JP4690727B2 - 光学的形状測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高速に走行する帯状体の形状を光学的に測定する方法に関する。
例えば、熱延鋼板の製造ラインにおいて、鋼板の平坦度などの形状を測定することは品質管理上重要である。
まず、本発明の測定対象である長手方向に移動する帯状体の一つである鋼板に現れる平坦度などの形状を表す指標について説明する。
図13は、鋼板の製造時の形状不良の例であり、(a)は中伸び、(b)は耳波、(c)は二番伸び(Quarter Buckle)と呼ばれ、それぞれ鋼板の幅方向中心部、端部、4分の1点の伸びが波として現れたものである。図13には耳波と二番伸びが鋼板の幅方向の両側に現れる例を示しているが、片側にのみ現れる場合もある。
鋼板の平坦度を表す指標としては、波高さ、波ピッチ、急峻度、および伸び率がよく使われる。
図14を用いて、波高さ、波ピッチ、急峻度の定義を説明する。鋼板1を平らなテーブル上に張力をかけずに置いた場合に、長手方向に現れる波の山と谷の高さの差を波高さP、また山と山あるいは谷と谷の間隔を波ピッチPと定義する。急峻度λは、鋼板1長手方向の波高さHと波ピッチPとの比として(1)式にて定義される。
Figure 0004690727
図15を用いて伸び率の定義を説明する。長手方向の長さL0の測定範囲における鋼板の波曲線の長さをL、伸び率εは(2)式のように伸びL−L0とL0の比として定義される。
Figure 0004690727
長さL0の測定範囲をN個の有限区間に分けて、添え字を区間iに対応させると、長手方向位置の座標あるいは時刻をt、鋼板の波曲線の高さをyとして、鋼板の波曲線の長さLは曲線の(3)式のように計算できる。
Figure 0004690727
急峻度と伸び率の間の換算を行うために、上記鋼板の波曲線を正弦波とみなして計算した伸び率を用いることがある。図16は波曲線f(t)が波高さH、波ピッチPの正弦波である場合を示し、波曲線は(4)式のように表される。
Figure 0004690727
この場合、計算範囲L0を波ピッチPにとると、正弦波曲線の長さは、波の一周期分に関して(5)式のように計算できる。
Figure 0004690727
鋼板の形状に関しては、波高さHはピッチPに比べ小さい、すなわち急峻度をλとするとλ=H/P << 1という仮定は十分な精度で成り立つので正弦波曲線の長さは(6)式のように計算できる。
Figure 0004690727
計算範囲L0は波ピッチPであるから伸び率εは(7)式のように表される。
Figure 0004690727
したがって急峻度λは(8)式のように計算できる。
Figure 0004690727
以上の鋼板形状の指標を測定することが、品質管理において重要である。
熱延鋼板などの高速に走行する帯状体の平坦度などの形状測定においては、鋼板の幅方向および長手方向にレーザ変位計を多数台並べ、鋼板の幅方向のC反り、あるいは長手方向における耳波や中伸びといった形状を測定するという方法が知られている(特許文献1)。しかしながら、レーザ変位計を多数台並べるといってもレーザ変位計は高価であり、幅方向の測定点はせいぜい数点である。また、板幅が変更されたり板が蛇行した場合、板の動きに追従する機構も必要である。
一方、特許文献2に開示された方法のような、線状レーザ光源と遅延積分型リニアセンサを組み合わせた光切断方式により帯状体の形状を計測する方法においては、高速に走行する帯状体の形状を幅方向および長手方向において密に測定することが可能であり、得られた形状を画像化して、耳波や中伸びなどの形状を視覚的に明瞭な形で表示することができ、レーザ変位計を多数台並べる方法に比べはるかに安価に、少ない部品点数でかつ高精度な形状測定を実現できる。
ところで、実際の鋼板の通板条件においては、生産ラインの振動に起因する鋼板の高さ変動が測定誤差として入ってしまい、あたかも中伸びや耳波といった形状としての波が現れているかのような印象を現場オペレータに与えてしまうという問題があった。特許文献3では、上記の線状レーザ光源と遅延積分型リニアセンサからなる撮像手段の対を二対用いて、それぞれの光切断像の差分をとることにより、鋼板のねじれ振動など高さ変動に影響されない真の帯状体の形状を測定する方法が開示されている。しかしながら、二対の撮像手段を用いるために撮像部が大掛かりになって位置などの調整が難しい。また、生産ラインによっては鋼板のねじれ振動が無視でき幅方向にほぼ一様な振動さえ除去できればよい場合、あるいは張力変動が大きいため光学的測定手段での形状の定量化が難しいラインで中伸びが出ているか否かを現場オペレータにガイダンスできればよいというレベルの適用対象に対しては、その目的に比して設備が高価になる問題があった。
特開平5−1912号公報 特許2913903号公報 特開2004−226240号公報
一対の撮像手段を用いる場合、鋼板振動の振幅や周期が波高さやピッチに比べて小さいときは、平滑化フィルタを用いることにより振動の影響を波高さやピッチの測定値から除去可能であるが、振動と波の振幅と周期が同程度のとき、平滑化フィルタにより振動の影響を除去することは困難である。また、鋼板の厚みが厚くなると波のピッチが大きくなる傾向があり、波高さとピッチを測定するには長周期の時間窓を設けて波の頂点の情報を得なければいけないが、コイル状になった鋼板をまき解くときに発生する捲き癖の周期と波の周期が近似したり、途中で板の変形が入ることもあり、測定誤差が大きくなるという問題点があった。
本発明は、かかる問題点に鑑み、生産ラインの振動による帯状体の高さ変動が生じても、帯状体の形状の指標(以下では形状とも呼ぶ)を全面全長にわたっても簡易な設備にて測定することができる方法を提供することを目的とする。
以下では、製造ラインにおいて水平の平板上を帯状体が移動していくを配置を例にして、帯状体の形状変化が高さの変化として測定される場合について説明するが、上記の平板が傾斜しているときには上記高さを変位と読み替えればよいことは当然である。
本願の発明は、出力が変調された線状レーザ光源を用い、帯状体上に該帯状体の幅方向に線状のレーザビームを投射して光切断曲線(像)を構成し、該光切断曲線(像)を前記帯状体上で所定の間隔ずつずらしながら遅延積分型のリニアセンサを用いて重ね撮像して、帯状体の形状を復元する光切断方式の形状測定方法であって、前記帯状体の長手方向に沿っての高さ変動が最小になる前記帯状体の幅方向の点を求め、該点における長手方向の高さ変動を前記帯状体の振動の大きさとして、幅方向の各点で測定された高さから差し引くことにより、前記帯状体の形状の指標を、帯状体の全面または一部にわたって測定し、前記形状の指標は、帯状体の形状の位置変化を波と称して、波高さ、波ピッチ、急峻度、および伸び率の内のいずれかまたは全部であり、前記帯状体の幅方向の離散的な複数の点xにおいて長手方向断面曲線の長さを計算する手順と、該長手方向断面曲線の長さが最小となる幅方向の点xmを検索する手順と、該点xmでの長手方向断面曲線の長さを基準にして幅方向の各点xでの伸び率を計算する手順と、長手方向の離散的な複数の点tにおける前記帯状体面上の前記光切断曲線の長さを計算する手順と、該光切断曲線の長さの長手方向の変化において頂点(山または谷)の間隔から前記波のピッチを計算する手順と、前記伸び率から急峻度を計算する手順と、さらに、該急峻度と前記波のピッチから波高さを推定する手順を具備することを特徴とする光学的形状測定方法である。
本発明は、これまで困難であった高さ変動の加わった高速移動物体の連続的形状測定を簡便な撮像手段で初めて可能にした発明である。例えば鉄鋼業に於けるオンライン形状寸法計測において、従来の方式に比べてはるかに高密度な全面全長計測が可能になり、オペレータガイダンスによる製品寸法形状の造り込み精度の向上やユーザに対する完全品質保証が実現できることになる。 またコスト的に見ても本方式は簡単な装置で実現できるため、例えば熱延等で用いられているレーザ変位計を多数台並べた方式に比較して、はるかに安い設備投資で設置可能である。
以下本発明を、図を用いて作用とともに説明する。図1は本発明の光学的形状測定装置の全体構成の概略を示している。1は測定対象(帯状体)で長手方向に移動する鋼板であり、その中に耳波や中伸びなどの形状的欠陥を有している。2は線状レーザ光源であり、そこから射出する扇状に広げられたビーム3が、測定対象である鋼板に照射されると、測定対象の表面形状に沿って光切断像4を形成する。5は逐次積分型のリニアセンサを有する特殊カメラであり、後でその機能を詳述する。6は測定対象の搬送速度を測定する測定ロールであり、7は回転速度測定器である。8は信号処理制御装置であり、回転速度測定器7の回転速度の信号から対象物体の移動距離を算出し所定の距離毎に線状レーザ光源2を発光させると同時に、特殊カメラ5に送る制御クロックを制御して所定のビデオ信号を得る。この信号を高速に処理して連続的に形状指標値を得る。9は測定結果の表示装置である。
まず、特殊カメラ5について説明する。図2は特殊カメラの機能と信号処理の構造について説明するための図である。10はカメラの受光部にある二次元半導体撮像素子の中の光電変換電荷積分転送部である。二次元に配列された光電変換素子は、各列毎に垂直方向の電荷転送部を有し、転送される途中でそれぞれの箇所の光電変換素子より電荷を受け取り積分する。11は水平転送読みだし部であり、その出力は通常のリニアアレイと同じ形となる。
通常このタイプのセンサーは撮像対象の実像が光電変換面上で垂直方向に移動する速度と垂直方向の転送速度を同期させると、等価的に長時間露光したことになり感度およびS/N比を画期的に向上できるため、超高速撮影や低照度撮影用として使用されている。
しかし本発明においては、特許文献2で開示しているように上記素子を通常とは全く違った形で使用している。すなわち、対象物体と垂直転送速度は同期する必要はなく必要なだけ速く転送する。この間に適当な間隔にてレーザを瞬間的に発光させると、光切断像が対応する位置に電荷が蓄積する。装置全体を暗室中に置くか、カメラレンズの前にレーザの光だけを通す干渉フィルタを置くと、レーザが当たっていない部分は電荷が発生しないため、光切断像が重ならない範囲で、いくらでも光切断像の間隔を狭く出来、さらに連続的に切れ目なく光切断像が得られるという、これまでの単なるテレビカメラを使っていたときと比べてはるかに高速な測定を可能にする方法である。
次にリアルタイム信号処理方法の1例について説明する。この信号処理は光切断像の間隔変化分が形状の変化分に比例する事を利用して、実時間処理するためのものである。図2において12は前置増幅器でありセンサーの出力を増幅すると同時にインピーダンスの変換を行う。13は比較器でありアナログ信号を2値化し、光切断像があれば1となる。14はシフトレジスタであり、水平転送クロックによって1ライン分遅延させる。15はラッチであり今回値と前回値を保持する。16は判定器であり今回の値と前回の値の組み合わせが、(1,0)となる時のみ、1を出力しその列に於いて次の光切断像が到達した事を判定する。18は間隔積算カウント値保持用シフトレジスタであり、17は第一制御回路である。第一制御回路17は判定器16の出力が0の間は単に対応する列のレジスタを+1するだけであるが、1になると、+1した後その値を第二制御回路19へ送出する。21は基準間隔値設定器であり20は変化分積分用レジスタである。基準間隔値は測定対象が平坦な時には光切断像は等間隔の直線となり、その間隔値を保持する。第二制御回路19は第一制御回路17よりきた今回の間隔値から基準値を減算して変化分を求め、それを20の変化分積分値シフトレジスタの値に加算する。従って、このレジスタのそれぞれのデータは測定対象の幅方向における現在の高さを現しており、時々刻々と変化する形状をリアルタイムで表示する事も可能である。22はD/A変換器であり、23は表示器である。
図3は、反射体24が鋼板1の周辺にある場合の線状レーザ光源2と特殊カメラ5を用いて得られた幅方向光切断図である。鋼板が中伸びや耳波などの本来の形状が現れていない平坦で振動がない場合には断面曲線は直線になるから、断面曲線の直線からの変位をここでは鋼板の高さと呼ぶことにする。
図4は図1の本発明での光学配置を長手方向から見た側面図(a)と、板エッジ周辺を拡大した図(b)である。反射体24が鋼板1の周辺に存在する場合、板の厚みによっては反射体と鋼板上に映ったレーザ線の像が連続的につながってしまい、板エッジの検出が難しくなる。このため図3に示すような鋼板と反射体の間に影をつくる光学配置にすることが望ましい。図4の3'はレーザ2が鋼板1を見込むときのレーザ線を表し、25は特殊カメラ5が鋼板1を見込むときの視野を表す。図4でカメラの鋼板の真上からの見込み角θCが小さい場合、影の幅は鋼板表面から反射体までの距離Dとレーザの見込み角θLで決まりDtanθLである。実際にはカメラの見込み角θCは有限なので影の幅はD(tanθL−tanθC)であり、カメラで検出できる影を作るには影の幅がカメラの分解能に相当する幅Δwより大きくする。すなわち(9)式のように設定すればよい。
Figure 0004690727
以上が線状レーザ光源2と特殊カメラ5を用いて形状を測定する方法についての説明である。
(第1の実施の形態)
次に、鋼板の振動がある場合の形状を測定する方法について説明する。図5(a)は鋼板の幅方向中央付近が伸びて凹凸が現れている中伸びに振動が加わっている様子を示す図である。長手方向の位置座標あるいは時刻をtで表し、幅方向位置xにおける本来の形状による波曲線をf(x, t)、また幅方向にほぼ一様な振動をg(t)とするとき、鋼板の振動が加わったときの鋼板の高さh(x, t)は(10)式のように表される。
Figure 0004690727
後で示すが、鋼板の製造ラインにおいては、中伸びや耳波などの形状は幅方向の特定の位置に現れるため、幅方向には本来の形状の波が現れない点xmが存在する。幅方向の位置xmにおいては振動g(t)のみが現れているはずであり、振動が幅方向に関して一様であれば(11)式のように近似的に位置xmにおける鋼板の高さh(xm, t)は振動g(t)に等しくなる。
Figure 0004690727
したがって幅方向位置xにおける本来の形状f(x, t)は(10)式と(11)式から(12)式のように求められ、振動を除いた形状を検出することができる。
Figure 0004690727
振動のみが現れている点xmを求めるために、幅方向位置xにおける鋼板の高さh(x, t)の長手方向に関する変動を表す量として、h(x, t)の長手断面曲線の長さL(x)を(13)式で定義する。ここで、図6に示すようにtiは長手断面曲線の長さを計算するために長手方向に分割された測定区間iにおける端点、添え字Nは区間の総数を表す。
Figure 0004690727
図5(b)は中伸びの場合にこのようにして計算した長手断面曲線の長さL(x)である。鋼板の中央部では幅方向にほぼ一様な振動g(t)に中伸びによる波f(x, t)が加わるため、鋼板の高さh(x, t)の変動量、すなわち長手断面曲線の長さL(x)が大きくなり、振動のみが現れる幅方向位置においてはL(x)は小さくなる。したがってL(x)を計算し、L(x)が最小になる点を探索すれば本来の形状が現れていない幅方向位置xmが求められる。
図6は上記で説明した幅方向にほぼ一様な振動がある場合に振動を除去する手順を示したものである。まず幅方向位置xにおける、振動を含む長手断面曲線の長さL(x)を計算する(S101)。次に幅方向に関してL(x)の最小値xmを求める(S102)。各幅方向位置xにおける鋼板の高さh(xm, t)から最小位置xmにおける鋼板の高さh(xm, t)を差し引く(S103)。以上により幅方向にほぼ一様な振動を除去した後、波高さ、ピッチ、急峻度、伸び率など平坦度を表すパラメータを計算すればよい(S104)。波の山や谷が複数見つかる場合にはこれらの対から波高さ、ピッチ、急峻度を求め、この中での最大値や平均値を抽出するようにしてもよい。
図10に上記の方法により振動の影響を取り除いた例を示す。(a1)は振動除去前の中伸びの画像であり、その凹凸を256階調にて示しており凹部は黒く凸部は白くなるように表現している。(a2)は(a1)の中伸び画像の中央部、左側と右側エッジ付近の長手断面をグラフ表示したものである。中伸びにもかかわらずエッジ付近にも波があるように見え、振動の影響を受けていると考えられる。(b1)、(b2)は第1の発明の方法にて振動を除去した後の中伸びの画像、長手断面を示すが、エッジ付近の振動の影響による波は消すことができた。
(第2の実施の形態)
次に、帯状体の形状の指標の計算について説明する。
前記のL(x)が最小となる点xmでの長手断面曲線h(xm, t)の長さL(xm)を基準にした、幅方向位置xでの曲線h(x, t)の伸び率を(14)式にしたがって計算する。
Figure 0004690727
第1の実施の形態にしたがって振動の影響を除去した後(14)式の伸び率を計算した場合、L(xm)は図15における測定範囲の長さL0=tN−t0となる。
張力変動が激しく平坦度の定量化が難しいラインにおいて、オペレータへのガイダンスとして伸び率を表示し、中伸びが出ているか否かの判断を行う目的に本発明の方法を適用するのであれば、第1の実施の形態で振動の影響を除去せずに伸び率を計算してもよい。
さらに波のピッチは図7のようにしても求められる。まず長手位置tにおいて幅方向位置xの断面曲線F(x, t)の長さC(t)は、前記L(x)を計算したときのように曲線を有限のM個の線分区間に分けて(15)式のようにして求める。
Figure 0004690727
断面曲線F(x, t)の長さC(t)は長手方向に見ると波の頂点では曲線は長く、節の部分では短くなる。したがってC(t)の周期の2倍を波ピッチとして求めることができる。幅方向中央部に現れる中伸びだけではなく、幅方向両側に出る耳波や二番伸びも検出したい場合には、例えば図8のように幅方向を5分割された区間DS、DQ、C、WQ、WSにおけるそれぞれの幅方向断面曲線の変化からピッチを求めてもよい。従来波ピッチを求める上では波の一周期分が入るように時間窓をある程度長くとる必要があるが、本手法では半分の長さの時間窓を設定すればよく、また幅方向断面曲線の長さの変化のみからピッチを求めているので、第1の発明のように長手方向における振動の影響を除去する処理を行う必要はない。図12にピッチの大きい中伸びの例を示す。(a)は中伸びの画像であり、測定範囲はピッチの半分の長さしかないが、(b)の光切断曲線の長手方向の変化を見ると二つの山が出るので山の間の距離を計算し、2倍すれば本来の波ピッチが計算できる。
以上により伸び率と波ピッチが計算できたならば、正弦波近似の(8)式を用いて伸び率εから急峻度λを求め、さらに急峻度λに波ピッチPを乗算して波高さHを近似的に求めることができる。
図9は請求項3の過程をフローとしてまとめたものである。まず鋼板の幅方向の各位置xにおいて長手断面曲線の長さL(x)を計算し(S201)、L(x)の最小値を与える幅方向位置xmを求め(S202)、(14)式にしたがって伸び率を計算する(S203)。次に(15)式にしたがって長手方向位置(あるいは時刻t)における光切断曲線の長さC(t)を計算し(S204)、C(t)の頂点(山または谷)の間隔からピッチPを求める(S205)。正弦波近似における急峻度と伸び率の換算式(8)を用いて伸び率εから急峻度λを計算し(S206)、急峻度λにピッチPを乗算して波高さHを求める(S207)。
図11に中伸び、耳波、二番伸びについて伸び率を計算した例を示す。いずれも形状の特徴をよく捉えており、伸び率グラフを見れば一目でどのような形状であるかがわかる。レーザ変位計を多数台幅方向に並べる方法と異なり、高密度に形状を表現できる。
伸び率を用いることの利点は、第一に中伸び、耳波、および幅方向四分の一点に出る二番伸びなどの形状の種類を、伸び率曲線で明瞭に区別できる、第二に波高さ、ピッチを求めるときは波の1周期分が入るように時間窓をある程度長く設定する必要があるが、伸び率の場合は一周期なくとも計算可能である、第三にピッチが長い厚手の板の場合に、測定途中で鋼板に折れなどの変形が入っても波高さ、ピッチを求めるときのような頂点を検索するときに発生する誤差は発生しないことなどが挙げられる。生産ラインの現場オペレータが調質圧延ミルの出側の形状を確認しながらミルの圧下状態を変化させるような場合、図6の伸び率曲線がオペレータガイダンスとして非常に役に立つ。
なお、以上では、測定対象が鋼板など帯状体のときの形状測定方法について説明した。しかし、本発明はパイプの管状体など連続な表面を有する物体の平坦度測定または形状の乱れ測定にも応用可能である。例えばパイプに対して管周方向の形状を測定するには、管軸方向を幅方向に管周方向を長手方向にとればよい。また管軸方向の形状を測定するには管周方向を幅方向に管軸方向を長手方向にとって測定すればよい。
本発明の全体構成を示す図である。 特殊カメラの機能と信号処理の構造を示す図である。 鋼板周辺に反射体がある場合に特殊カメラで撮像された線状レーザビームを表す図である。 鋼板周辺に反射体がある場合に板エッジを確実に検出するための光学配置を説明した図である。 振動の含まれる中伸び形状から、振動成分のみを含む位置の高さ変動を差し引くことで振動を除去する過程を説明する図である。 帯状体の振動の影響を除去する過程を説明する図である。 光切断曲線の長さの長手方向変化とピッチの関係を説明する図である。 鋼板の幅方向を分割してそれぞれの区間における光切断曲線の長さの長手方向変化からピッチを求める方法を説明する図である。 伸び率とピッチを求め正弦波近似で急峻度と波高さを計算する手順を説明する図である。 振動を除去した実施例を説明する図である。 振動を除去した実施例を説明する図である。 中伸びの伸び率を計算した例を説明する図である。 耳波の伸び率を計算した例を説明する図である。 二番伸びの伸び率を計算した例を説明する図である。 波ピッチの大きい中伸びについて光切断曲線の長さの変化からピッチが求められることを説明する図である。 本発明が測定対象とする形状を説明する図である。 平坦度の指標である波高さ、波ピッチ、急峻度の定義を説明する図である。 長手断面曲線の長さを計算する方法を説明する図である。 波形状を正弦波と仮定したときの曲線と波高さ、ピッチの関係を示す図である。
符号の説明
1 測定対象物体
2 線状レーザ光源
3 線状レーザビーム
4 光切断像
5 特殊カメラ
6 速度測定用ロール
7 回転速度測定器
8 信号処理制御盤
9 表示装置
10 光電変換電荷積分転送部
11 水平転送読みだし部
12 前置増幅器
13 比較器
14 シフトレジスタ
15 ラッチ
16 判定器
17 第一制御回路
18 間隔積算カウント値保持用シフトレジスタ
19 第二制御回路
20 変化分積分用シフトレジスタ
21 基準間隔値設定器
22 D/A変換器
23 表示器
24 反射体
25 鋼板1を見込む視野線
3' 鋼板1を見込むレーザ線

Claims (1)

  1. 出力が変調された線状レーザ光源を用い、帯状体上に該帯状体の幅方向に線状のレーザビームを投射して光切断曲線(像)を構成し、該光切断曲線(像)を前記帯状体上で所定の間隔ずつずらしながら遅延積分型のリニアセンサを用いて重ね撮像して、帯状体の形状を復元する光切断方式の形状測定方法であって、
    前記帯状体の長手方向に沿っての高さ変動が最小になる前記帯状体の幅方向の点を求め、該点における長手方向の高さ変動を前記帯状体の振動の大きさとして、幅方向の各点で測定された高さから差し引くことにより、前記帯状体の形状の指標を、帯状体の全面または一部にわたって測定し、
    前記形状の指標は、帯状体の形状の位置変化を波と称して、波高さ、波ピッチ、急峻度、および伸び率の内のいずれかまたは全部であり、
    前記帯状体の幅方向の離散的な複数の点xにおいて長手方向断面曲線の長さを計算する手順と、該長手方向断面曲線の長さが最小となる幅方向の点xmを検索する手順と、
    該点xmでの長手方向断面曲線の長さを基準にして幅方向の各点xでの伸び率を計算する手順と、
    長手方向の離散的な複数の点tにおける前記帯状体面上の前記光切断曲線の長さを計算する手順と、
    該光切断曲線の長さの長手方向の変化において頂点(山または谷)の間隔から前記波のピッチを計算する手順と、
    前記伸び率から急峻度を計算する手順と、
    さらに、該急峻度と前記波のピッチから波高さを推定する手順を具備することを特徴とする光学的形状測定方法。
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