JP4688334B2 - 梱包用バンドリール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アーチ型梱包機のバンドガイド内に送り込まれる梱包用バンドのバンドロールを装着しておく梱包用バンドリールに関する。
【0002】
【従来の技術】
アーチ型梱包機では、アーチ内に配置されたバンドガイドに梱包用バンドを送り込み、バンドガイド内に送り込まれた梱包用バンドを高速で引き戻して被梱包物に巻き付け、被梱包物に巻き付いた梱包用バンドを強く引き戻し引き締めてから、バンドの後端部の切断及び後端部と先端部との接着(多くの場合、溶着)を行って被梱包物を梱包している。梱包用バンドは、アーチ型梱包機の外側に取り付けられている梱包用バンドリールに装着されたバンドロールから引き出されてアーチ型梱包機のバンド貯留チャンバ内に一時貯えられ、バンド貯留チャンバ内に貯えられた梱包用バンドが逐次、バンドガイド内に送り込まれる。
【0003】
梱包用バンドリールは、アーチ型梱包機に支持された支持シャフトと、この支持シャフトに取り付けられた、梱包用バンドのバンドロールが装着されている、少なくとも一部(多くの場合、後方のサイドプレート)が支持シャフトから取り外し可能なリール部と、支持シャフトの後端部に固定されてリール部を押さえるノブとから構成される場合が多く、新たなバンドロールを梱包用バンドリールに装着する場合には、ノブ及び例えば後方のサイドプレートを支持シャフトから取り外し、リール部から使用済みの芯材を抜き取った後にリール部に新たなバンドロールを装着し、支持シャフトにサイドプレート、そしてノブを再び取り付けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、支持シャフトとノブとの固定構造は、支持シャフトの後端部に雄ネジを形成しておき、雌ネジが形成されているノブを複数回回転させて支持シャフトの後端部に螺着するものである場合が多く、したがって、バンドロールの取り換えには、固くしめられたノブを回転させて取り外し、新たなバンドロールを装着してから再びノブを回転して固くしめつけるといった作業が必要なので、バンドロールの交換作業が煩わしい。
【0005】
そこで本発明は、ノブを簡単に取り付け、かつ取り外すことができる梱包用バンドリールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明の梱包用バンドリールは、アーチ型梱包機のアーチ内のバンドガイドに送り込まれる梱包用バンドが巻かれたバンドロールを装着する梱包用バンドリールであって、前記アーチ型梱包機に支えられた支持シャフト(多くの場合、アーチ型梱包機に回転可能に支えられた回転支持シャフト)と、この支持シャフトに取り付けられ、前記バンドロールが装着されるリール部と、前記支持シャフトの後端部(例えば自由端側を後側、アーチ型梱包機による支持側を前側とする)に取り付けられて前記リール部を押さえるノブ(あるいはキャップ)と、を備え、前記ノブは、前記支持シャフトの前記後端部の外側にはめられる筒状部を有し、この筒状部には先端から後方に向かって螺旋状に延びる案内溝が形成されるとともに、この案内溝の後端と連続して前方に向かってへこむ係合凹部(あるいは係合凹部溝)が形成されていて、前記支持シャフトの後端部には前記案内溝を相対的に通過して前記係合凹部にはまり込む係合ピンが設けられているものである。案内溝の先端開口に係合ピンを一致させてノブを押すと、ノブは、係合ピンの案内溝に沿った相対的な移動にともなって相対的に回転しながら前記支持シャフトにはまる。係合ピンが案内溝の後端(係合凹部の入口)に位置するとノブの移動は停止するが、ノブがリール部によって、あるいはノブとリール部との間に配置されたバネ部材によって後方(支持シャフトから抜ける方向)に押されていれば、ノブを押す力を緩めるとノブは後方に移動し、係合ピンが係合凹部にはまり込んで維持され、ノブは支持シャフトに非回転的に固定される。本発明では、リール部の後方のサイドプレートをノブに取り付けておき(多くの場合、ノブの筒状部に組み付ける)、ノブの取り外し及び取付けと同時にサイドプレートの取り外し及び取付けも行われるように構成するのが好ましい。
【0007】
支持シャフト又は回転支持シャフトへのノブの固定状態を確実なものとするために、案内溝及び係合凹部を2本形成し、それぞれの案内溝に対応して係合ピンを2本設けることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0009】
図1は本発明に係る梱包用バンドリールを備えたアーチ型梱包機の内部構造を概略的に示す図である。
【0010】
アーチ型梱包機1は、内部にバンド貯留室3を備えた本体5と、この本体5上に設けられ、バンドガイド7を収容するアーチ9と、本体5内に設けられ、梱包用バンド11を走行操作するローラユニット13と、本体5内に設けられ、梱包用バンド11を切断・溶着するシール装置15と、から構成され、本体5の外側に取り付けられた、梱包用バンド11のバンドロール17(図2参照)が装着されている梱包用バンドリール19を備えていて、梱包用バンド11は、ローラユニット13の供給駆動ローラ21の回転作動(図上、時計回り方向の回転作動)によりバンドリール19からバンド貯留室3内に供給され、バンド貯留室3内に貯えられた梱包用バンド11は、ローラユニット13のバンド駆動用ローラ23の回転作動によりバンドガイド7内に送り込まれる。バンドガイド7内に送り込まれた梱包用バンド11は、引き戻され引き締められてからシール装置15によって切断・溶着され、被梱包物24を梱包する。
【0011】
図2は梱包用バンドリール19の全体構成を示す断面図、図3はノブの筒状部の案内溝の形成された部分の展開図であって、案内溝の形状を示すための図、図4は回転支持シャフトの係合ピンの形成態様を示す図である。
【0012】
梱包用バンドリール19の回転支持シャフト25の先端部(本体5側を先端側又は前側、本体5側と反対側、すなわち自由端側を後端側又は後側とする)にはベアリング27が取り付けられ、このベアリング27はアーチ型梱包機1の本体5に固定されている。ベアリング27から突出し、本体5内に延びている回転支持シャフト25の先端部分にはプーリ29が固定的に取り付けられていて、このプーリ29はベルト31によって電磁ブレーキ(図示せず)に連結されている。回転支持シャフト25のベアリング27よりも後側にはカラー33が固定されていて、このカラー33にはリール部35のリール本体37が取り付けられている。リール本体37は、中央にはめ付け孔が形成された金属製の薄肉サイドプレート39(前方のサイドプレート)と、中央にはめ付け孔が形成され、サイドプレート39に固定された底部41を一方側(前側)に有する、サイドプレート39よりも小径の他方側開口(後側開口)の金属製薄肉環状体43とから形成され、カラー33の筒状部45をサイドプレート39及び底部41のはめ付け孔に通し、サイドプレート39及び底部41をカラー33の鍔部47に固定することにより、このリール本体37はカラー33に、したがって回転支持シャフト25に固定的に取り付けられている。
【0013】
リール部35は、芯材49に梱包用バンド11を巻いたバンドロール17を環状体43の外側にはめ付け、サイドプレート39とで梱包用バンド11を挟むように、あるいは挟み付けるように別のサイドプレート51(後方のサイドプレート)を回転支持シャフト25に取り付けることにより構成されるが、別のサイドプレート51はノブ(あるいはキャップ)53に組み付けられていて、ノブ53を回転支持シャフト25に固定することにより回転支持シャフト25に取り付けられる。
【0014】
ノブ53は、回転支持シャフト25の後端部がはまり込むように形成された筒状部55と、この筒状部55の後端に固定されたハンドル部57とから構成されていて、別のサイドプレート51は中央のはめ付け孔に筒状部55が通されることによりノブ53に組み付けられている。ノブ53の筒状部55には、先端から後方に向かって螺旋状に延びる案内溝59及びこの案内溝59の後端に連続して前方にへこむ係合凹部(前方に多少延びる係合小溝)61が180度の間隔で2本形成され、回転支持シャフト25の後端部にはそれぞれの案内溝59に対応して2本の係合ピン63が180度の間隔で設けられている。係合ピン63の高さは筒状部55の厚みよりも若干低く形成されている。ノブ53のハンドル部57の裏面側には環状の収容溝65が形成され、この収容溝65には截頭円錐形の圧縮コイルスプリング67の頭部がはまり込んでいて、この圧縮コイルスプリング67は別のサイドプレート51をバンドロール17に押し付け、バンドロール17が両サイドプレート39、51で挟み付けられるようにする作用を有する。なお、図中69は別のサイドプレート51に対する抜け止め用C型リングである。
【0015】
ノブ53を回転支持シャフト25に取り付けるには、ノブ53の案内溝59の先端開口を回転支持シャフト25の係合ピン63に一致させ(図4はこの状態を示す)、ノブ53を押し込む。そうすると、ノブ53は回転しながら前方に移動して回転支持シャフト25にはまることとなる。係合ピン63が案内溝59の後端に位置するとノブ53の回転及び前進は停止するが、ノブ53の移動停止前に別のサイドプレート51の外周等にバンドロール17が当接し、ノブ53の押し込み終了時には別のサイドプレート51とノブ53との間で圧縮コイルスプリング67は圧縮されている。したがって、ノブ53への押圧力を緩めると、ノブ53と別のサイドプレート51との間で圧縮されている圧縮コイルスプリング67のバネ力によりノブ53は回転支持シャフト25から抜ける方向(後方)に移動し、その結果、係合ピン63が係合凹部61にはまり込んで押し付けられ、ノブ53は回転支持シャフト25に非回転的に取り付けられることとなる。ノブ53を回転支持シャフト25から外す場合には、ノブ53を圧縮コイルスプリング67のバネ力に抗して押し込んで係合ピン63を係合凹部61から抜き出し、ノブ53を多少回転させて引っ張ると、ノブ53は回転しながら回転支持シャフト25から抜けることとなる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の梱包用バンドリールを用いれば、バンドロールの交換を簡単かつ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る梱包用バンドリールを備えたアーチ型梱包機の内部構造を概略的に示す図である。
【図2】梱包用バンドリールの全体構成を示す断面図である。
【図3】ノブの筒状部の案内溝が形成された部分の展開図であって、案内溝の形状を示すための図である。
【図4】回転支持シャフトの係合ピンの形成態様を示す図である。
【符号の説明】
1 アーチ型梱包機
7 バンドガイド
9 アーチ
11 梱包用バンド
17 バンドロール
19 梱包用バンドリール
25 回転支持シャフト
35 リール部
53 ノブ
55 筒状部
59 案内溝
61 係合凹部
63 係合ピン
Claims (3)
- アーチ型梱包機のアーチ内のバンドガイドに送り込まれる梱包用バンドが巻かれたバンドロールを装着する梱包用バンドリールであって、
前記アーチ型梱包機に支えられた支持シャフトと、この支持シャフトに取り付けられ、前記バンドロールが装着されるリール部と、前記支持シャフトの後端部に取り付けられて前記リール部を押さえるノブと、を備え、
前記ノブは、ハンドル及び前記支持シャフトの前記後端部の外側にはめられる筒状部を有し、この筒状部には先端から後方に向かって螺旋状に延びる案内溝が形成されるとともに、この案内溝の後端と連続して前方に向かってへこむ係合凹部が形成され、
前記支持シャフトの後端部には前記案内溝を相対的に通過して前記係合凹部にはまり込む係合ピンが設けられていて、
前記ノブの前記ハンドルと前記リール部との間には、前記ノブを後方に押す圧縮コイルスプリングが配置されている、ことを特徴とする梱包用バンドリール。 - 前記ノブの前記筒状部には前記案内溝及び前記係合凹部が2本形成され、前記支持シャフトの後端部にはそれぞれの前記案内溝に対応して前記係合ピンが2本設けられている、ことを特徴とする請求項1記載の梱包用バンドリール。
- 前記圧縮コイルスプリングの後端部は、前記ノブの前記ハンドル裏面に形成された環状の収容溝にはまり込んでいる、ことを特徴とする請求項1又は2記載の梱包用バンドリール。
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