JP4691908B2 - 電化製品の外装体 - Google Patents

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本発明は、植物資源を原料としたプラスチックに難燃性を付加する組成物に関するものである。
近年、土中に埋め立てるとバクテリア作用によって分解するプラスチックが注目されている。生分解性プラスチックと呼ばれるこれら樹脂は、好気性バクテリア存在下で分解し、水(H2O)と二酸化炭素(CO2)に分解する特性を有し、農業用途や、使い捨て的な商品の包装材、コンポスト対応ゴミ袋等への実用化が実施されている。
土中バクテリアによる分解は、従来の焼却処理と比較し、格段にCO2排出量を小さくすることが可能で、地球温暖化防止対策の意味からも、使用済みプラスチックを回収する必要がないため、ユーザー側からも支援されて市場は拡大の方向にある。
生分解性プラスチックは、その構造組成から大きくポリ乳酸系(以下、PLAと記す)、PBS(ポリブチルサクシネート(1,4ブタンジオール基とコハク酸基の共重合樹脂))系、PET(ポリエチレンテレフタレート)系の3つに分割される。それぞれの特徴は図7に示す通りである。
また、これら生分解性プラスチックにはもうひとつ大きな特徴がある。合成原料が石油等の化石資源を用いるのでなく、トウモロコシ、サツマイモ等の植物が作り出す糖分を原料とした工業的生産の可能性を有することである。この意味からこれら生分解性プラスチックはバイオプラスチックとも呼ばれる。中でもPLAはトウモロコシを原料とした大量生産が開始されたことから、脚光を浴びており、生分解用途に限定せず多種多様の応用技術開発を要望する声は大きい。
しかしながら、このようなバイオプラスチックを既存の材料と置き換えて使用するには、特性を改善する必要がある。図8に一般的なプラスチックとして、ポリスチレン(PS)、アクリルニトリルブタジエンスチレン樹脂(以下、ABSと記す)を、バイオプラスチックとしてポリ乳酸(PLA)、PBSを例とし、それぞれの物性表を示す。「曲げ弾性率」、「曲げ強度」は剛性を表し、数値が大きいほど高剛性であり、また「アイゾット衝撃強さ」は衝撃に対して破損のしやすさを表し、数値が大きいほど衝撃に対して割れにくいものである。「熱変形温度」は、熱をかけて変形を始める温度であり、数値が高いほど高温条件でも使用が可能となるものである。
この図面より、PLAは硬くてもろいことが、PBSはやわらかい特性を有すことがわかる。また熱的にはPLAは耐熱性に乏しく、PBSはABS以上の耐熱性を有することがわかる。
このようなバイオプラスチックの特性改善方法として、他の成分を配合する方法が提案されている。例えば、PLAに合成マイカを0.5−20wt%程度配合することで、耐熱性を向上させることが提案されている。また同時に、生分解性樹脂の加水分解(生分解作用)を抑制する添加剤(カルボジイミド化合物)を配合することを提案している(以下の特許文献1参照)。
上記の方法により、PLA樹脂は射出方式による成形、機械加工による変形が小さく、結果として電気製品の外装体が作成可能となり、高温化での変形を最小限に抑制できることが報告されている。
また、PLAにケナフ繊維を配合することで、パソコン外装体への応用の可能性を報告した例がある(以下の非特許文献1参照)。ケナフ繊維を配合したPLA樹脂の成形後、アニール工程を追加するとPLA樹脂の弱点である耐熱性を改善でき、パソコン外装体への応用可能性を報告している。
このようにバイオプラスチックは他成分との配合技術を駆使することで、家庭電化製品の外装体への応用技術開発が日夜推進されている段階にある。
特開2002−173583号公報 芹沢他,"ケナフ繊維強化ポリ乳酸の開発"(第14回プラスチック成形加工学会年次大会講演予稿集,第161頁−162頁,2003年)
しかしながら、上記特許文献、非特許文献に記載の樹脂組成では、耐熱性向上に的を絞った提案であり、家庭電化製品の外装体に応用するに必要不可欠な難燃性が付加することができていない。したがって、内部に高電圧部分を有するテレビジョンセット等の電化製品の外装体に応用することができない。また近年の電化製品は安全性を重視し、内部に高電圧素子を有さない機器においても難燃性を有する樹脂を採用する傾向にあり、難燃性を付加した樹脂でなければ他の特性を満足するバイオプラスチックが完成しても有益に活用できる場面は少ない。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、バイオプラスチックに難燃性を付加し、例えば電化製品の外装体としての特性を付加する組成物を提供することにある。
樹脂に難燃性を付加する方法としては、難燃剤を添加する方法がある。難燃剤はハロゲン系、リン系、無機系、シリコン系など多種多様な成分が開発されており、用途に合わせて含有量、含有比が最適化され、化石資源を原料とした樹脂に応用されている。本発明者らは上記難燃剤を植物原料樹脂に混練することで、植物原料樹脂の難燃性を向上させる効果を付加することが可能であることを見出した。
すなわち、本発明は、主たる成分として、植物資源を原料とし少なくともポリ乳酸を含有する成分と難燃性を付加する成分とを配合してなる難燃性樹脂組成物からなり、前記難燃性樹脂組成物を成形して構成した電化製品の外装体であって、前記難燃性樹脂組成物は、難燃性を付加する成分としてエチレンジアミン四酢酸銅、アセチルアセナト鉄のいずれか一つ以上を多孔質シリカに添着させたものを含有し、かつ前記難燃性を付加する成分の配合比が5%〜40%であることを特徴とするものである。
本発明は、主たる成分として植物資源を原料とする樹脂に、難燃性を付加する成分を配合してなる難燃性樹脂組成物を特徴とするもので、植物資源を原料とする樹脂がポリ乳酸(PLA)、PBS等の生分解性基を有することを特徴とする。
また本発明において、植物を原料として合成される基が、乳酸基、1,4ブタンジオール基、コハク酸基のいずれかの基である組成物に関するものである。
また本発明において、配合する難燃性を付加する成分は、難燃剤組成がハロゲン系、リン系、無機化合物系、シリコン系などの少なくとも一種を適量配合することを特徴とする組成物に関するものである。
本発明は、無機系難燃剤の中でも特に少量で効果のあるものであり、多孔質シリカにアセチルアセナト鉄、エチレンジアミン四酢酸銅のいずれか一つ以上を添着させたものを含有するものである。
また、本発明は、有機過酸化物を難燃助剤として含有させたことを特徴とする
また本発明は、配合方法として、樹脂溶解に用いられる混練時に配合することを特徴とする。混練工程はプラスチック製造時もしくは成形時に必要不可欠な工程であるため、難燃剤配合に必要な工程増は発生せずコスト的な上昇も最小限に抑制することが可能である。
また本発明は、射出もしくは圧縮成形法を使用して成形するもので、生産設備においても大きな変更を実施する必要がなく、安易に従来プラスチックからバイオプラスチックへの移行を推進することが可能となる。
本発明によれば、地球環境にやさしい植物原料樹脂において、製造工程を増加させることなく難燃性を付加することが可能で、結果として、電化製品等の外装体として使用することが可能となり工業的価値大なるものである。
樹脂を電化製品の外装体として成形するには、樹脂を溶解し、所定の形状を有する金型に射出成形する方法や、樹脂を溶解し所望の金型を押し付ける圧縮成形法が一般的である。
ペレット状の樹脂は溶解させることで、所望の形状に成形することが可能になる、その際、着色剤を混練することで樹脂を所望の色を着色することも可能である。
以上のように、樹脂を外装体として使用する際には混練機による混練工程が必要不可欠である。また物性調整のため、他の組成分を配合する場合も、混練機を用いた混合配合法が多く用いられる。
本発明はこれら混練時に所望量の難燃剤を混練するものであるため、難燃剤コスト以外のコスト増は発生することはない。
混練する難燃剤は必要とされる難燃性、他物性とのバランスで多種多様の成分系が考えられる。例えばハロゲン系、リン系、無機化合物系、シリコン系などが挙げることができるが、これらを複合して使用する場合もあれば、これら以外の他の成分系を配合する場合があり、これらに限定されるものではない。
ハロゲン系難燃剤としては、例えば、テトラブロモビスフェノールA(TBBA)、デカブロモジフェニルオクサイド(DBDPO)、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、オクタブロモジフェニルオキサイド(OBDPO)、ビストリブロモフェノキシエタン(BTBPE)、トリブロモフェノール(TBP)、エチレンビステトラブロモフルタルイミド、TBAポリカーボネートオリゴマー、臭素化ポリスチレン、TBAエポキシオリゴマー、TBAエポキシポリマー、TBAビスブロモプロピルエーテル、エチレンビスペンタブロモジフェニル、ポリブロモフェニルオキサイド、ヘキサブロモベンゼンなどの臭素系難燃剤および塩素化パラフィン、パークロロシクロペンタデカン、クロレンド酸などに代表される塩素系難燃剤が挙げられる。
リン系難燃剤としては、例えば、TPP、トリアリルフォスフェート、芳香族リン酸エステル、2エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、TCP、クレジルフェニルフォスフェート、レゾルジールビス(ジフェニル)フォスフェート、トリス(クロロエチル)フォスフェート、トリス−β−クロロプロピルフォスフェート、トリスジクロロプロピルフォスフェート、含ハロゲン縮合リン酸エステル、芳香族縮合リン酸エステル、ポリリン酸塩、赤リンなどが挙げられる。
またこれら以外に、例えば、Mg(OH)2、Al(OH)3、Sb23、グアニジン酸、Sb25、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物、スズ酸亜鉛、超強酸塩としてフルオロブタンスルホン酸カリウム塩、フルオロメタンスルホン酸カリウム塩、フルオロメタンスルホン酸ナトリウム塩、硫酸担持酸化鉄、タングステン酸担持鉄、脱水素触媒系として酸化クロム、銅クロム、酸化銅、酸化鉄、酸化ランタン、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化ニクロム、銅―クロム触媒、酸化パラジウム、ピロリン酸スズ、酸化タンタル、酸化チタン、ピロリン酸チタン、酸化タングステン、ピロリン酸亜鉛、ピロリン酸ジルコニウム、酸化亜鉛、金属錯体としてアセチルアセナトコバルト、アセチルアセナト銅、ジメチルチオカルバミン酸鉄、ベンゾイルアセトネート鉄、トリスジベンゾイルメタナト鉄、クレー系としてスメクタイト、モンモリナイト、イントメッセント系としてAPP/PER、樹脂系としてPPE、PCなどが挙げられる。
さらにその他の難燃剤としては、例えば、シリコン系難燃剤、臭酸化芳香族トリアジン、複合型難燃剤が挙げられる。本発明では従来から知られている難燃剤以外に、特に少量で有効なものとして、アセチルアセナト鉄、エチレンジアミン四酢酸銅、酸化亜鉛、五酸化バナジウム、アセチルアセナト銅、銅EDTA、ベンゾイルアセネート鉄等の有機金属錯体のいずれか一つ以上を配合、もしくは、一つ以上を多孔質シリカに添着させたものを用い、少量添加による難燃性付与を実現した。
また、難燃助剤として使用する有機過酸化物は、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、ジメチル−ジフェニルブタンなどが代表的であるが、それらの誘導体も挙げられる。
混練する難燃剤は上記化合物が一般的であるが、その他の難燃性を付加可能な物質であれば何でもよく、これらに限定されるものではない。また上記難燃剤および、難燃助剤は必要とされる、難燃性や、特性に適合するよう、単独で使用しても、複数個の難燃剤を混合使用してもよく、その組成分比も限定されるものではない。
上記のように、混練工程は、樹脂を外装体に応用する場合必要不可欠な工程であるため、混練時に所望の難燃剤を混練することにより、実質上の作業工程の増加を防ぐことができる
また混練工程は、成形直前の樹脂溶解時に実施しても、混練後、再度ペレット化してもどちらでもよく特に限定されるものではない。
本発明の組成物の配合シーケンス(順序)の一例を図1にフロー図として示す。
本実施例では、トウモロコシを原料として合成されたポリ乳酸(PLA)70wt%と、耐熱性向上を目的としてポリブチルサクシネート(PBS)を30wt%とを2軸混練機を用いて混練ペレットを作成する(ステップ1)。
そして得られたペレット(85wt%)に難燃剤としてテトラブロモビスフェノールA(TBBA)を15wt%加え、2軸押し出し成形機にて185℃で混練し(ステップ2)、125×13×3.2mmの試験片を射出成形した(成形温度180℃、金型温度25℃)(ステップ3)。
この試験片をUL94準拠の炎高さ20mmの垂直燃焼試験を実施した。その結果を図2に示す。図2から上記サンプルはUL規格V0であることが判明した。
また他の例として、ポリ乳酸(PLA):ケナフ繊維=70:30で配合されたプラスチックに、Mg(OH)2を5%配合した樹脂を成形した試験片で実施例1と同様の実験を行った。その結果、V0規格に適合する難燃性を有することがわかった。
シーケンス(順序)の他の例を図3にフロー図として示す。
トウモロコシを原料として合成されたポリ乳酸(PLA)70wt%と、耐熱性向上を目的としてポリブチルサクシネート(PBS)30wt%とを2軸混練機を用いて混練し、混練ペレットを作成する(ステップ1)。
そして得られたペレット(90wt%)に難燃剤としてアセチルアセナト鉄(Fe(acac)3)をSiO2多孔体に添着させたものを10wt%加え、2軸混練機にて185℃で混練し(ステップ2)、125×13×3.2mmの試験片にプレス成形した(成形温度180℃、120kg/cm2)(ステップ3)。
この試験片をUL94準拠の炎高さ20mmの垂直燃焼試験を実施した。結果を図4に示す。その結果、上記サンプルはUL規格V0であることが判明した。
これにより、ノンハロゲンの材料により、難燃化が可能となった。
なお、難燃剤の含有成分比は必要とされる難燃性の度合い、難燃剤含有による他の物性変化量により最適値が存在するが、おおむね5%から40%の配合比が良好な結果をもたらす場合が多い。難燃剤が5%以下の場合は、顕著な難燃性向上効果が得られにくく、0%以上の場合は、難燃剤の悪影響(流動性の低下による成形性不良など)が顕著になるためである。
また他の例として、ポリ乳酸(PLA)50wt%とポリブチルサクシネート22.5wt%、TBBA22.5wt%、Mg(OH)25wt%の配合比で2軸押し出し機に投入し、500rpm、195℃で混錬を行い、その溶解物を使用し、TVバックカバーの金型を用いて射出成形を行った。成形温度は180℃で行い、急冷による難燃剤溶出を回避するため金型温度は80℃で行った。成形後、金型を冷却し、室温状態で成形品を取り出し、テレビジョン受像機のバックカバー形状を有する外装体を作成した。
この成形品について、「従来のPS(ポリスチレン)+難燃剤」から形成されたテレビジョン受像機バックカバーと物性を比較検討したが、大きな差異は確認されなかった。
さらに他の例として、トウモロコシを原料として合成されたポリ乳酸(PLA)70wt%と、耐熱性向上を目的としてポリブチルサクシネート(PBS)30wt%とを2軸混練機を用いて混練し、混練ペレットを作成する。
そして得られたペレット(90wt%)に難燃剤としてエチレンジアミン四酢酸銅をSiO2多孔体に添着させたものを10wt%、2軸混練機にて185℃で混練し、125×13×3.2mmの試験片にプレス成形した(成形温度180℃、120kg/cm2)。
この試験片をUL94準拠の炎高さ20mmの垂直燃焼試験を実施した結果、図4に示す結果同様、上記サンプルはUL規格V0であることが判明した。
なお、難燃剤の含有成分比は必要とされる難燃性の度合い、難燃剤含有による他の物性変化量により最適値が存在するが、おおむね5%から40%の配合比が良好な結果をもたらす場合が多い。難燃剤が5%以下の場合は、顕著な難燃性向上効果が得られにくく、40%以上の場合は、難燃剤の悪影響(流動性の低下による成形性不良など)が顕著になるためである。
シーケンス(順序)の他の例を図5にフロー図として示す。
トウモロコシを原料として合成されたポリ乳酸70wt%と、耐熱性向上を目的としてポリブチルサクシネートを30wt%、2軸混練機を用いて混練ペレットを作成した(ステップ1)。
そして、得られたペレット(90wt%)に難燃剤としてアセチルアセナト鉄をSiO2多孔体に添着させたものを7wt%、さらに難燃助剤としてt−ブチルトリメチルシルパーオキサイド(日本油脂製パーブチルSM)を5wt%、2軸混練機にて185℃で混練し(ステップ2)、125×13×3.2mmの試験片にプレス成形した(成形温度180℃、120kg/cm2)(ステップ3)。
この試験片で実施例2と同様のUL94準拠の炎高さ20mmの垂直燃焼試験を実施した。その結果、図6に示すように、UL規格V0であることが判明した。
なお、難燃剤と難燃助剤の合計の含有成分比は、必要とされる難燃性の度合い、難燃剤含有による他の物性変化量により最適値が存在するが、おおむね5%から40%の配合比が良好な結果をもたらす場合が多い。難燃剤と難燃助剤の合計が5%以下の場合は、顕著な難燃性向上効果が得られにくく、40%以上の場合は、難燃剤の悪影響(流動性の低下による成形性不良など)が顕著になるためである。
また、他の例として、ポリ乳酸(PLA)50wt%ポリブチルサクシネート(PBS)22.5wt%、TBBA22.5wt%、Mg(OH)25wt%の配合比で2軸押し出し機に投入し、500rpm、195℃で混錬を行い、その溶解物を使用し、TVバックカバーの金型を用いて射出成形を行った。成形温度は180℃で行い、急冷による難燃剤溶出を回避するため金型温度は80℃で行った。
成形後、金型を冷却し、室温状態で成形品を取り出し、TVバックカバー形状を有する外装体を作成した。この成形品について、従来の「PS(ポリスチレン)+難燃剤」から形成されたTVバックカバーと物性を比較検討したが、大きな差異は確認されなかった。
本発明によれば、地球環境にやさしい、植物原料樹脂に製造工程を増加させることなく難燃性を付加することが可能で、結果として、電化製品等の外装体として使用することが可能となり工業的価値大なるものである。
本発明の一例である組成物を作成するためのフローを記す図 同組成物の特性を示す図 本発明の他の例である組成物を作成するためのフローを記す図 同組成物の特性を示す図 本発明の他の例である組成物を作成するためのフローを記す図 同組成物の特性を示す図 バイオプラスチックの特性を示す図 一般プラスチックとバイオプラスチックの特性を示す図

Claims (1)

  1. 主たる成分として、植物資源を原料とし少なくともポリ乳酸を含有する成分と難燃性を付加する成分とを配合してなる難燃性樹脂組成物からなり、前記難燃性樹脂組成物を成形して構成した電化製品の外装体であって、前記難燃性樹脂組成物は、難燃性を付加する成分としてエチレンジアミン四酢酸銅、アセチルアセナト鉄のいずれか一つ以上を多孔質シリカに添着させたものを含有し、かつ前記難燃性を付加する成分の配合比が5%〜40%であることを特徴とする電化製品の外装体
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