JP4697125B2 - レバー式コネクタ - Google Patents

レバー式コネクタ Download PDF

Info

Publication number
JP4697125B2
JP4697125B2 JP2006311995A JP2006311995A JP4697125B2 JP 4697125 B2 JP4697125 B2 JP 4697125B2 JP 2006311995 A JP2006311995 A JP 2006311995A JP 2006311995 A JP2006311995 A JP 2006311995A JP 4697125 B2 JP4697125 B2 JP 4697125B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detection member
lever
connector
connectors
detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006311995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008130288A (ja
Inventor
水谷  嘉宏
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2006311995A priority Critical patent/JP4697125B2/ja
Publication of JP2008130288A publication Critical patent/JP2008130288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4697125B2 publication Critical patent/JP4697125B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、レバー式コネクタに関する。
従来、多極のコネクタのように高い嵌合力を必要とするコネクタでは、嵌合を助勢するするためのレバーを備えたもの(いわゆるレバー式コネクタ)がある。レバー式コネクタとしては、例えば特許文献1に記載されているように、回動レバーを備えた回動レバー式コネクタとスライドレバーを備えたスライドレバー式コネクタとが知られている。そして、回動レバー式コネクタ、スライドレバー式コネクタのいずれにおいても、レバーを正規位置に移動させることによって、コネクタが正規の嵌合状態に至るようになっている。
そして、レバーが正規位置に移動したと思い込んで、作業者がレバーの移動を中断してしまい、コネクタが半嵌合状態のまま留め置かれてしまうことを防止するための検知部材を備えたレバー式コネクタとして、例えば特許文献2に記載のものが知られている。このコネクタは回動レバー式コネクタであって、回動レバーに設けられたロックアームと、回動レバーが正規位置まで回動されたときにこのロックアームと係合するロック部とを備え、検知部材はロックアームの上面に沿って押し込み移動可能に設けられている。この検知部材には撓み片が備えられ、回動レバーが正規位置に至っていない状態では、撓み片の先端部がロックアームに設けられた係合部に突き当たることによって、検知部材の押し込み移動が規制される。そして、回動レバーが正規位置まで回動されると、検知部材の撓み片がロックアームと係合したロック部に乗り上げることによって上方へ撓まされ、撓み片の係合部への係合が解除されて押し込み移動が可能となる。これにより、検知部材の押し込み移動が可能であるか否かによって回動レバーが正規位置に至っているか否かを検知することができるようになっている。
特開2005−203163公報 特開2001−110524公報
ところで、スライドレバー式のコネクタにおいては、コネクタを嵌合させる前には、スライドレバーをコネクタの正規位置に収めた状態で納入する。スライドレバーをコネクタから引き出したままだと、スライドレバーの分だけ嵩張ったり、スライドレバーが損傷等してしまうおそれがあるからである。このため、上記のような検知部材、すなわちレバーが正規位置に至ったときに検知部材の押し込み移動が可能となる構造の検知部材を採用すると、コネクタが未嵌合であるにもかかわらず検知部材の押し込み移動が行われてしまい、コネクタを嵌合させる際には、スライドレバーをコネクタから引き出すとともに、検知部材を押し込み移動する前の位置に移動させなければならないという手間を生じるため問題である。
また、回動レバー式のコネクタであっても、レバーを正規位置に回動させてロックした状態で納入すると、コネクタが未嵌合であるにもかかわらず検知部材の押し込み移動が行われてしまい、同様の問題を生じる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタが正規の嵌合状態に至っていない状態での検知部材の押し込み移動を防止することができるレバー式コネクタを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、互いに嵌合可能な一対のコネクタと、この一対のコネクタのうちいずれか一方のコネクタに変位可能に取り付けられ、この変位に伴って前記一対のコネクタの嵌合を助勢するレバーと、前記レバーに形成された装着部に組み付けられるとともに初期位置から検知位置まで押し込み移動可能とされた検知部材と、前記検知部材の押し込み移動を規制する規制手段と、前記一対のコネクタのうち他方のコネクタに設けられ、前記規制手段を解除可能な解除部と、を備え、前記検知部材は、常には前記規制手段によって前記初期位置からの押し込み移動を規制された状態で前記装着部に組み付けられ、前記一対のコネクタが正規の嵌合状態に至って初めて前記解除部による前記規制手段の解除が可能となるところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記レバーは、前記一対のコネクタの嵌合方向に対し交差方向をなして前記一方のコネクタにスライド可能に組み付けられるスライダと、このスライダのスライド方向後端部に設けられ、後方から押圧面を押圧操作されることにより同スライダのスライド操作を行う操作部と、を備えたスライドレバーであって、前記装着部は、前記操作部に設けられるとともに、同操作部の外面における前記押圧面を除く面に形成されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記検知部材には、同検知部材の押し込み移動方向とは交差方向に弾性変形可能とされた弾性片が設けられ、前記規制手段は、前記装着部に形成された規制面と、前記弾性片に形成されるとともに前記規制面に対して前記検知部材の押し込み方向に当接する当接面と、からなり、前記一対のコネクタが正規の嵌合状態に至ると、前記解除部が前記弾性片を前記当接面が前記規制面から外れる規制解除方向に弾性変形させるところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のものにおいて、前記規制面は、前記当接面から押圧力を受けると、前記弾性片を前記規制解除方向とは反対側へ押圧する方向の力を生じさせる傾斜をなしているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のものにおいて、前記装着部には、前記検知部材の押し込み移動方向に沿って延びるガイド部が設けられ、前記検知部材には、前記ガイド部に対して嵌合可能な被ガイド部が設けられているところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のものにおいて、前記検知部材は、前記検知位置に押し込み移動された際の後端が前記レバーの外面と面一に配される設定とされているところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のものにおいて、前記レバーは、待受位置から嵌合位置に変位することにより前記一対のコネクタを互いに引き寄せて正規の嵌合状態とするものであり、前記一方のコネクタもしくは前記他方のコネクタと前記検知部材とには、前記検知部材が前記検知位置まで押し込み移動された際に互いに係合する係合部が設けられ、この係合部は、前記検知部材の前記レバーの待受位置側への変位を規制可能とされているところに特徴を有する。
請求項8の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のものにおいて、前記係合部には、前記検知部材の前記検知位置から前記初期位置への引き抜き方向に向かってその交差方向へ少しずつ張り出す傾斜の傾斜面が形成されているところに特徴を有する。
請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のものにおいて、前記係合部には、前記検知部材の前記検知位置から前記初期位置への移動の際に引っ掛かり可能な段差部が形成されているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
検知部材は、常には規制手段によって初期位置からの押し込み移動を規制された状態で、一方のコネクタに取り付けられたレバーの装着部に組み付けられ、一対のコネクタが正規の嵌合状態に至って初めて他方のコネクタに設けられた解除部による規制手段の解除が可能となる。これにより、一対のコネクタが正規の嵌合状態に至っていない状態(つまり未嵌合もしくは半嵌合状態)での検知部材の押し込み移動を防止することができる。
<請求項2の発明>
検知部材は、レバーの操作部に設けられた装着部に装着されているから、操作部を押圧操作した手指で検知部材の押し込み移動を行うことができ、もってコネクタの嵌合から検知部材の押し込み移動までの作業をスムーズに行うことができる。また、装着部は、操作部の外面における前記押圧面を除く面に形成されているから、検知部材が操作部の押圧操作の邪魔になるおそれがない。
<請求項3の発明>
一対のコネクタが正規の嵌合状態に至ると、他方のコネクタに設けられた解除部が検知部材の弾性片を規制解除方向に弾性変形させる。すると、この弾性片に形成された当接面が規制面から外れて規制手段の解除がなされる。
<請求項4の発明>
規制面と当接面とが当接することによって、規制面には、弾性片を規制解除方向(当接面が規制面から外れる方向)とは反対側へ押圧する方向の力が生じる。これにより、規制面と当接面とが強く当接し合ったとしても、弾性片が規制解除方向へ弾性変形することが防止され、もって検知部材が無理に押し込まれてしまうことを防ぐことができる。
<請求項5の発明>
装着部には、検知部材の押し込み移動方向に沿って延びるガイド部が設けられ、検知部材には、このガイド部に対して嵌合可能な被ガイド部が設けられている。これにより、検知部材は、被ガイド部とガイド部との嵌合によって押し込み移動をガイドされるので、その移動動作の信頼性が優れる。
<請求項6の発明>
検知部材は、検知位置に押し込み移動された際の後端が、レバーの外面と面一に配される設定とされているので、検知部材の後端がレバーの外面と面一になっているか否かという明確な基準でもって検知部材が検知位置に至ったか否かを知ることができる。これにより、作業者が、検知部材が検知位置に至っていないにもかかわらず、検知位置に至ったと勘違いしてしまう事態を防ぐことができる。
<請求項7の発明>
レバーが嵌合位置に変位した状態で、検知部材が検知位置まで押し込み移動されると、一方のコネクタと検知部材とに設けられた係合部が互いに係合し、検知部材はレバーの待受位置側への変位を規制される。これにより、レバーは待受位置側への変位を規制されるから、一対のコネクタは正規の嵌合状態に確実に保持される。
<請求項8の発明>
係合部には、検知部材の検知位置から初期位置への引き抜き方向に向かってその交差方向へ少しずつ張り出す傾斜の傾斜面が形成されているから、検知部材が不用意に引き抜かれにくく、もってレバーが待受位置に変位してしまうことを確実に規制できる。
<請求項9の発明>
係合部には、検知部材の検知位置から初期位置への移動の際に引っ掛かり可能な段差部が形成されているから、検知部材が不用意に引き抜かれにくく、もってレバーが待受位置に変位してしまうことをより確実に規制できる。
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態1を図1〜図13によって説明する。
本実施形態のコネクタは、図1に示すように、ワイヤハーネス(図示せず)の端末部に接続されるハーネス側コネクタ10(本発明における一方のコネクタに該当する)と、図示しない機器に取り付けられるとともにハーネス側コネクタ10と嵌合・離脱可能とされた機器側コネクタ70(同他方のコネクタに該当する)とを備えている。そして、ハーネス側コネクタ10には両コネクタ10,70の嵌合を助勢するスライドレバー30が取り付けられている。以下、各構成部材において、両コネクタ10,70における嵌合面側をそれぞれ前方として説明する。
ハーネス側コネクタ10は、ワイヤハーネスの端末に接続された図示しない3本の端子金具を収容可能な合成樹脂製のハウジング11を備えている。このハウジング11は、図2および図3に示すように、全体として横長の長円形のブロック状をなすとともに、端子金具を収容可能な3つの端子収容部12を備えている。各端子収容部12は、前方から見た外形形状が略円形状をなすタワー状をなし、それぞれ所定の間隔を空けて横方向に並べられている。各端子収容部12には、後方から端子金具が挿入可能とされるとともに、その前端壁にはバスバー挿通孔12Aが形成され機器側コネクタ70に備えられたバスバー74が挿通可能とされている。
各端子収容部12の外周には、図4に示すように、端子収容部12を個別に覆う円筒状をなす金属製のシールドシェル13が備えられ、シールドシェル13の後側には、図5に示すように、全体として横長の長円形状をなすアルミダイキャスト製の保持部材14が取り付けられている。このシールドシェル13および保持部材14によって、ワイヤハーネスの端末部はシールドされている。なお、保持部材14の後側には、ワイヤハーネスを一括シールドするシールド部材(図示せず)を接続可能な金属製の接続部材(図示せず)が取り付けられようになっている。
また、シールドシェル13の略後半領域の外周には、図4に示すように、シールドシェル13を包囲する収容壁15が形成され、この収容壁15の外周には、全体としてリング状をなすシール部材16が装着されている。
そして、ハウジング11には、3つの端子収容部12を一括して包囲可能な横長長円形の筒状をなすフード部17が備えられている。このフード部17における上壁および下壁の内側には、後述するスライドレバー30のスライダ31が、この上壁および下壁に沿って挿通可能なスライダ挿通部18が設けられている。スライドレバー30のスライダ31は、スライダ挿通部18に対して右端側(図1の上側)から挿抜可能とされており、以降、このフード部17における右側の壁部(スライダ31が挿抜される側の壁部)を挿抜壁部17Aと称する。
また、ハウジング11には、図2に示すように、カムピン導入路19が上下に一対設けられている。カムピン導入路19は、ハウジング11の正面に開放されるとともにそれぞれスライダ挿通部18に連通されている。
また、フード部17の上壁および下壁には、それぞれフード部17を厚さ方向に貫通してスライダ挿通部18に連通する窓部20が設けられている。この窓部20は、フード部17の後端縁に沿ってハウジング11の長さ方向に延びる形状をなしている。そして、各窓部20の右方(図1における上方)には、山状をなしてスライダ挿通部18に突出する乗上げ部21が設けられ、この乗上げ部21の後方には、スライダ31の抜け止めを行う抜止め部(図示せず)が設けられている。
また、フード部17の挿抜壁部17Aには、図2に示すように、フード部17の前縁から後方へ向かって前後方向に長い略長方形状に切り欠かれてなる切欠部22が形成されている。この切欠部22には、後述する解除用突部77が通過可能とされている。
そして、フード部17の挿抜壁部17Aにおける切欠部22の後方には、後述する検知部材側係合部58と係合可能なコネクタ側係合部23が設けられている。このコネクタ側係合部23については、後ほど詳しく説明する。
ハーネス側コネクタ10に取り付けられているスライドレバー30は、待受位置と、嵌合位置(図10参照)との間でスライド可能に組み付けられ、スライドレバー30が待受位置から嵌合位置にスライドすることにより両コネクタ10,70が互いに引き寄せられて正規の嵌合状態に至るようになっている。スライドレバー30は合成樹脂製であって、図6に示すように、スライド方向に長い略長方形の板状をなす一対のスライダ31と、このスライダ31のスライド方向後端部同士(右端部同士)を繋ぐ操作部32とを備え、全体として門形形状をなしている。このスライドレバー30は、両スライダ31をフード部17の挿抜壁部17A側からスライダ挿通部18にそれぞれ差し込んで装着されるようになっている。そして、両スライダ31は、スライダ挿通部18を左右方向(両コネクタ10,70の嵌合・離脱方向と略直角方向)にスライド可能となっている。
両スライダ31における外面(対向する内面とは反対側の面)には、それぞれカム溝33が形成されている。各カム溝33は、スライダ31が左方に移動するにつれて両コネクタ10,70の嵌合が深まるよう、右方(スライダ31の挿入方向後方)に向かって機器側コネクタ70に対する嵌合方向後方に斜めに傾いた形状をなしている(図9および図10参照)。
各スライダ31の外面におけるフード部17の窓部20に対応する位置には、スライダ31の長さ方向に一対ずつ抜止め片34と検知片35とが設けられている。抜止め片34および検知片35は、それぞれスライダ31の板厚方向に弾性変形可能とされており、抜止め片34は、スライド方向前側に配されるとともに、スライド方向に対して略直角をなして外方に突出する抜止め面34Aを備えている(図6参照)。また、検知片35は、抜止め片34よりもスライド方向後側に配されるとともに、山状をなして突出する突出部35Aを備えている。
そして、スライドレバー30が待受位置にあるときには、カム溝33の入口がカムピン導入路19内に位置して機器側コネクタ70のカムピン76が係合可能な状態になるとともに、抜止め片34の抜止め面34Aが図示しない抜止め部に係止して、スライドレバー30の引き抜き(ハーネス側コネクタ10からの離脱)が規制される。
そして、スライドレバー30が嵌合位置にあるときには、スライドレバー30の操作部32がハーネス側コネクタ10の挿抜壁部17Aに当接してそれ以上の押し込みが規制されるとともに、検知片35の突出部35Aが抜止め部に係合した状態となる。
操作部32の外面における右側の面(スライド方向後側の面)は、スライドレバー30をスライド方向前方にスライドさせる際に、右方(スライド方向後方)から指で押圧される押圧面36とされている。押圧面36は、全体として両スライダ31の対向方向に長い長方形状をなしている。この押圧面36には、一面に凹凸形状が付されることにより、平坦な面とされている場合に比べて指に対する摩擦力の向上が図られ、スライダ31の操作を行いやすくされている。なお、操作部32における両端部には、指を引っ掛け可能な凹み形状をなす指掛け部37が設けられている(図6参照)。
そして、操作部32には、後述する検知部材50が組み付けられる装着部38が設けられている。装着部38は、押圧面36とは反対側の面(操作部32の外面における押圧面36を除く面)に設けられて一対のスライダ31間に形成されている。操作部32は、スライドレバー30が嵌合位置にあるときにハウジング11の外側に露出した状態となる部分であり、この操作部32に装着部38が設けられることによって、スライドレバー30が嵌合位置にあるとき(両コネクタ10,70が正規の嵌合状態に至ったとき)の検知部材50の操作が可能となる。
装着部38は、操作部32の左側の面(挿抜壁部17Aに対向する側の面)を右側に凹ませてなり、左方および操作部32の短手方向(両コネクタ10,70の嵌合方向)に開口している。そして、装着部38に装着された検知部材50は、その短手方向(両コネクタ10,70の嵌合方向)に押し込み移動可能とされている。また、操作部32には、左方の開口を部分的に覆う底板部39が架け渡されている。
装着部38における互いに向き合う両側面には、検知部材50の押し込み移動方向に沿って延びる一対のガイド溝40(本発明のガイド部に該当する)が設けられている。ガイド溝40は、装着部38の短手方向(検知部材50の押し込み移動方向)にわたって形成され、装着部38の両側面をそれぞれ側方へ凹ませた溝状をなしている。
また、装着部38における両側面には、一対の規制部41が設けられている。一対の規制部41は、底板部39よりも検知部材50の押し込み移動方向前方に配されるとともに底板部39の上面位置から検知部材50の押し込み移動方向に対して交差方向(底板部39の板面方向に対して略直角方向)に突出している。この規制部41の後側の面は、底板部39側から突出端側に向かって少しずつ後方へ突出する傾斜をなす規制面41Aとされている(図11参照)。
なお、装着部38における後端部には、その上縁から前方へ向かって略四角形に切り欠かれてなる治具差込部42が設けられている。この治具差込部42は、治具の先端を差し入れ可能な形状寸法とされている。
装着部38に組み付けられた検知部材50は、初期位置(図11参照)から検知位置(図13参照)まで押し込み移動可能とされている。検知部材50は、図7に示すように、その押し込み移動方向に若干長い略長方形の枠状をなす本体部51と、この本体部51の長手方向両側枠部から押し込み移動方向前方へ延出する一対の弾性片52と、両弾性片52の前端(自由端)同士を連結する連結部53と、を備えており、一対の弾性片52と連結部53とは略門型をなしている。
本体部51の両側枠部には、装着部38のガイド溝40に嵌合可能な形状をなして側方へ張り出す一対のガイドリブ54(本発明における被ガイド部に該当する)が設けられている。ガイドリブ54は、両側枠部の長手方向に連なって延びている。
各ガイドリブ54の側面(張り出し端面)には、側方(ガイドリブ54の張り出し方向)に突出する形状をなして装着部38に係合可能とされた一対の離脱防止部55が設けられている。この離脱防止部55の係合によって検知部材50の装着部38からの離脱が防止される。
本体部51における検知部材50の押し込み移動方向後側の端部(すなわち、検知部材50の後端部)には、検知部材50を押し込み移動させる際に押圧操作するための押込み部56が設けれている。押込み部56は、検知部材50の押し込み移動方向に対して略直角をなす略長方形の壁状をなし、装着部38の後端の開口を塞ぐ形状とされている。
押込み部56の後面は、検知部材50を押し込み移動させる際に指を押し当てる指当て面57とされている。検知部材50が検知位置にあるときには、図14に示すように、この指当て面57が操作部32の後面(外面)と面一に配される設定とされている。
そして、押込み部56の前面には、コネクタ側係合部23と係合可能な検知部材側係合部58が設けられている。コネクタ側係合部23は、図2に示すように、前後方向に開口する略門型をなして挿抜壁部17Aから右方へ突出しており、詳しくは、コネクタ側係合部23は、挿抜壁部17Aから右方へ立ち上がる一対の立上り部23Aとその立上り端同士を連結する天井部23Bとからなる。そして、挿抜壁部17A、立上り部23Aおよび天井部23Bに囲まれてなる開口に、検知部材側係合部58が内嵌可能となっている。
天井部23Bの内面(挿抜壁部17Aと対向する側の面)は、図13に示すように、後方へ向かって検知部材側係合部58との嵌合方向(開口の開口方向)に対して交差方向へ少しずつ張り出す、言い換えると、後方へ向かって挿抜壁部17Aに少しずつ接近する傾斜をなす傾斜面24とされ、コネクタ側係合部23の開口の高さ寸法は後方へ向かって少しずつ小さくなっている。なお、天井部23Bの後端部には、図11に示すように、天井部23Bの外面(右面)を外側から内側(右側から左側)に凹み形成された凹部25が設けられている。この凹部25は、図示しない治具の先端が入り込み可能な形状寸法とされている。
そして、検知部材側係合部58は、全体としてコネクタ側係合部23の開口に内嵌可能な略直方体状をなしている。そして、検知部材側係合部58の上面(コネクタ側係合部23と係合した状態で天井部23Bの内面と対向する面)は、天井部23Bの内面と同じ傾斜をなし、詳しくは、検知部材50の押し込み移動方向後側へ向かって検知部材側係合部58の高さ寸法を少しずつ小さくする傾斜をなす傾斜面59とされている。
弾性片52は、本体部51との連結部分を基端として上下方向(検知部材50の押し込み移動方向とは交差方向)に弾性変形可能とされている(図12参照)。各弾性片52の前端面は、図11に示すように、装着部38の規制面41Aに対して検知部材50の押し込み移動方向に当接可能な当接面60とされている。この当接面60は、規制面41Aと同じ傾斜をなし、底板部39側に向かって少しずつ押し込み移動方向前方に突出する傾斜をなしている。この当接面60は、検知部材50が初期位置にあるときには、規制面41Aに非常に接近した位置に配されるように設定されており、当接面60と規制面41Aとが突き当たることで検知部材50の初期位置からの押し込み移動が規制される。この当接面60が本体部51の両側に一対設けられることにより、検知部材50は、その両側2箇所において押し込み移動の規制がなされる。これにより、押し込み移動に対する規制力が強く作用するので、その規制が解除されない状態での検知部材50の無理な押し込み移動が確実に防止される。そして、当接面60は、弾性片52が上方へ弾性変形したときには、規制面41Aの上方位置にずれて配されるようになっている(図12参照)。これにより、当接面60が規制面41Aに突き当たらなくなり、検知部材50の押し込み移動規制が解除される。
弾性片52の先端同士を連結している連結部53は、左側(ハーネス側コネクタ10の挿抜壁部17A側)へ突出する形状をなしている。この連結部53の突出寸法は、その突出端が底板部39よりも左方、言い換えると、後述する解除用突部77の配される位置へ若干突出する寸法とされている(図11参照)。
そして、機器側コネクタ70は、金属製のシェル体71と合成樹脂製の端子保持体72とを備えている。
シェル体71は、全体として横長の略長方形断面をなしている。このシェル体71には、円筒形をなして前後方向に貫通する3つの嵌合筒部73が横方向に並列して形成されている。
端子保持体72は、シェル体71に組み付けられている。そして、端子保持体72には、3本のバスバー74が、端子保持体72を前後方向に貫通する形態でインサート成形されている。各バスバー74の後端部は機器の端子部(図示せず)に接続可能な機器接続部75とされ、前端部はハーネス側コネクタ10の端子金具に接続可能とされている。端子保持体72は、シェル体71の各嵌合筒部73内に各バスバー74が配されるようにして組み付けられ、各嵌合筒部73における端子保持体72の前側部分には、ハーネス側コネクタ10の端子収容部12が内嵌可能とされている。なお、シェル体71の嵌合筒部73によって、各バスバー74の前端部が個別にシールドされている。
シェル体71における幅方向中央位置には、上下一対のカムピン76が設けられている。このカムピン76とスライドレバー30のカム溝33との係合によるカム作用によって、スライドレバー30を差し込むことにより両コネクタ10,70が互いに引き寄せられる。
また、シェル体71の幅方向における左側(図1における上側)の面、言い換えると、左端に配された嵌合筒部73の左端面には、左方(同上方)に突出する解除用突部77(本発明における解除部に該当する)が設けられている。この解除用突部77は略直方体状をなし、ハーネス側コネクタ10のフード部17の切欠部22に差し込み可能とされている(図12および図13参照)。
そして、両コネクタ10,70が正規の嵌合状態に至ると、解除用突部77は、装着部38の底板部39の後方に至るようになっている。この解除用突部77は、底板部39の上面位置まで突出する高さ寸法を備えており、解除用突部77が連結部53の下方に入り込むことにより、弾性片52が、規制部41の突出寸法よりも大きい寸法だけ上方へ弾性変形するようになっている。
次に、両コネクタ10,70を嵌合させる場合について説明する。
まず、ハーネス側コネクタ10は、ハウジング11の各端子収容部12に端子金具を挿入するとともにスライドレバー30を嵌合位置に収めた状態で、機器側コネクタ70との組み付け現場へ搬送される(図5参照)。このとき、検知部材50は初期位置に組み付けられ、当接面60と規制面41Aとによって押し込み移動を規制されている(図11参照)。ここで、検知部材50に押し込み方向の力が作用し、当接面60が規制面41Aに当接した場合には、規制面41Aには、規制面41Aの傾斜によって弾性片52を規制解除方向とは反対方向へ押圧する方向の力が生じる。これにより、規制面41Aと当接面60とが強く当接し合ったとしても、弾性片52が規制解除方向へ弾性変形することが防止されるから、無理に移動規制が解除されて検知部材50が押し込まれてしまうことを防ぐことができる。
また、当接面60は規制面41Aと同じ傾斜をなしているので、当接面60と規制面41Aとは面同士で当たり合うようになっており、より確実に無理な移動規制の解除が防止される。
次に、搬送されたハーネス側コネクタ10を、機器側コネクタ70に嵌合する。まず、嵌合位置に収容されているスライドレバー30を待受位置まで引き出す(図1参照)。このとき、スライダ31の抜止め片34は、一端フード部17の乗上げ部21に乗り上げた後、図示しない抜止め部に係止するようになっている。これにより、作業者は、抜止め片34が乗上げ部21を乗り越える手ごたえを感じ、スライドレバー30が待受位置に至ったという節度感を得られる。
次いで、ハーネス側コネクタ10のカムピン導入路19と機器側コネクタ70のカムピン76とを位置合わせしつつ、フード部17の前端部をシェル体71の嵌合筒部73の前端部に外嵌させる。カム溝33の入口にカムピン76が係合するまで両コネクタ10,70を近づけると、解除用突部77が切欠部22のすぐ手前位置に配された状態となる。そして、スライドレバー30の操作部32を左方から手で押圧操作すると、図9に示すように、スライダ31がスライダ挿通部18を右方へ押し込まれていき、このスライダ31の変位に伴って、両コネクタ10,70は互いに引き寄せられていく。このとき、解除用突部77と切欠部22とが嵌まり合った状態で両コネクタ10,70が接近していくから、両コネクタ10,70の位置関係が接近途中で上下方向にずれないようになっている。
ここで、スライドレバー30の操作中、すなわち両コネクタ10,70が半嵌合状態にあるときに、作業者が両コネクタ10,70を嵌合し終えたと勘違いし、検知部材50を押し込もうとする場合がある。ところが、両コネクタ10,70が半嵌合の状態では、ハーネス側コネクタ10の搬送時、すなわちハーネス側コネクタ10が単体時のときと同様、検知部材50の押し込み移動の規制は解除されないため、検知部材50を押し込み移動させることができず、それによって、作業者は、両コネクタ10,70が半嵌合の状態にあることに気付くことができる。これにより、両コネクタ10,70の嵌合作業が作業者の勘違いによって中断されてしまうおそれがない。
そして、作業者が、スライドレバー30を確実に嵌合位置まで移動させると、両コネクタ10,70は、バスバー74と端子金具とが接続されて正規の嵌合状態に至る(図10参照)。両コネクタ10,70が正規の嵌合位置に至ったときには、図12に示すように、機器側コネクタ70の解除用突部77が検知部材50の連結部53に下側(図12における下側)に入り込んで、弾性片52を上方(規制解除方向)に弾性変形させた状態となる。これにより、当接面60が規制面41Aの上方にずれ、検知部材50の押し込み移動規制が解除される。
こうして、検知部材50の押し込み移動の規制は、両コネクタ10,70が正規の嵌合状態に至って初めて解除される。言い換えると、両コネクタ10,70が正規の嵌合状態に至らない限りは、検知部材50の押し込み移動の規制が解除されることはない。したがって、ハーネス側コネクタ10が単体のとき、もしくは、両コネクタ10,70が半嵌合状態のときに移動規制が解除されてしまい、検知部材50が不用意に押込み移動されてしまうおそれはない。
また、両コネクタ10,70の嵌合動作に伴って押し込み移動の規制が解除される、すなわち両コネクタ10,70が正規の嵌合状態に至ると自動的に押し込み移動の規制が解除されるようになっているから、例えば、両コネクタ10,70の嵌合作業を終えた後に、別途移動規制の解除操作を行わなければならない場合に比べて作業の簡略化を図ることができる。
次に、両コネクタ10,70が正規の嵌合状態に至っているか否かを確認するために検知部材50の押込み部56の指当て面57を指で押圧する。このとき、検知部材50は、スライドレバー30の操作部32に装着されているから、操作部32を押圧操作した手指で引き続き検知部材50の押し込み移動を行うことができる。これにより、両コネクタ10,70の嵌合作業から検知部材50の押し込み移動までの一連の作業をスムーズに行うことができる。また、検知部材50は、スライド操作の際に指を当てる押圧面36の裏側に装着されているから、検知部材50が操作部32の押圧操作の邪魔になるおそれがない。
そして、指当て面57を押圧された検知部材50は押し込み移動される。ここで、装着部38には、検知部材50の押し込み移動方向に沿って延びるガイド溝40が設けられ、検知部材50には、このガイド溝40に対して嵌合可能なガイドリブ54が設けられているから、検知部材50は、ガイドリブ54がガイド溝40に嵌まった状態で押し込み移動される。すなわち、検知部材50は、ガイドリブ54とガイド溝40との嵌合によって移動動作をガイドされるので、その移動動作の信頼性が優れる。
そして、検知部材50の連結部53が解除用突部77を乗り越えることにより弾性片52が弾性復帰し、検知部材50は検知位置に至る(図13参照)。このように、弾性片52は弾性変形したまま留め置かれることがないから、疲労による損傷等が防止される。
また、検知部材50が検知位置に至ると、押込み部56が装着部38の開口を塞ぐように嵌まり、指当て面57が操作部32の後側の面と面一に配される。このように、検知部材50が検知位置に押し込み移動された際に、指当て面57(検知部材50の後端)が、操作部32の後側の面と面一に配される設定とされているので、指当て面57が操作部32の後側の面と面一になっているか否かという明確な基準でもって検知部材50が検知位置に至ったか否かを知ることができる。ここで、このような明確な基準がない場合、例えば、検知部材50の位置が深いか浅いかという曖昧な基準しかない場合には、作業者が、検知部材50が検知位置に至っていないにもかかわらず、検知位置に至ったと勘違いして両コネクタ10,70の嵌合作業を終えてしまうおそれがある。しかし、本実施形態の構成によれば、検知部材50の検知位置の基準が明確であるからこのような事態を防ぐことができる。
こうして検知部材50が検知位置に至ったときには、検知部材側係合部58がコネクタ側係合部23に係合するとともに、検知部材50の押込み部56がコネクタ側係合部23の後端に当接し、検知部材50のそれ以上の押し込みが規制される。
そして、両コネクタ10,70が正規の嵌合状態に至るとともに検知部材50が検知位置に押し込まれた状態では、スライドレバー30に引き抜き力が作用した場合には、検知部材側係合部58がコネクタ側係合部23の天井部23Bに当接することによって、検知部材50は、天井部23B側、すなわちスライドレバー30の引き抜き方向への変位を規制される。これにより、スライドレバー30が無理に引き抜かれてしまうことが防止され、両コネクタ10,70は正規の嵌合状態に確実に保持される。
また、両係合部23,58には、検知部材50の検知位置から初期位置への抜け出し方向に向かってその交差方向へ少しずつ張り出す傾斜の傾斜面24,59が形成されている。これにより、スライドレバー30に強い引き抜き力が作用し、両係合部23,58の傾斜面24,59同士が強く当たりあったときには、この傾斜面24,59の傾斜によって検知部材50にはその抜け出し方向と反対方向への力が作用するから、検知部材50が不用意に抜け出しにくい。すなわち、スライドレバー30に強い引き抜き力が作用しても、検知部材50が抜け出してしまうことが回避され、もってスライドレバー30の不用意な引き抜きが確実に防止される。
次に、メンテナンス等のために両コネクタ10,70を離脱させる場合について説明する。
両コネクタ10,70が正規の嵌合状態にあるときには、検知部材50は、指当て面57が操作部32の後面と面一となって装着部38に入り込んだ状態となるとともに、装着部38の治具差込部42と検知部材側係合部58の凹部25とが上下(図13における上下)に連なった状態となっている。そして、治具差込部42に治具を差し込むと、その治具の先端は、検知部材側係合部58の凹部25を介してコネクタ側係合部23の後端に当接している検知部材50の押込み部56の前面に当たる。そして、治具の先端を押込み部56の前面に当てて検知部材50を後方へ引き出すことにより、検知部材50をスムーズに引き抜くことができる。このように、装着部38の治具差込部42とコネクタ側係合部23の凹部25とによって、指当て面57が操作部32の後面と面一になっていても、検知部材50の引き抜きを用意に行うことができるようになっている。
そして、検知部材50を初期位置まで引き出すと、検知部材側係合部58とコネクタ側係合部23との係合が外れ、スライドレバー30の引き出しが可能となる。そして、スライドレバー30の操作部32の両指掛け部37に指を引っ掛けて操作部32に引き抜き力を加え、スライダ31をスライダ挿通部18から引き抜いていく。すると、この引き抜き動作に伴って、カム溝33とカムピン76との係合によるカム作用により両コネクタ10,70が徐々に離間していき、ハーネス側コネクタ10と機器側コネクタ70とを取り外すことができる。
以上説明したように本実施形態によれば、検知部材50は、常には当接面60と規制面41Aとが突き当たることで初期位置からの押し込み移動を規制された状態で、ハーネス側コネクタ10に取り付けられたスライドレバー30の装着部38に組み付けられ、両コネクタ10,70が正規の嵌合状態に至って初めて機器側コネクタ70に設けられた解除用突部77によって押し込み移動の規制を解除される。これにより、両コネクタ10,70が正規の嵌合状態に至っていない状態(つまり未嵌合もしくは半嵌合状態)での検知部材50の押し込み移動を防止することができる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2に係るコネクタを図14によって説明する。
本実施形態のコネクタは、コネクタ側係合部90および検知部材側係合部91の形状が異なる点で、実施形態1とは相違する。なお、実施形態1と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。
コネクタ側係合部90は、実施形態1と同様、前後方向(ハーネス側コネクタ92と機器側コネクタ70との嵌合方向)に開口する略門型をなしてハーネス側コネクタ92の挿抜壁部93から右方(図14における上方)へ突出する形状をなし、右方へ立ち上がる一対の立上り部90Aとその立上り端同士を連結する天井部90Bとを備えている。この立上り部90A、天井部90Bおよび挿抜壁部93に囲まれてなる開口に、検知部材側係合部91が内嵌可能となっている。
天井部90Bの略後側部分には、略前側部分よりも内方(挿抜壁部93側)へ突出する段差部94が形成されている。そして、天井部90Bの内面(挿抜壁部93と対向する面)は、挿抜壁部93に対して略平行をなすとともに、段差部94における前側面94Aは、この内面に対して略直角をなしている。なお、天井部90Bの後端部には、実施形態1と同様、外側から内側に凹み形成された凹部95が設けられている。
一方、検知部材96には、実施形態1と同様、コネクタ側係合部90と係合可能な検知部材側係合部91が設けられている。この検知部材側係合部91は、押込み部97の前側の面に設けられ、全体としてコネクタ側係合部90の開口に内嵌可能な略直方体状をなしており、その前後方向の幅寸法は、実施形態1に比べて小さくされている。
検知部材側係合部91の前端部には、コネクタ側係合部90の天井部90B側へ突出する段差部98が形成されている。検知部材側係合部91の上面(コネクタ側係合部90と係合した状態で天井部90Bの内面と対向する面)は、天井部90Bの内面と略平行をなすとともに、段差部98の後側面98Aはこの上面に対して略直角をなしている。
そして、検知部材96が検知位置に至った状態では、段差部94,98同士が前後方向にずれた位置に配されるとともに、段差部98の後側面98Aと、段差部94の前側面94Aとが上下方向にずれた位置において対向した状態に配される。
これにより、両コネクタ92,70が正規の嵌合状態に至るとともに検知部材96が検知位置に押し込まれた状態で、スライドレバー99に強い引き抜き力が作用すると、検知部材側係合部91がコネクタ側係合部90の天井部90Bに当接する。このとき、検知部材96が抜け出し方向へ移動しようとすると、検知部材側係合部91の段差部98の後側面98Aと、コネクタ側係合部90の段差部94の前側面94Aとが引っ掛かることにより、検知部材96の抜け出しが防止される。したがって、実施形態1と同様、スライドレバー99に強い引き抜き力が作用しても、検知部材96が抜け出してしまうことが回避され、もってスライドレバー99の不用意な引き抜きが確実に防止される。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1では、コネクタ側係合部23と検知部材側係合部58とには傾斜面24,59が形成され、実施形態2では、コネクタ側係合部90と検知部材側係合部91とには段差部94,98が形成されているが、これに限らず、例えば、コネクタ側係合部と検知部材側係合部とには段差部が形成されるとともにその段差部に傾斜面が形成されるようにしてもよく、また傾斜面も段差部も形成されない平坦な面としてもよい。
(2)上記実施形態では、本発明を、スライドレバー式のコネクタに適用したが、本発明は、回動レバー式のコネクタにも適用可能である。また、コネクタの形状によっては、レバーおよび検知部材を機器側コネクタに設け、解除用突部をハーネス側コネクタに設けるようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、規制手段は、弾性片52に形成された当接面60と、装着部38に設けられた規制面41Aとからなり、解除用突部77に押されて弾性片52が弾性変形することによって規制手段の解除がなされるようになっているが、これに限らず、規制手段が一方のコネクタに設けられ、規制手段を解除する解除部が他方のコネクタに設けられていれば、その具体的な構成はどのようであっても構わない。
(4)上記実施形態では、両コネクタ10(92),70が正規の嵌合状態に至ると自動的に押し込み移動の規制が解除される構成となっているが、これに限らず、両コネクタが正規の嵌合状態に至った後に、押し込み移動の規制を解除する動作を別途行う構成としてもよい。
(5)上記実施形態では、規制面41Aは傾斜をなしているが、これに限らず、例えば規制面は、底板部の板面に対して略垂直をなす垂直面であってもよい。
(6)上記実施形態では、装着部38にガイド溝40が設けられ、検知部材50にはガイドリブ54が設けられているが、装着部側にガイドリブが設けられ、検知部材側にガイド溝が設けられても良い。また、検知部材の移動動作の信頼性は若干劣るかもしれないが、ガイド溝およびガイドリブを設けなくても良い。
(7)上記実施形態では、検知部材50(96)が検知位置に押し込み移動された際に、指当て面57が、操作部32の後側の面と面一に配される設定とされているが、これに限らず、例えば、他に目印を付する等によって明確な基準を設けて、指当て面と操作部の後面とが面一とならない設定としても構わない。
(8)上記実施形態では、コネクタ側係合部23(90)は略門型をなしているが、これに限らず、例えば、一の立上り部と天井部とからなる逆L字型をなしていてもよい。
(9)上記実施形態では、コネクタ側係合部23(90)はハーネス側コネクタ10(92)に設けられているが、これに限らず、機器側コネクタに設けられていてもよい。このとき、機器側コネクタの解除用突部を検知部材側係合部と嵌合可能な形状にすることにより、解除用突部がコネクタ側係合部を兼ねるようにしてもよい。
実施形態1に係る両コネクタの嵌合前の状態を表す平面図 ハウジングの正面図 ハウジングの平面図 ハーネス側コネクタの正面図 ハーネス側コネクタの平面図 スライドレバーの正面図 検知部材の平面図 検知部材の側面図 両コネクタの嵌合途中の状態を表す平面図 両コネクタの正規の嵌合状態を表す平面図 両コネクタの嵌合前の状態を表す部分拡大断面図 両コネクタが正規の嵌合状態に至って検知部材の規制が解除された状態を表す部分拡大断面図 検知部材を押し込み移動させた状態を表す部分拡大断面図 実施形態2に係る検知部材を押し込み移動させた状態を表す部分拡大断面図
符号の説明
10,92…ハーネス側コネクタ(一方のコネクタ)
23,90…コネクタ側係合部
24…傾斜面
30,99…スライドレバー
31…スライダ
32…操作部
36…押圧面
38…装着部
40…ガイド溝(ガイド部)
41A…規制面
50,96…検知部材
52…弾性片
54…被ガイドリブ(被ガイド部)
58,91…検知部材側係合部
59…傾斜面
60…当接面
70…機器側コネクタ(他方のコネクタ)
77…解除用突部(解除部)
94…段差部
98…段差部

Claims (9)

  1. 互いに嵌合可能な一対のコネクタと、
    この一対のコネクタのうちいずれか一方のコネクタに変位可能に取り付けられ、この変位に伴って前記一対のコネクタの嵌合を助勢するレバーと、
    前記レバーに形成された装着部に組み付けられるとともに初期位置から検知位置まで押し込み移動可能とされた検知部材と、
    前記検知部材の押し込み移動を規制する規制手段と、
    前記一対のコネクタのうち他方のコネクタに設けられ、前記規制手段を解除可能な解除部と、
    を備え、
    前記検知部材は、常には前記規制手段によって前記初期位置からの押し込み移動を規制された状態で前記装着部に組み付けられ、前記一対のコネクタが正規の嵌合状態に至って初めて前記解除部による前記規制手段の解除が可能となることを特徴とするレバー式コネクタ。
  2. 前記レバーは、前記一対のコネクタの嵌合方向に対し交差方向をなして前記一方のコネクタにスライド可能に組み付けられるスライダと、このスライダのスライド方向後端部に設けられ、後方から押圧面を押圧操作されることにより同スライダのスライド操作を行う操作部と、を備えたスライドレバーであって、
    前記装着部は、前記操作部に設けられるとともに、同操作部の外面における前記押圧面を除く面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレバー式コネクタ。
  3. 前記検知部材には、同検知部材の押し込み移動方向とは交差方向に弾性変形可能とされた弾性片が設けられ、
    前記規制手段は、前記装着部に形成された規制面と、前記弾性片に形成されるとともに前記規制面に対して前記検知部材の押し込み方向に当接する当接面と、からなり、
    前記一対のコネクタが正規の嵌合状態に至ると、前記解除部が前記弾性片を前記当接面が前記規制面から外れる規制解除方向に弾性変形させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレバー式コネクタ。
  4. 前記規制面は、前記当接面から押圧力を受けると、前記弾性片を前記規制解除方向とは反対側へ押圧する方向の力を生じさせる傾斜をなしていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のレバー式コネクタ。
  5. 前記装着部には、前記検知部材の押し込み移動方向に沿って延びるガイド部が設けられ、
    前記検知部材には、前記ガイド部に対して嵌合可能な被ガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のレバー式コネクタ。
  6. 前記検知部材は、前記検知位置に押し込み移動された際の後端が前記レバーの外面と面一に配される設定とされていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のレバー式コネクタ。
  7. 前記レバーは、待受位置から嵌合位置に変位することにより前記一対のコネクタを互いに引き寄せて正規の嵌合状態とするものであり、
    前記一方のコネクタもしくは前記他方のコネクタと前記検知部材とには、前記検知部材が前記検知位置まで押し込み移動された際に互いに係合する係合部が設けられ、
    この係合部は、前記検知部材の前記レバーの待受位置側への変位を規制可能とされていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のレバー式コネクタ。
  8. 前記係合部には、前記検知部材の前記検知位置から前記初期位置への引き抜き方向に向かってその交差方向へ少しずつ張り出す傾斜の傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のレバー式コネクタ。
  9. 前記係合部には、前記検知部材の前記検知位置から前記初期位置への移動の際に引っ掛かり可能な段差部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のレバー式コネクタ。
JP2006311995A 2006-11-17 2006-11-17 レバー式コネクタ Expired - Fee Related JP4697125B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006311995A JP4697125B2 (ja) 2006-11-17 2006-11-17 レバー式コネクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006311995A JP4697125B2 (ja) 2006-11-17 2006-11-17 レバー式コネクタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008130288A JP2008130288A (ja) 2008-06-05
JP4697125B2 true JP4697125B2 (ja) 2011-06-08

Family

ID=39555929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006311995A Expired - Fee Related JP4697125B2 (ja) 2006-11-17 2006-11-17 レバー式コネクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4697125B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013105294A1 (ja) 2012-01-10 2013-07-18 住友電装株式会社 レバー式コネクタ

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001110524A (ja) * 1999-10-14 2001-04-20 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk コネクタにおけるロック機構
JP2003086301A (ja) * 2001-09-07 2003-03-20 Sumitomo Wiring Syst Ltd レバー式コネクタ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001110524A (ja) * 1999-10-14 2001-04-20 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk コネクタにおけるロック機構
JP2003086301A (ja) * 2001-09-07 2003-03-20 Sumitomo Wiring Syst Ltd レバー式コネクタ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013105294A1 (ja) 2012-01-10 2013-07-18 住友電装株式会社 レバー式コネクタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008130288A (ja) 2008-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3800312B2 (ja) コネクタ
JP4752606B2 (ja) コネクタ
JP3593959B2 (ja) コネクタ
JP2006244709A (ja) コネクタ、コネクタ検査装置およびコネクタ検査方法
JP2004063090A (ja) 嵌合検知コネクタ
JP6981844B2 (ja) コネクタおよびコネクタ組立体
JP2007052985A (ja) コネクタ
US7267569B2 (en) Connector with a shorting terminal
US20200321731A1 (en) Connector
JP2014127308A (ja) 並列部材、コネクタの嵌合方法、及び機器の組み立て方法
CN109787015B (zh) 连接器
JP4725500B2 (ja) コネクタ
US20220271473A1 (en) Connector
JP4697125B2 (ja) レバー式コネクタ
JP3555591B2 (ja) コネクタ
JP6933941B2 (ja) コネクタおよびコネクタ組立体
US11114801B2 (en) Connector
JP3903885B2 (ja) 検知部材付きコネクタ
JP2012169075A (ja) コネクタ
US11133622B2 (en) Connector with connection detection member
JP2019008970A (ja) コネクタ
JP4826516B2 (ja) コネクタ
JP2005116366A (ja) コネクタ
JP2021005517A (ja) コネクタ
JP2003338344A (ja) レバー式コネクタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090319

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20091005

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091005

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4697125

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees