JP4698797B2 - 遠心濾過装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、濾材を張設した有孔回転円筒を有する縦型遠心濾過又は脱水装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、縦型遠心濾過又は脱水装置においては、有孔回転円筒上部に比べて下部からの濾液または水の流出が早くなり、そのため有孔回転円筒下部に集中して濾過ケーキまたは脱水物が付着しやすくなる。そのため、有孔回転円筒の回転むらが出て振動を起こし、遠心濾過または脱水装置が停止することがあった。
そのため、たとえば家庭用遠心脱水装置などにおいて見られるように、有孔回転円筒の有孔部分の開口総面積を上部に比べて下部ほど小さくする手段が採用されている。しかしながら、化学工学の分野において遠心濾過又は脱水を行なう場合には、家庭用脱水装置のような手段を採用していることは少ない。有孔回転円筒を有孔の総面積が上下で異なるものに取り替えることはコスト面等から必ずしも得策ではなく、そのため、遠心濾過または脱水装置が停止するという問題を容易に解決することができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は有孔回転円筒の下部からの濾液または水の流出速度を簡易な手段で抑制して、濾過ケーキまたは脱水物の有孔回転円筒への付着を均一にし、その結果円筒の回転を安定化して遠心濾過または脱水装置の異常停止を軽減する手段を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、濾材を張設した有孔回転円筒を有する縦型遠心濾過又は脱水装置において、有孔回転円筒下部における濾液又は水の流出速度を抑制する手段として有孔回転円筒下部の内側に板状又は円筒状部材を装着したものである。
本発明でいう縦型遠心濾過又は脱水装置は有孔回転円筒の内側に濾布などの濾材を張設したものであり、上部駆動による懸垂型、下部駆動による直立型のいづれでもよい。
有孔回転円筒下部に濾液又は水の流出速度を抑制する手段を設けることにより、濾過ケーキまたは脱水物が有孔回転円筒へ均一に付着して、有孔回転円筒の回転が安定化する。
【0005】
【発明の実施の形態】
有孔回転円筒の下部に装着する板状又は円筒状部材としては、有孔回転円筒の略円周長に相当する長さの一枚の可撓性の薄板を有孔回転円筒の内側に沿って曲折したもの、複数の可撓性または非可撓性の板を間隙を設けるか又は設けないで連設したもの、あるいは板材を円筒状に成形したもののいずれでもよい。
【0006】
板状又は円筒状部材の材質としては金属、セラミック、樹脂、木材、加工紙、これらの複合材などが使用でき、円筒あるいは湾曲板として加工できるものなら特に限定されない。たとえば、金属としては、銅、アルミニウム、鉄、ステンレスなど、樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド類、ポリエステル類、ポリ(メタ)アクリレート類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリブタジエン、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン類、エポキシ樹脂類、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂、シリコン樹脂、ABS樹脂などの複合樹脂、これらの樹脂の繊維強化体などが使用できる。
【0007】
装着する板状又は円筒状部材の高さは、濾過あるいは脱水する被処理物の性状により適宜選択でき、円筒を用いた場合は有底円筒、無底円筒のいずれでもよい。板状又は円筒状部材は通常無孔であるが、液の流れを調節するため有孔としてもよい。なお、板状又は円筒状部材は、通常回転有孔円筒の内側に装着するが、場合により回転有孔円筒の外側に装着することもできる。
また、板状又は円筒状部材は、通常、取り外すことができるよう回転有孔円筒に装着するが、取り外すことができないよう回転有孔円筒に固着しても良い。また、板状又は円筒状部材は、可撓性、非可撓性のいずれでもよく、波板状とすることもできる。
【0008】
板状又は円筒状部材は通常有孔回転円筒と濾材の間に装着するが、濾材の内側に装着することも可能である。板状又は円筒状部材は濾材の下部に貼着するか、あるいは濾材の下部にポケットを設けて板状又は円筒状部材を挿入するようにすれば好適である。
ポケット部は濾材の下部に、濾材と同じ材質または金属製、プラスチック製などの材質を用いて網目状あるいは非網目状に作成する。板状又は円筒状部材の挿入口は両端または上部のいずれにも設けることができる。
板状部材あるいは円筒状部材を装着する方法としては、次のような方法がある。
濾布などの濾材の下部に設けたポケットに一枚又は複数枚の板状部材を挿入し、濾布といっしょに有孔回転円筒の内側に巻き付ける。濾材の下部に一枚又は複数枚の板状部材を貼付し、濾布といっしょに有孔回転円筒の内側に巻き付ける。板状または円筒状部材を有孔回転円筒の内側下部に装着した後、濾材を巻き付ける。などである。
【0009】
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0010】
【実施例】
本発明の実施の態様を、第1図ないし第3図に基づいて説明する。
第1図は、直立型遠心濾過器の一例の要部を示す断面図である。1は遠心濾過器本体であり、この中に有孔回転円筒2が回転軸を介して駆動装置5と連結されている。7は有孔回転円筒の壁部に設けられた貫通口であり、壁全体に均一に配置されている。有孔回転円筒2の内側には濾布3が張設してあり、有孔回転円筒2と濾布との間の下部にほぼ有孔回転円筒の円周の長さに相当する可撓性板状部材4が装着してある。
遠心濾過を行なう前に、まず可撓性板状部材4を有孔回転円筒2下部の壁面に沿って装着する。次いでその上から濾布を巻きつける。その後、処理液を有孔回転円筒に入れ、通常の操作で遠心濾過を行なう。
【0011】
第2図は、懸垂型遠心濾過器の一例の要部を示す断面図である。
第1図の直立型遠心濾過器と同様、1は遠心濾過器本体であり、この中に有孔回転円筒2が回転軸を介して駆動装置5と連結されている。7は有孔回転円筒の壁部に設けられた貫通口であり、壁全体に均一に配置されている。有孔回転円筒2の内側には濾布3が張設してあり、濾布3の下部には第3図にも示すようにポケット8が設けられており、この中にほぼ有孔回転円筒の円周の長さに相当する可撓性板状部材4が挿入されている。
遠心濾過を行なう前に、まず可撓性板状部材4を濾布3のポケット8に挿入し、その濾布3を有孔回転円筒2の内側に沿って巻き付ける。その後、処理液を有孔回転円筒に入れ、通常の操作で遠心濾過を行なう。
【0012】
【発明の効果】
有孔回転円筒の下部に板状あるいは円筒状部材を装着したことにより、遠心操作時に濾過液あるいは水は有孔回転円筒下部からの流出が抑制され、その結果、被処理物あるいは脱水物は有孔回転円筒の下部に偏って付着することなく全面に付着する。その結果、有孔回転円筒の回転は安定し、振動が生ぜず、遠心操作が停止することがなくなった。一方、有孔回転円筒下部からの濾過液または水の流出が抑制されていない従来の遠心濾過器又は脱水機では、被処理物又は脱水物が有孔回転円筒の下部に偏って付着し、回転にむらが生じて遠心操作が停止することがたびたび起こった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明による直立型遠心濾過器の一例の要部を示す断面図。
【図2】第2図は、本発明による懸垂型遠心濾過器の一例の要部を示す断面図。
【図3】第3図は、本発明によるポケットを設けた濾布に板状部材を挿入した状態を示す図。
Claims (2)
- 濾材を張設した有孔回転円筒を有する縦型遠心濾過装置において、有孔回転円筒下部における濾液又は水の流出速度を抑制する手段として、有孔回転円筒下部の内側に、複数の板状である無孔部材を連設して装着するかまたは円筒状である無孔の部材を装着したことを特徴とする縦型遠心濾過装置。
- 濾材の下部にポケット部を設け、その中に複数の板状である無孔部材または円筒状である無孔の部材を挿入できるようにした請求項1記載の縦型遠心濾過装置。
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|---|---|---|---|
| JP2000165682A JP4698797B2 (ja) | 2000-06-02 | 2000-06-02 | 遠心濾過装置 |
Publications (2)
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