JP4699384B2 - Hiv−1およびhiv−2の核酸を検出するための組成物、方法およびキット - Google Patents

Hiv−1およびhiv−2の核酸を検出するための組成物、方法およびキット Download PDF

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Description

(関連出願)
本出願は、米国仮特許出願第60/531,183号(2003年12月19日出願)および同第60/584,706号(2004年6月30日出願)の利益を主張する。これらの先願の開示全体は、本明細書に参考として援用される。
(発明の分野)
本発明は、バイオテクノロジーの分野に関する。より具体的には、本発明は、HIV−1、HIV−2の核酸またはHIV−1とHIV−2の組み合わせの核酸を検出することができる個々のアッセイに関する。本発明はさらに、2種類の分析物と交差反応するプローブおよび/またはプライマーを用いて、HIV−1およびHIV−2両方の核酸を検出することができる多重アッセイに関する。
(政府の発明の権利)
本明細書に開示される本発明の特定の局面は、National Institutes of HealthのNational Heart,Lung and Blood Instituteとの契約N01−HB−67130およびN01−HB−07148の下で政府の支援を受けて行われた。米国政府は、本発明のこれらの局面において一定の権利を有する。
(発明の背景)
HIV/AIDSの汎発流行は、主にHIV−1の感染に起因するが、異なるレトロウイルスが、AIDSの別の原因として明らかになった。このいわゆる「HIV−2」ウイルスは、1986年に西アフリカのAIDS患者から初めて単離され、その翌年、米国で初めて感染因子として検出された。1994年の終わりまで、米国では、100症例未満のHIV−2が報告された。このように表面上は数が少ないにも拘わらず、HIV−2は、数が増加しつつある免疫抑制性疾患における病因因子として同定されており、この免疫抑制性疾患は、HIV−1感染から生じるAIDS症例とは臨床的に区別不能である(非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4)。HIV−2は、その形態およびCD4細胞に対する親和性がHIV−1に関連するものの、明らかに異なるウイルスであり、単なるHIV−1のエンベロープ改変体ではない。
実際に、HIV−2は、HIV−1とは関連性が全く遠く、gagタンパク質およびpolタンパク質においては約50%のアミノ酸保存であり、env遺伝子産物においては、30%未満の保存でしかないので、その存在は、HIV−1感染を検出するために使用されている血清学的アッセイによって効率的に検出されない(非特許文献5;非特許文献6)。結果として、HIV−2ウイルス核酸を特異的に検出するために使用され得る核酸プローブを開発しようとする試みがなされてきた。
興味深いことに、HIV−1およびHIV−2両方のゲノムは、異なる分離株(isolate)の中で実質的な配列不均一性を示す。この不均一性の結果として、HIV−1の全ての分離株またはHIV−2の全ての分離株の間での絶対的な配列保存の実質的な領域を見出すことは不可能であった(特許文献1を参照のこと)。実際に、独特のポリヌクレオチド配列を有する多くのウイルス分離株が、これらのウイルスの各々について同定されており、信頼性がありかつ効率的な核酸試験のためのプローブの構築をさらに複雑にしている要因である。
HIV−1と同様に、HIV−2もまた、体液(血液および血漿が挙げられる)の交換を介して伝播するので、ウイルスに対する抗体が検出できるようになるかまたは、感染個体で症状が明らかになる前に、感染した体液を検出できることは重要である。HIV−2感染体液(例えば、輸血の間の全血または血漿)または提供された血液または血漿に由来する製剤を他の方法で受容し得る患者を保護するために、献血された体液中のウイルスの存在を検出して、このような手順または製剤におけるその使用を防止することが特に重要である。HIV−2を検出するために使用される手順および試薬は、感染の初期段階の間に、提供者であるかもしれない感染個体に存在し得る比較的少数のウイルスコピーを検出することができることもまた重要である。
HIV−2を検出するためのアッセイおよび試薬は、例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4および特許文献5;特許文献6および特許文献7;ならびに特許文献8、特許文献1に以前に開示された。
欧州特許出願公開第0 887 427号明細書 米国特許第6,020,123号明細書 米国特許第5,688,637号明細書 米国特許第5,545,726号明細書 米国特許第5,310,651号明細書 欧州特許第0404625号明細書 欧州特許第0239425号明細書 欧州特許出願公開第1026236号明細書 Kankiら,Science (1986)232:238 Kankiら,Science (1987)236:827 Clavelら,Science (1986)233:343 Clavelら,N.Engl.J.Med.(1987)316:1180 Constantine NT,AIDS (1993)7:1 Markovitz DM,Ann.Intern.Med.(1993)118:211
(発明の要旨)
本発明の第1の局面は、試験サンプルが、HIV−1分析物核酸またはHIV−2分析物核酸を含むかどうかを決定するための方法に関する。本発明の方法は、試験サンプルを、一対の交差反応性プライマーと合わせるための第1の工程を包含する。続いて、試験サンプル中に存在し得るHIV−1分析物核酸の任意の第1の配列、および試験サンプル中に存在し得るHIV−2分析物核酸の任意の第1の配列を、インビトロ核酸増幅反応において増幅するための工程が存在する。この核酸増幅反応は、HIV−1核酸およびHIV−2核酸を同時に増幅し得る、一対の交差反応性プライマーを使用する。この反応産物は、第1のHIV−1アンプリコンおよび第1のHIV−2アンプリコンを含み得る。続いて、増幅工程において合成され得る、任意の第1のHIV−1アンプリコンおよび任意の第1のHIV−2アンプリコンを、単回のハイブリダイゼーション反応において検出するための工程が存在する。ハイブリダイゼーション反応における陽性の結果は、この試験サンプルが、HIV−1分析物核酸またはHIV−2分析物核酸の少なくともいずれか一方を含んだことを示す。好ましい実施形態において、増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、TMA反応、NASBA反応またはPCR反応のいずれかである。別の好ましい実施形態において、検出工程における単回のハイブリダイゼーション反応は、第1のHIV−1アンプリコンまたは第1のHIV−2アンプリコンのいずれかにハイブリダイズし得る交差反応プローブの使用を包含する。
より好ましくは、検出工程におけるハイブリダイゼーション反応は、さらに、第1のHIV−1アンプリコンにのみハイブリダイズし、第1のHIV−2アンプリコンにはハイブリダイズしないHIV−1特異的プローブを含む。この場合、交差反応性プローブのハイブリダイゼーションを示す陽性シグナルがあり、かつ、HIV−1特異的プローブのハイブリダイゼーションを示す陽性シグナルがないと、試験サンプルはHIV−2分析物核酸を含み、HIV−1分析物核酸を含まないことを示す。代替的な好ましい実施形態において、HIV−1特異的プローブを含むハイブリダイゼーション反応において、第1のHIV−1アンプリコンのみを検出し、第1のHIV−2アンプリコンを検出しない、さらなる工程が存在する。この場合、HIV−1特異的プローブは、第1のHIV−1アンプリコンにのみハイブリダイズし、第1のHIV−2アンプリコンにはハイブリダイズしない。この場合、交差反応性プローブのハイブリダイゼーションを示す陽性シグナルがあり、かつ、HIV−1特異的プローブのハイブリダイゼーションを示す陽性シグナルがないと、試験サンプルが、HIV−2分析物核酸を含み、HIV−1分析物核酸を含まないことを示す。別の好ましい実施形態によれば、検出工程において使用される交差反応性プローブは、均質な検出可能な標識で標識される。この均質な検出可能な標識は、例えば、化学発光標識であり得る。非常に好ましい実施形態において、化学発光標識が使用される場合、検出工程は、ルミノメーター(luminometer)を用いて検出する工程、またはルミノメトリー(luminometry)を実施する工程を包含する。本発明の方法の特定の他の実施形態において、増幅工程において実施されるインビトロ核酸増幅反応は、HIV−2分析物核酸の第1の配列を増幅し、そしてまた、HIV−1分析物核酸の第1の配列を増幅し得ることのない、分析物特異的なプライマー対を含まない。なお他の実施形態において、検出工程におけるプローブのハイブリダイゼーションを示す陽性の結果は、第1のHIV−1アンプリコンと第1のHIV−2アンプリコンの存在を区別しない。言い換えると、増幅反応において合成された相補的な標的核酸へのプローブのハイブリダイゼーションは、どちらが存在するかを識別せずに、HIV−1核酸またはHIV−2核酸が試験サンプル中に存在することのみを示す。なお他の実施形態において、増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、さらに、HIV−1ともHIV−2とも異なる、少なくとも1つの分析物核酸の第1の配列の少なくとも1つを増幅し得る。この場合、この増幅反応は、「多重」増幅反応である。本発明の応報の特に好ましい実施形態において、B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルスのうち少なくとも一方の核酸が、HIV−1核酸およびHIV−2核酸に加えて、増幅反応において増幅され得る。
本発明の第2の局面は、試験サンプルがHIV−1分析物核酸を含むかどうかを具体的に決定するための方法に関する。本発明の方法は、試験サンプルを、一対の交差反応性プライマーと合わせるための第1の工程を包含する。続いて、試験サンプル中に存在し得る任意のHIV−1分析物核酸の第1の配列、および試験サンプル中に存在し得る任意のHIV−2分析物核酸の第1の配列を、インビトロ核酸増幅反応において増幅するための工程が存在する。この増幅反応は、HIV−1核酸およびHIV−2核酸を同時に増幅し得る、一対の交差反応性プライマーを使用して行なわれる。増幅反応産物は、第1のHIV−1アンプリコンおよび第1のHIV−2アンプリコンを含み得る。続いて、任意の第1のHIV−2アンプリコンを検出することなく、増幅工程において合成され得る任意の第1のHIV−1アンプリコンを検出するための工程が存在する。ハイブリダイゼーション反応における陽性反応は、試験サンプルがHIV−1分析物核酸(analyte nucleic)を含んだことを示す。好ましい実施形態において、増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、TMA反応、NASBA反応、またはPCR反応のいずれかである。これらの増幅反応のうちの1つが採用される場合、検出工程は、好ましくは、均質な検出可能な標識で標識されるHIV−1特異的なハイブリダイゼーションプローブをハイブリダイズする工程を包含する。このような標識は、有利なことに、特定のプローブ:標的二量体がハイブリダイゼーション反応において形成されたことを決定するために、このような二量体からの、ハイブリダイズしていない遊離プローブの物理的な分離を必要としない。特定の好ましい実施形態において、均質な検出可能な標識は、化学発光標識である。この場合、検出工程は、ルミノメーターで検出する工程、またはルミノメトリーを実施する工程を包含し得る。なお別の実施形態において、増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、またHIV−1分析物核酸の第1の配列を増幅し得ることのない、HIV−2分析物核酸の第1の配列を増幅する分析物特異的なプライマー対を含まない。なお他の実施形態において、増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、さらに、HIV−1とのHIV−2とも異なる少なくとも1つの分析物核酸の少なくとも第1の配列の1つを増幅し得る。この場合、増幅反応は、「多重」増幅反応である。例えば、本発明の特に好ましい実施形態において、B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルスのうち少なくとも一方の核酸が、HIV−1核酸およびHIV−2核酸に加えて、増幅反応において増幅され得る。
本発明の第3の局面は、試験サンプルが、HIV−2分析物核酸を含むかどうかを具体的に決定するための方法に関する。本発明の方法は、試験サンプルを一対の交差反応性プライマーと合わせるための第1の工程を包含する。続いて、試験サンプル中に存在し得るHIV−1分析物核酸の任意の第1の配列、および試験サンプル中に存在し得るHIV−2分析物核酸の任意の第1の配列、をインビトロ核酸増幅反応において増幅するための工程が存在する。この増幅反応は、HIV−1核酸およびHIV−2核酸を同時に増幅し得る、一対の交差反応性プライマーを使用して行なわれる。増幅反応産物は、第1のHIV−1アンプリコンおよび第1のHIV−2アンプリコンを含み得る。続いて、任意の第1のHIV−1アンプリコンを検出することなく、増幅工程において合成され得る任意の第1のHIV−2アンプリコンを検出するための工程が存在する。ハイブリダイゼーション反応における陽性の結果は、試験サンプルがHIV−2分析物核酸を含んだことを示す。好ましい実施形態において、増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、TMA反応、NASBA反応、またはPCR反応のいずれかである。これらの増幅反応のうちの1つが採用される場合、検出工程は、好ましくは、均質な検出可能な標識で標識されるHIV−2特異的なハイブリダイゼーションプローブをハイブリダイズする工程を包含する。このような標識は、有利なことに、特定のプローブ:標的二量体がハイブリダイゼーション反応において形成されたことを決定するために、このような二量体からの、ハイブリダイズしていない遊離プローブの物理的な分離を必要としない。特定の好ましい実施形態において、均質な検出可能な標識は、化学発光標識である。この場合、検出工程は、ルミノメーターで検出する工程、またはルミノメトリーを実施する工程を包含し得る。なお別の実施形態において、増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、またHIV−1分析物核酸の第1の配列を増幅し得ることのない、HIV−2分析物核酸の第1の配列を増幅する分析物特異的なプライマー対を含まない。なお他の実施形態において、増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、さらに、HIV−1ともHIV−2とも異なる少なくとも1つの分析物核酸の第1の配列の少なくとも1つを増幅し得る。この場合、増幅反応は、「多重の」増幅反応である。例えば、本発明の特に好ましい実施形態において、B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルスの少なくとも一方の核酸が、HIV−1核酸およびHIV−2核酸に加えて、増幅反応において増幅され得る。
本発明の第4の局面は、試験サンプルがHIV−1分析物核酸を含むかどうかを決定する方法に関する。本発明の方法は、まず、第1のインビトロ核酸増幅反応において、試験サンプル中に存在し得る任意のHIV−1分析物核酸の第1の配列、および試験サンプル中に存在し得るHIV−2分析物核酸の第1の配列を増幅する工程を包含する。第1の増幅反応は、HIV−1核酸およびHIV−2核酸を同時に増幅し得る、一対の交差反応性プライマーを使用する。第1の増幅反応の産物は、第1のHIV−1アンプリコンおよび第1のHIV−2アンプリコンを含み得る。続いて、単回のハイブリダイゼーション反応において、第1の増幅反応において合成され得る任意の第1のHIV−1アンプリコン、および任意の第1のHIV−2のアンプリコンを検出するための工程が存在する。アンプリコン種の一方の検出は、試験サンプルが、HIV−1またはHIV−2のいずれかの核酸を含むことを確認する。続いて、第2のインビトロ核酸増幅反応において、試験サンプル中に存在し得る任意のHIV−1分析物核酸の第2の配列を増幅し、それによって、第2のHIV−1アンプリコンの合成をもたらすための工程が存在する。最後に、第2のHIV−1アンプリコンにはハイブリダイズするが、第2の増幅工程において合成され得る任意のHIV−2アンプリコンにはハイブリダイズしないプローブを使用して、第2のHIV−1アンプリコンを検出するための工程が存在する。第2のHIV−1アンプリコンの検出は、試験サンプルがHIV−1分析物核酸を含むことを確認する。好ましい実施形態において、第1の増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、TMA反応、NASBA反応またはPCR反応のいずれかである。この場合、第2の増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応はまた、TMA反応、NASBA反応またはPCR反応のいずれかであり得る。代替的な実施形態において、第2の増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、第1の増幅工程において用いられる増幅反応の型にかかわらず、TMA反応、NASBA反応またはPCR反応のいずれかである。異なる好ましい実施形態によれば、第1のインビトロ核酸増幅反応および第2のインビトロ核酸増幅反応は、第1のHIV−1アンプリコンおよび第2のHIV−1アンプリコンを合成するために、異なるプライマーを用いる。なお別の好ましい実施形態によれば、第1および第2の検出工程は、同一のプローブを用いない。しかし、第1の増幅工程の単回のハイブリダイゼーション反応には、第1のHIV−1アンプリコンまたは第1のHIV−2アンプリコンのいずれかに対してハイブリダイズし得る交差反応性プローブを含めることが好ましい。なおより好ましくは、交差反応性プローブは、均質な検出可能な標識で標識される。特定の実施形態において、均質な検出可能な標識は、例えば、化学発光標識である。
本発明の第5の局面は、試験サンプル中に存在し得る、HIV−1分析物核酸およびHIV−2分析物核酸を増幅する方法に関する。本発明の方法は、試験サンプルを一対の交差反応性プライマーと合わせるための工程から開始する。これらのプライマーは、試験サンプル中に存在する場合、任意のHIV−1分析物核酸の第1鎖および任意のHIV−2分析物核酸の第1鎖に独立してハイブリダイズする、交差反応性の第1プライマーを含む。また、一対の交差反応性プライマーに含まれるのは、試験サンプル中に存在する場合、任意のHIV−1分析物核酸の第2鎖、および任意のHIV−2分析物核酸の第2鎖に独立してハイブリダイズする、交差反応性の第2プライマーである。これらのプライマーは、HIV−1分析物核酸の第1鎖またはHIV−2分析物核酸の第1鎖のいずれかを鋳型として使用して、交差反応性の第1プライマーの伸長産物が、交差反応性の第2プライマーにハイブリダイズするような配列を有する。次に、一対の交差反応性プライマーを使用して、試験サンプル中に存在し得る任意のHIV−1分析物核酸の第1の配列、および試験サンプル中に存在し得る任意のHIV−2分析物核酸の第1の配列を増幅するための工程が存在する。この結果、試験サンプルがHIV−1分析物核酸を含む場合に、第1のHIV−1アンプリコンが合成され、そして、試験サンプルがHIV−2分析物核酸を含む場合に、第1のHIV−2アンプリコンが合成される。1つの実施形態において、本発明の方法は、さらに、第1のHIV−1アンプリコンおよび第1のHIV−2アンプリコンのうち少なくとも一方を検出するための工程を包含する。好ましい実施形態において、この検出工程は、第1のHIV−1アンプリコンおよび第1のHIV−2アンプリコンの両方を検出する工程を包含する。より好ましくは、この検出工程は、増幅工程において増幅された、任意の第1のHIV−1アンプリコンおよび任意の第1のHIV−2アンプリコンに独立してハイブリダイズする交差反応性プローブを含む、ハイブリダイゼーション反応を実施する工程を包含する。別の好ましい実施形態において、この検出工程は、第1のHIV−1アンプリコンのみを検出し、第1のHIV−2アンプリコンを検出しない工程を包含する。なお別の好ましい実施形態において、この検出工程は、第1のHIV−2アンプリコンのみを検出し、第1のHIV−1アンプリコンを検出しない工程を包含する。別の好ましい実施形態によれば、本発明の方法が、さらに、第1のHIV−1アンプリコンおよび第1のHIV−2アンプリコンのうち少なくとも一方を検出するための工程を包含する場合、(a)HIV−1分析物核酸の第1の配列が、HIV−1 p31インテグラーゼ遺伝子内に含まれ、かつHIV−2分析物核酸の第1の配列が、HIV−2 p31インテグラーゼ遺伝子内に含まれる、または(b)HIV−1分析物核酸の第1の配列が、HIV−1 p51逆転写酵素遺伝子内に含まれ、かつHIV−2分析物核酸の第1の配列が、HIV−2 p51逆転写酵素遺伝子内に含まれる、のいずれかが好ましい。
本発明の第6の局面は、生物学的サンプル中に存在し得る、任意のHIV−1分析物核酸または任意のHIV−2分析物核酸を増幅するための組成物に関する。本発明の組成物は、生物学的サンプル中に存在する場合、HIV−1分析物核酸の任意の第1鎖またはHIV−2分析物核酸の任意の第1鎖に独立してハイブリダイズする、交差反応性の第1プライマーを含む。本発明の組成物には、生物学的サンプル中に存在する場合、HIV−1分析物核酸の任意の第2鎖、およびHIV−2分析物核酸の任意の第2鎖に独立してハイブリダイズする、交差反応性の第2プライマーもまた含まれる。これらのプライマーの交差反応性の性質とは、交差反応性の第1プライマーの伸長産物が、HIV−1分析物核酸もしくはHIV−2分析物核酸のいずれかの第1鎖を鋳型として使用して、温度依存性DNAポリメラーゼの活性により媒介され得るように、交差反応性の第2プライマーにハイブリダイズし得ることを意味する。好ましい実施形態において、交差反応性の第1プライマーおよび第2プライマーにより増幅され得るHIV−1分析物核酸およびHIV−2分析物核酸は、ウイルスp31インテグラーゼまたはウイルスp51逆転写酵素のいずれかをコードする。本発明の組成物の特定のより好ましい実施形態は、HIV−1分析物核酸もまた増幅し得ることなく、HIV−2分析物核酸のみを増幅するための一対のHIV−2特異的プライマーを含まないが、HIV−2分析物核酸もまた増幅し得ることなく、HIV−1分析物核酸のみを増幅するための一対のHIV−1特異的プライマーを含み得る。なお別の実施形態によれば、交差反応性の第1プライマーおよび第2プライマーが、p31インテグラーゼまたはp51逆転写酵素をコードする核酸を増幅するのに有用であるかに関わらず、本発明の組成物は、さらに、HIV−2分析物核酸もまた増幅することなく、HIV−1分析物核酸のみを増幅するための、一対のHIV−1特異的プライマーを含み得る。一般に、交差反応性の第1プライマーおよび第2プライマーが、p51逆転写酵素をコードする核酸を増幅するのに有用である場合、交差反応性の第1プライマーは、3’末端標的相補配列、そして必要に応じて、増幅されるべき分析物核酸配列に相補的でない交差反応性の第1プライマーの上流配列を含む。交差反応性の第1プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号60内に含まれる22〜28個の連続する塩基を含み、RNAおよびDNAの等価な塩基およびヌクレオチドアナログの存在が可能である。本発明の組成物は、さらに、3’末端標的相補配列、そして必要に応じて、増幅されるべき標的核酸配列に相補的でない交差反応性の第2プライマーの上流配列を含む、交差反応性の第2プライマーを含む。交差反応性の第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号61を含み、RNAおよびDNAの等価な塩基およびヌクレオチドアナログの存在が可能である。より好ましくは、交差反応性の第1プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号60内に含まれる22〜28個の連続する塩基から構成されて、RNAおよびDNAの等価な塩基およびヌクレオチドアナログの存在が可能であり、そして、交差反応性の第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号61から構成され、RNAおよびDNAの等価な塩基およびヌクレオチドアナログの存在が可能である。特定の好ましい実施形態において、第1プライマーおよび第2プライマーは、各々、60塩基長までである。特定の他の好ましい実施形態において、第1プライマーは、任意の第1プライマーの上流配列を含まず、第1プライマーは、28塩基長までであり、そして、第2プライマーは、60塩基長までである。なお他の好ましい実施形態において、第1プライマーは、60塩基長までであり、そして、第2プライマーは、任意の第2プライマーの上流配列を含まず、第2プライマーは、26塩基長である。なおさらなる他の好ましい実施形態において、第1プライマーは、任意の第1プライマーの上流配列を含まず、第1プライマーは、28塩基長までであり、そして、第2プライマーは、任意の第2プライマーの上流配列を含まず、第2プライマーは26塩基長である。この場合、第1プライマーが28塩基長までであり、かつ第2プライマーが26塩基長であるとは、本発明の組み合わせにおいて使用され得る特定の好ましいプライマーの組み合わせが存在することを意味する。第1の好ましい組み合わせにおいて、第1プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号51であり、そして、第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号47、配列番号49および配列番号50のいずれかである。第2の好ましい組み合わせにおいて、第1プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号52であり、そして、第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号48である。第3の好ましい組み合わせにおいて、第1プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号53であり、そして、第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号47、配列番号49および配列番号50のいずれかである。第4の好ましい組み合わせにおいて、第1プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号54であり、そして、第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号48である。異なる実施形態において、第1プライマーおよび第2プライマーが各々60塩基長までである場合、第1プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号51〜54のいずれかである。より好ましくは、第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号47〜50のいずれかである。なお異なる好ましい実施形態において、第1プライマーが60塩基長までである場合であって、かつ、第2プライマーが、任意の第2プライマーの上流配列を含まない場合、第2プライマーは26塩基長であり、第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号47〜50のいずれかである。より好ましくは、第1プライマーは、任意の第1プライマーの上流配列を含み、そして、第1プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号51〜54のいずれかである。この場合、本発明の組み合わせにおいて使用され得る特定の好ましいプライマーの組み合わせが存在する。第1の好ましい組み合わせにおいて、第1プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号51であり、そして、第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号47、配列番号49および配列番号50のいずれかである。第2の好ましい組み合わせにおいて、第1プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号52であり、そして、第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号48である。第3の好ましい組み合わせにおいて、第1プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号53であり、そして、第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号47、配列番号49および配列番号50のいずれかである。第4の好ましい組み合わせにおいて、第1プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号54であり、そして、第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号48である。ここでも、一般に、交差反応性の第1プライマーおよび第2プライマーが、p31インテグラーゼをコードする核酸を増幅するのに有用である場合、交差反応性の第1プライマーは、3’末端標的相補配列、そして、必要に応じて、増幅されるべき分析物核酸配列に相補的でない、交差反応性の第1プライマーの上流配列を含む。交差反応性の第1プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号13〜15のいずれかから構成される。本発明の組成物は、さらに、3’末端標的相補配列、そして、必要に応じて、増幅されるべき標的核酸配列に相補的でない交差反応性の第2プライマーの上流配列を含む、交差反応性の第2プライマーを含む。交差反応性の第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列ACARYAGTACWAATGGC(配列番号10)を含み、2つまでの塩基アナログの置換が可能である。好ましい実施形態において、交差反応性の第1プライマーおよび交差反応性の第2プライマーは、75塩基長までである。より好ましくは、交差反応性の第2プライマーの3’末端標的相補配列は、配列番号2、配列番号7、配列番号8および配列番号9のいずれかである。なおより好ましくは、交差反応性の第1プライマーは、配列番号14であり、そして、交差反応性の第2プライマーは、配列番号2、配列番号7、配列番号8および配列番号9のいずれかである。なおより好ましい実施形態によれば、交差反応性の第1プライマーが配列番号14であり、かつ交差反応性の第2プライマーが配列番号7であるか、または、交差反応性の第1プライマーが配列番号14であり、かつ交差反応性の第2プライマーが配列番号2であるかのいずれかである。
本発明の第7の局面は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸を検出するためのプローブに関する。本発明のプローブは、塩基の標的相補配列、そして、必要に応じて、検出されるべき核酸に相補的でない1つ以上の塩基配列から構成されるプローブ配列を含む。塩基の標的相補配列は、以下のうちのいずれかであり得る:(a)RNAおよびDNAの等価な塩基の存在を可能にする、配列番号42またはその相補体;(b)RNAおよびDNAの等価な塩基の存在を可能にする、配列番号43またはその相補体;あるいは(c)RNAおよびDNAの等価な塩基の存在を可能にする、配列番号44またはその相補体。全ての場合において、ハイブリダイゼーションプローブは、60塩基までの長さを有する。好ましい実施形態において、プローブはさらに、検出可能な標識を含む。例えば、検出可能な標識は、化学発光標識であり得る。異なる実施形態によれば、ハイブリダイゼーションプローブの長さは、26塩基までである。なお異なる実施形態によれば、プローブは、検出されるべき核酸に相補的でない任意の1つ以上の塩基配列を含まず、そして、プローブ配列は、配列番号42またはその相補体、配列番号43またはその相補体、および配列番号44またはその相補体のいずれかである。
本発明の第8の局面は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸を検出するための別のプローブに関する。本発明のプローブは、塩基の標的相補配列、および必要に応じて、検出されるべき核酸に相補的でない1つ以上の塩基配列から構成されるプローブ配列を含む。塩基の標的相補配列は、配列番号23〜36のいずれかであり得る。
(定義)
以下の用語は、本明細書中でそうでないと明確に記載されない限り、本開示の目的のために、以下の意味を有する。
本明細書中で使用される場合、「生物学的サンプル」は、ヒト、動物または環境のサンプルから得られた任意の組織またはポリヌクレオチド含有物質である。本発明に従う生物学的サンプルとしては、末梢血、血漿、血清もしくは他の体液、骨髄、または他の器官、生検組織、または、生物学的起源の他の物質が挙げられる。生物学的サンプルは、組織または細胞の構造を破壊するように処理されて、それにより、酵素、緩衝液、塩、界面活性剤などを含み得る溶液内に細胞内成分を放出し得る。
本明細書中で使用される場合、「ポリヌクレオチド」は、RNAもしくはDNA、ならびに、配列中に存在し得、そして、相補配列を有するもう一つの分子とのポリヌクレオチドのハイブリダイゼーションを妨げない、任意の合成ヌクレオチドアナログもしくは他の分子のいずれかを意味する。
本明細書中で使用される場合、「検出可能な標識」は、検出され得るか、または、検出可能な応答をもたらし得る、化学種である。本発明に従う、検出可能な標識は、直接的もしくは間接的のいずれかでポリヌクレオチドに結合され得、そして、放射性同位元素、酵素、ハプテン、発色団(例えば、色素または検出可能な色を与える粒子(例えば、ラテックスビーズまたは金属粒子))、発光化合物(例えば、生物発光部分、リン光部分、または化学発光部分)、および蛍光化合物が挙げられる。
「均質な検出可能な標識」とは、標識が、標的配列にハイブリダイズしたプローブ上にあるかどうかを決定することによって、均質な様式で検出され得る標識をいう。すなわち、均質な検出可能な標識は、標識、または標識されたプローブの非ハイブリダイズ形態から、ハイブリダイズ形態を物理的に除くことなく検出され得る。HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかを検出するために標識されたプローブを使用する場合、均質な検出可能な標識が好ましい。均質な標識の例としては、蛍光標識(例えば、分子ビーコンに結合したもの)および化学発光標識(例えば、Arnoldら,米国特許第5,283,174号;Woodheadら,米国特許第5,656,207号;およびNelsonら,米国特許第5,658,737号により記載されたもの)が挙げられる。均質なアッセイにおいて使用するための好ましい標識としては、化学発光化合物(例えば、Woodheadら,米国特許第5,656,207号;Nelsonら,米国特許第5,658,737号;およびArnold,Jr.,ら,米国特許第5,639,604号を参照のこと)。好ましい化学発光標識は、アクリジニウムエステル(「AE」)化合物(例えば、標準的なAEまたはその誘導体(例えば、ナフチル−AE、オルト−AE、1−または3−メチル−AE、2,7−ジメチル−AE、4,5−ジメチル−AE、オルト−ジブロモ−AE、オルト−ジメチル−AE、メタ−ジメチル−AE、オルト−メトキシ−AE、オルト−メトキシ(シナミル)−AE、オルト−メチル−AE、オルト−フルオロ−AE、1−または3−メチル−オルト−フルオロ−AE、1−または3−メチル−メタ−ジフルオロ−AE、および2−メチル−AE))である。
「均質なアッセイ」とは、特異的なプローブハイブリダイゼーションの程度を決定する前に、ハイブリダイズしていないプローブからのハイブリダイズしたプローブの物理的な分離を必要としない検出手順をいう。本明細書中に記載されるような、例示的な均質なアッセイは、適切な標的(ハイブリッド二重鎖中に存在する限りは、化学的手段によって選択的に破壊され得る化学発光アクリジニウムエステル標識、および当業者に周知の他の均質な検出可能な標識)にハイブリダイズする場合、蛍光シグナルを放射する、分子ビーコンまたは他の自己レポーティングプローブ(self−reporting probe)を使用し得る。
本明細書中で使用される場合、「増幅」とは、複数コピーの標的核酸配列、その相補体またはそのフラグメントを得るためのインビトロ手順をいう。
「標的核酸」または「標的」とは、標的核酸配列を含む核酸を意味する。一般に、増幅されるべき標的核酸配列は、2つの対向して配置されたプライマー間に位置し、そして、プライマーの各々に完全に相補的な標的核酸の部分を含む。
「標的核酸配列」または「標的配列」または「標的領域」とは、単鎖核酸分子のヌクレオチド配列、およびそれに相補的なデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドの配列の全てまたは一部を含む、特定のデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド配列を意味する。
「転写関連増幅(transcription associated amplification)」とは、核酸鋳型から複数のRNA転写物を生成するためにRNAポリメラーゼを使用する、任意の型の核酸増幅を意味する。「転写媒介増幅(Transcription Mediated Amplification)」(TMA)と呼ばれる、転写関連増幅法の1つの例は、一般に、RNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼ、デオキシリボヌクレオシド三リン酸、リボヌクレオシド三リン酸、およびプロモーター−鋳型に相補的なオリゴヌクレオチドを用い、そして、必要に応じて、1つ以上の類似のオリゴヌクレオチドを含み得る。Burgら,米国特許第5,437,990号;Kacianら,米国特許第5,399,491号および同第5,554,516号;Kacianら,国際公開第93/22461号パンフレット;Gingerasら,国際公開第88/01302号パンフレット;Gingerasら,国際公開第88/10315号パンフレット;Malekら,米国特許第5,130,238号;Urdeaら,米国特許第4,868,105号および同第5,124,246号;McDonoughら,国際公開第94/03472号パンフレット;ならびにRyderら,国際公開第95/03430号パンフレットに詳細に開示されるように、種々のTMAが周知である。本明細書中に開示される型の核酸増幅手順を実施するためには、Kacianらの方法が好ましい。
本明細書中で使用される場合、「オリゴヌクレオチド」または「オリゴマー」とは、少なくとも2つ、一般には、約5と約100との間の、化学的サブユニットのポリマー鎖であり、各サブユニットは、ヌクレオチド塩基部分、糖部分、および直線状の空間的配置にこれらのサブユニットを連結する連結部分を含む。一般的なヌクレオチド塩基部分は、グアニン(G)、アデニン(A)、シトシン(C)、チミン(T)およびウラシル(U)であるが、水素結合し得る、他の希少もしくは修飾されたヌクレオチド塩基が、当業者に周知である。オリゴヌクレオチドは、必要に応じて、糖部分、塩基部分、および骨格の構成成分のいずれかのアナログを含み得る。本発明の好ましいオリゴヌクレオチドは、約10〜約100残基の大きさの範囲に入る。オリゴヌクレオチドは、天然に存在する供給源から精製され得るが、好ましくは、種々の周知の酵素的方法もしくは化学的方法のいずれかを使用して合成される。
本明細書中で使用される場合、「プローブ」は、ハイブリダイゼーションを促進する条件下で、核酸中(好ましくは、増幅された核酸中)の標的配列に特異的にハイブリダイズして検出可能なハイブリッドを形成するオリゴヌクレオチドである。プローブは、必要に応じて、プローブの末端に結合し得るか、または、内在的であり得るかのいずれかの、検出可能な部分を含み得る。標的ポリヌクレオチドと合わさったプローブのヌクレオチドは、プローブの配列に対して内在性である、検出可能な部分を有する場合、厳密には連続的である必要はない。検出は、直接的(すなわち、標的配列または増幅された核酸に直接ハイブリダイズするプローブから生じる)、または、間接的(すなわち、標的配列または増幅された核酸にプローブを連結する、中間の分子構造にハイブリダイズするプローブから生じる)のいずれかであり得る。プローブの「標的」は、一般に、標準的な水素結合(すなわち、塩基対形成)を用いて、プローブオリゴヌクレオチドの少なくとも一部と特異的にハイブリダイズする、増幅された核酸配列内に含まれる配列をいう。プローブは、標的特異的な配列、および、必要に応じて、検出されるべき標的配列に相補的でない他の配列を含み得る。これらの相補的でない配列は、プロモーター配列、制限エンドヌクレアーゼ認識部位、または、プローブの三次元構造に寄与する配列(例えば、Lizardiら,米国特許第5,118,801号および同第5,312,728号に記載されているようなもの)を含み得る。「十分に相補的」な配列は、プローブの標的特異的な配列に完全には相補的でない標的配列に対するプローブオリゴヌクレオチドの安定なハイブリダイゼーションを可能にする。
本明細書中で使用される場合、「増幅プライマー」は、標的核酸またはその相補体にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドであり、核酸の増幅反応に関与する。例えば、増幅プライマー、またはより単純には「プライマー」は、鋳型核酸にハイブリダイズし得る、必要に応じて修飾されたオリゴヌクレオチドであり得、そして、DNAポリメラーゼ活性により伸長され得る3’末端を有し得る。一般に、プライマーは、標的核酸にハイブリダイズし得る下流配列を有し、そして、必要に応じて、標的核酸に相補的でない上流配列を有する。任意の上流配列は、例えば、RNAポリメラーゼプロモーターとして機能し得るか、または、制限エンドヌクレアーゼ切断部位を含み得る。
オリゴヌクレオチドプローブまたはオリゴヌクレオチドプライマーを参照して本明細書中で使用される場合、用語「交差反応する」もしくは「交差反応性」またはその変形は、プローブまたはプライマーが、単一の種の標的ポリヌクレオチドに厳密には特異的でないことを意味する。HIV−1核酸にハイブリダイズするが、HIV−2核酸にはハイブリダイズしないプローブは、交差反応性であるということはできない。逆に、HIV−1標的核酸およびHIV−2標的核酸の両方にハイブリダイズして、検出可能なハイブリダイゼーション複合体を形成し得るプローブは、「交差反応性」とみなされる。同様に、交差反応性プライマーは、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかを鋳型として使用する核酸増幅反応に関与して、HIV−1アンプリコンおよびHIV−2アンプリコンの合成をもたらし得る。
「実質的に相同」、「実質的に対応」、または「実質的に対応する」とは、対象となるオリゴヌクレオチドが、参照塩基配列(RNAおよびDNAの等価物を除く)中に存在する少なくとも10個の連続する塩基領域に対して、少なくとも70%相同、好ましくは、少なくとも80%相同、より好ましくは、少なくとも90%相同、そして最も好ましくは、100%相同な少なくとも10個の連続する塩基領域を含む塩基配列を有することを意味する。当業者は、種々の割合の相同性において、ハイブリダイゼーションアッセイ条件に対して、容認できないレベルの非特異的なハイブリダイゼーションを回避しながら、オリゴヌクレオチドの標的配列に対するハイブリダイゼーションを可能にする、改変を容易に理解する。類似性の程度は、2つの配列を構成する核酸塩基の順列を比較することによって決定され、2つの配列間に存在し得る他の構造的な相違は(その構造的な相違が相補的な塩基との水素結合を妨害しないという条件で)考慮されない。2つの配列間の類似性の程度はまた、比較される少なくとも10個の連続する塩基の各セットに存在する、塩基ミスマッチの数の観点から表され得、このミスマッチは、0〜2個の塩基の相違の範囲であり得る。
「実質的に相補的」とは、対象となるオリゴヌクレオチドが、標的核酸配列(RNAおよびDNAの等価物を除く)中に存在する少なくとも10個の連続する塩基領域に対して、少なくとも70%相補的、好ましくは、少なくとも80%相補的、より好ましくは、少なくとも90%相補的、そして最も好ましくは、100%相補的な、少なくとも10個の連続する塩基領域を含む塩基配列を有することを意味する。(当業者は、種々の割合の相補性において、ハイブリダイゼーションアッセイ条件に対して、容認できないレベルの非特異的なハイブリダイゼーションを回避しながら、オリゴヌクレオチドの標的配列に対するハイブリダイゼーションを可能にする、改変を容易に理解する。)相補性の程度は、2つの配列を構成する核酸塩基の順列を比較することによって決定され、2つの配列間に存在し得る他の構造的な相違は(その構造的な相違が相補的な塩基との水素結合を妨害しないという条件で)考慮されない。2つの配列間の相補性の程度はまた、比較される少なくとも10個の連続する塩基の各セットに存在する、塩基ミスマッチの数の観点から表され得、このミスマッチは、0〜2個の塩基ミスマッチの範囲であり得る。
「十分に相補性」とは、一連の相補的な塩基の間の水素結合により、もう一方の塩基配列にハイブリダイズし得る連続的な核酸塩基配列を意味する。相補的な塩基配列は、標準的な塩基対形成(例えば、G:C、A:T、またはA:Uの対形成)によって、オリゴヌクレオチドの塩基配列内の各位置において相補的であっても、標準的な水素結合によって、相補的ではない1つ以上の残基(無塩基性の「ヌクレオチド」を含む)を含んでもよいが、この相補的な塩基配列全体は、適切なハイブリダイゼーション条件下で、別の塩基配列と特異的にハイブリダイズし得る。連続的な塩基は、オリゴヌクレオチドが特異的にハイブリダイズすることが意図される配列に対して、好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約90%、そして最も好ましくは約100%相補的である。適切なハイブリダイゼーション条件は、当該分野で周知であり、塩基配列の組成に基づいて容易に予測され得るか、または、慣用的な試験を使用して、経験的に決定され得る(例えば、Sambrookら,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,第2版(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY,1989)の§§1.90−1.91、7.37−7.57、9.47−9.51および11.47−11.57(特に、§§9.50−9.51、11.12−11.13、11.45−11.47および11.55−11.57)を参照のこと)。
「捕捉オリゴヌクレオチド」とは、塩基対ハイブリダイゼーションに起因して、標的配列と固定化されたオリゴヌクレオチドとを特異的に連結するための手段を提供する、少なくとも1つの核酸オリゴヌクレオチドを意味する。捕捉オリゴヌクレオチドは、好ましくは、2つの結合領域:標的配列−結合領域および固定化プローブ−結合領域(通常は、同じオリゴヌクレオチド上で連続している)を含むが、捕捉オリゴヌクレオチドは、1つ以上のリンカーにより互いに連結された、2つの異なるオリゴヌクレオチド上に存在する、標的配列−結合領域および固定化プローブ−結合領域を含み得る。例えば、固定化プローブ−結合領域が第1のオリゴヌクレオチド上に存在し得、標的配列−結合領域が、第2のオリゴヌクレオチド上に存在し得、かつ、2つの異なるオリゴヌクレオチドが、リンカー(第1のオリゴヌクレオチドおよび第2のオリゴヌクレオチドの配列に特異的にハイブリダイズする配列を含む第3のオリゴヌクレオチド)との水素結合により連結される。
「固定化プローブ」または「固定化核酸」とは、捕捉オリゴヌクレオチドを、固定化支持体に、直接的または間接的に連結する核酸を意味する。固定化プローブは、サンプル中の結合していない物質からの結合した標的配列の分離を促進する固体支持体に連結されたオリゴヌクレオチドである。
「分離する」または「精製する」とは、サンプルの1つ以上の他の成分が、サンプルの1つ以上の他の成分から取り除かれることを意味する。サンプルの成分は、タンパク質、炭化水素、脂質、および標識されたプローブのような物質もまた含み得る、ほぼ水性の溶液相中に、核酸を含む。好ましくは、分離工程または精製工程は、サンプル中に存在する他の成分の、少なくとも約70%、より好ましくは少なくとも約90%、そして、なおより好ましくは、少なくとも約95%を取り除く。
「RNAおよびDNAの等価物」または「RNAおよびDNAの等価な塩基」とは、同じ相補的な塩基対ハイブリダイゼーション特性を有する、RNAおよびDNAのような分子を意味する。RNAおよびDNAの等価物は、異なる糖部分(すなわち、リボース対デオキシリボース)を有し、そして、RNAにおけるウラシルの存在、およびDNAにおけるチミンの存在により異なり得る。RNAおよびDNAの等価物間の相違は、相同性の相違に寄与しない。なぜならば、等価物は、特定の配列に対して同じ程度の相補性を有するからである。
「〜から本質的になる」とは、本発明の基本的かつ新規な特徴を実質的に変化させない、さらなる成分、組成物または方法が、本発明の組成物またはキットまたは方法に包含され得ることを意味する。このような特徴としては、生物学的サンプル(例えば、全血または血漿)中のHIV−1核酸、HIV−2核酸、またはHIV−1核酸およびHIV−2核酸の組み合わせを選択的に検出する能力が挙げられる。本発明の基本的かつ新規な特徴に実質的な効果を及ぼす、任意の成分、組成または方法は、この用語の枠に入らない。
(発明の詳細な説明)
本明細書中に開示されるのは、生物学的サンプル(例えば、血液、血清、血漿、または他の体液もしくは組織)においてHIV−1の核酸、HIV−2の核酸、またはHIV−1とHIV−2との組み合わせの核酸を検出するための、組成物、方法、およびキットである。本発明のプローブ、プライマー、および方法が、診断適用において、または感染性粒子を含み得る献血された血液および血液製剤または他の組織をスクリーニングするために、使用され得る。
(序論および概説)
本発明は、生物学的サンプルにおいてHIV−1の核酸、HIV−2の核酸、またはHIV−1とHIV−2との組み合わせの核酸を検出するために特に有用である、組成物(すなわち、増幅オリゴヌクレオチドまたは増幅プライマー、およびプローブ)、方法、ならびにキットを包含する。そのような用途のために適切なオリゴヌクレオチド配列を設計するために、公知のHIV−1核酸配列と、公知のHIV−2核酸配列とが、まず、診断アッセイにおいて試薬として役立ち得るウイルスゲノムの候補領域を同定するために比較された。これらの比較の結果として、特定の配列が選択され、そして図1において模式的に示される捕捉オリゴヌクレオチド、プライマーおよびプローブを用いる検出のための標的として試験された。比較的少数の改変体を含む配列の部分が、増幅された配列の捕捉、増幅、および検出において使用するために適切な合成オリゴヌクレオチドを設計するための開始点として選択された。
これらの分析に基づいて、下記に示される増幅プライマー配列およびプローブ配列が、設計された。HIV−1標的に対して特異的な任意のプライマー配列、HIV−2標的に対して特異的な任意のプライマー配列、またはHIV−1標的とHIV−2標的との組み合わせに対して特異的な任意のプライマー配列(それぞれ、T7プロモーター配列を含むもの、または含まないもの)が、以下に記載されるインビトロでのプライマーベースの種々の増幅方法におけるプライマーとして使用され得ることを、当業者は認識する。本明細書中に開示される配列を有するオリゴヌクレオチドは、HIV−1核酸および/またはHIV−2核酸を検出するためのアッセイにおいて代替的機能を提供し得ることもまた、企図される。例えば、本明細書中に開示される捕捉オリゴヌクレオチドは、ハイブリダイゼーションプローブとして役立ち得、本明細書中で開示されるハイブリダイゼーションプローブは、増幅プライマーとして使用され得、本明細書中に開示される増幅プライマーは、代替的検出アッセイにおいてハイブリダイゼーションプローブとして使用され得る。
本明細書中に開示される増幅プライマーは、いくつかのアンプリコン種が一団の標的特異的プライマーから生成され得る多重増幅反応の成分として、特に企図される。例えば、本明細書中に開示される特定の好ましいプライマーは、上記アッセイの感度を実質的には損なうことなく、無関係なウイルスのポリヌクレオチドを増幅することが可能な多重増幅反応において使用され得ることが、企図される。これらの無関係なウイルスの特定の例としては、HCVおよびHBVが挙げられる。
(有用な増幅方法)
本発明に関連して有用である増幅方法としては、転写媒介性増幅(TMA)、核酸配列ベースの増幅(NASBA)、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、鎖置換増幅(SDA)、ならびに自己複製ポリヌクレオチド分子を使用する増幅方法および複製酵素(例えば、MDV−1 RNAおよびQ−β酵素)を使用する増幅方法が、挙げられる。これらの種々の増幅技術を実行するための方法は、それぞれ、米国特許第5,399,491号、欧州特許出願公開第0 525 882号、米国特許第4,965,188号、米国特許第5,455,166号、米国特許第5,472,840号、およびLizardiら、Bio Technology 6:1197(1988)において見出され得る。核酸増幅反応を実施する方法を記載するこれらの文献の開示は、本明細書中に参考として援用される。
本発明の非常に好ましい実施形態において、分析物核酸配列が、TMAプロトコルを使用して増幅される。このプロトコルに従って、DNAポリメラーゼ活性を提供する逆転写酵素はまた、内因性RNase H活性を保有する。この手順において使用されるプライマーのうちの1つは、増幅されるべき標的核酸の一方の鎖に対して相補的な配列の上流に位置するプロモーター配列を含む。この増幅の最初の段階において、プロモーター−プライマーが、規定された部位において標的RNAにハイブリダイズする。逆転写酵素が、上記プロモーター−プライマーの3’末端からの伸長によって、上記標的RNAの相補的DNAコピーを生成する。もう一方の鎖のプライマーと新たに合成されるDNA鎖との相互作用の後に、第2鎖DNAが、逆転写酵素によって上記プライマーの末端から合成され、それによって、二本鎖DNA分子が生成される。RNAポリメラーゼが、この二本鎖DNAテンプレート中のプロモーター配列を認識し、そして転写を開始する。新たに合成されたRNAアンプリコンの各々が、このTMAプロセスに再度加わり、新しい回の複製のためのテンプレートとして役立ち、それによって、上記RNAアンプリコンの指数関数的増大をもたらす。上記DNAテンプレートの各々は、100コピー〜1000コピーのRNAアンプリコンを生成し得るので、この増大は、1時間未満に1,000億個のアンプリコンの生成をもたらし得る。このプロセス全体は、自己触媒性であり、一定温度にて実施される。
(プライマーの構造的特徴)
上記のように、「プライマー」とは、核酸増幅反応に関与することが可能な、必要に応じて改変されたオリゴヌクレオチドを指す。非常に好ましいプライマーは、テンプレート核酸に対してハイブリダイズ可能であり、そしてそのプライマーは、DNAポリメラーゼ活性によって伸長され得る3’末端を有する。そのプライマーの5’領域は、その標的拡散に対して非相補的であり得る。その5’非相補的領域がプロモーター配列を含む場合、そのプライマーは、「プロモーター−プライマー」と呼ばれる。プライマーとして機能し得る任意のオリゴヌクレオチド(すなわち、標的配列に対して特異的にハイブリダイズし、かつDNAポリメラーゼ活性によって伸長可能な3’末端を有する、オリゴヌクレオチド)は、5’プロモーター配列を含むように改変され得、従って、プロモーター−プライマーとして機能し得ることを、当業者は認識する。同様に、任意のプロモーター−プライマーが、プロモーター配列の除去またはプロモーター配列を含まない合成によって改変され得、なおかつプライマーとして機能し得る。
プライマーのヌクレオチド塩基部分は、(例えば、プロピン基の付加によって)改変され得、但し、この改変は、改変された塩基部分が、G、A、C、TまたはUと非共有結合を形成する能力を保持する限り、そして少なくとも1つの改変型ヌクレオチド塩基部分または改変型アナログを含むオリゴヌクレオチドが、一本鎖核酸とハイブリダイズするのを立体的に妨害されない限り、なされる。有用なプローブの化学組成に関して下記に示されるように、本発明に従うプライマーの窒素塩基は、従来の塩基(A、G、C、T、U)、その公知のアナログ(例えば、その塩基部分としてヒポキサンチンを有するイノシン、すなわち「I」;The Biochemistry of the Nucleic Acids 5〜36,Adamsら編、第11版、1992)、プリン塩基もしくはピリミジン塩基の公知の誘導体(例えば、N−メチルデオキシグアノシン、デアザプリンもしくはアザプリン、デアザピリミジンもしくはアザピリミジン、5位もしくは6位に置換基を有するピリミジン塩基、2位か6位かもしくは8位に改変型置換基もしくは置換基を有するプリン塩基、2−アミノ−6−メチルアミノプリン、O−メチルグアニン、4−チオ−ピリミジン、4−アミノ−ピリミジン、4−ジメチルヒドラジン−ピリミジン、およびO−アルキル−ピリミジン(Cook、PCT国際公開番号93/13121を参照のこと)、ならびにポリマーの1つ以上の残基についてその骨格が窒素塩基を含まない「無塩基」残基であり得る(Arnoldら、米国特許第5,585,481号を参照のこと)。プライマー骨格を含む一般的な糖部分としては、リボースおよびデオキシリボースが挙げられるが、2’−O−メチルリボース(OMe)、ハロゲン化糖、および他の改変型糖部分もまた、使用され得る。通常は、そのプライマー骨格の連結基は、リン含有部分(最も一般的には、ホスホジエステル結合)であるが、他の結合(例えば、ホスホロチオエート結合、メチルホスホネート結合、および非リン含有結合(例えば、「ペプチド核酸」(PNA)において見出されるペプチド様結合))もまた、本明細書中に開示されるアッセイにおける使用について意図される。
(有用なプローブ標識系および検出可能な部分)
特異的核酸ハイブリダイゼーションをモニターするために使用され得る基本的にあらゆる標識および検出の系が、本発明に関連して使用され得る。有用な標識の集合に含まれるのは、放射性標識、酵素、ハプテン、連結されたオリゴヌクレオチド、化学発光分子、蛍光部分(単独であるか、または「消光剤」部分と組み合わせる)、および電子的検出方法に従う酸化還元活性分子である。好ましい化学発光分子としては、均質保護アッセイに関連する使用についてArnoldらによって米国特許第5,283,174号において開示される型のアクリジニウムエステル、および1つの反応において複数の標的を定量するアッセイに関連する使用についてWoodheadらによって米国特許第5,656,207号において開示される型のアクリジニウムエステルが、挙げられる。これらの特許文献中に含まれる開示は、本明細書によって参考として援用される。好ましい電子的標識アプローチおよび電子的検出アプローチが、米国特許第5,591,578号および同第5,770,369号ならびに国際特許公開第98/57158号(これらの開示は、本明細書によって参考として援用される)において開示される。本発明における標識として有用な酸化還元活性部分としては、遷移金属(例えば、Cd、Mg、Cu、Co、Pd、Zn、Fe、およびRu)が挙げられる。
本発明に従うプローブについての特に好ましい標識は、均質アッセイ系において検出可能である(すなわち、混合物中で、結合型標識プローブが、非結合型標識プローブと比較して検出可能な変化(例えば、安定性または差次的分解)を示す)。他の均一の検出可能な標識(例えば、蛍光標識および電子的に検出可能な標識)が、本発明の実施における使用のために意図されるが、均一アッセイにおいて使用するために好ましい標識は、化学発光化合物(例えば、Woodheadらによって米国特許第5,656,207号において記載される化学発光化合物;Nelsonらによって米国特許第5,658,737号において記載される化学発光化合物;またはArnoldらによって米国特許第5,639,604号において記載される化学発光化合物)である。特に好ましい化学発光標識としては、アクリジニウムエステル(「AE」)化合物(例えば、標準的なARまたはその誘導体(例えば、ナフチル−AE、オルト−AE、1−メチル−AE、3−メチル−AE、2,7−ジメチル−AE、4,5−ジメチル−AE、オルト−ジブロモ−AE、オルト−ジメチル−AE、メタ−ジメチル−AE、オルト−メトキシ−AE、オルト−メトキシ(シンナミル)−AE、オルト−メチル−AE、オルト−フルオロ−AE、1−メチル−オルト−フルオロ−AE、3−メチル−オルト−フルオロ−AE、1−メチル−メタ−ジフルオロ−AE、3−メチル−メタ−ジフルオロ−AE、ならびに2−メチル−AE))が挙げられる。
いくつかの適用において、少なくとも一定程度の自己相補性を示すプローブが、試験サンプルにおけるプローブ:標的二重鎖の検出を、検出前に非ハイブリダイズプローブの除去を最初に必要とすることなく容易にするために、望ましい。例として、「分子トーチ(torch)」と呼ばれる構造が、結合領域によって接続されかつ所定のハイブリダイゼーションアッセイ条件下で互いにハイブリダイズする、別個の自己相補性領域(作製した「標的結合ドメイン」および「標的閉鎖ドメイン(target closing domain)」)を含むように設計される。変性条件に曝された場合、その分子トーチの2つの相補性領域(これらは、完全に相補性であっても、部分的に相補性であってもよい)が融解し、それにより、その所定のハイブリダイゼーションアッセイ条件に回復された場合にその標的結合ドメインが標的配列に対するハイブリダイゼーションのために利用可能になる。分子トーチは、その標的結合ドメインが標的閉鎖ドメインでの標的配列に対するハイブリダイゼーションを支持するように、設計される。分子トーチの標的結合ドメインおよび標的閉鎖ドメインは、その分子トーチが標的核酸にハイブリダイズした場合とは異なって自己ハイブリダイズした場合には異なるシグナルが生成されるように位置し、それによって結合している標識を有する実現可能な非ハイブリダイズプローブの存在下で試験サンプル中のプローブ:標的二重鎖の検出を可能にする、相互作用する標識(例えば、蛍光剤/消光剤)が、挙げられる。分子トーチは、米国特許第6,361,945号(その開示は、本明細書によって参考として援用される)において完全に記載される。
本発明に関連して使用され得る自己相補性ハイブリダイゼーションアッセイプローブの別の例は、「分子ビーコン」と一般的に呼ばれる構造である。分子ビーコンは、標的相補配列を有する核酸分子、標的核酸配列の非存在下でプローブを閉鎖構造の状態で保持する親和性対(または核酸アーム)、およびそのプローブが第二構造の状態である場合に相互作用する標識対を含む。その標的核酸と標的相補配列とのハイブリダイゼーションは、親和性対のメンバーを分離させ、それによって、そのプローブを解放構造へと変換させる。この開放構造への変換は、上記標識対の相互作用減少に起因して検出可能である。この標識対は、例えば、発蛍光団と消光剤(例えば、DABCYLとEDANS)であり得る。分子ビーコンは、米国特許第5,925,517号(その開示は、本明細書によって参考として援用される)において完全に記載される。特定の核酸配列を検出するために有用な分子ビーコンは、本明細書中に開示されるプローブ配列のうちの1つのいずれかの末端に、発蛍光団を含む第一核酸アームと、消光部分を含む第二核酸アームとを結合することによって、作製され得る。この構成において、本明細書中に開示されるプローブ配列は、生じる分子ビーコンの標的相補的「ループ」部分として作用する。
分子ビーコンは、好ましくは、相互作用する検出可能標識対で標識される。相互作用する標識対のメンバーとして好ましい検出可能な標識の例は、FRETエネルギー移動機構または非FRETエネルギー移動機構によって互いと相互作用する。蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)は、発色団間の共鳴相互作用による、原子間距離よりもかなり大きな距離にわたる、熱エネルギーへの変換を伴うことも、ドナーおよびアクセプターが動力学的衝突することもない、分子中の吸収部位からその利用部位へのエネルギー量子の無放射遷移を含む。この「ドナー」とは、エネルギーをまず吸収する部分であり、「アクセプター」とは、そのエネルギーがその後移動する先の部分である。FRETに加えて、励起エネルギーがドナー分子からアクセプター分子へと移動され得る、少なくとも3種の他の「非FRET」エネルギー移動プロセスが、存在する。
2つの標識が、一方の標識によって放射されるエネルギーが、FRET機構によってであろうと、または非FRET機構によってであろうと、第二の標識によって受容または吸収され得るのに充分に近接した状態である場合、その2つの標識は、互いと「エネルギー移動関係」にあると言われる。例えば、分子ビーコンが、ステム二重鎖の形成によって閉鎖状態で維持され、そのプローブの一方のアームに結合した発蛍光団からの蛍光発光が、もう一方のアーム上の消光部分によって消光される場合に、このことは、当てはまる。
分子ビーコンについての非常に好ましい標識部分としては、発蛍光団、および蛍光消光特性を有する第二部分(すなわち、「消光剤」)が挙げられる。この実施形態において、特徴的シグナルは、起こり得る特定の波長の蛍光であるが、あるいは、可視光シグナルであり得る。蛍光が関与する場合、発光の変化は、好ましくは、FRETに起因するか、または放射性エネルギー移動もしくは非FRET様式に起因する。閉鎖状態で一対の相互作用標識を有する分子ビーコンが、適切な振動数の光によって刺激される場合、蛍光シグナルが第一レベルで生成される。この第一レベルは、非常に低いものであり得る。この同じプローブが開放状態にあり、そして適切な振動数の光によって刺激される場合、その発蛍光団と消光部分とは、それらの間でのエネルギー移動が実質的に排除されるように充分に互いから分離されている。その状態下では、消光部分は、発蛍光団部分からの蛍光を消光不可能である。その発蛍光団が、適切な波長の光エネルギーによって刺激される場合、上記第一レベルよりも高い第二レベルの蛍光シグナルが、生成される。その2つの蛍光レベルの差は、検出可能でありかつ測定可能である。この様式で発蛍光団部分および消光部分を使用すると、その分子ビーコンは、「開放」構造の状態でのみ「オン」であり、分子ビーコンは、容易に検出可能なシグナルを放射することによって、そのプローブが標的に結合されていることを示す。そのプローブの構造状態は、標識部分間の相互作用を調節することによって、そのプローブから生成されるシグナルを変化させる。
本発明に関連して、使用され得るドナー/アクセプター標識対の例としては、FRET対を非FRET対から区別することは企図せずに、フルオレセイン/テトラメチルローダミン、IAEDANS/フルオレセイン、EDANS/DABCYL、クマリン/DABCYL、フルオレセイン/フルオレセイン、BODIPY FL/BODIPY FL、フルオレセイン/DABCYL、ルシファーイエロー/DABCYL、BODIPY/DABCYL、エオシン/DABCYL、エリトロシン/DABCYL、テトラメチルローダミン/DABCYL、テキサスレッド/DABCYL、CY5/BH1、CY5/BH2、CY3/BH1、CY3/BH2、およびフルオレセイン/QSY7色素が挙げられる。ドナー色素およびアクセプター色素が異なる場合に、エネルギー移動が、そのアクセプターの増感蛍光の出現によってか、またはドナー蛍光の消光によって、検出され得ることを、当業者は理解する。そのドナー種とアクセプター種とが同じである場合、エネルギーは、生じる蛍光偏向解消によって、検出され得る。非蛍光性アクセプター(例えば、DABCYL色素およびQSY 7色素)は、有利なことに、直接的(すなわち、非増感)アクセプター励起から生じるバックグラウンド蛍光という潜在的問題を解消する。ドナー−アクセプター対の一メンバーとして使用され得る好ましい発蛍光団部分としては、フルオレセイン、ROX、およびCY色素(例えば、CY5)が挙げられる。ドナー−アクセプター対の別のメンバーとして使用され得る非常に好ましい消光部分としては、DABCYLおよびBLACK HOLE QUENCHER部分(これは、Biosearch Technologies,Inc.(Novato,CA)から入手可能である)が挙げられる。
核酸に標識を結合して標識を検出するための合成技術および方法は、当該分野において周知である(例えば、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY,1989),Chapter 10;Nelsonら、米国特許第5,658,737号;Woodheadら、米国特許第5,656,207号;Hoganら、米国特許第5,547,842号;Arnoldら、米国特許第5,283,174号;Kourilskyら、米国特許第4,581,333号;およびBeckerら、欧州特許出願第0 747 706号を参照のこと)。
(プローブの化学的組成)
本発明に従うプローブは、ポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドアナログを含み、そして必要に応じて、そのプローブに共有結合している検出可能な標識を保有し得る。そのプローブのヌクレオシドまたはヌクレオシドアナログは、窒素複素環式塩基または窒素複素環式塩基アナログを含み、そのヌクレオシドは、例えば、ホスホジエステル結合によって一緒に連結されてポリヌクレオシドを形成している。従って、プローブは、従来のリボ核酸(RNA)および/またはデオキシリボ核酸(DNA)を含み得るがまた、これらの分子の化学的アナログを含み得る。プローブの「骨格」は、当該分野で公知の種々の結合から構成され得る。その結合としては、1つ以上の糖−ホスホジエステル結合、ペプチド−核酸結合(時には、Hyldig−NielsenらのPCT国際公開第95/32305号によって記載されるように「ペプチド核酸」と呼ばれる)、ホスホロチオエート結合、メチルホスホネート結合、またはそれらの組み合わせが挙げられる。そのプローブ糖部分は、リボースもしくはデオキシリボース、または公知の置換基を有する類似の化合物(例えば、2’−O−メチルリボース)および2’ハライド置換基(例えば、2’−F)を有する類似の化合物のいずれかであり得る。その窒素塩基は、従来の塩基(A、G、C、T、U)、その公知のアナログ(例えば、イノシン、すなわち「I」;The Biochemistry of the Nucleic Acids 5〜36,Adamsら編、第11版、1992を参照のこと)、プリン塩基もしくはピリミジン塩基の公知の誘導体(例えば、N−メチルデオキシグアノシン、デアザプリンもしくはアザプリン、デアザピリミジンもしくはアザピリミジン、5位もしくは6位に置換基を有するピリミジン塩基、2位か6位かもしくは8位に改変型置換基もしくは置換基を有するプリン塩基、2−アミノ−6−メチルアミノプリン、O−メチルグアニン、4−チオ−ピリミジン、4−アミノ−ピリミジン、4−ジメチルヒドラジン−ピリミジン、およびO−アルキル−ピリミジン(Cook、PCT国際公開第93/13121号を参照のこと)、ならびにポリマーの1つ以上の残基についてその骨格が窒素塩基を含まない「無塩基」残基であり得る(Arnoldら、米国特許第5,585,481号を参照のこと)。プローブは、RNAおよびDNAにおいて見出される従来の糖、塩基、および結合のみを含み得るか、または従来成分および従来の置換基(例えば、メトキシ骨格を介して連結された従来の塩基、または従来の塩基と1つ以上の塩基アナログとを含む核酸)の両方を含み得る。
種々の長さおよび塩基組成のオリゴヌクレオチドプローブが、HIV−1の核酸、HIV−2の核酸、またはHIV−1とHIV−2との組み合わせの核酸を検出するために使用され得るが、本発明のおいて好ましいプローブは、100ヌクレオチドまでの長さを有し、より好ましくは、60ヌクレオチドまでの長さを有する。本発明のオリゴヌクレオチドについての好ましい長さ範囲は、10塩基長〜100塩基長であるか、またはより好ましくは15塩基長と50塩基長との間であるか、またはなおより好ましくは15塩基長と30塩基長との間である。しかし、下記の特定のプローブ配列もまた、核酸クローニングベクターもしくは転写物またはより長い他の核酸中にて提供され得、依然として、標的核酸を検出するために使用され得る。従って、本発明に従う有用なプローブは、限定された長さである標的相補的塩基配列と、標的配列とは相補的ではない検出されるべきではない1つ以上の付属配列とを含み得る。例えば、分子ビーコンは、検出されるべき標的とは相補的ではない「アーム」配列により挟まれた標的相補的ループ配列を含む。
(増幅プライマーおよび検出プローブの選択)
望ましい特徴を備える増幅プライマーおよびプローブを設計するための有用な指針が、本明細書中に記載される。HIV−1核酸および/またはHIV−2核酸を増幅およびプロービングするための最適な部位は、2つ、好ましくは3つの、保存領域を含み、その保存領域は、各々が、約10塩基長〜約15塩基長よりも長く、約200塩基〜約300塩基内の連続配列である。1組のプライマーまたはプロモーター−プライマーを用いて観察される増幅の程度は、いくつかの要因(そのオリゴヌクレオチドがその相補配列とハイブリダイズする能力、およびそのオリゴヌクレオチドが酵素により伸長される能力が挙げられる)に依存する。ハイブリダイゼーション反応の程度および特異性は、多数の要因によって影響を受けるので、それらの要因を操作することによって、特定のオリゴヌクレオチドの正確な感受性および特異性が、そのオリゴヌクレオチドがその標的に対して完全に相補的であろうとなかろうと、決定される。種々のアッセイ条件の影響は、当業者にとって公知であり、そしてHoganらによって米国特許第5,840,488号(その開示は、本明細書によって参考として援用される)に記載される。
標的核酸配列の長さ、従って、プライマー配列またはプローブ配列の長さは、重要で得あり得る。ある場合には、望ましいハイブリダイゼーション特徴を有するプライマーまたはプローブを生じる、種々の位置および長さの、特定の標的領域由来のいくつかの配列が、存在し得る。完全に相補的ではない核酸がハイブリダイズすることは可能であるが、完全に相同な最も長い塩基配列が、通常は主に、ハイブリッドの安定性を決定する。
増幅プライマーおよびプローブは、オリゴヌクレオチド:非標的(すなわち、標的核酸に対して類似する配列を有する核酸)核酸ハイブリッドの安定性を最小にするように配置されるべきである。増幅プライマーおよび検出プローブは、標的配列と非標的配列とを区別可能であることが、好ましい。プライマーおよびプローブを設計する際には、これらのTm値の差は、可能な限り大きい(例えば、少なくとも2℃、好ましくは5℃)ものであるべきである。

非特異的伸長(プライマー−ダイマーまたは非標的コピーの形成)の程度はまた、増幅効率に影響を与え得る。この理由が原因で、プライマーは、特にその配列の3’末端に、低い自己相補性または交差相補性を有するように選択される。長いホモポリマー領域および高GC含量は、偽プライマー伸長を減少するために回避される。市販のコンピューターソフトウェアは、その設計のこの局面を補助し得る。利用可能なコンピュータープログラムとしては、MacDNASISTM 2.0(Hitachi Software Engineering American Ltd.)およびOLIGO ver.6.6(Molecular Biology Insights;Cascade,CO)が挙げられる。
当業者は、ハイブリダイゼーションとは、相補的核酸の2つの一本鎖が会合して水素
結合した二本鎖を形成することであることを認識する。その2つの鎖のうちの1つが完全にかまたは部分的にハイブリッドに関与する場合には、その鎖は、新しいハイブリッドの形成に関与する可能性が低いことが、暗黙のことである。対象とする配列のかなり部分が一本鎖であるようにプライマーおよびプローブを設計することによって、ハイブリダイゼーションの速度および程度が、大いに増大され得る。その標的が統合されたゲノム配列である場合、その標的は、(ポリメラーゼ連鎖反応の産物と同様に)自然に二本鎖形態で存在する。これらの二本鎖標的は、プローブとのハイブリダイゼーションに対して本来阻害的であり、ハイブリダイゼーション工程の前に変性を必要とする。
ポリヌクレオチドがその標的にハイブリダイズする速度は、標的結合領域中の標的二次構造の熱安定性の尺度である。ハイブリダイゼーション速度の標準的尺度は、(ヌクレオチドのモル/リットル)×秒として測定されるC1/2である。従って、これは、(プローブの濃度)×(最大のハイブリダイゼーションのうちの50%がその濃度で生じる時間)である。この値は、種々の量のポリヌクレオチドを、一定時間の間に一定量の標的にハイブリダイズさせることによって、決定される。C1/2は、当業者が精通している標準的手順によってグラフで見出される。
(好ましい増幅プライマー)
増幅反応を実施するために有用なプライマーは、標的結合に関与せずそして増幅手順にも検出手順にも実質的には影響を与えないかもしれない、無関係な配列の存在を受容するための種々の長さを有し得る。例えば、本発明に従う増幅反応を実施するために有用なプロモーター−プライマーは、標的核酸にハイブリダイズする最小限の配列と、その最小限の配列の上流に位置するプロモーター配列とを、有する。しかし、その標的結合配列とそのプロモーター配列との間に配列を挿入すると、増幅反応におけるプライマーの有用性を損なうことなく、そのプライマーの長さを変化させ得る。さらに、その増幅プライマーおよび検出プローブの長さは、これらのオリゴヌクレオチドの配列が、望ましい相補的配列をハイブリダイズするための最低限の必要要件に適合する限りは、選択事項である。
表1および表2は、p31インテグラーゼをコードする領域において、HIV−1核酸、HIV−2核酸、またはHIV−1核酸とHIV−2核酸との組み合わせを増幅するためのプライマーとして使用されたオリゴヌクレオチド配列の具体的な例を示す。表1は、様々な核酸標的の一本の鎖と実質的に相補的なプライマーの配列を示す。表1において示される例示的プライマーは、17マーのコア配列ACARYAGTACWAATGGC(配列番号10)(「R」は、A/Gを示し、「W」は、AまたはT/Uを示す)を含む標的相補的配列を有し、それによって、1個まで、または2個までの塩基アナログの置換を可能にする。イノシンは、この目的のために使用され得る非常に好ましい塩基アナログの例であり、上記コア配列の5位および/または11位が、この塩基アナログで置換されて非常に良好な結果を提供し得る。上記増幅手順において使用されるプライマーのうちの1つが、この17マーコアを含む標的相補的配列を有することは、好ましい。このプライマーは、コア配列の上流末端に付加された数個のヌクレオチドをさらに含み得、そしてコア配列の下流末端に付加された少数のヌクレオチドを含み得る。例えば、その上流末端に付加された1つ、2つ、または3つのヌクレオチドを含むことが、好都合である。表2は、本発明の開発の間に使用された標的相補的プライマーの配列と、プロモーター−プライマーの完全配列とを示す。特に、表1および表2におけるオリゴヌクレオチド配列は、増幅されるべき標的核酸の対抗する鎖に対して実質的に相補的である。
HIV−1核酸標的および/またはHIV−2核酸標的を増幅するために有用なプライマーは、ヌクレオチドアナログを含み得る。例えば、配列番号5の基本プライマー配列と比較した場合、配列番号6を有するプライマー、配列番号7を有するプライマー、および配列番号9を有するプライマーは、それぞれ、16位の単一イノシン残基の存在、10位のCをT残基にする置換および16位におけるイノシン残基、または10位および16位におけるイノシン置換によって、異なる。本明細書中で示される実験的知見によって確認されるように、これらの塩基の差異は、本明細書中に記載される発見より前には予測され得なかった有益な特性を付与した。より具体的には、これらの結果は、これらの変異体プライマーのうちの1つは、一本のもう一方の鎖のプライマーと対合した場合に、HIV−1テンプレートについての特異性を失い、そしてHIV−1テンプレートおよびHIV−2テンプレートの両方を実質的に等しい効率で増幅する能力を獲得したことを示した。このことは、上記プライマー中の特定の位置が改変型塩基または改変型塩基アナログによって置換され得る。
Figure 0004699384
表2は、HIV−1核酸配列およびHIV−2核酸配列を増幅するために使用された、標的相補的オリゴヌクレオチド配列および対応するプロモーター−プライマー配列を示す。上記のように、すべてのプロモーター−プライマーは、その3’末端に標的配列に対して実質的に相補的な(これは、標的配列に対してハイブリダイズ可能であることを意味する)配列を含み、その5’末端にT7プロモーター配列を含んだ。表2において配列番号17〜配列番号22により同定されるプライマーは、それぞれ、配列番号11〜配列番号16として同定されるプライマーに対応するプロモーター−プライマーである。表において、T7プロモーター配列に対応する塩基には、下線を付している。
Figure 0004699384
p31インテグラーゼをコードする領域においてHIV−1配列、HIV−2配列、またはHIV−1配列とHIV−2配列との組み合わせを増幅するための好ましいプライマーセットは、増幅されるべき標的核酸とハイブリダイズする第1プライマー(例えば、表2中に列挙されるプライマーのうちの1つ)と、その第1プライマーの伸長産物の配列に対して相補的である第2プライマー(例えば、表1において列挙されるプライマー配列のうちの1つ)とを、含んだ。非常に好ましい実施形態において、上記第1プライマーは、その5’末端にT7プロモーター配列を含むプロモーター−プライマーである。
(好ましい検出プローブ)
本発明の別の局面は、HIV−1核酸、HIV−2核酸、またはHIV−1核酸とHIV−2核酸との組み合わせを検出するためのハイブリダイゼーションプローブとして使用され得るオリゴヌクレオチドに関する。実際、HIV−1核酸またはHIV−2核酸において存在する標的配列を増幅するための方法は、アンプリコンを検出するための必要に応じたさらなる工程を含み得る。HIV−1核酸および/またはHIV−2核酸を検出するためのこの手順は、試験サンプルを、標的核酸配列にハイブリダイズするかまたはその相補体とハイブリダイズするハイブリダイゼーションアッセイプローブと、ストリンジェントハイブリダイゼーション条件下で接触させ、それによって、検出するための安定なプローブ:標的二重鎖を形成する工程を包含する。次に、そのハイブリッドが、試験サンプル中のHIV−1核酸標的もしくはHIV−2核酸標的の有無の指標として試験サンプル中に存在するか否かを決定するための工程が、存在する。これは、上記プローブ:標的二重鎖を検出する工程を包含し得、好ましくは、均一アッセイ系を含み得る。

HIV−1核酸、HIV−2核酸、またはHIV−1核酸とHIV−2核酸との組み合わせを検出するために有用なハイブリダイゼーションアッセイは、これらの標的核酸配列に対して実質的に相補的な塩基配列を含む。従って、本発明のプローブは、標的核酸配列のうちの一方の鎖またはその相補体にハイブリダイズする。これらのプローブは、必要に応じて、検出されるべき標的核酸に対して相補的であっても相補的ではなくてもよい標的核酸領域の外側に、さらなる塩基を有し得る。
好ましいプローブは、塩濃度が0.6M〜0.9Mの範囲にある場合の約60℃に対応するストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするのに充分な程度に、標的核酸に対して相同である。好ましい塩としては、塩化リチウムが挙げられるが、他の塩(例えば、塩化ナトリウムおよびクエン酸ナトリウム)はまた、ハイブリダイゼーション溶液中で使用され得る。例示的な高ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件は、あるいは、0.48Mリン酸ナトリウム緩衝液、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム、1mM EDTAおよび1mM EGTAによってか、または0.6M LiCl、1%ラウリル硫酸リチウム、60mMコハク酸リチウム、10mM EDTA、および10mM EGTAによって、提供される。
本発明に従うプローブは、HIV−1ゲノムおよびHIV−2ゲノムの部分に対して実質的に相補的な配列またはその部分に対して実質的に対応する配列を有する。HIV−1核酸配列、HIV−2核酸配列、またはHIV−1核酸配列とHIV−2核酸配列との組み合わせを検出するために好ましい特定のプローブは、標的相補的な塩基配列を含むプローブ配列を含み、検出されるべき核酸に対して相補的ではない1つ以上の塩基配列を必要に応じて含む。その標的相補的塩基配列は、好ましくは、10ヌクレオチド〜100ヌクレオチドの長さ範囲にあり、この配列は、増幅された核酸に対してハイブリダイズ可能である。HIV−1核酸配列、HIV−2核酸配列、またはHIV−1核酸配列とHIV−2核酸配列との組み合わせを検出可能な特定の好ましいプローブは、10ヌクレオチド〜100ヌクレオチド、15ヌクレオチド〜60ヌクレオチド、15ヌクレオチド〜45ヌクレオチド、20ヌクレオチド〜30ヌクレオチドの長さ範囲にある標的相補的配列を有する。当然、これらの標的相補的配列は、直鎖状配列であり得るか、またはこれらの標的相補的配列は、検出されるべき標的配列に対して非相補的である1つ以上の必要に応じた核酸配列を有する、分子ビーコンの構造、分子トーチの構造、または他の構築物の構造中に含まれ得る。上記のように、プローブは、DNAから構成され得るか、RNAから構成され得るか、DNAとRNAとの組み合わせから構成され得るか、核酸アナログから構成され得るか、または1つ以上の改変型ヌクレオシド(例えば、リボフラノシル部分に対する2’−O−メチル置換を有するリボヌクレオシド)を含み得る。
本発明に従う特定のプローブは、検出可能な標識を含む。一実施形態において、この標識は、非ヌクレオチドリンカーによって上記プローブに結合される。例えば、検出プローブは、米国特許第5,585,481号および米国特許第5,639,604号(特に、第10欄第6行〜第11欄第3行および実施例8に記載される)において実質的に記載されるような、リンカーを介して結合された化学発光アクリジニウムエステル化合物で標識され得る。
表3は、HIV−1標的配列、HIV−2標的配列、またはHIV−1標的配列とHIV−2標的配列との両方を検出するために使用された、ハイブリダイゼーションプローブのうちのいくつかの塩基配列を示す。これらの標的核酸を検出するための代替的プローブは、もう一方のセンス鎖にハイブリダイズし得るので、本発明はまた、この表において示される配列に対して相補的なオリゴヌクレオチドを含む。
Figure 0004699384
上記のように、多数の様々な骨格構造が、本発明のハイブリダイゼーションプローブの塩基配列についての足場として使用され得る。特定の非常に好ましい実施形態において、このプローブは、メトキシ骨格を含むか、またはその核酸骨格中に少なくとも1つのメトキシ結合を含む。
(捕捉オリゴヌクレオチドの選択および使用)
好ましい捕捉オリゴヌクレオチドは、固体支持体上での固定のための標的として作用する第二配列(すなわち、「テール」配列)に共有結合している、標的配列と実質的に相補的な第一配列(すなわち、「標的相補的」配列)を含む。捕捉オリゴヌクレオチドの塩基配列を連結するための任意の骨格が、使用され得る。特定の好ましい実施形態において、この捕捉オリゴヌクレオチドは、この骨格において少なくとも1つのメトキシ結合を含む。このテール配列(これは、好ましくは、捕捉オリゴヌクレオチドの3’末端にある)は、相補的塩基配列にハイブリダイズし、それにより、ハイブリダイズした標的核酸を、生物学的サンプル中にある他の成分よりも優先して捕捉するための手段を提供するために使用される。
相補的塩基配列にハイブリダイズする任意の塩基配列が、上記テール配列において使用され得るが、そのハイブリダイズする配列は、約5ヌクレオチド残基〜約50ヌクレオチド残基に及ぶことが、好ましい。特に好ましいテール配列は、実質的にホモポリマーであり、約10ヌクレオチド残基〜約40ヌクレオチド残基またはより好ましくは約14残基〜約30残基を含む。本発明に従う捕捉オリゴヌクレオチドは、標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズする第一配列と、固体支持体に固定されたオリゴ(dT)ストレッチにハイブリダイズする第二配列とを、含み得る。
図1に示される化合物を使用して、生物学的サンプルにおいて、HIV−1配列、HIV−2配列、HIV−1配列とHIV−2配列との組み合わせを検出するためのアッセイの1つは、捕捉オリゴヌクレオチドを使用して標的核酸を捕捉する工程;少なくとも2つのプライマーを使用して、捕捉された標的領域を増幅する工程;ならびに増幅された核酸中に含まれる配列に標識プローブをまずハイブリダイズさせ、その後、結合した標識プローブから生じるシグナルを検出することによって、増幅した核酸を検出する工程;を包含する。
上記の捕捉する工程は、好ましくは、捕捉オリゴヌクレオチドを使用し、この捕捉オリゴヌクレオチドにおいて、この捕捉オリゴヌクレオチドの一部は、ハイブリダイズする条件下で、標的核酸中の配列に特異的にハイブリダイズし、そしてテール部分が、例えば、標的領域がサンプルの他の成分から分離されるのを可能にする結合対(例えば、ビオチン−アビジン結合対)の一成分(例えば、リガンド)として作用する。好ましくは、この捕捉オリゴヌクレオチドのテール部分は、固体支持体粒子に固定された相補的配列にハイブリダイズする配列である。好ましくは、第一に、上記捕捉オリゴヌクレオチドおよび標的核酸は、溶液相ハイブリダイゼーション動力学を利用するために、溶液中に存在する。ハイブリダイゼーションは、捕捉オリゴヌクレオチド:標的核酸複合体を生じる。この複合体は、この捕捉オリゴヌクレオチドのテール部分と、固定された相補的配列とのハイブリダイゼーションを介して、固定されたプローブに結合し得る。従って、標的核酸と、捕捉オリゴヌクレオチドと、固定されたプローブとを含む、複合体が、ハイブリダイゼーション条件下で形成される。好ましくは、固定されたプローブが、繰り返し配列であり、より好ましくは、ホモポリマー配列(例えば、ポリA、ポリT、ポリC、またはポリG)であり、これらの配列は、テール配列に対して相補的でありかつ固体支持体に結合されている。例えば、上記捕捉オリゴヌクレオチドのテール部分がポリA配列を含む場合、固定されたプローブは、ポリT配列を含むが、相補的配列の任意の組み合わせが、使用され得る。上記捕捉オリゴヌクレオチドはまた、「スペーサー」残基を含み得、この「スペーサー」残基は、標的にハイブリダイズする塩基配列と、固定されたプローブにハイブリダイズするテールの塩基配列との間に位置する1つ以上の塩基である。任意の固体支持体が、標的核酸:捕捉オリゴヌクレオチド複合体に結合するために使用され得る。有用な支持体は、溶液中で遊離しているマトリックスまたは粒子(例えば、ニトロセルロース、ナイロン、ガラス、ポリアクリレート、混合ポリマー、ポリスチレン、シランポリプロピレン、そして好ましくは、磁気的に結合可能な粒子)であり得る。固定されたプローブを固体支持体に結合させる方法は、周知である。支持体は、好ましくは、標準的な方法(例えば、遠心分離、磁性粒子の磁力など)を用いて溶液から回収される、粒子である。好ましい支持体は、常磁性単分散粒子(すなわち、±約5%の大きさで均一である)である。
標的核酸:捕捉オリゴヌクレオチド:固定されたプローブの複合体を回収する工程は、標的核酸を(生物学的サンプル中のその標的核酸の濃度と比較して)有効に濃縮し、そして生物学的サンプル中に存在し得る増幅インヒビターからその標的核酸を精製する。その捕捉された標的核酸は、1回以上洗浄され得、例えば、標的核酸:捕捉オリゴヌクレオチド:固定されたプローブの複合体が結合している粒子を、洗浄溶液中に再懸濁し、その後、複合体が結合した粒子を上記のようにその洗浄溶液から回収することによって、標的をさらに精製する。好ましい実施形態において、上記の捕捉する工程は、捕捉オリゴヌクレオチドに標的核酸を連続的にハイブリダイズさせ、その後、そのハイブリダイゼーション条件を調整して、その捕捉オリゴヌクレオチドのテール部分と固定された相補的配列とのハイブリダイゼーションを可能にする(例えば、PCT番号 WO98/50583に記載されるようにする)ことによって、行われる。その捕捉する工程と、必要に応じた任意の洗浄する工程とが完了した後で、その標的核酸は、必要に応じて、その標的核酸が捕捉オリゴヌクレオチドから遊離することなく増幅され得る。
有用な捕捉オリゴヌクレオチドはまた、増幅されるべき核酸分子の配列に対するミスマッチを含み得る。首尾よい標的核酸および核酸増幅は、ミスマッチしている配列が、増幅されるべき配列を含む核酸分子にハイブリダイズする限りは、達成され得る。実際には、WO03/106714により同定される国際特許出願公開において記載されるような、HIV−1核酸の捕捉のためのオリゴヌクレオチドが、本明細書中に開示される方法(HIV−2を検出する方法を含む)を実施するために使用された。
(標的ポリヌクレオチド配列を増幅および検出するための好ましい方法)
本発明の好ましい方法は、下記に示される実施例において記載され示されている。図1は、ウイルスゲノムの標的領域(太い水平実線によって表される)を検出するために使用され得る1つの系を模式的に示す。この基本的系は、以下の4種のオリゴヌクレオチド(より短い実線によって表される)を含む:標的領域中の配列とハイブリダイズする配列と、生物学的サンプル中に存在する標的領域を捕捉するために、固体支持体上に固定された相補的配列にハイブリダイズするテール(「T」)とを含む1つの捕捉オリゴヌクレオチド;標的領域中のHIV−1配列またはHIV−2配列に特異的にハイブリダイズする配列と、二本鎖である場合にT7 RNAポリメラーゼの機能的プロモーターとして作用するT7プロモーター配列(「P」)とを含む、1つのT7プロモーター−プライマー;上記T7プロモーター−プライマーを使用して標的領域配列から作製される第一鎖cDNAに特異的にハイブリダイズする配列を含む、1つの非T7プライマー;および上記の2つのプライマーを使用して増幅される標的領域の部分に特異的にハイブリダイズする配列を含む、1つの標識プローブ。
上記のように、捕捉された標的領域を、上記の2つのプライマーを使用して増幅することは、当業者が精通している種々の公知の核酸増幅反応のうちのいずれかによって達成され得る。好ましい実施形態において、転写関連増幅反応(例えば、TMA)が、使用される。そのような実施形態において、多くの核酸鎖が、1コピーの標的核酸から作製され、それによって、増幅された配列に結合しているプローブを検出することによって標的の検出が可能になる。好ましくは、転写関連増幅は、2つの型のプライマー(1つは、RNAポリメラーゼについてプロモーター配列(図1において「P」と表示されている)を含むので、プロモーター−プライマーと呼ばれる)、2つの酵素(逆転写酵素およびRNAポリメラーゼ)、および基質(デオキシリボヌクレオシド三リン酸、リボヌクレオシド三リン酸)を、核酸テンプレートから複数のRNA転写物を生じるための適切な塩および緩衝液を使用する。
図1を参照すると、転写媒介性増幅の間に、捕捉された標的核酸が、第1プライマー(T7プロモーター−プライマーとして示される)にハイブリダイズされる。逆転写酵素を使用して、相補的DNA鎖が、標的RNAをテンプレートとして使用してT7プロモーター−プライマーから合成される。第2プライマー(非T7プライマーとして示される)は、新たに合成されたDNA鎖にハイブリダイズし、この第2プライマーは、逆転写酵素の作用によって伸長されてDNA二重鎖を形成し、それによって、二本鎖T7プロモーター領域を形成する。その後、T7 RNAポリメラーゼは、この機能的T7プロモーターを使用することによって、複数のRNA転写物を生じる。TMAの自己触媒機構は、そのRNA転写物をテンプレートとして使用してさらなる転写物を形成するcDNA合成工程の後に、反復的ハイブリダイゼーション工程およびポリマー化工程を使用し、それによって、標的領域特異的核酸配列を増幅する。
上記検出する工程は、上記の増幅されたRNA転写物またはアンプリコンに対して特異的に結合する、少なくとも1つの検出プローブを使用する。好ましくは、その検出プローブは、均一検出系を使用して検出され得る標識で標識される。例えば、その標識プローブは、上記のように、化学発光シグナルが生成され得そして検出され得るアクリジニウムエステル化合物で標識され得る。あるいは、標識プローブは、発蛍光団を含み得るか、または対となっている発蛍光団と消光部分とのセットを含み得る。分子ビーコンは、均一検出系において使用され得るそのような標識プローブの一実施形態である。
(HIV−1核酸および/またはHIV−2核酸を検出する方法)
多重アッセイにおいてHIV−1核酸およびHIV−2核酸を検出する3つの異なる方法もまた、発明された。各方法は、交差反応性または分析物特異性であるプライマーの使用によって、そしてまた交差反応性または分析物特異性であるプローブの使用によって、他の方法と区別される。
第1発明の方法では、分析物特異的プライマーの独立したセット(HIV−1核酸に特異的な(しかしHIV−2核酸には特異的ではない)プライマーの第1セットおよびHIV−2核酸に特異的な(しかしHIV−1核酸には特異的ではない)プライマーの第2セットを意味する)が、1回の増幅反応においてアンプリコンを合成するために用いられる。合成されたアンプリコンは、その後、HIV−1アンプリコンおよびHIV−2アンプリコンの両方を検出し得る交差反応性プローブを用いて検出される。この方法を用いて得られる陽性のハイブリダイゼーションの結果は、2つの分析物の間を区別することなく、増幅のための核酸テンプレートを提供した試験サンプルが、HIV−1またはHIV−2のいずれかを含むことを示す。
第2発明の方法では、交差反応性プライマーのセットが、1回の増幅反応においてHIV−1アンプリコンおよび/またはHIV−2アンプリコンを合成するために用いられる。合成されたアンプリコンは、その後、別個の分析物特異的プローブを用いて検出される。プローブのうちの一方は、HIV−1アンプリコンに特異的であり(しかしHIV−2アンプリコンには特異的ではない)、一方、プローブのうちの他方は、HIV−2アンプリコンに特異的である(しかし、HIV−1アンプリコンには特異的でない)。交差反応性プライマーを用いて合成したアンプリコンを検出するための工程は、1回のハイブリダイゼーション反応において分析物特異的プローブを合わせること、または分析物特異的プローブの各々をその増幅反応の産物を含むアリコートと別々にハイブリダイズすることのいずれかを含み得る。プローブが1回のハイブリダイゼーション反応において合わされるならば、陽性の結果は、2つの分析物の間を区別することなく、試験サンプルがHIV−1またはHIV−2のいずれかを含むことを示す。あるいは、これらのプローブが、この増幅反応物の独立したアリコートと別々にハイブリダイズされるならば、ハイブリダイゼーション反応の1つにおける陽性の結果は、その反応に含まれるプローブに相補的な分析物が、増幅のための核酸テンプレートを提供した試験サンプル中に存在したことを示す。
第3発明の方法では、交差反応性プライマーのセットが、1回の増幅反応においてHIV−1アンプリコンおよび/またはHIV−2アンプリコンを合成するために用いられる。合成されたアンプリコンは、その後、HIV−1アンプリコンおよびHIV−2アンプリコンの両方を検出し得る交差反応性プローブを用いて検出される。この方法を用いて得られる陽性のハイブリダイゼーション結果は、2つの分析物の間を区別することなく、増幅のための核酸テンプレートを提供した試験サンプルがHIV−1またはHIV−2のいずれかを含むことを示す。
発明された交差反応性プライマーは、HIV−1および/またはHIV−2を増幅するための多重反応において特に有用である。従来の多重反応は、代表的に、各プライマーセットが、試験されるサンプル中に存在し得る異なる分析物核酸を増幅し得る、少数の(またはさらには数セットの)独立したプライマーセットの使用を含む。プライマーの数が閾値に達した場合、望ましくないプライマー−プライマー相互作用が生じる可能性がある。その場合には、これらのプライマーは、望ましくない伸長産物の産生において消費され得、それにより、分析物特異的アンプリコンの効率的な合成を阻害し得る。この問題の解決策は、複数の分析物の増幅を許容する交差反応性プライマーを使用することであり、それにより、反応物中に含まれねばならないプライマー種の数が減少する。
発明された交差反応性プライマーおよび交差反応性プローブの別の利点もまた、多重増幅反応に関係する。より詳細には、多重増幅反応における少なくとも1つの交差反応性プライマーの好ましい使用(より好ましくは2つの交差反応性プライマーの少なくとも1セットの好ましい使用)により、対象分析物の少なくとも1つの検出における重複性が得られる。この重複した検出は、分析物のうちの1つが変異する傾向があるかまたは1セットの増幅プライマーの使用によって見逃され得る選択的形態で存在する場合、非常に有利である。例えば、多重増幅反応が、HIV−1およびHIV−2を検出し得る場合、本発明に従って、HIV−1およびHIV−2の両方を増幅し得る少なくとも1セットのプライマーを用いて増幅反応を実施することが望ましい。その場合、交差反応性プライマーは、HIV−1分析物ポリヌクレオチドを増幅するための重複した手段を提供する。同様に、HIV−1アンプリコンおよびHIV−2アンプリコンとハイブリダイズし得る交差反応性プローブは、HIV−1に特異的であってHIV−2には特異的ではないプローブを含むハイブリダイゼーション反応物においてHIV−1分析物ポリヌクレオチドを検出するための重複した手段を提供する。
明らかなことに、2種類より多くの分析物ポリヌクレオチドの一部を増幅し得る多重アッセイのプライマーの中で所望のレベルの交差反応性は、制限される。例えば、多重反応が3種類の異なる分析物ポリヌクレオチドの一部を増幅し得る場合、本発明による交差反応性プライマーのセットは、3種類のうちの2種類のみの分析物の一部を増幅し得るはずである。多重反応が4種類の異なる分析物ポリヌクレオチドの一部を増幅し得る場合、本発明による交差反応性プライマーのセットは、4種類のうちの2種類のみの分析物または4種類のうちの3種類の分析物のいずれかの一部を増幅し得るはずである。一般的に言って、本発明による交差反応性プライマーのセットは、多重反応において増幅され得る分析物ポリヌクレオチドの合計数よりも少ない種類の分析物ポリヌクレオチドの一部を増幅し得るはずである。このことは、反応におけるプライマーのうちの1種がオリゴdTプライマーである場合にそうであり得るように、多重反応の全てのポリヌクレオチド分析物が増幅される状況とは明らかに区別される。
(HIV−1核酸、HIV−2核酸またはHIV−1核酸とHIV−2核酸との組合せを検出するためのキット)
本発明はまた、ウイルス核酸テンプレートを用いてポリヌクレオチド増幅反応を実施するためのキットを包含する。特定の好ましいキットは、標的相補的配列の塩基を有するハイブリダイゼーションアッセイプローブを備え、そして必要に応じて、このハイブリダイゼーションアッセイプローブによって検出されるべき標的を増幅するための、プライマーまたは他の補助的な(ancilary)オリゴヌクレオチドを備える。他の好ましいキットは、インビトロでの増幅反応において標的核酸を増幅するために用いられ得る一対のオリゴヌクレオチドプライマーを備える。例示的なキットは、増幅されるべき標的核酸配列の対向鎖に相補的である、第1増幅オリゴヌクレオチドおよび第2増幅オリゴヌクレオチドまたは第1増幅プライマーおよび第2増幅プライマーを備える。このキットは、このキットに含まれるプライマーの作用によって合成される増幅産物を検出するための1以上のプローブをさらに含み得る。本発明によるさらに他のキットは、テンプレート核酸を増幅前に他種から精製するための捕捉オリゴヌクレオチドをさらに備え得る。
本発明の一般的原理は、以下の非限定的な実施例を参照して、より十分に理解され得る。
実施例1は、ハイブリダイゼーションプローブのうちのいくつかを同定した手順を記載する。その後、これらのプローブは、HIV−1核酸、HIV−2核酸またはHIV−1核酸とHIV−2核酸との組合せを検出するためのアッセイにおいて用いられた。より詳細には、以下の手順は、合成オリゴヌクレオチドをハイブリダイゼーションプローブについての標的として用いた。以下に示すように、この手順において試験されたプローブのうちの1種は、その後、HIV−1標的およびHIV−2標的についての等しい特異性を示した。
(実施例1:HIV−1および/またはHIV−2を検出するためのオリゴヌクレオチドプローブ)
合成標的オリゴヌクレオチドを、RNA構造を模倣するための2’−OMeヌクレオチドアナログを用いて、標準的な実験室手順に従って調製した。モデルHIV−1標的は、配列TCCCCCCTTTTCTTTTAAAATTGTGGATGA(配列番号37)を有し、モデルHIV−2標的は、配列TTCCTCCCCTTCTTTTAAAATTCATGCAAT(配列番号38)を有した。これらの合成標的にハイブリダイズするためのプローブは、表3に示す配列を有し、これらもまた、2’−OMeヌクレオチドアナログを用いて調製した。
ハイブリダイゼーション反応物は、約1〜7×10RLU/pmolの比活性を有する約2×10RLUのAE標識プローブ、および約0.5pmolの合成標的オリゴヌクレオチドを含んでいた。ネイティブコントロール反応物は、標的オリゴヌクレオチドを省いた。表3に列挙したプローブを、米国特許第5,585,481号および同第5,639,604号に記載される手順に従って内部に配置された非ヌクレオチドリンカーによってオリゴヌクレオチド構造体に連結されたAE部分で各々標識した。これらの特許の開示は、本明細書中上記に参考として援用される。配列番号23のプローブ、配列番号30のプローブ、配列番号27のプローブ、配列番号28のプローブおよび配列番号29のプローブにおけるリンカーを、7位と8位との間に配置した。配列番号24のプローブおよび配列番号25のプローブにおけるリンカーを、13位と14位との間に配置した。配列番号26のプローブにおけるリンカーを、12位と13位との間に配置した。配列番号31のプローブおよび配列番号32のプローブにおけるリンカーを、17位と18位との間に配置した。配列番号33のプローブにおけるリンカーを26位と27位との間に配置した。配列番号34のプローブにおけるリンカーを9位と10位との間に配置した。配列番号35のプローブにおけるリンカーを8位と9位との間に配置した。配列番号36のプローブにおけるリンカーを11位と12位との間に配置した。これらの異なるリンカー位置を全て使用することにより、この標識技術の汎用性を確認した。プローブハイブリダイゼーションを、実施例2に記載される増幅反応に用いられる試薬を含む体積50μlのTris緩衝化溶液中で、60℃にて15分間実施した。ハイブリダイゼーション反応の後、0.15M 四ホウ酸ナトリウム(pH8.5)および1% TRITON X−100(Union Carbide Corporation;Danbury,CT)のアリコートを添加した。これらの混合物を最初に60℃にて10分間インキュベートして、ハイブリダイズしていないプローブに連結した化学発光標識を不活化し、4℃まで短時間冷却し、その後、ハイブリダイゼーションシグナルを読み取った。各サンプル中のハイブリダイズしたプローブに起因した化学発光を、1mM硝酸および0.1%(v/v)過酸化水素の自動注入、その後の1N水酸化ナトリウム含有溶液の注入のために構成されたLUMISTAR GALAXY発光マイクロプレートリーダー(BMG Labtechnologies Inc.;Durham,NC)を用いてアッセイした。化学発光反応についての結果を、相対光単位(RLU)で測定した。この手順からの代表的な結果を、3つの異なる標的領域の各々について、表4にまとめる。この手順では、シグナル/ノイズ値は、標的核酸の非存在下で測定したバックグラウンドシグナルによって除算した、特異的にハイブリダイズしたプローブに結合した標識によって生成された(RLUで測定した)化学発光シグナルに対応した。各値は、5回の反復物の平均を表す。
Figure 0004699384
表4に表した結果は、この手順において試験したプローブのうちのいくつかが、標的配列の一方または両方との相互作用後に強いハイブリダイゼーションシグナルを生じることを示した。この手順において用いたプローブのいくつかのみが、合成標的のうちの少なくとも1つとハイブリダイズした場合に、10よりも実質的に大きいS/N値を生じた。
興味深いことに、非常にわずかな相違が、有用なプローブ配列を互いに区別した。例えば、配列番号24の配列を有するプローブと比較した場合、配列番号26のプローブは、24個のヌクレオチド位置のうちの2つのみが異なっており、HIV−2標的についての強い特異性を保持していた。他方、配列番号25の配列を有するプローブは、これらの2つの異なるヌクレオチド位置のうちの1つのみが配列番号24のプローブと異なっており、HIV−2標的への特異性を示さなかった。実際、配列番号25のプローブは、これらの2つの標的のうちのいずれに対しても実質的特異性も示すことができず、HIV−1標的およびHIV−2標的に対して実質的に等しい特異性でハイブリダイズし得ることが見出された。これらの3つの場合、これらのプローブは、単一のイノシン塩基を含んでおり、それゆえ、天然に存在するどのHIV−1核酸配列にも、天然に存在するどのHIV−2核酸配列にも、対応しなかった。
配列番号25の配列を有するプローブの普通でないハイブリダイゼーション特性により、このプローブは、HIV−1またはHIV−2のいずれかを検出するために非常に有用になった。HIV−1またはHIV−2のいずれかを増幅し得る多重反応の産物に対するこのプローブのハイブリダイゼーションを示す陽性の結果は、増幅のための核酸テンプレートを提供した試験サンプルが、これらの2つの分析物のうちの少なくとも1つを含んでいたことを示す。HIV−1に特異的な(しかし、HIV−2には特異的でない)別個のプローブを含むハイブリダイゼーションプローブ試薬中の成分としての、配列番号25の交差反応性プローブの使用は、HIV−2分析物を検出するための手段を同時に提供しながらも、HIV−1分析物を重複して検出するための手段を有利に提供する。シグナル回収率の低下(表4を参照のこと)に起因して幾分好ましくないが、配列番号31の配列を有するプローブは、HIV−1核酸およびHIV−2核酸とハイブリダイズし得るプローブを用いることが望ましい適用において配列番号25のプローブの代わりに用いられ得る。
本発明の非常に好ましい実施形態は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかの検出のために、配列番号25の交差反応性プローブを用いる。例えば、キットは、パッケージングされた以下の組合せを含み得る:配列番号25のプローブ、ならびにHIV−1に特異的である(しかしHIV−2には特異的ではない)オリゴヌクレオチドプライマーセットおよびHIV−2に特異的である(しかしHIV−1には特異的ではない)オリゴヌクレオチドプライマーセット。代替的キットは、パッケージングされた以下の組合せを含み得る:配列番号25のプローブ、ならびにHIV−1およびHIV−2と交差反応性である(これは、これらのプライマーが、HIV−1核酸およびHIV−2核酸の両方を増幅し得ることを意味する)オリゴヌクレオチドプライマーセット。
HIV−2核酸を検出するために有用であったがHIV−1核酸を検出するためには有用でなかったプローブとしては、以下が挙げられた:配列番号23、配列番号24、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号35、および配列番号36。
HIV−1核酸、HIV−2核酸、またはHIV−1核酸とHIV−2核酸との組合せを増幅するための好ましいプライマー組合せは、核酸テンプレートの供給源としてビリオンを用いる一連の手順において同定された。プロモーター−プライマーおよび対向鎖プライマーを、以下に記載の方法を用いて、組み合わせてスクリーニングした。これらの手順は、転写媒介増幅(TMA)プロトコルを用いて具体的に実施したが、本明細書中に開示されるプライマーを用いて、当業者が精通する代替的インビトロ核酸増幅方法によって、アンプリコンを生成し得る。
実施例2は、HIV−1および/またはHIV−2のp31インテグラーゼ領域を増幅するために有用なプライマーを同定した方法を記載する。
(実施例2:増幅プライマーの同定)
HIV−2 B6ウイルス粒子を含む高力価の細胞溶解産物は、対のプライマーセットを用いた増幅反応において、HIV−2テンプレート配列の供給源として役立った。ウイルス陰性の血清を用いて、100コピー/mlのHIV−1核酸テンプレートまたは300コピー/mlのHIV−2核酸テンプレートのいずれかを含む希釈したストックを調製した。一例では、100コピー/mlのHIV−2核酸テンプレートを含むストックを調製した。核酸は、増幅前に、HIV−1核酸の捕捉に関して、WO 03/106714によって同定される公開された国際特許出願に記載されるオリゴヌクレオチドを用いてテンプレートを捕捉したこと以外は、国際特許出願第PCT/US2000/18685号に開示される手順に本質的に従って標本処理および標的捕捉を受けた。明らかなことに、捕捉オリゴヌクレオチドは、アッセイの増幅工程にも検出工程にも関与しない。0.5mlの体積を有するウイルス含有サンプルを、標的捕捉試薬と合わせて、核酸放出および磁性ビーズ上に配置された捕捉オリゴヌクレオチドへのハイブリダイゼーションを促進した。TMA反応を、本質的にKacianら(米国特許第5,399,491号によって記載される通りに実施した。この米国特許の開示は、本明細書中上記で参考として援用されている。プロモーター−プライマーは、標的相補配列の上流のT7プロモーター配列AATTTAATACGACTCACTATAGGGAGA(配列番号39)を含んでいた。増幅反応を、100μlの反応緩衝液中、各々15pmolのプライマーを用いて種々のプライマーの組合せについて実施した。単離した標的核酸を、標準的な核酸増幅緩衝液においてプライマーと合わせ、60℃まで10分間加熱し、次いで42℃まで冷却して、プライマーのアニーリングを促進した。次いで、モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)逆転写酵素(5,600単位/反応)およびT7 RNAポリメラーゼ(3,500単位/反応)を混合物に添加した。増幅反応を、当業者が精通するように、KCl、デオキシリボヌクレオシド5’三リン酸、リボヌクレオシド、5’三リン酸、N−アセチル−L−システイン、および5%(w/v)グリセロールを含むTris緩衝化溶液(pH8.2〜pH8.5)において実施した。42℃にて1時間のインキュベーション後、100μlの増幅反応物全体を、HIV−2と交差反応しなかった非依存性HIV−1特異的プローブおよびHIV−1と交差反応しなかった配列番号23のHIV−2特異的プローブを用いて、本質的に実施例1に記載された通りのハイブリダイゼーションアッセイに供した。これらのプローブを、約1〜7×10RLU/pmolの比活性になるようにアクリジニウムエステルで標識し、次いで各ハイブリダイゼーション反応について2×10RLUに等しい量で用いた。特異的にハイブリダイズされたプローブを、本質的に実施例1に記載された通りの、均質アッセイにおけるハイブリダイズしていないプローブに結合した化学発光標識の化学的不活化に従って定量した。10個の反復物を用いて、施行を行った。陽性の結果と判断されるためには、プローブのハイブリダイゼーションを示す化学発光シグナルは、アッセイにおいて50,000RLUを超えなければならない。
表5は、増幅プライマーの異なる組合せを用いて実施された増幅手順からの結果を表す。表に現れる数値は、陽性の施行の百分率を表す。
Figure 0004699384
表5に表す結果は、プライマー組合せのいくつかが、1反応あたり50コピーのウイルステンプレートという低いレベルでさえも、非常に高レベルのHIV−1検出能力およびHIV−2検出能力を与えることを示した。より詳細には、配列番号2の標的相補配列を有するプライマーを、配列番号13、配列番号14、配列番号15、または配列番号16のいずれかの標的相補配列を有するプライマーと組み合わせて用いて、優れた結果が得られた。配列番号14の標的相補配列を有するプライマーを、配列番号7、配列番号8、または配列番号9のいずれかの標的相補配列を有するプライマーと組合せて用いて、優れた結果がまた達成された。これらの後者の3つのプライマーの標的相補部分は全て、コンセンサス配列TAGAGACAGNAGTACNAATGGC(配列番号40)に一致し、ここで10位は、C、TまたはIによって占められ、16位はTまたはIによって占められる。このコンセンサスに一致するプライマーは、HIV−1標的核酸またはHIV−2標的核酸を増幅するために好ましい。配列番号14の標的相補配列を有するプライマーと配列番号7の標的相補配列を有するプライマーとの組合せは、HIV−1およびHIV−2の最大数の遺伝的改変体を有利に増幅し得る。明らかなことに、偽陽性反応は、これらの手順において観察されなかった。上記の実施例は、HIV−1に特異的である(しかしHIV−2には特異的ではない)独立したプローブおよびHIV−2に特異的である(しかしHIV−1には特異的ではない)独立したプローブを用いて実施されたアッセイを記載するが、本発明はまた、HIV−1およびHIV−2に交差反応性であるプローブを用いる、組成物、キットおよび方法を包含する。上記のプライマー組合せのいずれかと組み合わせて用いられ得る交差反応性プローブの特定の例は、配列番号25の配列および配列番号31の配列を有する。
オリゴヌクレオチドの選択されたセットが種々の異なるHIV−2単離体を増幅して検出する能力を次に実証した。
実施例3は、発明したプライマーおよびプローブが、広範囲のHIV−2単離体を検出するために有用であることを実証した手順を記載する。
(実施例3:HIV−2についての広範囲の検出能力)
配列番号7の標的相補配列を有するプライマーおよび配列番号14の標的相補配列を有するプライマーを、高力価溶解産物として入手可能であった7つの異なるHIV−2株からHIV−2テンプレート核酸を増幅するために組み合わせて用いた。これらの標本を、ウイルス陰性血清中に希釈して、300コピー/mlのウイルステンプレート濃度を有するストックを生成した。先の実施例においてと同様に、0.5mlの体積を有するウイルス含有サンプルを、標的捕捉試薬と合わせて、核酸放出および磁性ビーズ上に配置された捕捉オリゴヌクレオチドへのハイブリダイゼーションを促進した。増幅反応を、先の実施例に記載される通りに実施した。アンプリコンを、配列番号23の配列を有する、AE標識したHIV−2特異的プローブを用い、LEADER HC+ルミノメーター(Gen−Probe Incorporated,CA)を用いて検出工程を実施したこと以外は、本質的に実施例1に記載された通りに検出した。少なくとも50,000RLUの特異的ハイブリダイゼーションシグナルを生じるアッセイを、陽性と判断した。全てのアッセイを、10回の反復物で実施した。これらの手順による結果を、表6に表す。
Figure 0004699384
表6に表される結果は、配列番号7の標的相補配列を有する交差反応性プライマーおよび配列番号14の標的相補配列を有する交差反応性プライマーが、HIV−2の種々の異なる株由来の核酸を増幅し得ること、ならびに、同様に、配列番号23の配列を有するHIV−2特異的プローブが、種々の異なるHIV−2株由来の核酸を検出し得ることを示した。これらのプライマーおよびこのプローブは、本発明の好ましい実施形態を表す。
上記の実施例は、組み合わせた交差反応性プライマーおよび分析物特異的プローブに基づくアッセイを例示したが、本発明はまた、交差反応性プライマーが、これまた交差反応性であるプローブと組み合わせて用いられるかまたは交差反応性であるプローブとともにキット中にパッケージングされる(このプローブが、HIV−1およびHIV−2の核酸またはアンプリコンに独立してハイブリダイズし得ることを意味する)実施形態を包含する。交差反応性プライマーおよび交差反応性プローブの特定の例は、本明細書中に開示される。例えば、本実施例において用いられた例示的なHIV−2特異的プローブは、配列番号25または配列番号31によって同定される交差反応性プローブのうちの1つによって置換され得る。
以下の実施例は、2つの異なるプライマー組合せが、150コピー/反応に等しい量において、HIV−2テンプレート核酸を増幅し得たことを実証する。重要なことには、これらの増幅および検出の手順は、HIV−1、HIV−2、HBVおよびHCVの多重増幅をし得る反応混合物において実施された。これらの結果は、無関係な標的に特異的なプライマーの存在がHIV−2の検出に悪影響を与えないことを示した。
実施例4は、HIV−1、HIV−2、HBVおよびHCVを検出し得る多重核酸増幅反応において、発明したプライマーをどのように合わせ得るかを実証した手順を記載する。
(実施例4:多重アッセイにおけるHIV−2核酸の増幅)
配列番号20の配列(配列番号14の標的相補配列)を有するプライマーおよび配列番号2または配列番号7のいずれかの配列を有するプライマーを、反応処方物に添加した。この反応処方物は、HIV−1、HBVおよびHCVを含む分析物を増幅し得るプライマーを含んでいた。標的捕捉、増幅およびこれらの標的のプローブベースの検出を実施するための多重アッセイ処方物は、WO 03/106714によって同定される公開された国際特許出願において開示される。WO 03/106714の開示は、参考として援用される。実施例2においてのように、HIV−1ビリオンまたはHIV−2ビリオンを含むサンプルを、高力価のストックをウイルス陰性血清で希釈することによって調製した。標的捕捉および核酸増幅反応を、本明細書中に記載された通りに0.5mlの希釈したウイルスサンプルを用いて実施した。上記の手順によるHIV−2アンプリコンの検出を、配列番号23のHIV−2特異的プローブを、HIV−1アンプリコン、HBVアンプリコンおよびHCVアンプリコンを検出するために特異的なプローブと一緒に用いて実施した。少なくとも50,000RLUの特異的ハイブリダイゼーションシグナルを生じるアッセイを、陽性と判断した。これらの手順からの結果を、表7に表す。
Figure 0004699384
表7において表される結果により、発明したプライマーの異なる組合せが、HIV−1、HBVおよびHCVをもまた増幅および検出し得る多重反応においてHIV−2標的核酸を効率的に検出し得ることが確認された。
p31インテグラーゼをコードする領域におけるHIV−1配列およびHIV−2配列を検出する上記のアッセイに加えて、p51逆転写酵素(RT)をコードする遺伝子内に位置する第2の標的領域もまた、HIV−1核酸およびHIV−2核酸を検出するために有用であることが見出された。この第2の実証を行うために用いた方法は、本質的に上記の通りであった。p51 RT標的領域中の交差反応性プローブを同定するための手順において用いられたオリゴヌクレオチドプローブは、表8に提示する配列を有した。
Figure 0004699384
実施例5は、HIV−1核酸およびHIV−2核酸のp51 RT領域にハイブリダイズした候補交差反応性プローブを同定するために用いた手順を記載する。
(実施例5:HIV−1および/またはHIV−2を検出するためのオリゴヌクレオチドプローブ)
合成標的オリゴヌクレオチドを、標準的な実験室手順に従って調製した。モデルHIV−1標的は、配列CUAGGUAUGGUAAAUGCAGUAUACUUC(配列番号45)を有し、一方、モデルHIV−2標的は、配列GAUGGUAGGGUAAAUGCAGUAUACU(配列番号46)を有した。HIV−1標的およびHIV−2標的の両方を、RNA前駆体を用いて合成した。これらの合成標的をハイブリダイズするためのプローブは、表8に示す配列を有し、そしてこのプローブを、2’−OMeヌクレオチドアナログを用いて調製した。
ハイブリダイゼーション反応物は、約1〜7×10RLU/pmolの比活性を有する約2×10RLUのAE標識プローブ、および約0.5pmolの合成標的オリゴヌクレオチドを含んでいた。ネガティブコントロール反応は、標的オリゴヌクレオチドを省いた。表8に列挙したプローブを、米国特許第5,585,481号および同第5,639,604号に記載される手順に従って、内部に配置された非ヌクレオチドリンカーによってオリゴヌクレオチド構造体に連結したAE部分で各々標識した。これらの特許の開示は、本明細書中上記で参考として援用されている。あるいは、配列番号42のプローブにおけるリンカーは、ヌクレオチド7とヌクレオチド8との間、ヌクレオチド11とヌクレオチド12との間、またはヌクレオチド12とヌクレオチド13との間に位置した。配列番号41のプローブ、配列番号43のプローブおよび配列番号44のプローブにおけるリンカーは全て、ヌクレオチド12とヌクレオチド13との間に位置した。これらの異なるリンカー位置を使用することにより、この標識技術の汎用性を確認した。プローブハイブリダイゼーションを、実施例2に記載される増幅反応に用いられる試薬を含む体積50μlのTris緩衝化溶液中で、60℃にて15分間実施した。ハイブリダイゼーション反応の後、0.15M 四ホウ酸ナトリウム(pH8.5)および1% TRITON X−100(Union Carbide Corporation;Danbury,CT)のアリコートを添加した。これらの混合物を最初に60℃にて10分間インキュベートして、ハイブリダイズしていないプローブに連結した化学発光標識を不活化し、4℃まで短時間冷却し、その後、ハイブリダイゼーションシグナルを読み取った。各サンプル中のハイブリダイズしたプローブに起因した化学発光を、1mM硝酸および0.1%(v/v)過酸化水素の自動注入、その後の1N水酸化ナトリウム含有溶液の注入のために構成されたLUMISTAR GALAXY発光マイクロプレートリーダー(BMG Labtechnologies Inc.;Durham,NC)を用いてアッセイした。化学発光反応についての結果を、相対光単位(RLU)で測定した。この手順からの代表的な結果を、3つの異なるプローブ配列の各々について、表9にまとめる。この手順では、シグナル/ノイズ値は、標的核酸の非存在下で測定したバックグラウンドシグナルによって除算した、特異的にハイブリダイズしたプローブに結合した標識によって生成された(RLUで測定した)化学発光シグナルに対応した。各値は、5回の反復物の平均を表す。
Figure 0004699384
表9に表した結果は、この手順において試験したプローブの大部分が、異なる標的配列の各々との相互作用後に強いハイブリダイゼーションシグナルおよびシグナル/ノイズ比を生じることを示した。明らかなことに、配列番号42のプローブについて表した結果を、標識がヌクレオチド12とヌクレオチド13との間に位置するプローブを用いて得た。しかし、優れた結果がまた、別の配置の標識を有する同じプローブ配列を用いて達成された。より詳細には、配列番号42の3つのプローブのコレクションについてのシグナル/ノイズ値は、HIV−1標的については約218〜約296の範囲に及び、HIV−2標的については約220〜約282の範囲に及んだ。配列番号42の配列を有するプローブに加えて、配列番号43のプローブおよび配列番号44のプローブもまた、HIV−1標的核酸およびHIV−2標的核酸のいずれかまたは両方の検出のためには非常に好ましい。もちろん、これらの配列の相補体もまた、好ましい代替物である。
興味深いことに、上記のアッセイにおいて良好に機能したプローブはすべて、RNAおよびDNAの等価な塩基を許容する、AGGAAGTATACTGCATTTACCNTACC(配列番号62)(ここで、「N」は、A、CまたはIのいずれかである)によって示されるコンセンサス配列内に含まれる、21〜26連続した塩基の標的相補配列を含んでいた。配列番号41の26マープローブは、ハイブリダイゼーションアッセイにおいて良好に機能しなかった(表9を参照のこと)。そしてこのプローブは、コンセンサスと適合しない。明らかなことに、この機能の乏しいプローブは、配列番号43の交差反応性プローブ(これは、このアッセイにおいて良好に機能した)と、ほんの1塩基の変異によって異なっていた。このことは、上記の有利に交差反応性のプローブの非凡でかつ予想外の性質を例示する。
本発明の非常に好ましい実施形態は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかの検出のために、配列番号42、配列番号43または配列番号44の1以上の交差反応性プローブを用いる。しかし、本発明に従うキットは、パッケージングされた以下の組合せを含み得る:配列番号42、配列番号43または配列番号44の配列を有する任意のプローブ、ならびにHIV−1に特異的である(しかしHIV−2には特異的でない)オリゴヌクレオチドプライマーセットおよび/または HIV−2に特異的である(しかしHIV−1には特異的でない)オリゴヌクレオチドプライマーセット。代替的キットは、パッケージングされた以下の組合せを含み得る:配列番号42、配列番号43または配列番号44の配列を有する任意のプローブ、ならびにHIV−1およびHIV−2と交差反応性である(これは、これらのプライマーが、HIV−1核酸およびHIV−2核酸の両方を増幅し得ることを意味する)オリゴヌクレオチドプライマーセット。これらの交差反応性プローブ試薬は、以下の実施例において記載された交差反応性増幅プライマーを用いて合成されたHIV−1アンプリコンまたはHIV−2アンプリコンが検出される方法における使用に特に好ましい。
明らかなことに、特定の実施形態では、標的相補プローブ配列の5’末端または3’末端に配列(この配列は、HIV−1アンプリコンにもHIV−2アンプリコンにも相補的ではなく、このことは、この配列がHIV−1アンプリコンともHIV−2アンプリコンともハイブリダイズしないことを意味する)が付属したプローブを用いることが望ましい。これらの例では、プローブ核酸の全長が塩基長で60まで、より好ましくは26までであることが好ましい。HIV−1アンプリコンにもHIV−2アンプリコンにも相補的でない付属配列の例としては、分子ビーコンの「ステム」部分を含む「アーム」配列が挙げられる。
HIV−1核酸もしくはHIV−2核酸、またはHIV−1核酸とHIV−2核酸との組合せを増幅するための好ましいプライマー組合せを、核酸テンプレートの供給源としてビリオンを用いる一連の手順において同定した。プロモーター−プライマーおよび対向鎖プライマーを、下記の方法を用いて組み合わせてスクリーニングした。これらの手順を、転写媒介増幅(TMA)プロトコルを用いて特に実施したが、本明細書中に開示されるプライマーを用いて、当業者が精通している代替的インビトロ核酸増幅方法によって、アンプリコンを生成し得る。表10および表11は、実施例6に記載した手順において用いた増幅プライマーの配列を表す。明らかなことに、配列番号51〜配列番号54のプライマーは、それぞれ、配列番号55〜は58のプライマーに対応するが、HIV−1標的およびHIV−2標的に相補的ではない上流プロモーター配列をさらに含む。
Figure 0004699384
Figure 0004699384
実施例6は、HIV−1および/またはHIV−2のp51 RT領域を増幅するために有用なプライマーを同定した方法を記載する。
(実施例6:増幅プライマーの同定)
組織培養由来HIV−2 B6ウイルス粒子を、対になったプライマーセットを用いた増幅反応において、HIV−2テンプレート配列の供給源として役立てた。ウイルス陰性血清を用いて、100コピー/mlのHIV−1核酸テンプレートまたは300コピー/mlのHIV−2核酸テンプレートのいずれかを含む、希釈したストックを調製した。HIV−1核酸の捕捉について、公開された国際特許出願第WO 03/106,714号によって記載されるオリゴヌクレオチドを用いてテンプレートを捕捉したこと以外は、公開された国際特許出願第PCT/US2000/18685号に開示される手順に本質的に従って、増幅前に核酸の標本処理および標的捕捉を行った。明らかなことに、捕捉オリゴヌクレオチドは、アッセイの増幅工程にも検出工程にも関与しない。0.5mlの体積を有するウイルス含有サンプルを、標的捕捉試薬と合わせて、核酸放出および磁性ビーズに配置された捕捉オリゴヌクレオチドへのハイブリダイゼーションを促進した。TMA反応を、本質的にKacianら(米国特許第5,399,491号)によって記載されたとおりに実施した。この米国特許の開示は、本明細書中上記で参考として援用されている。プロモーター−プライマーは、配列番号39によって示されるT7プロモーター配列を、標的相補配列の上流に含んでいた。増幅反応を、種々のプライマー組合せについて実施した。増幅反応を、種々のプライマー組合せについて、100μlの反応緩衝液中15pmolの各プライマーを用いて実施した。単離した標的核酸を、標準核酸増幅緩衝液中のプライマーと合わせ、60℃まで10分間加熱し、次いで42℃まで冷却して、プライマーのアニーリングを促進した。次いで、モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)逆転写酵素(5,600単位/反応)およびT7 RNAポリメラーゼ(3,500単位/反応)をこの混合物に添加した。増幅反応を、当業者が精通する通りに、KCl、デオキシリボヌクレオシド5’三リン酸、リボヌクレオシド5’三リン酸、N−アセチル−L−システイン、および5%(w/v)グリセロールを含むTris緩衝化溶液(pH8.2〜8.5)中で実施した。42℃にて1時間のインキュベーション後、100μlの増幅反応物全体を、配列番号42の配列を有する上記のプローブの混合物を用いて、本質的に実施例1に記載される通りにハイブリダイゼーションアッセイに供した。この実証の目的のために、ヌクレオチド7とヌクレオチド8との間との間に標識が配置された配列番号42の配列を有するプローブ、ヌクレオチド11とヌクレオチド12との間との間に標識が配置された配列番号42の配列を有するプローブ、およびヌクレオチド12とヌクレオチド13との間に標識が配置された配列番号42の配列を有するプローブの混合物を、それぞれ、2:1:1の比で用いた。これらのプローブを、約1〜7×10RLU/pmolの比活性になるようにアクリジニウムエステルで標識し、次いで各ハイブリダイゼーション反応について約2×10RLUに等しい量で用いた。特異的にハイブリダイズしたプローブを、本質的に実施例1に記載の通り、均質アッセイにおけるハイブリダイズしていないプローブに結合した化学発光標識の化学的不活化に従って定量した。施行を、10回の反復物を用いて行った。陽性の結果と判断するためには、プローブハイブリダイゼーションを示す化学発光シグナルは、アッセイにおいて、50,000RLUを超えなければならない。
表12は、増幅プライマーの異なる組合せを用いて実施した増幅手順からの結果を表す。この表に現れる数値は、陽性の施行の百分率を表す。
Figure 0004699384
表12に表す結果は、選択したプライマー組合せの全てがHIV−1およびHIV−2の検出に有用であることを示した。増幅されるべき標的の一方の鎖に相補的な有用なプライマーの標的相補部分は、コンセンサスTTGCTGGTGATCCYTTCCATCC(配列番号59)に適合する配列を含んでいた。ここで、14位は、CまたはTによって占められており、そして28塩基までの長さを有した。好ましい実施形態では、このプライマーは、コンセンサス配列TTGCTGGTGATCCYTTCCATCCYTGTGG(配列番号60)に適合した。ここで、14位および23位は、独立してCまたはTによって占められる。これらの好ましいプライマーは、増幅されるべきHIV−1標的にもHIV−2標的にも相補的ではない、任意の5’配列をさらに含み得る。有用な対向鎖プライマーの標的相補部分は、コンセンサス配列CTTAGATAAAGANTTYAGGNAGTATA(配列番号61)に適合した。ここで、13位は、TまたはIによって占められ、16位はCまたはTによって占められ、そして20位はA、CまたはIによって占められる。このコンセンサスに適合するプライマーはまた、HIV−1標的核酸またはHIV−2標的核酸を増幅するために好ましく、そして増幅されるべきHIV−1標的またはHIV−2標的に相補的ではない、任意の5’配列をさらに含み得る。明白なことに、偽陽性反応は、上記の手順において観察されなかった。
上記の実施例は、交差反応性プライマーおよび交差反応性プローブの組合せた使用に基づくアッセイを例示したが、本発明はまた、交差反応性プライマーを組み合わせて用いる実施形態、または独立した分析物特異的HIV−1プローブおよびHIV−2プローブを用いる、キットにおいてパッケージングされる実施形態を包含する。
以下の実施例は、HIV−1、HIV−2、HBVおよびHCVを多重増幅し得る反応混合物においてこの手順を実施した場合においてさえも、本明細書中に開示された交差反応性p51 RT領域のプライマーが、HIV−1テンプレートおよびHIV−2テンプレートを増幅し得たことを実証する。これらの結果は、関係のない標的について特異的なプライマーの存在が、HIV−2の検出に悪影響を与えないことを示した。
実施例7は、どのようにして発明のプライマーを、HIV−1、HIV−2,HBVおよびHCVを検出し得る多重核酸増幅反応において合わせ得るかを実証した手順を記載する。
(実施例7:多重アッセイにおけるHIV−2核酸の増幅)
配列番号57の配列(配列番号53の標的相補配列)を有するプライマーおよび配列番号49の配列を有するプライマーを、反応処方物に添加した。この反応処方物は、HBVおよびHCVの組合せ、またはHIV−1、HBVおよびHCVの組合せのいずれかを含む分析物を増幅し得るプライマーを含んでいた。これらの標的の標的捕捉、増幅およびプローブベースの検出を実施するための多重アッセイ処方物は、WO 03/106714によって同定される公開された国際特許出願に開示される。WO 03/106714の開示は、参考として援用される。実施例2においてと同様に、HIV−1ビリオンまたはHIV−2ビリオンを含むサンプルを、高力価ストックをウイルス陰性血清で希釈することにより調製した。標的捕捉および核酸増幅反応を、本明細書中に記載される通り、0.5mlの希釈したウイルスサンプルを用いて実施した。HIV−2アンプリコンの検出を、先の実施例に記載したプローブ試薬を用いて実施した。HBVアンプリコンおよびHCVアンプリコンの検出を、これらの標的に特異的な標識したハイブリダイゼーションプローブを用いて実施した。少なくとも50,000RLUの特異的ハイブリダイゼーションシグナルを生じるアッセイを陽性と判断した。これらの手順からの結果を、表13に表す。
Figure 0004699384
表13に表す結果は、発明のプライマーが、他のウイルス標的をもまた増幅および検出し得る多重反応においてHIV−1標的核酸およびHIV−2標的核酸を効率的に増幅し得ることを確認した。この表にまた示されるように、低レベルのHBV(15IU/ml)およびHCVサブタイプ2b(60コピー/ml)は、HIV−1およびHIV−2を増幅し得る多重反応において効率的に検出された。重要なことに、HIV−1特異的増幅プライマーを含む反応条件またはHIV−1特異的増幅プライマーを省いた反応条件を用いて同一の結果が得られた。従って、開示されたHIV−1/−2交差反応性プライマーは、HIV−1およびHIV−2を効率的に検出し、多重反応における残りのウイルス標的の増幅および検出を妨害しなかった。
本発明は、多数の特定の例およびそれらの実施形態を参照して記載されている。もちろん、本発明の多数の異なる実施形態は、上記に詳述した記載を検討した当業者にそれら自体を示唆する。従って、本発明の真の範囲は、添付の請求の範囲を参照して決定されるべきである。
図1は、HIV−1またはHIV−2の核酸(太い水平実線で表される)内の標的領域を検出するために使用され得る、種々のポリヌクレオチドを例示する模式図である。以下の核酸の位置が、標的領域に関して示される:「捕捉オリゴヌクレオチド」は、増幅前に、標的核酸にハイブリダイズし、標的核酸を捕捉するために使用される核酸を指す、ここで、「T」は、相補配列を有する固定化オリゴヌクレオチド(示さず)にハイブリダイズするために使用されるテール配列を指す;「非T7プライマー」および「T7プロモーター−プライマー」は、TMAを行なうために使用される2つの増幅プライマーを表し、ここで、「P」は、T7プロモーター−プライマーのプロモーター配列を示す;そして「プローブ」は、増幅された核酸を検出するために使用されるプローブを指す。

Claims (52)

  1. 試験サンプルが、HIV−1分析物核酸およびHIV−2分析物核酸のうちの少なくとも一方を含むか否かを決定するための方法であって、該方法は、以下の工程:
    (a)該試験サンプルと、一対の交差反応性プライマーとを合わせて、反応混合物を形成する工程であって、該一対の交差反応性プライマーは、HIV−1核酸およびHIV−2核酸を同時に増幅することができ、第1のプライマー配列および第2のプライマー配列を含み、該第1のプライマー配列は、配列番号14からなり、必要に応じてHIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列を含み、該第2のプライマーは、配列番号2または7のいずれかからなり、必要に応じてHIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列を含む、工程;
    (b)インビトロ核酸増幅反応において、工程(a)の該反応混合物中に存在する核酸を増幅する工程、および
    (c)ハイブリダイゼーション反応において、工程(b)において合成されたHIV−1アンプリコン、HIV−2アンプリコン、またはその双方のアンプリコンの組み合わせを検出し、それによって、該試験サンプルがHIV−1核酸またはHIV−2核酸の少なくとも1つを含むことを決定する、工程
    を包含する、方法。
  2. 前記第1のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1のプライマー配列および第2のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、TMA反応、NASBA反応およびPCR反応からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記検出工程におけるハイブリダイゼーション反応は、前記HIV−1アンプリコンおよび記HIV−2アンプリコンに独立してハイブリダイズする交差反応性プローブを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記検出工程におけるハイブリダイゼーション反応は、前記第1のHIV−1アンプリコンにのみハイブリダイズし、前記第1のHIV−2アンプリコンにはハイブリダイズしないHIV−1特異的プローブをさらに含む、請求項に記載の方法。
  8. 前記交差反応性プローブのハイブリダイゼーションを示す陽性シグナルは、前記HIV−1特異的プローブのハイブリダイゼーションを示す陽性シグナルがないことと一緒になって、前記試験サンプルが前記HIV−2分析物核酸を含みかつ前記HIV−1分析物核酸を含まないことを示す、請求項に記載の方法。
  9. HIV−1特異的プローブのみを含むハイブリダイゼーション反応において、前記第1のHIV−1アンプリコンを検出するが、前記第1のHIV−2アンプリコンを検出しない工程をさらに包含し、該HIV−1特異的プローブは、該第1のHIV−1アンプリコンにのみハイブリダイズし、かつ該第1のHIV−2アンプリコンにはハイブリダイズしない、請求項に記載の方法。
  10. 前記交差反応性プローブのハイブリダイゼーションを示す陽性シグナルは、HIV−1特異的プローブのハイブリダイゼーションを示す陽性シグナルがないことと一緒になって、前記試験サンプルが前記HIV−2分析物核酸を含むが、前記HIV−1分析物核酸を含まないことを示す、請求項に記載の方法。
  11. 前記交差反応性プローブは、均質な検出可能な標識で標識されている、請求項に記載の方法。
  12. 前記均質な検出可能な標識は、化学発光標識である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記検出する工程は、ルミノメーターで検出する工程を包含する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記検出工程において得られた陽性の結果は、前記第1のHIV−1アンプリコンの存在と前記第1のHIV−2アンプリコンの存在との間を区別しない、請求項1に記載の方法。
  15. 前記増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、HIV−1およびHIV−2とは異なる少なくとも1つの分析物核酸の少なくとも第1の配列をさらに増幅することができる多重増幅反応である、請求項1に記載の方法。
  16. 前記HIV−1およびHIV−2とは異なる少なくとも1つの分析物核酸は、HBVおよびHCVからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  17. 試験サンプルがHIV−1分析物核酸を含むか否かを決定するための方法であって、該方法は、以下の工程:
    (a)該試験サンプルと、一対の交差反応性プライマーとを合わせて、反応混合物を形成する工程であって、該一対の交差反応性プライマーは、HIV−1核酸およびHIV−2核酸を同時に増幅することができ、第1のプライマー配列および第2のプライマー配列を含み、該第1のプライマー配列は、配列番号14からなり、必要に応じてHIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列を含み、該第2のプライマーは、配列番号2または7のいずれかからなり、必要に応じてHIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列を含む、工程;
    (b)インビトロ核酸増幅反応において、工程(a)の該反応混合物中に存在する核酸を増幅する工程、および
    (c)ハイブリダイゼーション反応において、工程(b)において合成されたHIV−1アンプリコンを検出し、それによって、該試験サンプルがHIV−1核酸を含むことを決定する、工程
    を包含する、方法。
  18. 前記第1のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記第2のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項17に記載の方法。
  20. 前記第1のプライマー配列および第2のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項17に記載の方法。
  21. 前記増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、TMA反応、NASBA反応およびPCR反応からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  22. 前記検出工程は、均質な検出可能な標識で標識されているHIV−1特異的ハイブリダイゼーションプローブをハイブリダイズさせる工程を包含する、請求項1に記載の方法。
  23. 前記均質な検出可能な標識は、化学発光標識である、請求項1に記載の方法。
  24. 前記検出工程は、ルミノメーターで検出する工程を包含する、請求項23に記載の方法。
  25. 前記増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、HIV−1およびHIV−2とは異なる分析物核酸の少なくとも第1の配列をさらに増幅することができる多重増幅反応である、請求項1に記載の方法。
  26. 前記HIV−1およびHIV−2とは異なる少なくとも1つの分析物核酸は、HBVおよびHCVからなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  27. 試験サンプルがHIV−2分析物核酸を含むか否かを決定するための方法であって、該方法は、以下の工程:
    (a)該試験サンプルと、一対の交差反応性プライマーとを合わせて、反応混合物を形成する工程であって、該一対の交差反応性プライマーは、HIV−1核酸およびHIV−2核酸を同時に増幅することができ、第1のプライマー配列および第2のプライマー配列を含み、該第1のプライマー配列は、配列番号14からなり、必要に応じてHIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列を含み、該第2のプライマーは、配列番号2または7のいずれかからなり、必要に応じてHIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列を含む、工程;
    (b)インビトロ核酸増幅反応において、工程(a)の該反応混合物中に存在する核酸を増幅する工程、および
    (c)ハイブリダイゼーション反応において、工程(b)において合成されたHIV−2アンプリコンを検出し、それによって、該試験サンプルがHIV−2核酸を含むことを決定する、工程
    を包含する、方法。
  28. 前記第1のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記第2のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項27に記載の方法。
  30. 前記第1のプライマー配列および第2のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項27に記載の方法。
  31. 前記増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、TMA反応、NASBA反応およびPCR反応からなる群より選択される、請求項2に記載の方法。
  32. 前記検出工程は、均質な検出可能な標識で標識されているHIV−2特異的ハイブリダイゼーションプローブをハイブリダイズさせる工程を包含する、請求項2に記載の方法。
  33. 前記均質な検出可能な標識は、化学発光標識である、請求項2に記載の方法。
  34. 前記検出工程は、ルミノメーターで検出する工程を包含する、請求項33に記載の方法。
  35. 前記増幅工程におけるインビトロ核酸増幅反応は、HIV−1およびHIV−2とは異なる少なくとも1つの分析物核酸の少なくとも第1の配列をさらに増幅することができる多重増幅反応である、請求項2に記載の方法。
  36. 前記HIV−1およびHIV−2とは異なる少なくとも1つの分析物核酸は、HBVおよびHCVからなる群より選択される、請求項35に記載の方法。
  37. 生物学的サンプル中に存在し得る任意のHIV−1分析物核酸および任意のHIV−2分析物核酸を増幅するための組成物であって、以下:
    (a)配列番号14からなり、必要に応じてHIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列を含む、第1のプライマー;および
    (b)配列番号2または7のいずれかからなり、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列を含む、第2のプライマー
    を含む、組成物。
  38. 前記第1のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項37に記載の組成物。
  39. 前記第2のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項37に記載の組成物。
  40. 前記第1のプライマー配列および第2のプライマー配列が、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項37に記載の組成物。
  41. 前記第1のプライマーは75塩基までの長さであり、前記第2のプライマーは配列番号2からなる、請求項37に記載の組成物。
  42. 前記第1のプライマーは75塩基までの長さであり、前記第2のプライマーは配列番号7からなる、請求項37に記載の組成物。
  43. 生物学的サンプル中に存在し得る任意のHIV−1分析物核酸および任意のHIV−2分析物核酸を増幅するための組成物であって、以下:
    (a)配列番号13、14または15のいずれかからなり、必要に応じてHIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列を含む、第1のプライマー;および
    (b)配列番号2からなり、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列を含む、第2のプライマー
    を含む、組成物。
  44. 前記第1のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項43に記載の組成物。
  45. 前記第2のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項43に記載の組成物。
  46. 前記第1のプライマー配列および第2のプライマー配列が、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項43に記載の組成物。
  47. 前記第1のプライマーおよび第2のプライマーは各々75塩基までの長さであり、該第1のプライマーは配列番号13からなる、請求項43に記載の組成物。
  48. 前記第1のプライマーは、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項47に記載の組成物。
  49. 前記第1のプライマーおよび第2のプライマーは各々75塩基までの長さであり、該第1のプライマーは配列番号14からなる、請求項43に記載の組成物。
  50. 前記第1のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項49に記載の組成物。
  51. 前記第1のプライマーおよび第2のプライマーは各々75塩基までの長さであり、該第1のプライマーは配列番号15からなる、請求項43に記載の組成物。
  52. 前記第1のプライマー配列は、HIV−1核酸またはHIV−2核酸のいずれかに相補的でない上流配列をさらに含む、請求項41に記載の組成物。
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