JP4691234B2 - 噴霧装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は噴霧装置、特に殺菌液の噴霧を行なうか否かの制御機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、細菌などが発育する可能性がある食品あるいは飲料等を充填した缶等の容器は充填後、加熱殺菌が行なわれる。しかしながら、例えばフレーバをよくしたり、内容物自体の劣化を防ぐため等、内容物に高温をかけられない場合、あるいは缶に用いられる塗料、フィルム等の耐熱性が低い場合には、缶等の容器への無菌充填が行なわれる。
【0003】
この場合、例えば缶内面、外面、底面はもちろん、缶を密閉する際に用いられる缶蓋についても、あらかじめ無菌状態としておくことが要求される。
そこで、従来から、前記容器に過酸化水素等の揮発性殺菌液を吹き付け、殺菌が行なわれ、その後、温風乾燥等が行なわれている。
前記殺菌液の吹き付けを行なう装置としては、例えば特公平8−22422等に示された装置等が流用可能である。
【0004】
これは殺菌液を扱う殺菌装置ではなく、本来は塗料等を塗布するものである。一方、塗料も殺菌液と同じ流体であるから、塗料に代えて殺菌液を用いれば、前記特公平8−22422等に記載された一般的な噴霧装置を殺菌装置に流用可能となる。
この場合、例えば塗料に代えて過酸化水素等の揮発性殺菌液10を図6に示すようなタンク12に入れる。このタンク12の殺菌液10は吸引ポンプ14により圧力がかけられて噴霧装置16の弁室18内に導入され、孔20からの殺菌液10を容器22に吹き付けていた。
【0005】
ここで、容器22への吹き付けを行なうか否かの制御方法には、磁性駆動軸24をソレノイドコイル26により駆動し、弁室18内のニードル弁28を孔20に接触させるか否かによって、噴霧を行なうか否かの制御方法が用いられる。
例えばソレノイドコイル26を励磁させ、磁性駆動軸24を図中左方に移動させると、ニードル弁28は孔20から離れる。すると、孔20はオープンの状態となり、孔20からは同図に示すように弁室18内の殺菌液10が噴出する。
【0006】
一方、磁性駆動軸24の後段には、該磁性駆動軸24を図中右方へ付勢するスプリング(図示省略)が設けられている。
このため、ソレノイドコイル26を消磁させると、スプリングにより磁性駆動軸24が図中右方に押され、ニードル弁28が孔20に接触する。すると、孔20はクローズの状態となり、孔20からは弁室18内の殺菌液10の噴出が止まる。
【0007】
従来の噴霧装置では、このようにしてニードル弁28を孔20に直接接触させるか否かによって、容器22への殺菌液10の吹き付けを行なうか否かを制御していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特公平8−22422等に示された装置のように、ニードル弁28を孔20に直接接触させるか否かによって、殺菌液10の容器22への吹き付けを行なうか否かを制御していたのでは、孔20、ニードル弁28等の各種部品の耐久性は改善の余地があったものの、従来はこれを解決することのできる適切な技術が存在しなかった。
【0009】
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は耐久性に優れた噴霧装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明にかかる噴霧装置は、弁室と、液体通路と、孔と、エア通路と、弁と、ストッパと、噴霧制御手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記液体通路は、殺菌液を本体弁室内に供給する。
また、前記孔は、前記弁室内の殺菌液を外部に噴出可能とする。
前記エア通路は、前記孔からの殺菌液を霧状にして容器に噴霧するための圧縮空気を供給する。
【0011】
前記弁は、前記弁室内に設けられ、前記孔との間に形成される間隙を広げる方向及び狭める方向に移動し、前記孔からの殺菌液の噴出を制御可能とする
【0012】
前記噴霧制御手段は、前記容器への殺菌液の噴霧を行なう際は、エア通路から圧縮空気を噴出させ、一方、該噴霧を止める際は、該圧縮空気の噴出を止める。
また、前記噴霧制御手段が、さらに、前記容器への殺菌液の噴霧を行なう際、液体通路から殺菌液を供給し、該噴霧を止める際、該殺菌液の供給を止めるものであることが好適である。
なお、本発明にかかる噴霧装置は、弁停止部と、弁抑止部と、を含む
ここで、前記弁停止部は、前記弁室の内側面において内側方向に張り出すように設けられている。
【0013】
また、前記弁抑止部は、前記弁の弁軸外周面において外側方向に張り出すように設けられている。
ここで、本発明の噴霧装置においては、前記弁を、前記孔との間隙を狭める方向へと最大限移動した際、前記弁停止部と前記弁抑止部とが互いに当接することによって、前記弁の当該方向への移動が妨げられ、且つ前記弁を、前記孔との間隙を狭める方向へと最大限移動した状態において、前記弁の孔側先端部と前記孔との間に所定の間隙を有しており、前記弁室内と前記孔との間の連通が遮断されていない。
また、本発明において、弁移動手段と、弁制御手段と、センサと、弁監視手段と、を備えることも好適である。
ここで、前記弁移動手段は、前記弁の移動を指示する信号を受けると、孔との間に形成される間隙を広げる方向及び狭める方向に弁を移動可能とする。
【0014】
前記弁制御手段は、前記弁移動手段に弁の移動を指示する信号を発生する。
前記センサは、前記弁が移動しているか否かを検知する。
前記弁監視手段は、前記弁制御手段が弁移動手段に与える弁の移動を指示する信号と同期して前記センサにより前記弁の移動を検知した場合には、前記弁が正常に動いていると判断する。一方、前記弁の移動を指示する信号と同期して前記センサにより前記弁の移動が検知できない場合には、前記弁が正常に動いていないと判断する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の好適な実施形態について説明する。なお、前記図6と対応する部分には符号100を加えて示し、説明を省略する。
図1には本発明の一実施形態にかかる噴霧装置を用いた殺菌装置の概略構成が示されており、図2には、本実施形態にかかる噴霧装置を用いた殺菌装置の制御系のブロック図が示されている。
【0016】
図において、殺菌装置134は、加圧用圧力源114と、過酸化水素水供給冷却タンク(殺菌液タンク)112と、ニードル自動可変バルブ136と、エア抜きユニット138と、流量センサ140と、圧力センサ130と、スプレーガン(噴霧装置)116と、コンピュータ(噴霧制御手段)132を含んで構成されている。
【0017】
そして、加圧用圧力源114からの圧縮エア又は窒素ガス(以下、総称して「圧縮空気」と呼ぶ)は、殺菌液タンク112に供給され、殺菌液タンク112内の低濃度の過酸化水素水に圧力をかけて、過酸化水素水をスプレーガン116に供給している。
【0018】
一方、エア供給タンク142内の圧縮空気は、ソレノイドバルブ144(噴霧制御手段)を介してスプレーガン116内に供給されている。
そして、搬送手段146により自転しながら搬送される容器122にスプレーガン116から過酸化水素水を噴霧する際は、コンピュータ132がソレノイドバルブ144を開作動させ、圧縮空気をスプレーガン116に供給し、これにより、後述する通り、スプレーガン116から過酸化水素水を霧状にして容器122に噴霧している。
【0019】
ここで、本実施形態では、コンピュータ132が殺菌液タンク112、エア抜きユニット138内の送液圧力を一定に制御したうえで、流量センサ140及び圧力センサ130の出力が一定となるように、ニードル自動可変バルブ136により配管148の流路面積を一部変える。これにより配管148中を流れる過酸化水素水の送液流量を調整し、スプレーガン116からの噴霧量が一定となるように制御している。
【0020】
一方、このような噴霧を止める際は、コンピュータ132がソレノイドバルブ144を閉作動させ、エア供給タンク142からスプレーガン116への圧縮空気の供給を止める。また、後述する通り、ニードル自動可変バルブ136を閉じて過酸化水素水の供給を止める。
【0021】
なお、本実施形態では、エア抜きユニット138において、正規稼動中に流路中の過酸化水素水から発生する発泡エアを微小の過酸化水素水と共に系外に排出する一定量ニードルバルブ150、及びスタート時又は再スタート時に大量排出して過酸化水素水の発泡エアを短時間に除去する時に使用する電磁弁152から排出される過酸化水素水は、回収タンク154に回収される。この回収タンク154内の過酸化水素水は、濃度管理装置156により適当濃度に調整され、その圧力を殺菌液タンク112より高くして、フィルタ158,160を介して殺菌液タンク112に供給されている。
【0022】
このように本実施形態ではエア抜きユニット138からの過酸化水素水を再利用することにより、省資源化が図られる。
また、本実施形態では、フィルタ158,160の目詰まりは、その前後に設けられた圧力センサ162,164により監視されている。
【0023】
また、本実施形態では、チラー166からの冷却水は、殺菌液タンク112に供給され、殺菌液タンク112内の過酸化水素水の冷却を行い、再度チラー166に戻される。チラー166に戻った冷却水の温度は再調整され、殺菌液タンク112に供給されている。これによりスプレーガン116に供給する過酸化水素水の温度は、適温に維持される。
【0024】
本実施形態にかかる殺菌装置134において特徴的なことは、以下に示すスプレーガン116を用いたことである。
通常、スプレーガンに過酸化水素水等の殺菌液は、ソレノイドコイルの内部を通過して稼動する磁性駆動軸と接触して供給される。そのため、殺菌液が腐食性のある液体の場合には、磁性駆動軸として耐腐食性の素材を用いることも可能であるが、強磁性体でかつ耐腐食性がある素材は限定されてしまう。
【0025】
そこで、本実施形態にかかるスプレーガンでは、以下に示すような液体通路を採用している。
図3には前記図1に示したスプレーガンの内部構造等の概略構成の斜視図が示されており、同図(a)は全体図であり、同図(b)は本発明において特徴的なストッパ近傍の斜視図である。また、図4には本実施形態にかかるスプレーガンの縦断面図が示されている。
【0026】
図4に示すスプレーガン116では、外部ジャケット170と、液体通路172と、圧縮空気のエア通路174と、弁室118と、ソレノイドコイル(弁移動手段)126と、磁性駆動軸124と一体構造のニードル弁(弁)128と、孔120が設けられたシート176を含み構成されている。
図に示すように、弁室118内には実質的に液体通路172が設けられていない。すなわち、液体通路172の大部分は外部ジャケット170に形成されており、先端の開口部172aのみが弁室118内に設けられ、該開口部172aを通して過酸化水素水が弁室118内に導入される。
【0027】
このように本実施形態では、液体通路172が外部ジャケット170を通過する構造を採用している。つまり、過酸化水素水は、ソレノイドコイル126及び磁性駆動軸124に接触することなく、ニードル弁128およびシート176に到達する構造となっている。
【0028】
一方、エア通路174は、その大部分は外部ジャケット170に設けられ、先端の開口部174aがシート176から少し離れた、弁室118とは反対側の外部に設けられている。
この結果、本実施形態では、磁性駆動軸124等に耐薬品性のものを用いる必要がなくなり、磁性駆動軸124にはその材質の選択の幅が大幅に広がる。したがって強磁性体を用いることが可能となる。これによりソレノイドコイル126を小型化すること、また磁性駆動軸の一端側に取り付けられたニードル弁128の移動が少電圧電流で行なうことが可能となる。
【0029】
殺菌液の噴霧に関して、通常、ニードル弁とシートの孔とを接離させて、噴霧の開閉制御を行うのが一般的であるが、経時変化に伴い、接触部分が摩耗してくるため、例えば繰り返して弁の開閉を行なう間欠噴霧の場合には、噴霧量の安定性が得られにくいという問題がある。
【0030】
そこで、本実施形態では、容器への殺菌液の噴霧を止める際には、シート176にニードル弁128を接触させることなく、孔120を完全に遮断させずに、シート176とニードル弁128の先端部との間に微小な間隙が形成された状態でニードル弁128の移動が止められるように、シート176方向への移動を止めるためのストッパ178が設けられている。
【0031】
ここで、前記ストッパ178は、ニードル弁128の先端部の面積より大きい面積を有し、弁室118内の側壁に固定された弁停止シート(弁停止部)180と、ニードル弁128の先端部の面積より大きい面積を有し、弁軸側に設けられた弁抑制部182とで構成される。
そして、噴霧を止める際は、弁室118内の弁停止シート180に、ニードル弁128の弁抑制部182を面接触させ、シート176の孔120と、ニードル弁128の先端部との間に所定の間隙Lが形成されるようにしている。
【0032】
しかも、本実施形態では、ソレノイドバルブ144によりエア通路174から圧縮空気を噴出させたり、あるいは停止させたりして、スプレーガン116からの殺菌液の噴霧を行なうか否かの制御が行なわれる。
また、その際、ニードル自動可変バルブ136の制御も同時に行なわれる。
例えば、噴霧を行なう際は、コンピュータ132がソレノイドバルブ144を開動作し、スプレーガン116にエア通路174からの圧縮空気が供給される。
【0033】
一方、ニードル自動可変バルブ136により、所定の流量にコントロールされた過酸化水素水が、後述する通り、スプレーガン116に送液される。
このとき、シート176の孔120からは過酸化水素水が勢い良く噴出されるので、圧縮空気により霧状にして容器122に噴霧される。
【0034】
一方、このような噴霧を止める際は、コンピュータ132がソレノイドバルブ144を閉動作し、スプレーガン116への圧縮空気の供給を止めている。
このとき、ニードル自動可変バルブ136も閉まり、シート176の孔120からは過酸化水素水が噴出されないので、容器への噴霧が停止される。
しかも、このようにして噴霧を止める際も、本実施形態では、弁停止シート180は、ニードル弁128の先端部に比較し大面積で設けられた弁抑制部182との面接触となり、ニードル弁128を弁停止シート180に接触させて噴霧を止めるため、高耐久性が得られる。
【0035】
なお、本実施形態では、磁性駆動軸124は、過酸化水素水(殺菌液)等の液体が磁性流体シール184でシャットアウトされる構造である。
この磁性流体シール184は、例えばOリングやVクリップシール、もしくは磁性流体シール(非接触シール)等を用いることができ、これにより磁性駆動軸124の液体による腐食を防いでいる。
【0036】
また、この磁性流体シール184は、ニードル弁128との摩擦接触がなく、ニードル弁128の移動に対し抵抗となることがないので、液体の正確なシャットアウトが可能であると共に、スムースな移動が可能となり、レスポンスに優れている。
【0037】
図5には前記図4に示したスプレーガン116の動作図(開閉時)が示されており、同図(a)は噴霧時の状態図、同図(b)は噴霧停止時の状態図である。
例えばソレノイドコイル126を励磁させると、同図(a)に示すように磁性駆動軸124は図中左方に移動し、ニードル弁128の先端部は、シート176の孔120から離れる方向に移動する。すると、シートの孔120を良好に開の状態にできるから、弁室118内の過酸化水素水が孔120から勢いよく噴出し、エア通路174の開口部174aまで達する。
【0038】
このとき、ソレノイドバルブ144はスプレーガン116内部のソレノイドコイル126の励磁と共に開作動しているので、スプレーガン116にはエア通路174からの圧縮空気が供給され、過酸化水素水は、圧縮空気によって霧状にされ、強制的に吹き飛ばされ、噴霧化された過酸化水素水として容器122に均一に噴霧される。
【0039】
一方、磁性駆動軸124の後段には、リターンスプリング(図示省略)が設けられている。このため、ソレノイドコイル126を消磁させると、同図(b)に示すようにスプリングは磁性駆動軸124を図中右方に戻す。
そして、磁性駆動軸124に連結されているニードル弁128が図中右方に移動し、弁抑制部182が弁停止シート180に面接触すると、ニードル弁128の移動が止まる。
【0040】
このとき、シートの孔120とニードル弁128の先端部との間には、非常に微小な距離ではあるが、間隙Lが形成され、かつソレノイドバルブ144がソレノイドコイル126の消磁と共に閉められ、スプレーガン116への圧縮空気の供給も止められ、さらにニードル自動可変バルブ136も閉じられているので、過酸化水素水の容器112への噴霧が止められる。
したがって、弁室116内の過酸化水素水が孔120から漏れることは殆どない。
【0041】
従来のように噴霧の停止時、完全に孔120を遮断して殺菌液の通路を止めてしまうと、過酸化水素水中の金属等の含有物が孔120内で結晶化して、これにより孔120に目詰まりを生じさせてしまう場合がある。
これに対し、本実施形態のように噴霧を止める時であっても、シートの孔120は完全に遮断されることはないので、前述のような過酸化水素水含有物等の結晶化を防止することができる。これにより孔120の目詰まりを大幅に低減することが可能となる。
【0042】
このように本実施形態においては、噴霧を止める際は、前述のようにニードル弁128とシート176とを非接触とするため、ニードル弁128に弁抑制部182が設けられている。そして、この弁抑制部182が、弁室118の側面に固定して設けた弁停止シート180と面接触することにより弁の閉状態を構成する。
この結果、本実施形態では、両シート180,182は面接触となり、摩耗状態が実質的な点接触の場合と比較し特に少なく、間欠噴霧する場合でも高耐久性が得られる。
【0043】
以上のように本実施形態にかかるスプレーガン116では、過酸化水素水(殺菌液)は、ソレノイドコイル(弁移動手段)126の外側の外部ジャケット170に形成された液体通路172を通過し、ニードル弁128、およびシート176に到達する構造を有して、磁性駆動軸124に接触しない構造となっている。
【0044】
この結果、本実施形態では、磁性駆動軸124等に耐薬品性のものを用いる必要がなくなり、磁性駆動軸124にはその材質の選択の幅が大幅に広がる。したがって、強磁性体を用いることができる。これにより、ソレノイドコイル126を小型化すると共に、少電圧電流でニードル弁128を移動させることができる。
【0045】
また、本実施形態では、容器122への殺菌液の噴霧を止める際も、弁室118内のニードル弁128の先端部とシート176とを接触させず、実質的な閉状態において微小な間隙Lを保つようにし、かつソレノイドコイル126の消磁信号と同期してソレノイドバルブ144によりエア通路174から圧縮空気の噴出を閉制御するようにした。
【0046】
このため、本実施形態では、ニードル弁128とシート176との衝突による摩耗を回避することができるので、殺菌液を噴霧するか否かの制御を長期的に亘り安定して正確に行なえる。
なお、本発明の噴霧装置は、前記各構成に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0047】
例えば本実施形態では、スプレーガン116に異常が発生した場合、それに迅速に対処するため、コンピュータ132は、ソレノイドコイル126、およびニードル弁128の稼動状況を検出することも可能にしている。
すなわち、図5に示すようにソレノイドコイル駆動電圧電流、信号発生器191より、ソレノイドコイル126に電圧電流を加えることにより、磁性駆動軸124に一体化されたニードル弁128が稼動する。
【0048】
本実施形態では、前記信号発生器191によりソレノイドコイル126に電圧電流を加えた状態で、ニードル弁128が正常に稼動しない場合を検出可能とするため、ニードル弁128の後方に磁気、または光センサ等のセンサ186を設け、受信機188により稼動確認を行う。
また、このコンピュータ132は、ソレノイドコイル126の電圧電流と弁検出信号の監視ユニット(弁監視手段)190を備え、ニードル弁128の稼動状態を監視する。
【0049】
すなわち、前記監視ユニット190は、信号発生器191がソレノイドコイル126に与えるニードル弁128の移動を指示する信号と同期して受信器188によりニードル弁128の移動が検知できる場合には、これをニードル弁128が正常に動いていると判断する。
一方、この監視ユニット190は、ソレノイドコイル126に与えるニードル弁128の移動を指示する信号と同期して受信器188によりニードル弁128の移動が検知できない場合には、これをニードル弁128が正常に動いていないと判断する。
【0050】
また、コンピュータ132は、異常を検知した場合は、必要に応じてNG信号等を送信し、ニードル弁128の稼動異常を使用者に知らせてもよい。
また、前記構成では、例えば前記図1に示した殺菌装置134の場合は、殺菌液タンク112に揮発性のある過酸化水素水等の殺菌液を入れ、殺菌液を容器に噴霧した例について説明したが、本発明の噴霧装置はこれに限定されるものではなく、噴霧可能なものであれば、他の種類の液体や塗料等を噴霧したり、このような液体を金属容器以外の殺菌対象物、例えば紙や合成樹脂製の容器等に噴霧することも可能である。
【0051】
また、本発明の噴霧装置は、前記図1に示した殺菌装置以外の装置、例えばワックス塗布や半導体ウエハ洗浄等にも適用可能であり、その場合も、スプレーガンからの噴霧量が一定となるように、噴霧時の流量センサ及び圧力センサ出力が一定となるように、ニードル自動可変バルブにより配管内部の流路断面積を可変制御可能なものを用いることにより、噴霧量の制御を長時間に亘り適正に行なうことができる。
さらに、本発明の噴霧装置は、間欠噴霧に限定されず、連続噴霧の開閉制御にも適用可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかる噴霧装置によれば、容器への殺菌液の噴霧を止める際は、噴霧孔に弁の先端部を衝突させることなく、弁室の内側面に設けられた弁停止部と、弁の弁軸外周面に設けられた弁抑止部とにより弁の孔側先端部と孔との間に所定の間隙が形成され、前記弁室内と前記孔との間の連通が遮断されていない状態にした。
この結果、本発明にかかる噴霧装置によれば、各種部品の磨耗を大幅に低減できるので、耐久性の向上が図られる。
また、本発明においては、弁の移動を検知するセンサを設け、弁監視手段により該センサからの信号を弁移動手段への指示信号と同期して弁の動作を監視することにより、弁の異常を迅速に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるスプレーガン(噴霧装置)を殺菌装置に適用した場合の概略構成の説明図である。
【図2】前記図1に示した殺菌装置の制御系のブロック図である。
【図3】前記図1に示したスプレーガン(噴霧装置)の内部構造を示す説明図である。
【図4】前記図1に示したスプレーガン(噴霧装置)の縦断面図である。
【図5】前記図1に示したスプレーガン(噴霧装置)の動作状態の説明図である。
【図6】従来の噴霧装置の説明図である。
【符号の説明】
116…スプレーガン(噴霧装置)
120…孔
128…ニードル弁(弁)
172…液体通路
174…エア通路
178…ストッパ

Claims (3)

  1. 殺菌液を圧縮空気で霧状にして容器に噴霧可能な噴霧装置であって、
    弁室と、
    前記殺菌液を前記弁室内に供給する液体通路と、
    前記弁室内の殺菌液を外部に噴出可能な孔と、
    前記孔からの殺菌液を霧状にして容器に噴霧するための圧縮空気を供給可能なエア通路と、
    前記弁室内に設けられ、前記孔との間に形成される間隙を広げる方向及び狭める方向に移動し、前記孔からの殺菌液の噴出を制御可能な弁と
    前記容器への殺菌液の噴霧を行なう際は、エア通路から圧縮空気を噴出させ、一方、該噴霧を止める際は、該圧縮空気の噴出を止める噴霧制御手段と、
    を備え、
    前記弁室の内側面において内側方向に張り出すように設けられた弁停止部と、
    前記弁の弁軸外周面において外側方向に張り出すように設けられた弁抑止部と
    を有し、
    前記弁を、前記孔との間隙を狭める方向へと最大限移動した際、前記弁停止部と前記弁抑止部とが互いに当接することによって、前記弁の当該方向への移動が妨げられ、且つ
    前記弁を、前記孔との間隙を狭める方向へと最大限移動した状態において、前記弁の孔側先端部と前記孔との間に所定の間隙を有しており、前記弁室内と前記孔との間の連通が遮断されていない
    ことを特徴とする噴霧装置。
  2. 請求項1記載の噴霧装置において、
    前記噴霧制御手段が、さらに、前記容器への殺菌液の噴霧を行なう際、液体通路から殺菌液を供給し、該噴霧を止める際、該殺菌液の供給を止めるものである
    ことを特徴とする噴霧装置。
  3. 請求項1または2記載の噴霧装置において、
    前記弁の移動を指示する信号を受けると、孔との間に形成される間隙を広げる方向及び狭める方向に弁を移動可能な弁移動手段と、
    前記弁移動手段に弁の移動を指示する信号を発生する弁制御手段と、
    前記弁が移動しているか否かを検知するセンサと、
    前記弁制御手段が弁移動手段に与える弁の移動を指示する信号と同期して前記センサにより前記弁の移動を検知した場合には、前記弁が正常に動いていると判断し、一方、前記弁の移動を指示する信号と同期して前記センサにより前記弁の移動が検知できない場合には、前記弁が正常に動いていないと判断する弁監視手段と、
    を備えたことを特徴とする噴霧装置。
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