JP4698354B2 - Cvd装置 - Google Patents
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Description
ボート4の周囲を囲うように円筒形の内管6が配置されている。内管6はフランジ10の内管保持部10aに保持されている。内管保持部10aはフランジ10の側壁から中心側に突出した板状の部材であり、フランジ10の底面とは間隔をもっている。
内管6の外側に円筒形の外管8が配置されている。内管6は外管8によって覆われている。外管8はフランジ10の外管保持部10bに保持されている。
また、例えば図9に示すように、ガス導入ノズル34をL字型に形成して噴出口を外管8の天井に向かって配置し、ガスを上向きに噴出するようにすることで、ガスがよく混ざり合うようにしたものがある(例えば、特許文献1を参照。)。
ガス導入ノズルから導入されたガスを混合してフランジの底面と略平行な方向にフランジ内側の側壁に沿って流動させるためのガイド部が、フランジ内側のガス導入ノズル近傍に設けられているので、ガス導入ノズルから導入された2種類のガスはフランジ底部近傍で十分に混合される。
上記のようにすれば、ガイド部を安価で簡単に形成することができる。このようなガイド部の一例として、例えばL字型に折り曲げられたステンレス製の板によって構成されるものを挙げることができる。
ここで「矩形面」とは、長方形の面の他、湾曲した辺をもつ面など、長方形の面と同様に用いて同じ効果を得ることができるものであれば含むものとする。
突起板、フランジ内側の底面、フランジ内側の側壁、及びガイド部で、2種類のガスを混合し、その混合ガスをフランジ内側の内壁に沿って流動させるためのスペースを形成するようにすれば、より確実にガスを混合することができる。
内管を保持するために設けられている内管保持部を突起板として用いれば、フランジ内側の側壁に沿った流路を簡単な構成で形成することができる。
シラン系ガスとは、例えばモノシラン、ジシラン、ジクロールシランなどである。従来のCVD装置では、これらシラン系ガスはN2Oガスとは混合しにくく、これらのガスを用いて形成した膜の膜厚や膜質の面内均一性は十分ではなかった。
本発明のCVD装置では、シラン系ガスとN2Oガスを用いた場合であっても、十分に混合して基板の表面全体にその混合ガスを供給することができるため、シラン系ガスとN2Oガスを本発明のCVD装置に導入するようにすれば、従来のCVD装置よりも効率よくこれらのガスを混合して反応させることができ、シラン系ガスとN2Oガスを用いて形成した膜の膜厚や膜質の面内均一性を向上させることができる。
LPCVD装置でシラン系ガスとN2Oガスを混合して用いる場合、その混合割合は流量比でシラン系ガス:N2Oガス=1:40〜60の関係が好ましいとされている。シラン系ガスはN2Oガスに比べて少量であるため、シラン系ガスをフランジ内側の側壁に沿ったガスの流れ方向において下流側のガス導入ノズルから導入し、シラン系ガスよりも圧倒的に多いN2Oガスを上流側のガス導入ノズルから導入するのがよい。そうすれば、少量のシラン系ガスが多量のN2Oガスによって押し流されるようになり、これらのガスがより効率よく混合される。
上記第2の態様では、2種類のガスを予め混合してから装置内に導入するので、十分に混合されたガスを基板の表面に確実に供給することができる。
この場合も、突起板として、内管を保持するための内管保持部を用いることができる。
図1はCVD装置の一実施例の構造を示す図であり、(A)は全体の構造を示す断面図、(B)は(A)におけるA−A位置での断面拡大図である。
内管6の外側に円筒形の外管8が配置されている。外管8は内管6とは間隔をもった状態で内管6を覆うように配置されている。外管8はフランジ10の底面を基準にして、フランジ10の側壁の内管保持部10aよりも高い位置に設けられた外管保持部10bに保持されている。
図4において、破線で示されたデータ(X)はノズル12の近傍にガイド部14を配置しないで形成した膜、実線で示されたデータ(Y)は、図1及び図2に示されているCVD装置と同様に、ノズル12の近傍にガイド部14を配置し、かつSiH4ガスを下流側ノズル12aから導入して形成した膜、の屈折率面内均一性を示している。
A1=(最大膜厚−最少膜厚)/2/面内平均膜厚×100 (1)
A2=(最大屈折率−最少屈折率)/2/面内平均屈折率×100 (2)
また、図4に示された、膜に光を照射したときの屈折率は膜質を表しており、面内での屈折率のばらつきが小さいほど、均一な膜質の膜が形成されていることを意味する。
ただし、実施例では、フランジ10の底面、フランジ10の側壁、内管保持部10a及びガイド部14によってスペース18を形成しているが、本発明のCVD装置はこれに限定されるものではなく、例えば内管保持部10aをスペース18の壁面として用いずに、内管保持部10aとは異なる別の突起板をフランジ10の内側に形成し、スペース18の壁面として利用したものであってもよいし、スペース18の壁面として内管保持部10aも内管保持部10aの代わりとなる部材も設けていないものであってもよい。
後述する図7を参照して説明する実施例でも同様である。
図6に示されているCVD装置は、フランジ10の側壁の1箇所にガス導入ノズル13が設けられている。ガス導入ノズル13のフランジ10内側の噴出口13aはL字型に曲がっていて、ガスをフランジ10内側の側壁に沿って略水平に噴出するようになっている。
ここでは、噴出口13aとしてL字型の管を用いているが、管に代えて図5(B)に示したような配管ブロックを用いてもよい。
4 ボート
6 内管
8 外管
10 フランジ
10a 内管保持部
10b 外管保持部
12,12a,12b,13,27 ガス導入ノズル
14 ガイド部
14a,14b 矩形面
15 配管部材
16 ガス排出部
18,18a スペース
20 混合ガス供給部
22,24 ガス供給流路
26 ガス混合部
Claims (13)
- 複数の基板をその主たる面を水平にして縦方向に載置できる縦型ボートと、前記ボートの側方を取り囲むように設けられた縦型の筒状内管と、前記ボート及び前記内管の側方及び上方を覆う外管と、前記内管及び前記外管を下端で保持するためのフランジと、前記フランジの側壁の2箇所に設けられ、外部から前記内管の内側へガスを導入するためのガス導入ノズルと、前記外管内のガスを前記外管の外部に排出するためのガス排出部と、を備えたCVD装置において、
前記フランジ内側の前記ガス導入ノズルの噴出口近傍に、前記ガス導入ノズルから導入されたガスを混合して前記フランジの底面と略平行な方向に前記フランジ内側の側壁に沿って流動させるためのガイド部が設けられていることを特徴とするCVD装置。 - 前記ガイド部は一辺を共有する2つの矩形面を備えており、一方の前記矩形面は前記フランジ内側の側壁に対して略平行に配置され、他方の前記矩形面は前記フランジ内側の側壁に対して略垂直に配置されている請求項1に記載のCVD装置。
- 前記フランジの少なくとも前記ガイド部材が設けられている位置に、前記フランジ内側の側壁から中心側に向かって突出した突起板を備え、
前記突起板、前記フランジ内側の底面、前記フランジ内側の側壁、及び前記ガイド部で、前記2種類のガスを混合し、その混合ガスを前記フランジ内側の側壁に沿って流動させるための混合スペースを形成している請求項2に記載のCVD装置。 - 前記突起板は前記内管を保持するための内管保持部である請求項3に記載のCVD装置。
- 前記ガイド部は、2つの前記ガス導入ノズルから導入されたガスが、1つの流路に合流されて混合され、前記フランジの底面と略平行な方向に前記フランジ内側の側壁に沿って吹き出されるように、2つの前記ガス導入ノズルの噴出口に接続された配管部材である請求項1に記載のCVD装置。
- それぞれの前記ガス導入ノズルから導入されるガスは、シラン系ガスとN2Oガスである請求項1から5のいずれかに記載のCVD装置。
- 2つの前記ガス導入ノズルは同じ高さに設けられており、前記フランジ内側の側壁に沿ったガスの流れ方向において、上流側に設けられた前記ガス導入ノズルからはN2Oが導入され、下流側の前記ガス導入ノズルからはシラン系ガスが導入されるようになっている請求項6に記載のCVD装置。
- 複数の基板をその主たる面を水平にして縦方向に載置できる縦型ボートと、前記ボートの側方を取り囲むように設けられた縦型の筒状内管と、前記ボート及び前記内管の側方及び上方を覆う外管と、前記内管及び前記外管を下端で保持するためのフランジと、前記フランジの側壁に設けられ、外部から前記内管の内側へガスを導入するためのガス導入ノズルと、前記外管内にあるガスを前記外管の外部に排出するためのガス排出部と、を備えたCVD装置において、
前記フランジの外側に設けられ、それぞれ異なるガスを供給する2本のガス供給流路、前記ガス供給流路を合流させて減圧下で両前記ガス供給流路から供給されたガスを混合する混合部、及び前記混合部から混合ガスを前記ガス導入ノズルに供給するために前記ガス導入ノズルに接続された1本のガス導入流路、からなる混合ガス供給部と、
前記フランジ内側の前記ガス導入ノズルの噴出口近傍に設けられ、前記ガス導入ノズルから導入されたガスを前記フランジの底面と略平行な方向に前記フランジ内側の側壁に沿って流動させるためのガイド部と、をさらに備えていることを特徴とするCVD装置。 - 前記ガイド部は一辺を共有する2つの矩形面を備えており、一方の前記矩形面は前記フランジ内側の側壁に対して略平行に配置され、他方の前記矩形面は前記フランジ内側の側壁に対して略垂直に配置されている請求項8に記載のCVD装置。
- 前記フランジの少なくとも前記ガイド部材が設けられている位置に、前記フランジ内側の側壁から中心側に向かって突出した突起板を備え、
前記突起板、前記フランジ内側の底面、前記フランジ内側の側壁、及び前記ガイド部で、前記ガス導入ノズルから導入されたガスを、前記フランジの底面と平行で前記フランジ内側の側壁に沿って流動させるための流路を形成している請求項9に記載のCVD装置。 - 前記突起板は前記内管を保持するための内管保持部である請求項10に記載のCVD装置。
- 前記ガイド部は、前記ガス導入ノズルから導入されたガスを前記フランジの底面と略平行な方向に前記フランジ内側の側壁に沿って吹き出させるように、前記ガス導入ノズルの先端部に取り付けられた配管部材である請求項8に記載のCVD装置。
- 前記ガス導入ノズルから導入されるガスは、シラン系ガスとN2Oガスである請求項8から12のいずれかに記載のCVD装置。
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