JP4690623B2 - 廃棄物固定化用のセラミック媒質及び再処理核燃料集合体からの廃棄物を固定化する方法 - Google Patents

廃棄物固定化用のセラミック媒質及び再処理核燃料集合体からの廃棄物を固定化する方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、例えば、照射済核燃料の再処理から生じる高レベルの放射性廃棄物を封入するためのセラミック材料に関する。本明細書で用いる用語「再処理」は、照射済燃料を分離して新しい燃料製品を提供する処理ばかりでなく、照射済燃料のあらゆる分離を含むあらゆる処理、例えば、いわゆる使用済燃料の再生処理を含む。
【0002】
ガラス固化は、照射済燃料の再処理から生じる核分裂生成物を含む高活性の廃棄物を封入する好ましい方法とされてきた。この方法には、連続非晶質マトリックス内に廃棄物を取り込むことが含まれる。しかし、いわゆるピューレックス法に対する開発(いわゆる、高性能ピューレックス法)によって、将来、発生が見込まれる廃棄物ストリームは、ガラス固化技術による封じ込めに適さない可能性がある。これは、主として、予想される新規の再処理技術では溶液にも吸収される、燃料集合体の非燃料成分から生ずる比較的高レベルの鉄、クロムおよびジルコニウムのためである。特に、電気化学的溶解は、将来の高性能ピューレックス再処理プラントの前処理で用いられる可能性がある。現行の剪断/抽出手順とは対照的に、全燃料集合体が電気化学的電池に継続的に溶解されるであろう。約15%のジルカロイクラッドは、燃料集合体のすべてのステンレス鋼成分およびインコネル成分と共に溶液に吸収され、溶媒抽出後、核分裂生成物および非再生利用アクチニド元素とともに、HAラフィネート中に残留する。
【0003】
再処理操作のコストを削減する必要性に加えて、さらに重要な問題は、廃棄物フォームの耐久性を損なうことなく、生ずる廃棄物の量を最小にすることである。上で言及したピューレックス法に対する開発において、この廃棄物を最小化する目標は、現行のピューレックス再処理技術によって生ずる廃棄物の総量との比較や、直接処理の総量との比較にも適用することができる。従来の酸化物燃料ピューレックス再処理法において、高レベルの廃棄物は、主として核分裂生成物から成り、20〜25重量%の廃棄物装填量でガラス固化される。しかし、より最新の改善された高性能ピューレックス再処理経路によって生じる高レベル廃棄物は、燃料集合体からの不活性物質を大量に含有し、それは、ガラス固化によって生成される高レベル廃棄物の量が、同じ廃棄物装填量で、再処理燃料のメートルトンあたり概算で4倍になるほどの容量である。
【0004】
廃棄物装填量は、廃棄物の質量/廃棄物固定化媒質の質量、または廃棄物の質量/(廃棄物の質量+添加剤の質量)として計算される。
【0005】
従って、固定化媒質への活性廃棄物の装填をいっそう多くして、最終的な固定化廃棄物の容量を最小にできることが望ましい。
【0006】
一定範囲の燃料集合体に対して同じ組成および/または量の前駆体を固定化媒質の形成に用いることができる、廃棄物固定化プラントの改善された操作安定性を提供できることも望ましいであろう。
【0007】
一定範囲の結晶相を有するセラミックを利用する形態の封入を用いることが知られており、この場合、廃棄物イオンは、溶解されて、セラミックマトリックスに固溶体で保持される。この後者の封入の形態の例は、オーストラリアで開発された「Synroc」(商品名)として知られている材料であり、欧州特許出願第0007236号に開示されているようなジルコノライト(CaZrTi27)、ペロブスカイト(CaTiO3)およびホランダイト(BaAl2Ti616)を含むマトリックスを含む。
【0008】
しかし、従来の「Synroc」配合は、再処理燃料からすぐに発生すると考えられる廃棄物の封入には不利な点を有する可能性があると考えられる。詳細には、「Synroc」は、典型的には廃棄物装填量を約20重量%、一般には30重量%未満しか含まないため、新規の再処理法によって生ずる大量の不活性材料によって、最終的な固定化廃棄物の容量は、大きく増加することになろう。
【0009】
本発明の第一の態様によれば、
再処理核燃料集合体からの廃棄物を含有し、かつ照射済核燃料中の少なくとも核分裂生成物からの廃棄物イオンを実質的に固溶体形態で溶解することができる廃棄物固定化用のセラミック媒質であって、
この廃棄物固定化用のセラミック媒質が、ホランダイト、ペロブスカイトおよびジルコノライトの相を含むマトリックスを有し、このマトリックス中に前記廃棄物イオンが溶解しており、前記廃棄物が燃料集合体の非燃料成分からの物質を有意な量含む、廃棄物固定化用のセラミック媒質が提供される。
【0010】
この固定化媒質は、好ましくはラブリンジャイト(loveringite)の相を含む。
【0011】
この固定化媒質は、鉄に富む相、例えば、鉄に富むスピネル型の相を含むことができる。これは、例えば、廃棄物が燃料集合体からの鉄を有意な量含有する場合であろう。
【0012】
廃棄物が有意な量の鉄を含有しない場合、例えば、廃棄物がジルカロイ燃料集合体の再処理によって生じる場合、固定化媒質は、例えば鉄スピネルよりはむしろ他の相を含むであろう。
【0013】
廃棄物固定化媒質は、廃棄物中の燃料集合体からの不活性物質をマトリックス相の形成に利用する。
【0014】
廃棄物固定化媒質は、金属相を含むことができる。金属相は、金属間合金相を含むことができる。廃棄物固定化媒質は、チタニアに富む緩衝相を含むことができる。廃棄物固定化媒質は、ダビダイト(davidite)およびオーステナイト相中の鉄などの他の相を含むことができる。
【0015】
廃棄物中の燃料集合体の非燃料成分からの有意な量の物質には、典型的に、鉄、クロム、ジルコニウムおよびニッケルが含まれる。
【0016】
ジルコニウムは、典型的に、ジルコノライト相の構造を補助する。ジルコノライト相は、一般式CaZrTi27を有するが、部分的に他の元素で置換され得る。この置換は、典型的には希土類元素を含むことができる。さらに他の元素、例えば、鉄および/またはクロムが、電荷のバランシングのためにジルコノライト中に存在することができる。
【0017】
廃棄物からの鉄およびクロムは、典型的にはホランダイト相の構造を補助する。ホランダイト相は、一般式Ba(Fe,Cr)2Ti616を有することができる。ホランダイト相にセシウムが含まれることもある。
【0018】
本発明におけるホランダイト相は、マンガン基である「天然」ホランダイト、Ba(Fe,Mn)816とは異なる。本ホランダイト相は、従来の「Synroc」におけるホランダイト相に類似したチタニア基である。本ホランダイト相は、例えば、ほぼBa1.14Cr2.28Ti5.7216の式を有することができ、一部のBaは、Csで置換されている。
【0019】
何らかの鉄および/またはクロムがペロブスカイト相に存在することもできる。ペロブスカイトは、一般式CaTiO3を有するが、言及したように、他の元素を含有することができる。例えば、ストロンチウムおよび/または希土類元素は、ペロブスカイト中に存在することができる。
【0020】
鉄および/またはクロム、例えば、前述の相を形成した後の残余の鉄および/クロムは、ラブリンジャイトの形成を補助することができる。ラブリンジャイトは、一般式Ca(Fe,Cr,Zr,Ti)2138を有することができる。ラブリンジャイトは、多数の残余元素を収容できるように化学的にフレキシブルな相である。少量のジルコニウムおよび希土類元素は、この相に分配することができる。
【0021】
廃棄物は、照射済核燃料からの核分裂生成物を含むことができる。廃棄物は、アクチニド元素を含むことができる。廃棄物は、核燃料集合体の非燃料成分の溶解による生成物を含むことができる。
【0022】
廃棄元素イオンは、マトリックスの相内の結晶格子部位を占めることができる。安定性は、イオンのサイズおよび電荷などの因子に依存するのだが、所定の廃棄元素イオンは、最も安定である結晶格子部位を占める可能性が最も高い。例として、セシウムおよびルビジウムイオンは、ホランダイト相においてバリウムイオンの部位を占めることができる。ストロンチウムイオンは、ペロブスカイトにおいてカルシウムの部位を占めることができる。軽希土元素および三価のアクチニド元素もペロブスカイトにおいてカルシウムの部位を占めることができる。重希土元素および四価のアクチニド元素は、ジルコノライトにおいて部位を占めることができる。廃棄物からの鉄イオンは、鉄スピネル相において部位を占めることができる。
【0023】
スピネル型の相は、クロムイオンのための母体としての役割も果たす。鉄イオンおよびクロムイオンの両方がTiの部位を占めることができる。
【0024】
一部のイオンは、一つのタイプの部位しか占めることができず、例えば、Cs+イオンは、Ba2+の部位しか占めることができない。さらに、一部のイオンは、ただ一つの相の一つのタイプの部位しか占めることができず、例えば、Sr2+イオンは、CaTiO3においてCa2+の部位を占めることができるが、CaZrTi27ではできない。
【0025】
元素/イオンがマトリックス内でそれら自体をどのように分配することができるかという前述の記載は、本発明がどのように作用するかということの限定的な説明として捕らえられるべきものではなく、単に本発明がどのように作用するかを説明したものであり、これは、いかなる点においても本発明を制限するものではないことを理解されたい。
【0026】
廃棄物は、いわゆる高性能ピューレックス再処理操作による高レベルの放射性廃棄物ストリームから発生し、この放射性廃棄物ストリームは、核分裂生成物および微量のアクチニド元素に加えてジルコニウム、鉄、クロムおよびニッケルなどの不活性成分を大量に含有する。
【0027】
廃棄物固定化媒質は、30〜65重量%の廃棄物を含む。媒質は、好ましくは、35〜65重量%の廃棄物を含む。さらに好ましくは、媒質は、40〜60重量%の廃棄物を含む。媒質は、約50重量%の廃棄物を含むことができる。これは、従来の「Synroc」よりはるかに多い廃棄物装填量である。従来の「Synroc」の廃棄物装填量は、30重量%未満であり、一般には5〜20重量%である。
【0028】
先行技術と比較して、本発明によって達成されるより多い廃棄物装填量は、実質的により少量の最終的な廃棄物フォームが可能であることを意味する。例えば、50%から33%に廃棄物装填量が減少すると、最終廃棄物フォームの容量は50%増加する。すなわち、2本の生産ラインの代わりに3本の生産ラインが必要になるであろう。
【0029】
本発明の廃棄物固定化媒質は、廃棄物を利用して、ホランダイト、ペロブスカイト、ジルコノライトの相、および他の可能な相、例えば、鉄に富むスピネル型の相の形成を補助する。必要な相を形成するために、酸化チタン(TiO2)、酸化カルシウム(CaO)および酸化バリウム(BaO)またはそれらの酸化物前駆体しか廃棄物に添加する必要がない。これは、Al23およびZrO2の添加も必要とする従来の「Synroc」とは対照的である。本発明は、廃棄物ストリーム中の大量のジルコニウムをジルコノライトの形成に利用することができる。さらに、FeおよびCrが、廃棄物の有効な固定化に必要な電荷のバランシングメカニズムを促進する。電荷のバランシングでの使用を上回る過剰の鉄および/またはクロムは、スピネル型の相を形成し得る。
【0030】
従来の「Synroc」よりも、添加される酸化物前駆体に比べて廃棄物から形成される相の割合が大きいので、さらにより多い廃棄物の装填量が達成される。
【0031】
従来の「Synroc」の調製には、廃棄物と、30重量%未満の廃棄物装填量で、TiO2、CaO、BaO、ZrO2およびAl23の酸化物および任意の他の酸化物の混合物を含むいわゆる前駆体とを、配合することが含まれる。
【0032】
本発明では、従来の「Synroc」前駆体中のジルコニアの役割を廃棄物中のジルコニアが代わりに果たすことができ、アルミナの役割を廃棄物中の遷移金属第一列のイオンが代わりに果たすことができる。従って、本発明は、前駆体にZrO2およびAl23を含む必要性がない。
【0033】
廃棄物からの鉄およびクロムは、従来の「Synroc」中のアルミニウムに取って代わることができる。
【0034】
調製手順の複雑さを低減することに加えて、重要なことに、従来の「Synroc」における前駆体成分の部分に廃棄物が取って代わるので、本発明は、最終的な廃棄物固定化媒質中の廃棄物装填量を増加させることができる。
【0035】
本発明の第二の態様によれば、
再処理核燃料集合体からの廃棄物を固定化する方法であって、この廃棄物が燃料集合体の非燃料成分からの物質を有意な量含み、
この廃棄物を含有する液と、少なくともチタン、カルシウムおよびバリウムの酸化物または酸化物前駆体を含む前駆体材料とを混合して、スラリーを生成する工程と、
このスラリーを乾燥する工程と、
還元性雰囲気のもとでこの乾燥スラリーを仮焼して、粉末を生成する工程と
を含む方法が提供される。
【0036】
この粉末は、30〜65重量%の廃棄物を含む。好ましくは、粉末は35〜65重量%の廃棄物を含む。さらに好ましくは、粉末は40〜60重量%の廃棄物を含む。
【0037】
粉末を実質的に圧縮および焼結して、長期間の保管に適する廃棄物固定化用のセラミック媒質を生成することができる。
【0038】
本発明は、廃棄物を利用して、従来の「Synroc」における一部の酸化物前駆体の機能、特に、ZrO2およびAl23の機能を再現する。
【0039】
ジルコニアおよびアルミナは、本発明に用いる前駆体材料に必須ではない。本発明の前駆体材料は、チタニア(TiO2)、酸化カルシウム(CaO)および酸化バリウム(BaO)、またはTi、Caおよび/またはBaの酸化物前駆体のみを必要とする。アルミナおよびジルコニアを不要にすることができる利点は、そのことによって、従来の「Synroc」より高い廃棄物装填量で封入することができるということである。本発明によれば、40〜60重量%の廃棄物装填量で、最も好ましく封入される。
【0040】
TiO2、CaOおよびBaOまたはそれらの酸化物前駆体に加えて、マトリックス構成比の微調整のために、一つ以上の他の酸化物または酸化物前駆体、例えば、Al23およびZrO2を任意に前駆体に含めることができる。
【0041】
廃液(廃棄物を含む溶液)は、以下から選択される複数の核分裂生成物元素を含有することができる。Se、Rb、Sr、Y、Zr、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、Cs、Ba、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd。さらに、廃液は、燃料集合体から生じ得る複数の以下の元素、Fe、Zr、Ni、Cr、Mn、Moを含有することができる。ガドリニウムも、それを中性子毒として使用することから廃液中に存在し得る。微量のアクチニド元素が存在し得る。高性能ピューレックス再処理によって発生する廃棄物ストリームの典型的な組成を表1に示す。組成は、3メートルトンの高燃焼度酸化ウランと1メートルトンのMOX、すなわち、MOX燃料集合体1に対して再処理UO2燃料集合体3の比率で、燃料を再処理することに基づく。示されている量は、対応する酸化物の量である。第三列にある化学種は、以下に記載する実施例において第一列にある酸化物に対する類似体として用いた化学種である。
【0042】
【表1】
Figure 0004690623
【0043】
再処理操作において硝酸を使用するため、廃液中の多くの廃棄元素は、硝酸塩の形態で存在し得る。
【0044】
好ましくは、廃液は、前駆体との混合前に脱硝する。これにより、廃液の後続処理をより容易にする。廃液を脱硝しないと、前駆体との混合により、有効に乾燥することが困難な望ましくないスラッジまたはペーストが生成される可能性がある。
【0045】
脱硝は、多くの方法のうちの一つで行うことができる。脱硝の好ましい方法には、廃液をホルムアルデヒドと反応させることが含まれる。
【0046】
脱硝後、廃液は、液相中に残留するが、一部の成分、例えば鉄は、例えば水酸化鉄の形態で溶液から沈降し得る。
【0047】
その後、脱硝廃液を前駆体材料と混合して、均質混合物を生成する。典型的には、混合物はスラリーである。この二つは、確実にスラリーを均質にするために攪拌しながら混合する。均質に混合する他の方法を用いてもよい。
【0048】
TiO2、CaOおよびBaOの酸化物自体を含むよりむしろ、前駆体は、少なくとも最初は、酸化物前駆体、すなわち、TiO2、CaOおよびBaOを生ずることができる化合物を代わりに含むことができる。前駆体は、例えば、金属アルコキシドまたは金属水酸化物を含むことができる。従って、TiO2、CaOおよびBaOの酸化物を含有する前駆体についての本明細書中での言及は、対応する金属アルコキシドまたは水酸化物を含有する前駆体についての言及を包含する。
【0049】
前駆体において、チタンは、チタンイソプロポキシドなどのチタンアルコキシドの形態で最初は存在し得る。酸化カルシウムおよび酸化バリウム、あるいは水酸化カルシウムおよび水酸化バリウムなどの酸化カルシウムおよび酸化バリウムを生ずることができる化合物を含有し得る水を添加することによって、チタンアルコキシドをTiO2に加水分解することができる。カルシウムおよびバリウムを含有する溶液は、高温であってもよい。
【0050】
好ましくは、有機アルコキシド成分は、廃液と混合する前に、加水分解された前駆体溶液から除去する。
【0051】
好ましくは、前駆体を懸濁液として提供して、廃液との均質的な混合を促進する。
【0052】
廃棄物および添加物は、高性能ピューレックス廃棄物を35〜65重量%、TiO2を30〜60重量%、BaOを1〜10重量%およびCaOを1〜10重量%の比率で混合することができる。好ましくは、比率は、高性能ピューレックス廃棄物が40〜60重量%、TiO2が30〜50重量%、BaOが2〜10重量%およびCaOが4〜10重量%である。本出願人が用いた一つの例は、廃棄物が50重量%、TiO2が40.4重量%、CaOが6.0重量%およびBaOが3.6重量%であった。
【0053】
廃棄物を40〜60重量%の範囲で維持しながら、他の成分の量に対応する調節をしつつ、任意に、他の酸化物、例えば、Al23、ZrO2および/または酸化ニオブを含めることができる。
【0054】
前駆体は、従来の「Synroc」とは対照的に、アルミナおよびジルコニアを含有しなくてもよい。
【0055】
廃液と前駆体を混合してスラリーを生成した後、スラリーを乾燥させる。乾燥は、当業者に知られている多くの方法のうちの一つによって行うことができる。
【0056】
スラリーを乾燥した後、仮焼して、粉末を生成する。仮焼は、好ましくは還元性雰囲気のもとで行う。還元性雰囲気は、Ar/H2混合物またはN2/H2混合物を含むことができる。水素は、典型的には不活性ガス中10%以下に希釈される。例えば、N2中5%のH2混合物を用いることができる。用いる水素の濃度が高いほど、仮焼を行うのに必要な時間は短い。しかし、安全性の考慮から、用いることができる水素の量には上限が課せられる。
【0057】
仮焼は、650〜800℃の間で行うことができる。典型的には約750℃を用いることができる。
【0058】
還元性雰囲気は、望ましくは貴金属酸化物を金属に、および三価の鉄を二価および金属状態に還元する。
【0059】
特に、Ru、Mo、PdおよびRhの原子価を減少させることが望ましい。好ましくは、還元後にできるだけ六価のMo6+を少なくして、揮発を回避しなければならない。そうしなければ、Mo6+は、セシウムと結合して、望ましくない可溶性モリブデン酸セシウムを生成し得る。例えば、Mo金属への還元によって、この問題は克服される。廃棄物からのNiは、Ni金属に還元することができ、テクネチウムは、Tc4+またはTc金属に還元することができる。還元された金属元素の金属間化合物または合金を生成することができる。また、FeおよびNiに基づく金属固溶体を生成することもできる。
【0060】
最後に、仮焼された粉末を圧縮および焼結して、長期保管用の最終形態を生ずることができる。
【0061】
圧縮および焼結前に、仮焼粉末を少量、例えば2重量%の酸素ゲッターと配合することができる。酸素ゲッターは、チタンまたは鉄であることができる。
【0062】
圧縮および焼結は、加熱単軸成形または熱間等方加圧(HIP)などの既知の方法に従って行うことができ、HIPが好ましい。好ましくは、HIPについての温度は、1000〜1400℃である。さらに好ましくは、HIPについての温度は、1100〜1300℃である。HIPは、例えば、約1300℃、約200Mpaで、2時間、行うことができる。圧力は、200Mpaより低くてもよいし、高くてもよい。
【0063】
最終的に圧縮および焼結された廃棄物フォームは、耐浸出性が高い。浸出率は、従来の「Synroc」に類似している。「Synroc」材料の浸出率は、典型的に、ホウケイ酸ガラスについての比率より2桁小さい。「重要な」元素についての第一日目の浸出に関する本発明の正規化された浸出率の例は、g/m2・日で、Csについては0.3、Baについては0.15、Srについては0.15、Moについては0.8である。
【0064】
燃料集合体の設計は反応器ごとに異なり、従って、廃棄物ストリームの組成も反応器ごとに異なるであろう。一つの選択肢は、各燃料集合体タイプごとに専用の前駆体配合および廃棄物装填量を有することである。このアプローチは、全廃棄物量の最小化を可能にしなければならない。しかし、単一の前駆体配合および一定の前駆体供給比が可能である場合、改善されたプラントのフレキシビリティーを達成することができる。有利なことに、一定範囲の燃料集合体の設計には、再処理燃料のメートルトンあたり固定量で同じ前駆体配合を用いることができることがわかった。すなわち、電気化学的溶解経路によって処理された燃料集合体を選択することから生じる一定範囲の廃棄物ストリームの組成は、固定することができるということがわかった。相集合体は、ジルコノライト、ホランダイト、ペロブスカイトおよび、一般に、ラブリンジャイトを含有する。一般に、金属相も生成される。フレキシビリティーは、相の相対量の変動によって促進される。より高レベルの鉄およびクロムを有する燃料集合体の場合、スピネル相も生成される。従って、この範囲の燃料集合体では、前駆体の組成が同じであることができ、再処理燃料のメートルトンあたりの前駆体の量は一定であることができ、その結果、廃棄物固定化プラントの操作安定性を改善することができる。
【0065】
次に、以下の実施例によって、また本発明に係る廃棄物固定化媒質のサンプルのX線回折(XRD)パターンを示す図1を参照して、本発明の特定の実施形態を説明する。これらの実施形態は、単なる説明のためのものであり、いかなる点においても本発明を制限するものではない。
【0066】
実施例1
高性能ピューレックス再処理からの実際の廃棄物の封入では、封入すべき廃棄物イオンを含有する脱硝された廃液は、TiO2、CaOおよびBaOを含有する前駆体と配合されて、スラリー混合物を生成するだろう。その後、このスラリーは、上記のように乾燥され、仮焼されるであろう。
【0067】
しかし、実験上便利なように、この実施例における廃棄物イオンとTiO2、CaOおよびBaOの混合物は、わずかに異なる経路によって調製した。仮焼工程がスラリーの履歴とは無関係であるので、均質的に混合されていることを条件として、廃棄物、TiO2、CaOおよびBaOのスラリー化混合物を生成する方法は、重要ではない。
【0068】
実験で用いた模擬廃棄物の組成を表2に示す。重量%での成分の相対量は、酸化物を基準にしている。成分の多くに類似物が重複しているため、表2の成分のリストには、表1でリストしたすべての成分を含んでいない。ガトリニウムおよびセリウムの除くすべての希土類元素についての類似物としてネオジムを用い、ロジウム、パラジウムおよびカドミウムの代替品として銀を用い、およびセレニウムの代用品としてテルルを用いた。テクネチウムは省略したが、二次加工中に還元性条件のもとで存在するであろう四価状態で、集合体内の八面体のTiの部位を占めるか、またはTc金属として存在することが予想される。
【0069】
【表2】
Figure 0004690623
【0070】
廃棄物が50重量%、TiO2が40.4重量%、BaOが3.6重量%、およびCaOが6.0重量%の組成を有する廃棄物固定化媒質を調製した。
【0071】
廃棄物固定化媒質は、以下のとおり調製した。鉄、クロム、ニッケル、カルシウム、マグネシウム、イットリウム、銀、スズ、セリウム、ネオジム、およびガドリニウムの高可溶性硝酸塩の濃厚溶液をまず調製した。ルテニウムはニトロシル硝酸ルテニウムとして、モリブデンはモリブデン酸アンモニウムとして溶液に含めた。テルルは、テルル酸として後で添加した。次に、この溶液をホルムアルデヒドと反応させることによって脱硝した。脱硝溶液とは別に、適量のチタンおよびジルコニウムイソプロピキシドを等量のエタノールと混合し、バリウム、セシウムおよびストロンチウムの硝酸塩の熱溶液を迅速に添加することによって加水分解した。次に、最初の脱硝溶液をこれに添加し、混合物全体を剪断分散器具を用いて均質化した後、ホットプレート上で攪拌乾燥した。
【0072】
次に、回転式仮焼炉内で、流を伴うN2中5%のH2の雰囲気により、750℃で、仮焼を行った。すべての貴金属酸化物を金属に、および三価の鉄を二価に還元するために必要な酸素の量を計算し、およびそれに応じて、1分あたり1リットルのガス流量を1000分の仮焼時間に用いた。これによって、確実に還元を完了させた。
【0073】
仮焼後、粉末を乳棒および乳鉢で粉砕し、複数の部分を、HIPの間、酸素ゲッターとしての役割を果たす2重量%のチタンまたは鉄にいずれかと配合した。このように、二つの部分を生成し、それぞれRPS20−T(チタンゲッタードサンプルについて)およびRPS20−F(鉄ゲッタードサンプルについて)と呼んだ。次にこれらの部分を12%Crのステンレス鋼製の缶に詰め、これを排気し、密封した後、1300℃、200MPaで2時間、熱間等方加圧した。廃棄物フォームをコアボーリングによって回収した。
【0074】
標準技法を用いて静的浸出試験を行った。「重要な」元素についての第一日の正規化浸出率は、g/m2・日で、Csについては最大0.3、Baについては0.04、Srについては最大0.2、Moについては0.8であった。これらの値は、時間とともに低下した。
【0075】
サンプルをX線回折(XRD)分析に付した。XRDパターンを図1に示す。図1は、参照番号1〜6によって示される多数の相について計算した理論ピーク位置も示す。理論ピークは、実験データとよく一致している。データは、ジルコノライト、ペロブスカイト、バリウムクロムチタン酸化物(ホランダイト型の相)、ウルボスピネル(ulvospinel)、ラブリンジャイト、鉄オーステナイトおよび銀に富む相を含む多数の相の存在を示している。
【0076】
廃棄物固定化媒質のサンプルのSEM写真も撮った。典型的な粒径は、約1〜2マイクロメートルであった。粒子は、すべてほぼ同じサイズでもあった。この粒径は、廃棄物フォームの特徴づけをより容易にするために、実際に目標とするものより粗い(ここではサンプルを1300℃で熱間等方加圧したが、1200℃ではより微細な粒径、および耐放射線損傷性などのより良好な特性を生ずるであろう)。より大きい原子番号を有する相ほどより明るく見えるように「後方散乱」対比を用いると、SEMは、金属、一般にニッケル/鉄/ルテニウムいずれかの固溶体または銀の相を示した。ジルコノライトおよびホランダイトにそれぞれ対応する領域も観察された。その他の3つのセラミック相(ペロブスカイト、スピネルおよびラブリンジャイト)に対応する領域は見られたが、視覚によっては互いを容易に区別できなかった。
【0077】
実施例2
異なる反応器の燃料集合体設計のために異なる廃棄物ストリーム組成を固定化する能力を調査した。PWRおよびBWRプラント両方のためのA〜Hで示す多様な燃料集合体タイプについての燃料集合体組成および廃棄物ストリーム組成を表3および表4に示す。表3は、各燃料集合体タイプについての生データを収録し、一方、表4では、これらの数値を、再処理燃料のメートルトンあたりのラフィネート中の廃棄酸化物に換算している。この換算を行ったのは、再処理プラントにおける化学的分離工程が、1日あたりの燃料のメートルトンを基準にした処理量を基に運転されるためである。すべての集合体タイプについて単一前駆体配合および一定の前駆体供給率を用いることによって、プラントの改善されたフレキシビリティーを達成することができるかどうかを調査した。従って、この実施例では、異なる燃料集合体および廃棄物組成の範囲について、同じ前駆体を再処理燃料のメートルトンあたり固定量で用いることができるかどうかを試験した。
【0078】
50%の廃棄物装填量の燃料集合体タイプCを起点として用いた。次に、同じ量および組成の前駆体を残りの7つの燃料集合体タイプに用いた。タイプCの燃料集合体は、最大量の廃棄酸化物を有したため、その他の燃料集合体についての廃棄物装填量は50%未満であった。生成された廃棄物フォームの質量および体積、および廃棄物装填量も表4に記録する。
【0079】
廃棄物フォームは、実施例1におけるものと同じ基本手順によって調製した。ホットプレート上で乾燥した後、廃棄物フォームの各束(バッチ)を600分間、750℃で、N2流(1分あたり1リットルで5%のH2を流れている)が存在する状態で仮焼した。仮焼に続いて、束をボールミリングし、複数の部分を2重量%の金属チタンと配合した後、2時間、1300℃、200MPaで熱間等方加圧した。
【0080】
二次加工後、廃棄物フォームは、浸出試験をすると共に、X線回折および走査電子顕微鏡によって特徴付けをした。浸出試験は、24時間、100℃で3回ずつ行った。
【0081】
【表3】
Figure 0004690623
【0082】
【表4】
Figure 0004690623
【0083】
HIP後、XRDトレースは、すべての廃棄物フォームが、ジルコノライト[CaZrTi27]、ホランダイト[Ba(Cr,Fe)2Ti616]、ペロブスカイト[CaTiO3]およびラブリンジャイト[Ca(Ti,Fe,Cr,Zr)2138]を多様な金属相とともに含むが、一定の相のレベルに変動があったことを示した。タイプCだけは、鉄およびクロムが高レベルであるため、スピネルの形成を示した。ペロブスカイトの量は、廃棄物ストリーム中のジルコニアのレベルが上昇するとともに減少した。これは、ジルコニアレベルが高いほどジルコノライトの形成が促進され、従って、ペロブスカイトの形成に利用できるカルシウムがより少なくなるためである。
【0084】
廃棄物フォームのミクロ構造は、類似していた。
【0085】
セシウム、バリウムおよびモリブデンについての浸出データを表5に記録する。この表は、各々の3回の試験からの平均値を収録している。すべての配合物についての浸出率を参照グレードSynroc Cと比較して、廃棄化学種の有効な完全固定化を確認した。
【0086】
廃棄物ストリームの組成が異なるにもかかわらず、所定の相集合体は、一定の前駆体の配合を用いて耐久性のある廃棄物フォームを生成するに足るフレキシビリティーを明確に有する。これは、存在する相の比率と、より小さな程度にはこれらの相の組成との両方を変化させることによって達成される。ラブリンジャイト型の相は、相の安定性を促進する。これは、Synroc Cにおけるマグネリ(Magneli)相に類似した様式で緩衝材としての役割を果たす。
【0087】
【表5】
Figure 0004690623

Claims (32)

  1. 廃棄物固定化用のセラミック媒質であって、このセラミック媒質は、再処理核燃料集合体からの廃棄物を含有するものであり、このセラミック媒質の固溶体形態には、照射済核燃料中の少なくとも核分裂生成物からの廃棄物イオンを溶解することができ、本廃棄物固定化用のセラミック媒質は、ホランダイト相、ペロブスカイト相およびジルコノライト相を含むマトリックスを有するものであり、このマトリックス中には上記廃棄物イオンが溶解しており、上記廃棄物は、燃料集合体の非燃料成分からの物質を含むものであり、非燃料成分からの鉄およびジルコニウムが、上記廃棄物中の最も豊富な元素であり、非燃料成分が、本廃棄物固定化用のセラミック媒質のマトリックスを形成するように利用される、セラミック媒質。
  2. 30〜65重量%の廃棄物を含む請求項1に記載のセラミック媒質。
  3. 35〜65重量%の廃棄物を含む請求項2に記載のセラミック媒質。
  4. 40〜60重量%の廃棄物を含む請求項3に記載のセラミック媒質。
  5. 上記マトリックスがラブリンジャイト相を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のセラミック媒質。
  6. 上記マトリックスが鉄に富む相を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載のセラミック媒質。
  7. 上記鉄に富む相が鉄に富むスピネル型の相を含む請求項6に記載のセラミック媒質。
  8. 上記マトリックスが、金属相、金属間合金相、チタニアに富む緩衝相、ダビダイトおよび鉄オーステナイトから成る群から選択される一つ以上の相を含む請求項1〜7のいずれか一項に記載のセラミック媒質。
  9. 上記廃棄物が、ジルコニウム、鉄、クロムおよびニッケルを含有する高性能ピューレックス再処理操作からの高レベルの放射性廃棄物ストリームからのものである請求項1〜8のいずれか一項に記載のセラミック媒質。
  10. 上記鉄に富む相が、上記廃棄物中に存在する鉄から形成される請求項6〜9のいずれか一項に記載のセラミック媒質。
  11. 再処理核燃料集合体からの廃棄物を固定化する方法であって、上記廃棄物は、燃料集合体の非燃料成分からの物質を含むものであり、非燃料成分からの鉄およびジルコニウムが、上記廃棄物中の最も豊富な元素であり、
    上記廃棄物を含有する液に、少なくともチタン、カルシウムおよびバリウムの酸化物または酸化物前駆体を含む前駆体材料を混合して、スラリーを生成する工程と、
    上記スラリーを乾燥する工程と、
    還元性雰囲気のもとで上記乾燥させたスラリーを仮焼して、粉末を生成する工程と
    を含む方法。
  12. 上記粉末が30〜65重量%の廃棄物を含む請求項11に記載の方法。
  13. 上記粉末が35〜65重量%の廃棄物を含む請求項12に記載の方法。
  14. 上記粉末が40〜60重量%の廃棄物を含む請求項13に記載の方法。
  15. 上記粉末が、TiOを30〜60重量%、BaOを1〜10重量%およびCaOを1〜10重量%の量で、前駆体材料から形成される請求項12〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 上記粉末が、TiOを30〜50重量%、BaOを2〜10重量%およびCaOを4〜10重量%の量で、前駆体材料から形成される請求項14に記載の方法。
  17. 上記粉末が、廃棄物を50重量%、TiO40重量%、CaOを6.0重量%およびCaOを4重量%の量で、廃棄物および前駆体材料から形成される請求項16に記載の方法。
  18. 上記粉末が圧縮され、焼結される請求項11〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 上記圧縮および焼結が熱間等方加圧を含む請求項18に記載の方法。
  20. 上記熱間等方加圧が1000〜1400℃の温度範囲で行われる請求項19に記載の方法。
  21. 上記廃液を上記前駆体と混合する前に脱硝する請求項11〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 上記脱硝が、上記液をホルムアルデヒドと反応させることを含む請求項21に記載の方法。
  23. 上記酸化物前駆体が、TiO、CaOおよびBaOを生ずることができる化合物である請求項11〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 上記TiO、CaOおよびBaOを生ずることができる化合物が、金属アルコキシドまたは金属水酸化物を含む請求項23に記載の方法。
  25. 上記前駆体が、一つ以上の他の金属酸化物または酸化物前駆体を含む請求項11〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 上記一つ以上の他の金属酸化物が、Al、ZrO、酸化ニオブを含む群から選択される請求項25に記載の方法。
  27. 上記還元性雰囲気が、Ar/H混合物またはN/H混合物を含む請求項11〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 上記還元が、貴金属酸化物を金属に、および三価の鉄を二価または金属状態に還元する請求項11〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 上記仮焼が650〜800℃の間で行われる請求項11〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 上記仮焼が750℃で行われる請求項29に記載の方法。
  31. 上記圧縮および焼結の前に、上記仮焼された粉末を酸素ゲッターと配合する請求項11〜30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 上記酸素ゲッターがチタンまたは鉄を含む請求項31に記載の方法。
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