JP2002516397A - 高レベル核廃棄物の処分 - Google Patents

高レベル核廃棄物の処分

Info

Publication number
JP2002516397A
JP2002516397A JP2000550110A JP2000550110A JP2002516397A JP 2002516397 A JP2002516397 A JP 2002516397A JP 2000550110 A JP2000550110 A JP 2000550110A JP 2000550110 A JP2000550110 A JP 2000550110A JP 2002516397 A JP2002516397 A JP 2002516397A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mineral
crystals
mineral combination
crystal structure
combination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000550110A
Other languages
English (en)
Inventor
デイビッド・ジョン・エリス
Original Assignee
ジ・オーストラリアン・ナショナル・ユニバーシティー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジ・オーストラリアン・ナショナル・ユニバーシティー filed Critical ジ・オーストラリアン・ナショナル・ユニバーシティー
Publication of JP2002516397A publication Critical patent/JP2002516397A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21FPROTECTION AGAINST X-RADIATION, GAMMA RADIATION, CORPUSCULAR RADIATION OR PARTICLE BOMBARDMENT; TREATING RADIOACTIVELY CONTAMINATED MATERIAL; DECONTAMINATION ARRANGEMENTS THEREFOR
    • G21F9/00Treating radioactively contaminated material; Decontamination arrangements therefor
    • G21F9/28Treating solids
    • G21F9/30Processing
    • G21F9/301Processing by fixation in stable solid media
    • G21F9/302Processing by fixation in stable solid media in an inorganic matrix

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 高レベル放射性廃棄物をルチルをほとんどまたは全く含まない鉱物組合せに固定化し得る。該鉱物組合せは、ペロブスカイトおよびジルコノライト鉱物クラスの双方に密接に関連する結晶構造に属するかまたはそれを有する結晶を含み、さらにカルジルタイト鉱物クラスに密接に関連する結晶構造に属するかまたはそれを有する結晶を含み、ここに該鉱物組合せがその中に固定化された高レベル放射性廃棄物を取り込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、原子炉からの高レベル放射性廃棄物(HLW)の処理および廃棄処
分に関し、特にHLWを取り込む鉱物組合せ、かかる鉱物組合せの製法、および
その実効崩壊(effective decay)前にそれが生物圏に再び入らないことを保証
するのに十分な期間、廃棄物中の危険な放射性アイソトープを保持する鉱物組合
せ中にHLWを固定化するための方法に関する。
【0002】 商業的発電所において使用されたごとき、原子炉からの使用済み核燃料のごと
きHLWは、広い範囲の放射性の高いアイソトープを含んでいる。この放射性ア
イソトープは、生物に危険である放射線を放射し、その実効崩壊期間の間にそれ
が生物圏に再び入ることがないように廃棄処分されなければならない。これらの
アイソトープの1の群はウラン(およびプルトニウム)の核分裂によって形成さ
れる。廃棄処分の見地からは、かかる核分裂によって形成される最も重要な成分
は137Cs、90Srおよびアクチニド元素の放射性アイソトープである。核
分裂生成物137Csおよび90Srは約30年の半減期を有し、それらが安全
なレベルまで崩壊する前に約600年の期間封じ込めなければならない。600
年後、廃棄物中の優勢な放射性種はアルファ粒子の放射によって崩壊するアクチ
ニド元素、主としてPu、Am、CmおよびNpのアイソトープである。約10
00年後には、廃棄物の活性は核燃料を生成するために採掘された元のウランの
ものに匹敵するようになる。通常、これが封じ込めの好適な期間と取扱われてい
る。
【0003】 使用済み核燃料棒は、一般的には再処理されてプルトニウムおよび未使用ウラ
ンが回収される。この再処理の間に、使用済み核燃料棒は数年間、冷却池中に置
かれて数種の放射性の高い短寿命の核分裂生成物を崩壊させる。つづいて、該棒
は切片に刻まれて硝酸に溶解する。プルトニウムおよびウランは該溶液から回収
され、その残りがHLW溶液である。
【0004】 大部分の場合、これらのHLW溶液は最初に固形物、不溶性形態に変換される
。これは、最初の段階において、HLW溶液を蒸発乾固させ、該材料をか焼して
“カルサイン”と呼ばれる放射性酸化物の微粒子混合物を生成することによって
なされる。その低密度、低熱伝導率および高い溶解性のため、カルサインは廃棄
処分用に満足な形態ではない。したがって、この材料のさらなる処理がその安全
な廃棄処分に必要である。
【0005】 1つのアプローチは、HLWカルサインをホウ珪酸ガラスに取り込ませている
。該ガラスは好適な地質環境に埋めるための厚いステンレス鋼シリンダーに封じ
込められる。この技術の欠点はよく理解されており、経時的にHLW元素の浸出
を起こしそうなガラスの熱力学的不安定性が含まれる。
【0006】 該問題に対する別のアプローチには、結晶相からなるセラミック材料にHLW
カルサインを取り込ませることが含まれている。このアプローチはガラス技術を
超える幾つかの利点を供するが、HLW成分の長期間封じ込めに理想的でないセ
ラミック材料となるなお多くの認識された欠点が存在する。
【0007】 前記アプローチに固有の多くの問題点は、合成岩石(synthetic rock)を使用
してHLW元素を保持することによって扱われている。SYNROCとして知ら
れている合成岩石は、例えば米国特許第4,274,976号に記載されている。SYN
ROC材料はその中でHLWの元素が固定的に結合される格子部位を提供し得る
よく形成された結晶を含有する鉱物組合せである。該結晶は、ペロブスカイト(
CaTiO3)、ジルコノライト(CaZrTi27)およびホランダイト−型
(BaAl2Ti616)鉱物クラスよりなる群から選択される少なくとも2のチ
タン酸鉱物クラスに密接に関連する結晶構造に属するかまたはそれを有する。S
YNROC鉱物は詳細に調べられており、HLW元素の安定な固定化を供して、
該組合せを適当な地質環境に安全に埋めることを許容すると予想される。その結
果、SYNROC材料は、HLW廃棄物の保存用に商業的開発中である。SYN
ROC材料についての詳細な調査は、しばしば小さい比率のチタン金属を含むル
チルの取り込みに通じた。SYNROCの好ましい処方は、不安定化を回避し、
かつ、ルチルがSYNROC組合せの主な相であるように過剰量のルチルTiO 2 を取り込むように設計されていることが報告されている。
【0008】 SYNROC組合せは安定性を改善するために実質量のルチルで好ましくは処
方化されているが、ルチルはほとんどまたは全くHLWを受け取ることに関与し
ない。本発明は、有意な量のルチルを含有しない別の組合せに指向される。本発
明と関連する実験は、カルジルタイトを含む鉱物組合せが以前に開示されたSY
NROC組成物に対して少なくとも1の有用な別法を提供することを明らかにし
た。
【0009】 したがって、1の態様において、本発明はペロブスカイトおよびジルコノライ
ト鉱物クラスの双方に密接に関連する結晶構造に属するかまたはそれを有する結
晶を含み、さらにカルジルタイト鉱物クラスに密接に関連する結晶構造に属する
かまたはそれを有する結晶を含む鉱物組合せを提供し、ここに該鉱物組合せはそ
の中に固定化された高レベル放射性廃棄物を取り込む。
【0010】 請求の範囲を含む本明細書中において、鉱物組合せの部分を形成する鉱物複合
体の記載は、一般的に“に密接に関連する結晶構造に属するかまたはそれを有す
る結晶”なる句によって修飾される。この句は、理想的結晶構造を有する鉱物複
合体のみならず、理想的結晶構造の1またはそれを超える元素を置換える元素ま
たは理想的結晶構造内に間入的に保持されたさらなる元素のごときその中にさら
なる元素を取り込む鉱物複合体をもいうと、当業者であれば理解されるであろう
。さらなる元素は理想から結晶構造を逸脱させ得る。
【0011】 ペロブスカイトは理想式CaTiO3を有する酸化カルシウムと酸化チタンと
の複合体である。ペロブスカイト−型構造は、CaTiO3ペロブスカイトのご
ときABO3化合物によって採用される。理想CaTiO3成分は斜方晶対称のも
のである。
【0012】 ジルコノライトは、理想式CaZrTi27を有する酸化カルシウム、酸化チ
タンおよび酸化ジルコニウムの複合体である。ジルコノライトはより一般的には
CaZrxTi2-x7と記載し得、単斜晶、三方晶および斜方晶の多形体結晶構
造で生じる密接に関連した構造の多形体結晶構造の群を包含する上位概念名であ
る。
【0013】 カルジルタイトは理想式Ca2Zr5Ti216を有する酸化カルシウム、酸化
チタンおよび酸化ジルコニウムの複合体である。カルジルタイトはより一般的に
はCa2Zr5-xTix16と記載され、密接に関連する構造多形体結晶構造の群
を包含する上位概念名である。カルジルタイトおよびジルコノライトは双方とも
、アニオンの不十分なホタル石関連の規則格子相である。理想組成Ca2Zr5
216のカルジルタイトにおいては、カチオンが正方晶セル中のホタル石−型
の位置を占めている。
【0014】 本発明の鉱物組合せは、好ましくは望ましい結晶構造に拡散制御された均一性
のHLW取り込みを最大限化するために、サイズが比較的小さい鉱物複合体の結
晶を含む。好ましくは、鉱物組合せの結晶は一般的には200ミクロンまでのサ
イズのものである。
【0015】 本発明者らは、本発明の鉱物組合せの結晶の結晶構造にチタンが存在すること
を見出し、ここでは、少なくとも2の異なる共存する原子価状態のものであるチ
タンが鉱物組合せ内にHLWの放射性アイソトープのより安定した固定化を許容
する。Ti3+およびTi4+の存在は特に好ましい。本発明においては、特に多数
の異なる原子価状態でTiを取り込むことが望まれる場合には、Ti23が鉱物
組合せの結晶中に固液体で存在し得る。
【0016】 他の元素を取り込む鉱物複合体は、本発明の鉱物組合せに有利に取り込み得る
。バリウムおよび/またはアルミニウムを取り込む鉱物複合体が鉱物組合せに取
り込まれることが好ましい。一般組成Axy8-y16、理想最終成分(ideal e
nd member)(BaAl2Ti616)のホランダイトは、ペロブスカイト、ジル
コノライトおよびカルジルタイトと共にHLW元素用のホスト相(host phase)
として特に好ましい。ある種の製造条件下では、他のBa、Al相も生じ得る。
これらの元素および結晶構造の存在は、ある種のHLW元素をホストする(host
ing)ことについて特に好ましく、これはさもなければ他の相に容易に分配させ
ない。鉱物組合せ内に含まれ得る他のホランダイト−型鉱物複合体には、Baを
置き換えるKおよびSrが含まれる。
【0017】 好ましくは、該組合せは各カルジルタイト、ジルコノライト、ペロブスカイト
およびホランダイトの少なくとも幾つかを含む。より好ましくは、該組合せは、
少なくとも10重量%の各カルジルタイト、ジルコノライト、ペロブスカイトお
よびホランダイトを含む。 本発明者らは、鉱物組合せが少なくとも20重量%のHLWを含み得ることを
見出した。
【0018】 また、本発明は、 a)高レベル放射性廃棄物カルサインを選択した酸化物と混合し; b)該混合物を加熱および冷却して、ペロブスカイトおよびジルコノライト鉱
物クラスの双方に密接に関連する結晶構造に属するかまたはそれを有する結晶を
含み、かつ、さらにカルジルタイト鉱物クラスに密接に関連する結晶構造に属す
るかまたはそれを有する結晶を含む鉱物組合せを形成させる工程を含み、ここに
該鉱物組合せがその中に固定化された高レベル放射性廃棄物を取り込む、高レベ
ル放射性廃棄物を固定化するための方法も提供する。
【0019】 高レベル放射性廃棄物カルサインは、一般的に、商業的原子力発電所から生成
し得るごときHLWの溶液から形成される。該カルサインは、典型的にはHLW
の溶液を蒸発乾固させ、材料をか焼させて放射性酸化物の微粒子混合物を形成さ
せることによって形成し得る。ウラン(およびプルトニウム)の核分裂から生じ
た典型的なHLWカルサインの組成を下記の表1に掲載する。
【0020】
【表1】
【0021】 HLW元素は、加熱する前にHLWカルサイン混合物を添加することによって
この鉱物アセンブリに取り込ませ得る。HLWカルサインは、約20重量%まで
の酸化物の混合物から構成され(make up)得る。 酸化物はいずれの簡便な手段によって混合してもよく、当業者に知られている
方法によって加熱し得る。
【0022】 酸化物は、望ましい鉱物組合せを形成するようにその組成およびその相対比率
を考慮しつつ選択する。酸化物および量は一部、処理条件に依存し、本明細書中
で前記した鉱物組合せを得るためにいかにしてかかる選択を行うかは当業者であ
れば明らかであろう。本発明の方法に用いる得る酸化物には、CaO、ZrO2
、TiO2、TiO2−Ti23溶液、Al23およびBaO、酸化物、炭酸塩、
ゲルまたはガラスが含まれる。
【0023】 加熱は固相線下(subsolidus)までまたは固相線条件の上方のいずれかとし得
る。固相線条件の上方まで加熱することにより、鉱物組合せをより短時間で生成
し得る。 本発明の1つの形態において、鉱物組合せは好ましくは酸化物の混合物を固相
線下条件まで加熱することにより形成する。固相線下条件下での鉱物組合せの形
成は、混合物を高温、例えば1000ないし1600℃に、当該鉱物組合せが相
平衡に達し、かつ望ましい粒子サイズの結晶を有するのに十分な時間維持するこ
とを要する。好ましい加熱時間は温度で変化する。望ましい結果を生じるために
、1000℃の温度にて36時間または1600℃までの温度にて1時間ならび
にその中間の温度および加熱時間とし得る。
【0024】 本発明の組合せは、1気圧の圧力下またはホットアイソスタティックプレス技
術を用いることによって形成し得る。 多数の異なる原子価状態でTiを取り込むために、好ましくは還元環境を用い
る。これは、適当な還元雰囲気条件下、幾つかの方法によって達成し得る。1つ
のアプローチはTiO2を採用し、適当な雰囲気下にてそれを望ましいTi4+
Ti3+固液体を有するマグネリ相に変換することである。ついで、これを合成す
る前に他の酸化物に添加する。もう1つのアプローチは、Ti4+を他の酸化物に
直接添加し、そのうちの幾分かを(Ti金属を用いるかまたは用いないで)加熱
前にTi3+に変換することである。
【0025】 図1は、本発明の鉱物組合せを図示する分子比率相図を示す。本発明に係る鉱
物組合せは、カルジルタイト、ジルコノライトおよびペロブスカイトと印を付け
た点を各々結ぶ線によって囲まれた領域内に存在する。該組合せは、ホランダイ
ト(Ba Al2Ti616)も含み得る。以前のSYNROCの組成は、ジルコ
ノライト、ルチルおよびペロブスカイトを結ぶ線によって囲まれた領域に入った
【0026】 幾つかの報告されたSYNROC組成をA、B、C、E、Fと標識しているが
、ペロブスカイト、ジルコノライトおよびルチルを結ぶ線によって囲まれた領域
に入る。相平衡またはその付近の本発明の鉱物組合せはルチルをほとんどまたは
全く含まない。相平衡の理想的な条件下では、ルチルがこれらの比率のCa、T
iおよびZrでは安定でないため、該鉱物組合せはルチルを全く含み得ない。
【0027】 図2はTiを取入れた分子比率相図を示す。図2で見られるように、ペロブス
カイト、ジルコノライトおよびカルジルタイトを含む鉱物組合せは、ルチル不存
在下で、固液体でTi23をも含み得る。
【0028】 図においては、カルジルタイトおよびジルコノライト比率は理想的考慮に従っ
て示している。当業者によって理解されるごとく、これらの相は変化する分子比
率座標の実際的な効果を有する重要な固液体式を示し得る。
【0029】 本発明に係る鉱物組合せは、その中でカルジルタイト、ジルコノライト、ペロ
ブスカイトおよび好ましくはホランダイトのごときBa−相が優勢である多数の
共存するチタン酸塩およびホランダイト−型相を含む。他のBa−相ならびにバ
デレー石、スリランカイトは、ある種の条件下で発生し得る。適当な条件下で合
成した場合、これらの相は、種々の置換機構によってHLW元素をそれらの結晶
構造に置換する。このことにより、理想最終成分組成から重大な逸脱を生じる。
【0030】 理論によって束縛されることを望むことなく、HLW元素は、それらの結晶構
造にHLW元素を収容するそれらの能力により、理想組成から逸脱する多数の共
存鉱物中に固定化されると考えられる。本発明の鉱物組合せは種々の結晶構造部
位のCa、Zr、Ti、Ba、Alへの種々の置換を介してかなりのHLW成分
を取り込むと考えられる。ある種のHLW元素は、結晶化学原理に基づいて異な
る相に別々に分配される。これらの置換は、単純な置換え(1の元素から別の元
素への)から幾つかのHLW元素が理想結晶構造中の異なる結晶学的部位で幾つ
かの元素に置換えるような結合置換(coupled substitution)の範囲にわたる。
【0031】 ペロブスカイト−型結晶においては、CaとTiの双方がある種のHLW付加
元素によって変化する量に置換され得ると考えられる。このことは、元素−元素
置換え(例えばSrによって置換えられたCa)または希土類元素(U、Na)
ならびにTi3+を含むより多くの結合置換のいずれかによるものとなり得る。こ
れらの置換は(立方晶、斜方六面体のごとき)斜方晶以外の対称性を生じ得る。
【0032】 カルジルタイトおよびジルコノライト型結晶においては、希土類およびアクチ
ニド元素のごときある種のHLW元素が構造内に収容され得ると考えられる。こ
こに、合成条件の関数として生成物相内の固液体に依存して変化する、以下の非
限定的な実施例に参照して本発明を説明する。
【0033】 実施例1 以下に掲載する酸化物を、実質的に均一な混合物が生成するまで物理的混合およ
び粉砕することによって指定した量で混合した。 CaO 7.9 ZrO2 26.1 TiO2 48.0 Al23 7.2 BaO 10.8
【0034】 混合物を金属容器中、1300℃の温度にて6時間加熱し、常温まで放冷した。
得られた鉱物組合せは以下に掲載する比率で存在する以下の結晶を有していた: ペロブスカイト 4.8 ジルコノライト 12 カルジルタイト 31.2 ホランダイト 52
【0035】 実施例2 以下に掲載する酸化物を、実質的に均一な混合物が生成するまで物理的混合およ
び粉砕することによって指定した量で混合した。 CaO 10.7 ZrO2 35.2 TiO2 41.9 Al23 4.9 BaO 7.3
【0036】 混合物を金属容器中、1300℃の温度にて6時間加熱し、常温まで放冷した。
得られた鉱物組合せは以下に掲載する比率で存在する以下の結晶を有していた: ペロブスカイト 6.5 ジルコノライト 16.2 カルジルライト(calzirlite)22.3 ホランダイト 35
【0037】 実施例3 以下に掲載する酸化物を、実質的に均一な混合物が生成するまで物理的混合およ
び粉砕することによって指定した量で混合した。 CaO 10.0 ZrO2 25.6 TiO2 40.2 Al23 6.0 BaO 18.2
【0038】 混合物を金属容器中、1300℃の温度にて6時間加熱し、常温まで放冷した。
得られた鉱物組合せは以下に掲載する比率で存在する以下の結晶を有していた: ペロブスカイト 8.2 ジルコノライト 20.5 カルジルライト 26.8 ホランダイト 44.5
【0039】 先の実施例の説明は、本発明および本発明の趣旨から逸脱することなく作成し得
る変形において幾つかの可能な変形のみを記載している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の鉱物組合せを図示する分子比率相図を示す。
【図2】 図2は、Tiを取入れた分子比率相図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペロブスカイトおよびジルコノライト鉱物クラスの双方に密
    接に関連する結晶構造に属するかまたはそれを有する結晶を含み、かつ、さらに
    カルジルタイト鉱物クラスに密接に関連する結晶構造に属するかまたはそれを有
    する結晶を含み、ここに当該鉱物組合せがその中に固定化された高レベル放射性
    廃棄物を取り込む鉱物組合せ。
  2. 【請求項2】 少なくとも2の異なる共存する原子価状態のものであるチタ
    ンを当該鉱物組合せの結晶中に含む請求項1記載の鉱物組合せ。
  3. 【請求項3】 少なくとも2の共存する原子価状態のチタンがTi3+および
    Ti4+である請求項2記載の鉱物組合せ。
  4. 【請求項4】 Ti23を固液体で含む請求項1ないし3いずれか1項記載
    の鉱物組合せ。
  5. 【請求項5】 さらに、バリウムおよび/またはアルミニウムを取り込む鉱
    物複合体を含む請求項1ないし4いずれか1項に記載の鉱物組合せ。
  6. 【請求項6】 さらに、ホランダイト鉱物クラスに密接に関連する結晶構造
    に属するかまたはそれを有する結晶を含む請求項5記載の鉱物組合せ。
  7. 【請求項7】 カルジルタイト、ジルコノライト、ペロブスカイトおよびホ
    ランダイト鉱物クラスの各々の少なくとも10重量%の結晶を含む請求項1ない
    し6いずれか1項に記載の鉱物組合せ。
  8. 【請求項8】 鉱物組合せの結晶がサイズで200ミクロンまでのものであ
    る請求項1ないし7いずれか1項に記載の鉱物組合せ。
  9. 【請求項9】 少なくとも20重量%のHLWを含む請求項1ないし8いず
    れか1項に記載の鉱物組合せ。
  10. 【請求項10】 実質的にルチルを含まない請求項1ないし9いずれか1項
    に記載の鉱物組合せ。
  11. 【請求項11】 a)高レベル放射性廃棄物カルサインを選択した酸化物と
    混合し; b)該混合物を加熱し、冷却して、ペロブスカイトおよびジルコノライト鉱物
    クラスの双方に密接に関連する結晶構造に属するかまたはそれを有する結晶を含
    み、かつ、さらにカルジルタイト鉱物クラスに密接に関連する結晶構造に属する
    かまたはそれを有する結晶を含む鉱物組合せを形成させる工程を含み、ここに該
    鉱物組合せがその中に固定化された高レベル放射性廃棄物を取り込む、高レベル
    放射性廃棄物を固定化するための方法。
  12. 【請求項12】 選択した酸化物がCaO、ZrO2、TiO2、TiO2
    Ti23溶液、Al23およびBaO、酸化物、炭化物、ゲルまたはガラスを含
    む請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 混合物を1000℃ないし1600℃の範囲の温度に、鉱
    物組合せが相平衡を達成し、かつ、望ましい粒子サイズの結晶を有するのに十分
    な時間加熱する請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 還元的環境を、多数の異なる原子価状態でTiを取り込む
    ために好ましく用いる請求項12または13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 図面および/または実施例に参照して明細書に実質的に記
    載した鉱物組合せ。
  16. 【請求項16】 図面および/または実施例に参照して明細書に実質的に記
    載した高レベル放射性廃棄物を固定化するための方法。
JP2000550110A 1998-05-18 1999-05-18 高レベル核廃棄物の処分 Withdrawn JP2002516397A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AU3555 1998-05-18
AUPP3555A AUPP355598A0 (en) 1998-05-18 1998-05-18 High level nuclear waste disposal
PCT/AU1999/000376 WO1999060577A1 (en) 1998-05-18 1999-05-18 High level nuclear waste disposal

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002516397A true JP2002516397A (ja) 2002-06-04

Family

ID=3807808

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000550110A Withdrawn JP2002516397A (ja) 1998-05-18 1999-05-18 高レベル核廃棄物の処分

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP1088314A1 (ja)
JP (1) JP2002516397A (ja)
AU (1) AUPP355598A0 (ja)
CA (1) CA2332842A1 (ja)
WO (1) WO1999060577A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003514240A (ja) * 1999-11-12 2003-04-15 ブリティッシュ・ニュークリア・フューエルズ・パブリック・リミテッド・カンパニー 廃棄物の封入

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2367418A (en) * 2000-08-19 2002-04-03 British Nuclear Fuels Plc Encapsulation of waste
US8754282B2 (en) * 2011-06-02 2014-06-17 American Isostatic Presses, Inc. Methods of consolidating radioactive containing materials by hot isostatic pressing

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4274976A (en) * 1978-07-14 1981-06-23 The Australian National University Treatment of high level nuclear reactor wastes
US4329248A (en) * 1979-03-01 1982-05-11 The Australian National University Process for the treatment of high level nuclear wastes
US5656009A (en) * 1995-08-11 1997-08-12 Battelle Memorial Institute Process for immobilizing plutonium into vitreous ceramic waste forms
US5597516A (en) * 1995-08-11 1997-01-28 Battelle Memorial Institute Process for immobilizing plutonium into vitreous ceramic waste forms

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003514240A (ja) * 1999-11-12 2003-04-15 ブリティッシュ・ニュークリア・フューエルズ・パブリック・リミテッド・カンパニー 廃棄物の封入
JP4690623B2 (ja) * 1999-11-12 2011-06-01 ブリティッシュ・ニュークリア・フューエルズ・パブリック・リミテッド・カンパニー 廃棄物固定化用のセラミック媒質及び再処理核燃料集合体からの廃棄物を固定化する方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1088314A1 (en) 2001-04-04
WO1999060577A1 (en) 1999-11-25
CA2332842A1 (en) 1999-11-25
AUPP355598A0 (en) 1998-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AE et al. The SYNROC process: A geochemical approach to nuclear waste immobilization
Ringwood Disposal of high-level nuclear wastes: a geological perspective
Gong et al. Zirconia ceramics for excess weapons plutonium waste
US4274976A (en) Treatment of high level nuclear reactor wastes
Vance et al. Incorporation of radionuclides in crystalline titanates
Blackburn et al. Review of zirconolite crystal chemistry and aqueous durability
Shoup et al. Novel plutonium titanate compounds and solid solutions Pu2Ti2O7‐Ln2Ti2O7: relevance to nuclear waste disposal
Ringwood et al. Immobilization of high-level waste in ceramic waste forms
EP0043397A1 (en) A nuclear-waste block for the storage of high level radioactive waste and a process of encapsulating high level radioactive waste
JPH0452917B2 (ja)
Kulkarni et al. Studies on stabilised zirconia as host phase for the fixation of actinides, rare-earths and sodium
JP2002516397A (ja) 高レベル核廃棄物の処分
JP2003514240A (ja) 廃棄物の封入
Jostsons et al. Synroc for immobilising excess weapons plutonium
Bohre et al. Crystallographic evaluation of sodium zirconium phosphate as a host structure for immobilization of cesium and strontium
Ishida et al. Leaching behavior of crystalline phosphate waste forms
Hartmann et al. Fabrication and chemical durability of ceramic technetium-based pyrochlores and perovskites as potential waste forms
JP4426173B2 (ja) 放射性セシウムをパッケージするのに適したセシウムを内包するホランド構造を有するセラミック及びその製造方法
Stefanovsky et al. Pyrochlore-type phases for actinides and rare earth elements immobilization
EP2693443B1 (en) Method of disposal of radioactive waste in "synthetic rock"
Vance et al. Studies of pollucite
AU3921699A (en) High level nuclear waste disposal
JPS6044640B2 (ja) 高レベル放射性廃棄物か焼物を不動態化する方法および不動態化した高レベル放射性廃棄物を含有する鉱物集合体
Jostsons Synroc-progress and future prospects
RU2140106C1 (ru) Способ иммобилизации высокоактивных отходов в керамическую матрицу

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060801