JP4694678B2 - 磁場発生装置および磁気共鳴撮影装置 - Google Patents

磁場発生装置および磁気共鳴撮影装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁場発生装置および磁気共鳴撮影装置に関し、特に、永久磁石を用いる磁場発生装置、およびそのような磁場発生装置を有する磁気共鳴撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気共鳴撮影(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置では、マグネットシステム(magnet system)の内部空間すなわち静磁場を形成した空間に撮影の対象を搬入し、勾配磁場および高周波磁場を印加して対象内に磁気共鳴信号を発生させ、その受信信号に基づいて断層像を生成(再構成)する。
【0003】
静磁場を発生するのに永久磁石を用いるマグネットシステムでは、空間を挟んで対向する1対の永久磁石とこれら永久磁石用の磁気回路を構成するヨーク(yoke)とを有する。
【0004】
永久磁石は温度特性を持つので、温度変化による磁場強度の変化を防止して安定な静磁場を得るために、永久磁石を含む磁気回路を一定温度に保温することが行われる。保温する温度は常温よりやや高く、しかも永久磁石が磁気を失わない温度とする。そのような温度として例えば30°Cが選ばれる。
【0005】
このような温度を保つための熱量供給源として電気ヒータ(heater)等が用いられ、その発熱量が制御装置によって制御される。制御装置には、永久磁石またはヨーク所定の箇所で測定した温度が検出信号として入力される。制御装置はこの検出信号の値が予め定められた設定値に一致するように電気ヒータの発熱量を制御する。すなわち、制御装置はフィードバック(feedback)制御によって永久磁石の温度を安定化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
温度がある値(例えば45°C)を超えて上昇すると、永久磁石は、磁気は失わないものの温度特性の可逆性を失い、温度を元に戻しても磁場強度が元に戻らなくなる。このため、温度調節に当たってはそのような値を決して超えないようにする必要があり、電気ヒータとしては磁気回路の熱容量に比して発熱量の控えめなものが用いられる。
【0007】
そのような電気ヒータを用いた場合、マグネットシステムを稼働サイト(site)に据え付けて初めて加温するとき、あるいは、長時間の稼働停止後に再加温するときなどは、外気温あるいは周囲温度と同じになっている磁気回路の温度を規定値まで立ち上げるのにかなりの時間を要する。その間はマグネットシステムの調整も稼働も不可能な待ち時間となる。
【0008】
そこで、本発明の課題は、磁気回路の温度の立ち上がりが早い磁場発生装置、および、そのような磁場発生装置を有する磁気共鳴撮影装置を実現することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記の課題を解決するための1つの観点での発明は、空間を隔てて互いに対向する1対の永久磁石と、前記1対の永久磁石用の磁気回路を構成するヨークと、前記永久磁石の温度を周囲温度より高い予め定めた温度となるように調節する温度調節手段と、前記1対の永久磁石の互いに対向する端部にそれぞれ設けられ空間を隔てて互いに対向する1対の熱交換部材と、前記1対の熱交換部材の互いに対向する端部にそれぞれ設けられ空間を隔てて互いに対向する1対の勾配磁場コイルと、前記温度調節手段による前記永久磁石の加温を補助するための熱を前記熱交換部材を通じて供給する熱供給手段と、前記勾配磁場コイルの通電に伴う発熱を前記熱交換部材を通じて吸収する熱吸収手段と、を具備することを特徴とする磁場発生装置である。
【0010】
この観点での発明では、永久磁石と勾配磁場コイルの間に熱交換部材を介在させ、この熱交換部材を、永久磁石の温度立ち上げ時の加温を補助する目的と、稼働時の勾配磁場コイルの発熱を吸収する目的に共用する。これによって、永久磁石に供給する熱量を増やして温度の立ち上がりを早めることができる。また、稼働時の勾配磁場コイルの発熱を吸収して勾配磁場コイルおよび永久磁石の不要な温度上昇を防止することができる。
【0011】
(2)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記熱交換部材は液体を熱交換媒体とする、ことを特徴とする(1)に記載の磁場発生装置である。
この観点での発明では、(1)に加えて、液体の熱容量が大きいことを利用して能率の良い熱交換を行うことができる。
【0012】
(3)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記液体は水である、ことを特徴とする(2)に記載の磁場発生装置である。
この観点での発明では、(2)に加えて、ありふれた媒体により熱交換を行うことができる。
【0013】
(4)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記熱交換部材は気体を熱交換媒体とする、ことを特徴とする(1)に記載の磁場発生装置である。
この観点での発明では、(1)に加えて、気体の流動性が高いことを利用して能率の良い熱交換を行うことができる。
【0014】
(5)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記気体は空気である、ことを特徴とする(4)に記載の磁場発生装置である。
この観点での発明では、(4)に加えて、ありふれた媒体により熱交換を行うことができる。
【0015】
(6)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、静磁場、勾配磁場および高周波磁場を用いて対象の内部に発生させた磁気共鳴信号に基づいて画像を構成する磁気共鳴撮影装置であって、前記静磁場および勾配磁場を発生する手段は、空間を隔てて互いに対向する1対の永久磁石と、前記1対の永久磁石用の磁気回路を構成するヨークと、前記永久磁石の温度を周囲温度より高い予め定めた温度となるように調節する温度調節手段と、前記1対の永久磁石の互いに対向する端部にそれぞれ設けられ空間を隔てて互いに対向する1対の熱交換部材と、前記1対の熱交換部材の互いに対向する端部にそれぞれ設けられ空間を隔てて互いに対向する1対の勾配磁場コイルと、前記温度調節手段による前記永久磁石の加温を補助するための熱を前記熱交換部材を通じて供給する熱供給手段と、前記勾配磁場コイルの通電に伴う発熱を前記熱交換部材を通じて吸収する熱吸収手段と、を具備することを特徴とする磁気共鳴撮影装置である。
【0016】
この観点での発明では、永久磁石と勾配磁場コイルの間に熱交換部材を介在させ、この熱交換部材を、永久磁石の温度立ち上げ時の加温を補助する目的と、稼働時の勾配磁場コイルの発熱を吸収する目的に共用する。これによって、永久磁石に供給する熱量を増やして温度の立ち上がりを早めることができる。また、稼働時の勾配磁場コイルの発熱を吸収して勾配磁場コイルおよび永久磁石の不要な温度上昇を防止することができる。
【0017】
(7)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記熱交換部材は液体を熱交換媒体とする、ことを特徴とする(6)に記載の磁気共鳴撮影装置である。
【0018】
この観点での発明では、(6)に加えて、液体の熱容量が大きいことを利用して能率の良い熱交換を行うことができる。
(8)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記液体は水である、ことを特徴とする(7)に記載の磁気共鳴撮影装置である。
【0019】
この観点での発明では、(7)に加えて、ありふれた媒体により熱交換を行うことができる。
(9)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記熱交換部材は気体を熱交換媒体とする、ことを特徴とする(6)に記載の磁気共鳴撮影装置である。
【0020】
この観点での発明では、(6)に加えて、気体の流動性が高いことを利用して能率の良い熱交換を行うことができる。
(10)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記気体は空気である、ことを特徴とする(9)に記載の磁気共鳴撮影装置である。
【0021】
この観点での発明では、(9)に加えて、ありふれた媒体により熱交換を行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態に限定されるものではない。図1に磁気共鳴撮影装置のブロック(block)図を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。
【0023】
図1に示すように、本装置はマグネットシステム100を有する。マグネットシステム100は、主磁場マグネット部102、勾配コイル部106およびRF(radio frequency)コイル部108を有する。
【0024】
これら主磁場マグネット部102および各コイル部は、いずれも空間を挟んで互いに対向する1対のものからなる。また、いずれも概ね円板状の形状を有し中心軸を共有して配置されている。マグネットシステム100の内部空間(ボア:bore)に、撮影の対象300がクレードル(cradle)500に搭載されて図示しない搬送手段により搬入および搬出される。
【0025】
主磁場マグネット部102はマグネットシステム100の内部空間に静磁場を形成する。静磁場の方向は概ね対象300の体軸方向と直交する。すなわちいわゆる垂直磁場を形成する。
【0026】
主磁場マグネット部102は永久磁石およびその磁気回路を構成するヨークを有する。主磁場マグネット部102はまた温度調節手段を有する。主磁場マグネット部102の構成および温度調節手段については後にあらためて説明する。
【0027】
勾配コイル部106は静磁場強度に勾配を持たせるための勾配磁場を生じる。発生する勾配磁場は、スライス(slice)勾配磁場、リードアウト(read out)勾配磁場およびフェーズエンコード(phase encode)勾配磁場の3種であり、これら3種類の勾配磁場に対応して勾配コイル部106は図示しない3系統の勾配コイルを有する。
【0028】
3系統の勾配コイルは、互いに直交する3方向において静磁場にそれぞれ勾配を付与するための3つの勾配磁場をそれぞれ発生する。3方向のうちの1つは静磁場の方向(垂直方向)であり、通常これをz方向とする。他の1つは水平方向であり、通常これをy方向とする。残りの1つはz,y方向に垂直な方向であり、通常これをx方向とする。以下、x,y,zを勾配軸ともいう。また、勾配磁場を単に勾配ともいう。
【0029】
x,y,zはいずれもスライス勾配の軸とすることができる。いずれか1つをスライス勾配の軸としたとき、残り2つのうちの1つをフェーズエンコード勾配の軸とし、他をリードアウト勾配の軸とする。
【0030】
勾配コイル部106には、通電による発熱を吸収し温度上昇を防止するための冷却手段が組み合わされている。冷却手段については後にあらためて説明する。
RFコイル部108は静磁場空間に対象300の体内のスピンを励起するためのRF励起信号を送信する。RFコイル部108は、また、励起されたスピンが生じる磁気共鳴信号を受信する。RFコイル部108は図示しない送信用のコイルおよび受信用のコイルを有する。送信用のコイルおよび受信用のコイルは、同じコイルを兼用するかあるいはそれぞれ専用のコイルを用いる。
【0031】
勾配コイル部106には勾配駆動部130が接続されている。勾配駆動部130は勾配コイル部106に駆動信号を与えて勾配磁場を発生させる。勾配駆動部130は、勾配コイル部106における3系統の勾配コイルに対応して、図示しない3系統の駆動回路を有する。
【0032】
RFコイル部108にはRF駆動部140が接続されている。RF駆動部140はRFコイル部108に駆動信号を与えてRF励起信号を送信し、対象300の体内のスピンを励起する。
【0033】
RFコイル部108には、また、データ(data)収集部150が接続されている。データ収集部150はRFコイル部108が受信した受信信号を取り込み、それをビューデータ(view data)として収集する。
【0034】
勾配駆動部130、RF駆動部140およびデータ収集部150には制御部160が接続されている。制御部160は、勾配駆動部130ないしデータ収集部150をそれぞれ制御して撮影を遂行する。
【0035】
データ収集部150の出力側はデータ処理部170に接続されている。データ処理部170は、例えばコンピュータ(computer)等を用いて構成される。データ処理部170は図示しないメモリ(memory)を有する。メモリはデータ処理部170用のプログラムおよび各種のデータを記憶している。本装置の機能は、データ処理部170がメモリに記憶されたプログラムを実行することによりを実現される。
【0036】
データ処理部170は、データ収集部150から取り込んだデータをメモリに記憶する。メモリ内にはデータ空間が形成される。データ空間は2次元フ−リエ(Fourier)空間を構成する。データ処理部170は、これら2次元フ−リエ空間のデータを2次元逆フ−リエ変換して対象300の画像を生成(再構成)する。以下、2次元フ−リエ空間をkスペース(k−space)ともいう。
【0037】
データ処理部170は制御部160に接続されている。データ処理部170は制御部160の上位にあってそれを統括する。データ処理部170には、また、表示部180および操作部190が接続されている。表示部180は、グラフィックディスプレー(graphic display)等で構成される。操作部190はポインティングデバイス(pointing device)を備えたキーボード(keyboard)等で構成される。
【0038】
表示部180は、データ処理部170から出力される再構成画像および各種の情報を表示する。操作部190は、操作者によって操作され、各種の指令や情報等をデータ処理部170に入力する。操作者は表示部180および操作部190を通じてインタラクティブ(interactive)に本装置を操作する。
【0039】
図2に、本装置で撮影を行うときのパルスシーケンス(pulse sequence)の一例を示す。このパルスシーケンスは、グラディエントエコー(GRE:Gradient Echo)法のパルスシーケンスである。
【0040】
すなわち、(1)はGRE法におけるRF励起用のα°パルスのシーケンスであり、(2)、(3)、(4)および(5)は、同じくそれぞれ、スライス勾配Gs、リードアウト勾配Gr、フェーズエンコード勾配GpおよびグラディエントエコーMRのシーケンスである。なお、α°パルスは中心信号で代表する。パルスシーケンスは時間軸tに沿って左から右に進行する。
【0041】
同図に示すように、α°パルスによりスピンのα°励起が行われる。フリップアングル(flip angle)α°は90°以下である。このときスライス勾配Gsが印加され所定のスライスについての選択励起が行われる。
【0042】
α°励起後、フェーズエンコード勾配Gpによりスピンのフェーズエンコードが行われる。次に、リードアウト勾配Grによりまずスピンをディフェーズ(dephase)し、次いでスピンをリフェーズ(rephase)して、グラディエントエコーMRを発生させる。グラディエントエコーMRの信号強度は、α°励起からエコータイム(echo time)TE後の時点で最大となる。グラディエントエコーMRはデータ収集部150によりビューデータとして収集される。
【0043】
このようなパルスシーケンスが周期TR(repetition time)で64〜512回繰り返される。繰り返しのたびにフェーズエンコード勾配Gpを変更し、毎回異なるフェーズエンコードを行う。これによって、kスペースを埋める64〜512ビューのビューデータが得られる。
【0044】
磁気共鳴撮影用パルスシーケンスの他の例を図3に示す。このパルスシーケンスは、スピンエコー(SE:Spin Echo)法のパルスシーケンスである。
【0045】
すなわち、(1)はSE法におけるRF励起用の90°パルスおよび180°パルスのシーケンスであり、(2)、(3)、(4)および(5)は、同じくそれぞれ、スライス勾配Gs、リードアウト勾配Gr、フェーズエンコード勾配GpおよびスピンエコーMRのシーケンスである。なお、90°パルスおよび180°パルスはそれぞれ中心信号で代表する。パルスシーケンスは時間軸tに沿って左から右に進行する。
【0046】
同図に示すように、90°パルスによりスピンの90°励起が行われる。このときスライス勾配Gsが印加され所定のスライスについての選択励起が行われる。90°励起から所定の時間後に、180°パルスによる180°励起すなわちスピン反転が行われる。このときもスライス勾配Gsが印加され、同じスライスについての選択的反転が行われる。
【0047】
90°励起とスピン反転の間の期間に、リードアウト勾配Grおよびフェーズエンコード勾配Gpが印加される。リードアウト勾配Grによりスピンのディフェーズが行われる。フェーズエンコード勾配Gpによりスピンのフェーズエンコードが行われる。
【0048】
スピン反転後、リードアウト勾配GrでスピンをリフェーズしてスピンエコーMRを発生させる。スピンエコーMRの信号強度は、90°励起からTE後の時点で最大となる。スピンエコーMRはデータ収集部150によりビューデータとして収集される。このようなパルスシーケンスが周期TRで64〜512回繰り返される。繰り返しのたびにフェーズエンコード勾配Gpを変更し、毎回異なるフェーズエンコードを行う。これによって、kスペースを埋める64〜512ビューのビューデータが得られる。
【0049】
なお、撮影に用いるパルスシーケンスはGRE法またはSE法に限るものではなく、例えば、FSE(Fast Spin Echo)法、ファーストリカバリFSE(Fast Recovery Fast Spin Echo)法、エコープラナー・イメージング(EPI:Echo Planar Imaging)等、他の適宜の技法のものであって良い。
【0050】
データ処理部170は、kスペースのビューデータを2次元逆フ−リエ変換して対象300の断層像を再構成する。再構成した画像はメモリに記憶し、また、表示部180で表示する。
【0051】
図4に、勾配コイル部106付近のマグネットシステム100の構造を断面図により模式的に示す。同図において、Oは静磁場の中心すなわちマグネットセンター(magnet center)であり、x,y,zは前述した3方向である。
【0052】
マグネットセンターOを中心とする半径Rの球形領域SV(spheric volume)が撮影領域であり、マグネットシステム100はこのSVにおいて静磁場および勾配磁場が所定の精度を持つように構成される。
【0053】
1対の永久磁石112は互いに対向する1対のポールピース(pole piece)114を有する。ポールピース114は例えば軟鉄等の高透磁率の磁性材料で構成され、静磁場空間における磁束分布を均一化する働きをする。永久磁石112およびポールピース114からなる部分は、本発明における永久磁石の実施の形態の一例である。
【0054】
ポールピース114は概ね円板形状を成すが、周縁部が板面に垂直な方向(z方向)、すなわち、ポールピース114同士が互いに対向する方向に突出している。突出部はポールピース114の周縁部における磁束密度の低下を補う働きをする。
【0055】
突出した周縁部の内側に形成されるポールピース114の凹部に、勾配コイル部106が設けられる。勾配コイル部106は、Xコイル204、Yコイル206およびZ208コイルを有する。
【0056】
勾配コイル部106とポールピース114の間には熱交換板210が介在する。熱交換板210および各コイルはいずれも概ね円板形状を成し、ポールピース114の磁極面に、図示しない適宜の取り付け手段により、順次に層を成すように取り付けられている。勾配コイル部106は、本発明における勾配磁場コイルの実施の形態の一例である。熱交換板210は、本発明における熱交換部材の実施の形態の一例である。
【0057】
図5に、熱交換板210の構成の一例を模式的に示す。同図の(a)は平面図、(b)はA−A断面図である。同図に示すように、熱交換板210は、熱の良導体からなる円板212の内部に熱交換媒体の流路214を設けたものである。流路214は、例えば円板212の内部全体にわたって蛇行するように設けられる。なお、流路のパターン(pattern)は蛇行パターンに限らず、例えば渦巻き状パターン等適宜のパターンであって良い。
【0058】
熱の良導体としては例えばセラミクッス(ceramics)等が用いられる。セラミックスは電気絶縁性をも有するので、電磁誘導による渦電流を生じない点で好ましい。なお、電気絶縁性を有する熱の良導体はセラミックスに限るものではなく、ガラス(glass)やプラスチックス(plastics)等適宜の材料を用いて良い。
【0059】
流路214には熱交換媒体として例えば液体を流通させる。液体は熱容量が比較的高い流体であるから、熱交換を能率良く行うことができる。液体は例えば水である。水は一番ありふれた液体であるから入手が極めて容易である。
【0060】
なお、液体は水に限らず油やアルコール(alcohol)液等適宜の液体を用いて良い。温度の高い液体を通すことにより熱交換板210を加温部材として機能させる。温度の低い液体を通すことにより熱交換板210を加冷部材として機能させる。
【0061】
流路214には熱交換媒体として例えば気体を流通させても良い。気体は流動性が高い流体であるから、熱交換を能率良く行うことができる。気体は例えば空気である。空気は一番ありふれた気体であるから入手が極めて容易である。
【0062】
なお、空気に限らず窒素ガス(gas)等適宜の気体を用いて良い。温度の高い気体を通すことにより熱交換板210を加温部材として機能させる。温度の低い気体を通すことにより熱交換板210を加冷部材として機能させる。
【0063】
熱交換媒体の流通は後述の媒体循環装置によって行われる。媒体循環装置は後述する制御回路によって制御され、熱交換板210を通じての加温または加冷を行う。
【0064】
図6に、マグネットシステム100の主要部の構成の一例を模式的に示す。同図に示すように、マグネットシステム100は1対の水平ヨーク302,304を有する。水平ヨーク302,304は例えば軟鉄等の磁性材料からなる略8角形の平板である。水平ヨーク302,304は、1対の垂直ヨーク306,308によって互いに平行に支持され、図における上下方向に所定の間隔を保って対向している。垂直ヨーク306,308も軟鉄等の磁性材料を用いて構成され、角柱状の形状を有する。垂直ヨーク306,308の図における下部は、マグネットシステム100全体を支える脚部となっている。
【0065】
水平ヨーク302の図における上面の中央部には、永久磁石112が取り付けられている。永久磁石112の図における上面にポールピース114が取り付けられている。ポールピース114は図4に示したような構造になっており、その凹部に勾配コイル部106および熱交換板210を有するが、図6では図示を省略する。
【0066】
水平ヨーク304の図における下面には、永久磁石112と対向する位置関係で、図では隠れて見えない永久磁石112が取り付けられ、その下面に同じく隠れて見えないポールピース114が取り付けられている。
【0067】
1対の永久磁石112は互いに逆極性の磁極が向き合うようになっており、これによって、1対のポールピース114が向き合う空間に垂直磁場が形成される。水平ヨーク302,304および垂直ヨーク306,308は、1対の永久磁石112の磁束のリターンパス(return pass)を形成する。水平ヨーク302,304および垂直ヨーク306,308からなる部分は、本発明におけるヨークの実施の形態の一例である。
【0068】
水平ヨーク302の側面には電気ヒータ(heater)322が取り付けられている。電気ヒータ322は水平ヨーク302の側面の4箇所に、周に沿って略等間隔に取り付けられている。図ではそのうちの2つが見えており、残りの2つは隠れて見えない。水平ヨーク304にも同様にして4つの電気ヒータ324が取り付けられている。図ではそのうちの1つだけを分解図で示す。
【0069】
電気ヒータ324は、電気抵抗体からなる2つの発熱体342,344を有する。発熱体342,344は発熱量を異にするものであり、例えば発熱体342の発熱量が120W、発熱体344の発熱量は30Wである。発熱体342,344は発熱量が同一であっても良い。また、個数は2個に限らず3個以上あるいは1個であっても良い。以下、発熱体が2個ある例で説明するが、それ以外の個数の場合も同様になる。
【0070】
これら発熱体342,344が、抑え板346を用いて水平ヨーク304の側面に4つのネジ348でネジ止めされている。発熱体342,344は、水平ヨーク304、抑え板346およびネジ348とは電気的に絶縁されている。電気ヒータ322も同様な構成になっており、図示しない2つの発熱体332,334を有する。2つの電気ヒータ322,324は後述の温度制御回路に接続されている。
【0071】
なお、電気ヒータ322,324の代わりに温水は温風等の熱を放出する熱放出器を用いるようにしても良い。以下、電気ヒータ322,324を用いた例で説明するが、温水や温風で加温する場合も同様になる。
【0072】
水平ヨーク304の上面の中央部には有底の孔356が設けられ、その中に例えばサーミスタ(thermistor)等からなる温度センサ(sensor)358が挿入されている。また、図では隠れて見えないが、水平ヨーク302の下面の中央部にも有底の孔352が設けられその中に温度センサ354が挿入されている。なお、温度センサは2個に限るものではなく、3個以上あるいは1個だけ用いるようにしても良い。温度センサ354,358は後述の温度制御回路に接続されている。
【0073】
以上の構造がカバー(cover)362の内部に収容されている。カバー362は、1対のポールピース114が対向する空間部分に外部からアクセス(access)することが可能な開放構造になっている。図では、カバー362はその大部分を除去した形で示す。カバー362の内側には例えばウレタンフォーム(urethane foam)等からなる断熱材364が設けられている。
【0074】
このように構成されたマグネットシステム100の断面図を図7に示す。同図は水平ヨーク302,304の中心と垂直ヨーク306,308を含む縦断面を示す。
【0075】
図8に、マグネットシステム100に関する温度制御装置のブロック図を示す。同図に示すように、温度制御装置は2つの温度制御回路372,374を備えている。温度制御回路372,374は、例えばマイクロプロセッサ(micro processor)等を用いて構成される。
【0076】
温度制御回路372には温度センサ354の温度検出信号t1が入力される。温度制御回路374には温度センサ358の温度検出信号t2が入力される。温度制御回路372,374には制御部160から共通の温度設定値Tsが与えられている。なお、温度設定値Tsは温度制御回路372,374ごとに異なる値であっても良い。以下、温度設定値Tsが共通である例で説明するが、異なる場合も同様になる。
【0077】
温度制御回路372は、温度検出信号t1を温度設定値Tsに一致させるための制御出力を演算によって求める。温度制御回路374は、温度検出信号t2を温度設定値Tsに一致させるための制御出力を演算によって求める。
【0078】
電気ヒータ322の発熱体332,334には商用交流電源376の電力がスイッチ(switch)382,384を通じてそれぞれ供給される。なお、スイッチ382,384としては例えば半導体スイッチ等が用いられる。あるいは、リレー(relay)等のメカニカル(mechanical)なスイッチを用いるようにしても良いのはもちろんである。発熱体332,334は、前述のように水平ヨーク302の4箇所に分散配置されたものであるが、図示の便宜上1箇所にまとめて示す。
【0079】
電気ヒータ324の発熱体342,344には商用交流電源376の電力がスイッチ392,394を通じてそれぞれ供給される。発熱体342,344も、前述のように水平ヨーク304の4箇所に分散配置されたものを便宜的に1箇所にまとめて示す。
【0080】
スイッチ382,384のオン・オフ(on off)のデューティレシオ(duty ratio)を温度制御回路372の2つの出力信号によってそれぞれ制御して発熱体332,334による加熱量を制御する。
【0081】
温度制御回路372による温度調節は、設定温度Tsからの検出温度t1の偏差に応じた例えば比例(P:proportional)制御または比例・積分(PI:proportional,integral)制御等のフィードバック制御によって行われる。
【0082】
温度センサ354、温度制御回路372、商用交流電源376、スイッチ382,384および発熱体332,334からなる部分は、本発明における温度調節手段の実施の形態の一例である。
【0083】
スイッチ392,394のオン・オフのデューティレシオを温度制御回路374の2つの出力信号によってそれぞれ制御して発熱体342,344による加熱量を制御する。
【0084】
温度制御回路374による温度調節は、設定温度Tsからの検出温度t2の偏差に応じた例えば比例制御または比例・積分制御等のフィードバック制御によって行われる。
【0085】
温度センサ358、温度制御回路374、商用交流電源376、スイッチ392,394および発熱体342,344からなる部分は、本発明における温度調節手段の実施の形態の一例である。
【0086】
このように、マグネットシステム100の下部と上部を2つの温度制御系で│れぞれ制御することにより、マグネットシステム100を設置した環境におけ│上下の温度差が大きい場合でも上下の永久磁石間の温度差を無くすことができる。これによって、設置環境の上下方向の温度分布の如何に関わらず静磁場を安定化することができる。なお、設置環境の上下方向の温度差が小さい場合はいずれか一方を省略しても良いのはもちろんである。
【0087】
媒体循環装置502,504は1対の熱交換板210にそれぞれ熱交換媒体を循環させる。媒体循環装置502,504は、熱交換媒体が液体であるときは例えばポンプ(pump)等を用いて構成される。熱交換媒体が気体であるときは例えばブロワ(blower)等を用いて構成される。
【0088】
媒体循環装置502,504は、また、いずれも内部に図示しないヒータおよびクーラ(cooler)を有し、熱交換板210を通して循環させる熱交換媒体を加温および加冷する。ヒータおよびクーラの電源は商用交流電源376から供給される。
【0089】
媒体循環装置502におけるヒータおよびクーラは、温度制御回路372から与えられる制御信号に応じていずれか一方が作動する。媒体循環装置504におけるヒータおよびクーラは、温度制御回路374から与えられる制御信号に応じていずれか一方が作動する。
【0090】
ヒータ作動時の媒体循環装置502,504は、本発明における熱供給手段の実施の形態の一例である。クーラ作動時の媒体循環装置502,504は、本発明における熱吸収手段の実施の形態の一例である。
【0091】
このように構成された温度制御装置の動作を説明する。稼働サイトに初めて据え付けたとき、マグネットシステム100は外気温あるいは室温と同じ温度になっている。本装置の稼働を長期間停止していたときなども同様である。
【0092】
そのような温度はマグネットシステム100の稼働時の規定温度(例えば30°C)よりも低いのが普通であるから、まずマグネットシステム100の温度を規定温度まで立ち上げることが必要となる。
【0093】
温度の立ち上げは、温度制御回路372,374による制御の下で、電気ヒータ322,324による加熱と、熱交換板210を通じての加温を併用して行う。
【0094】
図9に、電気ヒータ322,324および熱交換板210による加熱ないし加温と、マグネットシステム100の温度上昇の関係を示す。同図の(a)は電気ヒータ322,324に給電するスイッチ382,384,392,394のオン・オフのデューティレシオの時間変化を示す。以下、このデューティレシオを加熱デューティレシオともいう。(b)は媒体循環装置502,504におけるヒータの作動のデューティレシオの時間変化を示す。以下、このデューティレシオを加温デューティレシオともいう。
【0095】
(c)は温度センサ354,358で検出した温度の時間変化を示す。以下、この温度をマグネット温度ともいう。なお、温度センサ354,358の検出信号には多少の差があり得るが、説明を簡単にするため差はないものとする。
【0096】
初期状態では、マグネット温度が設定温度Tsからかけ離れかつ比例制御範囲から逸脱していることにより、温度制御回路372,374の制御出力は飽和している。これによって、加熱デューティレシオおよび加温デューティレシオはともに100%となる。なお、比例制御範囲とは、温度制御回路372,374の制御出力がマグネット温度と設定温度Tsとの差すなわち温度偏差に比例したものとなる入力範囲である。
【0097】
デューティレシオが100%であることにより、電気ヒータ322,324が発生可能な最大の熱量で加熱が行われ、また、ヒータで暖められた熱交換媒体により熱交換板210を通じての最大の加温が行われる。
【0098】
熱交換板210は磁極面との接触面積が大きくて熱の伝達量が大きいので、熱交換媒体の温度を特に高温にしなくても十分な熱量を与えることができる。したがって、永久磁石112の磁気特性を高温加熱によって損なうということがない。
【0099】
これらの加熱および加温によりマグネット温度が初期温度T0から上昇を始める。マグネット温度は時間の経過とともに増加し、やがて温度制御回路372,374の比例制御範囲に入る。
【0100】
マグネット温度が比例制御範囲に入ったことにより、加熱デューティレシオは温度差に比例したものとなり、100%より小さくなる。以後、加熱デューティレシオを比例制御して、マグネット温度を設定温度Tsに一致させる温度調節が行われる。
【0101】
温度制御回路372,374は、マグネット温度が比例制御範囲に入った後は、加温デューティレシオを0%とする。これによって、媒体循環装置502,504において熱交換媒体の加熱が停止する。それにともなって熱交換媒体の温度が常温に復帰するので、熱交換媒体の循環は継続されるものの、熱交換板210を通じての加温はなくなる。なお、マグネット温度が比例制御範囲に入った時点で熱交換媒体の循環を停止するようにしても良い。
【0102】
このように、マグネット温度が温度制御回路372,374の比例制御範囲に入るまでは、電気ヒータ322,324による加熱と熱交換板210を通じての加温を併用して熱量を供給するので、電気ヒータ322,324だけで加熱する場合よりもはるかに短い時間でマグネット温度を立ち上げることができる。すなわち、マグネット温度を速やかに規定温度まで立ち上げることが可能となる。
【0103】
このため、寒冷地にある稼働サイトにマグネットシステム100を据え付けたとき、あるいは、冬季の夜間や休日等に、空調停止によりスキャンルーム(scan room)の気温が低下してマグネット温度が低下した場合でも、マグネット温度の立ち上げを速やかに行うことができる。
【0104】
なお、熱交換媒体による加温は、マグネット温度の立ち上げ時ばかりでなく、いったん比例制御範囲に入ったマグネット温度が、何らかの原因で低下して比例制御範囲外となった場合にも、電気ヒータ322,324を補助するために行うようにしても良い。
【0105】
マグネット温度が比例制御範囲外に低下すると、温度制御回路372,374の制御出力が飽和する。そこで、温度制御回路372,374により自己の制御出力を監視し、出力飽和状態が継続するときは媒体循環装置502,504のヒータを作動させる。このようにすることにより、上記のような補助加温が可能である。
【0106】
磁気共鳴撮影は、マグネット温度を設定温度Tsに維持した状態で行われる。撮影期間中は、媒体循環装置502,504により熱交換板210に熱交換媒体を循環させる。このとき、温度制御回路372,374は媒体循環装置502,504内のクーラを作動させる。
【0107】
撮影のパルスシーケンスの実行に伴い勾配コイル部106に流れる電流によって勾配コイル部106が発熱するが、この発熱は熱交換板210を通じて熱交換媒体との熱交換により吸収されるので、勾配コイル部106の温度上昇が防止される。これによって、勾配コイル部106の温度上昇がマグネットシステム100の温度制御の外乱となることを防止し、安定な温度調節を行うことができる。
【0108】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、磁気回路の温度の立ち上がりが早い磁場発生装置、および、そのような磁場発生装置を有する磁気共鳴撮影装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図である。
【図2】図1に示した装置が実行するパルスシーケンスの一例を示す図である。
【図3】図1に示した装置が実行するパルスシーケンスの一例を示す図である。
【図4】図1に示した装置におけるマグネットシステムの勾配コイル部付近の構成を示す模式図である。
【図5】図4に示した熱交換板210の構成を示す模式図である。
【図6】図1に示した装置におけるマグネットシステムの主要部の構成を示す略図である。
【図7】図1に示した装置におけるマグネットシステムの主要部の構成を示す断面図である。
【図8】図6に示したマグネットシステムの温度制御装置のブロック図である。
【図9】図8に示した温度制御装置の制御出力とマグネット温度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
100 マグネットシステム
102 主磁場マグネット部
106 勾配コイル部
108 RFコイル部
112 永久磁石
114 ポールピース
130 勾配駆動部
140 RF駆動部
150 データ収集部
160 制御部
170 データ処理部
180 表示部
190 操作部
210 熱交換板
300 対象
302,304 水平ヨーク
306,308 垂直ヨーク
322,324 電気ヒータ
354,358 温度センサ
372,374 温度制御回路
376 商用交流電源
382,384,392,394 スイッチ
500 クレードル
502,504 媒体循環装置

Claims (10)

  1. 空間を隔てて互いに対向する1対の永久磁石と、
    前記1対の永久磁石用の磁気回路を構成するヨークと
    記1対の永久磁石の互いに対向する端部にそれぞれ設けられ空間を隔てて互いに対向する1対の熱交換部材と、
    前記1対の熱交換部材の互いに対向する端部にそれぞれ設けられ空間を隔てて互いに対向する1対の勾配磁場コイルと
    記永久磁石温するための熱を前記熱交換部材を通じて供給する熱供給手段と、
    前記勾配磁場コイルの通電に伴う発熱を前記熱交換部材を通じて吸収する熱吸収手段と、
    前記ヨークに取り付けられており前記ヨークを加温する電気ヒータと、
    前記永久磁石の温度を測定する温度測定手段と、
    周囲温度より高い予め定めた温度を目標温度とし、前記温度測定手段が測定した温度が前記目標温度より低い予め定めた第1の温度になるまでは、前記熱供給手段及び前記電気ヒータの加温能力を最大限発揮させ、前記温度測定手段が測定した温度が前記第1の温度になったら、前記熱供給手段の加温能力を停止させるとともに、前記目標温度になるように前記電気ヒータの加温能力を制御する温度制御手段とを具備することを特徴とする磁場発生装置。
  2. 前記熱交換部材は液体を熱交換媒体とする、ことを特徴とする請求項1に記載の磁場発生装置。
  3. 前記液体は水である、ことを特徴とする請求項2に記載の磁場発生装置。
  4. 前記熱交換部材は気体を熱交換媒体とする、ことを特徴とする請求項1に記載の磁場発生装置。
  5. 前記気体は空気である、ことを特徴とする請求項4に記載の磁場発生装置。
  6. 静磁場、勾配磁場および高周波磁場を用いて対象の内部に発生させた磁気共鳴信号に基づいて画像を構成する磁気共鳴撮影装置であって、
    前記静磁場および勾配磁場を発生する手段は、
    空間を隔てて互いに対向する1対の永久磁石と、
    前記1対の永久磁石用の磁気回路を構成するヨークと
    記1対の永久磁石の互いに対向する端部にそれぞれ設けられ空間を隔てて互いに対向する1対の熱交換部材と、
    前記1対の熱交換部材の互いに対向する端部にそれぞれ設けられ空間を隔てて互いに対向する1対の勾配磁場コイルと
    記永久磁石温するための熱を前記熱交換部材を通じて供給する熱供給手段と、
    前記勾配磁場コイルの通電に伴う発熱を前記熱交換部材を通じて吸収する熱吸収手段と、
    前記ヨークに取り付けられており前記ヨークを加温する電気ヒータと、
    前記永久磁石の温度を測定する温度測定手段と、
    周囲温度より高い予め定めた温度を目標温度とし、前記温度測定手段が測定した温度が前記目標温度より低い予め定めた第1の温度になるまでは、前記熱供給手段及び前記電気ヒータの加温能力を最大限発揮させ、前記温度測定手段が測定した温度が前記第1の温度になったら、前記熱供給手段の加温能力を停止させるとともに、前記目標温度になるように前記電気ヒータの加温能力を制御する温度制御手段とを具備することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  7. 前記熱交換部材は液体を熱交換媒体とする、ことを特徴とする請求項6に記載の磁気共鳴撮影装置。
  8. 前記液体は水である、ことを特徴とする請求項7に記載の磁気共鳴撮影装置。
  9. 前記熱交換部材は気体を熱交換媒体とする、ことを特徴とする請求項6に記載の磁気共鳴撮影装置。
  10. 前記気体は空気である、ことを特徴とする請求項9に記載の磁気共鳴撮影装置。
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