JP2007079260A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高光沢画像と低光沢画像とを形成する画像形成装置において、良好な画質を維持しつつ、画像形成装置のサイズをより小さくする。
【解決手段】 反転搬送路10と裁断装置9と低光沢用定着装置7は、本体(筐体100)とは別個の筐体200に収容されている。筐体200内の構成は単純で簡易であるから、反転搬送路におけるジャムを防止しやすくなる。また、ジャムが発生したとき、その記録紙を取り除くことも容易になる。さらに、本体(筐体100)内には1つの定着装置5しか収容されていないので、その本体100内の温度上昇を防ぐことができる。画像形成部の後段に低光沢用定着装置を配置し、その後段に高光沢用定着装置を配置し、さらにその後段に裁断装置などの後処理装置を配置している従来の画像形成装置と比較すると、図1に示した画像形成装置1は、装置自身のサイズを小さくすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真方式の複写機やプリンタなどに用いられる画像形成装置に関し、特に高光沢の画像と低光沢の画像を形成する画像形成装置に関する。
デジタルスチルカメラで撮影した画像を出力する場合は、高光沢の画像を記録紙に形成することが望ましいの対し、一般のオフィス文書を出力するときは低光沢の画像を記録紙に形成するが望ましい。これら両方の画像を形成するために、低光沢用定着装置と高光沢用定着装置の2つを使い分ける方法が提案されている。例えば、特許文献1及び特許文献2には、記録紙の搬送路に沿って、ロール定着器とベルト定着器とを直列に配置しておき、記録紙をこれら2種類の定着装置の何れか一方又は両方を通過させて定着プロセスを実行することにより、高光沢画像及び低光沢画像のそれぞれを出力する方法が開示されている。また、特許文献3には、高光沢画像を高速で形成するために、一回の画像形成プロセスで複数の画像を記録紙に形成し、これを画像毎に裁断する方法が提案されている。
特開平5−158364号公報 特開2003−5545号公報 特開2001−219610号公報
特許文献1に記載の画像形成装置は、2種類の定着装置を直列に配置するため、画像形成装置全体のサイズが大きくなってしまう。そもそも、2種類の定着装置を画像形成ユニットと同じ筐体に収容すると、筐体内の温度が上昇してしまう。その結果、中間転写ベルトの膨張や光走査装置の光学特性の劣化がおこり、画質が劣化することがある。
また、特許文献2に記載の画像形成装置においては、低光沢用定着装置が画像形成部と同じ筐体に収容されており、高光沢用定着装置が別の筐体に収容されているため、後処理手段を画像形成装置に付加した場合には、それら全体のサイズが大きくなってしまう。そして、特許文献3に記載の画像形成装置では、転写装置の後段に低光沢用の定着装置を配置し、その後段に高光沢用定着装置を配置し、さらにその後段に後処理装置を配置しているため搬送路が長くなる、つまり装置全体のサイズが水平方向に大きくなってしまうという問題がある。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高光沢画像と低光沢画像とを形成する画像形成装置において、良好な画質を維持しつつ、その画像形成装置のサイズをより小さくすることにある。
上記課題を解決するため、本発明は、記録材にトナー像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によりトナー像が形成された記録材の記録面を、対向する部材によって形成されるニップ領域において加圧及び加熱し、当該記録面を低光沢に仕上げる低光沢用定着手段と、前記画像形成手段によりトナー像が形成された記録材の記録面を、対向する部材によって形成されるニップ領域において加圧及び加熱し、当該記録面を高光沢に仕上げる高光沢用定着手段と、記録材の搬送経路を、前記低光沢用定着手段を経由する第1の搬送経路又は前記高光沢用定着手段を経由する第2の搬送経路のいずれかに切り換える切替手段と、前記画像形成手段が前記記録材の両面にトナー像を形成できるように前記記録材の表裏を反転させるための反転搬送路とを備え、前記低光沢用定着手段及び前記反転搬送路が、前記高光沢用定着手段が収容されている筐体とは別の筐体に収容されていることを特徴とする画像形成装置を提供する。
前記高光沢用定着手段は、定着ロールと、定着ベルトと、前記定着ロールとの間で前記定着ベルトを挟んでニップ領域を形成する加圧ロールとを有し、トナー像が転写されている記録材を、前記ニップ領域において、前記定着ロール及び前記加圧ロールによって加熱及び加圧することで、前記トナー像を前記記録材に定着させるベルト定着装置であることが望ましい。また、前記高光沢用定着手段の記録材搬送方向下流側に記録材を裁断する裁断手段を備えている場合には、前記裁断手段と前記低光沢用定着手段と前記反転搬送路を共通の筐体に収容していることが望ましい。
(1)装置の全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の構成を示す図である。
図1に示されているように、画像形成装置1は、画像形成部30と、給紙部21と、搬送路切替部4と、高光沢用定着装置5と、低光沢用定着装置7と、裁断装置(後処理装置)9と、図示しない操作部と、反転搬送路10を備える。図示のように、画像形成部30と、給紙部21と、搬送路切替部4と、高光沢用定着装置5とが収容される筐体(本体)100とは別の筐体200に、反転搬送路10と、低光沢用定着装置7と、裁断装置9とが収容されている。その理由は以下の通りである。
まず、2種類の定着装置5,7を画像形成部30と同じ筐体内に収容すると、その筐体内の温度が上昇し、その結果、中間転写ベルトの膨張やスキャナの光学特性の劣化がおこり、画質が劣化する虞があるから、高光沢用定着装置5と、低光沢用定着装置7とをそれぞれ筐体100,200に収容した。また、反転搬送路10を本体(筐体100)内に配置すると、元々収容部品が多い本体(筐体100)の構成がさらに複雑になり、反転搬送路10においてジャム(紙詰まり)が発生しやすくなることに加え、ジャムが発生したときに、その記録紙を取り除く作業自体が大変になる。よって、反転搬送路10を本体(筐体100)とは異なる筐体200内に収容した。そして、高光沢用定着装置5と裁断装置9とを搬送路に沿って直列にして同じ筐体(本体)100内に収容すると、本体のサイズが大きくなってしまう。そこで、高光沢用定着装置5と裁断装置9とを搬送路に沿って直列に配置しつつ、これらをそれぞれ筐体100,200に収容した。
画像形成装置1の具体的構成は以下の通りである。
画像形成装置1は、一般に4サイクル方式と呼ばれる画像形成装置であり、図示しない画像データ処理部から供給される画像信号に基づき、露光装置31から感光体32に対して露光光を照射する。感光体32は予め帯電装置33により帯電させられており、露光装置31による露光により、感光体32上には潜像が形成される。現像装置34は、この潜像を現像して感光体32上にトナー像を形成する。トナー像は一次転写ロール36により、感光体32から中間転写ベルト35へと転写(一次転写)される。このような工程がY(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色で行われ、これにより中間転写ベルト35上には4色のトナー像が重ね合わされた状態で形成されることになる。
給紙トレイ21aには、高光沢画像用の熱可塑性樹脂層が設けられた記録紙(以下、コート紙という)が収容されている。このコート紙は、銀塩写真などと同様の光沢に富む質感が求められるため、銀塩写真プリントと同様に、坪量が128g/m以上と比較的厚い。給紙トレイ21aから給紙されたコート紙は、搬送路22を経由してレジストロール24の位置へと搬送され、さらに、このレジストロール24によって二次転写ロール37の位置へと搬送される。中間転写ベルト35上のトナー像は、二次転写ロール37によってコート紙に転写(二次転写)される。そして、コート紙は搬送路切替部4により高光沢用定着装置5へと搬送される。
この搬送路切替部4は、上流側ロール41と、下流側ロール42、これらのロールによって張架されたベルト部材43とを備えている。上流側ロール41は図示しない支持体に回動可能に取り付けられている。下流側ロール42は、モータ或いはソレノイドのような図示しない駆動機構によって、図中上下方向に移動させられる。この駆動機構の作用によって、下流側ロール42及びベルト部材43は、図中実線の位置と図中点線の位置とのいずれかの位置に切り替えられるようになっている。ユーザによって高光沢画像を形成するように指定された場合には、下流側ロール42及びベルト部材43は図中実線の位置へ切り替えられ、記録紙は搬送路切替部4によって案内される搬送路(第2の搬送路)を経由して高光沢用定着装置5へと搬送される。これに対し、ユーザが操作部を操作することによって低光沢画像を形成するように指定した場合には、下流側ロール42及びベルト部材43は図中点線の位置へ切り替えられ、記録紙は搬送路切替部4によって案内される搬送路(第1の搬送路)を経由して低光沢用定着装置7へと搬送される。
高光沢用定着装置5は、コート紙上のトナー及び熱可塑性樹脂層を加熱及び加圧する。これにより、トナー像は熱可塑性樹脂層に埋め込まれることになる。そして、高光沢用定着装置5は、表面が平滑かつ高光沢の定着ベルト59にコート紙を接触させたまま冷却する。これにより、コート紙の表面は、定着ベルト59の表面と同じように、平滑かつ高光沢に仕上げられる。裁断装置9は、記録材の幅方向(搬送方向と直交する方向)に切断するためのスリッターと、記録材の長さ方向(搬送方向)に切断するためのレシプロカッターと、記録材を搬送するための複数の搬送ロールとを備えている。この裁断装置9は、高光沢用定着装置5によって定着処理が施された記録材を搬送しながらその4辺を裁断する。裁断処理がなされたコート紙は排紙トレイ6に排出される。
一方、給紙トレイ21bには、低光沢画像用の記録紙(以下、普通紙という)が収容されている。例えば坪量が64〜128g/mというような比較的薄い記録紙(例えばPPC紙など)が用いられることが多い。給紙トレイ21bから給紙された普通紙は、搬送路22を経由してレジストロール24の位置へと搬送され、さらに、このレジストロール24によって二次転写ロール37の位置へと搬送される。中間転写ベルト35上のトナー像は、二次転写ロール37によって普通紙に転写(二次転写)される。ユーザが操作部を操作することによって低光沢画像を形成するように指定した場合には、下流側ロール42及びベルト部材43は図中点線の位置へ切り替えられ、普通紙は搬送路切替部4によって低光沢用定着装置7へと搬送される。低光沢用定着装置7は、トナー像が形成されている普通紙を加熱及び加圧する。これにより、トナー像は溶解し普通紙表面に定着する。定着処理がなされた普通紙は排紙トレイ8に排出される。
なお、両面印刷が行われる場合、低光沢用定着装置7によって定着処理が施された普通紙は下方の反転搬送路10へと搬送され、ここでスイッチバックさせられて上方に搬送され、さらに循環搬送路11を介して再びレジストロール24の位置へと搬送される。この後、普通紙の裏面にトナー像が形成され、上記と同じ手順で定着がなされる。このようにして両面に定着処理がなされた普通紙は排紙トレイ8に排出される。
(2)定着装置の構成
(2−1)高光沢定着装置5
図2は、高光沢用定着装置5の構成を示す図である。図2に示しているように、高光沢用定着装置5は、バッフル板部材51と、定着ロール52と、加圧ロール54と、定着ベルト59と、冷却装置56と、剥離ロール57と、ステアリングロール58とを備えている。バッフル板部材51は、互いに対向する定着ロール52(定着ベルト59)と加圧ロール54との間に形成されたニップ領域Nにコート紙Pが進入するのを案内する。図2を参照すると分かるように、搬送路切替部4によって高光沢用定着装置5へと搬送されるコート紙の搬送方向(図中矢印A)と、この高光沢用定着装置5におけるニップ領域Nとが成す角度は、ほぼ0度(平行)である。このように、コート紙Pがニップ領域Nに進入する角度は非常に小さいので、コート紙Pがニップ領域Nに進入してもその姿勢はあまり変化せず、その後端部が搬送路から跳ね上がるというような挙動は起こりにくくなる。よって、コート紙P上の未定着トナー像が乱されることはない。
定着ロール52は、熱伝導性の高い金属製のコアの周囲にPFAチューブ等からなる離型層が形成された部材である。この定着ロール52は、図示せぬ駆動装置によりその中心を軸として図中の矢印A方向に回転させられる。コアの内部にはハロゲンランプ等の熱源53が備わっている。この熱源53の発熱により、定着ロール52の表面が所定の温度となるように加熱される。このようにして定着ロール52はコート紙Pをその表面(記録面)から加熱する。加圧ロール54は、熱伝導性の高い金属製のコアの周囲にゴム硬度(JIS−A)40°程度のシリコンゴム等からなる弾性体層が形成された部材であり、その表面は定着ロール52と同様の離型層によって被覆されている。コアの内部にはハロゲンランプ等の熱源55が備わっており、加圧ロール54の表面が所定の温度となるように加熱される。加圧ロール54は矢印B方向に回転しながら、コート紙Pを裏面から加熱するとともに定着ロール52の方向へ所定の圧力で押圧する。
定着ベルト59は、例えば耐熱性の高い熱硬化型ポリイミド等の基材の表面に、フッ素ゴムやシリコンゴム等などからなる表面が平滑な離型層が形成された部材である。この定着ベルト59は、定着ロール52、剥離ロール57及びステアリングロール58によって張架され、定着ロール52の回転に従動して周回移動させられる。定着ベルト59の離型層は望ましくは35μm程度であり、ポリイミド等の基材は、強度を考慮すると、望ましくは75μm以上である。冷却装置56は、定着ロール52と剥離ロール57との間において定着ベルト59の内周面に接した状態で、定着ベルト59及びコート紙Pの熱を吸収する(冷却する)。冷却装置56が吸収した熱は、図示しない送風ブロアからの送風により放熱させられる。このようにコート紙Pを定着ベルト59の表面に押しつけた状態で冷却することで、コート紙P表面のトナーおよび熱可塑性樹脂層は定着ベルト59表面と同じく高平滑となった状態で固化する。
ステアリングロール58は、定着ベルト59を連続的に周回移動させたときに生じる偏り(定着ベルト59が軸方向へ移動する現象)を修正するために設けられている。定着ベルト59の偏りに応じてステアリングロール58が揺動し、定着ベルト59の搬送方向との角度を変化させることで偏りを修正する。剥離ロール57は定着ベルト59の移動に従動して回転する。コート紙Pはこの剥離ロール57の位置でコート紙P自体の剛性によって自然に剥離される。剥離ロール57の外径や、定着ベルト59を剥離ロール57に対してどの程度巻き付けるかは、コート紙Pの剛性や、コート紙Pと定着ベルト59との付着力に応じて適宜決定すればよい。そして、定着ベルト59から剥離されたコート紙Pは排紙トレイ6へと排出される。
(2−2)低光沢用定着装置7
図3は、低光沢用定着装置7の構成を示す図である。この低光沢用定着装置7は、互いに対向する加熱ロール74及び、加圧ロール79を備えている。この加熱ロール74と、加圧ロール79とによって形成されるニップ領域Nにおいて、未定着のトナー像が形成されている普通紙を加熱及び加圧する。これにより、トナー像は溶解して普通紙表面に定着する。加熱ロール74は、加熱源となるハロゲンヒータ73を内蔵する円筒状の芯金70と、芯金70の外周に設けられた耐熱性の弾性層71と、その更に外周に設けられた耐熱性の保護層及びトナー離型層からなる表面層72とを備えている。同様に、加圧ロール79も、加熱源となるハロゲンヒータ78を内蔵する円筒状の芯金75と、芯金75の外周に設けられた耐熱性の弾性層76と、その更に外周に設けられた耐熱性の保護層及びトナー離型層からなる表面層77とを備えている。これらの円筒状の芯金としては、加熱ロール74および加圧ロール79の軸方向における温度分布幅が小さいことが望まれることから、熱伝導性のよいアルミニウム製芯金を用い、加熱源ヒータからの熱吸収効率を上げるため、内部に黒色塗装を施している。外周の表面層72,77は、耐熱性に優れたシリコーンゴム製である。弾性層71,76及び表面層72,77は、シリコン樹脂やフッ素樹脂等の、非粘着でかつ耐熱性をもつ樹脂をコートもしくは熱収縮性チューブ処理をして作製されたものである。低光沢用定着装置7のニップ領域Nの手前(搬送方向上流側)には、普通紙の記録紙姿勢を制御するためのバッフル板770が設けられている。
以上説明したように、本実施形態によれば、反転搬送路10と裁断装置9と低光沢用定着装置7は、本体(筐体100)とは別個の筐体200に収容されている。筐体200内の構成は単純で簡易であるから、反転搬送路におけるジャムを防止しやすくなる。また、ジャムが発生したとき、その記録紙を取り除くことも容易になる。さらに、本体(筐体100)内には1つの定着装置5しか収容されていないので、その本体100内の温度上昇を防ぐことができ、画質を安定化させることができる。そして、図4に示すように、画像形成部30の後段に低光沢用定着装置7を配置し、その後段に高光沢用定着装置5を配置し、さらにその後段に裁断装置9などの後処理装置を配置している従来の画像形成装置と比較すると、図1に示した画像形成装置1は、装置自身のサイズを小さくすることができる。また、記録紙の搬送経路を、低光沢用定着装置7を経由する第1の搬送経路と、高光沢用定着装置5を経由する第2の搬送経路とに分岐させているから、第1の搬送経路と第2の搬送経路とが直列に配置された場合よりも装置全体のサイズを小さくすることができる。
(3)変形例
上述した実施形態は次のように変形し得る。
コート紙の裏面には、透気性を有し、且つ、加熱されることによってその透気性が失われるような性質の熱可塑性樹脂層を設けても良い。コート紙が、高光沢用定着装置5のニップ領域において加熱されると、トナー及びコート紙記録面の熱可塑性樹脂層が溶融する。このとき加えられる熱により、コート紙の基材部分に含まれる水分が気化し、コート紙の表面を突き破ったり膨らませたりしてしまう現象(ブリスタ)が発生する虞がある。そこで、コート紙の裏面に上記のような熱可塑性樹脂層を設けておくと、その熱可塑性樹脂層は上記の定着プロセスによる加熱で溶融して透気性が失われるが、定着前は気体を自由に通過させるから、基材部分から排出された気体はニップ領域をまだ通過していない熱可塑性樹脂層を経由して外部に排出されることになる。従って、上記のようなブリスタは起こり得ない。また、定着後のコート紙の基材の両面は透気性のない熱可塑性樹脂層によって被覆されることになるので、基材部分の含水率があまり変化せず、いわゆるカールやクラックの問題も発生しない。なお、この場合、高光沢用定着装置5の定着温度は、コート紙表面(記録面)の熱可塑性樹脂層を溶融させて平滑且つ高光沢に仕上げるとともに、コート紙裏面の熱可塑性樹脂層を溶融させて透気性をなくすことができるような最適の温度に設定する必要がある。
また、低光沢用定着装置7は所謂ベルトニップ方式の定着装置でもよい。この方式の定着装置7aは、図5に示すように、定着ロール71と、無端状の加圧ベルト72と、加圧パッド73とを備える。定着ロール71は、例えばアルミニウムからなるコア表面に弾性体層が被覆され、さらに離型層が被覆されて形成されたものである。定着ロール71の内部には熱源74が設けられており、定着ロール71をその内部から加熱する。加圧ベルト72はポリイミドベルトの表面に、離型層が形成されている。加圧パッド73は、加圧ベルト72の内周側に配置され、加圧ベルト72を定着ロール71に押圧して両者の間にニップを形成する。このようなベルトニップ方式の定着装置7aによれば、定着ロール71を初期の環境温度から定着動作が可能な温度まで昇温するのに要する時間を短くすることができる。
なお、実施形態では4サイクルと呼ばれる画像形成装置について説明したが、タンデム方式の画像形成装置であっても良いことはもちろんである。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示した図である。 高光沢用定着装置の構成を示す図である。 低光沢用定着装置の構成を示す図である。 従来の画像形成装置の構成を示した図である。 低光沢用定着装置の別の構成を示す図である。
符号の説明
1・・・画像形成装置、4・・・搬送路切替部、5・・・高光沢用定着装置、7・・・低光沢用定着装置、9・・・裁断装置、10・・・反転搬送路、100・・・筐体(本体)、200・・・筐体。

Claims (3)

  1. 記録材にトナー像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段によりトナー像が形成された記録材の記録面を、対向する部材によって形成されるニップ領域において加圧及び加熱し、当該記録面を低光沢に仕上げる低光沢用定着手段と、
    前記画像形成手段によりトナー像が形成された記録材の記録面を、対向する部材によって形成されるニップ領域において加圧及び加熱し、当該記録面を高光沢に仕上げる高光沢用定着手段と、
    記録材の搬送経路を、前記低光沢用定着手段を経由する第1の搬送経路又は前記高光沢用定着手段を経由する第2の搬送経路のいずれかに切り換える搬送路切替手段と、
    前記画像形成手段が前記記録材の両面にトナー像を形成できるように前記記録材の表裏を反転させるための反転搬送路とを備え、
    前記低光沢用定着手段及び前記反転搬送路が、前記高光沢用定着手段が収容されている筐体とは別の筐体に収容されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記高光沢用定着手段は、定着ロールと、定着ベルトと、前記定着ロールとの間で前記定着ベルトを挟んでニップ領域を形成する加圧ロールとを有し、トナー像が転写されている記録材を、前記ニップ領域において、前記定着ロール及び前記加圧ロールによって加熱及び加圧することで、前記トナー像を前記記録材に定着させるベルト定着装置であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記高光沢用定着手段の記録材搬送方向下流側に記録材を裁断する裁断手段を備え、
    前記裁断手段と前記低光沢用定着手段と前記反転搬送路を共通の筐体に収容していることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010266533A (ja) * 2009-05-12 2010-11-25 Ricoh Co Ltd 画像形成装置および画像形成方法
WO2021230928A1 (en) * 2020-05-14 2021-11-18 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Image forming apparatus with curl reduction device

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