JP4695537B2 - 加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ボイラーや反応容器等の圧力容器に用いられる加工性に優れた部材を効率的に製造する方法に関する。
鋼板からボイラーや反応容器等を製造する場合、一般に冷間や温間で鋼板にプレスや曲げ等の加工を加えて圧力容器用部材とし、溶接により部材間を接合して構造物とした後に、熱歪除去のために応力緩和熱処理を行う。ところが、近年使用される鋼板の厚手高強度化とともに、加工性に対する要求が厳しくなりつつある。加工性を向上させるには、鋼板の降伏強度(YP)を低下させることが有効であり、たとえば化学成分の調整や焼き鈍し等の熱処理が実施される。ところが、これらの方法では加工性は良くなるものの、その後の熱処理によって加工前よりも降伏強度を高めることは難しく、最終的な降伏強度を確保することが困難となってしまう。
構造物としての強度を確保しつつ、加工性を向上させる手段として、熱間圧延前の段階で被加工部に焼入れ性の低い鋼片を鋳造あるいは溶接により介在させておく方法が特許文献1に開示されている。ところが、この方法では、通常の鋳造工程とは異なる特殊な操業が必要となったり、通常の工程にはない鋼片の溶接が必要であったりして、製造負荷が大きく製造効率が著しく低下してしまう。また、鋼板表層部の組織を粗大化させることにより表層の降伏強度を低下させる方法が、特許文献2、および3に開示されている。ところが、このような組織を造り込むためには、熱間圧延途中での表層冷却、復熱中圧延、あるいは表層部局所熱処理など、複雑な熱加工制御が必要となり、生産性が大幅に低下してしまうとともに、材質不均一の原因ともなる。
特開平07−150236号公報 特開平06−049596号公報 特開平07−286232号公報
上記のような従来技術では、強度を確保しつつ加工性に優れた圧力容器用部材を製造するためには、特殊な鋳造工程、鋼片の溶接工程、あるいは板厚方向の温度分布を考慮した複雑な熱間圧延、熱処理工程が必要であり、一般に生産性が著しく低下してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、生産性の低い複雑な熱間圧延工程、熱処理工程を必要とせずに、加工性に優れた圧力容器用部材を効率的に製造できる方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意検討を重ね、その結果、通常の加熱、圧延、冷却、熱処理工程により、フェライト分率を20%以上とした後、低温で軽圧下圧延を施すことにより、鋼板加工前の降伏強度を低下させて、加工後の部材に施される熱処理により降伏強度を軽圧下圧延前と同等あるいは高くできることを見出した。本発明は、かかる知見に基づき、さらに検討を加えてなされたものであり、その要旨とするところは下記の通りである。
(1) 質量%で、C:0.03〜0.25%、Si:0.03〜1.0%、Mn:0.20〜2.0%、P:0.025%以下、S:0.020%以下、Al:0.005〜0.10%、N:0.0010〜0.0080%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる鋼片を、1000〜1300℃に加熱し、Ar 3 −50℃〜1100℃の温度で、累積圧下率を50%以上として熱間圧延し、冷却し、フェライト分率が20%以上であるミクロ組織とした後、下記(式1)の温度T(℃)以下で、圧下率:0.1〜0.5%の軽圧下圧延を行い、さらに、T(℃)以下の温度にて所定の形状に加工してから、T+20(℃)以上Ac3+70(℃)以下の温度にて熱処理することを特徴とする、加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
T=250−26000[(N%)−(Ti%)/3.4−(Al%)/29]・・・(式1)
ただし、[(N%)−(Ti%)/3.4−(Al%)/29]<0の場合は、0とする。
(2)熱間圧延後の冷却が空冷であることを特徴とする、上記(1)に記載の加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
(3)熱間圧延後の冷却が、冷却速度が20℃/s以下、冷却停止温度が400℃以上、の一方又は双方を満たす加速冷却であることを特徴とする、上記(1)に記載の加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
(4)前記熱間圧延及び冷却の後、さらに軽圧下圧延前に熱処理して、フェライト分率が20%以上であるミクロ組織とすることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
(5)前記軽圧下圧延前の熱処理の温度が650℃以下であることを特徴とする、上記(4)に記載の加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
) さらに、質量%で、Cu:0.05〜1.5%、Cr:0.05〜3.0%、Mo:0.05〜1.5%、W:0.05〜0.5%、Ta:0.05〜0.5%、Ni:0.05〜3.5%、Nb:0.003〜0.050%、Ti:0.003〜0.10%、V:0.005〜0.10%、B:0.0003〜0.0030%の1種または2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
) さらに、質量%で、Ca:0.0003〜0.0050%、Mg:0.0005〜0.0060%、REM:0.0005〜0.0060%の1種または2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)のいずれか1項に記載の加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
本発明の製造方法は、通常の厚板製造プロセスの後に軽圧下圧延を施すことにより降伏強度を低下させて加工性を向上させ、構造物にするための加工を行った後、熱処理により降伏強度を回復させるために、従来の板厚方向温度分布を制御するような複雑な熱間圧延、熱処理工程は不要で、加工性に優れた圧力容器用部材を極めて効率的に製造することができる。
本発明では、従来技術のように、生産性を阻害するような複雑な熱間圧延や熱処理によってミクロ組織を精緻にコントロールする必要はなく、軽圧下圧延を行う前の段階でフェライト分率を20%以上にしておけばよい。フェライト分率が20%未満であると、軽圧下圧延工程でフェライト中に可動転位を十分導入できず、加工性を向上させることができない。軽圧下圧延前の工程は特に規定する必要はないが、たとえば以下の条件で製造するとよい。
まず、熱間圧延前の加熱温度は、1000〜1300℃にするのが好ましい。加熱温度が1000℃未満であると、合金元素の溶体化が不十分で材質不均一の原因となり、1300℃を超えると、オーステナイトが顕著に粗大化してしまい最終的な組織微細化が困難となるからである。
熱間圧延の温度は、Ar3−50℃〜1100℃とするのが好ましい。熱間圧延温度がAr3−50℃未満であると、加工フェライトによる靭性低下が顕在化するとともに生産性が大幅に低下し、1100℃超では再結晶オーステナイトが粒成長して粗大化するため最終組織も粗大となるからである。
また、熱間圧延の累積圧下率は50%以上とするのが好ましい。累積圧下率が50%未満では、再結晶オーステナイトが十分微細化されない、あるいは、未再結晶オーステナイトに十分歪が蓄積されないために、最終組織の微細化が達成されないからである。
熱間圧延後は空冷してもよいが、高強度化を図るために、20℃/s以下の冷却速度で加速冷却するのが好ましく、さらには、その冷却停止温度は400℃以上の温度域とするのが好ましい。冷却速度が20℃/s超、かつ、冷却停止温度が400℃未満であると、フェライト相の分率が20%未満となり、加工前に行われる軽圧下圧延工程でYPを下げることができず、加工性が向上しないからである。
熱間圧延後、所定の条件で冷却した後は、強度、靭性、伸び等を調整することを目的に、650℃以下の温度で熱処理してもよい。なお、熱処理温度が650℃を超えると、組織が粗大化して強度・靭性が顕著に低下してしまい好ましくない。
上記工程を経た後に、例えば特開2000−102805号公報に示された装置等により、軽圧下圧延を実施し、構造物として必要な加工を施し、圧力容器用部材としてから熱処理を行うことが本発明の根幹をなす部分である。この軽圧下圧延により、YPを低下させるために必要十分な量の可動転位をフェライト中に導入させ、その結果鋼板の加工性を向上させるものである。
軽圧下圧延の圧下率は、0.1〜0.5%の条件で行う必要がある。圧下率が0.1%未満であると可動転位を均一かつ十分な量導入することができないためにYPが低下しない。一方、圧下率が0.5%を超えると転位密度が過剰になるため加工硬化が生じ、YPが上昇に転じることに加えて伸びの低下が顕在化してくる。加工性の指標として、軽圧下圧延前と後に採取した曲げ試験片を用いて、3点曲げにより90°曲げた場合の荷重の比を「90°曲げ荷重比」と定義すると、図1に示すように、圧下率が0.1〜0.5%の条件では荷重比が0.8以下となり加工性が良好であることがわかる。
軽圧下圧延温度については、下記の(式1)により定まる上限温度T(℃)以下で行う必要がある。これは、歪時効によってYPが回復し、加工性が低下するのを回避するために必要な条件である。歪時効は、一般に固溶C、N量が多いほど起こりやすいが、固溶C量は簡易的に評価することが困難であり、通常の製造条件では固溶N量の方が多く、より支配的と考えられる。そこで、本発明者らは、まずは固溶N量のみに着目し、N、Al、およびTi量の異なる鋼板を用いて種々の温度で圧延を行い、降伏点の回復挙動から時効が生じない温度を求めた。その結果、鋼板温度が250℃を超えると成分によらず時効が生じること、N量が多く、TiおよびAl量が少ないほど時効が起こりやすいことから、前記式のような関数型を仮定して、重回帰分析により係数を決定した。圧延温度が下記(式1)の温度T(℃)を超えると、TiやAlに固定されていない固溶Nが転位に固着されてしまい、図2に示すようにYPが回復するために、荷重比が大きくなり加工性が低下してしまう。
T=250−26000[(N%)−(Ti%)/3.4−(Al%)/29]・・・(式1)
ただし、[(N%)−(Ti%)/3.4−(Al%)/29]<0の場合は、0とする。
軽圧下圧延後、圧力容器用部材とするための加工は、温度を上記のT(℃)以下で行うことが必要である。温度T(℃)を超えてしまうと、YPが高くなり加工性が低下してしまう。
加工後の熱処理は、T+20(℃)以上Ac3+70(℃)以下の温度で実施する必要がある。これはT+20(℃)未満では部材全体にわたってYPを十分回復できず、圧力容器としての強度を確保できない可能性があるためである。Ac3+70(℃)を超えると、オーステナイトの粗大化が起こり、変態後のフェライトも粗大化し、強度・靭性が低下してしまう。実際の熱処理温度は、目的によって、以下のように変えることができる。すなわち、軽圧下圧延で低下したYPを回復させるためには、焼き戻しに相当するAc1以下の温度で十分である。強度・靭性を向上させたり、部材の降伏比を下げたりする目的には、Ac1〜Ac3の範囲で二相域熱処理をすることもできる。規格により焼きならし必須となっている場合にはAc3〜Ac3+70℃の範囲で熱処理すればよい。加工後の熱処理は、部材間を溶接する前に行っても良いし、部材間を溶接して圧力容器を形成した後に行っても良い。
次に本発明の成分限定理由について説明する。
Cは、鋼の強度を向上させる有効な成分として下限を0.03%とし、また過剰の添加は、鋼材の加工性、溶接性、HAZ靭性などを著しく低下させるので、上限を0.25%とした。
Siは、溶製時の脱酸に必要な元素であり、適量添加するとマトリクスを固溶強化するため、0.03%以上添加する。一方、1.0%超添加すると、HAZの硬化により靭性が低下するため、上限を1.0%とした。
Mnは、母材の強度、靭性の確保に有効な成分として0.20%以上の添加が必要であるが、溶接部の靭性、割れ性などの許容できる範囲で上限を2.0%とした。
P、Sは、含有量が少ないほど望ましいが、これを工業的に低減させるためには多大なコストがかかることから、それぞれ0.025%、0.020%を上限とした。
Alは、脱酸元素に必要な元素であり、そのために0.005%以上添加する。一方、Alが多量に存在すると鋳片の表面品位が劣化するため上限を0.10%とした。
Nは、AlNとして析出することでオーステナイトを微細化させる効果があるが、過剰添加のために固溶Nが増大するとHAZ靭性の低下を招くことから、0.0010〜0.0080%の範囲に制限する。
さらに、本発明では、次の選択添加元素を添加することができる。選択元素の上下限限定理由は、以下のとおりである。
Cu、Cr、Mo、W、Taは、鋼材の焼入れ性向上により高強度化させるために有効であり、必要に応じて、それぞれ0.05%以上添加する。しかし、多量に添加すると加工性、溶接性、HAZ靭性を低下させるため、Cu、Moについては1.5%、Crについては3.0%、W、Taについては0.5%を上限とするのが好ましい。
Niは、鋼材の強度および靭性を向上させることから、必要に応じて、0.05%以上添加するが、Ni量の増加はコストを上昇させるので3.5%を上限とするのが好ましい。
Nb、Tiは、微量の添加により結晶粒の微細化、変態強化、析出強化の面で有効に機能するため、必要に応じて、0.003%以上添加するが、過量に添加すると溶接部靭性を著しく低下させるため、Nbについては0.050%、Tiについては0.10%を上限とするのが好ましい。
Vは、焼入れ性を向上させるとともに炭窒化物を形成して高強度化に寄与するため、必要に応じて、0.005%以上添加するが、多量の添加はHAZ靭性を劣化させるため0.10%を上限とするのが好ましい。
Bは、焼入れ性向上による高強度化とともに、HAZ靭性に有害な粒界フェライト、フェライトサイドプレートの成長抑制に有効であることから、必要に応じて、0.0003%以上添加するが、過剰の添加は靭性を劣化させることから0.0030%を上限とするのが好ましい。
Ca、Mg、REMは、酸化物や硫化物を形成し、HAZ結晶粒粗大化の防止、母材の異方性の軽減を目的に必要に応じて添加するが、添加量が少ないと効果がなく、過度の添加は靭性を損なうため、Ca:0.0003〜0.0050%、Mg:0.0005〜0.0060%、REM:0.0005〜0.0060%の範囲で添加するのが好ましい。なお、REMとは、La、Ceなどの希土類元素のことである。
なお、本発明の加工性に優れた圧力容器用鋼板の製造方法は、上記加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法のうち、軽圧下圧延までを行うことを特徴とする鋼板の製造方法である。この方法で製造した圧力容器用鋼板は、T(℃)以下の温度にて軽圧下圧延を行っているのでYPが低く、圧力容器用部材としての加工をT(℃)以下の温度にて容易に行うことができる。さらに、鋼板を部材加工した後にT+20(℃)以上Ac3+70(℃)以下の温度にて熱処理することにより、YPを高め、圧力容器として十分な強度を確保することができる。
表1に鋼板の化学成分、表2に製造条件、表3に組織、軽圧下圧延および熱処理条件、機械的性質を示す。鋼材の降伏強度(YP)、引張強度(TS)、伸び(EL)については、板厚中心部から圧延方向と直角な方向に採取したJIS Z 2201に準拠した4号引張試験片を用いて評価した。加工性は、板厚中心部から採取した20mm厚のJIS Z 2204に準拠した1号曲げ試験片を採取して、常温で90°まで曲げたときの荷重比で評価した。
Figure 0004695537
Figure 0004695537
Figure 0004695537
本発明例のNo.1〜8は、所定の条件で圧延、熱処理したため、いずれも加工性が良好で、圧力容器用部材として十分な特性を備えていた。一方、比較例のNo.9〜18は、化学成分、製造条件のいずれかが本発明の範囲を逸脱していたために、加工性、または最終的な材質の少なくともどちらかが不十分であった。No.9は、軽圧下圧延の温度が高かったために、時効によりYPが回復し加工性が低下した。No.12、13は、軽圧下圧延を実施しなかった、または圧下率が小さかったために、YPが低下せずに加工性が向上しなかった。No.14は、圧下率が大きかったためにYPが上昇に転じ、加工性が低下するとともに伸びも低下した。No.10、11は、加工後の熱処理を行わなかった、あるいは温度が低かったために、YPが回復せず強度不足となった。No.16は、熱処理温度が高すぎたために、組織が粗大化し強度が低下した。No.15は、フェライト分率が小さかったために、軽圧下圧延後のYPが下がらず加工性が低下した。No.17、18は、CおよびCuが高かったために延性が低下し、曲げ加工中に割れが発生してしまった。
軽圧下圧延の圧下率と90°曲げ荷重比との関係を示す図である。 軽圧下圧延を実施した温度と(式1)の上限温度の差と90°曲げ荷重比との関係を示す図である。

Claims (7)

  1. 質量%で、
    C :0.03〜0.25%、
    Si:0.03〜1.0%、
    Mn:0.20〜2.0%、
    P :0.025%以下、
    S :0.020%以下、
    Al:0.005〜0.10%、
    N :0.0010〜0.0080%
    を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる鋼片を、1000〜1300℃に加熱し、Ar 3 −50℃〜1100℃の温度で、累積圧下率を50%以上として熱間圧延し、冷却し、フェライト分率が20%以上であるミクロ組織とした後、下記(式1)の温度T(℃)以下で、圧下率:0.1〜0.5%の軽圧下圧延を行い、さらに、T(℃)以下の温度にて所定の形状に加工してから、T+20(℃)以上Ac3+70(℃)以下の温度にて熱処理することを特徴とする、加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
    T=250−26000[(N%)−(Ti%)/3.4−(Al%)/29]・・・(式1)
    ただし、[(N%)−(Ti%)/3.4−(Al%)/29]<0の場合は、0とする。
  2. 熱間圧延後の冷却が空冷であることを特徴とする、請求項1に記載の加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
  3. 熱間圧延後の冷却が、冷却速度が20℃/s以下、冷却停止温度が400℃以上、の一方又は双方を満たす加速冷却であることを特徴とする、請求項1に記載の加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
  4. 前記熱間圧延及び冷却の後、さらに軽圧下圧延前に熱処理して、フェライト分率が20%以上であるミクロ組織とすることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
  5. 前記軽圧下圧延前の熱処理の温度が650℃以下であることを特徴とする、請求項4に記載の加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
  6. さらに、質量%で、
    Cu:0.05〜1.5%、
    Cr:0.05〜3.0%、
    Mo:0.05〜1.5%、
    W :0.05〜0.5%、
    Ta:0.05〜0.5%、
    Ni:0.05〜3.5%、
    Nb:0.003〜0.050%、
    Ti:0.003〜0.10%、
    V :0.005〜0.10%、
    B :0.0003〜0.0030%
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
  7. さらに、質量%で、
    Ca:0.0003〜0.0050%、
    Mg:0.0005〜0.0060%、
    REM:0.0005〜0.0060%
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の加工性に優れた圧力容器用部材の製造方法。
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