JP4690426B2 - 組織剥離チップ及びこれを備える剥離装置 - Google Patents

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Description

本発明は、低侵襲手術のための方法及び装置に関する。
様々な病状の従来の外科的処置は、典型的に、患者の身体の関連領域に切開部を形成して、関連する内部構造、内蔵、他の筋肉構造又は血管構造或いは骨に直接にアクセスして観察することを伴っている。切開部は、必要な直接視及び直接アクセスを可能にし且つ典型的に多くの組織層及び筋肉層を剥離するために比較的大きくなる傾向にある。これらの従来の外科技術の不都合は、切開部での瘢痕組織の形成を含んでおり、更なる合併症又は患者に対する有害な物理的影響をもたらす場合があり、結果として通常は患者の皮膚上に醜い目に見える傷跡をもたらす。低侵襲手術は、遠隔操作される手術器具を患者の皮膚上の比較的小さな切開部を介して患者の身体内の腔へ導入することにより、これらの不都合を克服しようとする。内視鏡検査は、内視鏡による身体器官、関節又は体腔の内部の診察及び検査である。内視鏡は、光ファイバ及びパワーレンズ系を使用して身体部分の内部の照明及び視覚化を行う装置である。身体内に挿入される内視鏡の部分は、医療処置に応じて硬質でもよく或いは柔軟でもよい。
内視鏡検査は、様々な病状を診断するために使用される他、関節部の関節面及び体重支持面からの折れた軟骨の除去などの治療及び修復を案内することもできる。内視鏡的案内下で生検(病理学検査における組織サンプリング)が行われてもよい。形成される処置のタイプに応じて、内視鏡検査中に局部麻酔薬又は全身麻酔薬が使用されてもよい。内視鏡の挿入のために必要な切開部は、この器具の助けを伴うことなく同じ処置を行う場合よりもかなり小さい。
内視鏡的手術を行う場合には、通常、自然に或いは人工的に作業腔が存在し、これは、例えば腹腔内へのガス送気など、処置の一環として形成される。作業腔の例は、腹腔鏡検査における腹部及び産婦人科における子宮である。関節の手術が行われる整形外科手術でさえ、既にこのような腔が存在するが、それらの腔は比較的小さい場合がある。しかしながら、手や足などの身体の四肢にはこのような腔が存在しない。したがって、このような四肢中に作業腔を画成するためには、2つの解剖学的な層間で剥離を行う必要がある。
このような剥離を行うための装置の一例は米国特許第6,596,010B1号に示されている。この文献に示される剥離装置は、静脈などの体内の長尺血管と並行にトンネルを形成するための支持チューブなどの押圧部材を含んでいる。使用時、鈍的な剥離チップを有していてもよい押圧部材が静脈又は血管に沿って押し進められ、血管が周囲組織から分離される。剥離下の領域を遠隔的に観察できるように、支持チューブを通じて内視鏡が導入されてもよい。しかしながら、米国特許第6,596,010号に示された装置は、具体的には、冠動脈バイパス手術で使用するための静脈又は血管を採取するように設計されており、他の低侵襲外科技術に適さない。例えば、支持チューブを通じた適切なマイクロサージェリー器具の挿入を可能にするための設備がなく、また、剥離チップの形状は、剥離中に良好な視野を与えない。
国際公開公報第99/39632号は、一端にハンドルが取り付けられ且つ他端に剥離チップが取り付けられたシャフトを含む、低侵襲手術のための装置、特に静脈の採取のための装置を開示している。剥離チップは、場合によって、患者の皮膚を通じて静脈に光を通過させるように光源を含んでいる。これにより、患者の外部から静脈を観察することができるとともに、患者の外部から透照により装置を案内することができる。剥離チップは、患者の皮膚を通じて照明を反射するように方向付けられた凹状のスプーン形状である。
ベルギー特許出願BE09300315号は、その先端に平坦で丸みを帯びたチップを有する金属ロッドから成る剥離装置を開示している。器具は、小さい作業腔を画成してもよいスプーン形状部を含むことができる。ロッドの断面は中実である。
したがって、本発明の実施形態は、周知の剥離器具の欠点を実質的に緩和する低侵襲手術のための剥離装置及びこのような装置の使用方法を提供しようとする。
本発明の第1の態様によれば、長尺カニューレの先端に取り付けられるようになっている組織剥離チップであって、当該剥離チップが、使用のために特定の方向に向けられる際に開放された下面を有する略凹状の作業腔を画成する湾曲した中空覆体を備えており、中空覆体が一対の側方に延びる側方延出部を備えており、側方延出部の各々が中空覆体の外周の対向する側部から延びており、長尺カニューレの中心軸に対して垂直な断面において、中空覆体が略凸状部を有する外面を持ち、側方に延びる側方延出部の各々が略凹状の外面を有し、もって側方延出部の各々の略凹状外面が上側の剥離された組織を持ち上げるようになっている、組織剥離チップが提供される。
これに加えて或いはこれに代えて、剥離チップは、当該剥離チップの先端に位置された組織剥離部を備えていてもよく、その場合、組織剥離部は、剥離装置が使用のために特定の方向に向けられる際に遠隔観察装置が位置されるようになっている面よりも上側の面で終端する。軸方向断面から見て、組織剥離部は、中空覆体の凸状外面に連なる略凹状の外面を有することが好ましい。
本発明の第2の態様によれば、基端及び先端と中心軸とを有する長尺カニューレと、長尺カニューレの基端に取り付けられるようになっているハンドルと、前記の本発明の第1の態様による剥離チップとを備える剥離装置が提供される。カニューレは、更に、その内部に少なくとも1つの手術器具を受けるようになっていてもよい。同様に、カニューレは、これに加えて或いはこれに代えて、長尺スロットを含んでいてもよく、その場合、長尺スロットは、手術器具と係合して前記器具を前記スロットに沿って案内するようになっている。
ハンドルは観察装置保持機構を備えていてもよく、前記観察装置保持機構は、カニューレ内において観察装置を第1の位置と第2の位置との間で並進させるようになっている。第1の位置において、観察装置保持機構によって保持された遠隔観察装置の先端は、カニューレの先端を越えて、湾曲した中空覆体によって画成された作業腔内へと延びていることが好ましい。
これに加えて或いはこれに代えて、観察装置保持機構は、ユーザによりハンドルを把持しつつ操作されるようになっている作動レバーを備えていてもよい。
ハンドルの本体部は、遠隔観察装置に接続するための光ファイバケーブルを収容するようになっていてもよい。また、ハンドルは、光ファイバケーブルをハンドル内で固定するようになっている光ファイバケーブル保持機構を備えていてもよい。光ファイバケーブル保持機構は、光ファイバケーブルを貫通して受けるようになっているスロットを形成する一対の弾性シールを備えていてもよい。
これに加えて或いはこれに代えて、本体部は、カニューレの内部に通じる長手方向溝を含んでいてもよい。長手方向溝の幅がカニューレに向かって細くなっていることが好ましい。
ハンドルは、ユーザの手のための把持領域を形成するようになっているグリップ部を更に備えていてもよく、このグリップ部は、カニューレの軸に対して横方向に延びている。
カニューレは、これに加えて或いはこれに代えて、複数の内部長手方向通路を備えていてもよい。内部長手方向通路のうちの少なくとも2つが互いに連通していてもよい。
本発明の更なる態様によれば、低侵襲手術を行うための方法であって、身体に切開部を形成し、この切開部が身体の自然組織面にアクセスできるようにするステップと、本発明の先の態様に係る剥離装置を切開部内へ挿入するステップと、組織面に沿って剥離装置を前進させるため、剥離装置に対して横方向の力を及ぼすことにより第1及び第2の組織層を組織面に沿って互いに剥離するステップと、剥離装置によって形成される解剖学的空間内で外科手術を行うステップとを備える方法が提供される。
方法は、剥離装置内の第1の位置に内視鏡を設けるステップであって、内視鏡が剥離される組織の領域の直接観察を行うステップと、その後、外科手術の開始前に、内視鏡が解剖学的空間の直接観察を行う第2の位置へと内視鏡を引っ込めるステップとを含むことが好ましい。
前記方法は、以下のうちの任意の1つ以上の処理、すなわち、DeQuervain疾患、コンパートメント症候群、血管採取、腱採取、腱移行術、筋移行術、Carpel Tunnel症候群、又は、形成外科手術のうちの任意の1つ以上の処置において与えられることが好ましい。
ここで、添付図面を参照しながら、単なる一例として本発明の実施形態について説明する。
人間の皮膚及び組織の外層の概略図が図1に示されている。組織の外層は表皮2を備えており、表皮のうちの外側の層が皮膚である。表皮の下側には、真皮4と称される更に厚い層がある。真皮4の下側には、更に厚い層である皮下層6がある。皮下層6中には、毛根及び汗腺と共に、外動脈及び静脈を見出すことができる。皮下層6の真下には、表在筋膜8と称される層(皮膚及び皮下組織の最深層)がある。表在筋膜8の下側には、深在筋膜(区画筋膜)10と称される更なる層がある。表在筋膜8と深在筋膜10との間には、筋膜裂12と称される潜在的空間が存在する。図1に示される様々な層は、皮下面から下側の筋層へと延びる表在筋膜系と称される結合組織網の一部を形成する。それは、主に、互いに接続する垂直又は斜めの隔壁と共に様々な量の脂肪によって分離される1つ以上の薄い水平な膜シートから成る。表在筋膜系の厳密な解剖学的構造は、性別、身体部位、体脂肪の量によって異なる。表在筋膜系の主な機能は、周囲の身体部分の脂肪を包み込んで、支持して、形作ることであり、また、下側の組織上に皮膚を保持することである。
四肢の低侵襲手術を行うためには、剥離によって個々の組織層間に作業腔が形成されなければならない。例えば、腔は、皮膚及び皮下組織の表在性区画と筋肉の深在性区画との間に剥離により形成することができる。また、しばしば血管面によって分離される筋肉の層間で筋内剥離を行うことができる。腔の第3の例は、特定の骨とそれらの上側に横たわる筋肉との間に形成することができる。
組織及び/又は筋肉の層間の剥離に適した本発明の一実施形態に係る剥離装置のチップが図2〜5に示されている。チップ20は、中空カニューレ22の先端に形成され或いは当該先端に接続されており、その裏面が開口する湾曲した中空覆体を形成する本体24を備える。側面から見ると、図2に示されるように、本体は、その先端が組織剥離部25で終端している。後述するように、内視鏡又は他の直接観察装置がカニューレを貫通して延びている。剥離部25の前方の組織構造の直接視を可能とするために、剥離チップは、図2に示される方向で見て、内視鏡又は観察装置の端部よりも上側になければならない。これは、真正面から見た剥離チップ20を示す図6からも分かる。内視鏡42がとるであろう位置が影付きの円により示されている。図示のように、組織剥離部25は、内視鏡位置よりも上側となるように配置される。下側の側方輪郭線は、それがカニューレ22の下端とほぼ同じ高さ或いはそれよりも僅かに下側の高さとなるまで、本体の先端から所定の角度で、好ましくは約45°で下方へと延びており、前記高さにおいて、側方輪郭線は、カニューレの水平軸と略平行に、チップ20の基端へと延びている。上側の側方輪郭線は、本体の先端から上方へと延びており、最初に凹状曲線26を辿った後、チップ20の基端へと続く凸状曲線27へと滑らかに移行する。上側の側方輪郭線における二つの曲線の存在は、組織層の剥離を向上させる。これは、上側輪郭線が単なる連続した凸状曲線である場合のように剥離チップ20に対して下向きの力を形成することなく、最初の曲線部26が上側組織層を持ち上げるからである。下向きの力が存在しないことは、下側の組織層に食い込んで当該組織層を傷つけてしまうのを防止するのに役立つ。図面に示される好ましい実施形態において、剥離チップ20の側方輪郭線は、使用時に下向きの力も上向きの力も形成しない。
組織剥離部25は、チップ20及びカニューレ22の長手方向軸に対して略垂直に向けられた鈍的表面28をもって剥離チップ20の先端を終わらせるが、好ましい実施形態では、図3及び図4に示されるように、鈍的表面が僅かに湾曲されている。使用時、僅かに湾曲された鈍的表面28は、所望の組織層同士を引き離すための楔として作用するが、剥離部25を組織に食い込ませて損傷させるほど十分に先が尖っていない。
前述したように、また、図3及び図5において最もよく分かるように、剥離チップ20は、使用時にその内部で実際に医療処置が行われる作業腔30を画成する中空の覆体を形成する。従来の円形断面の剥離具と比べて作業腔のサイズを増大させるため、本発明の剥離チップ20の好ましい実施形態の本体24は、図3、4、6に最もよく示されるように、一対の側方延出部32を含んでいる。各側方延出部32は、本体24の凸状外面全体に対して外側上方へ張り出される中空本体24の下側部から形成されている。図3、5、6から分かるように、各側方延出部32は、剥離チップの本体24の名目上の外周を越えて、好ましくはカニューレの断面外形を越えて延びている。使用時、これは、組織中に形成される作業腔の幅を増大させる。なぜなら、側方延出部32は、分離された組織層を本体24及びカニューレ22の長手方向軸から離れるように方向付ける傾向があるからである。
添付図面に示された実施形態において、剥離装置のチップ20はカニューレ22から分離される。チップは、チップの基端から延び且つその内部にカニューレの先端を受けるようにカニューレ22の外形に対して相補的な形態で形成される接続スリーブ34を含んでいる。接続スリーブは、例えば糊付け、溶接、半田付け、摩擦押し込み嵌合、又は、任意の他の適当な固定方法によって接続スリーブをカニューレに対してしっかりと固定できるようにカニューレ外形に対して寸法付けられていることが好ましい。これにより、チップがカニューレから外れるようになることなく、組み付けられた剥離装置を切開部から引き抜くことができる。また、これにより、必要に応じて、剥離チップ及びカニューレを別々に殺菌し或いは廃棄することもできる。代替の実施形態において、チップ20及びカニューレ22は単一要素として一体に製造されてもよい。本発明の様々な実施形態では、意図する手術用途にしたがって様々な剥離チップ・カニューレ対が包含されてもよいと考えられる。例えば、DeQuervain症候群の処置の場合よりもコンパートメント症候群の処理の場合の方が更に長いカニューレが必要とされる可能性が高い。
前述したように、カニューレ22は中空である。これにより、少なくとも内視鏡をカニューレの内部に沿って通して、剥離チップ20によって形成される作業腔の観察又は組織剥離の中間点の観察を行うことができる。好ましい実施形態では、カニューレ内部に1つ以上の手術器具が挿通されてもよい。添付図面に示される好ましい実施形態では、図7に示されるように、中空カニューレ22の内部断面及び外部断面が略三角形である。カニューレ22は、図7に示される破線円36で表わされるカニューレ22の最も上側の中央部に沿って内視鏡が通るようになっている。その後、図7に破線楕円38で示される内視鏡の下側の残りの空間に器具を挿通できる。内視鏡よりも下側の単一の楕円空間によって、剥離子チップ20により形成される作業腔内へと一連の器具をカニューレに挿通できるとともに、器具を腔内で自由に移動させることもできる。しかしながら、2つの密閉された円形のチャンネル、或いは、カニューレ22の外形を反映する開放空間など、他の配置が与えられてもよいことは言うまでもない。
内視鏡のための別個の通路がカニューレ内部に設けられない実施形態では、カニューレの上側中央部に内視鏡を維持するためにガイドが設けられる。ガイドは、ガイドと内視鏡との間の摩擦を最小にするためにカニューレの両端に位置されることが好ましい。カニューレの基端に位置されるガイドは図5において見ることができる。ガイド40は、カニューレの内側形状に適合する外形を有し且つカニューレ22の内部を横切って垂直に延びる平面プレートの形態である。この平面プレートには、装置の使用時に内視鏡及び器具が挿通する通路を画成する1つ以上の開口が形成されている。本発明の全ての実施形態において、任意の設けられたガイドを含むカニューレ内部は、カニューレ及び剥離子チップ20の軸平面に沿って内視鏡が位置するようになっている。これにより、内視鏡の中心軸は常に剥離子チップの組織剥離部25よりも十分下側にある。これは非常に有利である。なぜなら、剥離部の直ぐ前方の組織構造を内視鏡により途切れることなく観察でき、それにより、必要とされる組織領域を剥離するために必要に応じて術者が装置を正確に操作できるからである。剥離チップが内視鏡の軸よりも上側に位置していない従来技術の剥離装置では、内視鏡による観察が妨げられるため、装置のこの正確な配置が不可能である。
剥離装置が使用されるようになっている2つの主要な態様又は形態がある。組織層を分離するために剥離装置を使用すべき場合には、剥離チップが前方へ押し出されて組織層が物理的に分離される間、カニューレ22を介して導入される内視鏡の先端が剥離部25にできる限り近いことが望ましい。これは、実質的には、内視鏡42が剥離チップ20の剥離部25に近接している図3及び図5に示される形態である。内視鏡が剥離部25に向かってかなり前方へ押し進められないように、また、内視鏡が破損されないように或いは内視鏡が剥離されるべき組織と接触させられないように、剥離チップ20の裏面上には、内視鏡と軸方向に位置合わせされ且つ内視鏡が前進され過ぎないようにするストッパ44が位置されている。ストッパ44は、内視鏡の視野を大きく妨げないようにしつつ内視鏡42の上側部分が当接し得る小さな突起である。なお、内視鏡の軸は剥離チップ20の実際の剥離部25よりも下側に位置しており、それにより、装置の前進時に明瞭な視野を与えるが、内視鏡先端は、剥離チップ20により形成される作業腔内に完全に位置している。しかしながら、これとは対照的に、剥離終了時には、図5に示されるガイドプレート40と略同じ位置である作業腔30の後方に向けて内視鏡42の端部を位置させることが望ましい。この位置において、図8に示されるように、内視鏡は、作業腔の明瞭な視野を与えるとともに、中空カニューレ22を介して腔内に導入された任意の器具の明瞭な視野を、このような器具の使用を何ら妨げることなく与える。
前述したように、好ましい実施形態では、所望の手術器具が中空の内部を通じて作業腔30内へ導入される。しかしながら、代替の実施形態では、図3、5、8に示されるように、カニューレ22の下面が開放スロット46を含んでいてもよい。スロット46は、カニューレの外面に沿ってカニューレ22の全長にわたり手術器具をスライドさせるための案内を行う。この場合、手術器具には、スロット46と係合する適当な手段が設けられる。カニューレ22の裏面にスロット46を設けると、中空カニューレ内で不十分な空間しか利用できない場合に更なる器具を作業腔内に導入することができる。
剥離態様での剥離装置の使用は、組織の必要とされる層を分離するために剥離装置の先端に対して大きな力を加えることを要しないが、剥離装置先端の動きを十分に且つ簡単に制御して、隣接する神経などの周囲の解剖学的構造を損傷させないようにすることが非常に望ましい。これらの要件を満たすため、図9及び図10に示されるように、剥離装置には人間工学に基づくハンドル48が設けられる。ハンドルは、医師が片手で快適に握れるように寸法付けられている。ハンドル48には、より快適な握りをユーザに対して与えるために適切な形状の摘みが設けられていてもよい。ハンドルの上部は、カニューレ22の長手方向軸に対して垂直な軸から離れるように角度付けられている。すなわち、使用時、ハンドルは、剥離が行われるべき方向に向かって僅かに傾けられる。
ハンドル48の下部は、上側ハンドグリップの前方へ延びており、中空カニューレ22の先端を受けるようになっているカニューレ受け部50を含む。カニューレ受け部50は、カニューレ22をハンドル48に対してしっかりと固定するための1つ以上の手動ネジなどのクランプ機構を含んでいることが好ましい。しかしながら、代替の実施形態において、カニューレは、例えば溶接、糊付け、又は、半田付けによりハンドルに対して一体的に固着されてもよく、或いは、単一要素として製造されてもよい。その結果、特定の実施形態において、ハンドル、カニューレ、剥離チップが単一の要素を形成してもよい。
ハンドルは、市販の内視鏡を保持して当該内視鏡をカニューレ22内で前後に移動できるようにする機構を含んでいることが好ましい。適切な内視鏡移動機構の一例が図11及び図12に概略的に示されている。内視鏡42は、図示の実施形態では従属側ピースのうちのいずれかに突出するスラストラグ54を有する三方スナップ式‘サドル’の形態を成すコネクタピース52によって保持される。内視鏡42は、前述したように中空カニューレ22によって支持されることにより前後に自由に移動することができる。2つの対向する回動点56を中心に自由に回動できる操作レバー55が設けられている。操作レバーは、剥離装置のハンドル48内に位置されており、図示の実施形態では図9及び図10から分かるようにハンドル48の対応する開口から突出する閉ループ60の形態を成す作動部58を備える。操作レバー55の下部は一対のスラストフォーク62を含んでおり、これらのスラストフォークは、各スラストフォーク62の脚部間に位置されたスラストラグ54を用いてコネクタピースの両側に移動可能に嵌合するようになっている。前述した機構が適した機構の単なる一例であり、本発明の範囲から逸脱することなく他の変形が採用されてもよいことは言うまでもない。例えば、片側回動だけを利用する片側構成が採用されてもよい。同様に、レバーではなく一連のギアを利用する或いは両方の組み合わせを利用する構成が設けられてもよい。
使用時、ユーザは、一方の手でハンドル48を握って、操作レバー55の閉ループ60内に指を位置させる。内視鏡42を剥離チップ20の基端へと前進させるため、操作レバー55がユーザの方へと引き寄せられ、それにより、レバーが回動点56を中心に回動され、スラストフォーク62及びスラストラグ54を介してコネクタピース52に対して前方推進力が与えられる。図12がこの位置を示している。内視鏡を引き込むため、逆の操作が行われる。内視鏡42及び操作レバー55を延出位置又は引き込み位置に弾性的に付勢するため、スプリング又は他の適当な弾性部材が設けられてもよい。また、内視鏡を前後に移動させるための機構は、操作レバーをユーザの方へ引き寄せることにより内視鏡が引き込まれるようになっていてもよいが、これは人間工学的にあまり望ましくない。必要に応じてユーザが剥離装置全体を持ち上げるのを容易にするために閉ループ60が設けられることが好ましい。しかしながら、この機能は、ハンドル48自体に代替の閉ループ又は他のフックを含めることによって同様に与えられてもよい。
図10から最もよく分かるように、ハンドル48の後面は、光ケーブル62をハンドルの本体内に導入して収容できるように開放されている。光ケーブル62は、当業者に知られた態様で内視鏡先端に照明を供給するために内視鏡42に対して接続されるようになっている。好ましい実施形態では、光ケーブルをハンドル内でしっかりと保持するために、1つ以上のケーブルグリップ要素が設けられる。光ケーブル62がハンドル内に位置された後にハンドルの後面を閉じるために、更なる手段又は代替の手段が設けられてもよい。例えば、光ケーブルの幅よりも短い距離だけ離間される一対の弾性リップが設けられてもよく、それにより、ケーブルをリップに挿通させてケーブルをハンドル内に配置させ或いはハンドルから取り外すことができるが、図らずもそのようにする可能性は低い。更なる実施形態では、ハンドル48が閉じられてもよい。その場合、光ケーブルは、ハンドルの上面64の適当な開口に通される。光ケーブル62を把持するためにゴムグロメットが開口に設けられてもよい。
図13に示されるように、ハンドル48は略平坦な裏面66を有しており、それにより、使用時、カニューレ22を患者の皮膚にできる限り近接させて配置することができ、そのため、カニューレを小さい角度で身体内に導入することができる。ハンドルの裏面66内には、カニューレ22の開放された基端と連通する略v形状の凹部68が存在しており、それにより、カニューレの下方から或いは側方から手術器具70をカニューレ内に導入することができる。形成された凹部68によって与えられる動きのこのような自由度は、カニューレ内での器具の回転動作、軸方向動作、側方動作を可能にする。また、軸方向スロットがカニューレに設けられる場合には、v形状凹部により、カニューレ22の軸方向スロット内へ器具を導入できることも好ましい。装置と共に使用される器具は、プルナイフ、プッシュナイフ、ハサミ、又は、プローブなど、任意の既存の器具であってもよい。或いは、器具が特注のものであってもよい。
ここで説明した本発明の実施形態は内視鏡及び光ケーブルを利用するが、これらのいずれか一方又は両方が集積シリコンチップデバイスに取って代えられる代替の実施形態が与えられてもよい。例えば、内視鏡がCCD撮像チップに置き換えられてもよい。その場合、チップは、必要な電気配線が内部に収容されてもよい適当なシャフトの先端に取り付けられ、シャフトは、カニューレ内に装着されるとともに、内視鏡に関連して前述した態様と同様の態様で前後に移動できる。或いは、2つの別個のCCD撮像チップが利用されてもよい。この場合、一方の撮像チップは剥離チップ20の剥離部25に近接して取り付けられ、他方の撮像チップはカニューレ/剥離チップの先端に取り付けられる。したがって、近接して取り付けられた撮像チップは剥離装置の前進中及び組織剥離中に直視を行い、一方、第2のチップは作業腔の直視を行う。この実施形態では、内視鏡又は同等のシャフトをカニューレ内で前後に移動させることにより剥離されるべき組織の直視と作業腔の直視との間で切り換えるための機構がもはや必要なくなる。
使用時、必要とされる低侵襲手術の部位から離れた領域に小さな切開部が形成され、剥離チップが切開部内へ挿入される。この時点で、内視鏡の先端は前進剥離モード位置となり、それにより、医師は、カメラ出力により、剥離下の解剖学的構造の直接観察を行う。医師は、剥離装置のハンドル48を操作することにより、剥離チップを前方へ駆動させて必要な組織層を分離する。内視鏡により行われる直接観察により判断されるように、剥離子のチップが所望の解剖学的構造に達すると、剥離装置の前進動作が停止され、内視鏡先端が手術位置へと引き込まれる。このとき、剥離子の作業腔30は、低侵襲手術が行われるべき解剖学的構造の上側に位置しており、手術の実施を可能にする。その後、ハンドル48の下側本体に設けられたv形状凹部68を用いてカニューレ22を通じて必要な手術具が挿入され、所望の外科手術を完了するために手術具が医師により操作される。作業腔及び手術具の直接観察は、引き込まれた手術にある内視鏡によって行われる。その後、手術具及び剥離子が引き抜かれ、1つの小さな切開部が閉じられる。必要に応じて、医師によるハンドル48の適切な操作に伴う剥離チップ20の適切な操作により、作業腔が広げられてもよい。
本発明の実施形態に係る剥離装置の使用の1つの例がDeQuervain疾患の処置である。洗濯婦の捻挫と呼ばれると、DeQuervain疾患は、極めて痛い手首の親指側の炎症であり、一般に女性を共通に冒す病気のうちの1つである。手首の裏を通り過ぎているのが、指及び親指を延ばし或いは真直ぐにするとともに手首で手を持ち上げる筋肉のための腱である。これらの腱は、組織の厚い繊維層下で6つの潤滑トンネル(コンパートメント(区画))を通り抜けている。1つのこのような区画は指の根元で骨隆起の上側に位置しており、親指筋肉を動作させる腱のうちの2つがこの区画を通過する。DeQuervain疾患に伴う痛みの主な理由は、狭められた区画内のこれらの腱の絶え間ない摩擦である。過度の摩擦を減少させ、それにより痛みを軽減させるため、従来の外科技術は、区画を開放して外科的に広げ、それにより摩擦を減少させることを伴っていた。しかしながら、伸筋区画を利用するために組織を剥離すると、神経枝を容易く更に損傷させる可能性がある。起こり得る合併症は、開腹手術と開腹手術の結果として形成される比較的大きな目に見える傷跡とに起因する、瘢痕組織に対する腱及び神経の癒着を含んでいる。
本発明の実施形態に係る剥離装置を使用する低侵襲手術によるDeQuervain疾患の処置は、DeQuervain疾患の従来の或いは外科的な処置に関連する多くの不都合及び合併症を実質的に軽減し或いは回避する。剥離段階及び外科手術段階の両方の間にわたって行われ且つ周囲領域の神経及び腱に対する不測の損傷を大きく減少させる内視鏡による直接視は特に有利である。
本発明の実施形態に係る剥離装置を使用する低侵襲手術によって処置されてもよい病状の更なる例は、コンパートメント症候群の病状である。コンパートメント症候群は、手足、一般的には前腕又は下肢に対する外傷の結果として起こる。外傷は、ひびが入った或いは折れた骨又は深い打撲傷の形態を成している場合がある。外傷は、1つ以上の下側の組織の腫れ上がりを引き起こす傾向がある。腫れは、表面組織層にはないため、手足の下側の層内に閉じ込められ、それにより、内圧の増大が引き起こされる。圧力の増大は、しばしば、周囲組織への動脈血流又は静脈血流を妨げ、これにより、処置されない場合には、手足の中で細胞及び組織が死んでしまい、最終的には、冒された手足の一部又は全ての切断を余儀なくされる場合がある。コンパートメント症候群の従来の処置は、腫れた組織層に達するのに必要な深さまで手足の両側に皮膚及び下側組織層を貫く大きな切開部を形成し、それにより、内圧を解放することである。ある状況では、切開部が手足のほぼ全長に沿って延在する可能性がある。しかしながら、これは、事実上、皮膚移植を必要とし且つ後に醜い外見的に受け入れることができない傷をもたらすとともに感染する可能性がある部位も与える開放創を形成する。
低侵襲手術を使用してコンパートメント症候群を処置するため、小さな切開部が形成されてもよく、また、本発明の実施形態に係る剥離装置が挿入されてその後に操作され、それにより、腫れた組織層と上側の組織層との間で剥離が引き起こされてもよい。その後、カニューレ22を通じて作業腔へと外科用ナイフが導入されてもよい。ナイフは、その後、組織の所望の長さに沿って腫れた組織層中に内部切開を形成するために使用される。これは、剥離子が前進されると同時に切開を行うことにより、剥離子の前進及び切開の継続形成を交互に行うことにより、或いは、最初に剥離子を前進させた後に剥離子を引っ込めて(例えば内視鏡による)直接視下で切開部を形成することにより達成されてもよい。内部切開は、腫れた組織層内の張力を解放し、それにより血流の制約を防止して嫌な傷を防止するのに十分である。
また、本発明の実施形態に係る剥離装置は、再建目的のための筋肉弁の採取のために使用されてもよい。一例として、広背筋(LD)は、胸部再建又は大きな外傷の創縫合などの幾つかの目的のために採取される。これまでは、LDは、約10cmの傷跡を残す開放処置で採取された。しかしながら、標準的な内視鏡装置を使用する内視鏡的処置が導入されてきた。標準的な装置に代わる更に効率的で且つ迅速な装置を提供するために、本発明の一実施形態に係る剥離子が使用されてもよい。
請求項に記載された装置は、脳性麻痺及び/又は橈骨神経麻痺の腱移行術において筋肉を動かすために更に使用され、また、筋肉をそれらの新たな挿入先へと移行させるための皮下「トンネル」を形成するために使用される。腱移行術は、時として、筋肉痙縮又は筋肉麻痺に起因する四肢の変形を伴う患者において必要とされる。目的は、筋肉を反対側の場所へ運ぶ(例えば、尺側手根屈筋を短橈側手根伸筋へと移行させる)ことにより冒された関節の周囲の筋力の不均衡を補正することである。そのため、筋肉をそれらの周囲から剥離して皮下トンネルを通じて再配置しなければならない。請求項に記載された剥離子の利点は、小さい傷跡しか残さずに剥離を行うことができるという点である。置き換えられた筋肉の受容体腱に対する取り付けは、四肢のその側で皮膚を全く開放しなくても行うことができる。
本発明の実施形態の剥離子を使用して血管又は神経の採取も可能である。これまでに記載された低侵襲方法は、2つの切開部、すなわち、剥離子及びカメラ用の切開部及び器具用の切開部に依存している。本出願の剥離子によれば剥離及びその後の器具処置を同じ装置を用いて行うことができるため、同じ1つの切開部を使用して血管採取を達成することができる。
人体の外側組織層を概略的に示している。 本発明の一実施形態に係る剥離チップの側面図を示している。 図2に示される剥離チップの裏面を示している。 図2及び図3に示される剥離チップの平面図を示している。 内視鏡が剥離動作モードにある図2〜図4に示される剥離チップの底部斜視図を示している。 図2〜図5に示される剥離チップの正面図を示している。 本発明の一実施形態に係るカニューレの断面図を概略的に示している。 内視鏡が引き込み位置にある図2〜図5に示される剥離チップの底部斜視図を示している。 本発明の一実施形態に係る剥離装置の側面図を示している。 図9に示される剥離装置の後側斜視図を示している。 内視鏡が引き込み位置にある本発明の一実施形態の内視鏡移動機構を概略的に示している。 内視鏡が延出位置にある本発明の一実施形態の内視鏡移動機構を概略的に示している。 図9及び図10に示される剥離装置の底部斜視図を示している。

Claims (21)

  1. 長尺カニューレの先端に取り付けられるようになっている組織剥離チップであって、
    当該剥離チップが、使用のために特定の方向に向けられる際に開放された下面を有する略凹状の作業腔を画成する湾曲した中空覆体を備えており、
    前記中空覆体が一対の側方に延びる側方延出部を備えており、
    前記側方延出部の各々が前記中空覆体の外周の対向する側部から延びており、
    前記長尺カニューレの中心軸に対して垂直な断面において、前記中空覆体が略凸状部を有する外面を持ち、側方に延びる前記側方延出部の各々が略凹状の外面を有し、もって前記側方延出部の各々の前記略凹状の外面が上側の剥離された組織を持ち上げるようになっている、組織剥離チップ。
  2. 当該剥離チップの先端に位置された組織剥離部を備え、前記組織剥離部が、剥離装置が使用のために特定の方向に向けられる際に遠隔観察装置が位置されるようになっている面よりも上側の面で終端する、請求項1に記載の組織剥離チップ。
  3. 軸方向断面において、前記組織剥離部が、前記中空覆体の凸状外面に連なる略凹状の外面を有する、請求項2に記載の組織剥離チップ。
  4. 基端と先端と中心軸とを有する長尺カニューレと、
    前記長尺カニューレの前記基端に取り付けられるようになっているハンドルと、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の剥離チップと、
    を備える剥離装置。
  5. 前記長尺カニューレが、更に、その内部に少なくとも1つの手術器具を受けるようになっている、請求項4に記載の剥離装置。
  6. 前記長尺カニューレが長尺スロットを含み、前記長尺スロットが、手術器具と係合して前記器具を前記スロットに沿って案内するようになっている、請求項4又は5に記載の剥離装置。
  7. 前記ハンドルが観察装置保持機構を備え、前記観察装置保持機構が、前記長尺カニューレ内において観察装置を第1の位置と第2の位置との間で並進させるようになっている、請求項4〜6のいずれか一項に記載の剥離装置。
  8. 第1の位置において、前記観察装置保持機構によって保持された遠隔観察装置の先端が、前記長尺カニューレの先端を越えて、湾曲した前記中空覆体によって形成された作業腔内へと延びている、請求項7に記載の剥離装置。
  9. 前記観察装置保持機構が、ユーザによりハンドルを把持しつつ操作されるようになっている作動レバーを備える、請求項7又は8に記載の剥離装置。
  10. 前記ハンドルの本体部が、遠隔観察装置に接続するための光ファイバケーブルを収容するようになっている、請求項4〜9のいずれか一項に記載の剥離装置。
  11. 前記ハンドルが、光ファイバケーブルを前記ハンドル内で固定するようになっている光ファイバケーブル保持機構を備える、請求項10に記載の剥離装置。
  12. 前記光ファイバケーブル保持機構が、光ファイバケーブルを貫通して受けるようになっているスロットを画成する一対の弾性シールを備える、請求項11に記載の剥離装置。
  13. 遠隔観察装置を更に備え、前記遠隔観察装置が内視鏡又は半導体撮像要素を備える、請求項4〜12のいずれか一項に記載の剥離装置。
  14. 前記剥離チップの基端に位置され且つ前記剥離チップの直ぐ前方で直接観察を行うようになっている第1の半導体撮像要素と、前記剥離チップの先端に位置され且つ前記作業腔の直接観察を行うようになっている第2の半導体撮像要素とを更に備える、請求項4〜6のいずれか一項に記載の剥離装置。
  15. 前記本体部が、前記長尺カニューレの内部に通じる長手方向溝を含んでいる、請求項4〜14のいずれか一項に記載の剥離装置。
  16. 前記長手方向溝が前記長尺カニューレの長尺スロットと連通している、請求項6に従属する請求項15に記載の剥離装置。
  17. 前記長手方向溝の幅が前記長尺カニューレに向かって細くなっている、請求項15又は16に記載の剥離装置。
  18. 前記ハンドルが、ユーザの手のための把持領域を形成するようになっているグリップ部を備え、前記グリップ部が、前記長尺カニューレの軸に対して横方向に延びている、請求項4〜17のいずれか一項に記載の剥離装置。
  19. 前記ハンドル及び前記長尺カニューレが互いに分離できるようになっている、請求項4〜18のいずれか一項に記載の剥離装置。
  20. 前記長尺カニューレが複数の内部長手方向通路を備える、請求項4〜19のいずれか一項に記載の剥離装置。
  21. 前記内部長手方向通路のうちの少なくとも2つが互いに連通している、請求項20に記載の剥離装置。
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