JP4692569B2 - 多気筒エンジンの吸気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、多気筒エンジンの吸気装置に関する。
それぞれ複数の気筒から構成される二つの気筒列を備える多気筒エンジン、例えばV型エンジンでは、その構成上、サージタンクをエンジン上方に配置する必要がある。これは、V型エンジンではその構成上中央上方に吸気ポートが設けられること、および吸気効率や吸気管並びに排気管の取回し等の観点からサージタンクをこれら吸気ポートに近接して配置しなければならないことによる。
このようにV型エンジンではその上方にサージタンクが配置されるため、エンジンルーム内にエンジンおよびサージタンクを収めようとすると、必然的にエンジンフードの位置が高くなってしまう。特に、歩行者保護等の観点からエンジンフードとエンジン本体およびサージタンクの上部との間にはクッション材等を設ける必要があることも考慮すると、エンジンフードをより高い位置に配置しなければならなくなり、車両の設計自由度が失われる。
一般に車両運転者の視野確保の観点からエンジンフードは通常、車両前方に向かって下方に傾斜させる必要があるため、エンジンフード全体の高さを低いものとするにはエンジンフード前方領域においてエンジンフードの高さを低いものとする必要がある。特許文献1に開示されたV型エンジンの吸気装置では、サージタンクをV型エンジンの両気筒列の中央上方に配設すると共に、サージタンクの後端両側に互いに対向するスロットル弁を設けている。これによりサージタンクをより後方に配置することができるようになる。また、サージタンクはV型エンジンの中央上方にサージタンクを配置するとその上面が車両前方に向かって下方に傾斜するように形成される。サージタンクをこのように形成することにより、エンジンフード前方領域において効果的にエンジンフードの高さが低いものとされる。
特開平4−121224号公報 特開平3−286133号公報 特開平4−124456号公報 特開平3−107520号公報 特開平4−276172号公報
ところで、サージタンクにはその内部空間を上方部分と下方部分とに分割し、これら上方部分と下方部分との間に隔壁を設けたものが存在する。そして、このサージタンクでは、V型エンジンの一方の気筒列に連結される吸気枝管が上方部分に連結され、他方の気筒列に連結される吸気枝管が下方部分に連結される。そして、サージタンク内の上記隔壁の一部に上方部分と下方部分とを連通させる開口が設けられ、この開口にはこの開口を開閉する開閉弁が設けられる。そして、上記開閉弁を開閉することにより、吸気経路内に生じる吸気脈動の周期に影響を及ぼす有効吸気管長が切り換えられ、これを用いて脈動効果により充填効率を高めることができる。
このように、内部空間が上方部分と下方部分とに分割されているサージタンクを用いた場合においても、エンジンフードの高さを低いものとすることが要求されている。ところが、特許文献1に記載されているように上面が車両前方に向かって下方に傾斜するようにサージタンクを形成すると、サージタンク前方領域においてはサージタンクの上方部分および下方部分はそれぞれ非常に薄いものとなってしまう。したがって、この場合、サージタンク前方領域においては上方部分および下方部分の側方から吸気枝管をそれぞれ分岐させるのは困難である。
そこで本発明の目的は、内部空間が上方部分と下方部分とに分割されているサージタンクを用いた場合であっても効果的にエンジンフードの高さを低いものとすることができるような多気筒エンジンの吸気装置を提供することにある。
記課題を解決するために、第の発明では、それぞれ複数の気筒から構成される第一の気筒列及び第二の気筒列を備える多気筒エンジンの吸気装置において、当該吸気装置が上記多気筒エンジンに取付けられたときに上記多気筒エンジンのシリンダヘッドよりも高い位置に配置されるサージタンクと、該サージタンクと上記多気筒エンジンの各吸気ポートとを連通させる複数の吸気枝管とを具備し、上記吸気枝管は、上記第一の気筒列に通じる吸気ポートと連通する第一の吸気枝管群と、上記第二の気筒列に通じる吸気ポートと連通する第二の吸気枝管群とに分かれており、上記第二の吸気枝管群の各吸気枝管は上記第一の吸気枝管群の吸気枝管よりも上方で上記サージタンクに連結されているとともに、第二の吸気枝管群の車両前方側の吸気枝管は第二の吸気枝管の車両後方側の吸気枝管よりも低い位置で上記サージタンクに連結され、上記サージタンクはその吸気上流側において吸気管に連結されると共に上記第二の吸気枝管群の吸気枝管に連通する上方部分と上記第一の吸気枝管群に連通する下方部分とを具備し、上記上方部分は、上記サージタンクへの吸気管の連結方向と上記サージタンクへの上記第二の吸気枝管群の各吸気枝管の連結方向との間の角度が上記サージタンクへの吸気管の連結方向と上記第一吸気枝管群の各吸気枝管の連結方向との角度よりも大きくなるように、上記下方部分に対して角度が付けられている。
なお、本明細書中において、「前方」および「後方」とは、多気筒エンジンが配置される車両の前方および後方をそれぞれ意味するものであり、また「上方」および「下方」とは、多気筒エンジンが配置される車両の鉛直方向上方および下方をそれぞれ意味するものである。
の発明では、第の発明において、上記第二の吸気枝管群の吸気枝管がサージタンクに連結される位置は車両後方の吸気枝管ほど高い。
の発明では、第1又は第2の発明において、上記第二の吸気枝管群の吸気枝管の水平方向の長さは車両後方の吸気枝管ほど短くなっているとともに、上記第二の吸気枝管群の吸気枝管の鉛直方向の長さは車両後方の吸気枝管ほど長くなっている。
の発明では、第1〜第のいずれか一つの発明において、上記第二の吸気枝管群の吸気枝管の全長は均等である。
本発明によれば、内部空間が上方部分と下方部分とに分割されているサージタンクを用いた場合であっても効果的にエンジンフードの高さを低いものとすることができる。
第2の発明によれば、サージタンクの上方部分について吸気管連結方向と吸気枝管連結方向との間の角度を大きくすることにより、吸気ガスに対する吸気抵抗を小さくすることができる。
以下、図面を参照して本発明の多気筒エンジンの吸気装置について説明する。図1は本発明の第一実施形態の吸気装置を搭載した車両を示している。
図1において、1は本発明の吸気装置の搭載される車両、2は多気筒エンジンが収容されるエンジンルーム、10は本発明の吸気装置をそれぞれ示している。吸気装置10は、エアクリーナ11、吸気管12、サージタンク13および複数の吸気枝管14を有し、吸気ガス(吸入空気)はこれらを通って多気筒エンジンの各吸気ポート内に流入する。吸気管12には吸気管12内を流れる吸入空気の流量を調整するためのスロットル弁15が設けられる。本明細書においては、車両1の前方、すなわち車両1の前進方向を「前方」(図1において方向F)として、車両1の後方、すなわち車両1の後退方向を「後方」(図1において方向R)として説明する。また、車両1の鉛直方向上向きの方向を「上方」(図1において方向U)として、車両1の鉛直方向下向きの方向を「下方」(図1において方向D)として説明する。
図2〜図5は、多気筒エンジンに搭載された本発明の第一実施形態の吸気装置10を示している。ここで、図2は吸気装置10の部分平面図であり、図3は吸気装置10の部分正面図、図4および図5は一方の側およびそれと反対側から見た吸気装置の部分側面図である。図示した実施形態では、V型六気筒のエンジン3、すなわちそれぞれ三つの気筒を有する二つの気筒列31、32が一定角度で配置されたエンジンを用いた場合について示している。また、エンジン3はエンジンルーム2内に縦置きで、すなわち各気筒列31、32を構成する気筒が前後方向に並ぶように配置される。なお、本発明の吸気装置10を利用可能なエンジンは上記V型六気筒エンジンに限られず、それぞれ複数の気筒から構成される二つの気筒列を備える多気筒エンジン(例えば、V型八気筒エンジン、水平対向型六気筒エンジン等)であれば如何なるエンジンにも使用することができる。
図2〜図5に示したように、吸気管12はスロットル弁15の下流の吸気管分岐部16において上方分岐管17および下方分岐管18の二つの分岐管に分岐する。上方分岐管17は、下方分岐管18の上方に位置する。サージタンク13はその内部空間が隔壁19(図4参照)によって上方部分13aと下方部分13bとの二つの部分に分割されている。上方部分13aは下方部分13bの上方に位置する。上方部分13aには上方分岐管17が連結され、下方部分13bには下方分岐管18が連結されている。また、これら上方分岐管17および下方分岐管18はそれぞれ上方部分13aの後方および下方部分13bの後方に連結されている。また、吸気管12に配置されたスロットル弁15もエンジン3の上方に且つその後方に位置する。本実施形態では上方部分13aと下方部分13bとは別体として形成されるのではなく、一体的に形成される。しかしながら、上方部分13aと下方部分13bとを別体として形成し、その後これらを連結することでサージタンク13を形成してもよい。
また、サージタンク13は、エンジン3のシリンダヘッドのヘッドカバー33、34よりも上方に位置している。特に、本実施形態ではサージタンク13はエンジン3の一方の気筒列(以下、「第一気筒列」と称す)31に対応するヘッドカバー33の上方に配置される。サージタンク13がこのような位置に配置されるのは以下の理由による。すなわち、V型エンジンではその構成上吸気ポートをエンジンの中央に配置せざるをえない。後述するような脈動効果を最適に得るための吸気枝管の長さは決まっており、また、各気筒への吸気ガスの分配を均等にするためには吸気枝管の長さを均等にすることが必要である。これら条件を満たしつつエンジンの中央に位置する吸気ポートにサージタンクを連通させようとすると、必然的にエンジンのシリンダヘッドのヘッドカバー上方にサージタンクが配置されることとなる。
サージタンク13の上方部分13aと下方部分13bとの間の隔壁19には開口20が設けられており、よってこの開口20を介して上方部分13aと下方部分13bとは連通している。開口20には、この開口20を開閉するための開閉弁21が設けられている。したがって、開閉弁21が開弁しているときには、上方部分13aと下方部分13bとは通じており、逆に開閉弁21が閉弁しているときには上方部分13aと下方部分13bとは通じていない。
サージタンク13の上方部分13aおよび下方部分13bにはそれぞれ三本ずつの吸気枝管141〜146が連結されている。上方部分13aに連結された吸気枝管141、143、145はシリンダヘッドに設けられた吸気ポート35を介して第一気筒列31の気筒にそれぞれ連通され、下方部分13bに連結された吸気枝管142、144、146はシリンダヘッドに設けられた吸気ポート36を介して第一気筒列31とは別の気筒列(以下、「第二気筒列」と称す)32の気筒にそれぞれ連通される。
第一気筒列31の三つの気筒を前方から後方に向かって1番気筒、3番気筒、5番気筒とすると、これら気筒には第一吸気枝管141、第三吸気枝管143、第五吸気枝管145がそれぞれ連通する。また、第二気筒列31の三つの気筒を前方から後方に向かって2番気筒、4番気筒、6番気筒とすると、これら気筒には第二吸気枝管142、第四吸気枝管144、第六吸気枝管146がそれぞれ連通する。また、サージタンク13に連結される吸気管12は、サージタンク13との連結部近傍において、これら吸気枝管14よりも後方に位置する。
開閉弁21は、適切に開閉されることにより、吸気経路(吸気枝管14、サージタンク13、吸気管12等を含む経路)内の圧力変動を有効利用してエンジン3の燃焼室37への吸気効率を高めることができる。その理由は以下の通りである。すなわち、吸気経路内の圧力変動を利用する方法としては、吸気枝管14において起こる脈動効果(慣性過給効果)を利用した方法と、吸気枝管から吸気管分岐部までの経路において起こる脈動効果(共鳴過給効果)を利用した方法とがある。これら効果を利用できるエンジンの回転数(以下、「機関回転数」と称す)は限られており、また共鳴過給の起こる機関回転数は慣性過給の起こる機関回転数よりも低いものとなる。
慣性過給効果および共鳴過給効果の大きさはサージタンク内で発生する脈動の大きさの影響を受ける。すなわち、サージタンクの容積が大きいほど、またサージタンクと連通する気筒数が多いほどサージタンク内で発生する脈動は弱まり、よって慣性過給効果が強まるが共鳴過給効果は弱まる。本実施形態では、開閉弁21を開弁することにより上方部分13aと下方部分13bとが連通してこれら両部分13a、13bが一つのサージタンクとして機能するようになる。したがって、上方部分13aと下方部分13bとが別個のサージタンクとして機能する場合に比べてサージタンクの容積が実質的に大きくなり且つサージタンクと連通する気筒数が実質的に多くなるため、慣性過給効果が強まる。逆に開閉弁21を閉弁することにより上方部分13aと下方部分13bとは分離され、これら部分13a、13bは別個のサージタンクとして機能する。したがって、各部分13a、13bの容積は小さく且つ各部分13a、13bと連通する気筒数も少ないため、共鳴過給効果が強まる。したがって、上述したように機関回転数に応じて開閉弁21を開閉することにより慣性過給効果と共鳴過給効果とを有効に利用することができ、よって燃焼室37への吸気効率が高まる。
ところで、車両1の設計自由度を高めることまたは車両運転者の視野確保等の観点から、エンジンフード4の位置を低いものとする必要がある。ところが、V型エンジン3ではその上方にサージタンク13が配置されるため、エンジンルーム2内の機器全体(エンジン、吸気装置等を含む。以下、「エンジン機器全体」と称す)の高さは高いものとなり、必然的にエンジンフード4の位置が高くなってしまう。
したがって、エンジンフード4の位置を低くするためには、サージタンクが配置されている領域においてエンジン機器全体の高さを低いものにする必要がある。ただし、一般に、車両運転者の視野確保の観点からエンジンフード4は前方に向かって下方に傾斜せしめられるため、エンジンフード4全体の高さを低いものとするためには、前方ほどエンジン機器全体の位置を低いものとする必要がある。したがって、サージタンク13についても特にその前方領域においてサージタンク13の上面の位置を低くすることが必要であり、逆に、サージタンク13の前方領域においてサージタンク13の上面の位置を低くすれば、エンジンフード4全体の高さを低くすることができる。
そこで、本発明の第一実施形態では、サージタンク13はその下方部分13bに対してその上方部分13aが後方へずれて、上方部分13aが下方部分13b上に完全には重ならないような形態となっている。したがって、上方部分13aの前端部22aは下方部分13bの前端部22bよりも後方に位置している。このため、サージタンク13の前方領域23においてサージタンク13は下方部分13bのみから形成されていることとなるので、この領域23においてサージタンク13の全高は前方領域以外の領域に比べて低い。このように、サージタンク13の全高が前方領域23において低いため、結果として、エンジンフード4全体の高さを低くすることができる。
このことは、図4および図5からも明らかである。これら図において、破線は本発明の場合にエンジンフード4を配置可能な下限位置(より正確には、エンジンフード4の下方に配置される緩衝材を配置可能な下限位置)を示している。これら図から分かるように、サージタンク13の前方領域23においては、低い位置にエンジンフード4を配置することが可能である。特に、図4には、前方領域においてもサージタンクの下方部分上に上方部分が重ねて配置されている場合のサージタンクの輪郭が一点鎖線で示されている。したがって、本実施形態のサージタンク13によれば、下方部分上に上方部分を重ねて配置した場合にはサージタンクに干渉してしまうような位置までエンジンフードを下げられることが分かる。
また、サージタンク13の上方部分13aは後方に向かうにつれてその高さが徐々に高くなるように形成されている。これに伴い、吸気枝管141、143、145がサージタンク13の上方部分13aに連結される位置も後方の吸気枝管ほど高くなっている。一方、これら吸気枝管141、143、145がエンジン3の吸気ポート35に連結される位置は同一の高さとなっている。したがって、上方部分13aに連結される吸気枝管141、143、145が延びる鉛直方向の長さは後方の吸気枝管ほど長くなっている。すなわち、図5に示したように吸気枝管の鉛直方向の長さは、141、143、145の順に長くなっていく。
一方、上方部分13aに連結された各吸気枝管141、143、145の水平方向の長さは、後方の吸気枝管ほど短くなっている。すなわち、図2に示したように、吸気枝管の水平方向の長さは145、143、141の順に長くなっている。これは、上方部分13aが後方にずらされたことにより、上方部分13aへの吸気枝管141、143、145の連結地点間の間隔がこれら吸気枝管141、143、145の連結される吸気ポート35間の間隔よりも短くなっていることによる。
このように、上方部分13aに連結される吸気枝管141、143、145においては後方の吸気枝管ほどその鉛直方向の長さが長くなると共にその水平方向の長さが短くなることにより、結果として上方部分13aに連結される各吸気枝管141、143、145の長さを均等にすることができ、よって各気筒への吸気ガスの分配を均等にし且つ吸気経路内に発生する脈動効果を有効に利用して充填効率を高いものとすることができる。
また、サージタンク13の上方部分13aと下方部分13bとは平行に配置されておらず、上方部分13aは水平方向において下方部分13bに対して角度がつけられている。すなわち、上方部分13aは下方部分13bに対して、吸気管12がサージタンク13に連結される地点近傍を中心として、サージタンク13に吸気枝管14が連結される側とは反対側に向かって所定角度だけ回転移動せしめられたような形態となっている。このため、上方部分13aに各吸気枝管14が連結される方向(以下、「吸気枝管連結方向」と称す)と上方部分13aに吸気管12が連結される方向(以下、「吸気管連結方向」と称す)との間の角度θは、それぞれ対応する吸気枝管(例えば、第一吸気枝管141に対する第二吸気枝管142)についての下方部分13bへの吸気枝管連結方向と下方部分13bへの吸気管連結方向との間の角度よりも大きくなっている。なお、吸気管連結方向は、上方部分13aに上方分岐管17が連結される方向であってもよいし、吸気管分岐部16において上方分岐管17が分岐する方向であってもよい。
一般に、サージタンク13への吸気枝管連結方向と吸気管連結方向との間の角度θが小さいと、吸気管12からサージタンク13に流入した吸気ガスは吸気枝管14に流入するためにサージタンク13内において急角度で曲がらなければならない。すなわち、サージタンク13内における吸気ガスの流線の曲げ角度が小さい。このように吸気ガスが急角度で曲がることは吸気抵抗となり、吸気ガスの流量低下を招く結果となる。
これに対して、本実施形態では、サージタンク13の上方部分13aへの吸気枝管連結方向と吸気管連結方向との間の角度θが大きいため、吸気ガスは急角度で曲がることがなく、吸気ガスの流線の曲げ角度は大きい。このため、上方部分13aにおいて吸気ガスの流線が曲がることより吸気ガスが受ける吸気抵抗は比較的小さいものとなる。
ここで、従来型の吸気装置、すなわちサージタンクの上方部分が下方部分上に完全に重なるように形成された吸気装置を用いた場合と、本実施形態の吸気装置を用いた場合との各気筒への吸気ガスの流量を比較する。図6は、開閉弁21を開弁している状態において従来型の吸気装置を用いた場合と本実施形態の吸気装置を用いた場合それぞれについて各気筒へ流入する吸気ガスの流量(以下、「吸入吸気流量」と称す)を示した図である。
図6から分かるように、本実施形態の吸気装置を用いた場合の方が従来型の吸気装置を用いた場合に比べてほとんどの気筒において吸入吸気流量が多くなっている。これは、上述したようにサージタンク13の上方部分13aを通って流れる吸気ガスが受ける吸気抵抗が小さいことによる。また、従来型の吸気装置においては、気筒間に吸入吸気流量のばらつきがあり、特に奇数番の気筒(第一気筒列31の気筒)と偶数番の気筒(第二気筒列32の気筒)との間で異なる吸入吸気流量となる傾向にある。これは、従来型の吸気装置では、サージタンクの上方部分における吸気枝管連結方向と吸気管連結方向との間の角度が、サージタンクの下方部分における吸気枝管連結方向と吸気管連結方向との間の角度よりも小さく且つその差が大きいため、サージタンクの上方部分を通って流れる吸気ガスが受ける吸気抵抗が下方部分を通って流れる吸気ガスが受ける吸気抵抗よりもかなり大きいことによるものと考えられる。これに対して本実施形態の吸気装置においては、吸気枝管連結方向と吸気管連結方向との間の角度はサージタンク13の上方部分13aと下方部分13bとの間で大きな差となっていないため、第一気筒列31の気筒と第二気筒列32の気筒と間での吸入吸気流量のばらつきが抑制されていると考えられる。
このように、本発明の第一実施形態によれば、各気筒列31、32の気筒への吸入空気流量を多いまま維持して且つ吸入空気量を気筒間でほぼ均等に維持しつつ、サージタンクの前方領域の高さを低いものとすることによりエンジンフードの取付け位置を低くすることができる。
次に、図7および図8を参照して本発明の第二実施形態の吸気装置について説明する。図7は第二実施形態の吸気装置40の図2と同様な平面図であり、図8は第二実施形態の吸気装置40の側面図である。なお、以下の説明においては上記第一実施形態と同様な構成要素については同じ参照番号を付す。
本実施形態では、上記第一実施形態と同様にV型六気筒のエンジン5を用いた場合について示しているが、それぞれ複数の気筒から構成される二つの気筒列を備える多気筒エンジン(例えば、V型八気筒エンジン、水平対向型六気筒エンジン等)であれば如何なるエンジンにも使用することができる。ただし、本実施形態では、第一実施形態とは異なり、エンジン5がエンジンルーム2内に縦置きで、すなわち各気筒列51、52を構成する気筒が横方向(すなわち前後方向とは垂直な方向)に並ぶように配置される。
第二実施形態では、第一実施形態と同様に、サージタンク43はその内部空間が上方部分43aと下方部分43bとの二つの部分に分割されている。上方部分43aは下方部分43bの上方に位置し、上方部分43aおよび下方部分43bにはそれぞれ上方分岐管17および下方分岐管18が連結されている。上方分岐管17および下方分岐管18はそれぞれ上方部分43aおよび下方部分43bの側方に連結されている。また、上方部分43aと下方部分43bとは一体的に形成される。
また、サージタンク43は、エンジン3の二つの気筒列38、39のうち後方側に位置する気筒列(以下、「第三気筒列」と称す)51に対応するヘッドカバー53の上方に配置される。サージタンク43の上方部分43aおよび下方部分43bにはその前方にそれぞれ三本ずつの吸気枝管441〜446が連結されている。上方部分43aに連結された吸気枝管441、443、445は吸気ポート55を介して第三気筒列51の気筒にそれぞれ連通され、下方部分43bに連結された吸気枝管442、443、445は吸気ポート56を介して第三気筒列51とは別の気筒列(以下、「第四気筒列」と称す)52の気筒にそれぞれ連通される。
第二実施形態の吸気装置においても、第一実施形態の吸気装置と同様に、サージタンク43はその下方部分43bに対してその上方部分43aが後方へずれて、上方部分43aが下方部分43bに完全には重ならないような形態となっている。したがって、上方部分43aの前端部45aは下方部分43bの前端部45bよりも後方に位置している。このためサージタンク13の前方領域46においてサージタンク43は下方部分43bのみから形成されていることとなるので、この前方領域46においてサージタンク43の全高は前方領域以外の領域に比べて低い。このため、エンジンフード4の全体の高さを低くすることができる。
このことは、図8からも明らかである。この図において、破線は図4および図5と同様に本発明においてエンジンフード4を配置可能な下限位置を示している。この図から分かるように、サージタンク43の前方領域46においては、低い位置にエンジンフード4を配置することが可能である。図中の一点鎖線は前方領域においてもサージタンクの下方部分上に上方部分を重ねて配置した場合のサージタンクの輪郭を示している。この図から、本実施形態によれば、下方部分上に上方部分を重ねて配置した場合にはサージタンクに干渉してしまうような位置まで、エンジンフードを下げることができることが分かる。
本発明の第一実施形態の吸気装置を搭載した車両を示している。 本発明の第一実施形態の吸気装置の部分平面図である。 本発明の第一実施形態の吸気装置の部分正面図である。 本発明の第一実施形態の吸気装置の部分側面図である。 図4とは反対側から見た本発明の第一実施形態の吸気装置の部分側面図である。 従来型および本実施形態の吸気装置を用いた場合の各気筒へ流入する吸気ガスの流量を示した図である。 本発明の第二実施形態の吸気装置の図2と同様な部分平面図である。 本発明の第二実施形態の吸気装置の部分側面図である。
符号の説明
1 車両
2 エンジンルーム
3、5 エンジン
4 エンジンフード
10 吸気装置
11 エアクリーナ
12 吸気管
13、43 サージタンク
14、44 吸気枝管
15 スロットル弁
16 吸気管分岐部
17 上方分岐管
18 下方分岐管
20 開口
21 開閉弁
23、46 前方領域

Claims (4)

  1. それぞれ複数の気筒から構成される第一の気筒列及び第二の気筒列を備える多気筒エンジンの吸気装置において、
    当該吸気装置が上記多気筒エンジンに取付けられたときに上記多気筒エンジンのシリンダヘッドよりも高い位置に配置されるサージタンクと、該サージタンクと上記多気筒エンジンの各吸気ポートとを連通させる複数の吸気枝管とを具備し、
    上記吸気枝管は、上記第一の気筒列に通じる吸気ポートと連通する第一の吸気枝管群と、上記第二の気筒列に通じる吸気ポートと連通する第二の吸気枝管群とに分かれており、
    上記第二の吸気枝管群の各吸気枝管は上記第一の吸気枝管群の吸気枝管よりも上方で上記サージタンクに連結されているとともに、第二の吸気枝管群の車両前方側の吸気枝管は第二の吸気枝管の車両後方側の吸気枝管よりも低い位置で上記サージタンクに連結され、
    上記サージタンクはその吸気上流側において吸気管に連結されると共に上記第二の吸気枝管群の吸気枝管に連通する上方部分と上記第一の吸気枝管群に連通する下方部分とを具備し、上記上方部分は、上記サージタンクへの吸気管の連結方向と上記サージタンクへの上記第二の吸気枝管群の各吸気枝管の連結方向との間の角度が上記サージタンクへの吸気管の連結方向と上記第一吸気枝管群の各吸気枝管の連結方向との角度よりも大きくなるように、上記下方部分に対して角度が付けられている、多気筒エンジンの吸気装置。
  2. 上記第二の吸気枝管群の吸気枝管がサージタンクに連結される位置は車両後方の吸気枝管ほど高い、請求項に記載の多気筒エンジンの吸気装置。
  3. 上記第二の吸気枝管群の吸気枝管の水平方向の長さは車両後方の吸気枝管ほど短くなっているとともに、上記第二の吸気枝管群の吸気枝管の鉛直方向の長さは車両後方の吸気枝管ほど長くなっている、請求項1又は2に記載の多気筒エンジンの吸気装置。
  4. 上記第二の吸気枝管群の吸気枝管の全長は均等である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多気筒エンジンの吸気装置。
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