JP4699189B2 - 半導体装置の製造方法及び電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は半導体装置の製造方法及び電子部品に関し、より詳細には、熱硬化樹脂シートを用いた半導体装置の製造方法及び電子部品に関する。
従来から、半導体素子(チップ)はインターポーザーなどを介して封止され、BGA(Ball Grid Array)など、半導体装置(パッケージ)として、回路基板又はプリント基板等の実装基板上に実装されている。回路基板又はプリント基板の上にこの半導体装置を接続、実装するための接続用端子としては、一般にハンダボールなどから形成したバンプ(突起電極)が用いられている。
BGAのような半導体装置の場合には、外部基板接続用(実装用)のバンプを半導体装置の下面全体に格子状に配置できるため、その半導体装置周辺に配置するQFP(Quad Flat Package)などの従来の半導体装置の形態と比較して、高密度化に伴うバンプ数の増加にも容易に対応することができる。また、バンプのピッチを大きくすることができるため、径の大きなハンダボールを用いることが可能となり、接続信頼性を高めることができる。特に、実装基板に搭載した後の落下衝撃試験においても、充分な接続信頼性を確保することが可能となる。
一方、近年の市場における高密度実装の要求はさらに高まっており、BGAのなかでも、特にCSP(Chip Scale Package)と呼ばれる、半導体素子の外形寸法と同程度の外形寸法を有する半導体装置の需要が拡大している。それに伴って、外部接続用端子として用いるハンダボールの径及びピッチが小さくなる傾向を示している。
通常、CSPを含むBGAは、生産性向上の観点から、インターポーザー又は基板上に、マトリクスアレイ状に半導体素子を搭載し、片面を樹脂モールドした後、インターポーザー又は基板側からハンダボールを搭載して半導体素子と電気的接続を得、最後に各半導体素子を、個片のチップごとにダイシングし、半導体装置を形成する方法が広く採用されている。
このような方法は、簡便に半導体素子との電気的な接続が得られるという利点があるが、半導体素子の微細化に伴い、外部接続用端子として用いるハンダボールの径が小さくなるに従って、それらの接触面積の低減に起因して、CSPをインターポーザー又は基板に実装した際の耐落下衝撃性が低下する。
そこで、例えば、液状の熱硬化樹脂をハンダボール搭載部の根元に塗布して、搭載したハンダボールを補強する方法が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平10−98045号 特開平11−74408号 特開2000−58709号
しかし、上述した補強方法では、液状の樹脂を流し込む方法が採用されており、その工程が煩雑となり、信頼性の高い補強を簡便に実現することが困難である。
また、液状の樹脂が、ハンダボールの全体を被覆しないように、つまり、その後のハンダボールと実装基板等との電気的な接続を阻害しないように、樹脂を適所に配置するために、高い精度が求められるという課題があった。
本発明は、半導体装置の縮小化に伴う外部接続用端子である突起電極が縮小化する場合においても、半導体装置又は実装基板(配線回路基板)と突起電極との接触面積の減少に起因する電極接合の低下及び落下衝撃に対する衝撃耐久性の低下を防止して、接続信頼性を増大させ、電子部品を効率よく生産することができる半導体装置の製造方法及び電子部品を提供することを目的としている。
本発明の半導体装置の製造方法は、片面に突起電極が形成された一次実装半導体装置と配線回路基板との接続を補強するための熱硬化樹脂シートを用いた二次実装半導体装置の製造であって、(a)XY平面状に配列された複数の一次実装半導体装置の突起電極形成面に、熱硬化樹脂シートを貼り合せ、(b)得られた一次実装半導体装置を熱硬化樹脂シートとともに個々の一次実装半導体装置へ個片化し、(c)配線回路基板に個々の一次実装半導体装置を搭載することにより、突起電極と配線回路基板とが接続された二次実装半導体装置を形成することを特徴とする。
この半導体装置の製造方法では、配線回路の少なくとも一部上に流動性導電性物質が塗布された配線回路基板を用いることが好ましい。
また、(A)1分子中に2個以上エポキシ基を有するエポキシ樹脂、(B)硬化促進剤及び(C)熱可塑性樹脂を含む組成物によって形成された熱硬化樹脂シートを用いることが好ましい。
さらに、紫外線硬化樹脂をさらに含む組成物によって形成された熱硬化樹脂シートを用いてもよい。
また、工程(a)において熱硬化樹脂シートを貼り合せた後、熱硬化樹脂シートを一次硬化させ、工程(c)の個片化された一次実装半導体装置を配線回路基板に搭載した後に二次硬化させることを含んでいてもよい。特に、熱硬化樹脂シートに紫外線硬化樹脂が含有されている場合には、工程(a)における熱硬化樹脂シートの貼り合せ後、紫外線を照射して熱硬化樹脂シートを一次硬化させ、工程(c)の個片化された一次実装半導体装置を配線回路基板に搭載した後に二次硬化させることが適している。
一次実装半導体装置の突起電極高さの90%〜20%の厚みを有する熱硬化樹脂シートを用いることが好ましい。
工程(a)において、熱硬化樹脂シートを、突起電極の一部が熱硬化樹脂シートから露出するように貼り合せることが好ましい。
さらに、熱硬化樹脂シートにおける一次実装半導体装置への貼り合せ面の反対面に、剥離性シートが積層されてなる熱硬化樹脂シートを用いることが好ましい。
また、本発明の電子部品は、一次実装半導体装置の突起電極形成面と配線回路基板との間において、熱硬化樹脂が、少なくとも、突起電極の全周辺部を被覆し、該周辺部から突起電極と配線回路基板との接合部の周辺部にわたって配置することを特徴とする。
この電子部品は、一次実装半導体装置の突起電極形成面と配線回路基板との間であって、突起電極と配線回路基板との接合部以外の配線回路基板側の一部の領域において空洞が形成されていてもよい。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、XY平面状に配置された一次実装半導体装置の片面に形成された突起電極を有する面に熱硬化樹脂シートを貼り合せ、個片の一次実装半導体装置へと切り出した後、配線回路基板に搭載することによって、二次実装半導体装置を効率的に製造することができる。また、熱硬化樹脂シートを用いることによって、熱硬化樹脂が、突起電極の略全周辺部を被覆するとともに、突起電極自体の周辺部から、突起電極と配線回路基板との接合部の周辺部にわたって配置されるため、一次実装半導体装置と突起電極、突起電極と配線回路基板との間の双方の接合部を確実に補強することができる。その結果、耐落下衝撃性を向上させることができ、信頼性の高い電子部品の生産性を向上させることができる。
また、本発明の電子部品によれば、樹脂が突起電極を被覆し、突起電極と配線回路基板との接合部を確実に被覆して補強するため、耐落下衝撃性に優れた、信頼性の高い電子部品を提供することができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、一次実装半導体装置を配線回路基板に搭載する方法、一般的には二次実装と呼ばれる実装を行う方法である。ただし、本発明において、一次実装半導体装置とは、片面に突起電極が形成された半導体装置であればよく、全半導体装置の製造方法及び適用方法において、一次的に実装されるものでなくてもよい。例えば、半導体チップ又は半導体素子が、いわゆる、インターポーザー又は基板を介して、突起電極(ハンダボール、半田バンプ、導電性ボールなどともいう)と接続された形態の半導体装置を指し、通常は、樹脂封止されてパッケージを構成している。
具体的には、まず、工程(a)として、XY平面状に配列された複数の一次実装半導体装置の突起電極形成面に、熱硬化樹脂シートを貼り合せる。
ここで、一次実装半導体装置は、図1(a)に示すように、主として、切り出し可能なインターポーザー1と、インターポーザー1上にXY平面状で配列されて封止樹脂2によって封止された半導体チップ3と、インターポーザー1を挟んで半導体チップ3に形成された電極(図示せず)と電気的に接続された突起電極4とから形成される。なお、半導体チップ3は、インターポーザー1との間で電極接合が行われており、複数が一括して封止樹脂によって封止されていることが好ましい。
インターポーザーとしては、特に限定されるものではなく、例えば、セラミック基板、プラスチック(エポキシ、ビスマレイミドトリアジン、ポリイミド等)基板、シリコン基板等が挙げられる。
半導体チップとインターポーザーとの電極接合は、特に限定されるものではなく、金線、銅線によってワイヤーボンドされたもの等が挙げられる。また、突起電極としては、金、銅、ニッケル、アルミ、ハンダ及びこれらの組み合わせ等が挙げられる。突起電極のサイズは特に限定されないが、例えば、直径100〜300μm程度が挙げられる。
本発明の半導体装置の製造方法で用いる熱硬化樹脂シート6は、図1(b)に示すように、樹脂組成物によって形成されている。なお、シート6は、剥離性の基材シート7上に積層されているものが好ましい。これにより、使用時に意図しない面へのシート6の付着を防止することができ、操作性が良好となる。
樹脂組成物は、熱硬化性であり、上述した本発明の半導体装置の製造方法に使用し得るものであれば特に限定されるものではなく、種々のものを用いることができる。特に、樹脂組成物としては、後述するように、一次実装半導体装置を配線回路基板に搭載する際、突起電極と配線回路基板上の導電性物質とが接合する前に、シート状の樹脂組成物が流動しないような樹脂特性を有しているものが好ましい。
樹脂組成物としては、例えば、樹脂、硬化促進剤及び/又は熱可塑性樹脂からなるものが挙げられる。
樹脂は、特に限定されるものではないが、なかでも、接着性、耐湿性の観点からエポキシ樹脂が好ましく、特に、1分子中に2個以上エポキシ基を有するものがより好ましい。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート、ヒダントインエポキシ樹脂等の含窒素環エポキシ樹脂;水添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂;脂肪族系エポキシ樹脂;グリシジルエーテル型エポキシ樹脂;ビスフェノールS型エポキシ樹脂;低吸水率硬化体タイプの主流であるビフェニル型エポキシ樹脂;ジシクロ環型エポキシ樹脂;ナフタレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのエポキシ樹脂は、常温で固形でも液状でもよいが、硬化体の脆さを防止し、または適当なガラス転移温度(Tg)を維持することを考慮して、一般にエポキシ当量が90〜1000程度のものが好ましい。
硬化促進剤としては、従来からエポキシ樹脂の硬化促進剤として知られている種々の硬化促進剤が使用可能である。例えば、アミン系、イミダゾール系、リン系、ホウ素系、リン−ホウ素系等の硬化促進剤が挙げられる。また、これらをマイクロカプセルに封入したものからなる硬化促進剤;ジシアンジアミド、アミンアダクト、ヒドラジド等の潜在性硬化触媒がより好適に用いられる。これらは単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル酸アルキルエステル共重合物、グリシジル変性アクリル酸アルキルエステル共重合物、カルボキシ変性アクリル酸アルキルエステル共重合物、シリコーン変性アクリル酸アルキルエステル共重合物等の各種アクリル酸アルキルエステル共重合物の変性物、アクリロニトリル−ブタジエン共重合物、カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合物、水添アクリロニトリル−ブタジエン共重合物、スチレン−ブタジエンースチレン共重合物、エポキシ変性スチレン−ブタジエンースチレン共重合物、ポリイミド、ポリアミドイミドなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、これら熱可塑性樹脂の配合割合は、熱硬化樹脂組成物のシート化が可能であれば特に限定されることなく、例えば、ウエハ貼り合せ性、切断加工性(割れの防止)、チップ実装性の観点から、有機樹脂成分の全量に対し、80〜3wt%、好ましくは70〜5wt%が挙げられる。
なお、樹脂組成物には、上述した成分とともに、必要に応じて硬化剤を用いてもよい。硬化剤としては、例えば、主剤がエポキシ樹脂の場合には、エポキシ基と架橋反応するものが挙げられる。具体的には、エポキシ樹脂に対する硬化剤としては、耐湿信頼性の観点からフェノール樹脂が一般的に用いられるが、所定の目的を損なわない範囲であれば、各種酸無水物系硬化剤、芳香族アミン類、ジシアンジアミド、ヒドラジド、ベンゾオキサジン環化合物等を用いてもよい。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
フェノール樹脂としては、例えば、クレゾールノボラック樹脂、フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン環型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトール等が挙げられる。
フェノール樹脂は、硬化性(硬化速度)、耐熱性(ガラス転移温度等)、耐湿信頼性の観点から、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、フェノール樹脂における反応性水酸基が0.5〜1.5当量、さらに0.7〜1.2当量となるような割合で用いることが好ましい。なお、上述したフェノール樹脂以外の硬化剤を用いる又は併用する場合においても、その配合割合は、フェノール樹脂を用いた場合の配合割合(当量比)に準じて決定することができる。
また、本発明においては、熱硬化樹脂組成物に、紫外線硬化樹脂が含有されていることが好ましい。これにより、熱のみならず、紫外線照射によっても樹脂を硬化させることができるとともに、熱硬化樹脂と紫外線硬化樹脂とを適当な割合で加えることにより、硬化状態を制御することができ、予備的な硬化(例えば、一次硬化)から、最終的な強固な硬化(二次硬化)まで、種々の適用に対応させることができる。
紫外線硬化樹脂としては、従来から公知のもののいずれを用いてもよい。例えば、紫外線硬化性のモノマー、オリゴマー及び/又はプレポリマーと、光開始剤とを含むものが挙げられる。これらモノマー、オリゴマー及び/又はプレポリマー(以下、「モノマー等」と記することがある)は、ラジカル重合及びイオン重合のいずれによって高分子化が起こるものでもよく、ポリエステル系、ウレタン系、エポキシ系、ポリエーテル系、アクリル系等のいずれであってもよい。
例えば、イソボニルアクリレート、イソボニルメタクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、n−ビニル−2−ピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート;二官能モノマーとして、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート等;三官能モノマーとしては、エタントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリアクリレート等;四官能モノマーとして、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート;樹脂オリゴマー成分として、エポキシアクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート等の各種アクリレートが挙げられる。
また、光開始剤としては、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン系;ベンソインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、イソブチルベンゾインエーテル等のベンゾインエーテル系;ベンジルジメチルケタール等のベンジルケタール系;α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン等のケトン系等、その他、ジエチルチオキサントン,2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン,2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モリフォリノプロパン−1,アシルホスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,4−ジエチルチオキサントン、o−ヘンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェン、ベンジル、2−クロロチオキサントン、ジイソプロピルチオザンソン、9,10−アントラキノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン等の種々の化合物が挙げられる。
これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
紫外線硬化樹脂を用いる場合は、例えば、樹脂組成物中の全有機樹脂材料の20〜80wt%程度、さらに、30〜70wt%程度び割合で混合することが適当である。これにより、紫外線及び/又は熱による樹脂の硬化状態を所望の程度に制御することが容易となる。
なお、本発明の熱硬化樹脂組成物と紫外線硬化樹脂と併用する場合には、熱硬化樹脂、硬化促進剤及び/又は硬化剤を液状でなく、固形状で用いることが好ましい。例えば、粉末状の成分を大量に又は大きな粒径で用いる場合には、紫外線硬化樹脂の硬化のための紫外線が膜厚方向の全てに透過せず、紫外線硬化樹脂の硬化を阻害することもあり得るため、紫外線硬化樹脂の硬化に悪影響を与えない粒径及び量で用いることが好ましい。具体的には、粒径1〜10μm程度の粉末状で用いることが好ましく、樹脂組成物の全有機樹脂材料の1wt%〜10wt%程度の割合で用いることが好ましい。これにより、熱硬化樹脂の硬化反応を遅延させ、より高温側にシフトさせることができるため、硬化を意図しないプロセス中の熱の負荷において、意図しない硬化を防止又は制御することが可能となる。
樹脂組成物には、必要に応じてフラックス活性剤が配合されていてもよい。フラックス活性剤としては、分子中にカルボン基を有する化合物であれば、特に限定されることなく、例えば、吉草酸、ラウリン酸、ステアリン酸等の脂肪族モノカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、1,10―ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;安息香酸、フタル酸、1,2,4−トリメリット酸、ピメリン酸等の芳香族カルボン酸;ロジン誘導体等が挙げられる。
また、有機カルボキシル基とビニルエーテル基との反応により生成する化学結合を有する化合物をフラックス活性剤として用いてもよい。有機カルボキシル基を有する化合物としては、上述した吉草酸、ラウリン酸、ステアリン酸等のカルボン酸が挙げられる。ビニルエーテル基を有する化合物としては、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等、1分子中に1個以上のビニルエーテル基を有する化合物が挙げられる。このように、所定の化学結合(カルボキシル基をビニルエーテル基でブロックしたもの)を有する化合物は、特定の温度において熱解離し、有機カルボキシル基を再生することから、潜在性ハンダ接合性フラックスとして機能させることができ、熱硬化樹脂シートに、安定したポットライフおよびハンダ接合性を与えることができる。
これらハンダ接合性フラックスの配合割合は、耐熱性、ハンダ接合性の観点から、熱硬化樹脂組成物中の全有機樹脂材料の0.5〜10wt%が好ましく、1〜5wt%がより好ましい。
また、樹脂組成物には、必要に応じて無機充填材を配合してもよい。このような無機充填材としては、球状シリカ、破砕シリカ、シリカーチタニア複合粒子、シリカーゲルマニウム複合微粒子、金粒子、銀粒子、ニッケル粒子等の導電粒子や金メッキにより被覆されたアクリル粒子等の導電金属被覆有機ポリマー等が挙げられる。なかでも、熱硬化樹脂組成物の透明性付与、耐湿性の観点からシリカーチタニア複合粒子が好適に用いられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上で併用してもよい。なお、樹脂組成物に紫外線硬化樹脂を含有させる場合には、紫外線硬化樹脂の硬化に影響を与えない範囲で、無機充填材が配合されていてもよい。例えば、粒径がナノオーダーのもの、透明性が高いもの(例えば、樹脂組成物と同程度の透光性を有するもの)等が好ましい。
樹脂組成物には、必要に応じて、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、表面調整剤、酸化防止剤、粘着付与剤、シリコーンオイルおよびシリコーンゴム、合成ゴム反応性希釈剤等の成分を配合してもよい。また、低応力化、耐湿信頼性テストにおける信頼性向上等を目的として、ハイドロタルサイト類、水酸化ビスマス等のイオントラップ剤を配合してもよい。
なお、本発明において使用される熱硬化樹脂シートは、上述した樹脂組成物において、特に、後述する工程において一次硬化及び二次硬化の2段階硬化を行うことができるように、その樹脂組成物の組成を調整することが好ましい。
本発明の熱硬化樹脂シートは、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、複合無機酸化物粒子、硬化促進剤、熱可塑性樹脂、任意に、紫外線硬化樹脂を構成する成分等を所定量配合し、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の有機溶剤に混合溶解する。この混合溶液を、所定のシリコーンやフッ素等で離型処理されたポリエステル、ポリオレフィン等からなるフィルム等の基材シート上に塗布又はロールラミネーターを用いて転写する。なお、基材シートは、得られる熱硬化樹脂シートの電極への貼り合せ時に、貼り合せ面に入り込んだ空気を押し出すことができ、かつ大面積への貼り合わせを容易に実現できる適度の膜厚、柔軟さ、腰等を有しているものを用いることが好ましい。
次に、この塗布した基材シートを80〜150℃程度で乾燥させ、トルエン等の溶剤を除去することにより、目的とする熱硬化樹脂シートを得る。
このようにして得られた熱硬化樹脂シートは、剥離性シートの上に樹脂層が積層されて構成されており、樹脂層側が、一次実装半導体装置への貼り合せ面となる。
本発明では、熱硬化樹脂シートは、用いる一次実装半導体装置の突起電極の高さ、数、配線回路基板のソルダーレジスト層の厚み、流動性導電性物質の量等によって、その厚みを適宜調整することができる。なかでも、熱硬化樹脂シートの厚みは、一次実装半導体装置としていわゆるインターポーザーに搭載された場合の突起電極高さの90%〜20%であることが好ましく、85%〜25%であることがより好ましい。つまり、熱硬化樹脂シートを、突起電極の一部が熱硬化樹脂シートから露出するように貼り合せることができるように、熱硬化樹脂シートの厚みを調整することが好ましい。これにより、突起電極と配線回路基板の配線との電気的な接続を確保が可能となる。具体的には、50〜300μm程度、さらに50〜150μm程度の膜厚が挙げられる。
次に、図1(c)に示すように、一次実装半導体装置の突起電極4が形成された片面に、熱硬化樹脂シート6を貼り合せる。貼り合せは、汎用性および生産性の観点から加熱及び加圧により行うことが好ましく、ロール圧着又はプレス圧着方式等が好適に用いられる。貼り合せ温度は、熱硬化樹脂シートの流動性の観点から、熱硬化樹脂シートを構成する樹脂の軟化点以上かつ硬化反応開始温度以下で行うことが好ましい。通常、40℃〜150℃程度の温度範囲から選択される。これにより、樹脂の流動性を確保して、突起電極間を熱硬化樹脂シートによって十分埋め込むことができるとともに、十分な密着性を得ることができる。加圧は、半導体装置の強度および熱硬化樹脂シートの流動性の観点から0.1〜100kgf/cm2程度が適当であり、さらに1〜80kgf/cm2程度が好ましい。なお、熱硬化樹脂シートが、紫外線硬化樹脂を含有して形成されている場合には、この貼り合せ後に、熱硬化樹脂シートに紫外線を照射することが適当である。この場合の紫外線は、例えば、100〜3000J/cm3程度が適当である。これにより、樹脂シートに熱又は熱と紫外線を与えて、一次硬化を行うことができる。その結果、例えば100〜150℃の温度でも樹脂を溶融させることなく、樹脂が適所に維持される程度に制御しながら、樹脂を硬化させることができる。
次に、工程(b)として、得られた一次実装半導体装置を熱硬化樹脂シートとともに個々の一次実装半導体装置へ個片化する。
例えば、図1(d)に示すように、剥離性の基材シート7を剥がす。ただし、この剥離性の基材シート7の剥離は、個々の半導体装置に個片化した後であってもよい。
図1(e)に示すように、半導体装置を熱硬化シートとともに個々の半導体装置へ個片化する。ここでの個片化は、当該分野で通常用いられているような、半導体装置のダイシング工程をそのまま又は改変して利用することができる。
なお、通常、個々の半導体装置に個片化した後、配線回路基板に搭載するまでの間に、任意の半導体装置に対して、一般には全半導体装置に対して、部品の動作の良否を判定するため等の所定の検査が行われる。この検査においては、熱(例えば、100〜200℃程度、通常125℃程度)が付加されることがある(例えば、1〜100時間、通常6時間程度)。したがって、このような検査において、さらなる硬化など、熱硬化樹脂シートを構成する樹脂が変化しないものが好ましい。
例えば、熱硬化樹脂と紫外線硬化樹脂とを併用する樹脂組成物を用いた場合において、紫外線硬化後の100〜150℃での粘弾性と、紫外線硬化後、125℃にて6時間保持した後の100〜150℃での粘弾性とが実質的に同等(好ましくは、変化率が±10%以内)であることが好ましい。本発明においては、シート状の熱硬化樹脂を用いることにより、容易にこのような温度による硬化状態及び/又は硬化程度を制御することができる。特に、熱硬化樹脂シートの樹脂組成物に紫外線硬化樹脂を併用する場合、熱硬化樹脂等の成分を固形状とする場合などにおいて、より効率的に制御することが可能である。
続いて、工程(c)として、配線回路基板に個々の一次実装半導体装置を搭載することにより、突起電極と配線回路基板とが接続された二次実装半導体装置を形成する。
ここで用いられる配線回路基板は、特に限定されることなく、例えば、上述したインターポーザーと同様の材料を用いることができる。配線回路基板の配線回路の少なくとも一部上、つまり、突起電極との接続を意図する領域上には、Cu、Ni、Au等の金属材料、半田等の導電性物質が配置されていることが適当である。導電性物質は固体状でもよいが、これら導電性物質を含むペーストやクリーム状の流動性導電性物質が塗布されていることが好ましい。流動性導電性物質は、当該分野で公知の材料を適宜選択又は組み合わせて用いることができる。これにより、基板表面あるいは突起電極の高さばらつきを吸収することが可能となり、優れた接続信頼性を確保することができる。
これら流動性の導電性物質は、配線回路基板の電極パターンの少なくとも一部上に、例えば、スクリーン印刷等によって塗布することができる。これにより、必要な箇所にのみ、簡便に導電性物質を配置することができる。なお、このような流動性の導電性物質が塗布された配線回路基板に一次実装半導体装置を搭載する場合には、一次実装半導体装置に接続されている突起電極と流動性の導電性物質とが接合する前に、熱硬化樹脂シートにおける樹脂が流動すると、両者を接合することが困難となる。したがって、流動性導電性物質は、高い粘度を有していることが好ましく、接合時にある程度形状を保持できるようなチクソ性を有していることが好ましい。
搭載方法は、当該分野で公知の方法を利用して行うことができる。
例えば、図2(a)に示すように、まず、一面に熱硬化樹脂シート6が貼り合せられた突起電極4を、配線回路基板9の配線12上に位置合わせする。この際、配線回路基板9表面は、レジスト10によって被覆されており、そのレジスト10において、突起電極4と接続が意図される領域に窓が形成されて、配線12が露出した状態となっている。また、配線12上の突起電極4と接続が意図される領域上には、半田等の流動性の導電性物質11が塗布されている。
次いで、図2(b)に示すように、一次実装半導体装置を配線回路基板に搭載する際に、例えば、200から300℃程度の温度が付され、熱硬化樹脂シート6をリフローさせる。この際、導電性物質11よりも熱硬化樹脂シート6が先に溶融し、突起電極の周辺部のほぼ全面を被覆するように配置される。
図2(c)に示すように、突起電極4が溶融しながら熱硬化樹脂シート6の樹脂を押しのけ、突起電極4と配線回路基板9とが接合される。
このような工程により、紫外線硬化樹脂が併用されているか否かにかかわらず、熱硬化樹脂シートを構成する熱硬化樹脂が、突起電極の周辺部分に回りこんで被覆した状態で、熱の付加を通じて熱硬化樹脂を二次硬化させて、強固な密着を実現することができる。
本発明における一次実装半導体装置を配線回路基板に搭載した電子部品は、一次実装半導体装置の突起電極形成面と配線回路基板との間において、突起電極が熱硬化樹脂シートにより補強されているが、必ずしも一次実装半導体装置と配線回路基板との間の空間の全てを埋め込んでいなくてもよい。少なくとも突起電極周辺部の一部に熱硬化樹脂シートが密着していることが好ましい。具体的には、図2(c)に示したように、熱硬化樹脂シート6が、一次実装半導体装置における突起電極4の一部、好ましくは全周辺部を被覆するとともに、その周辺部から、突起電極4と配線回路基板9との接合部の少なくとも一部又は全周辺部に熱硬化樹脂シート6を構成する樹脂が配置又は密着していることが好ましい。これにより、突起電極4と配線回路基板9との接合部を確実に補強することができ、耐衝撃性を著しく向上させることができる。
特に、配線回路基板9上にレジスト10等が被覆されており、突起電極4との接合部においてのみレジストに開口が形成されている場合には、その開口内、つまり、レジスト10で被覆されておらず、配線が露出した部位においても、熱硬化樹脂シートを構成する樹脂が充填され、配線上の突起電極とレジストとの間の隙間にも充填されていることが好ましい。ただし、配線回路基板9側の一部の領域上、つまり、レジストで被覆されている領域上において、空洞13が配置していてもよい。この空洞13は、熱硬化樹脂シートの厚み、突起電極の熱硬化樹脂シートからの露出高さなどによって調整することができるが、より小さい方が好ましい。一方、この空洞が隣接する空洞と連続的に結合し、半導体装置の端部において開放端を構成する場合には、その後の温度変化による空洞の熱膨張を緩和することができる。
以下に、本発明の二次実装半導体装置の製造方法の実施例を詳細に説明する。
実施例1〜14
まず、下記に示すエポキシ樹脂、フェノール樹脂(硬化剤)、硬化促進剤、熱可塑性樹脂、フラックス剤を準備した。
<エポキシ樹脂>
(a)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコートYL980、ジャパンエポキシレジン株式会社製)
(b)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート1002W、ジャパンエポキシレジン株式会社製)
(c)トリフェニルメタン型エポキシ樹脂(EPPN−501HY:日本化薬株式会社製)
<フェノール樹脂>
(a)フェノールノボラック樹脂(タマノールP−180、荒川化学工業株式会社製)
(b)フェノールアラルキル(ミレックスXLC−LL、三井化学株式会社)
<硬化促進剤>
マイクロカプセル化トリフェニルホスフィン(シェル/触媒比:50/50wt%)
<熱可塑性樹脂>
アクリル酸アルキルエステル共重合体(AR−51、日本ゼオン株式会社製)
<フラックス剤>
アジピン酸とシクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルの付加重合物(酸当量:269g/mol、分子量:Mn=1100)
次に、表1及び表2に示す各成分を、同表に示す割合で配合した樹脂組成物を、トルエン/メチルエチルケトン(50wt%/50wt%)に混合溶解し、この混合溶液を離型処理したPETフィルム上に塗布した。
続いて、得られたPETフィルムを乾燥機に入れ、110℃で5分間乾燥し、有機溶剤を除去して、表1に示す各厚み(μm)の熱硬化樹脂シートを得た。
得られた熱硬化樹脂シートを、ロールラミネーターを用いて70℃、0.5m/分、0.6MPaで、エチルビニルアセテートフィルム上に貼り合せ、目的とする樹脂シートを得た(図1(b)参照)。
得られた樹脂シートにおいて、PETフィルムを取り除いた。その後、ロール型貼り合せ機を用いて、70℃、0.5m/分、0.6MPaにて、XY状に配列した半導体装置(サイズ:7×10mm、はんだ材質:Sn-Ag-Cu、はんだ高さ:0.13mm、ハンダバンプ数:128ピン)(図1(a)参照)の突起電極設置面に貼り合せた(図1(c)参照)。
続いて、エチルビニルアセテートフィルムを取り除き(図1(d)参照)、ダイサーを用いて個片に切り出す(図1(e)中、A)ことにより、目的とする熱硬化樹脂層が設置された半導体装置を得た。
このようにして得られた熱硬化樹脂シートつき半導体装置を、クリームハンダを印刷した回路基板(基板材質:FR-4、電極材質:Cu)及びクリームハンダが印刷されていない回路基板(基板材質:FR-4、電極材質:Cu-Ni-Au)へ、熱硬化シート面が回路基板に接着するように搭載し、ハンダリフローにより電極接合を行った後、以下の試験を実施した。
(1)電気接続試験
得られた半導体装置の突起電極と配線回路基板との電極接合は、半導体装置搭載後の直列配線回路の電気抵抗値を2端子法により測定し、電極接合の有無を確認した。この際、抵抗値が100Ωより大であるものを×、100Ω以下であることを○とした。
(2)落下試験
半導体装置実装済基板を半導体装置を上面にし、治具に装着して、140cmの高さからコンクリートブロック上に自由落下させる。落下後に接続部の電気抵抗値を測定し、接合部電気抵抗値が初期の2倍以上変化するまで落下を繰り返した。接合部電気抵抗が初期値の2倍以上変化するに要した落下回数に対し、5回未満を×、5回以上10回未満を△、10回以上を○として判定できる。各実施例、比較例に対し、サンプル数を5個とした。
Figure 0004699189
Figure 0004699189
表1及び2から、実施例では、半導体装置を熱硬化樹脂シート付で配線回路基板へ搭載することにより、充分な電気接続が確保されており、かつ落下衝撃試験で10回以上の衝撃を与えても安定した電気接続を維持することが確認された。
なお、比較のために、熱硬化樹脂シートを用いない以外、実施例1と同様に、半導体装置を配線回路基板に搭載し、電極接合を行った。その結果、初期の電極接合は確保されたものの、落下衝撃試験では、5回未満の衝撃により電気接続が維持できなかった。
実施例15〜19
下記に示すUV樹脂樹脂、光開始剤、熱可塑性樹脂、熱硬化樹脂を準備した。
<UV硬化樹脂エポキシ樹脂>
メタクリルモノマー(IBX、共栄社化学会社製)
ウレタンアクリレートオリゴマー(UA−2235PE、新中村化学工業製)
<光開始剤>
イルガキュア651(チバ・ガイギー社製)
<熱可塑性樹脂>
バイロン300(東洋紡社製)
<エポキシ樹脂>
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート1010、ジャパンエポキシレジン株式会社製)
<熱硬化触媒>
イミダゾール触媒(キュアゾール2P4MHZ−PW、四国化成社製)
次に、実施例1〜14と同様に、熱硬化樹脂シートを作製し、UV硬化後の100〜150℃での粘弾性を測定し(粘弾性1)、さらに、UV硬化後、125℃にて6時間保持した後の100〜150℃での粘弾性を測定した(粘弾性2)。さらに、熱硬化樹脂シートの反応開始温度をDSCによって測定するとともに、その樹脂の透過率を透過率計(日立ハイテク社製)によって測定した。その結果を表3に示す。
Figure 0004699189
得られた熱硬化樹脂シートを、実施例1〜14と同様に用いて、目的とする熱硬化樹脂層が設置された半導体装置を得た。
このようにして得られた熱硬化樹脂シートつき半導体装置を、実施例1〜14と同様に、電気接続試験及び落下試験に付したところ、実施例1〜14と同様に良好な結果が得られた。
本発明は、表面に突起電極が形成された一次実装半導体装置を配線回路基板に搭載する工程を含む全ての半導体プロセスに利用することができる。
本発明の半導体装置の製造方法を説明するための要部の概略断面工程図である。 本発明の半導体装置の製造方法において、配線回路基板に一次実装半導体装置を搭載する工程を示す要部の概略断面工程図である。
符号の説明
1 インターポーザー
2 封止樹脂
3 半導体チップ
4 突起電極
6 熱硬化樹脂シート
7 基材シート
8 ダイシングテープ
9 配線回路基板
10 レジスト
11 導電性物質
12 配線
13 空洞

Claims (10)

  1. 片面に突起電極が形成された一次実装半導体装置と、前記突起電極の高さよりも小さい厚みを有し、配線回路基板との接続を補強するための熱硬化樹脂シートを用いた二次実装半導体装置の製造方法において
    (a)XY平面状に配列された複数の一次実装半導体装置の突起電極形成面に、熱硬化樹脂シートを貼り合せ、
    (b)得られた一次実装半導体装置を熱硬化樹脂シートとともに個々の一次実装半導体装置へ個片化し、
    (c)配線回路基板に個々の一次実装半導体装置を搭載することにより、突起電極と配線回路基板とが接続され、かつ突起電極と配線回路基板との接合部以外の配線回路基板側の一部の領域において空洞が形成されてなる二次実装半導体装置を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 配線回路の少なくとも一部上に流動性導電性物質が塗布された配線回路基板を用いる請求項1に記載の製造方法。
  3. (A)1分子中に2個以上エポキシ基を有するエポキシ樹脂、
    (B)硬化促進剤、及び
    (C)熱可塑性樹脂
    を含む組成物によって形成された熱硬化樹脂シートを用いる請求項1又は2の製造方法。
  4. (D)紫外線硬化樹脂及び(E)光開始剤をさらに含む組成物を用いる請求項3に記載の製造方法。
  5. 工程(a)における熱硬化樹脂シートの貼り合せの後、熱硬化樹脂シートを一次硬化させ、工程(c)の個片化された一次実装半導体装置を配線回路基板に搭載した後に二次硬化させることを含む請求項1〜4のいずれか1つに記載の製造方法。
  6. 熱硬化樹脂シートに紫外線硬化樹脂が含有されており、工程(a)における熱硬化樹脂シートの貼り合せ後、紫外線を照射して熱硬化樹脂シートを一次硬化させ、工程(c)の個片化された一次実装半導体装置を配線回路基板に搭載した後に二次硬化させることを含む請求項5に記載の製造方法。
  7. 一次実装半導体装置の突起電極高さの90%〜20%の厚みを有する熱硬化樹脂シートを用いる請求項1〜6のいずれか1つに記載の製造方法。
  8. 工程(a)において、熱硬化樹脂シートを、突起電極の一部が熱硬化樹脂シートから露出するように貼り合せる請求項1〜7のいずれか1つに記載の製造方法。
  9. 熱硬化樹脂シートにおける一次実装半導体装置への貼り合せ面の反対面に、剥離性シートが積層されてなる熱硬化樹脂シートを用いる請求項1〜8のいずれか1つに記載の製造方法。
  10. 一次実装半導体装置の突起電極形成面と配線回路基板との間において、熱硬化樹脂が、少なくとも、突起電極の全周辺部を被覆し、該周辺部から突起電極と配線回路基板との接合部の周辺部にわたって配置し、かつ突起電極と配線回路基板との接合部以外の配線回路基板側の一部の領域において空洞が形成されてなることを特徴とする電子部品。
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