JP4690243B2 - デジタルフィルタ、周期性騒音低減装置および騒音低減装置 - Google Patents
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Description
A. Kawamura, K. Fujii, Y. Itoh, and Y. Fukui, "A new noise reduction method using estimated noise spectrum," IEICE Trans. Fundamentals, vol. E85-A, no. 4, pp. 784-789, Apr. 2002. 川村新,藤井健作,伊藤良生,副井裕, "線形予測分析に基づく騒音抑圧法," 信学論(A), vol. J85-A, no. 4, pp. 415-423, Apr.2002.
ものであってもよい。
(ラインエンハンサの原理に基づく周期性騒音低減システム)
図1は、ラインエンハンサの原理に基づく周期性騒音の低減システム(Line Enhancer System:LES)である。ただし、Z-Nは入力信号にN標本化周期の遅延を与える素子、ADF(Adaptive Digital Filter)は適応フィルタである。また、本検討ではADFの係数を更新するアルゴリズムとして、最も一般的な学習同定法(例えば、「野田淳彦,南雲仁一,”システムの学習的同定法,”計測と制御,vol.7, no.9, pp.597-605(1968)」参照)
上記の評価方法を用いて図5の信号を評価したところ、VE=5.19dB、SNRout=19.59dBであった。試聴してみたところでは音声に若干のひずみが感じられ、音声部に騒音がわずかに残留している。
図1に示すシステムに入力信号として図3に示す周期性騒音を与えたときのADFのタップ係数値を図6に示す。この図6より、周期性騒音を低減できている場合、タップ係数はピッチ周期ごとにピークをもつこと、その他は0.0に近い値をとっていることが確認できる。そこで、係数更新するタップをピーク値をとるタップのみに限定し、他の係数値を0.0とすれば、ADFを周期性騒音低減に特化されることができ、性能が改善できると期待される。
予測する騒音が完全に周期的である場合、遅延数を含めて最初の周期に相当するタップ係数が1.0、他が0.0となれば騒音は完全に相殺される。しかし、図6はそのようになっていない。この理由をシミュレーションで探る。
ここでは、図4の信号を与えたときの出力信号を式(3)、式(4)によって評価し、全タップ係数を更新するLESとの比較を行う。
MRI(Magnetic Resonance Imaging:マグネティック レゾナンス イメージング)騒音は、周期的であり、その周波数は用途によって異なる。しかし、周波数は既知であることから更新タップを限定する手法を適用できる。ここでは、更新タップを限定する手法をMRI騒音に対して適用し、その効果を確認する。
(更新タップの限定)
以降では、更新タップを限定する手法から、さらに性能を改善する手法について検討する。以降、更新するタップを限定するADFを限定ADFと呼称する。
前記において、騒音周期が既知の場合、周期性騒音を完全に低減できること、また、タップ数を増加させるとVEの値を向上できることが確認された。しかし、タップ数が増加すると、出力信号に音声の残響が残るという問題が生じる。そこで、タップ数を暫定的に 1,000 とし、タップ数を変えずに出力音声の音質を向上させる手法について検討する。ただし、遅延数は N=49 とする。このときの限定ADFの周波数特性を図24に示す。
前記において、タップ係数に減衰特性をもたせることが有効であることを確認した。しかし、ハミング窓の半分をかけたタップ係数を与えても、係数値が 1/Mp で一定の場合と比較してVEは低くなった。そこで、減衰特性をもち、さらにVEを向上させるタップ係数の与え方として指数減衰型を考える。図33はタップ係数を指数減衰型になるように与えたタップ係数であり、図34はその周波数特性である。ただし、公比は暫定的に r=0.9 とし、タップ係数の和は1となるように調整する。また、図35は、このときの出力信号でVEは 13.45dB であった。
前記において、係数を指数減衰型に与える場合、タップ数を非常に大きくとる必要があることがわかった。そこで、図37に示すようなシステムを考える。ここで、Z-NはN遅延素子、aは 0<a<1 を満たす値である。このシステムにおいて、Nに[騒音の周期−1]を与えることによって、タップ係数を指数減衰型に与えた限定ADFと同様の効果を得ることができ、さらに、IIR型であることから、タップ数は非常に大きいと言える。
(周期性騒音低減FIRフィルタ)
図40にLESに図3の騒音のみを入力として与えたときのADFのタップ係数を示す。ただし、遅延数N=0、タップ数M=1,000、ステップサイズμ=0.010とした。
図41に入力騒音と同周期の騒音が入力されるタップのみに値を与え、それ以外の係数には0を与えたときのタップ係数を、また、その出力信号を図42に示す。このとき、与える値は1/Mpとする。ここでMpは、値を与えるのタップの数である。
今までのシミュレーションに用いた騒音の周波数は160Hzである。サンプリング周期が8,000であるので、騒音の周期は50サンプルとなり、整数である。そこで、騒音の周期が整数にならない周波数の騒音への適用を考える。
以上の結果より、周期性騒音の周波数が既知の場合、入力騒音と同周期の騒音が入力されるタップ、もしくは、入力騒音ともっとも近い周期の騒音が入力されるタップ(以後、ピークとなるタップと称する)にのみ値を与え、それ以外のタップ係数には0を与えるシステム(CPPS)が、騒音の低減に効果があることが確認された。しかし、この手法は騒音のピークとなるタップが分からなければならないため、騒音の周期が既知である必要がある。
前述したCPPSは、騒音の周期が既知でなければ適用できない。そこで、周波数が未知の騒音への適用を考える。ただし、ここでのシミュレーションの目的は騒音抑圧とする。そこで、図44の前に50,000サンプルの騒音のみの信号を入力し、タップ係数を収束させ、音声が入力される図44の区間では係数更新を行わない手法をとる。
図1に示すLESに対して更新するADFのタップを限定することによって、周期性騒音低減性能が向上することが確認されている。以降、更新するタップを限定するADFを限定ADFと称する。
まず、CPPSがR-LESに比べて性能が良かった点に着目する。CPPSにおいて、値を与えたのはピークとなるタップのみであったのに対して、R-LESは更新タップはピークとなるタップとその前後数タップであった。R-LESに比べてCPPSの方が評価値がよかったことから、ピークとなるタップのみに値を与える手法が周期性騒音の低減に有効であると考えられる。また、フィルタの出力信号が音声に与える影響を考えると、フィルタの係数値が負であることは望ましくない。そこで、更新するタップをピークとなるタップのみとし、更新時に係数値が負になった場合は強制的に0とするという制限を限定ADFに加える。負になった場合は強制的に0とするということは、フィルタ係数が0又は正値に制限されるということである。
今までのシステムでは、騒音の周波数が既知であることが条件であった。そこで、周波数が未知の騒音に対応するために、R-LESにおいて、更新するタップを自動的に検出する手法を提案する。
前記では、音声区間では限定ADFの係数更新を行わなかったが、ここでは、係数更新を行い、その性能を比較検討する。
次の課題として、実騒音への適用、騒音の周波数が変化した場合への対応が挙げられる。周波数の変化への具体的な対応方法としては、騒音の周期検出のためのフィルタをシステムに並列接続し、検出した周期に対応したタップを更新する方法が考えられる。
以上のことから、限定ADFを用いたLES(R-LES)が周期性騒音の低減に効果があること、また、R-LESにおいてピークを検出する手法が有効であることが確認できた。
図59に図4の信号をLESに与えたときの出力信号を示す。ただし、遅延数を49、タップ数を1,000、ステップサイズを0.05とした。この信号を評価したところ、VE=4.16dB、SNRout=15.88dBであった。また、実際にこの信号を試聴したところ、音声が歪んでおり、さらに音声の残響も確認できた。
図60に図3に示す騒音のみを入力したときのLESのタップ係数を示す。図60を見ると、LESのタップ係数は騒音の周期ごとにピーク値を、それ以外は小さな値をとっている。そこで、LES対して更新するADFのタップをADFでピーク値をとっているタップのみに限定することによって、周期性騒音低減性能は同等のまま、音質評価値が向上することが確認された。以降、更新するタップを限定するADFを限定ADF、また限定ADFを用いたLESをR-LES(Restricted-LES)と呼称する。また、ADFにおいてピークとなるタップ、すなわち、完全な周期性をもった信号において、入力信号と同じ信号が入力となっているタップをピークとなるタップと呼称する。
R-LESを実騒音に適用する。その実騒音として、図63に示すMRI騒音を用いる。この騒音は、標本化周期が(1/8,000)sのとき、400サンプル、3,200サンプルの周期をもっていることが確認されている。シミュレーションに用いる入力信号として、図63の信号と図2の音声をSN比0dBで合成した図65に示す信号を用いる。
騒音再合成法の出力をR-LESの入力とする手法において、出力信号に確認できた周期的な騒音の周期は3,200サンプルである。R-LESのタップ数が4,000であることから、3,200サンプルの長周期に対応するピークが1つしか更新されないことが、長周期の騒音が出力される原因と考えられる。そこで、R-LESのタップ数を増やすことを考える。ここで、MRI騒音は400サンプルと3,200サンプルの周期をもっており、各ピーク毎に前後10タップを更新しているため、タップ数4,000の場合で更新するタップ数は210となる。したがって、単純にタップ数を増加した場合、R-LESの音声の残響が少ない、計算量の減少という特徴が失われる。
以上のことから、限定ADFを用いた周期性騒音低減システム(R-LES)と騒音再合成法とを組み合わせることによって、実騒音であるMRI騒音の低減に対して効果があることが確認できた。また、複数の周期をもつ騒音に対して、各周期毎にピークを設定することが効果があることを確認した。さらに、実騒音における、騒音の周期の揺らぎには、ピークとなるタップの前後に更新するタップを設定することで対応できることを確認した。
図74に、本願発明の一実施形態たる周期性騒音低減装置10を示す。周期性騒音低減装置10は、本願発明に係る周期性騒音低減装置としての最も簡単な構成を有する。
15の遅延素子d1〜d15によってさまざまな遅延時間(0×Td、1×Td、2×Td、・・・、14×Td、15×Td)が生ずる。その最小のものは「0」であり、その最大のものは「15×Td」である。このような、遅延素子d1〜d15によって生ずるさまざまな遅延時間から、遅延時間軸を概念することができる。
周期性騒音低減装置に用いることのできる、種々のフィルタを上記した。これらのフィルタは、音響系を含むシステムに対しても、用いることができる。
ダクトの内部において、騒音源NSの近傍にはマイクロホンM1が設置されている。また、ダクトの内部において、分岐点よりも右の位置に、マイクロホンM2が設置されている。限定ADF(R−ADF)は、マイクロホンM1の出力信号を主入力信号として入力し、マイクロホンM2の出力信号を誤差信号として入力している。また、限定ADF(R−ADF)の出力信号は、スピーカSに送出されている。スピーカSからの放射音は、騒音源NSが発する周期性騒音に干渉する。
入力端子 11
出力端子 12
減算器 13
適応型FIRフィルタ 20
主信号入力部 21
信号出力部 22
誤差信号入力部 23
加算部 24
係数更新部 25
Claims (32)
- 周期性騒音低減装置に用いられるデジタルフィルタであって、
そのインパルス応答が、該周期性騒音の周期的なタイミングに略一致する時間においてのみ、0でもなく、また、その近傍の値でもない係数値を有する、デジタルフィルタ。 - 該インパルス応答全体にわたる係数値の総和が略1である、請求項1記載のデジタルフィルタ。
- IIR型であり、
フィードバックループを備え、
該フィードバックループ中に遅延部を有し、
該遅延部よって生ずる遅延時間が、該周期性騒音の周期と略同一である、請求項1又2記載のデジタルフィルタ。 - 該周期性騒音の周期的なタイミングに略一致する時間における係数値が、後段ほど小さくなるような減衰パターンを示す、請求項3記載のデジタルフィルタ。
- 該減衰パターンが指数減衰パターンである、請求項4記載のデジタルフィルタ。
- FIR型であり、
直列的に連続して接続された複数の遅延素子と、複数のフィルタタップとを備え、
複数の遅延素子によって生ぜしめられる遅延時間の時間軸上において、該周期性騒音の周期的なタイミングに略一致する時間の信号に対してのみ、0でもなく、また、その近傍の値でもないフィルタ係数が設定されたフィルタタップが設けられた、請求項1又は2記載のデジタルフィルタ。 - 該周期性騒音の周期的なタイミングに略一致する時間における係数値が、後段ほど小さくなるような減衰パターンを示す、請求項6記載のデジタルフィルタ。
- 該減衰パターンが指数減衰パターンである、請求項7記載のデジタルフィルタ。
- 該減衰パターンがハミング窓の後半部に相当する減衰パターンである、請求項7記載のデジタルフィルタ。
- 該周期性騒音の周期的なタイミングに略一致する時間における係数値が、ハミング窓に相当するパターンを示す、請求項6記載のデジタルフィルタ。
- 周期性騒音低減装置に用いられるデジタルフィルタであって、
適応型であり、
直列的に連続して接続された複数の遅延素子と、フィルタ係数を更新可能な複数のフィルタタップとを備え、
該周期性騒音の音声信号が主入力信号として用いられ、該デジタルフィルタの出力信号と該音声信号との誤差信号のパワーが最小化されるように該フィルタタップのフィルタ係数が更新され、
複数の遅延素子によって生ぜしめられる遅延時間の時間軸上において、該周期性騒音の周期的なタイミングに略一致する時間の信号に対してのみ、実質的なフィルタ係数の更新が可能なフィルタタップが設けられた、デジタルフィルタ。 - 該実質的なフィルタ係数の更新が可能なフィルタタップによってその出力信号に対してフィルタ係数が乗ぜられる遅延素子以外の遅延素子の出力信号に対しては、フィルタタップを設けないか、又は、0若しくはその近傍の値をフィルタ係数として乗ずるためのフィルタタップが設けられた、請求項11記載のデジタルフィルタ。
- 該デジタルフィルタにおいて実行される適応アルゴリズムが学習同定法である、請求項11又は12記載のデジタルフィルタ。
- 該実質的なフィルタ係数の更新が可能なフィルタタップにおいて、そのフィルタ係数更新可能範囲の最大値の合計値が、1又はその近傍の値である、請求項11乃至13のいずれか一の項に記載のデジタルフィルタ。
- 該実質的なフィルタ係数の更新が可能なフィルタタップにおいて、フィルタ係数が0又は正値に制限される、請求項11乃至14のいずれか一の項に記載のデジタルフィルタ。
- 該実質的なフィルタ係数の更新が可能なフィルタタップにおいて、そのフィルタ係数更新可能範囲の最大値が、後段のフィルタタップほど小さくなるような減衰パターンを示す、請求項11乃至15のいずれか一の項に記載のデジタルフィルタ。
- 該減衰パターンが指数減衰パターンである、請求項16記載のデジタルフィルタ。
- 該減衰パターンが、ハミング窓の後半部に相当する減衰パターンである、請求項16記載のデジタルフィルタ。
- 該実質的なフィルタ係数の更新が可能なフィルタタップにおいて、そのフィルタ係数更新可能範囲の最大値が、ハミング窓に相当するパターンを示す、請求項11乃至15のいずれか一の項に記載のデジタルフィルタ。
- 該周期性騒音が第一周期を有する騒音成分と第二周期を有する騒音成分とを含み、
該第一周期よりも該第二周期の方が大きく、
複数の遅延素子によって生ぜしめられる遅延時間の時間軸上における、該第一周期の周期的なタイミングに略一致する時間と、該第二周期の周期的なタイミングに略一致する時間の信号に対してのみ、実質的なフィルタ係数の更新が可能なフィルタタップが設けられた、請求項11乃至15のいずれか一の項に記載のデジタルフィルタ。 - 該周期性騒音が第一周期を有する騒音成分と第二周期を有する騒音成分とを含み、
該第一周期よりも該第二周期の方が大きく、
複数の遅延素子によって生ぜしめられる遅延時間の時間軸上の所定時間よりも前の時間における、該第一周期の周期的なタイミングに略一致する時間と、複数の遅延素子によって生ぜしめられる遅延時間の時間軸上における、該第二周期の周期的なタイミングに略一致する時間の信号に対してのみ、実質的なフィルタ係数の更新が可能なフィルタタップが設けられた、請求項11乃至15のいずれか一の項に記載のデジタルフィルタ。 - 周期性騒音低減装置に用いられるデジタルフィルタであって、
適応型であり、
該デジタルフィルタにおいて、第一工程、第二工程 及び 第三工程が実行され、
第一工程において、該デジタルフィルタが有する全てのフィルタタップでフィルタ係数の更新がなされ、
第二工程において、第一工程が実行されることによって収束したフィルタ係数が所定の閾値よりも大きいフィルタタップが、第一フィルタタップとして抽出され、
第三工程において、第二工程が実行されることによって抽出された第一フィルタタップに対してはフィルタ係数の更新が許容され、それ以外のフィルタタップに対しては、フィルタ係数が0又はその近傍の値に設定され、かつ、フィルタ係数の更新が許容されない、デジタルフィルタ。 - 該デジタルフィルタにおいて実行される適応アルゴリズムが学習同定法である、請求項22記載のデジタルフィルタ。
- 該第三工程において、該第一フィルタタップのフィルタ係数更新可能範囲の最大値の合計値が、1又はその近傍の値である、請求項22又は23記載のデジタルフィルタ。
- 該第三工程において、該第一フィルタタップのフィルタ係数が0又は正値に制限される、請求項22乃至24のいずれか一の項に記載のデジタルフィルタ。
- 周期性騒音低減装置に用いられるデジタルフィルタであって、
適応型であり、
第一適応アルゴリズム実行部と、第二適応アルゴリズム実行部とを備え、
第一適応アルゴリズム実行部と第二適応アルゴリズム実行部とは、フィルタタップ数と単位遅延時間が同一であり、
第一適応アルゴリズム実行部に入力される主入力信号が、第二適応アルゴリズム実行部にも主入力信号として入力され、
第二適応アルゴリズム実行部で適応アルゴリズムが実行されることによって収束したフィルタ係数が、所定の閾値よりも大きいフィルタタップが、第二フィルタタップとして抽出され、
第一適応アルゴリズム実行部において、該抽出された第二フィルタタップと同一のタップ番号を有するフィルタタップに対しては、フィルタ係数の更新が許容され、それ以外のフィルタタップに対しては、フィルタ係数が0又はその近傍の値に設定され、かつ、フィルタ係数の更新が許容されない、デジタルフィルタ。 - 該第一適応アルゴリズム実行部において実行される適応アルゴリズム、及び、該第二適応アルゴリズム実行部において実行される適応アルゴリズムが、いずれも学習同定法である、請求項26記載のデジタルフィルタ。
- 該第一適応アルゴリズム実行部の適応アルゴリズムにおいて、フィルタ係数の更新が許容されるフィルタタップでのフィルタ係数更新可能範囲の最大値の合計値が、1又はその近傍の値である、請求項26又は27記載のデジタルフィルタ。
- 該第一適応アルゴリズム実行部の適応アルゴリズムにおいて、フィルタ係数の更新が許容されるフィルタタップでのフィルタ係数が0又は正値に制限される、請求項26乃至28のいずれか一の項に記載のデジタルフィルタ。
- 音声信号入力部と、音声信号出力部と、フィルタとを備え、
該音声信号入力部に周期性騒音を含む音声信号が入力され、
音声信号入力部に入力された音声信号が該フィルタに入力され、
該音声信号入力部に入力された音声信号から該フィルタの出力信号を減ずることによって生成される信号が該音声信号出力部から出力され、
該フィルタが請求項1乃至29のいずれか一の項に記載のデジタルフィルタである、周期性騒音低減装置。 - 第一騒音低減装置と、その後段に直列に接続された第二騒音低減装置とを備える騒音低減装置であって、
該第一騒音低減装置と該第二騒音低減装置のうちの一方が、請求項30記載の周期性騒音低減装置であり、
他方が、線型予測フィルタを使った騒音再合成法に基づいて騒音を低減させる装置である、騒音低減装置。 - 第一マイクロホンと、第二マイクロホンと、スピーカと、フィルタとを備え、
該フィルタが請求項11乃至25のいずれか一の項に記載のデジタルフィルタであり、
該第一マイクロホンに周期性騒音が入力され、
該第一マイクロホンの出力信号が該フィルタに入力され、
該フィルタの出力信号が該スピーカに送出され、
該周期性騒音と該スピーカからの放射音とが該第二マイクロホンに入力され、
該第二マイクロホンの出力信号が適応アルゴリズム実行のための誤差信号として該フィルタに入力される、周期性騒音低減装置。
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