JP4687346B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に係り、特に、高光沢・低光沢両方のプリントを良好に行いつつ、消費電力の増加を抑えるための技術に関する。
プリンタやコピー機等の画像形成装置において、高光沢のプリント物を得られる機種が普及してきている。一般に、この種の画像形成装置は、デジタルスチルカメラで撮影した画像をプリントする場合など、プリント物に美観が必要とされる場合に多く用いられている。
プリント物の表面を高光沢に仕上げるためには、プリント物表面の平滑性を高めればよい。表面の平滑性を高める方法としては、平滑性の高い定着ベルトを備えた定着装置(以下「ベルト式定着装置」という。)を用いる方法がある(例えば、特許文献1、2参照)。ベルト式定着装置は、用紙表面を定着ベルトに密着させながら加熱を行うので、トナーと用紙表面との段差を低減させ、定着後の用紙、すなわちプリント物の表面の平滑性を高めることができる。
また、プリント物の表面を高光沢に仕上げるために、高光沢専用の特殊な用紙を用いることもある。具体的には、表面にポリエチレン等の樹脂層が形成された用紙である。表面に樹脂層が設けられた用紙に画像を形成すると、定着時にトナーが樹脂層に埋め込まれ、トナーと用紙(樹脂層)表面との段差を低減させることができる(例えば、特許文献3参照)。
トナーと用紙表面との段差を低減させるときには、トナーや用紙を高い温度にする必要がある。特に、表面に樹脂層が形成された用紙を用いる場合には、用紙の単位面積当たりの重量(坪量)が大きいため、定着に際しては大きな熱量が必要となる。しかし、定着時の温度は高ければよいというものではなく、あまり温度が高すぎてしまうと、用紙表面に気泡が発生する「ブリスタ」や、トナーが定着ベルト等に取り残されてしまう「オフセット」といった現象が発生し、これらがディフェクト(画質欠陥)となってプリント物の美観を損ねる。そのため、ディフェクトを抑制しながらトナーと用紙表面との段差を低く維持するためには、定着時の温度を高精度に制御する必要がある。
ところで、プリント物は必ずしも高光沢な表面が好まれるというわけではなく、むしろ低光沢であることが望ましい場合もある。例えば、プリント物が文字主体の文書であるような場合は、その表面は低光沢であるほうが判読性が高いと言えるし、文字主体の文書であれば、マットな質感を好むユーザも多い。このように、プリント物を高光沢とするか低光沢とするかは、形成される画像やユーザの好みに応じて異なるものであり、それゆえ、高光沢・低光沢両方のプリントが可能な画像形成装置が求められている。
一般に、高光沢・低光沢両方のプリントを可能にするためには、特許文献1、2においてもそうであるように、画像形成装置は2台の異なる定着装置を必要とする。これは、加熱温度や搬送速度等の諸条件(以下「定着条件」という。)が、高光沢の場合と低光沢の場合とでは大きく異なるからである。
特開平5−158364号公報 特開2003−5545号公報 特開昭63−92965号公報
画像形成装置が複数の定着装置を有するとき、そこには種々の問題が発生する。第一に、定着装置はトナーを溶融させて定着させるために、100℃ないしそれ以上の温度となる。つまり、定着装置のオン・オフによって、画像形成装置内部の温度は大きく変動する。このような状況においては、ディフェクトを抑制しながらトナーと用紙表面との段差を低く維持することが極めて困難となる。
また、定着装置は大きな熱量を必要とするため、必然的に消費する電力も大きくなる。実際、定着装置の消費電力は画像形成装置全体の消費電力のうちの大きな割合を占めているため、定着装置を複数作動させると消費電力の増加も著しくなる。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高光沢・低光沢両方のプリントを良好に行いながら、消費電力の増加を抑制するための技術を提供することにある。
本発明に係る画像形成装置は、上述の目的を達成すべく、画像に応じたトナーをシートに転写する転写手段と、前記転写手段によりトナーを転写されたシートに所定の熱量を与えて、当該シートに転写されたトナーを定着させる第1の定着手段と、前記第1の定着手段の下方に設けられ、前記転写手段によりトナーを転写されたシートに前記所定の熱量よりも大きい熱量を与えて、当該シートに転写されたトナーを定着させる第2の定着手段と、前記第2の定着手段が発する熱を前記第1の定着手段に誘導するための誘導手段とを備え、前記第2の定着手段は、前記第1の定着手段が加熱を開始する前に、当該第1の定着手段を予熱し、前記第1の定着手段は、第1のシートに転写されたトナーが前記第2の定着手段により定着された後に、前記第1のシートと異なる第2のシートに転写されたトナーを定着させる場合に、前記第2の定着手段による加熱が終了した後に加熱を開始する
かかる画像形成装置によれば、第1の定着手段(定着部)は第2の定着手段(専用定着部)よりも上方に位置するので、第2の定着手段が行う定着処理により発生する熱の影響を受けやすくなっている。このため、第1の定着手段を予熱する際に、必要とする熱量が少なくなる。同時に、第2の定着手段は第1の定着手段よりも下方に位置するので、第1の定着手段が行う定着処理により発生する熱の影響を受けにくく、シートを加熱する温度を必要以上に高めてしまうおそれがない。
また、本発明の画像形成装置において、前記第2の定着手段は、シートを搬送するための無端のベルト部材を有するシート搬送手段と、前記ベルト部材を張架しつつ回転させる支持手段と、前記ベルト部材にシートを圧接させる加圧手段と、前記ベルト部材にシートが圧接されているときにシートを加熱してトナーを溶融させ、トナーを溶融させた状態で前記シートを前記ベルト部材に密着させる加熱手段と、前記加熱手段により前記ベルト部材に密着されたトナーを冷却する冷却手段と、前記冷却手段によりトナーが冷却されたシートを前記ベルト部材から剥離する剥離手段とを備える構成であることが望ましい。このような構成の定着手段を用いれば、例えば、基材層の両面に樹脂層が形成されているシート(コート紙)を用いるような場合であっても、ディフェクトを発生させることなく表面の平滑性を高めることができる。
以上のように、本発明によれば、高光沢・低光沢両方のプリントを良好に行いながら、消費電力の増加を抑制することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態を例示し、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態においては、いわゆる4サイクル方式のプリンタを画像形成装置の一例に挙げて説明する。しかしながら、本発明の画像形成装置はかかる態様に限定されず、いわゆるタンデム方式のプリンタであってもよいし、プリンタとスキャナの機能を兼備したコピー機であってもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の構成を示した図である。この画像形成装置100の構成は、給紙部1と、トナー像形成部2と、用紙搬送部3と、定着部4と、専用定着部5とに大別される。なお、同図において、一点鎖線は用紙の搬送経路を示している。
給紙部1は、用紙トレイ11、12、13と、複数の搬送ロール14と、レジストロール15とを備える。用紙トレイ11、12、13は、それぞれ決められたサイズ・種類の用紙を収容しており、適当なタイミングで用紙を供給する。搬送ロール14は用紙トレイ11、12、13から供給された用紙をトナー像形成部2の方向へと搬送する。レジストロール15は用紙がトナー像形成部2に進入するタイミングを調整する。
ここで、本実施形態において用いられる用紙の種類について説明する。本実施形態においては、用紙として「普通紙」と「コート紙」という2種類のシート状の記録材を用いている。ここで普通紙とは、画像形成に通常用いられるいわゆるPPC(Plain Paper Copier)用紙のことであり、主にセルロースからなる用紙である。また、コート紙とは、PPC用紙と同様のセルロース等を基材層として用い、その上下に種々の層をコーティングした用紙である。
図2は、コート紙の構造を示した断面図である。同図に示すように、コート紙は基材層L、防湿層Lおよび受像層Lからなる。防湿層Lは例えばポリエチレン等の樹脂からなり、基材層Lの両面に形成されている。防湿層Lの厚さはいずれも数μm程度である。防湿層Lが基材層Lへの水分の浸入を妨げることにより、コート紙は高湿環境下にあってもカールしにくくなっている。また、受像層Lは例えばポリエステル等の熱可塑性樹脂を主成分とする層であり、トナー像が形成される面(記録面)に形成されている。受像層Lの厚さは5〜20μm程度、より望ましくは10μm程度である。受像層Lの溶融温度は130℃程度である。
ここで図1の画像形成装置100の説明に戻る。トナー像形成部2は、感光体ドラム21と、帯電器22と、露光器23と、現像器24と、一次転写ロール25と、中間転写ベルト26と、二次転写ロール27と、バックアップロール28とを備える。感光体ドラム21は表面に光導電層の形成された像担持体であり、図示せぬ駆動装置により図中の矢印A方向に回転される。帯電器22は感光体ドラム21表面に電荷を与え、これを一様に帯電させる。露光器23はレーザダイオード等のビーム発光源を備え、帯電された感光体ドラム21表面にビーム光を照射することで照射部分の電荷を消失させ、各色の画像データに応じた静電潜像を形成する。
現像器24はいわゆる4サイクル方式の現像装置である。現像器24はY、M、C、K各色のトナーを収容しており、画像データに応じたトナーを感光体ドラム21に供給して感光体ドラム21表面の静電潜像からトナー像を作像する。一次転写ロール25は中間転写ベルト26を介して感光体ドラム21と対向し、この対向する位置においてトナー像を中間転写ベルト26に転写する。
中間転写ベルト26は無端のベルト部材であり、駆動ロール261、テンションロール262、一次転写ロール25および二次転写ロール27によって張架されている。中間転写ベルト26は駆動ロール261によって図中の矢印B方向に回転され、転写されたトナー像を二次転写ロール27により形成されるニップ領域に搬送する。二次転写ロール27は電気的に接地(アース)されており、図示せぬ電源が接続されたバックアップロール28との間に電位差を生じさせる。中間転写ベルト26表面のトナー像はこの電位差によって移動され、二次転写ロール27とバックアップロール28の対向する位置において給紙部1から供給された用紙の表面に転写される。トナー像が転写された用紙は用紙搬送部3へと搬送される。
用紙搬送部3は、搬送ベルト31と、駆動ロール32と、テンションロール33とを備える。搬送ベルト31は無端のベルト部材であり、駆動ロール32とテンションロール33とによって張架される。駆動ロール32は搬送ベルト31を回転させ、トナー像を転写された用紙を定着部4あるいは専用定着部5へ搬送させる。テンションロール33は搬送ベルト31が適当な張力となるようにその位置を移動させるとともに、搬送される用紙の種類に応じて用紙の搬送路を切り替える。テンションロール33は、搬送対象がコート紙である場合には図中の実線で示した位置にあり、搬送対象が普通紙である場合には図中の二点鎖線で示した位置にある。テンションロール33の位置変化に伴い、用紙の搬送路を形成する搬送ベルト31の位置も変化する。
定着部4は、定着ロール41と、定着ベルト42と、加圧パッド43とを備える。定着ロール41は、熱伝導性の高い金属製のコア表面にシリコーンゴムからなる弾性体層を被覆し、さらに弾性体層の表面に厚さ30μmのPFA(四フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂)からなる離型層を被覆してなるロール状部材である。定着ロール41の内部には、例えばハロゲンランプ等の熱源が設けられており、この熱源が定着ロール41の表面温度が所定の温度となるように内部から加熱している。定着ロール41が用紙を加熱する温度はトナーの溶融温度に依存するが、本実施形態においては180℃程度である。定着ロール41の外径は30mm、定着ロール41の幅(有効長)は310mmである。なお、定着ロール41は図示せぬ駆動装置によって回転され、用紙を140〜200mm/sec程度の速度で搬送する。定着ベルト42は、周長約30mm、幅300mmのポリイミドベルトの表面に厚さ30μmのPFAからなる離型層を形成したベルト状部材である。加圧パッド43は、定着ベルト42を内部から付勢し、定着ロール41との間にニップ領域を形成させる。
続いて、専用定着部5の構成を図3を参照しながら説明する。専用定着部5は上述の定着部4がある位置よりも下方の位置にあり、定着ロール51と、加圧ロール52と、定着ベルト53と、冷却装置54と、剥離ロール55と、ステアリングロール56とを備える。定着ロール51は、熱伝導性の高い金属製のコア512の周囲にPFAチューブ等からなる離型層513を形成してなるロール部材であり、コア512の内部にハロゲンランプ等の熱源511を備える。定着ロール51の幅(有効長)は240mm、外径は60mmである。定着ロール51は図示せぬ駆動装置によって図中C方向に回転されるとともに、その表面が所定の温度となるように加熱する。この「所定の温度」とは、トナーを溶融させ、かつ、受像層Lを軟化させる程度の温度であり、本実施形態においては95℃程度である。
なお、定着ロール51の回転速度、すなわち用紙を搬送する速度は、定着部4のそれよりも低く、20mm/sec程度である。これは、用紙を低速で搬送することにより用紙に十分な熱量を与え、かつ、定着ロール51の高速回転によりトナーのオフセットの誘発を抑制するためである。
加圧ロール52は、熱伝導性の高い金属製のコア522の周囲にゴム硬度(JIS−A)40°程度のシリコーンゴムからなる弾性体層523を被覆されたロール部材であり、その表面には定着ロール51の離型層513と同様の離型層524が形成されている。また、コア522の内部にはハロゲンランプ等の熱源521が備わっている。この加圧ロール52は図示せぬ駆動装置によって図中D方向に回転されるとともに、その表面が120℃程度となるように加熱する。加圧ロール52の幅(有効長)は240mm、外径は60mmである。また、加圧ロール52が定着ベルト53表面に対して与える荷重は、約1800Nである。
定着ベルト53は、熱硬化性ポリイミド製の無端状フィルムの表面にゴム硬度(JIS−A)50°程度のシリコーンゴムによる平滑性の高い被覆層が形成されたベルト部材である。定着ベルト53の周長は550mm、幅は250mmであり、ポリイミドの厚さは100μm、シリコーンゴムの厚さは40μmである。この定着ベルト53は、定着ロール51、剥離ロール55およびステアリングロール56に張架され、定着ロール51に従動して回転移動される。
冷却装置54は、定着ロール51と剥離ロール55との間で定着ベルト53の内周面に接し、定着ベルト53の熱を吸収することによって加熱された用紙を冷却する。冷却装置54は、アルミニウム製の空冷式ヒートシンクである。冷却装置54は、用紙の搬送方向に対して80mm程度の長さを有している。
剥離ロール55は定着ベルト53の移動に従動して回転する。剥離ロール55が定着ベルト53を巻き付けながら張架することで、用紙は用紙自体の剛性によって定着ベルト53から自然に剥離されて排出される。ステアリングロール56は定着ベルト53を張架するとともに、定着ベルト53を連続的に循環移動させたときに生じる偏り(定着ベルト53がステアリングロール56のいずれかの端部の方向へ移動する現象)を修正する。
以上の構成のもと、画像形成装置100はスキャナやコンピュータ等の外部装置から入力された画像データに応じたトナー像を形成し、これを用紙に転写および定着させることにより画像を形成する。画像形成装置100はユーザが用紙を選択するための図示せぬ入力部を備えており、ユーザの選択に応じて、普通紙またはコート紙のいずれかの用紙を用いて画像形成を行う。
普通紙が選択されたとき、画像形成装置100は定着工程に定着部4を用いる。すなわち、このとき画像形成装置100は、用紙搬送部3を図1中の二点鎖線で示した位置に固定し、トナー像が転写された用紙(普通紙)を定着部4に誘導する。一方、コート紙が選択されたときには、画像形成装置100は定着工程に専用定着部5を用いる。すなわち、このとき画像形成装置100は、用紙搬送部3を図1中の実線で示した位置に固定し、トナー像が転写された用紙(コート紙)を専用定着部5に誘導する。このように動作することで、画像形成装置100は高光沢・低光沢両方の画像形成を行うことが可能となる。
本実施形態の画像形成装置100は、定着部4の下方に専用定着部5を設けることを特徴としている。定着部4が発する熱は上方へと移動するので、専用定着部5は定着部4から発される熱の影響を受けにくくなっている。そのため、専用定着部5は、定着部4が発する熱の影響を受けて温度が必要以上に上昇することがなく、所望の温度を容易に維持することができる。
本発明者は、この効果を確認するべく、定着部4と専用定着部5の配置を異ならせながら画像形成装置100を連続的に稼働させ、専用定着部5の加圧ロール52の温度変化を計測した。本実施形態の画像形成装置100との比較に用いられた構成(比較構成)は、図4に示すように、定着部4と専用定着部5の配置を逆にしたものである。ここにおいて、その他の条件は全て同一としてある。
図5は、定着部4と専用定着部5の配置を異ならせた場合の加圧ロール52の温度変化を対比して示した図である。同図に示すように、専用定着部5を上方に設ける構成とした場合には、加圧ロール52は定着部4からの熱の影響を受け、120℃から135℃程度まで上昇した。加圧ロール52表面が125℃を超えると、専用定着部5により定着された用紙(コート紙)の表面にはブリスタの発生が認められた。一方、本実施形態のように専用定着部5を下方に設ける構成とした場合には、定着部4と専用定着部5の配置以外は同じ条件であるにもかかわらず、加圧ロール52の温度上昇はほとんど認められず、稼働開始から90分が経過した時点でも表面温度は123℃に保たれていた。そのため、専用定着部5は、コート紙に定着処理を行う場合であっても、ブリスタのない画像を容易に形成することができた。
このときのトナーと用紙(受像層L)表面との間に生じた段差(図6参照)を示す指標であるトナー段差レベルは、図7の通りである。トナー段差レベルとは、その値が小さいほど段差が少ないことを意味しており、「0」が「段差なし」、「1」が「ほとんど段差なし」、「2」が「視認できるが許容できる程度の段差あり」、「3」が「許容できない段差あり」、「4」が「大きな段差あり」、「5」が「非常に大きな段差あり」を意味している。
図7に示すように、定着ロール51の表面温度が90〜100℃である場合には、加圧ロール52の温度が120℃程度のときに段差が許容できる程度(すなわちレベル「2」以下)になる。特に、定着ロール51の表面温度が100℃である場合には、トナー段差レベルは約117℃で許容できる程度となる。上述したように、ブリスタは加圧ロール52表面が125℃を超えたときに発生するので、本実施形態の画像形成装置100の場合、定着ロール51の表面温度を100℃とすれば、加圧ロール52表面が117〜125℃の範囲にあるときに、ブリスタも段差もない良好な画像を形成することができる。
また、この画像形成装置100は、定着部4を専用定着部5の上方に設けることにより、定着部4自体を発熱させることなく定着部4を予熱することが可能となっている。これは、専用定着部5が発する熱が上方へと移動し、定着部4を加熱するからである。一般に、定着部4が室温の状態から定着に必要な温度に到達するまでには時間を要するため、定着処理を迅速に実行するべく、定着部4はあらかじめ加熱され、ある程度の高温状態に保たれていることが多い。本実施形態の画像形成装置100は、このときに必要な熱を専用定着部5から発される熱で補うことが可能となっている。
図8は、本発明の効果を説明するための図であり、定着ロール41が所定の温度(120℃)に達するまでの時間を示した図である。同図に示すように、予熱しない場合、すなわち定着部4も専用定着部5もオフ状態の定着ロール41の表面温度は40℃程度であり、120℃に加熱されるまでには30秒の時間を要する。これに対して、専用定着部5をオン状態にした場合には、定着ロール41が予熱されて85℃程度の温度に保たれる。そのため、上述した場合と同じ条件で加熱しても、わずか10秒程度で120℃に到達させることができる。換言すれば、専用定着部5が発する熱を利用して定着部4を予熱することにより、定着ロール41表面を40℃から85℃に加熱させる分の電力を節約することができる。
なお、本実施形態の画像形成装置100は、コート紙への定着を行った後に普通紙に画像を形成するような場合には、専用定着部5による加熱が終了してから定着部4の加熱を開始することが望ましい。このようにすることで、専用定着部5が発する熱をより有効に利用し、かつ、定着部4が発する熱の影響を専用定着部5により与えにくくすることができる。しかしながら、例えば画像形成の速度を重視するような場合には、もちろん、専用定着部5による加熱の終了を待たずに定着部4の加熱を開始してもよい。
また、上述の実施形態においては、専用定着部5がコート紙専用の定着装置であると説明したが、もちろん、専用定着部5によって普通紙に定着処理を施してもよい。また、定着部4の予熱の効果を高めるべく、例えば、専用定着部5が発する熱を定着部4に誘導するためのダクトやファンを設ける構成であってもよい。
また、上述の実施形態においては、用紙搬送部3がその位置を切り替えながら搬送路を変化させる構成を挙げたが、このような構成に限らない。例えば、用紙を定着部4に搬送するための搬送路と専用定着部5に搬送するための搬送路を独立に備えるとともに、その前段に用紙をいずれかの搬送路に誘導する部材を設ける構成であってもよい。
また、画像形成に用いるコート紙についても、上述したものに限定されない。例えば、片面だけに樹脂層が設けられた用紙であってもよいし、防湿層Lや受像層Lと異なる樹脂層が設けられていてもよい。あるいは、全体がプラスティック等の樹脂からなるフィルム状のシートであってもよい。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成を示した図である。 画像形成装置に用いられるコート紙の構造を示した断面図である。 画像形成装置の専用定着部の構成示した図である。 同実施形態の画像形成装置との比較に用いられた構成を示した図である。 本発明の効果を説明するための図である。 トナーと用紙表面との間に生じた段差を説明するための図である。 トナー段差レベルの変化を示した図である。 本発明の効果を説明するための図である。
符号の説明
100…画像形成装置、1…給紙部、11、12、13…用紙トレイ、14…搬送ロール、15…レジストロール、2…トナー像形成部、21…感光体ドラム、22…帯電器、23…露光器、24…現像器、25…一次転写ロール、26…中間転写ベルト、27…二次転写ロール、28…バックアップロール、3…用紙搬送部、31…搬送ベルト、32…駆動ロール、33…テンションロール、4…定着部、41…定着ロール、42…定着ベルト、43…加圧パッド、5…専用定着部、51…定着ロール、52…加圧ロール、53…定着ベルト、54…冷却装置、55…剥離ロール、56…ステアリングロール

Claims (1)

  1. 画像に応じたトナーをシートに転写する転写手段と、
    前記転写手段によりトナーを転写されたシートに所定の熱量を与えて、当該シートに転写されたトナーを定着させる第1の定着手段と、
    前記第1の定着手段の下方に設けられ、前記転写手段によりトナーを転写されたシートに前記所定の熱量よりも大きい熱量を与えて、当該シートに転写されたトナーを定着させる第2の定着手段と
    前記第2の定着手段が発する熱を前記第1の定着手段に誘導するための誘導手段と
    を備え
    前記第2の定着手段は、
    前記第1の定着手段が加熱を開始する前に、当該第1の定着手段を予熱し、
    前記第1の定着手段は、
    第1のシートに転写されたトナーが前記第2の定着手段により定着された後に、前記第1のシートと異なる第2のシートに転写されたトナーを定着させる場合に、前記第2の定着手段による加熱が終了した後に加熱を開始する
    ことを特徴とする画像形成装置。
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