JP5060395B2 - 形状計測装置及び形状計測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属板の熱間圧延工程で用いられ、金属板の平坦度を計測する形状計測装置及び形状計測方法に関する。
圧延後の金属板の品質を表す指標のひとつに、金属板の平坦度がある。この平坦度を良好に維持することは、ライン搬送上のトラブルを防ぎ、圧延や表面処理といった工程で圧延板の品質を良好に保つために重要である。
この平坦度を計測する手法として、例えば、非特許文献1に示すようなものが開発されているが、熱間圧延では圧延板が高熱を持つことから、非接触の高さ計測センシング手法を用いるのが一般的である。
特許文献1では、熱間仕上圧延機出側に設置した平坦度計による平坦度情報と、巻き取り機の前に設置した平坦度計によって測定される巻きつく前の平坦度情報とにより伸び率差を求め、求めた伸び率差を仕上圧延機の制御にフィードバックする。ここでは、平坦度計にレーザ距離計が用いられている。
特許文献2では、熱間圧延ラインでの非圧延厚鋼板の板面温度プロフィールを計測し、レーザ距離計を利用した平坦度計測手段で測定した平坦度から空冷後の熱歪み量を計算し、その結果を用いて空冷後の厚鋼板の形状変形量を推定している。
日本鉄鋼協会編:「板圧延の理論と実際」(1984)P265〜P270 特開平10−263658号公報 特開平10−249419号公報
上記特許文献1及び2ではいずれも、レーザ距離計の計測値から、板幅方向の中央部の伸び率εcと、端部からの所定位置における伸び率のオペレータ側と駆動モータ側の平均値εEと、をそれぞれ求めている。しかし、上記特許文献で用いられるレーザ距離計は点測定方式であるから、1台の計測器で板幅方向のすべての位置で同時に測定することはできない。複数の位置で同時に測定するためには複数のレーザ距離計が必要となり、それはレーザ距離計間の校正が面倒で誤差の発生要因となるとともに、計測装置のコストアップの要因ともなる。さらにはレーザ距離計の距離測定値の誤差がそのまま伸び率の誤差に影響する。
また上記の特許文献1及び2では、温度プロフィール計と温度歪補正計算手法を用いて伸び率差を高精度に求めることができるが、平坦度計のほかに温度プロフィール計が必要であり、コストアップの要因となっている。
本発明による形状計測装置は、圧延板の光切断線から形状プロファイルを求め、形状プロファイルを圧延板の平坦度パターンを表現できる直交性を備える基底関数を用いて級数展開し、級数展開の係数を用いて圧延板の伸び率を算出する伸び率測定装置を具備することを特徴とするものである。
さらに本発明による形状計測装置は、圧延板に対してスリット光を照射するスリット光照射部と、スリット光によってできる光切断線を含む画像を取得する撮像部と、を更に具備し、伸び率測定装置は、撮像部が取得した画像を保持する画像記憶部と、画像記憶部が保持する画像から光切断線のみを抽出する画像認識部と、画像認識部が抽出した光切断線から形状プロファイルを求め、形状プロファイルを基底関数で級数展開し、級数展開で得られた係数を用いて圧延板の板幅方向の任意の位置での伸び率を求めると共に、板幅方向の中央部の伸び率と任意の位置での伸び率との差である伸び率差を算出する解析部と、を備えることを特徴とするものである。
ここで基底関数は、チェビシェフ関数であってもよい。
さらに本発明による形状計測装置は、圧延板の板幅方向の位置を横軸に、伸び率差の値を縦軸にとることで伸び率差の分布を示すグラフと、光切断線とを1つの画面に同時に表示するモニタをさらに具備する特徴とするものである。
本発明による形状計測方法は、圧延板の光切断線から形状プロファイルを求め、前記形状プロファイルを前記圧延板の平坦度パターンを表現できる直交性を備える基底関数を用いて級数展開し、前記級数展開の係数を用いて前記圧延板の伸び率を算出することを特徴とするものである。
また本発明による形状計測方法は、圧延板に対してスリット光を照射し、前記スリット光によってできる光切断線を含む画像を取得し、前記取得した画像から光切断線のみを抽出し、前記抽出した光切断線から形状プロファイルを求め、前記形状プロファイルを直交性を備える基底関数で級数展開し、前記級数展開で得られた係数を用いて前記圧延板の板幅方向の任意の位置での伸び率を求め、前記板幅方向の中央部の伸び率と前記任意の位置での伸び率との差である伸び率差を算出することを特徴とするものである。
ここで基底関数は、チェビシェフ関数であってもよい。
さらに本発明による形状計測方法は、前記伸び率差の分布を、横軸に板幅方向の位置、縦軸に伸び率差の値をとったグラフとして表示し、前記反射像及び前記グラフを1つの画面に同時に表示することを特徴とするものである。
本発明によれば、直交性のある基底関数を用いることで圧延板の平坦度の計測における不要な物理現象を容易に除去することができ、圧延板の伸び率を正確に算出することができる。
本発明の実施の形態について、以下に説明する。図1は、本実施の形態における圧延装置1を示す図である。圧延装置1は、圧延機2、形状計測装置3、圧延制御装置4、冷却装置5、及び巻取り装置6を含んでいる。圧延装置1は、金属の薄板である圧延板7を圧延した後、圧延板7の形状を計測し、圧延板7を冷却して巻取り装置8でロール状に巻き取るものである。
圧延機2は、ワークロール20の対、及びこれをバックアップするバックアップロール21の対を有するものである。これらワークロール20及びバックアップロール21は、圧延板7に圧延荷重をかけ、圧延板7を圧延する。
形状計測装置3は、スリット光照射部31、撮像部32、及び伸び率測定装置33を有するものであり、圧延板7の平坦度を示す伸び率差を算出するものである。
圧延制御装置4は、圧延機2のワークロール20及びバックアップロール21の回転速度を調整して圧延板7の通板速度や圧延荷重を制御するものである。
冷却装置5は、連続的に連なる複数の冷却バンク51を備えるものである。各冷却バンク51は、冷却水を放出して圧延板7を冷却するものである。
巻取り装置6は、冷却装置5で冷却された圧延板7をロール状に巻き取るものである。
スリット光照射部31は、シリンドリカルレンズ等によりシート状に変形されたレーザ光を圧延板7に照射するものである。
撮像部32は、CCDなどの撮像素子を用いた電子カメラであって、レンズやフィルタ等の光学素子が接続されており、スリット光照射部31が照射したシート状のレーザ光によってできる光切断線を撮像するものである。
伸び率測定装置33は、撮像部32が撮像した光切断線を基にして圧延板9の伸び率を算出し、圧延板9の板幅方向の中央部の伸び率との差を、圧延板9の平坦度を示す伸び率差として算出するものである。
次に図2を用いて、伸び率測定装置33の構成を詳しく説明する。図2は、スリット光照射部31、撮像部32、伸び率測定装置33、及び圧延板7の構成を示す図である。伸び率測定装置33は、画像取込制御部34、画像解析部35、及びモニタ36を備えている。なお、図2に示すXYZの直交座標系において、X軸方向は圧延板7の板幅方向、Y軸方向は板高さ方向、Z軸方向は板送り方向である。
画像取込制御部34は、撮像制御部341及び画像記憶部342を有する。撮像制御部341は、撮像部32を制御することで圧延板7上の光切断線を含む画像を撮像し、その画像を画像記憶部342に出力するものである。画像記憶部342は、撮像制御部341から画像を受け取り、原画像として保存するものである。
画像解析部35は、画像認識部351及び解析部352を有する。画像認識部351は、画像取込制御部34の画像記憶部342に保存された原画像を取り出すものである。解析部352は、画像認識部351が取り出した原画像から光切断線のみを抽出し、さらに抽出した光切断線から形状プロファイルを求め、圧延板7の伸び率と、伸び率の変化を示す伸び率差とを求めるものである。
モニタ36は、画像取込制御部34の画像記憶部342に保存された原画像、及び解析部352で求められた伸び率差の棒グラフを表示するものである。
続いて、画像解析部35の解析部352が、圧延板7の伸び率及び伸び率差を求める方法を説明する。抽出した光切断線に基づく伸び率及び伸び率差の計算には、チェビシェフ関数による級数展開を用いる。以下に、その計算方法を説明する。
なお、チェビシェフ関数による級数展開および伸び率差の計算に用いられる直交座標系は、図2に示したものを用いる。またX軸およびY軸は、そのままモニタ36の画面座標系(X、Y)として用いられる。
チェビシェフ関数は、耳波、中伸び、クォータ伸び等の圧延板7の平坦度のパターンを最も表現し易い関数であり、以下の式(1)で表現される多項式である。
Figure 0005060395
図3を用いて、チェビシェフ関数と圧延板の平坦度のパターンについて説明する。図3の(a)〜(e)は、0次〜4次までのチェビシェフ関数を示す図である。以下の説明では、同図の横軸を圧延板9の板幅方向に対応させると共に、同図の縦軸を圧延板7の厚み方向における平坦度のパターンに対応させて考える。
図3において、平坦度を示す縦軸の値がマイナスとなる範囲では圧延板7が凹んでいる状態であると見なすことができ、値がプラスとなる範囲では圧延板7が突出している状態であると見なすことができる。
図3(a)に示すように、0次のチェビシェフ関数は、T0(x)=1となるもので一定値の直線であるため、スリット光照射部31や撮像部32の設置精度に起因するオフセット(位置ズレ)の外乱を表す。
図3(b)に示すように、1次のチェビシェフ関数は、T1(x)=xとなるもので傾きが一定の直線であるため、スリット光照射部31や撮像部32の設置精度に起因して発生する傾きを表す。
2次のチェビシェフ関数はT2(x)=2x2−1で表されるが、これに係数+1をかけたものを図3(c)左、係数−1をかけたものを図3(c)右に示す。係数が+1の場合、基点における平坦度が−1で最も小さく、横軸の最大値(+1)及び最小値(−1)での平坦度が+1で最も大きな曲線であるため、圧延板7の幅方向両端側が盛り上がる耳波を表現する。
また、係数が−1の場合、基点での平坦度が+1で、横軸の最大値及び最小値での平坦度が−1となるので、圧延板7の幅方向中心部側が盛り上がる中伸びを表現する。すなわち、T2(x)の係数の正負によって、板が耳波か中伸びかを区別することができる。
3次のチェビシェフ関数はT3(x)=4x3−3xで表される。これに係数+1をかけたものを図3(d)に示す。この場合、基点から左側の範囲においては、平坦度が0→+1→−1となり、右側の範囲においては平坦度が0→−1→+1となる曲線であるため、圧延板7の中心部から圧延板7の両側に対照的な凹凸がある片伸びを表現する。なお、T3(x)に係数−1をかけると、図3(d)において、x軸を中心に上下が逆転する(図示せず)が、これも片伸びを表現する。
4次のチェビシェフ関数はT4(x)=8x4−8x2+1で表される。これに係数+1をかけたものを図3(e)左、係数−1をかけたものを図3(e)右に示す。係数が+1の場合、平坦度が、横軸の最小値(−1)で+1、横軸のマイナス側の中間値(−0.7付近)で−1、基点で+1、横軸のプラス側の中間値(+0.7付近)で−1、横軸の最大値(+1)で+1となる曲線となるので、耳波と中伸びとを複合させた複合伸びを表現する。
また、係数が−1の場合、平坦度が横軸の最小値(−1)で−1、横軸のマイナス側の中間値(−0.7付近)で+1、基点で−1、横軸のプラス側の中間値(+0.7付近)で+1、横軸の最大値(+1)で−1となる曲線となるので、クォータ伸びを表現する。すなわち、T4(x)の係数の正負によって、板が複合伸びかクォータ伸びかを区別することができる。
式(1)で表されるチェビシェフ関数を用いて任意の曲線形状y=f(x)を級数展開すると、形状プロファイルyは次の式(2)のようになる。
Figure 0005060395
ただし、チェビシェフ関数の定義域を、−1≦X≦+1とする。この場合、チェビシェフ関数の各次項は図3のように表され、それぞれが圧延板の板幅方向の変形を表すと考えられる。またそのyの値域も−1≦Y≦+1となる。ここで、高次の項は無視して、N=4までを用いると、式(2)は、式(2)’の形に展開できる。
Figure 0005060395
この式(2)’を用いて、光切断線の形状プロファイルをチェビシェフ級数展開し、級数展開の係数C0〜C4を得る。
級数展開の係数を求めるにあたっては、式(3)で示されるチェビシェフ関数における直交条件を用いて求める。
Figure 0005060395
式(3)により、級数展開の係数は式(4)のように表すことができる。
Figure 0005060395
式(4)に示される積分は例えばGaussの数値積分法により、数点の積分点で実用上の精度で簡単に計算することができる。
なおここで、級数展開する際のxy座標系は、画面座標系を用いる。画面座標系は図2の空間座標系のX軸と画面x軸、Y軸と画面y軸がそれぞれ方向一致し、単位のみ異なる。
実際に圧延板にレーザスリット光を照射して光切断線を抽出し、チェビシェフ級数展開する手順を整理すると、以下のようになる。
(1)画像記憶部342は、画像を1フレーム取得する。
(2)画像認識部351は、1フレームの画像から光切断線を抽出する。
(3)解析部352は、抽出した光切断線をもとにして、例えば三角測量法を用いて形状プロファイルを求める。
(4)解析部352は、求めた形状プロファイルをチェビシェフ級数展開する。
これを板の送りに合わせて連続的に繰り返す。たとえば繰り返しの周期を毎秒30枚とする。圧延板の送り速度が700m/分であったとすると、30フレーム/秒の画像取得によって、板送り方向に約390mmごとに画像1フレーム取得〜チェビシェフ級数展開を実行することになる。
図4は、上記の繰り返しを3回繰り返したときの様子を模式図で示している。以下、この3回の繰り返しによって圧延板の幅方向の伸び率差を求める手順を説明する。なお、一例として繰り返し回数を3回とするが、繰り返し回数を限定するものではない。
図4において、ある時刻に撮像された光切断線を位置zに、その一定時刻前及び後の光切断線をそれぞれ位置z−tおよび位置z+tに記す。
板幅方向の位置x1において、
・Z=zにおける光切断線上の点をP1(x1、y1、z)
・Z=z+tにおける光切断線上の点をP2(x1、y2、z+t)
・Z=z−tにおける光切断線上の点をP3(x1、y3、z−t)
とし、板幅方向の位置x1における点P2と点P3の間の伸び率εx1を、次の式(5)で定義する。
Figure 0005060395
ただし、距離Lx1は、(点P1と点P2の直線距離)+(点P1と点P3の直線距離)であり、ΔZはP1〜P2のZ方向の距離と点P1〜P3のZ方向の距離の和、すなわち、式(6)のようになる。
Figure 0005060395
となる。
同様に、位置z−t、z、z+tの光切断線における板幅方向の中央位置xcでの伸び率をεcとすると、ΔZが位置x1とxcで等しい(=2t)ことから、位置x1での伸び率差は次の式(7)で定義される。
Figure 0005060395
ここで、距離Lx1の計算方法を説明する。まず前述のy1、y2、y3は、それぞれ画面座標系における光切断線のチェビシェフ級数展開の結果から、0次と5次以上の項を除くことで得られる。
Figure 0005060395
この結果を得て、距離Lx1を求める。図5は、点P1〜P3をZY平面で示したグラフを示している。点P1と点P2の直線距離を距離L1、点P1と点P3の直線距離を距離L2とすると、図5で図示するような幾何的関係が成立するので、次の式(11)及び(12)で距離L1及びL2を得ることができる。
Figure 0005060395
これら式(11)及び(12)で得られた結果から、次式(13)のように距離Lx1を得る。
Figure 0005060395
これまでに述べた処理を、以下に整理する。
(i)時系列では、圧延板7の送りに応じて、位置(z−t)→(z)→(z+t)の順番で、前述のチェビシェフ級数展開する手順(1)及び手順(2)を繰り返して光切断線を取得する。
(ii)この時系列に沿って、各位置で得た光切断線から前述の手順(3)及び手順(4)によって形状プロファイルを求め、求めた形状プロファイルに対してチェビシェフ級数展開を実行する。この後に板幅方向位置x1におけるチェビシェフ近似位置を、点P3→P1→P2の順にそれぞれ求める。(式(2)’、式(8)〜(10))
(iii)距離L1、距離L2を求めて、距離Lx1を求める。(式(11)〜式(13))
(iv)同様にして、板幅方向中央部における距離Lxcも求める。
(v)距離Lxcと距離Lx1から、伸び率差Δεを求める。(式(6)、式(7))
ちなみに、この例では圧延板7の送りに伴う3回の画像取込で得られたデータを使って伸び率差を求めているが、4回以上の画像取込で得られたデータを使って順次L1〜Ln(n=2、3、4、・・・)を求めて、その総和として距離Lx1を求めてもよい。
板幅方向の位置x1については、チェビシェフ級数展開する際にxの定義域すなわち板幅を−1〜+1に正規化することから、板幅の異なる圧延板が来ても、圧延板の板幅フルピッチに対する割合という形で位置x1を設定することができる。また位置x1の位置としては、板幅方向中央位置xcに対して対称位置に設定するので、正規化後は絶対値を同じくして符号のみ異なる2箇所に位置x1を設定する。これも2箇所に限定するものではなく、4箇所、6箇所、…と増やすことも可能である。実際には20箇所程度設定するのが実用的である。
次に、得られた伸び率差の棒グラフと、光切断線の原画像とをモニタ36に同時に表示する方法を説明する。
図6は、モニタ36の表示画面の一例を示している。図6(a)は、画面上側に原画像、下側に伸び率差グラフを表示している。図6(c)は、図6(a)の上下を入れ替えたものである。原画像では、水平方向が板幅方向に、垂直方向が板送り方向にそれぞれ対応しており、光切断線の反射像が写っている。伸び率差グラフは、横軸に板幅方向位置、縦軸が伸び率差の値を示す。図では縦棒グラフとしているが、棒グラフに限らず折れ線グラフでも点グラフでも構わない。棒グラフの場合、棒の本数=上記位置x1の設定数であり、本実施の形態では、位置x1を16箇所設けている。原画像と伸び率差グラフは、水平方向の位置を一致させており、これによって、光切断線の曲がりと伸び率差分布の板幅方向の対応付けが目視で簡単に実現できる。図6(a)または図6(b)のどちらの表示方法を選択するかについては、設置場所や目視オペレータの意見を考慮し、見やすいほうを選択すればよい。
図7は、表示データの流れとモニタ36の接続方法を示している。ここでモニタ36は、図示しない画面表示制御部を備えている。まず、図7(a)について説明する。上述のとおり伸び率差は解析部352で計算されるので、その結果である伸び率差グラフは解析部352を経由してモニタ36に出力される。一方、原画像は画像記憶部342から画像認識部351に取り出されているので、画像認識部351の認識処理から分岐して、原画像をモニタ36に表示することができる。従って、モニタ36は、解析部352と接続される。
図7(b)について説明する。伸び率差データについては図6(a)と同じである。原画像については、画像記憶部342から直接取り出して表示することができる。従ってモニタ36は、画像解析部35と、画像取込制御部34の両方に接続される。
なお、本構成において、画像取込制御部34と画像解析部35は、同一のコンピュータ内に構成されていても、それぞれ別のコンピュータ上に構成されていてもよい。画像取込制御部34と画像解析部35が同一のコンピュータに構成されている場合、モニタ36は該コンピュータに接続される。それぞれ別のコンピュータ上に構成されている場合、モニタ36は画像解析部35を含むコンピュータのみに接続されるか、画像取込制御部51を含むコンピュータにも同時に接続されるかのいずれかとなる。
本実施の形態によれば、圧延板の平坦度の計測における不要な物理現象を、容易に除去することができる。本発明では、例えばチェビシェフ級数展開を用いるので、0次の項を無視するだけで撮像用カメラ位置のオフセットや圧延板全体の振動を除去することができる。また、信号処理分野においてローパスフィルタとして知られているチェビシェフ級数展開は、例えば、画素のデジタル化ノイズなどの光切断線に生じる高周波ノイズ、冷却水や表面のスケールによる凹凸、及び光学的または電気的ノイズを、次数の選択だけで容易に除去することができる。さらに、板幅方向の伸び率差をグラフ化して光切断線と同時に表示することで、オペレータやスタッフは圧延板の平坦度を現場で直感的に把握することができる。
また、1台の形状計測装置を用いるだけで、板幅方向のすべての位置で同時に圧延板の形状を測定することができるので、形状計測装置のコストの低減、及び形状計測装置の誤差の抑制を実現することができる。さらに本発明は、温度プロフィール計などを必要としないので、形状計測装置のコストを低減することができる。
本発明の実施の形態における圧延装置を示す図である。 スリット光照射部、撮像部、伸び率測定装置、及び圧延板を示す図である。 0次〜4次までのチェビシェフ関数を示す図である。 位置z−t、z、z+tにおける光切断線を示す図である。 点P1〜P3のzy成分のグラフを示す図である。 モニタの表示画面の一例を示す図である。 表示データの流れとモニタの接続方法を示す図である。
符号の説明
1 圧延装置
2 圧延機
3 形状計測装置
4 圧延制御装置
5 冷却装置
6 巻取り装置
7 圧延板
20 ワークロール
21 バックアップロール
31 スリット光照射部
32 撮像部
33 伸び率測定装置
34 画像取込制御部
35 画像解析部
36 モニタ
51 冷却バンク
341 撮像制御部
342 画像記憶部
351 画像認識部
352 解析部

Claims (8)

  1. 圧延板の光切断線から形状プロファイルを求め、前記形状プロファイルを前記圧延板の平坦度パターンを表現できる直交性を備える基底関数を用いて級数展開し、前記級数展開の係数を用いて前記圧延板の伸び率を算出する伸び率測定装置を具備することを特徴とする形状計測装置。
  2. 圧延板に対してスリット光を照射するスリット光照射部と、
    前記スリット光によってできる光切断線を含む画像を取得する撮像部と、を更に具備し、
    前記伸び率測定装置は、
    前記撮像部が取得した画像を保持する画像記憶部と、
    前記画像記憶部が保持する画像から光切断線のみを抽出する画像認識部と、
    前記画像認識部が抽出した光切断線から形状プロファイルを求め、前記形状プロファイルを前記基底関数で級数展開し、前記級数展開で得られた係数を用いて前記圧延板の板幅方向の任意の位置での伸び率を求めると共に、前記板幅方向の中央部の伸び率と前記任意の位置での伸び率との差である伸び率差を算出する解析部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の形状計測装置。
  3. 前記基底関数は、チェビシェフ関数であることを特徴とする請求項1または2に記載の形状計測装置。
  4. 前記圧延板の板幅方向の位置を横軸に、伸び率差の値を縦軸にとることで前記伸び率差の分布を示すグラフと、前記光切断線とを1つの画面に同時に表示するモニタをさらに具備することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の形状計測装置。
  5. 圧延板の光切断線から形状プロファイルを求め、
    前記形状プロファイルを前記圧延板の平坦度パターンを表現できる直交性を備える基底関数を用いて級数展開し、
    前記級数展開の係数を用いて前記圧延板の伸び率を算出することを特徴とする形状計測方法。
  6. 圧延板に対してスリット光を照射し、
    前記スリット光によってできる光切断線を含む画像を取得し、
    前記取得した画像から光切断線のみを抽出し、
    前記抽出した光切断線から形状プロファイルを求め、
    前記形状プロファイルを直交性を備える基底関数で級数展開し、
    前記級数展開で得られた係数を用いて前記圧延板の板幅方向の任意の位置での伸び率を求め、
    前記板幅方向の中央部の伸び率と前記任意の位置での伸び率との差である伸び率差を算出することを特徴とする形状計測方法。
  7. 前記基底関数は、チェビシェフ関数であることを特徴とする請求項5または6に記載の形状計測方法。
  8. 前記伸び率差の分布を、横軸に板幅方向の位置、縦軸に伸び率差の値をとったグラフとして表示し、前記反射像及び前記グラフを1つの画面に同時に表示することを特徴とする請求項6または7に記載の形状計測方法。
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