一モードを支持する空洞)は、大部分のPCR反応で使用される試料(たとえば、0.1〜1.0ml)のような、少ない試料にマイクロ波のエネルギーを正確に適用するための都合のよい能力を提供する。また、PCR増幅に関する単一モード空洞の使用が証明されている(たとえば、Femer,Microwave−Assisted High−Speed PCR,European Journal of Pharmaceutical Sciences,18(2003),129〜132ページ)。
マイクロ波放射のパルス放出工程は一般に当該技術分野でよく理解され、定義された不連続な期間の定義された出力適用の使用を表す。また、それは米国の標準の60サイクル周波数(別の国では別の周波数)の交流に従う通常のマイクロ波出力適用の周波数から区別することを意図する。したがって、典型的な態様では、マイクロ波放射適用のパルス放出工程は、1秒間以下の間に約50〜250ワットの非連続パルスを適用することを含む。反応は物質移動が制御されていて、したがってパルスの時間及び出力は増幅される物質の量に依存する。したがって、当業者は過度な負担なしに適切なパルスを選択することができる。
別の側面では、本発明は、マイクロ波に補助されたPCRによる核酸増幅の方法であって、核酸試料を変性、アニーリング、及び伸長する工程を含み、ここで、少なくとも変性工程及び伸長工程はマイクロ波放射の影響下で実行し、同時に開始から終了まで試料の温度が40℃より大きく変化することを妨げ、そして同時に開始から終了まで試料の温度を60℃以下に維持する、前記方法である。
ある態様では、本方法は、開始から終了まで試料のバルク温度を20℃以下、ある態様では開始から終了まで10℃以下、変化するのを妨げることを含む。
ある態様では、方法は開始から終了まで試料の温度を50℃以下、そしてある態様では45℃以下に維持することを含む。
この側面において、方法は少なくとも2サイクルの変性、アニーリング及び伸長、そしてより典型的には30サイクルの変性、アニーリング及び伸長を含んでいてもよい。
最も一般的な態様では、増幅はDNA試料に対して実行され、そして単一の試料又は(共存する)複数の試料のいずれかを包含する。複数の試料の場合、本方法は同一DNA試料を同時に伸長するか、又は異なるDNA試料を同時に伸長することを含んでいてもよい。ある態様では、本方法はマイクロタイタープレート使用の場合のように、少なくとも96個のDNA試料を伸長することを含んでいてもよい。
先の側面のように、マイクロ波放射の影響下でサイクルを実行する工程はDNA試料にパルス放射を、そして最も典型的には1秒以下の間に約50〜250ワットのパルスを適用することを含む。最も典型的には、本方法は、変性工程に第1のパルスのマイクロ波放射を適用し、そして伸長工程に第2のパルスのマイクロ波放射を適用することを含む。
マイクロ波適用速度のために、本方法は1時間未満で、そしてある場合には、30分間未満で少なくとも20PCRサイクル、実行することを包含してよい。実際、予言的な例として、マイクロ波パルスが変性及び伸長工程に使用される(したがって、アニーリング工程用に試料を冷却するために必要な時間を排除する)場合、全サイクルは5〜10秒で(又はおそらくさらに少なく)実行してもよく、それは今度はわずか2〜5分間でおこる30サイクルの増幅と言い換えられる。
本発明は、各工程の後に新しい試薬を添加することにより順次的な様式で、又は初期の工程で添加されるすべての材料により同時に、又は、一定の数の工程後に添加されている組成物により、部分的に順次及び部分的に同時に実行されてもよい。
PCR反応は、典型的には適切なpHを維持するバッファーの存在下で実行される。たとえば、リン酸カリウム、塩化マグネシウム、及び塩化ナトリウムの適切な混合物を使用して、pHを約7.5に維持することができる。塩基性pHがいつも所望されるとは限らないが、別の技術ではpHは酸性側、すなわち7.0以下に維持されてもよい。
従来のPCRに予想される結果と一致して、本発明は約0.6〜0.9の範囲で増幅非能率を生じることが予想される。本明細書で使用するように、効率EはCantor,上記に定義されるとおりであり;すなわち、
P/S=(1+E)nであり、
ここで、Sは出発物質の量であり、Pは産物の量であり、そしてnはサイクル数である。
本明細書では、本発明の好ましい態様が示され、そして具体的な用語が使用されているが、それらは一般的で、説明的な意味だけに使用され、限定する目的のためではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲において明示される。

以下は本発明の各種の態様である。
1.DNAのPCR増幅を実行するための方法であって:
DNAと、プライマーと、複製酵素とからなる組成物を約60℃未満の温度に維持し;
該DNAを約60℃未満の温度に維持しながら、該DNAを変性させるために十分なマイクロ波放射の第1パルスを該DNAに向け;
該DNAを約60℃未満の温度に維持しながら、該プライマーを別個のDNA鎖上にアニーリングさせ;
該DNAを約60℃未満の温度に維持しながら、一次配列を複製しかつ伸長させるために十分なマイクロ波放射の第2パルスを該アニーリングしたDNA鎖に向けること
を含む、前記方法。
2.約60℃より高い温度で変性する複製酵素でDNAを増幅することを含む、上記1に記載の方法。
3.約45℃より高い温度で変性する複製酵素でDNAを増幅することを含む、上記1に記載の方法。
4.変性工程、アニーリング工程、及び伸長工程の間、組成物を約45℃より低い温度に維持することを含む、上記1に記載の方法。
5.DNAと、プライマーと、複製酵素とからなる複数の組成物に対して、同時に変性工程、アニーリング工程、及び伸長工程を実行することを含む、上記1に記載の方法。
6.複数の同一試料に対して、同時の変性工程、アニーリング工程、及び伸長工程を実行することを含む、上記5に記載の方法。
7.少なくとも2種の異なる試料に対して同時の変性工程、アニーリング工程、及び伸長工程を実行することを含む、上記5に記載の方法。
8.変性工程の温度より低い温度でプライマーをアニーリングさせることを含む、上記1に記載の方法。
9.伸長工程の温度より低い温度でプライマーをアニーリングさせることを含む、上記1に記載の方法。
10.変性工程、アニーリング工程、及び伸長工程の間、所望する温度を維持するために、DNAと、プライマーと、複製酵素とからなる組成物を前もって冷却することを含む、上記1に記載の方法。
11.DNAのパルス適用工程が、1秒以下の間に約50〜250ワットのパルスを適用することを含む、上記1に記載の方法。
12.不活性ガスで試料を前もって冷却することにより所望する温度を維持することを含む、上記1に記載の方法。
13.液体で試料を前もって冷却することにより所望する温度を維持することを含む、上記1に記載の方法。
14.アニーリング工程の間に組成物にマイクロ波放射のパルスを向けることを更に含む、上記1に記載の方法。
15.マイクロ波に補助されたPCRによる核酸増幅の方法であって:
核酸試料を変性、アニーリング、及び伸長させ、ここで、少なくとも該変性工程及び伸長工程はマイクロ波放射の影響下で実行し;
同時に開始から終了まで該試料の温度が40℃より大きく変化することを妨げ;
そして同時に開始から終了まで該試料の温度を60℃以下に維持すること
を含む、前記方法。
16.開始から終了まで試料の温度が20℃より大きく変化するのを妨げることを含む、上記15に記載の方法。
17.開始から終了まで試料の温度が10℃より大きく変化するのを妨げることを含む、上記15に記載の方法。
18.開始から終了まで試料の温度を50℃以下に維持することを含む、上記15に記載の方法。
19.開始から終了まで試料の温度を45℃以下に維持することを含む、上記15に記載の方法。
20.少なくとも2サイクルの変性、アニーリング、及び伸長を含む、上記15に記載の方法。
21.少なくとも30サイクルの変性、アニーリング、及び伸長を含む、上記15に記載の方法。
22.DNA試料の変性、アニーリング、及び伸長を含む、上記15に記載の方法。
23.単一のDNA試料の変性、アニーリング、及び伸長を含む、上記22に記載の方法。
24.少なくとも2種のDNA試料の変性、アニーリング、及び伸長を含む、上記22に記載の方法。
25.異なるDNA試料の変性、アニーリング、及び伸長を含む、上記24に記載の方法。
26.少なくとも96種のDNA試料の変性、アニーリング、及び伸長を含む、上記22に記載の方法。
27.異なるDNA試料の変性、アニーリング、及び伸長を含む、上記26に記載の方法。
28.マイクロ波放射の影響下でサイクルを実行する工程が、DNA試料にパルス放射を適用することを含む、上記15に記載の方法。
29.変性工程のためにマイクロ波放射の第1のパルスを適用し、そして伸長工程のためにマイクロ波放射の第2のパルスを適用することを含む、上記28に記載の方法。
30.マイクロ波に補助されたPCRによる核酸増幅の方法であって:
少なくとも20PCRサイクルを含み、各サイクルが、
DNA試料を変性、アニーリング、及び伸長させ、ここで、少なくとも変性工程及び伸長工程はマイクロ波放射の影響下で実行し;
同時に開始から終了まで該試料の温度が20℃より大きく変化するのを妨げ;
そして同時に開始から終了まで該試料の温度を50℃以下に維持すること
を含む、前記方法。
31.1時間未満で20サイクルを実行することを含む、上記30に記載の方法。
32.30分間未満で20サイクルを実行することを含む、上記30に記載の方法。
33.0.6〜0.9の効率を含む、上記30に記載の方法。
34.PCRによるDNA増幅サイクルを実行する方法であって:
約60℃より高い温度で変性する複製酵素の存在下で、DNAを複製させるために十分なマイクロ波放射の第1のパルスを、DNAと、プライマーと、複製酵素とからなる組成物に向け;
該プライマーを別個のDNA鎖上にアニーリングさせ;
一次配列を複製しかつ伸長させるために十分なマイクロ波放射の第2のパルスを該アニーリングしたDNA鎖に向け;そして
該複製酵素を補充することなく、少なくとも2回、変性、アニーリング、及び伸長サイクルを反復すること
を含む、前記方法。
35.各PCRサイクルを通して、DNAと、プライマーと、複製酵素とからなる組成物を約60℃未満の温度に維持することを含む、上記34に記載の方法。
36.各PCRサイクルを通して、DNAと、プライマーと、複製酵素とからなる組成物を約45℃未満の温度に維持することを含む、上記34に記載の方法。
37.約45℃より高い温度で変性する複製酵素を含む組成物に、マイクロ波放射の第1のパルスを向けることを含む、上記34に記載の方法。
38.複製酵素を補充することなく、少なくとも20回、変性、アニーリング、及び伸長サイクルを反復することを含む、上記34に記載の方法。
39.複製酵素を補充することなく、少なくとも30回、変性、アニーリング、及び伸長サイクルを反復することを含む、上記34に記載の方法。

Claims (18)

  1. マイクロ波に補助されたPCRによる核酸増幅の方法であって:
    少なくとも20PCRサイクルを実行し、各サイクルが、
    DNA試料を変性、アニーリング、及び伸長させ、ここで、少なくとも変性工程及び伸長工程はマイクロ波放射の影響下で実行し;
    同時に各PCRサイクルの間は開始から終了まで該試料の温度が20℃より大きく変化するのを妨げ;そして
    同時に各PCRサイクルの間及び少なくとも20PCRサイクルの全てのサイクル間において開始から終了まで該試料の温度を50℃以下に維持すること
    を含む、前記方法。
  2. 1時間未満で20サイクルを実行することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 0.6〜0.9の効率を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 約60℃より高い温度で変性する複製酵素の存在下で、DNA試料に対して十分なマイクロ波放射の第1のパルスを、DNAとプライマーとからなる組成物に向け;
    該プライマーを別個のDNA鎖上にアニーリングさせ;
    一次配列を複製しかつ伸長させるために十分なマイクロ波放射の第2のパルスを該アニーリングしたDNA鎖に向け;そして
    該複製酵素を補充することなく、少なくとも2回、変性、アニーリング、及び伸長サイクルを反復すること
    を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 各PCRサイクルを通して、DNAと、プライマーと、複製酵素とからなる組成物を約45℃未満の温度に維持することを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 約45℃より高い温度で変性する複製酵素を含む組成物に、マイクロ波放射の第1のパルスを向けることを含む、請求項4に記載の方法。
  7. 複製酵素を補充することなく、少なくとも20回、変性、アニーリング、及び伸長サイクルを反復することを含む、請求項4に記載の方法。
  8. 30分間未満で20サイクルを実行することを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 60℃より高い温度で変性する複製酵素でDNAを増幅することを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 約45℃より高い温度で変性する複製酵素でDNAを増幅することを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 変性工程、アニーリング工程、及び伸長工程の間、DNA試料を45℃より低い温度に維持することを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 複数の同一試料に対して、同時に変性工程、アニーリング工程、及び伸長工程を実行することを含む、請求項1に記載の方法。
  13. 少なくとも2種の異なる試料に対して同時に変性工程、アニーリング工程、及び伸長工程を実行することを含む、請求項1に記載の方法。
  14. 変性工程の温度より低い温度でプライマーをアニーリングさせることを含む、請求項1に記載の方法。
  15. 伸長工程の温度より低い温度でプライマーをアニーリングさせることを含む、請求項1に記載の方法。
  16. 変性工程、アニーリング工程、及び伸長工程の間、所望する温度を維持するために、DNA試料を前もって冷却することを含む、請求項1に記載の方法。
  17. 第1のパルス又は第2のパルスを向ける工程が、50〜250ワットのパルスを適用することを含む、請求項4に記載の方法。
  18. DNA試料が複製酵素を含み、そして、複製酵素を補充することなく、20PCRサイクルを実行することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
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