以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、本発明の移動経路設定装置および移動経路設定システムとしてのナビゲーションシステムであって、移動体である例えば車両の移動状況としての走行を案内誘導する構成を例示して説明する。なお、本発明の情報処理装置および情報処理システムとしては、車両の走行を案内誘導する構成に限らず、いずれの移動体の交通状況を報知する構成が対象となる。図1は、本実施の形態におけるナビゲーションシステムの概略構成を示すブロック図である。図2は、端末装置の概略構成を示すブロック図である。図3は、地図情報を構成する表示用データのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図4は、地図情報を構成するマッチングデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図5は、目的地選択情報テーブルにおけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図6は、ナビゲーションシステムを構成する処理部の概略構成を示すブロック図である。図7は、端末表示部にて画面表示される周辺地図情報を示す概念図である。図8は、端末表示部にて画面表示される周辺地図情報を示す別の概念図である。図9は、端末表示部にて画面表示される周辺地図情報を示す他の実施例の概念図である。図10は、サーバ装置の概略構成を示すブロック図である。図11は、目的地選択情報テーブルのデータ構造の一部を示す概略図である。図12は、サーバ装置を構成するCPUの概略構成を示すブロック図である。
〔ナビゲーションシステムの構成〕
図1において、1は移動経路設定システム、および移動経路報知システムとしてのナビゲーションシステムである。このナビゲーションシステム1は、移動体である例えば車両の移動状況に対応して移動に関する案内を報知するシステムである。なお、移動体としては、車両に限らず、航空機、船舶などいずれの移動体が対象となる。このナビゲーションシステム1は、図1に示すように、移動経路設定装置、および移動経路報知装置としての端末装置100と、演算装置としてのサーバ装置200と、を備えている。これらの端末装置100とサーバ装置200とは、ネットワーク300を介して通信可能に接続されている。このようなナビゲーションシステム1では、この例えば端末装置100が有する地図情報に基づいて、現在位置や目的地に関する情報、目的地までのルート探索や表示、最寄りの所定の店舗の検索やその表示あるいは店舗のサービス内容に関する情報の表示などを実施する。
端末装置100は、図2に示すように、センサ部110と、VICS(Vehicle Information Communication System:道路交通情報通信システム)受信部120と、操作手段としての端末入力部130と、端末表示部140と、音声出力部150と、端末側記憶手段160と、目的地記憶手段としてのメモリ170と、目的地受信手段および端末通信手段としての送受信部180と、処理部190と、などを備えている。このような端末装置100としては、例えば移動体としての車両に搭載される車載型、携帯型、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯型パーソナルコンピュータなどが例示できる。
センサ部110は、移動体である例えば車両の移動の状態、すなわち現在位置や走行状況などを検出して処理部190に所定の信号Sscとして出力する。このセンサ部110は、例えば図示しないGPS(Global Positioning System)受信部と、図示しない速度センサ、方位角センサおよび加速度センサなどの各種センサなどにて構成されている。
GPS受信部は、図示しない人工衛星であるGPS衛星から出力される航法電波を図示しないGPSアンテナにて受信する。そして、GPS受信部は、受信した航法電波に対応した信号に基づいて現在位置の擬似座標値を演算し、GPSデータとして処理部190に出力する。
また、センサ部110のセンサである速度センサは、移動体である例えば車両に配設され、車両の移動速度である走行速度に対応して変動する信号に基づいて、車両の走行速度や実際の加速度を検出する。この速度センサは、例えば車軸や車輪の回転により出力されるパルス信号や電圧値などを読み取る。そして、速度センサは、読み取ったパルス信号や電圧値などの検出情報を処理部190へ出力する。センサである方位角センサは、車両に配設され、図示しないいわゆるジャイロセンサを有し、車両の方位角すなわち車両が前進する走行方向を検出する。この方位角センサは、検出した走行方向に関する検出情報である信号を処理部190へ出力する。センサである加速度センサは、車両に配設され、車両の走行方向における加速度を検出する。この加速度センサは、検出した加速度を、例えばパルスや電圧などによる検出情報であるセンサ出力値に変換し、処理部190へ出力する。
VICS受信部120は、図示しないVICSアンテナを有し、このVICSアンテナにより交通に関する情報を取得する。具体的には、図示しないVICSから、例えばビーコンやFM多重放送などにより、渋滞、交通事故、工事、交通規制などの交通情報(以下、VICSデータという。)を取得する。そして、取得した交通に関する情報を処理部190に所定の信号Sviとして出力する。
端末入力部130は、例えばキーボードやマウスなどで、入力操作される図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。この操作ボタンや操作つまみの入力操作の内容としては、例えばナビゲーションシステム1の動作内容の設定などの設定事項である。具体的には、取得する情報の内容や取得する条件などの設定、目的地の設定、情報の検索、車両の移動状況である走行状態の表示、交通状況の変更に関する内容などが例示できる。そして、端末入力部130は、設定事項の入力操作により、所定の信号Sinを処理部190へ適宜出力して設定させる。なお、この端末入力部130としては、操作ボタンや操作つまみなどの入力操作に限らず、例えば端末表示部140に設けられたタッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作など、各種設定事項を設定入力可能ないずれの構成が適用できる。
端末表示部140は、処理部190にて制御され処理部190からの画像データの信号Sdpを画面表示させる。画像データとしては、例えば地図情報や検索情報などの画像データの他、図示しないTV受信機で受信したTV画像データ、外部装置など光ディスクや磁気ディスク、メモリカードなどの記録媒体に記録されドライブやドライバなどにて読み取った画像データ、メモリ170からの画像データなどである。この端末表示部140としては、例えば液晶表示パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、電気泳動ディスプレイパネルなどが例示できる。
音声出力部150は、例えば図示しないスピーカなどの発音手段を有する。この音声出力部150は、処理部190にて制御され、処理部190からの音声データなどの各種信号Sadを発音手段から音声により出力する。音声により出力する情報としては例えば車両の走行方向や走行状況、交通状況などで、車両の走行を案内する上で運転者などの搭乗者に報知する。なお、音声出力部150は、例えばTV受信機で受信したTV音声データや記録媒体さらにはメモリ170などに記録された音声データなどをも出力手段から適宜出力可能である。また、音声出力部150は、発音手段を設けた構成に限らず、車両に配設されている発音手段を利用する構成としてもよい。
端末側記憶手段160は、例えば図3および図4に示すような地図情報や図5に示すような目的地選択情報テーブル10Aなどを格納、すなわち読み出し可能に記憶する。この端末側記憶手段160は、地図情報が記憶される図示しない地図情報記憶領域と、目的地情報11とテーブル構造にて記録する目的地選択情報テーブル10Aと、などを備えている。なお、ここでは、端末側記憶手段160が上述した3つの記憶領域を備えた構成について例示したが、これに限らず例えば端末側記憶手段160に上述した記憶領域を備えない構成や、さらに他の記憶領域を備えた構成などとしてもよい。また、端末側記憶手段160としては、HD(Hard Disk)、DVD(Digital Versatile Disc)、光ディスク、メモリカードなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどが例示できる。
ここで、地図情報は、例えば図3に示すようないわゆるPOI(Point Of Interest)データである表示用データVMと、例えば図4に示すようなマッチングデータMMと、移動経路探索用地図データと、などを備えている。
表示用データVMは、例えばそれぞれ固有の番号が付加された複数の表示用メッシュ情報VMxを備えている。すなわち、表示用データVMは、一部の領域に関する表示用メッシュ情報VMxに複数分割され、表示用メッシュ情報VMxが縦横に複数連続して構成されている。なお、表示用メッシュ情報VMxは、適宜一部の領域に関する下層の表示用メッシュ情報VMxにさらに複数分割されていてもよい。
そして、表示用メッシュ情報VMxは、例えば交差点の名称などの名称情報VMxAと、道路情報VMxBと、背景情報VMxCと、にて構成されている。名称情報VMxAは、その領域における他要素データである例えば交差点の名称や地域の名称などを絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示されるデータのテーブル構造に構成されている。道路情報VMxBは、その領域における道路要素データである道路を絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示させるデータのテーブル構造に構成されている。背景情報VMxCは、他要素データである著名な場所や建造物などを示すマークや、その著名な場所や建造物などを示す他要素データである画像情報などを絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示されるデータのテーブル構造に構成されている。
一方、マッチングデータMMは、表示用データVMと同様に、例えばそれぞれ固有の番号が付加された一部の領域に関するマッチングメッシュ情報MMxに複数分割され、マッチングメッシュ情報MMxが縦横に複数連続して構成されている。なお、マッチングメッシュ情報MMxは、適宜一部の領域に関する下層のマッチングメッシュ情報MMxにさらに複数分割されていてもよい。各マッチングメッシュ情報MMxは、設定された一辺の長さ、すなわち実際の地形上の長さを地図の縮尺に応じて短縮した長さで矩形状に分割され、所定の角部分に地図情報の全体、例えば地球の地図における絶対座標ZPの情報を有している。
そして、マッチングデータMMは、例えば車両の移動状態を地図情報に重畳させて表示させる際に、車両を表す表示が道路上ではなく建物上に位置するなどの誤表示を防止するため、車両を表す表示が道路上に位置するように表示を修正するマップマッチング処理に利用される。このマッチングデータMMは、複数のリンク列ブロック情報を有している。
リンク列ブロック情報は、図4に示すように、道路を構成し地点を表す地点情報としてのノードNを結ぶ線分である線分情報としてのリンクLが、所定の規則性で複数関連付けられたデータのテーブル構造である。具体的には、道路の所定の長さ例えば甲州街道や青梅街道などの連続する道路のように、リンクLが折れ線上にそれぞれ連なった連続するリンク列となるもので関連付けられている。そして、リンクLは、各リンクL毎に付加された固有の番号である線分固有情報(以下、リンクIDという。)と、リンクLが結ぶ2つのノードNを表す固有の番号などのノード情報とを有している。
さらに、マッチングデータMMのリンク列ブロック情報には、道路の構成に関する情報、例えば車線数、本線か否か、国道や県道、有料道路などの種別やトンネル内などの構成などが関連付けられている。これら道路の構成に関する情報により、表示用データVMに対応して道路を地図表示可能となっている。
また、移動経路探索用地図情報は、例えばマッチングデータMMと同様のテーブル構造、すなわち道路を表すノードNのように地点を表す地点情報とリンクLのように地点を結ぶ線分情報とを有したテーブル構造で、移動経路を探索するために道路を表すための情報構造となっている。
次に、端末側記憶手段160の目的地選択情報テーブル10Aについて説明する。
目的地選択情報テーブル10Aは、図5に示すように、目的地情報11を複数記憶するテーブル構造に構成されている。また、目的地選択情報テーブル10Aには、予め格納できる目的地情報11の数量が決められており、本実施の形態では、例えば目的地選択情報テーブル10Aに格納できる目的地情報11の数量を6個として説明するが、特にこの数量は限定されず、さらに多くの目的地情報11を格納できる構成としてもよく、また1つのみ格納できる構成としてもよい。この目的地情報11は、目的地選択情報テーブル10Aに経由する目的地の順に並べられている。目的地情報11は、ID情報111と、目的地名称情報112と、目的地の位置情報113と、到着予定時刻情報114と、などを1つのデータ構造として関連付けられている。
ID情報111は、各目的地情報11を識別するために関連付けて付与される情報である。また、このID情報111は、後述する経路探索手段で移動経路を探索させる際に移動経路の経由の順番を決定する情報である。したがって、ID情報111は、車両が経由する目的地の順に番号を割り振られる。
目的地名称情報112は、目的地の名称に関する情報である。この目的地名称情報112には、例えば、営業所名、社名、名所や施設などの名称、および個人名などに関する情報が記載されている。
位置情報113は、この目的地の位置を示す情報である。位置情報113は、例えば、目的地の住所、経度緯度、座標などが記載されている。そして、この位置情報113に基づいて、地図情報上における目的地の座標情報が演算処理される。
到着予定時刻情報114は、移動体が目的地に到着すべき大凡の時刻、または到着すべき時間帯などについての情報である。この到着予定時刻情報114は、例えば、営業業務や配達業務などの複数の目的地を決められた時間に到着する必要がある場合において設定される。
また、端末側記憶手段160には、例えば地図情報における所定の地点の情報を取得するための検索情報が記憶されている。すなわち、検索情報は、地図情報上で順次細分化される領域となる都道府県名、市町村名、地区名、地点名などの内容やガイダンスなどの各種情報や、地点としての店舗に関する各種情報などで、例えば階層状に項目情報が関連付けられたツリー構造のテーブル構造となっている。
メモリ170は、端末入力部130で入力操作される設定事項、音楽データや画像データ、目的地選択情報テーブル10Aから読み込んだ目的地情報11などを適宜読み出し可能に記憶する。また、メモリ170には、端末装置100全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを記憶している。このメモリ170としては、例えば停電などにより突然電源が落ちた際にも記憶が保持される構成のメモリ、例えばCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)メモリなどを用いることが望ましい。なお、メモリ170としては、HD、DVD、光ディスクなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
送受信部180は、ネットワーク300を介してサーバ装置200に接続されるとともに、処理部190に接続されている。そして、送受信部180は、ネットワーク300を介してサーバ装置200から端末信号Stを受信可能で、この端末信号Stの取得によりあらかじめ設定されている入力インターフェース処理を実施し、処理端末信号Sttとして処理部190に出力する。また、送受信部180は、処理部190から処理端末信号Sttが入力可能で、この入力される処理端末信号Sttの取得によりあらかじめ設定されている出力インターフェース処理を実施し、端末信号Stとしてネットワーク300を介してサーバ装置200に送信する。
処理部190は、図示しない各種入出力ポート、例えばVICSアンテナが接続されるVICS受信ポート、GPS受信部が接続されるGPS受信ポート、各種センサがそれぞれ接続されるセンサポート、端末入力部130が接続されるキー入力ポート、端末表示部140が接続される表示部制御ポート、音声出力部150が接続される音声制御ポート、端末側記憶手段160が接続される記憶ポート、メモリ170が接続されるメモリポート、送受信部180が接続される送受信ポートなどを有する。そして、処理部190は、各種プログラムとして、図7に示すように、現在位置認識手段191と、目的地読取手段、および目的地情報取得手段としても機能する目的地情報認識手段192と、マップマッチング手段193と、座標マッチング手段194と、部分移動経路設定手段、および移動経路更新手段としても機能する経路探索手段195と、報知手段としての案内報知手段196と、報知手段としての表示制御手段197と、情報検索手段198と、計時手段199と、などを備えている。
現在位置認識手段191は、車両の現在位置を認識する。具体的には、センサ部110の速度センサおよび方位角センサから出力される車両の速度データおよび方位角データに基づいて、車両の現在の擬似位置を複数算出する。さらに、現在位置認識手段191は、GPS受信部から出力される現在位置に関するGPSデータに基づいて、車両の現在の擬似座標値を認識する。そして、現在位置認識手段191は、算出した現在の擬似位置と、認識した現在の擬似座標値とを比較し、別途取得された地図情報上における車両の現在位置を算出し、現在位置を認識する。
また、現在位置認識手段191は、加速度センサから出力される加速度データに基づいて、走行する道路の傾斜や高低差を判断し、車両の現在の擬似位置を算出し、現在位置を認識する。すなわち、立体交差点や高速道路など、平面上で重なる箇所でも、車両の現在位置を正確に認識できる。さらに、山道や坂道を走行する際に、速度データや方位角データのみから得る移動距離と、実際の車両の走行距離との誤差を、検出した道路の傾斜を用いて補正するなどにより正確な現在位置を認識する。
なお、現在位置認識手段191は、現在位置として上述した車両の現在位置の他、端末入力部130にて設定入力された起点となる出発地点などを、擬似現在位置として認識可能である。そして、現在位置認識手段191で得られた各種情報は、メモリ170に適宜記憶される。
目的地情報認識手段192は、送受信部180から受信した目的地情報11を読み取り、端末側記憶手段160の目的地選択情報テーブル10Aに記憶する。この時、目的地情報認識手段192は、目的地選択情報テーブル10Aに格納できる数量、例えば本実施形態では6個の目的地情報11を読み取り目的地選択情報テーブル10Aに格納する。
そして、目的地情報認識手段192は、端末側記憶手段160から目的地選択情報テーブル10Aを認識し、必要な目的地情報11を取得する。この時、目的地情報認識手段192は、目的地選択情報テーブル10Aに配列された目的地情報11のID情報111の順番に目的地情報11を取得する。
また、目的地情報認識手段192は、例えば端末入力部130の入力操作などにより設定入力された目的地に関する目的地情報を取得し、目的地の位置を認識することも可能である。ここで設定入力される目的地情報としては、例えば緯度・経度などの座標、住所、電話番号など、場所を特定するための各種情報、さらにその目的地に到達したい到着予定時刻情報などが入力することが可能である。このように端末入力部130から設定入力された目的地情報は、例えば処理部190により送受信部140からサーバ装置200に送信処理される。
さらに、目的地情報認識手段192は、目的地選択情報テーブル10Aに空きが生じていると判断した場合、サーバ装置200に目的地情報11の送信を促す信号を発信する構成としてもよい。この信号は、例えば、経路探索に用いられた目的地情報11が更新される毎に、すなわち、経路探索手段195にて経路探索が実施され、車両が目的地に到達したことで先の目的地情報11が目的地選択情報テーブル10Aから削除されたときに発信されてもよく、また、複数個の目的地情報11が更新されたときに発信されるものであってもよい。さらには、目的地選択情報テーブル10Aに格納された目的地情報11に示された目的地の全てに到達した後に、新たな目的地情報11の送信を促す信号を発信してもよい。
マップマッチング手段193は、端末側記憶手段160から取得する地図情報に基づいて、現在位置認識手段191にて認識した現在位置を適切に表示させるためのマップマッチング処理をする。このマップマッチング手段193は、上述したように、例えばマッチングデータMMを用い、現在位置を端末表示部140で地図に重畳して表示される位置が、端末表示部140で表示される地図を構成する要素である道路から逸脱しないように、現在位置情報を適宜修正すなわち補正して表示させるマップマッチング処理を実施する。
座標マッチング手段194は、端末側記憶手段160から取得する地図情報のマッチングデータMMのノードNに関する情報である地点情報が同一の点か否かの判断である座標マッチング処理を実施する。すなわち、上述したように、マッチングデータMMのノードNの地点情報を取得し、地点情報を構成する座標情報を読み取る。具体的には、座標情報の座標値の情報やオフセット量に基づいて緯度、経度などの座標値を算出し、異なるノードNが同一の座標値であれば、それらのノードNの地点情報を構成するフラグ情報を読み取り、ノードNが同一の点なのか否かを判断する。そして、同一の点であると判断した場合には、例えばノードNにそれぞれ接続し異なるリンク列ブロック情報を構成するリンクLが互いに交わる道路状態、例えば交差点であると判断する。また、同一の点でないと判断した場合には、例えノードNにそれぞれ接続し異なるリンク列ブロック情報を構成するリンクLが互いに交わらない道路状態、例えば立体交差であると判断する。
経路探索手段195は、現在位置認識手段191にて認識された現在位置情報と、目的地情報認識手段192にて取得した目的地情報11と、端末側記憶手段160に記憶された地図情報と、などに基づいて、車両の走行経路を演算してルート探索し、車両の移動経路に関する移動経路情報を設定する。具体的には、経路探索手段195は、目的地情報認識手段192に、目的地選択情報テーブル10AからID情報111の順に例えば1つの目的地情報11ずつを選択して取得させる。そして、現在位置からの取得した目的地情報11の位置情報113に記載された目的地までの部分移動経路としての移動経路情報を設定する。
また、経路探索手段195は、車両が目的地に到着すると、現在位置認識手段191にて認識された現在位置情報と、目的地情報11の位置情報113とが略一致すると、次の目的地情報11を取得して、この目的地情報11の位置情報113に示される目的地までの移動経路情報を設定する。具体的には、経路探索手段195は、現在位置情報が現在設定されている目的地情報11の位置情報113の例えば所定の距離内に入ると、目的地情報認識手段192に次の目的地情報11を目的地選択情報テーブル10Aから取得させる。そして、ここで取得した次の目的地情報11と、現在位置情報と、地図情報と、などに基づいて次の目的地までの移動経路情報を設定する。
案内報知手段196は、メモリ170に記憶され、車両の走行状況に対応して予め取得した道路情報や地物案内情報に基づいて車両の移動に関する案内、例えば車両の走行を支援する内容の案内を、端末表示部140による画像表示や音声出力部150による発音にて報知する。具体的には、所定の矢印や記号などにより、例えば移動経路としての移動経路情報を端末表示部140の表示画面に表示したり、「700m先、○○交差点を△△方面右方向です。」、「移動経路から逸脱しました。」、「この先、渋滞です。」などの音声出力部150における音声により発音したり、することなどが例示できる。
表示制御手段197は、例えば端末入力部130による入力操作を促して各種情報を設定入力するための各種表示画面などを表示制御する。また、表示制御手段197は、端末表示部140を適宜制御して、例えば図7、図8に示すような周辺地図情報141や、この周辺地図情報141以外の各種情報などを示す画面表示を、端末表示部140で適宜表示させる。また、VICS受信部120にて受信した渋滞状況などを地図情報に重畳させて表示させる。
ここで、表示制御手段197は、周辺地図情報141を端末表示部140に画面表示させる際に、例えば以下のような処理を実施する。すなわち、表示制御手段197は、複数の道路情報Rを有する周辺地図情報141を表示させる。そして、表示制御手段197は、図7に示すように、例えば経路探索手段195にて設定された車両の現在位置から、目的地選択情報テーブル10Aに記載された最初の目的地までの移動経路情報を周辺地図情報141に重畳させて表示させる。
そして、表示制御手段197は、移動経路情報にしたがって車両が最初の目的地に到着すると、この移動経路情報の表示を消去し、図8に示すように、目的地選択情報テーブル10Aの次の目的地情報の目的地までの移動経路情報を周辺地図情報141に重畳させて表示させる。以後、同様にして、表示制御手段197は、目的地に到着する度に次の目的地までの移動経路情報を切り替えて表示させる。
なお、ここでは、表示制御手段197は、例えば図9に示すように、複数の目的地までの移動経路情報が表示され、そのうち現在向かっている目的地までの移動経路情報を例えば他の移動経路とは異なる色で表示するなどして、表示形態を変更して表示させるようにしてもよい。また、表示制御手段197は、所定数の目的地情報、例えば3つ目的地情報とその移動経路を表示させるようにして、1つの目的地に到着する毎にさらに次の移動経路を表示させるようにしてもよい。
情報検索手段198は、例えば端末入力部130にて設定入力された検索情報の検索要求により、端末側記憶手段160に記憶された検索情報を、例えば店舗や施設などを項目情報などに基づいて階層状に検索して取得する。
計時手段199は、例えば内部クロックなどの基準パルスに基づいて現在時刻を認識する。そして、この計時手段199は、認識した現在時刻に関する時刻情報を適宜出力する。
サーバ装置200は、ネットワーク300を介して複数の端末装置100と情報の送受信が可能となっている。また、サーバ装置200は、気象庁や警視庁などの各種官庁、民間団体、企業などの各種機関に設置された図示しないサーバなどから、ネットワーク300を介して各種情報を取得可能となっている。取得する情報としては、例えば気象情報や、ガソリンスタンドや飲食店などの各種店舗に関する店舗情報など、車両の移動に関する情報、すなわち車両の移動の際に利用される各種の移動関連情報である。そして、サーバ装置200は、図10に示すように、配信手段としてのインターフェース210と、入力手段としての入力部220と、表示部230と、サーバ側記憶手段240と、CPU(Central Processing Unit)250と、などを備えている。
インターフェース210は、ネットワーク300を介して入力されるサーバ信号Ssvに対してあらかじめ設定されている入力インターフェース処理を実行し、処理サーバ信号ScとしてCPU250へ出力する。また、インターフェース210は、CPU250から端末装置100に対して送信すべき処理サーバ信号Scが入力されると、入力された処理サーバ信号Scに対してあらかじめ設定されている出力インターフェース処理を実行し、サーバ信号Ssvとしてネットワーク300を介して端末装置100へ出力する。なお、サーバ信号Ssvは、処理サーバ信号Scに記載された情報に基づいて、適宜所定の端末装置100のみに出力させることも可能である。
入力部220は、例えばキーボードやマウスなどで、入力操作される図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。これら操作ボタンや操作つまみなどの入力操作は、サーバ装置200の動作内容の設定や、サーバ側記憶手段240に記憶する情報の設定入力、サーバ側記憶手段240に記憶された情報の更新、目的地情報11の入力、などの設定事項の設定入力である。そして、入力部220は、設定事項の入力操作により、設定事項に対応する信号SinをCPU250へ適宜出力して設定入力させる。なお、入力操作としては、操作ボタンや操作つまみなどの操作に限らず、例えば表示部230に設けられたタッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作などにより、各種設定事項を設定入力する構成としてもできる。
表示部230は、端末表示部140と同様に、CPU250にて制御されCPU250からの画像データの信号Sdpを画面表示させる。この画像データとしては、サーバ側記憶手段240からの画像データやネットワーク300を介して外部のサーバから取得した画像データなどが例示できる。
サーバ側記憶手段240は、端末装置100あるいは外部のサーバなどから受信した各種情報、例えば図11に示すような目的地情報テーブル10などを格納、すなわち読み出し可能に記憶する。具体的には、このサーバ側記憶手段240は、図示しない、各種情報が記憶される各種情報記憶領域と、複数の目的地情報11がテーブル構造にて記憶される目的地情報テーブル10と、所定数の目的地情報11がテーブル構造にて記憶される目的地選択情報テーブル10Aと、などを備えている。
なお、ここでは、サーバ側記憶手段240が上述した記憶領域を備えた構成について例示したが、これに限らず例えばサーバ側記憶手段240に上述した記憶領域を備えない構成や、さらに他の記憶領域を備えた構成などとしてもよい。また、サーバ側記憶手段240としては、HD(Hard Disk)、DVD(Digital Versatile Disc)、光ディスク、メモリカードなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成などとしてもよい。なお、格納する情報として例えば入力部520の入力操作により入力された情報をも記憶可能で、入力操作により格納された情報の内容が適宜更新可能となっている。また、サーバ側記憶手段240には、サーバ装置200全体およびナビゲーションシステム1全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどをも情報として記憶している。
ここで、地図情報は、例えば図3に示すような表示用データVMと、例えば図4に示すようなマッチングデータMMと、移動経路探索用地図データと、などを備えている。なお、これらの表示用データVM、マッチングデータMM、および移動経路探索用地図データは、前述した端末装置100の端末側記憶手段160に記憶された地図情報であるため、ここでの説明は省略する。
次に目的地情報テーブル10について説明する。目的地情報テーブル10は、図11に示すように、例えば目的地情報11を複数記憶するテーブル構造として構成されている。この目的地情報11は、例えば入力部220からの入力操作により設定入力されるものであってもよく、インターフェース210がネットワークを介して目的地情報11を受信して取得するものであってもよい。この目的地情報11は、目的地名称情報112と、位置情報113と、到着予定時刻情報114と、などをデータ構成として備えている。なお、これらの目的地名称情報112、位置情報113、および到着予定時刻情報114は上述した目的地選択情報テーブル10Aを構成する目的地情報11の各データと同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、目的地情報11は、目的地情報テーブル10に、入力部220やインターフェース210などから設定入力される順に格納される。そして、この目的地情報テーブル10に格納できる目的地情報11の数量には、数量的な限界が設定されておらず、例えばサーバ側記憶手段240の記憶容量の許容内で目的地情報11が格納される構成としてもよい。なお、目的地情報テーブル10に目的地情報11を格納できる限界数を設定してもよい。ただしこの場合、目的地選択情報テーブル10Aよりも多い目的地情報11を格納できるようにする必要がある。
また、サーバ側記憶手段240には、地図情報における所定の地点の情報を取得するための検索情報などが記憶されている。すなわち、検索情報は、地図情報上で順次細分化される領域となる都道府県名、市町村名、地区名、地点名などの内容やガイダンスなどの各種情報や、地点としての店舗に関する各種情報など、端末装置100からの検索要求に対する情報で、例えば階層状に項目情報が関連付けられたツリー構造のテーブル構造となっている。
さらに、サーバ側記憶手段240には、端末装置100を用いてナビゲーションシステム1を利用する利用者に関する情報である個人情報などが記憶されている。個人情報としては、氏名、住所、利用者毎に付与されるIDナンバやパスワードなどの他、ナビゲーションシステム1を利用する端末装置100の形態、端末装置100と情報を送受信するためのアドレス番号、端末装置100が搭載された車両を特定する情報などである。その他、サーバ側記憶手段240には、ナビゲーション処理の実行に利用される各種情報を、CPU250にて適宜読み取り可能に記憶する。
CPU250は、サーバ側記憶手段240に記憶された各種プログラムとして、図12に示すように、目的地情報生成手段251と、目的地選択手段252と、移動経路探索手段253と、などを備えている。
目的地情報生成手段251は、例えば入力部220にて設定入力された目的地情報11を目的地情報テーブル10に記憶する。また、目的地情報生成手段251は、前述したように、インターフェース210を制御して、ネットワーク300を介して目的地情報を取得してもよい。また、前述したように、目的地情報テーブル10への目的地情報11の格納では、目的地情報生成手段251は、例えばサーバ装置200に入力されて認識された目的地情報を順に配列させることで目的地情報11を目的地情報テーブル10に格納する。また、目的地情報生成手段251は、新たに追加された目的地情報11を目的地情報テーブル10に順次追加する。
目的地選択手段252は、目的地情報生成手段251にて目的地情報11を格納した目的地情報テーブル10から所定条件の目的地情報11を選択して目的地情報群を生成する。この時、目的地選択手段252は、目的地情報11の位置情報113、および到着予定時刻情報114を認識して比較し、例えば位置情報113に示される目的地情報が近くなるように目的地情報11を選択する。なお、目的地選択手段252は、利用者が選択して入力部220から設定入力した目的地情報11を選択するようにしてもよい。
移動経路探索手段253は、目的地選択手段252にて選択された目的地情報群を認識し、この目的地情報群の各目的地情報11の位置情報113に示される目的地を経由する移動経路としての全移動経路に関する全移動経路情報を演算処理して設定する。この時、移動経路探索手段253は、例えば全移動経路の移動距離を演算処理して算出して、移動距離が最短となるように全移動経路情報を設定する。そして、この移動経路探索手段253にて探索された全移動経路情報に基づいて、目的地選択手段252にて選択された複数の目的地情報を目的地の経由順に並び替える。
そして、移動経路探索手段253にて目的地の経由順が設定された目的地情報群は適宜サーバ側記憶手段240に記憶される。この時、処理部250は、この目的地情報群を、例えば端末装置100を特定できる各端末装置固有のID情報などに関連付けてサーバ側記憶手段240に記憶する。また、このようなサーバ側記憶手段240に記憶される目的地情報群は、少なくともサーバ装置200に接続される端末装置100と同数だけ生成される。さらに、各目的地情報群は、対応する端末装置100毎にそれぞれ異なった目的地情報11にて構成され、各端末装置100に対応した目的地情報11を備えている。そして、CPU250は、これらの目的地情報群から、端末装置100の目的地選択情報テーブル10Aに格納可能な目的地情報11の数量分だけ、経由する目的地の順に目的地情報11を読み込み、目的地選択情報群として、インターフェース210を介して各端末装置100に送信する。
〔ナビゲーションシステムの動作〕
次に、ナビゲーションシステム1の動作について、図面を参照して説明する。
(移動経路案内処理)
以下、ナビゲーションシステム1の移動経路情報の案内処理について図13に基づいて説明する。図13は、ナビゲーションシステム1における移動経路の案内処理を示すフローチャートである。
図13において、まず、端末装置100の処理部190は、移動経路探索の処理を実施するか否かを選択させる通知を利用者に出す(ステップS101)。ここで、反応がない場合や、移動経路探索処理の必要がないとの応答があった場合は、利用者により、移動探索処理の要求が入力されるまで処理を中断、すなわち、移動経路探索の待機状態となる。一方、利用者による設定入力により移動経路探索の要求があった場合、移動経路探索処理を実行する。
ステップS101において、利用者による移動経路探索処理の要求の入力操作を確認すると、処理部190の現在位置認識手段191は、現在の位置情報を取得し、現在位置情報を認識する(ステップS102)。この現在位置の認識では、例えば、現在位置認識手段191は、センサ部110にて現在位置や走行状況などを検出して、現在の位置情報や、進行方向、車両の向きなどを検出する。また、この時最初に認識した現在位置情報を基準地点として認識し、メモリ170に記憶しておく。
この後、処理部190は、送受信部180を制御して、目的地選択情報テーブルの送信を要求する旨の信号とともに、ステップS102にて取得した現在位置情報などの設定事項情報をサーバ装置200に送信する処理をする。この各種情報の送信の際、端末装置100を特定する端末固有情報を合わせて送信する(ステップS103)。
サーバ装置200は、端末装置100から送信される各種情報を受信すると(ステップS104)、CPU250の目的地選択手段252にて予め生成された目的地選択情報群を認識する(ステップS105)。
なお、この目的地選択情報群は、前述したように、目的地選択手段252により生成される。具体的には、目的地選択手段252は、目的地情報生成手段251にて生成された目的地情報テーブル10から、位置情報113、到着予定時刻情報114に基づいて、複数の目的地情報11を選択する。そして、目的地選択手段252は、これらの複数の目的地情報11から、移動経路探索手段253に目的地を経由した全移動経路の移動距離が最短となる例えば6つの目的地情報11を選択する。この後、目的地選択手段252は、このようにして選択された6つの目的地情報11を目的地の経由順に並び替えて目的地選択情報群を生成する。
ステップS105において、サーバ装置200は、目的地選択情報群を取得すると、受信した設定事項情報に含まれる端末装置100の端末固有情報に基づいて、インターフェース210を制御し、それぞれの端末装置100に目的地選択情報群を適宜送信する(ステップS106)。
そして、各種情報を受信した端末装置100の処理部190は(ステップS107)、まず、受信した各種情報に目的地選択情報群が含まれるか否かを判断する(ステップS108)。ここで処理部190は、受信した各種情報に目的地選択情報群が含まれていないことを認識すると、処理を終了させる。
なお、ステップS108において、終了処理を実施する場合、処理部190は、目的地情報認識手段192にステップS102にて認識した基準地点を認識させて、経路探索手段195に現在位置からこの基準地点までの移動経路情報を探索させてもよい。この場合、処理部190は、表示制御手段197に現在位置から基準地点までの移動経路情報を端末表示部140に表示させて、移動経路を案内報知する。このようにすることで、ナビゲーションシステム1は、基準地点から複数の目的地を経由して再び基準地点に戻る循環移動経路を案内報知することができる。
一方、ステップS108において、目的地選択情報群を受信した場合、処理部190の目的地情報認識手段192は、この目的地情報群から順に目的地情報11読み取り、端末側記憶手段160の目的地選択情報テーブル10Aに記憶する。この時、目的地情報群は目的地の経由順に並び替えられているため、この並び順に読み取って目的地選択情報テーブル10Aに記憶することで、目的地選択情報テーブル10Aの目的地情報11も目的地の経由順に配列される。
この後、処理部190は、目的地情報認識のために、内部変数nを初期化して例えば初期値1を代入する(ステップS109)。なお、この内部変数nに代入させる値は、目的地選択情報テーブル10Aの先頭レコードの目的地情報11におけるID情報111に対応させている。したがって、目的地選択情報テーブル10Aの先頭レコードの目的地情報11におけるID情報111の値が例えば10であれば、内部変数nの初期値は10となる。
そして、処理部190の目的地情報認識手段192は、目的地選択情報テーブル10Aを検索して、ID情報111と内部変数nが同値となる目的地情報11を検索する(ステップS110)。ステップS110において、内部変数nと一致するID情報111の目的地情報11が存在しない場合は、ステップS103に戻り、現在位置情報を含む各種情報をサーバ装置200に送信して、次の目的地選択情報群の送信を促す処理をする。
一方、ステップS110において、内部変数nと一致するID情報111の目的地情報11が存在する場合、目的地情報認識手段192は、この目的地情報11を認識する(ステップS111)。
そして、処理部190の経路探索手段195は、ステップS111にて選択した目的地情報11の位置情報13と、現在位置認識手段191にて取得した現在位置情報とに基づいて、現在位置から目的地までの移動経路を探索させ、移動経路情報を生成する(ステップS112)。
次に、処理部190の表示制御手段197は、ステップS112にて生成された移動経路情報に基づいて、端末表示部140に図7または図8に示すような移動経路情報を表示させて、案内誘導処理を実施する。また、同時に案内報知手段196は、音声出力部150にて、音声にて移動経路情報の設定完了事項や移動経路情報の案内誘導などを報知して、案内誘導処理を実施する(ステップS113)。
ステップS113における案内誘導処理により、車両が移動経路に沿って移動すると、表示制御手段197は、車両の動きに合わせて、端末表示部140に表示される現在位置を移動させて表示させる。この時、処理部190は、現在位置認識手段191に常に車両の現在位置を確認させ、車両が目的地に到着したかどうかを判断する(ステップS114)。具体的には、処理部190は、現在位置認識手段191にて認識される現在位置情報が、目的地の位置情報113で示される地点から例えば所定半径距離以内に近接した場合に車両が目的地に到着したと判断する。ここで、車両が目的地に到達していないと判断した場合は、案内誘導処理を続行させる。
一方、ステップS114において、処理部190が、車両が目的地に到達したと判断した場合、目的地変更処理を実施する。この目的地変更処理では、まず、処理部190は、内部変数nの値を例えば1増加させる(ステップS115)。そして、ステップS110の処理に戻り、変更した内部変数nと一致する目的地情報11を認識する。ここで、目的地選択情報テーブル10Aの目的地情報11は、先頭を例えば1として順にID情報111が付与されている。したがって、内部変数nの初期値を1とした場合、目的地情報認識手段192は、目的地選択情報テーブル10Aの最初に配列されている目的地情報11を最初の目的地として選択する。そして、ステップS115において、内部変数を例えば1増加させることで、目的地選択情報テーブル10Aの次の目的地情報11を選択することができる。このようにして目的地選択情報テーブル10Aに格納された目的地情報11を順に認識して順に移動経路を案内報知する。
〔本実施の形態の作用効果〕
上述したように、上記本実施の形態のナビゲーションシステム1は、現在位置認識手段191にて現在位置に関する現在位置情報を取得し、目的地情報認識手段192にて目的地情報11を経由する順に格納した目的地選択情報テーブル10Aから経由する目的地の順に目的地情報11を取得し、経路探索手段195にて現在位置から目的地までの移動経路情報を設定している。このため、目的地を経由する順に選択した目的地情報11を端末装置100で読み込んで順番に目的地を設定できる。したがって、手動で複数の目的地情報を入力する必要がなく、容易に複数の目的地を経由する移動経路を設定することができる。そのうえ、従来用いられている目的地までの立ち寄り地の設定数が限られるナビゲーション装置に目的地選択情報テーブル10Aを組み込むだけで上記のように容易に複数の目的地を経由する移動経路を設定できるので、専用のナビゲーション装置などが不要で、構成を簡単にできる。
また、サーバ装置200は、移動経路探索手段253および目的地選択手段252にて、複数の目的地を経由した全移動経路の移動距離が最短となるように、複数の目的地情報11を選択している。このため、端末装置100は、目的地情報11を、全移動経路の移動距離を最短にできる最適な並び順で取得できる。したがって、ナビゲーションシステム1は、効率の良い移動経路情報を案内報知できる。
そして、目的地情報認識手段192は、目的地選択情報テーブル10Aに配列された目的地情報11を順に1つずつ選択して取得している。このため、1つの目的地までの移動経路情報を順に設定できる。したがって、この移動経路情報を地図情報に重畳させて表示させた時に、1つの目的地までの移動経路情報のみが表示されて、その他の地点までの移動経路が表示されないので、現在向かっている目的地までの移動経路情報が一目で確認できる。したがって、視認性を良好にでき、効率よく移動経路の案内報知ができる。
また、処理部190は、現在位置認識手段191にて認識した現在位置情報と目的地情報11の目的地の位置情報113とが略一致することを認識すると、次の目的地までの移動経路を設定する目的地更新処理を実施する。このため、車両が目的地に到達する度に、目的地情報認識手段192にて順に目的地情報11を認識して、この目的地までの移動経路を設定するので、手動による目的地情報の設定が不要で容易に移動経路の設定ができる。また、目的地選択情報テーブル10Aの並び順に目的地情報11が選択されるので、次に向かうべき目的地を誤認することがない。
そして、この目的地更新処理の際に、次の目的地情報11が読み込まれると、先に認識して移動経路の案内報知処理が完了した目的地情報11を削除している。このため、目的地情報11を重複して読み込むことがなく、確実に次の目的地情報11を読み込んで移動経路の案内報知処理を実施できる。また、全ての目的地情報11の移動経路の案内報知処理が完了すると、即座に新たな目的地選択情報群を読み込んで、目的地選択情報テーブル10Aに目的地情報11を記憶することができる。
さらに、端末装置100は端末入力部130を備えている。このため、例えば至急に目的地情報を登録する必要が生じた場合など、手入力により目的地情報を登録、または編集することができる。したがって、目的地情報などの変更により、再度目的地選択情報テーブル10Aを読み込むなどの必要がなく、容易に目的地情報11の編集ができる。
そして、上述したようなナビゲーションシステム1は、1つのサーバ装置200につき、複数の端末装置100がネットワーク300を介して接続されている。このため、端末装置100を搭載した複数の車両に同時に目的地を送信することができ、複数の端末装置に同時に複数の目的地選択情報テーブル10Aを配信することができる。
また、この時、サーバ装置200の目的地選択手段252は、それぞれ異なった目的地情報11を持つ目的地選択情報テーブル10Aを生成し、これらの目的地選択情報テーブル10Aを各端末装置100に配信する。このため、各端末装置100は互いに異なった目的地情報11をもつ目的地選択情報テーブル10Aを取得する。したがって、例えば配達業務や営業業務などにおいて、多くの目的地を複数の車両で分担して巡回する必要がある場合、サーバ装置200は、各車両の配達先または営業先を容易に分担することができる。
また、本実施の形態では、目的地情報テーブル10および目的地選択情報テーブル10Aを構成する目的地情報11は、目的地名称情報112と位置情報113と到着予定時刻情報114となどを備えてデータ構築されている。そして、目的地選択手段252は、位置情報113および到着予定時刻情報114に基づいて、隣り合う目的地情報11の目的地の位置が近隣となるように、かつ、到着予定時刻情報114で示される到着予定時刻が時刻の早い順に並んで配列されるように目的地選択情報テーブル10Aを生成している。このため、目的地選択情報テーブル10Aは、目的地の位置が近傍である目的地情報11が到着予定時刻順に配列される。したがって、このような目的地選択情報テーブル10Aを用いることで、各目的地間の移動距離を短縮することができ、移動にかかる時間も短縮することができる。したがって、例えば配達業務や営業業務などのように複数の目的地を巡回する必要がある場合などにおいて、効率よく目的地を巡回することができる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
すなわち、移動体としては、車両に限らず例えば飛行機や船舶など移動するいずれの移動体にも適用でき、また移動体は、端末装置100を利用するために携帯する利用者の現在位置を端末装置100の現在位置として認識させることで利用者を対象としてもよい。さらには、上述したように、利用者が直接携帯する構成、あるいは携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)などを端末装置100として携帯電話やPHSの基地局をサーバ装置200として、携帯電話やPHSなどが基地局から情報を取得する構成などにも適用できる。
本実施の形態では、目的地選択情報テーブル10Aは、到着予定時刻情報114に基づいて到着予定時刻が早くなるように並び替えられるとしたが、これに限らない。例えば、目的地情報11は、到着予定時刻情報114を持たない構成としてもよい。この場合、例えば優先度情報をデータ構成として目的地情報に持たせ、この優先度情報に示される優先度が高い順に並び替えた目的選択情報テーブルとしてもよい。
また、到着予定時刻情報を持つ目的地情報と到着予定時刻情報を持たない目的地情報とが混合された目的地情報テーブルから目的地選択情報テーブルを生成する構成としてもよい。この場合、到着予定時刻情報を持つ目的地情報を複数個選択して、例えば時刻の早い順に並び替え、これらの到着予定時刻情報を持つ目的地情報の前後並びに、この到着予定時刻情報を持つ目的地情報と位置情報が近い到着予定時刻情報を持たない目的地情報を配列させる。このようにすることで、利用者は、到着予定時刻情報が示された目的地情報の目的地に時刻どおりに到着することができ、次の到着予定時刻情報が示された目的地情報の目的地に向かうまでに、近隣の到着予定時刻情報を持たない目的地情報の目的地を巡回することができる。したがって、本実施の形態と同様に、各目的地間の移動距離、および移動時間を短縮することができる。
また、上述した各機能をプログラムとして構築したが、上述したように、例えば回路基板などのハードウェアあるいは1つのIC(Integrated Circuit)などの素子にて構成するなどしてもよく、いずれの形態としても利用できる。なお、プログラムや別途記録媒体から読み取らせる構成とすることにより、取扱が容易で、利用の拡大が容易に図れる。
さらに、本実施の形態では、端末装置100は、端末側記憶手段160に地図情報を格納し、サーバ装置200で生成した目的地選択情報テーブル10Aを受信して、現在位置からこの目的地選択情報テーブル10Aから選択される目的地までの移動経路を探索して表示させる構成を示したが、これに限らない。例えば、サーバ装置が、地図情報を格納する記憶手段と、目的地選択テーブル情報から目的地情報を選択する目的地情報認識手段と、目的地までの移動経路情報を設定する経路探索手段と、を備えた構成としてもよい。このような構成では、サーバ装置は、目的地情報認識手段にて目的地を経由する順に認識してこの目的地までの移動経路を経路探索手段にて探索して移動経路情報を生成し、この移動経路情報を端末装置に送信する。そして端末装置は、送信された移動経路情報を端末表示部にて表示させる。この構成では、端末装置の構成をさらに簡略化できる。また、端末装置の小型化を促進することができる。
また、本実施の形態では、端末装置100は、サーバ装置200にて生成された目的地選択情報群を受信して目的地選択情報テーブル10Aに記憶し、目的地情報認識手段192にてこの目的地選択情報テーブル10Aから目的地情報11を認識する構成を示したが、これに限らない。例えば、サーバ装置の目的地選択手段は、目的地情報テーブルから1つずつ目的地情報を選択して、そのまま端末装置に送信する構成としてもよい。この場合、端末装置は、直接受信した目的地情報と現在位置情報とから経路探索処理を実施して、移動経路情報を取得する。そして、車両が目的地に到着して移動経路の案内報知処理が完了すると、再びサーバ装置から新たな目的地情報を取得する。このような構成では、端末装置は、サーバ装置にて新たに追加された目的地情報を反映させた目的地情報テーブルから新たな目的地情報を取得できる。したがって、より効率のよい目的地情報の選択ができる。
また、本実施の形態では、目的地選択情報テーブル10Aに記憶された全ての目的地情報11の移動経路の案内報知処理が終了すると、新たにサーバ装置200から目的地情報群を受信して次の目的地情報11を目的地選択情報テーブル10Aに記憶するとしたが、これに限らない。例えば、1つの目的地情報11の目的地への移動経路の案内処理が終了すると、この目的地情報11を目的地選択情報テーブル10Aから削除して新たにサーバ装置から目的地情報を受信する構成としてもよい。このように、1つの目的地情報が削除される度に新たな目的地情報を受信する場合、1回の通信にかかる受信量が少ないので、快適な通信速度で目的地情報を受信でき、端末装置の処理への負担を低減できる。また、所定数の目的地情報11が目的地選択情報テーブル10Aから削除されるたびに、削除された目的地情報11と同数だけ新たにサーバ装置200から新たな目的地情報を受信する構成としてもよい。
そして、本実施の形態では、複数の端末装置100を用いるとしたが、これに限らず、例えば、端末装置100は1つのみであってもよい。またサーバ装置200は、図1中に1つのみ表示しているが、これに限らず、サーバ装置が複数設けられている構成であってもよい。このように、複数のサーバ装置をネットワークで接続して処理を分担させることで、さらに多くの端末装置への目的地選択情報テーブルの送信が容易に実施できる。例えば、多くの配達車両を用いた大規模な配達業務などにおいて、各車両に端末装置を搭載させ、これらの車両を複数のサーバ装置で管理することで、サーバ装置の処理能力が向上し、ナビゲーションシステムは、的確かつ迅速な配達指示を送信することができる。
さらには、端末装置は、サーバ装置をネットワークにより接続されていない構成としてもよい。この場合、例えば携帯電話や携帯型パーソナルコンピュータなどの携帯機器に予め目的地を経由順に並び替えた目的地選択情報テーブルを記憶しておき、この携帯機器を端末装置の例えば端子接続部などに接続することで、端末装置が目的地選択情報テーブルを取得できる構成としてもよい。さらには、このような携帯機器に目的地選択情報テーブルおよび移動経路情報を記憶しておき、端末装置では、移動経路情報を表示させるのみの構成としてもよい。このような構成では、端末装置の構成をより簡略にすることにでき、小型化や軽量化などを促進できる。
また、送受信部180が端末装置100に固定されている構成を示したが、これに限られない。例えば、送受信部180は端末装置100から着脱可能に設けられている構成としてもよい。このような送受信部180としては、例えば携帯電話や携帯型パーソナルコンピュータなどの携帯小型機器を利用することができる。そしてこの送受信部を端末装置に設けられる例えば端子部に接続される。また、このような着脱可能な送受信部に、記憶手段を設けられている構成としてもよい。記憶手段としては、例えば、ハードディスク、DVD、CD、およびPCカードなどのメモリカードなどを利用することができる。
この場合、送受信部は、サーバ装置から送信された目的地選択情報群などの各種情報をこの記憶手段に一時記憶する。これにより、例えば、利用者が端末装置を搭載した車両から離れている場合や、端末装置の電源が切られている状態で端末装置からの送受信が不可能な場合などにおいても、この送受信部のみを独立させて起動させておくことで、いつでもサーバ装置から送信される各種情報を受信し、記憶手段に記憶できる。
さらに、目的地情報認識手段は、送受信部の記憶手段にて記憶された目的地選択情報群を直接読み込み、そのままメモリ170に用いてデータ処理してもよい。この場合、送受信部の記憶手段を利用できるため、端末側記憶手段の記憶容量の節約ができる。
そして、本実施の形態では、目的地情報認識手段192は、目的地情報11を1つずつ選択して取得しているが、これに限らない。例えば、目的地情報認識手段192は、所定数、例えば3つの目的地情報を認識する。そして、経路探索手段195は、これらの目的地情報11のうち1つを目的地とし、残りの目的地情報11を立ち寄り地として移動経路情報を設定する。このような構成では、各目的地間の距離などを確認することができるので、例えば目的地間の距離を確認して、到着予定時刻に合わせるように移動速度を調整することができる。さらに、登録されている目的地の位置を一目で確認することができる。そして、このように設定された移動経路情報は、例えば全経路を表示してもよく、現在向かっている立ち寄り地点、あるいは目的地までの移動経路を表示させるものであってもよい。さらには、現在向かっている立ち寄り地点、あるいは目的地までの移動経路情報を他の移動経路情報の表示形態を別形態にて表示させてもよい。すなわち、例えば、現在向かっている立ち寄り地点、あるいは目的地までの移動経路情報を赤矢印で表示し、他を黒矢印で表示するなどが考えられる。このように表示形態と変えることで、現在向かっている移動経路情報と他の移動経路情報とが一目で認識できる。したがって、複数の移動経路が複雑に交差した場合において、移動経路の誤認などを防止できる。
また、本実施の形態では、端末装置100は、サーバ装置200から目的地選択情報群が送信されなかった場合など、目的地情報認識手段192が目的地選択情報群を認識できないときは、最初に現在位置認識手段191にて認識した基準地点を目的地として移動経路を設定して、全体として複数の目的地を経由した循環移動経路を案内報知するとしたが、これに限らない。例えば、目的地情報認識手段が目的地選択情報群を認識できない場合、基準地点を目的地と設定せず、そのまま処理を終了させる構成としてもよい。さらに、目的地情報認識手段が目的地選択情報群を認識できない場合、例えば自宅などの基準地点と異なる、予め設定された地点を目的地として移動経路を探索する構成としてもよい。
また、サーバ装置にVICS受信部を設けた構成としてもよい。そして、このサーバ装置側のVICS受信部にて渋滞に関する情報を統計的に処理して渋滞予測情報を生成し、移動経路探索手段は、渋滞予測情報を加味して目的地を経由する全移動経路情報を設定する構成としてもよい。この場合、端末装置は、サーバ装置にて生成された渋滞予測を加味した全移動経路に基づく目的地情報を受信し、この目的地情報に基づいた移動経路情報をVICS受信部で受信される現在渋滞状況とともに端末表示部に表示させる。このようにすることで、ナビゲーションシステムは、渋滞予測と加味した複数の目的地を経由する移動経路を案内報知することができる。
さらに、本実施の形態では、端末入力部130から設定入力された目的地情報は、サーバ装置200に送られ、サーバ装置200の目的地情報生成手段251は、この目的地情報を目的地情報テーブルに記憶する構成としたが、これに限らない。例えば、目的地選択情報テーブル10Aに空きがある場合、設定入力された目的地情報は、この目的地選択情報テーブルの最後尾に記憶される構成としてもよい。また、目的地選択情報テーブルに空きがない場合は、最後尾に記憶された目的地情報を削除して設定入力された目的地情報が記憶される構成としてもよい。さらに、このような場合、端末装置は、車両が目的地に到着して目的地情報が1つ削除される毎に1つの目的地情報を新たにサーバ装置から受信する構成とすることが好ましい。この構成では、端末装置がサーバ装置から新たな目的地情報を受信する際に、車両が目的地に到着すると、現在位置情報とともに設定入力された目的地情報をサーバ装置に送信する。そして、サーバ装置は、この設定入力された目的情報を予め設定された目的地情報群に加えて、移動経路探索手段253にて全移動経路情報を再探索させる。このようにすることで、全移動経路の移動距離が最短となるように、設定入力された目的地情報の経由順を決定することができる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
〔実施の形態の効果〕
ナビゲーションシステム1は、現在位置認識手段191にて現在位置に関する現在位置情報を取得し、目的地情報認識手段192にて目的地情報11を経由する順に格納した目的地選択情報テーブル10Aから経由する目的地の順に目的地情報11を取得し、経路探索手段195にて現在位置から目的地までの移動経路情報を設定している。このため、目的地を経由する順に選択した目的地情報11を端末装置100で読み込んで順番に目的地を設定できる。したがって、手動で複数の目的地情報を入力する必要がなく、容易に複数の目的地を経由する移動経路を設定することができる。そのうえ、従来用いられているナビゲーション装置に目的地選択情報テーブル10Aを組み込むだけで上記のように容易に複数の目的地を経由する移動経路を設定できるので、専用のナビゲーション装置などが不要で、構成を簡単にできる。