JP7130350B1 - 金属帯板の板形状判断装置、および圧延機、並びに判断方法 - Google Patents

金属帯板の板形状判断装置、および圧延機、並びに判断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、わずかな外乱や突然に生じた小さな障害物に対する影響を従来に比べてより受けにくい金属帯板の板形状判断装置、および圧延機、並びに判断方法を提供する。【解決手段】圧延された金属帯板1の板形状判断装置は、圧延された金属帯板1の板幅方向に横断する帯状の反射光が映る領域を含む画像を撮像するように設置したカメラ61,62,63,64と、カメラ61,62,63,64が撮像する画像に基づき、金属帯板1の板形状を判断する画像処理計算機80と、を備え、画像処理計算機80は、画像内の領域を金属帯板1の板幅方向に複数に分割し、分割した各々の区域における、領域に関係する大きさを現す指標情報に基づいて、圧延方向の板伸びの板幅方向における分布に対応した情報を信号として発信する。【選択図】 図1

Description

本発明は、金属帯板の板形状判断装置、および圧延機、並びに判断方法に関する。
棒状のような特殊な光源を用いることなく金属帯板の板表面形状の不良を容易に判断することが可能な不良判断装置および不良判断方法として、特許文献1には、被圧延鋼板の幅方向に回転軸が延びて設置され、被圧延鋼板を上方に持ち上げるロールと、ロールにより上方側に持ち上げられた被圧延鋼板の持ち上げられた領域を含む画像を撮影するカメラと、カメラが撮像した画像に基づき、金属帯板1の板表面形状の不良を判断する制御装置と、を備える、ことが記載されている。
特許6808888号
圧延機により圧延された金属帯板の板形状の良否、例えば板伸びの有無について、金属帯板の板幅方向に長い線状または棒状の反射光に基づいて判断する技術は従来から多数知られている。
その判断は、一部に伸びが生じて板形状に変化が生じたときには、線状または棒状であった反射光の形状が整った形ではなくなり、その一部が移動あるいは変位することに基づいている。
しかし、線状または棒状の反射光は、板幅方向各位置における圧延方向の反射光領域が狭いため、例えば、小さな障害物等によりわずかな外乱が生じた場合の影響を顕著に受け、誤判断を生じやすい、との課題がある。
本件発明者らは、特許文献1に開示されている、帯状の反射光を利用して判断すると、このような外乱の影響を小さくできることを見出し、さらに、検討した結果、帯状の反射光の特徴をより活かす本件発明を着想した。
本発明は、わずかな外乱や突然に生じた小さな障害物に対する影響を従来に比べてより受けにくい金属帯板の板形状判断装置、および圧延機、並びに判断方法を提供する。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、圧延された金属帯板の表面に板幅方向に横断する帯状の反射光が映る領域を含む画像を撮像するように設置したカメラと、前記カメラが撮像する前記画像に基づき、前記金属帯板の板形状を判断する画像処理部と、を備える圧延された金属帯板の板形状判断装置であって、前記画像処理部は、前記画像内の前記領域を前記金属帯板の板幅方向に複数に分割し、前記区域の各々の板幅方向位置を示す値を変数(x)としたときに、前記画像内の前記領域の板幅範囲内の板幅方向の位置を-1≦x≦1の範囲に変換し、前記分割した各々の区域における、前記領域大きさをあらわす指標情報を各々の前記区域の分布E(x)とする、xの0次、1次、2次、および4次の項のみからなる下記式(1)のチェビシェフ多項式に当てはめて、前記チェビシェフ多項式の係数(C ’、C ’、C ’、C ’)を求め、圧延方向の板伸びの板幅方向における分布に対応した情報として0次係数(C ’)、1次係数(C ’)、2次係数(C ’)、および4次係数(C ’)のうちいずれか1つ以上の前記係数を板幅方向の板伸び分布の判断結果信号として発信することを特徴とする。
E(x)= C ’+C ’×x+C ’×(2x -1)+C ’×(8x -8x +1)
但し、-1≦x≦1 ・・・ (1)
本発明によれば、わずかな外乱や突然に生じた小さな障害物に対する影響を従来に比べてより受けにくい金属帯板の板形状判断装置、および圧延機、並びに判断方法を提供できる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明の実施例の金属帯板の板形状判断装置を備えた圧延設備の概要を示す図。 圧延設備における操業の際のスタンド間の金属帯板の様子の一例を示す図。 圧延設備における操業の際のスタンド間の金属帯板の様子の他の一例を示す図。 実施例の金属帯板の板形状判断装置における各分割区域内の平均長さ算出方法とチェビシェフ多項式の成分分布の様子の一例を示す図。 実施例の金属帯板の板形状判断装置における各分割区域内の面積算出方法とチェビシェフ多項式の成分分布の様子の一例を示す図。 実施例の金属帯板の板形状判断装置における各分割区域内の長さの中央値算出方法とチェビシェフ多項式の成分分布の様子の一例を示す図。 実施例の金属帯板の板形状判断装置において、金属帯板を幅方向に7分割した際の反射光領域の各分割区域の上流側と下流側の境界線間距離の分布の一例を示す図。 実施例の金属帯板の板形状判断装置におけるモニタの表示画面の一例を示す図。 実施例の金属帯板の板形状判断装置における1次成分の板形状制御ブロックを示す図。 実施例の金属帯板の板形状判断装置における2次成分の板形状制御ブロックを示す図。 実施例の金属帯板の板形状判断装置における4次成分の板形状制御ブロックを示す図。 3次元空間での金属帯板とカメラとの配置関係の一例を示す図。 図12の金属帯板とカメラとをX-Yの2次元平面へ投影した状態を示す図。 図12の金属帯板とカメラとをX-Zの2次元平面へ投影した状態を示す図。 実施例の金属帯板の板形状判断装置における反射光領域の境界線位置の補正の様子を示す図。 実施例の金属帯板の板形状判断装置における金属帯板(板幅2mの場合)からのカメラまでの距離(D)と遠近法補正比α(0)との関係の一例を示す図。 実施例の金属帯板の板形状判断装置における金属帯板(板幅1mの場合)からのカメラまでの距離(D)と遠近法補正比α(0)との関係の一例を示す図。 実施例の金属帯板の板形状判断装置における板形状の検出・制御フロー。
本発明の金属帯板の板形状判断装置、および圧延機、並びに判断方法の実施例について図1乃至図18を用いて説明する。なお、本明細書で用いる図面において、同一のまたは対応する構成要素には同一、または類似の符号を付け、これらの構成要素については繰り返しの説明を省略する場合がある。
最初に、金属帯板の板形状判断装置を含めた圧延設備の全体構成について図1乃至図3を用いて説明する。図1は本実施例の金属帯板の板形状判断装置とそれを備えた圧延設備の構成を示す概略図、図2および図3は圧延設備における操業の際のスタンド間の金属帯板表面の様子の一例を示す図である。
図1に示す金属帯板1を圧延する圧延設備100は、F1スタンド10、F2スタンド20、F3スタンド30、F4スタンド40、F5スタンド50、カメラ61,62,63,64、張力制御用のルーパー71,72,73,74、画像処理計算機80、制御装置82、モニタ85等を備えている。また、F1スタンド10、F2スタンド20、F3スタンド30、F4スタンド40、F5スタンド50、カメラ61,62,63,64、画像処理計算機80、制御装置82は、通信線90により接続されている。
このうち、カメラ61,62,63,64、張力制御用のルーパー71,72,73,74、画像処理計算機80により、本発明の金属帯板の板形状判断装置が構成される。
なお、圧延設備100については、図1に示すような5つの圧延スタンドが設置されている形態に限られず、最低2スタンド以上であればよい。
F1スタンド10や、F2スタンド20、F3スタンド30、F4スタンド40、F5スタンド50の各々は、上ワークロールおよび下ワークロール、これら上ワークロールおよび下ワークロールにそれぞれ接触することで支持する上バックアップロール、下バックアップロール、上バックアップロールの上部に設けられた圧下シリンダ11,21,31,41,51、荷重検出器12,22,32,42,52を備えている。なお、各ワークロールと各バックアップロールとの間に、更に中間ロールを設けた6段の構成とすることができる。
ルーパー71はF1スタンド10とF2スタンド20との間に設置されている張力制御用のロールである。このルーパー71は、走行する金属帯板1が載るように、その回転軸が金属帯板1の幅方向に延びて配置されており、金属帯板1を上方に持ち上げて保持するようにして設置されている。
なお、ルーパー71は、例えば、ばね等で上方に付勢するものや、油圧シリンダ、またはモータ駆動等で持ち上げるもの等が考えられる。
カメラ61は、圧延された金属帯板1の板幅方向に横断する帯状の反射光が映る領域を含む画像を撮像するように設置されている。好適には、ルーパー71により上方側に持ち上げられた金属帯板1の持ち上げられた領域を含む画像を撮影するように設置される。特には金属帯板1を上面視した際に、金属帯板1の板幅方向の外側に設置されていることができ、金属帯板1から1m以上5m以下の高さ、金属帯板1の板端から5m以上40m以下の距離に配置されているものとすることができる。カメラ61の圧延方向の位置は、ルーパー71と略同じであることが望ましい。カメラ61が撮像した画像のデータは、通信線90を介して画像処理計算機80に送信される。
同様に、張力制御用のルーパー72がF2スタンド20とF3スタンド30との間に、張力制御用のルーパー73がF3スタンド30とF4スタンド40との間に、張力制御用のルーパー74がF4スタンド40とF5スタンド50との間に、それぞれ設置されている。
また、カメラ62はルーパー72により鉛直方向上方側に持ち上げられた金属帯板1の持ち上げられた領域を含む画像を撮影する位置に、カメラ63はルーパー73により上方側に持ち上げられた金属帯板1の持ち上げられた領域を含む画像を撮影する位置に、カメラ64はルーパー74により上方側に持ち上げられた金属帯板1の持ち上げられた領域を含む画像を撮影する位置に、それぞれ設置されている。カメラ62,63,64の圧延方向の位置は、それぞれルーパー72,73,74と略同じであることが望ましい。カメラ62,63,64により撮像された画像のデータは、通信線90を介して画像処理計算機80に送信される。
カメラ62,63,64も、カメラ61と同様に、好適には、金属帯板1を上面視した際に、金属帯板1の板幅方向の外側に設置されている。更には、金属帯板1から1m以上5m以下の高さ、金属帯板1の板端から5m以上40m以下の距離に配置されているものとすることができる。
これらカメラ61,62,63,64により、圧延された金属帯板1の板幅方向に横断する帯状の反射光が映る領域を含む画像をカメラ61,62,63,64により撮像する撮像ステップが実行される。
カメラ61,62,63,64が主に撮像する、ロールにより上方側に持ち上げられた金属帯板1の持ち上げられた撮影領域を照らす照明を更に設けることができる。この照明は、圧延設備100が設置されている圧延工場の天井などに適宜配置される一般的な照明でよく、本発明では特段新たな照明設備は不要であるが、専用の照明を設けても良い。
画像処理計算機80は、カメラ61,62,63,64が撮像する画像に基づき、金属帯板1の板形状を判断するための各種処理を実行する。
例えば、図2あるいは図3に示すようなルーパー71,72,73,74により上方側に持ち上げられた金属帯板1の持ち上げられた領域を含む画像を画像処理にて、画像に映る板表面の反射光の輝度が特定の輝度の値よりも大きい箇所の上流側・下流側の境界を含む範囲(1A,1B)を反射光領域1A、あるいは反射光領域1Bとして特定する。
本実施例における画像処理計算機80は、画像内の反射光領域を金属帯板1の板幅方向に複数に分割し、分割した各々の区域における、面積値、圧延方向の平均長さ、圧延方向の長さの中央値等の反射光領域の大きさに関係する指標情報に基づいて、圧延方向の板伸びに関する板幅方向における分布の情報を信号として発信する。
ここで、好適には、前記の指標情報は、板幅方向のピクセル(画素)単位毎に算出する、圧延方向の平均長さ、又は、圧延方向の長さの中央値、又は、分割した各々の区域における面積とすることができる。
金属帯板1の板幅方向に横断する帯状の反射光の見える領域は、金属帯板1の板幅方向の各位置における圧延方向(帯板長手方向)の伸びが均一であれば、金属帯板1の表面は平坦で板波が小さいことから、図2に示すように照明の当たり方による分布差が小さい。このため、照明による反射光領域1Aの境界線は上流側と下流側とで略平行になり、反射光領域1Aを板幅方向に複数に分割した場合の各区域の面積値、圧延方向の平均長さ等のパラメータは、全ての区域が、概ね均一となる。
これに対し、板幅方向の位置によって、圧延方向の伸びに相違(例.端延び、中延び)がある場合、板波など高さが異なることによって照明の当たり方が異なり、図3に示すように照明による反射光領域1Bの境界線は上流側、下流側のいずれか一方、あるいはいずれもが波打ち、平行な状態にならない。このため、金属帯状の反射光領域1Bを板幅方向に複数に分割した場合の各区域の圧延方向の長さ等のパラメータは、板幅方向における位置によって不均一になる。
そこで、画像処理計算機80では、反射光領域の上流側と下流側の2本の境界線の間の距離に関する面積値等も含む様々なパラメータ(指標情報)を板幅方向に複数に分割して求め、好適にはこれらの値に対してチェビシェフ多項式を用いて各成分(0次成分、1次成分、2次成分、4次成分の分布)に分解する。この各成分値に応じた判断結果をモニタ85や制御装置82に対して出力する。その詳細は図4以降を用いて後ほど詳しく説明する。好適には、この画像処理計算機80が画像処理ステップの実行主体となる。
図1に戻り、制御装置82は、圧延設備100内の各機器の動作を制御する装置であり、本実施例では、画像処理計算機80での金属帯板1の板形状の判断に応じた各種制御を実行する装置である。
これら画像処理計算機80や制御装置82は、後述する液晶ディスプレイ等のモニタ85や入力機器、記憶装置、CPU、メモリなどを有するコンピュータで構成されるものとすることができ、1つのコンピュータで構成されるものとして別のコンピュータで構成されるものとしてもよく、特に限定されない。
画像処理計算機80や制御装置82による各機器の動作の制御は、記憶装置に記録された各種プログラムに基づき実行される。なお、画像処理計算機80や制御装置82で実行される動作の制御処理は、1つのプログラムにまとめられていても、それぞれが複数のプログラムに別れていてもよく、それらの組み合わせでもよい。また、プログラムの一部または全ては専用ハードウェアで実現してもよく、モジュール化されていてもよい。
モニタ85は、ディスプレイなどの表示機器や警報機などの音響機器であり、例えば画像処理計算機80が板形状に問題が発生していると判断したときに、その対処作業についてオペレータに対して伝えるための装置であることから、このようなモニタ85としては、ディスプレイが用いられることが多い。
ここで、上述の画像処理計算機80は表示信号部を含んでおり、モニタ85に表示する内容に関する信号をモニタ85に送信する。
オペレータは、操業中、モニタ85の表示画面や各スタンド自体、各スタンド間を目視することで板形状の状態を確認することができる。
なお、オペレータに板形状の問題発生を伝えるとともに板形状の問題を改善する操作を制御装置82により自動で行う形態に限られず、モニタ85に表示するのみの形態や、モニタ85への表示を省略して板形状の問題を改善する操作を制御装置82により自動で行うのみの形態とすることができる。
次いで、本発明における圧延される金属帯板1の板形状判断装置、および判断方法の具体例について図4以降を用いて説明する。まず、反射光領域の境界線の算出値からの幅方向の状態量の算出方法の詳細について図4乃至図7を用いて説明する。
図4乃至図6は実施例の金属帯板の板形状判断装置における反射光領域の各分割区域での指標情報の算出方法とチェビシェフ多項式の各次数の成分分布の様子の一例を示す図である。図7は金属帯板の反射光領域を含む範囲を板幅方向に7分割した際の各反射光領域分割区域の上流側と下流側の境界線間距離の分布の一例を示す図である。
まず、画像処理計算機80では、カメラ61,62,63,64が撮像する画像のうち、選択した圧延表面画像範囲に対してピクセル毎に二値化処理を実行して、明るさ度合の適正な閾値を求めることにより、反射光領域の上流側と下流側の幅方向境界線を圧延長手方向に2点求める。この処理を幅方向のすべてで行い、反射光領域1A,1Bを特定する。その詳細は公知の方法とすることができる。
次いで、反射光領域1A,1Bを板幅方向にN分割(図4乃至図6では5分割、図7では7分割)した。jを各分割区域の番号(No.)(j=1~N)としたときに、分割区域No.jの画像内に存在するピクセルに関し、板幅方向(X軸方向)のピクセル位置毎に、反射光領域の上流側と下流側との圧延方向(Y軸方向)の境界線間距離を求め、指標情報を算出する。例えば、図4では、その圧延方向の平均長さLajを指標情報として算出した結果を棒グラフとして作成した。
なお、棒グラフのデータは上述の図4のような圧延方向の平均長さLajに限定されず、その他に、図5に示すように、その分割内に含まれる指標情報として、各々の分割区域の全面積値Sjを棒グラフとして作成することができる。このほかにも、その分割内に含まれる指標情報として、図6に示すように、各々の分割区域内で反射光領域の上流側と下流側の境界線間距離の長さの出現頻度をヒストグラム化したときのその長さの中央値Mjを棒グラフとして作成することができる。
この際、詳しくは後述するチェビシェフ多項式
E(x)= C’+C’×x+C’×(2x-1)+C’×(8x-8x+1) …(1)
にて、指標情報E(x)を近似する際、C’、C’、C’、C’の未知の係数が4つあり、未知数を求めるためには関係式が4つ以上必要となるため、板幅方向の分割数は4以上とする。また、板幅方向中央部がある分割区域に属していることが望ましいため、分割数は奇数として、板幅中央部が各々の分割区域の境界に位置しないようにすることが望ましい。
なお、一つの分割区域に板幅方向に含むピクセル数は複数であることが好ましい。板幅方向のピクセルに異常があった場合の影響を受け難くするためである。分割数は、4から11が望ましい。特に、奇数が望ましい。分割数の下限の4は、チェビシェフ多項式の係数を求め得るようにするためであり、分割数の上限の11は、11分割あれば十分な精度の係数が得られ、これ以上に分割数を大きくしても、計算の負荷が大きくなるほどに精度は上がらないためである。
次いで、画像処理計算機80は、その棒グラフの板幅方向の位置を示す値を変数(x)としたときに、画像内の領域の板幅方向の位置を-1≦x≦1の範囲に座標変換し、x=-1は板幅の駆動側(DS)端部、x=1は板幅の作業側(WS)端部、x=0は板幅のセンタ位置を表し、各々の区域における指標情報を各々の区域の分布(E(x))とする、0次、1次、2次、および4次の項のみからなるE(x)= C+C×x+C×x+C×xで表される関数を用いて、まず、各成分の係数ベクトル(C,C,C,C)を算出し、その後、チェビシェフ多項式と上記式を等価な式として、各成分であるチェビシェフ多項式係数ベクトル(C’、C’、C’、C’)を求め、板形状を示す信号として発信する。
板幅方向に対する圧延方向の板伸び分布に対応した指標情報をチェビシェフ多項式で近似することの特徴としては、(1)板幅範囲(X軸)を、-1から+1の範囲で正規化し、(2)1次成分(片伸び)・2次成分(中伸び・耳伸び)・4次成分(クォータ伸び)が分離され、各成分に対する制御操作量を容易に判断できる点が挙げられる。
以下、各分割区域の測定値から、チェビシェフ多項式係数ベクトル(C’、C’、C’、C’)の算出方法を示す。ここでは、図7に示すように、図4等とは異なり金属帯板1の幅方向を7分割した際を例に説明する。
図7に示すように幅方向7分割した際の指標情報の各分布値ベクトル(E、E2、3、4、5、6、)と4次式係数ベクトル(C、C、C、C)の関係式は、x=xiとすると、以下の式(2)のように表せる。すなわち、
E(x)=C+C×x+C×x +C×x (i=1~7)・・・(2)
式(2)をベクトルとマトリックスで表すと、次に示す式(3)のようになる。
Figure 0007130350000002
ここで、式(3)中、板幅方向位置(x)は、(-1≦x≦1)であり、x=-1は、駆動側(DS)の板幅端部位置、x=1は、作業側(WS)の板幅端部位置を表す。xi(i=1~7)は、各分割区域位置での検出値を設定した板幅方向位置(-1≦xi≦1)であり、板幅センタ位置をx=0とした各分割区域中央位置での幅方向位置座標(xi)といえる。
この式(3)から、未知数ベクトル(C、C、C、C)を最小二乗法にて算出し、チェビシェフ多項式係数ベクトル(C’、C’、C’、C’)を求める。この際の最小二乗法は以下に示すものとすることができる。
まず、式(3)を、マトリックス形式・ベクトル形式の文字で表して、E=M×Cと表記すると、左辺と右辺に左から転置マトリックスMを乗じると次の式(4)で表される。
×E= (M×M)×C ・・・(4)
但し、E=[E1,2,3,4,5,6,]、M=[[11, ],[12, ],[13, ],[14, ],[15, ],[16, ],[17, ]]、C=[C0,1,2,]とする。
したがって、係数ベクトルCは、マトリックス(M×M)の逆行列(M×M)-1を用い、以下の式(5)にて算出される。
C= (M×M)-1×M×E ・・・(5)
この式(5)から、(C、C、C、C)を求め、チェビシェフ多項式係数ベクトル(C’、C’、C’、C’)で、反射光領域の状態を示す指標情報E(x)を表すと、上記の式(1)になる。
よって、(C’、C’、C’、C’)は、式(1)、式(2)により、以下の式(6)で各々算出することができる。
’ = C+C’-C
’ = C
’ = 1/2×(C+C
’ = 1/8×C ・・・(6)
ここで、0次成分の項C’は、式としては必要であるため、求めることが望ましい。0次成分の項C’が全体のベースライン(基礎)となる指標情報を表しており、他の次数成分はそのベースラインにのった上での各次数の成分分布を表している。1次以上の成分に対応する板伸び分布が生じていない場合、反射光領域の上流側と下流側の境界線間距離は、図2に示すように圧延方向にほぼ均一な長さになる。
また、本実施例では、3次成分を採用しないものとする。これは、3次成分の板伸びが大きく現れることは実際には生じ難いためである。このように3次成分の演算処理や対応手段を省くことで、圧延板形状の状況判断がより容易にできる。
画像処理計算機80は、この式(6)にて求めた板幅方向の多項式近似結果に基づいて、レベリング・ベンディング力・ペアクロス角度などを修正する制御指令信号を制御装置82に対して出力することができる。更には、替わって、あるいは加えて、モニタ85に対してレベリング・ベンディング力・ペアクロス角度などを修正するために必要なガイダンス表示を行うための表示指令信号を出力することでオペレータに、レベリング・ベンディング力・ペアクロス角度などの修正情報を伝えることができる。
好適には、画像処理計算機80は、上述のE(x)における各次数項ベクトル(C’、C’、C’、C’)の関数の0次成分(C’)、1次成分(C’×x)、2次成分(C’×(2x-1))、4次成分(C’×(8x-8x+1))の各成分項のグラフを表示するようモニタ85に信号を発信することができる。モニタ85に表示される画面は、例えば図8に示すような画面となる。
図8はモニタの表示画面の一例を示す図である。図8では、0次成分項(C’)も表示しているが、0次成分項に基づいて、自動制御やオペレータへの操作支援をしないので、0次成分項の信号をモニタ85に発信したり、モニタ85に表示する必要は必ずしもない。なお、0次成分項では、ライン張力変化の情報を知ることができる。
オペレータは、この図8に示す画面を確認して、例えばレベリング・ベンディング力・ペアクロス角度(ペアクロス圧延機の場合)などを修正する操作を行うことができる。例えば1次成分C’は片伸びを示しているので、圧下シリンダ11,21,31,41,51のレベリングを操作することになる。
図9は1次成分C’の板形状制御ブロックを示す図である。チェビシェフ多項式係数のうち、1次成分C’は片伸びを示しているので、該当のカメラ64の上流側の駆動側(DS)と作業側(WS)の圧下シリンダ41、および/あるいは下流側の駆動側(DS)と作業側(WS)の圧下シリンダ51のレベリングを操作して、1次成分を正常化(目標の範囲内に)させるように制御装置82に対して操作指令信号を出力する。
なお、図9乃至図11では、F4スタンド40とF5スタンド50との間を例示しているが、他のF1スタンド10とF2スタンド20との間、F2スタンド20とF3スタンド30との間、あるいはF3スタンド30とF4スタンド40との間も同様の構成とすることができる。
図10は2次成分C’の板形状制御ブロックを示す図であり、チェビシェフ多項式係数のうち2次成分C’は耳伸びまたは中伸びを示している。そこで、次のいずれか一つ以上の操作をする。該当のカメラ64の上流側圧延機であるF4スタンド40、および/あるいは下流側圧延機であるF5スタンド50のワークロール/中間ロールのベンディング装置を操作するよう、ペアクロス圧延機の場合はペアクロス角度を操作するよう、ワークロールシフト/中間ロールシフト圧延機の場合は圧延中にシフトを行うことが困難なことから予め中伸び/耳伸びを予測してワークロール/中間ロールをシフト操作するように制御装置82に対して操作指令信号を出力することで、2次成分を正常化(目標の範囲内に)させる。
図11は4次成分C’の板形状制御ブロックを示す図であり、4次成分C’はクォーター伸びを示している。そこで、クォーター伸びを修正するために、次のいずれか一つ以上の操作をする。該当のカメラ64の上流側圧延機であるF4スタンド40、および/あるいは下流側圧延機であるF5スタンド50のワークロールのベンディング装置のベンディング操作を行い、さらに、ペアクロスミルの場合は、ベンディング操作とともに、又は、単独でペアクロス角度を操作する。6段の中間ロールシフト圧延機の場合は、予めクォーター伸びを予測して、適正な位置に中間ロールをシフト操作する。ベンディング操作及びペアクロス角度操作を行うように制御装置82に対して操作指令信号を出力することで、クォーター伸びを示す4次成分を正常化(目標板形状なるように目標の範囲内に)させる。なお、クォーター伸びは、ロール長さに対してロール径が小さい程、ベンディング操作によってロール幅端部の領域でロールが曲がり易くなるため、クォーター伸びが生じ易くなるが、上記操作により、正常化できる。
次いで、画像処理計算機80における金属帯板1とカメラ61,62,63,64間の位置間角度による検出値の補正処理の詳細について図12乃至図17を用いて説明する。図12は3次元空間での金属帯板とカメラとの配置関係の一例を示す図、図13は図12の金属帯板とカメラとをX-Yの2次元平面へ投影した状態を示す図、図14は図12の金属帯板とカメラとをX-Zの2次元平面へ投影した状態を示す図、図15は実施例の金属帯板の板形状判断装置における反射光領域の境界線位置の補正の様子を示す図、図16および図17は金属帯板からのカメラまでの距離(D)と遠近法補正比α(0)との関係の一例を示す図である。
上述のようにカメラ61,62,63,64は、金属帯板1を上面視した際に、金属帯板1の板幅方向の外側に設置されていることが望ましい。そのため、図12に示すようにX-Y-Zの3次元空間での金属帯板1とカメラ61,62,63,64との配置関係は、カメラ61,62,63,64が金属帯板1を斜め上方から見下ろす形となる。なお、図12におけるX-Y-Zの3次元座標は、Y座標が圧延方向を表し、X座標が金属帯板1の板幅方向、Z座標が金属帯板1の厚さ方向、すなわち鉛直方向とする。
まず、図13に示すように、3次元空間での金属帯板1とカメラ61,62,63,64との配置関係を2次元平面(X-Y)に投影して考える。この場合、画像に映る手前側(画像では下側に映る)の金属帯板1のY方向の長さdと、画像に映る奥側(画像では上側に映る)の金属帯板1のY方向の長さd’との関係は、画像に映る長さはdとd‘とは同じ(dとd‘の線分を構成するピクセル点の数は同じ)であるが、実際の長さは、金属帯板からのカメラまでの距離(D)と板幅(W)により、以下の式(7)のように表せる。
d’/d=(D+W)/D ・・・(7)
つまり、Y方向でのカメラ61,62,63,64からの距離がDの位置である撮像画像に映る手前側の金属帯板1のY方向の長さはdであるが、X方向でのカメラ61,62,63,64からの距離がD+Wの位置である撮像画像に映る奥手側の金属帯板1のY方向の長さはd’となり、実際にはdよりも長い範囲が画像に映る。
すなわち、画像のY方向の奥手側のd’と手前側のdの線分を構成する画像で見えるピクセル数は同じであっても、画像に映る隣り合うピクセル間隔に対応する実長さは、画像内の位置により異なっているため、d’の実長さはdの実長さの(D+W)/D倍となる。
X方向のDでの位置とD+Wの位置での、撮像画像に映る隣同士の1ピクセルの間隔の実長さ比率は、Dでの位置のピクセル間隔の実長さを1とした場合、D+Wの位置でのピクセル間隔の実長さは、X方向、Y方向とも、(D+W)/D倍となる。
よって、Dの位置からD+Wの位置までの間のピクセル間隔の実長さ比率を、X方向、Y方向とも、連続的に1~(D+W)/Dまで、比例配分により連続的に変化させることにより、実長さの比率にあうように補正を行うと良い。即ち、遠近法を考慮した補正として、この実長さ補正が適正な処理となる。
このように、画像内の領域を金属帯板1の板幅方向に複数に分割し、分割した各々の区域における、面積値、圧延方向の平均長さ、圧延方向の長さの中央値、あるいは圧延方向の長さの合計値等の圧延方向の長さに関連する指標情報のうちいずれか一つの指標情報を求める際に、画像処理計算機80は、画像の内に映っている位置に対応する実際の位置と想定される位置がカメラ61,62,63,64から遠くなるほど、画像の内の2点の位置の相互間の距離が長くなるように、上述のように補正処理することが望ましい。
そのため、指標情報が反射光領域の上流側と下流側の境界線間の圧延方向の平均長さ、長さの中央値、あるいは長さの合計値のときは、画像処理計算機80は、画像の内に映っている位置に対応する実際の位置と想定される位置がカメラ61,62,63,64から遠くなるほど、各々の区域における指標情報を、画像に映っているピクセル2点間の位置同士をそれぞれの実際の2点間の位置同士がカメラ61,62,63,64から遠くなるほど長くなるようにX方向、Y方向の補正処理をする。より具体的にはカメラ61,62,63,64から画像の内の各位置への実際の距離に比例して画像内に映るピクセル間隔を長くなるように補正することが望ましい、といえる。指標情報を分割区域の反射光領域の面積値のときも、上記と同様にX方向、Y方向の実長さ補正の処理を行うことが望ましい。
次に、図14に示すように、金属帯板1よりもカメラ61,62,63,64がZ方向、即ち、高さ方向にh高い位置に配置されている。
この場合に3次元空間での金属帯板1とカメラ61,62,63,64との配置関係を2次元平面(X-Z)へ投影すると、撮像画像に映る手前の金属帯板1のY方向の長さdと、撮像画像に映る奥側の金属帯板1のY方向の長さd’との関係は、カメラ61,62,63,64がZ方向にh高いため、以下の式(8)のように表せる。
d’/d=V’/V
V=(D+h0.5
V’={(D+W)+h0.5 ・・・(8)
なお、カメラ61,62,63,64から金属帯板1の手前までの距離をV、カメラ61,62,63,64から金属帯板1の奥側までの距離をV’とする。
上記の式(8)は、h=0とすると、X-Y平面でのdとd’との関係式(7)と同じとなる。
次いで、反射光領域1A,1Bの境界線位置の補正の方法について説明する。
図15に示すように、反射光領域1A,1Bの金属帯板1上流側の境界線を構成しているピクセル点を(U,U,U・・・,U,・・・,U)、反射光領域1A,1Bのもう一方(金属帯板1下流側)の境界線を構成しているピクセル点を(R,R,R・・・,R,・・・,R)と定義する。
これら各々のピクセル点のうち、U点の画像内の座標を(Uix,Uiy)、R点の画像内の座標を(Rix,Riy)(i=0~N)とすると、反射光領域1A,1Bの圧延方向の間隔Liは、次の式(9)のように表せる。
Li(Uix,Rix)=Riy-Uiy ・・・(9)
Dの位置からD+Wの位置までの間のピクセル間隔を実長さに補正する比率は、3次元空間(X-Y-Z)で考えると、連続的に1~V’/Vまで変化するので、iの位置でのピクセル間隔の実長さ比率となる遠近法補正比α(i)は、次の式(11)のように表せる。
i=Nの時、α(N)=1
i=0の時、α(0)=V’/V={(D+W)+h0.5/(D+h0.5 ・・・(10)
この式(10)から、以下のような式(11)のように表せる。
α(i)=-[{(D+W)+h0.5/(D+h0.5-1]×i/N+{(D+W)+h0.5/(D+h0.5 ・・・(11)
従って、反射光領域の圧延方向の間隔Liの遠近法を考慮して、実長さに対応する補正を行ったLcは、次の式(12)のように表せる。
Lc=α(i)× Li=α(i)× (Riy-Uiy) ・・・(12)
一般的に、画像上のピクセル座標は、画像の左上角点を0点(原点)とし、下方にプラス、右方向にプラスとするのが通例である。
反射光領域の圧延方向(Y軸方向)の上流側と下流側の境界線上のピクセル座標点Uixとピクセル座標点Rixに対し、遠近法を考慮して、実際の距離に対応するように補正を行った点をそれぞれピクセル座標点UCixとピクセル座標点RCixとした場合、上流側の境界線上の点UのX座標は、次の式(13)のように変換される。
C0x=U0x (但し、i=0)
C1x=(1-α(0))×U0x+α(0)×U1x (但し、i=1)
C2x=(1-α(0))×U0x+(α(0)-α(1))×U1x+α(1)×U2x (但し、i=2)
C3x=(1-α(0))×U0x+(α(0)-α(1))×U1x+(α(1)-α(2))×U2x+α(2)×U3x (但し、i=3)
上記の漸化式をiで整理すると、i=2以降(i=2~N)を考慮すると、以下のように表される。
C0x=U0x (但し、i=0)
C1x=(1-α(0))×U0x+α(0)×U1x (但し、i=1)
Cix=(1-α(0))×U0x+Σ i=2{α(i-2)-α(i-1)}×U(i-1)x+α(i-1)×Uix (但し、i=2~N)
・・・(13)
下流側の境界線上の点RのX座標についても同様に、以下の式(14)のように表される。
C0x=R0x (但し、i=0)
C1x=(1-α(0))×R0x+α(0)×R1x (但し、i=1)
Cix=(1-α(0))×R0x+Σ i=2{α(i-2)-α(i-1)}×R(i-1)x+α(i-1)×Rix (但し、i=2~N)
・・・(14)
この補正は遠近法を考慮した補正をして、カメラから遠い位置にある位置ほど画像上の映る2点間の距離が実際の距離に対応して長くなるように補正している。板幅方向に分割する際は、上記補正したピクセル座標点UCixとピクセル座標点RCixに基づいて、板幅方向に均等分割(例えば7分割)を行う。
反対に、画像上に適用する軸の目盛りの間隔を変更しても良い。このような補正をして、画像上の反射領域を板幅方向に分割した場合、実長さ一定の目盛りを画像上にとった時、画像の上方ほど狭い目盛り間隔になり、画像の下方ほど広い目盛り間隔になる。
画像を構成するピクセルは等間隔で上下左右に配置されている。画像に映っている反射光領域を等間隔に板幅方向に分割する場合は、各分割区域内に板幅方向に並ぶピクセルの個数は同じである。遠近法を考慮して補正をした実長さの目盛りに基づいて反射光領域を板幅方向に均等に分割する場合は、遠近法を考慮した補正により、各分割区域内に板幅方向に並ぶ元画像のピクセル個数は板幅方向奥(画像上方)ほど少なく、板幅方向手前(画像下方)ほど多い。
反射光領域の各分割区域内で、板幅方向(X軸方向)に並ぶピクセル(画素)に応じた、圧延方向(Y軸方向)に上流側の境界線と下流側の境界線までの長さ(具体的にはY軸方向の一定以上の輝度のピクセルの個数)を検出する。この長さの総和を板幅方向に並ぶピクセルの数で割った数値が平均長さ、この長さを大きさの順にならべて中央の順になる長さが中央値である。また、反射領域の分割区域の面積値は、算出方法は複雑になるが、遠近法を考慮した補正後の実長さに基づいて、反射光領域の分割区域内の実長さを積分することにより得られる。
これらのことから、指標情報が面積値の場合は、画像処理計算機80は、画像の内に映っている位置に対応する実際の位置と想定される位置がカメラ61,62,63,64から遠くなるほど、各々の区域における反射光領域の面積値を、それぞれの実際の区域がカメラ61,62,63,64から遠くなるほど大きくするように処理することになり、面積値を大きくする補正処理として、カメラ61,62,63,64から画像の内の各位置への実際の距離は、iの位置でのピクセル間隔の遠近法補正比α(i)をX方向、Y方向ともに積算するようにして画像の内の面積を処理することが望ましい、といえる。
次いで、カメラ61,62,63,64の好適な設置範囲について説明する。
本実施例では、カメラ61,62,63,64の好適な設置範囲は、上述した式(10)に基づいて、制御適用時に、遠近法を考慮した補正の必要性の観点からカメラ設置位置範囲を決定する。
例えば、補正で、板幅内での補正量が5%以下であれば制御には大きな影響がないと仮定すると、図16に示すように、実長さとの偏差に相当する遠近法補正比α(0)の変化を調べると、金属帯板1の板幅Wが2mの条件では、金属帯板1からの距離Dが40mより大きければ、カメラ61,62,63,64の設置高さhを1m、3m、5mと変えても、実長さに対する偏差が5%を超えた影響は現れないことが判る。影響が極めて小さいと判断できる40mより遠い場合、処理の簡便性を優先させ、実補正をしないこともあり得る。また、金属帯板1からの距離Dが5m未満であると、補正量が大きくなり、影響が大きいと思われるため、できれば避けることが望まれることが判る。
また、図17に示すように、実長さとの偏差に相当する遠近法補正比α(0)の変化を調べると、金属帯板1の板幅Wが1mの条件の場合、金属帯板1からの距離Dが25mより大きければ、板幅内での実長さの補正量が5%以下となり、カメラ61,62,63,64の設置高さhの影響もあまり現れないことが判る。また、金属帯板1からの距離Dが5m未満であると、同様に補正量が大きいため、可能であれば避けることが望まれることが判る。設置高さhについては板幅2mのときと同じである。この場合も、25mより遠い場合、処理の簡便性を優先させ、実補正をしないこともあり得る。なお、補正をせず簡便な処理ですませるために、カメラ61,62,63,64の設置位置を金属帯板から遠くにすることもあり得る。
逆に、補正が必要となる観点から述べると、板幅Wが2mでは、金属帯板1からカメラ61,62,63,64までの水平距離が40m以下であれば遠近法を考慮した補正を行うべきであり、板幅Wが1mでは、金属帯板1からカメラ61,62,63,64までの距離が25m以下であれば、遠近法を考慮した補正を行うことが望ましいことが判る。
上記により、遠近法を考慮した補正を行うべき、金属帯板1とカメラ61,62,63,64との位置関係は、好適には、カメラ61,62,63,64は、図16および図17の関係から金属帯板1の板端から5m以上40m以下の距離に配置されていることが望ましい。
高さhについては、図16、および図17で検討した範囲であれば好適な範囲であることが判るため、金属帯板1から1m以上5m以下の高さとすることが望ましい。
次に、好適には上述の金属帯板の板形状判断装置により実行される、本実施例に係る金属帯板の板形状判断方法の流れについて図18を参照して説明する。図18は実施例の金属帯板の板形状判断装置における板形状の検出・制御フローを示す図である。
まず、F1スタンド10、F2スタンド20、F3スタンド30、F4スタンド40、F5スタンド50の各スタンド間のカメラ61,62,63,64の撮像画像を画像処理計算機80により取り込む(ステップS101)。
次いで、画像処理計算機80において、画像処理によって反射光領域1A,1Bの圧延方向の上流側および下流側における境界線を算出する(ステップS102)。
次いで、画像処理計算機80において、ステップS102で算出した反射光領域1A,1Bの境界線のX方向の補正処理(Ucix)、(Rcix)と、反射光領域のY方向の境界線間距離の補正処理(Lci)を実行する(ステップS103)。このステップS103における補正処理は、好適には、上述の式(12),(13),(14)によるものとする。
次いで、画像処理計算機80において、金属帯板1の反射光領域の板幅方向の分割数を設定する(ステップS104)。設定する分割数は、上述のように4以上の奇数から選択することが望ましい。
次いで、画像処理計算機80において、反射光領域の圧延方向の上流側および下流側における境界線間の距離、あるいは面積を求めるとともに、これらの距離、あるいは面積から分割区域毎の指標情報(距離の平均値または中央値、あるいは面積、等)を算出する(ステップS105)。
次いで、画像処理計算機80において、指標情報の金属帯板1の板幅方向分布を算出するとともに、チェビシェフ多項式(0次成分、1次成分、2次成分、4次成分)の係数を求める(ステップS106)。
次いで、画像処理計算機80において、チェビシェフ多項式の係数の各成分の目標値と検出値との差を算出する(ステップS107)。
次いで、画像処理計算機80において、チェビシェフ多項式の係数の各成分がすべて制御目標値許容値以内であるか否かを判定する(ステップS108)。すべて制御目標値許容値以内であると判定されたときは処理を完了させ、再度、この検出・制御フローを最初から繰り返す。これに対し、チェビシェフ多項式の係数の各成分のうち1つ以上が制御目標値許容値より大きいと判定されたときは、処理をステップS109,S110,S111に移行する。
次いで、画像処理計算機80において、ステップS108において1次成分が許容値より大きいと判定されたときは、該当する画像を撮像したカメラ61,62,63,64の上流側、下流側のスタンドの操作量の制御指令信号を生成して制御装置82に出力、あるいは/およびモニタ85に対する表示指令信号を生成し、出力する(ステップS109)。なお、0次成分の信号は必ずしも出力を要しない。0次成分に基づいて、制御したり操作することはないためである。
また、画像処理計算機80において、ステップS108において2次成分が許容値より大きいと判定されたときは、該当する画像を撮像したカメラ61,62,63,64の上流側のスタンドの操作量の制御指令信号を生成して制御装置82に出力、あるいは/およびモニタ85に対する表示指令信号を生成し、出力する(ステップS110)。
次いで、画像処理計算機80において、ステップS108において4次成分が許容値より大きいと判定されたときは、該当する画像を撮像したカメラ61,62,63,64の上流側のスタンドの操作量の制御指令信号を生成して制御装置82に出力、あるいは/およびモニタ85に対する表示指令信号を生成し、出力する(ステップS111)。
次いで、制御装置82により自動で介入制御を実行する、あるいはモニタ85に介入制御の内容(介入制御ガイダンス)、あるいは図8に示すような画面を表示してオペレータに手動介入適用の判断を求めて(ステップS112)、その後は処理をステップS101に戻してカメラ画像の取込みを再度行い、チェビシェフ多項式の係数の各成分がすべて制御目標値許容値以内となるように調整を実行する。
次に、本実施例の効果について説明する。
上述した本実施例の圧延された金属帯板1の板形状判断装置は、圧延された金属帯板1の板幅方向に横断する帯状の反射光が映る領域を含む画像を撮像するように設置したカメラ61,62,63,64と、カメラ61,62,63,64が撮像する画像に基づき、金属帯板1の板形状を判断する画像処理計算機80と、を備え、画像処理計算機80は、画像内の領域を金属帯板1の板幅方向に複数に分割し、分割した各々の区域における、領域に関係する大きさを現す指標情報に基づいて、圧延方向の板伸びの板幅方向における分布に対応した情報を信号として発信する。
よって、金属帯状の線状反射光のように情報量の少ないパラメータに代わって帯状反射光のように情報量の多いパラメータを用いることとし、さらに、反射光領域1A,1Bの一部のデータだけに基づくのではなく、反射光部分の全体の情報を用いて板伸びを判断するので、反射光が外乱により多少の影響を受けても精度の良い板伸びの検出を実施することができる。
また、指標情報は、反射光領域分割区分における板幅方向のピクセル単位毎に算出する、圧延方向の平均長さ、圧延方向の長さの中央値、又は、反射光領域分割区域における面積値であるため、指標情報として、実用的な範囲での精度が得られる。
画像処理計算機80は、反射光領域分割区域の各々の板幅方向の中心位置を示す値を変数(x)としたときに、画像内の領域の板幅方向の位置を-1≦x≦1の範囲に変換し、各々の分割区域における指標情報を各々の分割区域の分布(E(x))とする、xが4次、2次、1次、および0次の項のみからなるE(x)= C+C×x+C×x+C×xで表される関数を用いて、まず、各成分の係数ベクトル(C,C,C,C)を算出し、その後、E(x)= C’+C’×x+C’×(2x-1)+C’×(8x-8x+1)で表されるチェビシェフ多項式と上記式を等価な式として、各成分であるチェビシェフ多項式係数ベクトル(C’、C’、C’、C’)を求め、板形状を示す信号として発信することで、金属帯板1の板幅方向に複数分割した各区域における、面積値、圧延方向の平均長さ、あるいは圧延方向の長さの中央値に反映される板形状を、チェビシェフ多項式の1次成分、2次成分、4次成分に分解して知ることができることから、板形状を正常化(目標の範囲内に)させる対応がし易くなる、との効果が得られる。
また、画像処理計算機80は、式(1)における各次数項の関数のグラフを表示するようモニタ85に信号を発信することにより、操作者が目視する画面に表示させた場合、操作者は、板形状を目標の範囲内に正常化するための操作を次数の成分毎に判断し行うことができ、従来に比べて適切な対処を行いやすくすることができる。
更に、カメラ61,62,63,64は、上面視して、金属帯板1の板幅方向の外側に配置され、画像処理計算機80は、画像の内に映っている位置に対応する金属帯板1の実際の位置と想定される位置がカメラ61,62,63,64から遠くなるほど、画像の内の位置の相互間の距離が長くなるように処理することで、圧延機からある程度離れた所にカメラ61,62,63,64を設置することとなり、作業スペースの確保や監視室との近さの関係から、保守・点検がし易い、との効果が得られる。また、この場合、画像内の、金属帯板1の帯状の反射光領域1A,1Bはカメラ61,62,63,64から遠くなるほど、小さく映り込むことになり、カメラ61,62,63,64に近い板端側よりも遠い板端側になるほど、同じ距離間隔や大きさの物でも、近い距離、小さく画像に映ることとなり、画像そのままの距離や大きさに基づくと、反射光の領域の距離や大きさの検出に無視できない誤差が生じる恐れがあるが、画像情報に対して、画像内に映っている反射光領域1A,1Bの像をカメラ61,62,63,64から遠くなるほど、各点の相互の距離を長く、処理をすることにより、金属帯板1の上面から視て、板端から外側に離れた位置にカメラ61,62,63,64を配置しても、配置位置に関わらず、画像内の金属帯板1の反射光の位置情報の相違を小さくできるため、各次数項成分であるチェビシェフ多項式係数ベクトル(C’、C’、C’、C’)が高い精度で得られ、高精度な板形状判定を行うことができる。
また、画像処理計算機80は、画像の内に映っている位置に対応する実際の位置と想定される位置がカメラ61,62,63,64から遠くなるほど、各々の区域における指標情報のうち面積値を、それぞれの実際の前区域がカメラ61,62,63,64から遠くなるほど大きくするように処理すること、あるいは画像の内に映っている位置に対応する実際の位置と想定される位置がカメラ61,62,63,64から遠くなるほど、各々の区域における指標情報のうち圧延方向の平均長さ、あるいは圧延方向の長さの中央値を、それぞれの実際の前区域がカメラ61,62,63,64から遠くなるほど長くなるように補正処理することにより、より正確な反射光領域1A,1Bの指標情報を取得できるようになり、板形状の検出精度の更なる向上を図ることができる。
更に、画像処理計算機80は、面積値を大きくする処理として、カメラ61,62,63,64から画像の内の各位置で、圧延方向、板幅方向ともに、想定される位置が前記カメラから遠くなるほど大きくするようにして、画像の内の面積を処理することや、画像処理計算機80は、圧延方向の平均長さ、あるいは圧延方向の長さの中央値を長くする処理として、カメラ61,62,63,64から画像の内の各位置への前記カメラから遠くなるほど長くなるように補正処理することで、明確な原理に基づく演算により、上述の作用効果を確実に発揮させることができる。
また、金属帯板1からカメラ61,62,63,64までの水平距離Dとの関係で、実長さに対する偏差が決まるので、式(10)のα(0)を求めて、実長さに対する偏差が例えば閾値として5%とした場合、5%を超える場合は、実長さ補正を行うことにより、高い精度で各次数項成分であるチェビシェフ多項式係数ベクトル(C’、C’、C’、C’)が得られ、金属帯板1から、カメラ61,62,63,64を離れた位置に設置することができ、保守・点検のためのスペースの確保やアクセスし易さの観点から実用的であり、画像内の各位置の相互の距離も実用的な範囲で補正することができる。
<その他>
なお、本発明は上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能なものである。上述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。
1…金属帯板
1A,1B…反射光領域
10…F1スタンド
11,21,31,41,51…圧下シリンダ
12,22,32,42,52…荷重検出器
20…F2スタンド
30…F3スタンド
40…F4スタンド
50…F5スタンド
61,62,63,64…カメラ
71,72,73,74…ルーパー(ロール)
80…画像処理計算機(画像処理部)
82…制御装置
85…モニタ
90…通信線
100…圧延設備

Claims (13)

  1. 圧延された金属帯板の表面に板幅方向に横断する帯状の反射光が映る領域を含む画像を撮像するように設置したカメラと、
    前記カメラが撮像する前記画像に基づき、前記金属帯板の板形状を判断する画像処理部と、を備える圧延された金属帯板の板形状判断装置であって、
    前記画像処理部は、前記画像内の前記領域を前記金属帯板の板幅方向に複数に分割し、前記分割した各々の区域の各々の板幅方向位置を示す値を変数(x)としたときに、前記画像内の前記領域の板幅範囲内の板幅方向の位置を-1≦x≦1の範囲に変換し、前記区域における、前記領域の大きさをあらわす指標情報を各々の前記区域の分布E(x)とする、xの0次、1次、2次、および4次の項のみからなる下記式(1)のチェビシェフ多項式に当てはめて、前記チェビシェフ多項式の係数(C’、C’、C’、C’)を求め、圧延方向の板伸びの板幅方向における分布に対応した情報として0次係数(C’)、1次係数(C’)、2次係数(C’)、および4次係数(C’)のうちいずれか1つ以上の前記係数を板幅方向の板伸び分布の判断結果信号として発信する
    E(x)= C’+C’×x+C’×(2x-1)+C’×(8x-8x+1)
    但し、-1≦x≦1 ・・・ (1)
    ことを特徴とする金属帯板の板形状判断装置。
  2. 請求項1に記載の金属帯板の板形状判断装置において、
    前記指標情報は、前記区域における板幅方向のピクセル単位毎に算出する、圧延方向の平均長さ、圧延方向の長さの中央値、又は、前記区域における面積である
    ことを特徴とする金属帯板の板形状判断装置。
  3. 請求項2に記載の金属帯板の板形状判断装置において、
    前記画像処理部は、前記式(1)における0次成分(C’)、1次成分(C’×x)、2次成分(C’×(2x-1))、および4次成分(C’×(8x-8x+1))の項の関数のグラフのうち、前記判断結果信号として発信する前記係数に関係する1つ以上の前記次数成分のグラフを表示するよう表示装置に表示信号を発信する
    ことを特徴とする金属帯板の板形状判断装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の金属帯板の板形状判断装置において、
    前記カメラは、上面視して、前記金属帯板の板幅方向の外側に配置され、
    前記画像処理部は、前記画像の内に映っている位置に対応する実際の位置と想定される位置が前記カメラから遠くなるほど、前記画像の内の2点の位置の相互間の距離が長くなるように補正処理する
    ことを特徴とする金属帯板の板形状判断装置。
  5. 請求項4に記載の金属帯板の板形状判断装置において、
    前記画像処理部は、前記補正処理として、前記画像の内に映っている位置に対応する実際の位置と想定される位置が前記カメラから遠くなるほど、画像上に適用する2次元の軸の目盛り間隔を小さくする
    ことを特徴とする金属帯板の板形状判断装置。
  6. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の金属帯板の板形状判断装置において、
    前記カメラは、上面視して、前記金属帯板の板幅方向の外側に配置され、
    前記画像処理部は、各々の前記区域における前記指標情報のうち前記圧延方向の平均長さ、又は、前記圧延方向の長さの中央値の算出に際し、前記領域の前記圧延方向の長さは、前記画像の内に映っている位置に対応する実際の位置と想定される位置が前記カメラから遠くなるのに比例して長くなるように処理する
    ことを特徴とする金属帯板の板形状判断装置。
  7. 請求項4乃至6のいずれか1項に記載の金属帯板の板形状判断装置において、
    前記カメラは、前記金属帯板から1m以上5m以下の高さ、前記金属帯板の板端から5m以上40m以下の距離に配置されている
    ことを特徴とする金属帯板の板形状判断装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の金属帯板の板形状判断装置と、
    制御装置と、を備えた圧延機において、
    前記制御装置は、前記判断結果信号に基づいて、圧延機のレベリング量、ベンディング力、または、ペアクロス角度に関するいずれか一つ以上の操作信号を発信する
    ことを特徴とする圧延機。
  9. 圧延された金属帯板の板幅方向に横断する帯状の反射光が映る領域を含む画像をカメラにより撮像する撮像ステップと、
    前記撮像ステップで撮像される前記画像に基づき、前記金属帯板の板形状を判断する画像処理ステップと、を有する圧延された金属帯板の板形状判断方法であって、
    前記画像処理ステップでは、前記画像内の前記領域を前記金属帯板の板幅方向に複数に分割し、前記分割した各々の区域の各々の板幅方向の中心位置を示す値を変数(x)としたときに、前記画像内の前記領域の板幅方向の位置を-1≦x≦1の範囲に変換し、前記区域における、前記領域の大きさをあらわす指標情報を各々の前記区域における前記指標情報を各々の前記区域の分布E(x)とする、0次、1次、2次、および4次の項のみからなる下記式(1)のチェビシェフ多項式に当てはめて、チェビシェフ多項式係数ベクトル(C’、C’、C’、C’)を求め、圧延方向の板伸びの板幅方向における分布に対応した情報として0次係数(C’)、1次係数(C’)、2次係数(C’)、および4次係数(C’)のいずれか1つ以上の前記係数を板幅方向の板伸び分布の判断結果信号として発信する
    E(x)= C’+C’×x+C’×(2x-1)+C’×(8x-8x+1)
    但し、-1≦x≦1 ・・・ (1)
    ことを特徴とする金属帯板の板形状判断方法。
  10. 請求項9に記載の金属帯板の板形状判断方法において、
    前記指標情報として、前記区域における板幅方向のピクセル単位毎に、圧延方向の平均長さ、圧延方向の長さの中央値、又は、前記区域における面積を算出する
    ことを特徴とする金属帯板の板形状判断方法。
  11. 請求項9に記載の金属帯板の板形状判断方法において、
    前記画像処理ステップでは、前記式(1)における0次成分(C’)、1次成分(C’×x)、2次成分(C’×(2x-1))、および4次成分(C’×(8x-8x+1))の項の関数のグラフのうち、前記判断結果信号として発信する前記係数に関係する1以上の前記次数成分のグラフを表示するよう表示装置に表示信号を発信する
    ことを特徴とする金属帯板の板形状判断方法。
  12. 請求項9乃至11のいずれか1項に記載の金属帯板の板形状判断方法において、
    前記カメラは、上面視して、前記金属帯板の板幅方向の外側に配置されたものを用いて、
    前記画像処理ステップでは、前記画像の内に映っている位置に対応する実際の位置と想定される位置が前記カメラから遠くなるほど、前記画像の内の2点の位置の相互間の距離が長くなるように補正処理する
    ことを特徴とする金属帯板の板形状判断方法。
  13. 請求項9乃至11のいずれか1項に記載の金属帯板の板形状判断方法において、
    前記カメラは、上面視して、前記金属帯板の板幅方向の外側に配置され、
    前記画像処理ステップでは、前記指標情報のうち前記圧延方向の平均長さ、又は、前記圧延方向の長さの中央値の算出に際し、前記領域の前記圧延方向の長さは、前記画像の内に映っている位置に対応する実際の位置と想定される位置が前記カメラから遠くなるのに比例して長くなるように処理する
    ことを特徴とする金属帯板の板形状判断方法。
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