JP3094778B2 - 軽水炉用燃料集合体とそれに用いられる部品及び合金並びに製造法 - Google Patents

軽水炉用燃料集合体とそれに用いられる部品及び合金並びに製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は燃料にPu239 を含有す
る軽水炉炉心で使用される軽水炉用燃料集合体,集合体
部材及びその合金部材の製造法に関する。また水対ウラ
ン燃料体積比が1.5 以下であり、U238からPu239
の転換比が高い炉心で使用される燃料集合体,集合体部
材及びその合金部材の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電に使用される燃料集合体部材
には、軽水炉ではジルコニウム合金が使用され、高速増
殖炉ではステンレス鋼が使用される。高転換炉は、軽水
炉から高速増殖炉への橋渡し的役割を有する炉型であ
り、その特徴は天然ウラン中に含まれる非核分裂性U
238を効率よく核分裂性Pu239に転換し、発電に利用す
ることにある。従来の軽水炉では利用できなかった非核
分裂性U238 を利用できる結果、ウラン資源の有効活性
ができる。さらに、蓄積されたPu239 は高速増殖炉の
燃料,高転換炉及び一般増水炉用燃料として有効活用で
きる。
【0003】従来の軽水炉並びに高転換炉において、運
転サイクルの長期化,燃料の高燃焼度化により使用済燃
料の非出量の低減を図ると、発電コストの低減等の経済
的メリットがある。運転サイクルが長期化し、燃料の燃
焼度が高くなると、燃料集合体の炉内携在期間は長期化
し、その結果、高温高圧の水環境における燃料集合体部
材表面の腐食がより一層進行する。また、U238から核
分裂性Pu239への効率の良い転換は、熱中性子よりエ
ネルギーが高い共鳴中性子が主役となる。その結果、炉
心における中性子スペクトルが硬化し(高エネルギーの
中性子が多く存在し)材料の中性子による損傷が促進さ
れる。
【0004】高耐食性合金としてジルコニウム合金は高
速中性子の照射による脆化が懸念される。
【0005】ジルコニウム合金部材の耐食性を改善する
技術は、(a)製造プロセスの改善、(b)合金組成の
改善の2つに大別できる。以下に両技術の内容について
述べる。
【0006】(a)製造プロセスの改善 BWR(沸騰水型軽水炉)環境下において、ジルカロイ
燃料集合体部材にはノジュラー腐食と呼ばれる局部酸化
が発生し、時間経過とともに腐食部が拡大する。この腐
食を軽減する方法として、α+β相あるいはα相温度範
囲にジルコニウム合金を短時間加熱し急冷する熱処理を
部材製造時の下流工程に挿入する技術(例えば、特開昭
51−110411 号,特開昭51−110412 号,特公昭60−5998
3 号,特公昭63−31543 号等)が知られている。これら
公知技術はα+βクエンチあるいはβクエンチと呼ばれ
ており、いずれも現用軽水炉に使用されているジルカロ
イ−2(Sn:1.2−1.7wt%,Fe:0.10−
1.20wt%,Cr:0.05−0.15wt%,N
i:0.03−0.08wt%,O:0.06−0.14wt%,
残:Zr)及びジルカロイ−4(Sn:1.2−1.7w
t%,Fe:0.15−1.24wt% ,Cr:0.05
−0.15wt%,O:0.06−0.14wt%,残:Z
r)を適用対象合金としている。上記合金成分のうちF
e,Cr,Niは耐食性向上元素であり、Snは強度向
上元素である。Fe,Cr,Niは金属間化合物として
結晶粒内及び粒界に析出する。α+βクエンチあるいは
αクエンチ技術の適用により、これら金属間化合物は微
細化し、冷却速度が十分速いとマトリックス中にも固溶
する。高耐食化のメカニズムについては必ずしも明らか
ではないが、析出物の微細化,Fe,Ni,Crの固溶
濃度の増加が耐食性向上に寄与するとの考え方が一般的
である。
【0007】(b)合金組成の改善 合金組成並びに合金成分を改善することにより耐食性を
改善することも可能である。合金添加元素は現用ジルカ
ロイと同様であるが添加量を最適化することにより耐食
性を改善した合金(特開昭62−228442号),ジルカロイ
にNb,Mo,W,V,Te,Ta,Si,Ru,R
h,Pd,Pt,Au、等の第5元素を添加した合金
(特開昭60−36640 号,特開昭63−33535号,特開昭64−
73037 号,特開昭64−73038 号,特開平1−242747号、
等),Zr−Nb合金にSn,Mo,Cr,Ni,F
e,V,W,Cu、等の元素を微量添加した合金(特開
昭50−148213 号,特開昭51−134304 号,特開昭61−17
0552 号,特開昭62−207835号,特開平1−119650 号、
等),Zr−Bi合金(特開昭63−290234号),Zr−
Sn−Te,Mo合金(特開昭63−290233号)が知られ
ている。これらジルコニウム合金は、軽水炉での使用を
目的とした材料であり、中性子のスペクトルが現用軽水
炉に比べて高エネルギー側にシフトする高転換炉型の将
来炉にそのまま適用するには問題点が残る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述した様に、高転換
炉型の将来炉においては非核分裂性U238 を効率よく核
分裂性Pu239 に転換し発電に利用する。この核変換は
共鳴中性子(エネルギー:100〜104eV)をU238
が吸収することによって起こる。このような炉心では水
対ウラン燃料比を小さくし、中性子スペクトルを高エネ
ルギー側にシフトさせる(スペクトルを硬くする)必要
があり、その結果、燃料集合体部材の中性子損傷率が増
加する。
【0009】よって、軽水炉の大幅高燃焼度化,高転換
炉型の将来炉の実現には燃料集合体部材の耐中性子損傷
性の向上,耐食性の向上,共鳴中性子捕獲量の低減が重
要な技術課題である。
【0010】本発明の目的は、高い耐中性子損傷性,高
耐食性を備え、且つ共鳴中性子捕獲断面積の小さな燃料
集合体部材用Zr基合金を提供することである。更に本
発明の目的は、長期間の使用に堪え、健全性を維持でき
る高転換炉型将来炉に適用可能な燃料被覆管等の燃料集
合体部材の製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】耐中性子損傷性の向上に
は、結晶粒を極めて微細にすることが有効である。何故
なら、中性子照射によって生成する格子間原子と空孔の
ペアーが結晶粒界で速やかに消失するため、結晶粒内に
照射欠陥が発生しない。照射欠陥が発生したとしても、
その密度は大幅に低下する。このような効果が得られる
結晶粒径は、100nm以下である。
【0012】耐食性の向上にはFe,Ni,Cr等の耐
食性向上元素をマトリックス中に固溶させておくのが有
効である。超微細結晶で且つこのような過飽和固溶体を
得る方法としてメカニカルアロイング,溶湯急冷,スプ
ラットクーリング等の非平衡な結晶構造を実現する手段
が良い。
【0013】エネルギー範囲100〜104eV(共維中
性子のエネルギー範囲)ではFeの中性子捕獲断面積は
Zrの約1/3である。燃料集合体部材の共鳴中性子捕
獲量の低減は、(a)Fe添加量の増加による共鳴中性
子捕獲断面積の低減及び(b)Zr基合金の高強度化によ
る部材の薄肉化によって可能となる。ジルコニウム合金
中のFe添加量を増すと、前述した析出物が粗大化し、
材料が脆化する。特に、溶解時の析出物が粗大化が著し
く、従来の製造プロセスを適用出来ない。よって、前述
した非平衡な結晶構造を実現する手段がこの場合におい
ても有効である。
【0014】本発明は、プルトニウムを含有する燃料用
ウランペレット,該ペレットを被覆する燃料被覆管,該
被覆管を保持するスペーサー及び複数の被覆管を収容す
るチャンネルボックスを備えた燃料集合体において、該
燃料被覆管,スペーサー及びチャンネルボックスの少な
くとも一つの部材が0.05〜30wt% のFeを含む
Zr基合金からなり、且つ該Zr基合金中は1000n
m以下の微細結晶からなることを特徴とするものであ
る。
【0015】更に、本発明は、前述の燃料被覆管,スペ
ーサー及びチャンネルボックスの少なくとも一つの部材
の平均結晶粒径が1000nm以下の微細結晶からなる
ことを特徴とするものである。
【0016】更に、本発明は、前述の燃料被覆管,スペ
ーサー及びチャンネルボックスの少なくとも1つが2重
量%以上の含有量で強制固溶した合金元素を有するZr
基合金からなることを特徴とするものである。
【0017】更に、本発明は、前述の燃料被覆管,スペ
ーサー及びチャンネルボックスの少なくとも1つが、重
量で、Fe0.5〜30% ,Ni0〜5%,Cr0〜5
%,Nb0〜5%,Mo0〜1%,Te0〜1%,Sn
0〜5%,Bi0〜2%,Si0〜0.5% 及びO0〜
1%を含むZr基合金からなることを特徴とする。更
に、本発明は、平均結晶粒径が1000nm以下のZr
基合金からなることを特徴とする。
【0018】更に、本発明は、重量で、Fe0.5〜3
0% ,Ni0〜5%,Cr0〜5%,Nb0〜5%,
Mo0〜1%,Te0〜1%,Sn0〜5%,Bi0〜
2%,Si0〜0.5% を含むZr基合金からなること
を特徴とする。
【0019】更に、本発明は2重量%以上で強制固溶し
た合金元素を有するZr基合金からなることを特徴とす
る。
【0020】更に、本発明は非晶質Zr基合金粉末から
なることを特徴とする。
【0021】本発明は、平均結晶粒径が1000nm以
下の結晶粒を有する非晶質Zr基合金粉末からなること
を特徴とする。
【0022】本発明は、重量で、Fe0.5〜30% ,
Ni0〜5%,Cr0〜5%,Nb0〜5%,Mo0〜
1%,Te0〜1%,Sn0〜5%,Bi0〜2%,S
i0〜0.5% を含むZr基合金粉末からなることを特
徴とする。
【0023】本発明は、2重量%以上で強制固溶した合
金元素を有するZr基合金粉末からなることを特徴とす
る。
【0024】更に、本発明は、軽水炉炉心で使用され、
プルトニウムを含有する燃料用ウランペレットを被覆す
る燃料被覆管,該被覆管を保持するスペーサー及び複数
の被覆管を収容するチャンネルボックスによって構成さ
れる軽水炉用燃料集合体の燃料被覆管,スペーサー及び
チャンネルボックスのいずれかを製造する方法におい
て、a)Zrを含む純金属粉末あるいは結晶質Zr基合
金粉末を機械的に混合撹拌し合金化しほぼ全体が非晶質
であるZr基合金からばる非晶質合金粉末を製造する工
程、b)該非晶質合金粉末の再結晶化温度よりも低い温
度において、静水圧下で固化する工程、c)該固化した
ブロックを熱間加工及び冷間加工により前記部材のいず
れかの部材の形状に整形する工程、及びd)前記整形後
熱処理により金属組織を結晶化する工程を順次行うこと
が好ましい。
【0025】前記純Zr粉末あるいは結晶質Zr合金粉
末の製造工程において、純ZrスポンジあるいはZr基
合金のインゴットを水素化し、ついで粉砕して所定の粒
径の粉末とし、真空雰囲気中で加熱することにより脱水
素することが好ましい。
【0026】前記固化したブロックを熱間加工及び冷間
加工により所定の形状整形する工程において、650℃
以下で熱間加工を行い、次いで冷間加工することが好ま
しい。
【0027】前記熱処理により金属組織を結晶化する工
程において、最終結晶化焼き鈍しを少なくとも530℃
よりも高い温度で行うことが好ましい。
【0028】
【作用】本発明の原子炉用燃料集合体として構成される
燃料被覆管,スペーサー及びチャンネルボックスをZr
基合金によって構成するとともに、そのZr基合金を超
微細な結晶粒径とすること、Sn,Fe,Ni及びCr
量を従来合金より、より多量に含有させかつその含有さ
れる添加元素をほぼ全部固溶させることにある。Zr基
合金を特に100nm以下の超微細な結晶粒とすること
により照射損傷をほぼ完全に防止することができる。更
に、前述の合金元素はいずれも強度を高めるとともに耐
食性を高めるために添加される。
【0029】本発明のZr基合金の結晶粒は1000n
m以下とするものであるが、より好ましくは前述の如く
300nm以下特に10〜100nmとする。
【0030】Snは15重量%以下含有される。従来の
Zr基合金と同様に1〜2重量%含有することができる
が、これより多く含有させることによってより大きな効
果が得られ、3〜7重量%とすることができる。
【0031】Feは0.05〜30 重量%以下含有され
る。従来のZr基合金と同様に0.1〜0.5% 含有する
ことができ、従来合金では冷間加工と焼鈍のくり返しに
よってFeの析出物が形成され耐食性が低下するが、本
発明においてはその析出が生じにくく固溶されるので、
高い耐食性が得られる。特に、0.5% 以上の含有によ
って高い効果が得られ、特に1〜5重量%とすることが
できる。
【0032】Niは5重量%以下含有される。Niは水
素吸収性が高いが、本発明の如くより超微細な結晶粒と
するので、0.2% 以上の高い含有量とすることができ
る。他、Cr,Nb,Mo,Te,Bi,Si等の少な
くとも1種が、より高強度とするために5重量%以下含
有される。特に、Cr0.05〜3%,nb0.2〜2.
5%,Mo0.2〜1%,Te0.1〜1%,Bi1〜2
%,Si0.1〜0.5%の少なくとも1種が含有される。
また、酸素(O)は本発明における合金化に際して含有
されるもので、その含有は高温での加熱による結晶粒成
長を抑制する作用を有し、超微細の結晶粒が得られる。
【0033】本発明におけるZr基合金組成(重量%)
の例は次の通りである。
【0034】(1)Sn1〜5%を含み、Fe0.1〜3
0%,Ni0.01〜5%及びTe0.1〜5%の1種以上
を含有するZr基合金。
【0035】(2)(1)にCr0.1〜5% を含有するZ
r基合金。
【0036】(3)Nb0.5〜5% を含有するZr基合
金。
【0037】(4)(3)にBi0.1〜5% 含有するZr
基合金。
【0038】(5)(3)にSn0.1〜5%を含み、Mo
0.2〜5%,Fe0.1〜5%,Ni0.01〜5%及
びTe0.1〜5%の1種以上を含むZr基合金。
【0039】通常の溶解,加工,熱処理のプロセスで
は、Fe等の遷移金属元素を添加するとZrマトリック
ス中に多量の粗大な金属間化合物が形成される。このよ
うな金属組織を有するZr基合金はもろく且つ加工が極
めて困難である。しかし、このように通常の状態におい
ては脆い金属間化合物の組成であっても微細結晶の状態
にすることにより、高い延性を維持することが可能であ
る。本発秋の要点は、このような合金添加元素がZr中
に固溶した超微細結晶状態の材料を使用して、加工,熱
処理によって超微細結晶状態の構造部材を製造する点に
ある。
【0040】純Zr粉末と合金添加元素粉末、又はZr
基合金粉末を機械的に混合粉砕して、非平衡な状態(過
飽和固溶体)の合金粉末を形成させる。このとき純金属
粉末のかわりに1000ppm〜10000ppmの酸素を含
む金属粉末を使ってもよい。また、ZrO2 等の酸化物
粉末を添加,混合してもよい。これら酸化物の添加は、
後のHIP(熱間等方圧加圧)時に結晶化温度を高め、
HIP,熱間加工,最終焼き鈍し時において結晶粒の粗
大化を防止することにもなる。
【0041】こうして得られた合金粉末をHIPにより
焼結し、Zr基合金のバルク材を形成する。合金粉末の
少なくとも一部は、HIP後も非平衡な状態を維持する
ために、また金属間化合物の粗大化を防ぐために再結晶
化温度よりも低い温度(<800℃)で焼結を行うのが
よい。また合金粉末が非晶質合金であるときには、合金
の結晶化温度より約100℃高い温度よりも低い温度で
行い、結晶の粗大化,析出する金属間化合物の粗大化を
防ぐ。HIP後、溶体化処理を実施する必要はなく省略
することができる。
【0042】熱間塑性加工は再結晶温度以下で650℃
で行うのがよい。冷間塑性加工は加工度80%以下と
し、最終焼き鈍しは800℃以下の温度で行う。
【0043】合金添加元素のうち、Sn,Oは強度向上
元素、Feは共鳴中性子捕獲断面積低減元素,Fe,C
r,Niは耐食性向上元素である。
【0044】
【実施例】
(実施例1)粒径100μm以下の表1の組成(重量
%)の合金粉末(合金No.1)及び所定の組成のZr,
Fe,Sn,Cr,Niの原料粉末(No.2,3)を、
遊星型ボールミル中で、アルゴン雰囲気下、室温におい
て101及び155時間機械的に合金化(MA)した。
合金化後の組成を表1のMA合金粉末として示した。ボ
ールミルは容器及びボールともにAISI 304鋼か
らなるものである。原料粉末のNo.1の合金粉末,Zr
粉末には約900ppm の酸素を含有しているものを用い
た。
【0045】
【表1】
【0046】MA後の合金粉末には酸素は約4000pp
m 含まれていた。原料粉末に比べてMA合金粉末中のS
n,Fe,Cr,Niの組成比が高くなっているのは、
遊星型ボールミル容器の壁にZrが付着したこと、容
器,ボールから供給された為である。No.1のMA合金
粉末の微細構造を透過型電子顕微鏡により観察した結果
MA合金粉末内部は粒径が10nm乃至それ以下の超微
細結晶を囲んでほとんどが非晶質からなること及び室温
で強加工をうけているにも係わらず結晶粒内に一切転位
が存在しないことがわかった。さらに、従来のZr合金
には、Zr(Fe,Ni)2,Zr2(Fe,Ni),Zr
(Fe,Cr)2、等の金属間化合物が存在するが、この
合金粉末にはこれら析出相は存在しないものであった。
このことは、合金元素は過飽和固溶体としてマトリック
ス中に固溶していることを示している。
【0047】図1はMA合金粉末の結晶粒径分布を測定
した結果を示すグラフである。前述のように合金粉末中
の結晶はわずか約5vol% 以下であるが、その結果粒は
2〜10nmの範囲のものが90%以上のほとんどを占
めた。101時間より155時間と長時間MAすること
によって合金粉末中の結晶化された部分が減少し、約2
00hのMAで全非晶質化されるものと思われる。本発
明ではMA合金粉末は実質的に全非晶質化されたものと
するのが好しい。
【0048】図2は、No.1合金粉末を走査示差熱分析
し、再結晶温度を測定した結果を示す線図である。71
9℃で発熱のピークがあることから、この温度以上に長
時間保持すると前述の非晶質が再結晶して結晶粒が成長
する可能性があることがわかる。しかし、No.1MA合
金粉末を800℃において5時間加熱すると、結晶粒の
大きさは約50nmとわずかに結晶粒の成長が認められ
たが依然として超微細結晶を維持していた。よって、M
A後の粉末加工(固化)温度を800℃程度に設定して
も超微細結晶を維持できることがわかった。
【0049】この800℃に加熱したものでも析出相が
見られず、ほぼ過飽和固溶体として存在することがわか
った。
【0050】図3は中性子照射に対する超微細結晶の損
傷防止機構について示す。図に示すように、中性子によ
って原子が弾き出され、格子間原子と空孔とのペアがで
きる。通常の結晶では格子間原子どうしが結合して転位
のループを形成し、照射脆化,照射成長等の原因とな
る。しかし、微細結晶合金においては、格子間原子と空
孔は結晶粒界が近傍に存在するため移動し消滅する。よ
って、粒界が格子間原子と空孔の近傍に存在する超微細
結晶においては結晶粒内に欠陥を発生せず、照射脆化,
照射成長等の損傷が発生しない。照射損傷が発生しない
結晶粒径と照射条件との関係は(1)式で表すことがで
きる。
【0051】
【数1】
【0052】図4は(1)式に基づいて中性子照射率と
照射損傷が発生しない限界結晶粒との関係を示したもの
である。図より、軽水炉では結晶粒界を100nm以下
にすれば照射損傷を防止できることが明らかである。ま
た、高転換炉においては結晶粒径を50nm以下とすれ
ばよいことが分る。現在の原子炉の中性子照射率は5×
10-8(dpa/s)及び照射量は7dpa ,高転換炉では前
者が3××10-7dpa/s及び後者が20dpa である。
【0053】図5は耐食性に及ぼすFe,Ni,Crの
効果を示す模式図である。これら元素は酸化膜中ではZ
rの位置に置換して存在する。腐食は酸化膜の電子伝導
性が高いほどすみやかに進行する。Fe,Ni,Crは
これら伝導電子をトラップし、酸化膜の電子伝導性を低
下させ、耐食性を向上させる。Zrの位置にFe,N
i,Crが置換する確率は、過飽和固溶体とすることに
より著しく高くなる。よって、耐食性の観点からも、本
発明の燃料集合体部材は極めて優れている。しかし、5
価のNb6価のMo,Teは電子伝導性を増加させるの
で、耐食性を低めると思われる。Zrの腐食は酸化皮膜
の電子移動が律速する。
【0054】図6は、全中性子生成割合を100とした
ときの共鳴中性子捕獲断面積で表わされる中性子吸収割
合に及ぼす、水対燃料体積比の関係を示す。図中の線は
合金組成及び強度を変化させることにより、Zr基合金
の共鳴中性子捕獲断面積が減少する様子を示す。図より
水対燃料体積比が約0.5 以下においても、Zr基合金
の強度を2倍に上げることにより、厚さを1/2にする
と、共鳴中性子吸収割合をステンレス鋼並みにすること
ができる。あるいはFeの添加量を50wt%以上とす
ることにより共鳴中性子捕獲断面積を低減し、ステンレ
ス鋼と同等の特性を有する燃料集合体部材が実現でき
る。高転換炉においては、水対燃料体積比を1.5 以下
とするものである。
【0055】この微細結晶粉末を電子線照射し、その耐
照射性について調べた。中性子照射量として10dpa に
相当する損傷を与える電子線を照射した後の微細構造を
調べた。照射温度は280℃とし、原子炉内炉水温度と
同等とした。照射欠陥は一切認められず極めて優れた耐
照射性を示すことがわかった。
【0056】No.2,3の合金粉末についても同様な試
験を行い、観察したところ、No.1の合金粉末と同様な
結果が得られた。以上のことから、MA法によって結晶
粒を超微細化することにより、極めて優れた耐照射性が
得られることがわかった。
【0057】(実施例2)実施例1で述べたNo.1の合
金粉末として155時間MAしたものを使用して燃料構
造部材を製造した。MA合金粉末を約800℃で等方静
水加圧(HIP)により円柱状に焼結固化成形した。密
度は理論密度の約98%であった。焼結固化した円柱体
中心に穴を空けて中空ビレットとし、内部に純Zr管を
挿入し端面を溶接し、合金管中空ビレットと挿入した純
Zr管とを一体化した。650℃でこの一体化した管を
熱間押出し加工し、素管とした。この熱間押出し素管の
密度はほぼ理論密度と同等であった。得られた素管をピ
ルガーミルによる冷間圧延と焼鈍とを交互に3回繰り返
した。加工度:70%,最終焼鈍温度は600℃とし、
外径:12.3mm ,肉厚:0.86mm の燃料被覆管寸法
に仕上げた。このようにして得られた被覆管の平均粒径
は100nmよりも小さく、また析出物も見られずマト
リックス中に合金添加元素はほぼ全部固溶していた。ま
た、純Zrライナー層は10〜100μmの範囲内の所
望の厚さに設定できる。前述の中空ビレットとして60
〜70mmφ,厚さ10〜12mmとするものとすることが
できる。この被覆管の純Zrライナー層を機械研削によ
り除去し、500℃,10.3MPaの水蒸気中に50
時間保持してその耐食性を調べた。その結果、腐食によ
る重量増加量は、40mg/dm2 以下であり、極めて優
れた耐食性をしめした。従来の燃料被覆管を同様な条件
で腐食試験すると、約50mg/dm2 の腐食増量とな
る。
【0058】前記被覆管を用い、更に端栓に同じ合金を
用いて、図7に示す燃料棒を製作した。燃料棒はMA合
金被覆管1,純Zrライナー2,上部端栓3,核燃料ペ
レット4,プレナムスプリング5,溶接部6,下部端部
7によって構成される。溶接はTIG溶接によって行
い、純Zrライナーは、約100μmの肉厚を有する。
本実施例においては冷間加工と焼鈍とをくり返すことに
よって薄肉化しているので、大方晶Zrの(0002)
面の方位が板面に重直に配向する傾向を有するが、きわ
めて結晶粒が微細なためにその配向が生じにくく、結晶
粒はランダムになっているものと思われる。Fr値で
0.25〜0.35程度と思われる。
【0059】(実施例3)実施例1で述べたNo.1の合
金粉末として155時間MAしたものをHIPにより焼
結固化し、スラブ(板)を製造した。このスラブを65
0℃で熱間圧延し、材料の密度をほぼ理論密度まで高め
た。この熱間圧延板を約30%の冷間圧延加工と600
℃での真空焼鈍とを交互に繰り返すことにより厚さ2mm
の板とした。この板をコの字型に曲げ加工したものを2
つ製作し、これらを溶接して角筒とした。この角筒を寸
法整形して所定寸法のチャンネルボックスとした。本実
施例でも析出物は見られず、合金元素は固溶していた。
図7,図8はチヤンネルボックスの斜視図で、図7のも
のは厚さが一定のストレート構造を有し、図8は角度2
0が辺部21の肉厚より厚く、(b)が外側で厚肉と
し、(c)が内側で厚肉としたものである。このような
成形加工はマスキングして弗化水素と硝酸の混酸水溶液
による化学エッチング又は機械加工によって行われる。
【0060】また、同様な製造プロセスに従って、六角
形状のチャンネルボックスとすることもできる。その肉
厚は一定のもの又は同様に角部を厚肉としたものとする
ことができる。
【0061】(実施例4)実施例1に示す表1のNo.3
組成からなり、同じ製法により合金化し、被覆管と同様
にHIP,熱間加工を施し、冷間加工を経てスペーサの
形状とした。但し、管状のスペーサーの内径は被覆管の
外径より大きく、管状スペーサー内径部には純Zrのラ
イナーが設けていない。純Zrの内筒管を挿入しない状
態で熱間押出し加工を実施した。
【0062】図10は8×8タイプのスペーサーの平面
図(a)及び側面図(b)である。スペーサーは燃料棒
を集合体として規則正しく配置するもので、集合体中に
7個以上配置され、集合体間には図に示すように制御棒
が十字に配置される。
【0063】スペーサーには図11に示す円筒状の丸セ
ル14が一列当り8〜10個設けられ、8×8,9×
9,10×10個の配置となり、本実施例と同じ材料で
製造することができる。セルの製造方法は実施例1の被
覆管と同じ工程で製造することができ、中空ビレットの
内部に純Zrを設けないで行う。
【0064】本実施例においてはより前述した組成の高
強度材としたものを用いるので、スペーサー及びセルの
いずれも0.35〜0.6mmとより薄肉化でき、燃料間の
平均間隔をより小さくし、高転換炉が達成できる。
【0065】図12は同じく9×9タイプのスペーサー
とその中に配置したセルを示す平面図である。
【0066】図10における8×8タイプの被覆管の隣
接する同志間の平均間隔は約3.0〜4.5mm とするこ
とができ、図11の9×9タイプにおいては1.0〜2.
5mmとすることができる。被覆管,スペーサー及びセル
材としてより合金元素含有量を多くしたものを用い高強
度化することにより9×9タイプ又は10×10タイプ
のより高集積化することができるとともに、前述の平均
間隔を1〜2.0mm とより近接したものとすることがで
きる。各丸セルは互いに溶接又は構造上スペーサー外枠
に固定され、被覆管同志間にわずかの空間を形成するた
めバネ製の保持部材が取り付けられている。バネ製保持
部材は本発明のZr基合金又はNi基合金の薄板によっ
て形成される。
【0067】(実施例5)図13及び図14はウォータ
ロッドの部分断面平面図である。本実施例におけるウォ
ータロッドは実施例1の表1に示すNo.1及びNo.2の
合金を用い、実施例1と同様の方法で純Zrライナー管
を設けない中空ビレッドを製造し、実施例1と同様にピ
ルガーミルによる冷間加工と焼鈍を繰り返し製造され
る。図14の細径部28と太径部29とは各々別々の径
のものを製造し、溶接によって一体にする。30は端栓
である。
【0068】(実施例6)図15は本発明に係る沸騰水
型高転換原子炉用燃料集合体の断面図である。燃料集合
体は、図に示す様に多数の燃料棒31とそれらを相互に
所定の間隔で保持する7段以上のスペーサー13、さら
に、それらを収納する角筒のチャンネルボックス11,
燃料被覆管内に燃料ペレットが入った燃料棒31の両端
を保持する上端タイプレート15,下端タイプレート3
6,全体を搬送するための吊上げ取手12から構成され
る。
【0069】燃料チャンネルボックス11は燃料スペー
サー13により一体化された燃料棒を内部に収納する。
燃料チャンネルボックス11は実施例2で製造した二分
割したコの字型板加工材をプラズマ溶接で接合した角筒
形状を呈する。この部材はプラント運転時に燃料棒表面
で発生した蒸気及び燃料棒間を流れる高温水を整流し、
強制的に上部へ導く働きをさせるものである。内部の圧
力が外部よりわずに高い為、角筒を外側に押し広げる応
力が作用した状態で長期間使用される。
【0070】本実施例におけるチャンネルボックスは図
16に示すスペーサーを配置し、燃料棒として247本
配置した例を示したものである。スペーサー中の丸セル
は実施例4に示すものと同じものが用いられる。
【0071】高転換型BWR燃料には、減損ウラン、ま
たは天然ウランにプルトニウムを富加工したMOX燃料
を使用する。BWRで転換比を高くし、プルトニウム生
成量を増やすには、水対燃料比を小さくする必要があ
る。これは、燃料集合体内に燃料棒を稠密に配置し、燃
料に対する減速材の量を小さくすることで達成される。
また、同じ転換比を実現する場合、BWRは炉心内の蒸
気ボイドによって水密度を簡単に低減できるので、加圧
水型原子炉に比べて燃料棒間隔を大きくできる。これは
燃料の冷却だけでなく製造上にも有利である。
【0072】本炉心は、従来型炉心への適用を考えて、
正方断面を持つ燃料集合体と十字型制御棒を用い、原子
炉構造の改造が最小限で済むようにする。燃料棒配列
は、水対燃料比を小さくするために図16に示す稠密三
角格子配列を採用する。また、燃料集合体の大型化によ
って燃料集合体間の水ギャップ部面積を減少させる。こ
れらの方法により、単位面積当たりの燃料棒本数を従来
型BWRの約2倍に増やすことができる。したがって、
炉心等価直径が同じ場合、燃料棒有効長さを約半分にす
れば、燃料棒の単位長さ当たりの熱出力を従来炉心と同
じにできる。この場合、燃料有効長さを短くすることで
炉心圧力損失も小さくできる。
【0073】水対燃料比は稠密格子燃料棒配列に加え、
制御棒の吸収材の先端にジルコニウム製のフォロアを付
けたフォロア付き制御棒を採用することで、さらに小さ
くできる。すなわち、炉停止時にはフォロア付き制御棒
の吸収材部分を炉心に挿入するが、運転時にはフォロア
部だけを挿入して水ギャップ部から水を排除し、これに
より水対燃料比を減少させ、転換比を増加させることが
できる。また、必要ならばサイクル末期に制御棒フォロ
ア部を全引抜きとして水対燃料比を大きくし、反応度利
得を得ることもできる。
【0074】本実施例における燃料棒は1チャンネルボ
ックス当り247本配置したものである。
【0075】図17は高転換炉の構造を示す断面図であ
る。
【0076】原子炉圧力容器は従来型BWRからの設計
変更は必要なく、圧力容器内に装荷される燃料集合体と
制御棒の大型化に伴う制御棒案内管,炉心支持板,上部
格子板の変更が必要となる。インターナル ポンプ シ
ステムや汽水分離器など、その他の部分は現行と同じ構
造を適用できる。高転換炉は、燃料有効長を短くする。
しかし、制御棒はフォロア付きとなり、従来と同じ長さ
となる。このため、燃料チャンネルボックスを制御棒の
支持とガイド用として従来どおりの長さとする。これに
より、チャンネルボックスは従来型BWRと同様に上部
格子板によって支持させることができ、特別な設計変更
は不要である。
【0077】図18は制御棒の斜視図である。
【0078】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
照射損傷が極めて小さく、高強度,高耐食性,耐IAS
CC性を備え、且つ共鳴中性子捕獲断面積の小さなZr
基合金が得られることから、現用軽水炉のみならず、中
性子照射率が高い高転換型将来炉における燃料被覆管等
の燃料集合体部材として使用しても、長期間の使用に堪
え、健全性を維持できる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】結晶粒径と頻度との関係を示す線図。
【図2】加熱温度とDSCとの関係を示す線図。
【図3】中性子照射による損傷防止機構を示す図。
【図4】中性子照射率と限界結晶粒径との関係を示す模
式図。
【図5】Zr基合金の耐食性に及ぼすFe及びNiの効
果を示す模式図。
【図6】水対燃料体積比と中性子吸収割合との関係を示
す線図。
【図7】燃料棒の断面図。
【図8】チャンネルボックスの斜視図。
【図9】チャンネルボックスの斜視図。
【図10】スペーサーと制御棒の平面図。
【図11】スペーサー内のセルを示す斜視図。
【図12】スペーサーの平面図。
【図13】ウォータロッドの部分断面図。
【図14】ウォータロッドの部分断面図。
【図15】高転換炉用燃料集合体の平面図。
【図16】高転換炉における制御棒と集合体とを示す平
面図。
【図17】高転換炉炉心構造を示す断面図。
【図18】高転換炉用制御棒の斜視図。
【符号の説明】
1…被覆管、2…ライナー、3…端栓、4…核燃料ペレ
ット、5…バネ、6…溶接部、10…燃料集合体、11
…チャンネルボックス、12…吊上げ取手、13…スペ
ーサー、14…セル、15…上端プレート、16…制御
棒、17…汽水分離器、18…上部格子板、19…炉心
支持板、22…制御棒案内管、23…インターナルポン
プ、24…圧力容器、25…フォロア、26…シース、
27…B4Cチューブ、31…燃料棒、36…下端タイ
プレート。
フロントページの続き (72)発明者 牧 英夫 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 橋本 素行 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株式会社 日立製作所 エネルギー研究 所内 (56)参考文献 特開 昭61−210987(JP,A) 特開 平3−65690(JP,A) 特開 平2−263943(JP,A) 特開 平5−214471(JP,A) 特開 平5−17837(JP,A) 特開 平4−83838(JP,A) 特開 平3−31793(JP,A) 特開 昭61−223581(JP,A) 特開 昭51−37398(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 3/06 G21C 3/20 G21C 3/30 G21C 3/34

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プルトニウムを含有する燃料用ウランペレ
    ット,該ペレットを被覆する燃料被覆管,該被覆管を保
    持するスペーサー及び複数の被覆管を収容するチャンネ
    ルボックスを備えた燃料集合体において、該燃料被覆
    管,スペーサー及びチャンネルボックスの少なくとも一
    つの部材が0.05 〜30重量%のFeを含むZr基合
    金からなり、該Zr基合金の平均結晶粒径が100nm
    以下の微細結晶からなることを特徴とする軽水炉用燃料
    集合体。
  2. 【請求項2】プルトニウムを含有する燃料用ウランペレ
    ット,該ペレットを被覆する燃料被覆管,該被覆管を保
    持するスペーサー及び複数の被覆管を収容するチャンネ
    ルボックスを備えた燃料集合体において、該燃料被覆
    管,スペーサー及びチャンネルボックスの少なくとも一
    つの部材が重量で、Fe0.5 〜30%,Ni0〜5
    %,Cr0〜5%,Nb0〜5%,Mo0〜1%,Te
    0〜1%,Sn0〜5%,Bi0〜2%,O0〜1%,
    Si0〜0.5% を含むZr基合金からなることを特徴
    とする軽水炉用燃料集合体。
  3. 【請求項3】重量で、Fe0.5 〜30%,Ni0〜5
    %,Cr0〜5%,Nb0〜5%,Mo0〜1%,Te
    0〜1%,Sn0〜5%,Bi0〜2%,O0〜1%,
    Si0〜0.5% を含むZr基合金からなることを特徴
    とする燃料被覆管。
  4. 【請求項4】重量で、Fe0.5 〜30%,Ni0〜5
    %,Cr0〜5%,Nb0〜5%,Mo0〜1%,Te
    0〜1%,Sn0〜5%,Bi0〜2%,Si0〜0.
    5%を含むZr基合金からなることを特徴とする燃料集
    合体用スペーサー。
  5. 【請求項5】重量で、Fe0.5 〜30%,Ni0〜5
    %,Cr0〜5%,Nb0〜5%,Mo0〜1%,Te
    0〜1%,Sn0〜5%,Bi0〜2%,Si0〜0.
    5%を含むZr基合金からなることを特徴とする燃料集
    合体用チャンネルボックス。
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