JP4689136B2 - 作業現場に配備された作業機械の実稼動時間の検出方法、データ収集・管理システム、および基地局 - Google Patents

作業現場に配備された作業機械の実稼動時間の検出方法、データ収集・管理システム、および基地局 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、作業現場に配備される油圧ショベルのごとき建設用作業機械に対し基地局を設け、基地局と作業機械の間に通信回線を形成して両者の間で情報の送受を可能にし、遠隔地に在る基地局で作業機械の正確な稼動時間を把握する作業機械の実稼動時間の検出方法、およびユーザやディーラ等の情報利用者にとって利用しやすい作業機械のデータ収集・管理システムに関する。さらに本発明は上記の各システムを構築する基地局に関する。
背景技術
従来の関連技術を開示する文献として特開平1−288991号公報を挙げる。この公報はメンテナンスモニタ装置を開示する。このメンテナンスモニタ装置は、建設機械に組み込まれたオイルやオイルフィルタ等の部品の交換時期をオペレータに知らせる。文献による装置では、交換時期までの残り時間を知らせることができる。
最近、油圧ショベルのごとき建設用作業機械において、高性能コンピュータと高機能プログラムによるインテリジェント化、ユーザでの自由な作業変更に対してITを活用する融通性の高度化、作業機械を製造するメーカでITを活用して高機能作業機械の管理(データの収集・転送)、個々の作業機械の故障診断や個別メンテナンス、ユーザへの高度なサービスの提供・提案の必要性が高まっている。かかる状況において、従来装置はいずれも十分に対応できるものではなく、ITを活用したより高度なシステムの構築が望まれている。
中でも、部品交換の観点で、油圧ショベル等の正確な稼動時間、すなわち実際の稼動時間(以下「実稼動時間」という)の情報を得ることが最も重要である。実稼動時間を知ることができなければ、最適なタイミングで部品交換を行うことができない。
例えば油圧ショベルにおける交換部品として、エンジンオイル、エンジンオイルフィルタ、作業機であるフロントのバケット爪、フロントピン(例えばブームとアームの連結ピン)、フロントピン周りのブッシュ、旋回ミッションオイル、旋回ミッションシール、走行ミッションオイル、走行ミッションシール、走行シュー等がある。このうち、エンジンオイル、エンジンオイルフィルタは主にエンジンの稼動に関連する部品であり、バケット爪、フロントピン、ブッシュは主に掘削作業に関連する部品であり、旋回ミッションオイル、旋回ミッションシールは主に旋回動作に関連し、走行ミッションオイル、走行ミッションシューは主に走行に関連する。従来の稼動時間の検出方法によれば、通常、エンジンの駆動時間を積算して稼動時間とみなしていたが、厳密には実稼動時間とは異なるものである。すなわちエンジンが駆動していたとしても掘削作業が行われていなければ、フロントピン、フロントブッシュの摩耗あるいはかじれの現象に影響はほとんどない。他の走行、旋回に関連する部品についても同様である。従って上述した従来技術によるメンテナンスモニタでは、まだ交換時期に余裕がある段階であって交換をすることとなり、無駄があった。逆に油圧ショベルの正確な稼動時間である実稼動時間を知ることができれば、ユーザに対しても最適なタイミングでメンテナンス情報を提供でき、サービスの向上を図ることができる。
さらに、通常、油圧ショベル等は作業現場に配備されている。当該油圧ショベル等は過酷な環境や条件で作業を行うために、そのメンテナンス(機械本体の状態の維持・管理・保守)が重要となる。従来ではメンテナンスのために、サービス保守員が作業現場に赴いて予め用意されているチェックシートを用いて所定の項目につきチェックを行うようにしていた。
従来のメンテナンスのやり方では、サービス保守員が得たチェックデータは保守・管理会社等(メーカ、ディーラ、レンタル会社のいずれかに基づいて運営される)で管理され、ユーザの側では、自身が使用する作業機械について十分なメンテナンス情報を得られるという体制になっていなかった。またメーカやディーラやレンタル会社においても、管理の観点で、遠隔地の作業現場に存する作業機械について、リアルタイムでメンテナンス情報を得ることができなかったし、利用がしやすい形式でメンテナンス情報が収集・管理されていなかったという問題があった。
本発明の目的は、油圧ショベルのような建設用作業機械において実際に作業している時間を高い正確度で把握し、最適なタイミングで部品交換を行うことができ、様々なメンテナンス上の観点あるいはオペレータの労働管理で役立つ作業現場に配備された作業機械の実稼動時間の検出方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、建設用作業機械について日報形式でメンテナンス情報を収集・管理し、リアルタイムでメンテナンス情報を利用すると共に、利用性が高い書式でメンテナンス情報を得ることを企図した作業現場に配備される作業機械のデータ収集・管理システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、遠隔の地にある作業現場に配置される多数の作業機械を管理する基地局を提供することにある。
発明の開示
本発明に係る作業機械の実稼動時間の検出方法は、上記目的を達成するために、次のような手順に基づいて構成されている。
この実稼動時間の検出方法は、作業現場に配置される作業機械と、基地局を含み、作業機械と基地局は互いに通信回線を経由して情報の送受を行えるように構成されたシステムに適用される方法である。作業機械は、記憶部、作業動作についての機械状態量(作業機械の状態量)を入力する制御部、離れた場所に在る外部との通信を可能にする通信装置を備える。基地局は、離れた場所に在る外部との通信を可能する通信装置と、作業機械の号機を同定しかつ制御部との間で情報の送受を行うセンタサーバ(以下「管理サーバ」という)と、この管理サーバに管理されかつ作業機械の機種ごとの情報、作業機械(号機)ごとの動作に関する情報を記憶するデータベースとを備えている。作業機械の制御部と基地局の管理サーバは、各通信装置と通信回線を経由して情報の送受を行えるように構成されている。
上記システムの構成において、制御部は機械状態量が所定条件を満たす継続時間を計測して記憶部に記憶し、かつ継続時間の計測データを基地局の管理サーバへ送信する。他方、管理サーバは継続時間の計測データを受信して累積稼動時間を算出する。継続時間の計測データを基地局の管理サーバへ送信することは、電源投入キー(エンジンキー)のオフ状態を条件にすることが好ましい。
上記の実稼動時間の検出方法では、単純に作業機械のエンジンなどの駆動時間を利用してこれを稼動時間としてみなすのではなく、エンジン回転数等の機械状態量を利用し、実際の稼動状態を満たしている機械状態量のみを検出して、その継続時間を計測して記憶部に記憶し、好ましくはキーオフの条件のもとで管理サーバへ送り、ここで累積稼動時間を算出することにより、実際の稼動時間(実稼動時間)を求めることができる。
上記の実稼動時間の検出方法において、上記の機械状態量としては、エンジン回転数、またはポンプ吐出圧、または操作パイロット圧、またはこれらの組合せが用いられる。それぞれの機械状態量について、所定条件が設定されている。これによりエンジンの実稼動時間、油圧回路において大きな負荷が加えられた時間、掘削・走行・旋回等の実時間をそれぞれ求めることができ、最適なメンテナンス時期を把握することができる。
さらに作業機械から基地局への所定データの伝送は、データ伝送可能な携帯端末を用いて行うことができる。携帯端末は例えば操作員によって用意される。当該携帯端末で作業機械の記憶部に記憶された上記の継続時間の計測データを読出し、基地局の管理サーバに送信する。上記携帯端末は好ましくは携帯電話である。
また管理サーバは作業機械の号機ごとの累積稼動時間を算出することで特徴づけられる。この管理サーバは、作業機械の号機ごとの累積稼動時間に基づいてメンテナンス残余時間を算出し、通信装置を介してメンテナンス残余時間に係るデータを前記作業機械に送信する。さらに管理サーバは作業機械の号機ごとの各部品の累積稼動時間を算出し、多数の作業機械の累積稼動時間の統計的処理を行って平均的累積稼動時間を求め、多数の作業機械の各々に各部品の交換時期情報を送信する。
次に、本発明に係る作業機械のデータ収集・管理システムは、上記目的を達成するために、次のように構成される。
データ収集・管理システムは、上記と同様に、遠隔の地に在る作業現場に配置される作業機械と、基地局を含んで構成される。作業機械は、作業機械の状態量と各種事象のデータを入力して記憶部に記憶させる制御部と、離れた場所に在る外部との通信を可能にする通信装置とを備えている。基地局は、離れた場所に在る外部との通信を可能する通信装置と、作業機械の号機を同定しかつ作業機械の制御部との間で情報の送受を行う管理サーバと、この管理サーバによって管理されかつ作業機械の機種ごとの情報、号機ごとの情報を記憶するデータベースとを備えている。作業機械の制御部と基地局の管理サーバは、互いに、各通信装置と通信回線を経由して情報の送受を行えるように構成されている。そして、作業機械の記憶部に記憶された機械状態量と各種事象のデータは基地局に送られ、基地局の管理サーバは、機械状態量と各種事象のデータを、所定の書式でデータベースに記憶するように構成されている。
上記の構成において好ましくは所定の書式は日報形式である。機械状態量と各種事象のデータは、通信衛星を利用した上記通信回線を経由して、Eメールの添付資料の形式で作業機械から基地局へ伝送される。さらに機械状態量と各種事象のデータは、携帯型パソコンにダウンロードされ、インターネット網または専用回線を経由して、作業機械から基地局へ送られ得る。
上記の構成において、好ましくは、ユーザやデーラ等の情報利用者は、コンピュータ端末を利用して基地局の管理サーバにアクセスし、データベースにて上記の所定書式で管理される上記データについてEメールによる配信を受けることができる。
さらに機械状態量と各種事象のデータは、データ伝送可能な携帯電話によりインターネット網または専用回線を経由して、作業機械から基地局へ送ることも可能である。
さらに管理サーバは、多数の作業機械の各々の日報方式の機械状態量と各種事象のデータに基づいて各種時間の積算データを算出する。また管理サーバは、作業機械の号機ごとの各種時間の積算データの統計的処理を行って平均的値を求め、多数の作業機械の各々に各部品の交換時期情報を送信する。
次に本発明に係る基地局は次の通り構成される。
この基地局は、各作業現場に配置される多数の作業機械の作業能力を個別にまたは一括して管理するための基地局である。この基地局は、多数の作業機械の各々が備える通信装置との間で通信を行う通信装置と、多数の作業機械の各々の号機を同定し、かつ通信装置を介して作業機械の制御部との間で情報の送受を行う管理サーバと、管理サーバに管理されかつ作業機械の機種ごとの情報、作業機械ごとの動作に関する情報を記憶するデータベースとを備えている。
上記の構成において、管理サーバは作業機械の号機ごとの累積稼動時間を算出する。管理サーバは、作業機械の号機ごとの累積稼動時間に基づいてメンテナンス残余時間を算出し、通信装置を介してメンテナンス残余時間に係るデータを作業機械に送信することができる。さらに管理サーバは、作業機械の号機ごとの各部品の累積稼動時間を算出し、さらに多数の作業機械の前記累積稼動時間の統計的処理を行って平均的累積稼動時間を求め、この平均値と個別の作業機械の累積稼動値を比較して、多数の作業機械の各々に各部品の交換時期情報を送信することができる。
さらに管理サーバは、多数の作業機械の各々の日報方式の機械状態量と各種事象のデータに基づいて各種時間の積算データを算出することができる。管理サーバは、作業機械の号機ごとの前記各種時間の積算データの統計的処理を行って平均的値を求め、多数の作業機械の各々に各部品の交換時期情報を送信する。
さらに基地局はウェブサーバ(社外向けサーバ)を備えている。このウェブサーバは、多数の作業機械の各々を使用するユーザからのアクセスに応じて、前記データの送信を行う、または各部品の交換時期情報を知らせるホームページを備える。また上記のデータまたは各部品の交換時期情報は報告書ファイルを添付したEメールで送信することもできる。
発明の実施するための最良な形態
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
第1図は本発明が適用される全体システムの構成を概略的に示している。この実施形態では、作業機械として油圧ショベル1の例が示され、当該全体システムを構成する要素として油圧ショベル1を製造・販売するメーカ2、油圧ショベル1を使用するユーザ3が示されている。この全体システムで、油圧ショベル1は作業現場またはその近くに配備されている。この油圧ショベル1に対してメーカ2やユーザ3は空間的または地理的に離れた位置に存在する。この全体システムにおいて、油圧ショベル1とメーカ2とユーザ3の間を接続するため、IT(情報技術)が活用され、インターネット網11、社内LAN12、通信衛星13aを利用した通信回線13が設けられている。油圧ショベル1においては、コンピュータによって構成された制御装置14とアンテナ15を含む通信装置が装備されている。この実施形態の構成では第2図に示すごとく通信装置は制御装置14の中に含ませている。メーカ2においては基地局16が設けられ、この基地局16には管理サーバ17とデータベース18が配置されている。管理サーバ17は、このシステムの中心に位置し、センタサーバとして機能する。作業現場に配置された油圧ショベル1の制御装置14とメーカ2の基地局16の間は、例えばサービス担当者が用いるノートパソコン(携帯型パソコン)19を利用したダウンロードおよび社内LAN(専用回線)12を経由して、あるいは、通信回線13を経由して、定期的または不定期的に必要な情報(データ)の送受を行えるように接続されている。
ここで、油圧ショベル1の側から基地局16に対して送られるデータは、例えば、油圧ショベル1の作業動作に関する機械状態量(作業機械の状態量)や油圧ショベル1で生起する各種事象についてのデータである。
上記の構成において、油圧ショベル1と基地局16との間のデータの送受に関して、さらに、データ伝送を行うことのできる携帯端末、代表的には携帯電話を用いることができる。携帯端末や携帯電話は、専用のインターネット網や専用回線を経由して、基地局16の管理サーバ17とデータ伝送可能な状態で接続される。
油圧ショベル1で発生した情報やデータはすべて基地局16の管理サーバ17に送信され、ここで必要な処理が行われ、所定の書式でデータの記憶が行われる。油圧ショベル1から送信されてきた情報(データ)に対して、管理サーバ17は必要に応じて情報を送信する。こうして、油圧ショベル1に関する作動状態または設定状態等のデータはデータベース18に記憶され、管理される。
メーカ2においては、社内LAN12を介して支店20とつながっている。従って支店20における営業担当者あるいはサービス担当者20aはそこに配置される入力端末20bを用いて管理サーバ17およびデータベース18にアクセスすることができ、故障診断や品証情報について仕事上必要なデータを検索し、取り出して活用することができる。またメーカ2には社内LAN12に接続された社外向けサーバ21が設けられている。
上記の社外向けサーバ21を利用しインターネット網11を経由してユーザ(またはディーラ等)3に対して必要な情報を提供し、油圧ショベルの活用方法、および部品交換等のメンテナンスに関してさまざまな提案を行うことが可能となっている。他方、ユーザ3の側からも、積極的に端末でインターネット網11、社外向けサーバ21、管理サーバ17へアクセスして、必要なメンテナンス情報を得ることが可能となっている。
より具体的には、上記の社外向けサーバ21は、ウェブサーバとして構築されている。社外向けサーバ21は基地局16の一部として構成される。当該社外向けサーバ21は、ホームページを有し、このホームページを介してユーザ3、支店20、その他の営業所、第三者等に必要な情報を掲示または提供する。ユーザ3等は、インターネット網11を介して社外向けサーバ21の上記ホームページにアクセスし、所有する油圧ショベルにおける各部品の交換時期の情報を得ることができる。
なお、基地局16の管理サーバ17は、別に設けられたテストデータ(修理点検情報や部品交換情報)を格納するコンピュータ22に接続されている。コンピュータ22に格納されるデータも適宜に管理サーバ17にダウンロードされ、データベース18に記憶される。
上記の構成において、メーカ2の代わりに、これに類似する会社が、管理サーバ17とデータベース18と社外向けサーバ21が備えられた基地局16を運営することも可能である。類似する会社としては、ディーラ、レンタル会社、リース会社、中古機械販売・管理会社などが存在する。
第2図に上記油圧ショベル1の側面図を拡大して示す。油圧ショベル1は、油圧モータにより走行する下部走行体31と、エンジンと油圧ポンプと油圧配管と電源バッテリと運転室33等が設置されている上部旋回体32と、ブーム34とアーム35とバケット36からなるフロント機構部37を備えている。バケット36は作業実施機構部38であり、ユーザにおいて作業に応じて自由に交換・変更される部分である。この油圧ショベル1では、例えば運転室33の箇所に上記制御装置14とアンテナ15を備えている。制御装置14は主コントローラ41と通信装置42から構成されている。
第3図は、多数の作業現場のそれぞれに配備された油圧ショベル1と基地局16との関係を模式的に示す図である。各油圧ショベル1の制御装置14は主コントローラ41と通信装置42とアンテナ15を備えている。基地局16には通信装置16aと管理サーバ17とデータベース(DB)18が備えられる。主コントローラ41に対しては、必要に応じて情報を主コントローラ41に与えるためのテンキー43が適宜に接続される。さらに主コントローラ41には、入力部44、および油圧ショベル1の各部に設けられた複数のセンサ45、警報器等の各種事象を発生する複数の出力発生器47から各種の機械状態量や事象のデータについての信号が入力される。第3図において示された多数の油圧ショベル1の制御装置14の各々と基地局16の管理サーバ17との間では、通信衛星13aによる通信回線が形成され、情報の送受信が行われる。
また第3図において、基地局16とユーザ3の間では、第1図で説明したごとく社外向けサーバ21およびインターネット網11等からなる通信回線を経由して情報の送受が行われる関係が示される。
なお第1図では、併せて、上記ノートパソコン19から社内LAN12を経由して基地局16の管理サーバ17へデータを送信する構成が示されている。
次に、第4図を参照して主コントローラ41と通信装置42の内部構成、およびそれらの周辺部分の構成をより詳しく説明する。主コントローラ41は、CPU(中央処理ユニット)401、メモリ402、入力インターフェース403、出力インターフェース404、入出力インターフェース405を備えている。メモリ402には、各種の作業動作のための複数の制御プログラム406と、各種のデータ407などが記憶されている。
データ407は、作業動作の制御に必要なデータ(制御パラメータと定数)、および作業動作の際に発生する機械状態量(エンジン回転数、ポンプ圧、操作パイロット圧、負荷圧、走行時間、旋回時間、掘削時間等)のデータ、警報器等の出力発生器が出力する各種事象のデータなどである。
入力インターフェース403には、運転室33に設けられた運転操作盤上の上記入力部44、油圧ショベル1の油圧系または電気系等の各部に設けられた複数の上記センサ45から出力される信号が入力される。センサ45からの信号は機械状態量に関する信号である。出力発生器47からの信号は各種事象に関する信号である。また入力インターフェース403は接続端子408を有し、この接続端子408には前述のテンキー43が必要に応じて自在に接続される。入出力インターフェース405を介して上記通信装置42に接続される。通信装置42は通信コントローラ409と送受信部410を含んでいる。出力インターフェース404を介して駆動・制御系46が接続される。CPU401は、駆動・制御系46に対してその動作を指示する指令値または設定値を与える。これらの指令値または設定値に基づいて駆動・制御系46の動作が制御され、フロント機構部37の先部に設けられたバケット36等の上記作業実施機構部38に作業のために必要な動作を行わせる。
なお作業実施機構部38としては、バケットの代わりに、その他に、ブレーカ、ロングアーム、幅広バケットなどがある。作業実施機構部38は必要とされる作業に応じてフロント機構部に対して自在に取り付け・取り外しされ、アタッチメント部品として使用される。作業実施機構部38は、通常、機種ごとに標準アタッチメントとしてメーカによって用意されている。また作業実施機構部38には、ユーザの事情に応じメーカにとって非標準品である部品が取り付けられて使用される場合もある。以上のように、油圧ショベル1の作業実施機構部38は変更が許容される箇所である。
上記において、センサ45から主コントローラ41に入力される機械状態量としては、少なくとも、エンジン回転数、ポンプ圧、操作パイロット圧(フロント、旋回、走行)、負荷圧である。主コントローラ41に入力されるこれらの機械状態量は、適宜に選択されて、後述するごとく主コントローラ41のCPU401における実稼動時間の算出に利用される。
次に、前述のシステム構成に基づいて、第5図を参照して作業機械の実稼動時間の検出方法の基本的な実施形態を説明する。第5図は、油圧ショベル1側と基地局16側での各動作のフローチャートと、フローチャート間での通信回線13を利用した情報の送受関係を示している。
第5図に示したフローチャートを説明する。第5図に示した検出方法では実稼動時間の検出のためにエンジン回転数を利用している。
第5図において最初に油圧ショベル1側の動作を説明する。最初のステップS11では、実稼動時間に相当する計測用の変数Tと、フラグFが、それぞれ0に設定される。次の判断ステップS12では、主コントローラ41に入力されたエンジン回転数(N)が予め設定された特定のエンジン回転数Nと比較され、NよりもNが大きいかまたは等しいときにステップS13で変数Tが1つだけカウントアップされる。さらに次のステップS14においてフラグFが1になるように設定される。その後、判断ステップS12の上流側に移行する。エンジン回転数NがNよりも大きいかまたは等しいという条件を満たす限り、上記ステップS12〜S14が繰り返され、変数Tの値は増加する。この状態では、判断ステップS12で与えられた条件は油圧ショベル1が実際に稼動していることを意味しているので、実稼動時間が計測されていることを意味している。このことは、フローチャート上の動作としては判断ステップS12で与えられた条件が満たされている限り、当該条件が継続する時間が実際の稼動時間であるということに基づいている。判断ステップS12においてエンジン回転数Nが特定のエンジン回転数Nよりも小さくなった場合には、隣の判断ステップS15へに移行する。この判断ステップS15ではフラグFが1であるか否かが判断される。F=1である場合には、実稼動時間が計測されたのであるから、当該実稼動時間を表すTの値を時間に換算する(ステップS16)。換算処理で得られた時間は実稼動時間としてメモリ402に加算され記憶される(ステップS17)。次の判断ステップS18では、油圧ショベル1の動作状態を保持する電源投入キー(エンジンキー)がオフであるか否かが判断される。電源投入キーがオフでないときには、上記の最初のステップS11に戻る。電源投入キーがオフであるときには、メモリ402に記憶された実稼動時間のデータを上記通信装置42および通信回線13を経由して基地局16へ送信する(ステップS19)。
他方、基地局16の側では、判断ステップS31で常時油圧ショベル1の側から実稼動時間に関するデータの入力があるか否かを判断している。データの入力がない場合には、当該判断を繰り返しているにすぎない。上記データの入力があった場合には、当該データを読み込む(ステップS32)。そして次の段階で、実稼動時間としての累積稼動時間を算出する(ステップS33)。基地局16のデータベース18には予め油圧ショベル1について号機ごとのメンテナンス時間のデータが記録・管理されているので、このデータを利用して、管理サーバ17は実稼動時間のデータを基地局16の側へ送信した油圧シャベル1のメンテナンス残余時間を算出する(ステップS34)。このメンテナンス残余時間は、油圧ショベル1を使用するユーザ3にとって極めて重要な情報である。そこでステップS35では、第1図で説明したごとくインターネット網11等を利用してユーザ3に対して実稼動時間やメンテナンス残余時間、部品の交換時期などの情報を送信する。
ユーザ3においては、上記実稼働時間等の情報を用いて油圧ショベル1に用いられる各種の消耗部品、特にエンジンの稼動に直接関連する部品の交換時期を判断し、部品交換を行う。
次に、第6図を参照して作業機械の実稼動時間の検出方法の他の実施形態を説明する。この実施形態は掘削用の操作パイロット圧を検出するものであり、実際の掘削時間を検出するものである。全体の構成等については、上述した実施形態と同等であり、油圧ショベル側の動作のフローについて説明する。
第6図において、最初のステップS50では、実稼動時間に相当する計測用の変数TとフラグFとがそれぞれ0に設定される。次の判断ステップS51では、主コントローラ41に入力された操作用パイロット圧のうちブーム、アーム、バケットのパイロット圧(P)が予め設定された特定のパイロット圧PFOと比較され、PFOよりもPが大きいかまたは等しいときにステップS52で変数Tが1つだけカウントアップされる。さらに、次のステップS53においてフラグFが1になるように設定される。その後、判断ステップS51の上流側に移行する。パイロット圧PがPよりも大きいかまたは等しいという条件を満たす限り、上記ステップS51〜S53が繰り返され、変数Tの値は増加する。この状態では、判断ステップS51で与えられた条件は油圧ショベル1が実際に稼動していることを意味しているので、掘削の実稼動時間が計測されていることを意味している。このことは、フローチャート上の動作としては判断ステップS51で与えられた条件が満たされている限り、当該条件が継続する時間が実際の掘削稼動時間であるということに基づいている。判断ステップS51においてパイロット圧Pが特定のパイロット圧Pよりも小さくなった場合には、隣の判断ステップS54へに移行する。この判断ステップS54ではフラグFが1であるか否かが判断される。F=1である場合には、掘削の実稼動時間が計測されたのであるから、当該掘削実稼動時間を表すTの値を時間に換算する(ステップS55)。換算処理で得られた時間は実稼動時間としてメモリ402に加算され記憶される(ステップS56)。次の判断ステップS57では、油圧ショベル1の動作状態を保持する電源投入キー(エンジンキー)がオフであるか否かが判断される。電源投入キーがオフでないときには、上記の最初のステップS50に戻る。電源投入キーがオフであるときには、メモリ402に記憶された実稼動時間のデータを上記通信装置42および通信回線13を経由して基地局16へ送信する(ステップS58)。以後の基地局16における処理は上述した基本の実施形態の場合と同様であり、その説明は省略する。
上記の第2実施形態によれば掘削の実稼動時間を求めることができ、特にフロントの掘削作業に関する部品(フロントピン、ブッシュ)等の交換時期を正確に求めることができる。
前述の実稼動時間の検出方法の実施形態によればエンジン回転数が利用されたが、前述のポンプ吐出圧や操作パイロット圧を利用しても、同様の条件(所定圧以上、所定時間以上等)を設定することによって、油圧ショベルの実際の稼動時間、すなわち実稼動時間を求めることが可能となる。
なお実稼動時間を計測する条件としては、その他に、操作レバーが使用されている時間などを使用することもできる。
また基地局16側での各油圧ショベルの実稼動時間やメンテナンスに関するデータの管理の仕方としては、もっとも好ましくは、すべての油圧ショベル1について号機ごとに実稼動時間のデータが記憶・管理され、それによって統計的処理に基づいて、例えば機種ごと、号機ごと、部品ごと、作動油等のメンテナンス時間、最適な部品交換時期等の情報を得ることが可能となり、その後のユーザに提供するメンテナンスサービスに非常に役立つものとなる。
管理サーバ17における上記の統計的処理として、好ましくは、油圧ショベルの号機ごとの各部品の累積稼動時間を算出し、多数の油圧ショベルの累積稼動時間の平均的累積稼動時間を求め、多数の油圧ショベルの各々に各部品の交換時期情報を送信する。こうしてユーザに各部品の交換時期を知らせる。
上記の部品の交換時期のユーザに対する報告は、前述のごとく社外向けサーバ21のホームページにおける表示を介して行うこともできるし、また報告書ファイルを添付したEメールを用いて行うこともできる。さらに故障が発見された場合には、Eメールによって早急にユーザに知らせるように構成される。
管理サーバ17側で累積稼動時間の算出を行うことができるので、各油圧ショベルの稼動時間に関して累積時間に係るデータを基地局16側でバックアップとして保存することができる。
上記の実施形態では、実稼動時間の検出方法を油圧ショベルに適応した例を説明したが、作業機械はこれに限定されない。また上記油圧ショベルでは制御プログラムを利用した電子制御式のショベルであったが、電子制御式でない作業機械であっても本発明に係る実稼動時間の検出方法を適用することができる。また上記の実施形態では、油圧ショベルから基地局への送信を電源投入キーがオフであることを条件に行ったが、これに限定されない。かかる送信は、通常、深夜等の通信トラフィック量が少ない時に行うのが好ましいので、電源投入キーがオフの状態であることが好ましい。
次に、第7図〜第9図を参照して作業現場に配備される油圧ショベル1のデータ収集・管理システムについて説明する。
油圧ショベル1の主コントローラ41のメモリ402には、上記のセンサ45や出力発生器47から入力されるデータが、定められた書式で記憶される。そのデータとしては、前述のごとく、作業動作の際に発生する機械状態量(エンジン回転数、ポンプ圧、操作パイロット圧、負荷圧、走行時間、旋回時間、掘削時間等)のデータ、警報器等の出力発生器が出力する各種事象のデータである。
第9図の左側の領域に油圧ショベル1のメモリ402内に記憶されるデータの構造の一例を示す。メモリ402には、a.日報のデータ101、b.警報のデータ102、c.頻度分布のデータ103が記憶される。日報のデータ101は、油圧ショベル1を特定する車体ID、日報の年月日、エンジン稼動時間(エンジン回転数、ポンプ圧等)のデータ、走行と掘削と旋回の時間に関するデータ等が含まれている。なお、走行、掘削、旋回時間は、例えば各操作レバーを操作している時間、あるいは、その操作に伴う油圧系のパイロット圧の上昇を検出し、所定圧以上の時間を求めることにより検出することができる。日報のデータ102は日ごとの単位で記憶されている。警報のデータ102は、油圧ショベル1の機械本体の各部に設けられた警報器すなわち出力発生器47から出力される警報信号を管理記録してなるデータである。頻度分布のデータ103は例えばエンジン回転数の変動状態において回転数ごとの発生状態の分布特性を作成し、記憶したものである。
主コントローラ41のメモリ402にCPU401のデータ処理機能によって生成され、整理して上記のごとき書式で記憶されるデータ101,102,103は、定期的にまたは不定期的に基地局16の側の管理サーバ17に送信され、データベース18に管理して記憶される。定期的なデータ送信は、第1図に示すごとく、通信衛星13aを利用する通信回線13を経由して例えば深夜等の通信トラフィック量が低い時を利用して毎日行われる。不定期的なデータ送信は、同様に第1図に示されるごとく、作業現場に赴いたサービス担当者がノートパソコン19を利用して、データをダウンロードし、インターネット網11を経由して、送る場合である。油圧ショベル1が配備される作業現場は、例えば世界各地における過酷な環境の場所も多いので、通常は、リアルタイムでデータを取得する目的で通信回線13を利用した定期的なデータ送信が行われるものとする。不定期的なデータ送信は海外のディーラによって例えば年に数回という形で行われる。
油圧ショベル1の側から基地局16の管理サーバ17へのデータ送信の具体的な仕組の一例を第8図に示す。第8図において、201は作業現場の領域であり、202は基地局16側の領域である。領域201と領域202の間の区間203は、本実施形態の場合には通信会社が介在する区間である。
第8図において、油圧ショベル1では、データ送信のルートとして2つのルート204,205が示されている。ルート204は通信回線13を利用するデータ送信ルートであり、ルート205はノートパソコン19とインターネット網11を利用するデータ送信ルートである。ルート204の方は、通信衛星13aを含む通信回線13と上記通信会社の区間203を経由して基地局16の管理サーバ17へ送信される。この場合、以下に説明するようにEメールを利用してデータを送信する。そこで、基地局16の側ではEメールサーバ206が設けられる。従って、第1図に示した通信回線13の部分1301をさらに詳しく示すと、第7図に示すごとくなる。通信衛星13aから送信されるデータはEメールの形式で送られ、Eメールサーバ206にて受け付けられる。
ここでは第8図を参照してルート204でのデータ送信を説明する。油圧ショベル1の主コントローラ41は、通信装置42を介して、通信衛星13aに向かってメモリ402に記憶される上記データ101,102,103を送信する。このとき通信IDとデータ101〜103を合体して送る。通信衛星13aを経由した通信IDとデータは通信会社の受信装置207で受信され、その処理装置208で通信IDとデータが分離される。通信IDは、処理装置208に内蔵されたデータベース内の変換テーブルから対応する送信先の会社(H社)のアドレス209に変換される。データはファイル形式の文書データとしてファイル210に変換される。その後、H社アドレス209とファイル210は合体され、Eメール211として送出される。このEメール211は、H社のアドレス情報に従って基地局16のEメールサーバ206に配信される。その後、管理サーバ17は、Eメールサーバ206からファイル210が添付されたEメール211を受け取る。管理サーバ17はEメール211からファイル210、すなわち上記データ101〜103を取り出し、データベース18に格納する。
油圧ショベル1から管理サーバ17へ送信されるデータの構造を、さらに詳しく示すと、第9図のようになる。データ送信の際において、データには、上記データ101〜103に対してヘッダーとして油圧ショベル1の機種と号機のデータが付加されている。従って、基地局16のデータベース18に記憶されるときには、212に示すごとく機種(例えばA)と号機(例えば0010)が特定された状態において、日報、警報、頻度分布の各データがまとめて管理されるようになっている。
以上のごとくして基地局16側では、通信回線13等のルート204を利用して、遠隔の地に在る例えば多数の油圧ショベルから上記データを定期的に収集し、そのデータベース18に管理することができる。この場合において、管理サーバ17は、第9図の213に示されるごとく、収集したデータを利用してエンジン稼動時間の積算等、各種時間の積算データを作成する等のデータの加工処理、統計的処理を行うことが可能である。
管理サーバ17による上記の統計的処理によれば、好ましくは、油圧ショベル(作業機械)の号機ごとの各種時間の積算データの平均的値を求める。この平均値と個別の油圧ショベルの積算値とを比較することにより、多数の油圧ショベルの各々における各部品の交換時期を算出することができる。このような統計的処理を行うことによって、さらに、多数の油圧ショベルの各々に各部品の交換時期情報を知らせることが可能となる。
上記のごとくして基地局16のデータベース18に管理される油圧ショベル1等のデータは、加工された状態で、インターネット網11を介してユーザ3に提示することもできるし、ユーザ3自ら管理サーバ17およびデータベース18にアクセスしてメンテナンス上の必要な情報を得ることができる。
すなわち前述のごとく、ユーザの各油圧ショベルに対して部品の交換時期情報を知らせる手段としては、基地局16の社外向けサーバ21のホームページを経由して送る手段と、報告書ファイルを添付したEメールを利用する手段がある。
上記実施形態では、データ収集・管理システムを油圧ショベルに適応した例を説明したが、作業機械はこれに限定されない。また制御プログラムを利用した電子制御式の例を説明したが、電子制御式でない作業機械であっても本発明を適用することができるのは勿論である。
以上の説明で明らかなように本発明によれば、油圧ショベル等の建設用作業機械において実際に作業している時間、エンジン稼働時間、掘削、走行、旋回時間ポンプ圧が高い時間等、すなわち実稼動時間を高い正確度で把握し、最適なタイミングで部品交換を行うことができ、さらに様々なメンテナンス上の利点をもたらし、オペレータの労働管理で役立たせることができる。さらに、油圧ショベル等の建設用作業機械について日報形式でメンテナンス情報を収集・管理し、リアルタイムでメンテナンス情報を利用することができ、さらに利用性が高い書式でメンテナンス情報を得ることができる。
産業上の利用可能性
遠隔の地の多数の作業現場に配備される油圧ショベル等に対し基地局を設け、基地局で、油圧ショベル等の正確な稼動時間を把握する。ユーザやディーラ等の情報利用者にとって利用しやすい作業機械のデータ収集・管理システムを構築する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明が適用される全体のシステム構成を示す図であり、
第2図は、本発明が適用される作業機械の一例として油圧ショベルを示す側面図であり、
第3図は、本発明が適用されるシステムの要部構成を概略的に示すシステム構成図であり、
第4図は、本発明を実現する主コントローラ等の内部構成および周辺関連部分の構成を示すブロック構成図であり、
第5図は、本発明に係る作業機械の実稼動時間の検出方法の基本的実施形態を示すフローチャートであり、
第6図は、本発明に係る作業機械の実稼動時間の検出方法の他の実施形態を示すフローチャートであり、
第7図は、本発明に係る作業機械のデータ収集・管理システムで利用されるEメールサーバを示す通信回線の構成図であり、
第8図は、本発明に係る作業機械のデータ収集・管理システムでのデータ送信ルートの構成を示す図であり、
第9図は、本発明に係る作業機械のデータ収集・管理システムにおけるデータ構造の一例を説明する図である。

Claims (30)

  1. 記憶部と、作業動作についての機械状態量を入力する制御部と、離れた場所に在る外部との通信を可能にする第1通信装置とを備え、作業現場に配置される作業機械と、
    離れた場所に在る外部との通信を可能する第2通信装置と、作業機械の号機を同定しかつ前記制御部との間で情報の送受を行うセンタサーバと、このセンタサーバに管理されかつ作業機械の機種ごとの情報、作業機械ごとの動作に関する情報を記憶するデータベースとを備える基地局とを含み、
    前記作業機械の前記制御部と前記基地局の前記センタサーバは、それぞれ、互いに、前記の各通信装置と通信回線を経由して情報の送受を行えるように構成されたシステムに適用され、
    前記制御部は前記機械状態量が実際の稼動に対応する所定条件を満たす継続時間を計測して前記記憶部に記憶し、かつ前記継続時間の計測データを前記基地局の前記センタサーバへ送信し、
    前記センタサーバは前記継続時間の計測データを受信して累積稼動時間を算出する、
    ことを特徴とする作業機械の実稼動時間の検出方法。
  2. 電源投入キーのオフを条件にして前記継続時間の前記計測データを前記基地局に送信することを特徴とする請求項1記載の作業機械の実稼動時間の検出方法。
  3. データ伝送可能な携帯端末を備え、この携帯端末で前記記憶部に記憶された前記継続時間の計測データを読出し、前記基地局のセンタサーバに送信することを特徴とする請求項1記載の作業機械の実稼動時間の検出方法。
  4. 前記携帯端末は携帯電話であることを特徴とする請求項3記載の作業機械の実稼動時間の検出方法。
  5. 前記機械状態量はエンジン回転数であり、このエンジン回転数が特定のエンジン回転数以上であることを前記所定条件とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機械の実稼動時間の検出方法。
  6. 前記機械状態量はポンプ吐出圧であり、このポンプ吐出圧が特定の圧力以上であることを前記所定条件とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機械の実稼動時間の検出方法。
  7. 前記機械状態量は操作パイロット圧であり、この操作パイロット圧が特定の圧力以上であることを前記所定条件とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機械の実稼動時間の検出方法。
  8. 前記機械状態量は、エンジン回転数とポンプ吐出圧と操作パイロットの組合せで定義される量であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機械の実稼動時間の検出方法。
  9. 前記センタサーバは前記作業機械の号機ごとの累積稼動時間を算出することを特徴とする請求項1記載の作業機械の実稼動時間の検出方法。
  10. 前記センタサーバは、前記作業機械の号機ごとの前記累積稼動時間に基づいてメンテナンス残余時間を算出し、前記通信装置を介して前記メンテナンス残余時間に係るデータを前記作業機械に送信することを特徴とする請求項9記載の作業機械の実稼動時間の検出方法。
  11. 前記センタサーバは前記作業機械の号機ごとの各部品の累積稼動時間を算出し、さらに前記多数の作業機械の前記累積稼動時間の統計的処理を行って平均的累積稼動時間を求め、前記多数の作業機械の各々に前記各部品の交換時期情報を送信することを特徴とする請求項9記載の作業機械の実稼動時間の検出方法。
  12. 実際の稼動に係る作業機械の状態量と各種事象のデータを入力して記憶部に記憶させる制御部と、離れた場所に在る外部との通信を可能にする第1通信装置とを備え、作業現場に配置される作業機械と、
    離れた場所に在る外部との通信を可能する第2通信装置と、作業機械の号機を同定しかつ前記制御部との間で情報の送受を行うセンタサーバと、このセンタサーバによって管理されかつ作業機械の機種ごとの情報、号機ごとの情報を記憶するデータベースとを備える基地局とを含み、
    前記作業機械の前記制御部と前記基地局の前記センタサーバは、互いに、前記の各通信装置と通信回線を経由して情報の送受を行えるように構成され、
    前記作業機械の前記記憶部に記憶された実際の稼動に係る機械状態量と各種事象の前記データは前記基地局に送られ、
    前記基地局の前記センタサーバは、機械状態量と各種事象の前記データを、所定の書式で前記データベースに記憶させ、かつ多数の作業機械の各々の日報方式の機械状態量と各種事象の前記データに基づいて各種時間の積算データを算出する、
    ことを特徴とする作業機械のデータ収集・管理システム。
  13. 前記所定の書式は日報形式であることを特徴とする請求項12記載の作業機械のデータ収集・管理システム。
  14. 機械状態量と各種事象の前記データは、通信衛星を利用した前記通信回線を経由して、Eメールの添付資料の形式で前記作業機械から前記基地局へ伝送されることを特徴とする請求項12記載の作業機械のデータ収集・管理システム。
  15. 機械状態量と各種事象の前記データは、携帯型パソコンにダウンロードされ、インターネット網または専用回線を経由して、前記作業機械から前記基地局へ送られることを特徴とする請求項12記載の作業機械のデータ収集・管理システム。
  16. 機械状態量と各種事象の前記データは、データ伝送可能な携帯電話によりインターネット網または専用回線を経由して、前記作業機械から前記基地局へ送られることを特徴とする請求項12記載の作業機械のデータ収集・管理システム。
  17. 情報利用者は端末装置を利用して前記基地局の前記センタサーバにアクセスし、前記データベースにて前記所定の書式で管理される前記データについてEメールによる配信を受けることを特徴とする請求項12または13記載の作業機械のデータ収集・管理システム。
  18. 前記センタサーバは、前記作業機械の号機ごとの前記各種時間の積算データの統計的処理を行って平均的値を求め、前記多数の作業機械の各々に前記各部品の交換時期情報を送信することを特徴とする請求項12記載の作業機械のデータ収集・管理システム。
  19. 各作業現場に配置される多数の作業機械の作業能力を個別にまたは一括して管理するための基地局であり、
    前記多数の作業機械の各々が備える通信装置との間で通信を行う通信装置と、
    前記多数の作業機械の各々の号機を同定し、かつ前記通信装置を介して前記作業機械の制御部との間で情報の送受を行うセンタサーバと、
    前記センタサーバに管理されかつ前記作業機械の機種ごとの情報、作業機械ごとの動作に関する情報を記憶するデータベースとを備え、
    前記センタサーバは、前記作業機械の号機ごとの実稼動時間に係る累積稼動時間を算出する、
    ことを特徴とする基地局。
  20. 前記センタサーバは、前記作業機械の号機ごとの前記累積稼動時間に基づいてメンテナンス残余時間を算出し、前記通信装置を介して前記メンテナンス残余時間に係るデータを前記作業機械に送信することを特徴とする請求項19記載の基地局。
  21. 前記センタサーバは前記作業機械の号機ごとの各部品の累積稼動時間を算出し、さらに前記多数の作業機械の前記累積稼動時間の統計的処理を行って平均的累積稼動時間を求め、前記多数の作業機械の各々に前記各部品の交換時期情報を送信することを特徴とする請求項19記載の基地局。
  22. 前記センタサーバは、前記多数の作業機械の各々の日報方式の機械状態量と各種事象のデータに基づいて各種時間の積算データを算出することを特徴とする請求項19記載の基地局。
  23. 前記センタサーバは、前記作業機械の号機ごとの前記各種時間の積算データの統計的処理を行って平均的値を求め、前記多数の作業機械の各々に前記各部品の交換時期情報を送信することを特徴とする請求項22記載の基地局。
  24. ウェブサーバを備え、ウェブサーバは前記多数の作業機械の各々を使用するユーザからのアクセスに応じて前記データの送信または前記各部品の交換時期情報を知らせるホームページを備えることを特徴とする請求項202123のいずれか1項に記載の基地局。
  25. 前記データまたは前記各部品の交換時期情報はEメールで送信されることを特徴とする請求項202123のいずれか1項に記載の基地局。
  26. 各作業現場に配置される多数の作業機械の作業能力を個別にまたは一括して管理するための基地局であり、
    前記多数の作業機械の各々が備える通信装置との間で通信を行う通信装置と、
    前記多数の作業機械の各々の号機を同定し、かつ前記通信装置を介して前記作業機械の制御部との間で情報の送受を行うセンタサーバと、
    前記センタサーバに管理されかつ前記作業機械の機種ごとの情報、作業機械ごとの動作に関する情報を記憶するデータベースとを備え、
    前記センタサーバは、前記作業機械の号機ごとの累積稼動時間を算出し、前記作業機械の号機ごとの前記累積稼動時間に基づいてメンテナンス残余時間を算出し、前記通信装置を介して前記メンテナンス残余時間に係るデータを前記作業機械に送信する、
    ことを特徴とする基地局。
  27. 各作業現場に配置される多数の作業機械の作業能力を個別にまたは一括して管理するための基地局であり、
    前記多数の作業機械の各々が備える通信装置との間で通信を行う通信装置と、
    前記多数の作業機械の各々の号機を同定し、かつ前記通信装置を介して前記作業機械の制御部との間で情報の送受を行うセンタサーバと、
    前記センタサーバに管理されかつ前記作業機械の機種ごとの情報、作業機械ごとの動作に関する情報を記憶するデータベースとを備え、
    前記センタサーバは、前記作業機械の号機ごとの累積稼動時間を算出し、前記作業機械の号機ごとの各部品の累積稼動時間を算出し、さらに前記多数の作業機械の前記累積稼動時間の統計的処理を行って平均的累積稼動時間を求め、前記多数の作業機械の各々に前記各部品の交換時期情報を送信することを特徴とする基地局。
  28. 各作業現場に配置される多数の作業機械の作業能力を個別にまたは一括して管理するための基地局であり、
    前記多数の作業機械の各々が備える通信装置との間で通信を行う通信装置と、
    前記多数の作業機械の各々の号機を同定し、かつ前記通信装置を介して前記作業機械の制御部との間で情報の送受を行うセンタサーバと、
    前記センタサーバに管理されかつ前記作業機械の機種ごとの情報、作業機械ごとの動作に関する情報を記憶するデータベースとを備え、
    前記センタサーバは、前記多数の作業機械の各々の日報方式の機械状態量と各種事象のデータに基づいて各種時間の積算データを算出し、前記作業機械の号機ごとの前記各種時間の積算データの統計的処理を行って平均的値を求め、前記多数の作業機械の各々に前記各部品の交換時期情報を送信することを特徴とする基地局。
  29. ウェブサーバを備え、ウェブサーバは前記多数の作業機械の各々を使用するユーザからのアクセスに応じて前記データの送信または前記各部品の交換時期情報を知らせるホームページを備えることを特徴とする請求項2628のいずれか1項に記載の基地局。
  30. 前記データまたは前記各部品の交換時期情報はEメールで送信されることを特徴とする請求項2628のいずれか1項に記載の基地局。
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