JP4687056B2 - 補強性粒子の製造方法、重合体組成物及びその製造方法並びに加硫性ゴム組成物 - Google Patents

補強性粒子の製造方法、重合体組成物及びその製造方法並びに加硫性ゴム組成物 Download PDF

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Description

本発明は、特定の構造を有する補強性粒子、これを含有してなる重合体組成物、これらの製造方法、及び加硫性ゴム組成物に関する。更に詳しくは、特定の構造を有する化合物で被覆してなる補強性粒子、これを含有してなる、補強性粒子の分散性に優れ、且つ、機械的特性及び耐摩耗性に優れた重合体組成物、これらの製造方法、及びこの重合体組成物と加硫剤とを含有してなる加硫性ゴム組成物に関する。
近年、省資源や環境対策等が重視されるにつれて、自動車の低燃費化に対する要求は、ますます厳しくなり、自動車タイヤについても、転動抵抗を小さくすることにより、低燃費化に寄与することが求められている。
このため、補強剤として、従来のカーボンブラックに代えてシリカを配合することが行われる。タイヤ用ゴム組成物にシリカを配合すると、低発熱性が改良されて転動抵抗が小さくなる他、タイヤのウェット性能が向上するという特徴を有する。しかし、シリカはカーボンブラックと比較して、ゴム分子に対する親和性が小さいため、ゴムへの分散性が悪く、耐破断性及び耐摩耗性を改良する効果(補強性)の点で劣るという問題があった。そこで、カーボンブラックと同等レベルの補強性を得るために、ゴム組成物へシリカを配合する場合には、一般にシランカップリング剤が併用される。
しかしながら、シランカップリング剤単独ではシリカの分散性や補強性が十分ではない。
このため、これを改善すべく、各種の疎水性化合物でシリカの表面を改質する方法が検討されている。このような化合物として、シリル基含有スルフィド化合物等の硫黄含有シランカップリング剤があるが、多量の使用が必要であって経済的でない。
特許文献1には、ジエン系ゴム及びシリカを含有するゴム組成物に、側鎖又は末端に極性基を有するシリコーンオイルを配合して、反発弾性、引張特性、摩耗特性及び加工特性に優れたゴムが得られることが報告されている。しかしながら、低燃費性等の性能が未だ不十分である。
特許文献2には、少なくとも一種のエラストマー及び強化充填剤としてのシリカに、シリカ粒子表面のヒドロキシル部位と結合し得る少なくとも1つの官能性シロキシ基単位を含む機能化ポリオルガノシロキサン化合物と、ポリオルガノシロキサン化合物及び/又はシリカ粒子に結合し得る官能基とポリマーに結合し得る官能基とを有する機能化オルガノシランを配合したタイヤケーシング用のゴム組成物が、改良されたヒステリシス特性及びスコーチ安定性を有すると、報告されている。しかしながら、所望の効果を得るためには、煩瑣な工程を必要とする機能化オルガノシランの合成が必要である。
特許文献3には、シリカを、好ましくはチタン触媒の存在下、アセトン、メタノール、エタノール等の溶媒中、アルコキシシリル基又はアシロキシシリル基を有するポリシロキサンで浸漬又はコーティングにより表面処理した後、乾燥して得られたポリシロキサン表面処理金属酸化物を配合してなるゴム組成物が開示されていて、このゴム組成物は、改良されたモジュラス及び耐摩耗性を有すると報告されている。
しかしながら、これらのシリコーンオイルやシロキサンで表面処理をしたシリカは、ゴムとの反応性部位を有しないため、補強性の観点からは効果が十分ではないとの報告(特許文献4)がある。
特許文献4には、ジエン系ゴムと反応可能な官能基を有するシランカップリング剤と線状又は分岐状ポリシロキサンとを加水分解、縮合せしめてなるゴム反応性ポリシロキサンでシリカ等の金属酸化物を、好ましくはチタン触媒を用いて乾式法により表面処理してなるゴム反応性ポリシロキサン表面処理金属酸化物と、ジエン系ゴム、このゴム反応性ポリシロキサン表面処理金属酸化物及び含硫黄シランカップリング剤を含んでなるゴム組成物が開示されている。公報の記載によれば、このゴム組成物は、高い破断強度及び破断伸びを有するとされている。しかしながら、このゴム組成物は、耐摩耗性や低燃費性については十分な性能を有しない。
また、最近、シリカ、ポリシロキサン及び非イオン性界面活性剤を含有する水性懸濁液にゴムラテックスを添加して混合し、次いで、酸でゴムを凝固させ、乾燥してゴム粉末乃至ゴム顆粒を製造する方法が提案されている(特許文献5)。この方法によれば、加工性、低燃費性及び摩耗性に一定の改良が見られるが、十分ではない。
このように、補強性粒子としてシリカを配合した場合に、優れた加工性、機械的強度とともに高い耐摩耗性を示し、低燃費性にも優れたゴム組成物を得るべく、幅広い研究がなされているにも拘らず、未だこれらの要求を満たすものが得られているとはいえない。
このように、基材である重合体の本来の特性を損なうことなく、種々の特性を改良するために種々の配合剤が添加されるが、これらの場合に、その配合剤の分散性が良好であり、且つ、基材重合体が本来有する良好な特性が、基材重合体/配合剤の複合体においても維持されていることが求められている。
国際公開第96/29364号パンフレット 特開平9−194638号公報 特開平10−25364号公報 特開2004−67818号公報 特開2003−160668号公報
従って、本発明の目的は、補強性粒子の分散性に優れ、基材重合体の本来有する特性、特に機械的強度及び耐摩耗性にも優れた重合体組成物及びその製造方法を提供することにある。本発明の他の目的は、この重合体組成物を得るために適した補強性粒子及びその製造方法を提供することにある。本発明の更に他の目的は、機械的強度や耐摩耗性に優れた加硫性ゴム組成物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の溶媒中で特定の官能基含有シロキサン化合物で被覆したシリカ等の補強性粒子と重合体とを含有してなる重合体組成物が、上記各特性において優れていることを見出し、この知見に基いて更に鋭意研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、表面にシラノール基を有する補強性粒子100重量部を、16.0〜20.0MPa1/2の溶解度パラメーターを有する有機溶媒中で、下記一般式(I)で表される官能基含有シロキサン化合物0.3〜200重量部で被覆してなる官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子が提供される。
Figure 0004687056
一般式(I)において、R〜Rは、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、周期律表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、又はハロゲン原子若しくは前記極性の官能基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、R〜Rの少なくとも1つは、ハロゲン原子又は前記極性の官能基であるか前記極性の官能基を有する炭素数1〜20の炭化水素基である。それぞれ複数存在するR及びRは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。nは、2〜20,000の整数である。
本発明の官能基含有シロキサン化合物補強性粒子は、前記一般式(I)で表される官能基含有シロキサン化合物において、少なくともR及びRの一方が少なくとも一つのポリオキシアルキレン基を有するものであることが好ましい。
本発明において、前記官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子は、16.0〜20.0MPa1/2の溶解度パラメーターを有する有機溶媒の溶液の形態を有することができる。
本発明によれば、表面にシラノール基を有する補強性粒子100重量部を、16.0〜20.0MPa1/2の溶解度パラメーターを有する有機溶媒中で、一般式(I)で表される官能基含有シロキサン化合物0.3〜200重量部と混合することを特徴とする官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子の製造方法が提供される。
Figure 0004687056
一般式(I)において、R〜Rは、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、周期律表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、又はハロゲン原子若しくは前記極性の官能基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、R〜Rの少なくとも1つは、ハロゲン原子又は前記極性の官能基であるか前記極性の官能基を有する炭素数1〜20の炭化水素基である。それぞれ複数存在するR及びRは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。nは、2〜20,000の整数である。
また、本発明によれば、基材重合体100重量部と前記官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子5〜200重量部とを含有してなる重合体組成物が提供される。
本発明の重合体組成物において、基材重合体が、一般式(II)で表される構造を分子内に含有することが好ましい。
Figure 0004687056
一般式(II)において、R及びRは、それぞれ、水素原子、周期律表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、又は前記極性の官能基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、少なくともR及びRの一方が、少なくとも1つの極性の官能基を有する。それぞれ複数存在するR及びRは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。mは、2〜20,000の整数である。
また、基材重合体は、ゴム状重合体であることができる。
本発明によれば、前記官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子を基材重合体に配合する重合体組成物の製造方法が提供される。
本発明の重合体組成物の製造方法において、16.0〜20.0MPa1/2の溶解度パラメーターを有する有機溶媒の溶液の形態を有する官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子と、基材重合体を10.0〜18.8MPa1/2の溶解度パラメーターを有する有機溶媒に溶解してなる溶液と、を混合することが好ましい。
更に、本発明によれば、基材重合体としてゴム状重合体を使用した前記重合体組成物と加硫剤とを含有してなる加硫性ゴム組成物が提供される。
本発明の加硫性ゴム組成物は、タイヤ用に好適である。
本発明によれば、補強性粒子の分散性に優れ、基材重合体の本来有する特性、特に機械的強度及び耐摩耗性にも優れた重合体組成物及びそのために使用する補強性粒子を容易に得ることができる。
本発明の官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子は、補強性粒子を特定の官能基含有シロキサン化合物で被覆してなる。
本発明で使用しうる補強性粒子は、補強性を重合体粒子に付与するために用いられるものであり、表面にシラノール基を有するものであれば、特に限定されないが、その具体例としては、珪酸質粒子を挙げることができる。
珪酸質粒子としては、乾式法シリカ;湿式法シリカ;アルミニウムシリケートやカルシウムシリケート等の合成珪酸塩系シリカ;等が挙げられる。これらの中でも、含水珪酸を主成分とする湿式法シリカが特に好ましい。
また、補強性粒子の他の具体例として、カーボンブラック、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の表面をシラン化合物と反応させる等の方法によって得られる、表面にシラノール基を有するものを挙げることができる。
これらの補強性粒子は、それぞれ単独で又は二種以上を組合せて使用することができる。
珪酸質粒子の比表面積には、特に制限はないが、BET法による窒素吸着比表面積が50〜800m/gのものがよい。窒素吸着比表面積は、好ましくは80〜250m/g、更に好ましくは100〜200m/gである。比表面積がこの範囲内にあるとき、加工性、低発熱性、耐摩耗性が特に優れた重合体組成物を得ることができる。珪酸質粒子のpHは特に限定されないが、酸性の珪酸質粒子がよく、pHが3〜6.9のものが好ましく、pHが5〜6.7のものが更に好ましい。
本発明において表面にシラノール基を有する補強性粒子を被覆するための官能基含有シロキサン化合物は、一般式(I)で表される。
Figure 0004687056
一般式(I)において、R〜Rは、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、周期律表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、又はハロゲン原子若しくは前記極性の官能基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、R〜Rの少なくとも1つは、ハロゲン原子又は前記極性の官能基であるか前記極性の官能基を有する炭素数1〜20の炭化水素基である。それぞれ複数存在するR及びRは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。nは、2〜20,000の整数である。nの下限は、好ましくは3、更に好ましくは50であり、上限は、好ましくは1,000、更に好ましくは500である。
一般式(I)で表される官能基含有シロキサン化合物(以下、単に、「シロキサン化合物(I)」ということがある。)における官能基の数は、1分子当たり、好ましくは3以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは10以上である。官能基の密度が高いほど補強性粒子との反応効率がよい。
シロキサン化合物(I)において、官能基の分布状況は、特に限定されず、ランダムに分布していても、ブロック状に集中していてもよく、また、シロキサン化合物の主鎖に沿って分布が傾斜していてもよい。
周期律表第15族又は第16族の原子を有する極性の官能基は、酸素原子又は窒素原子を有するものが好ましく、酸素原子を有するものがより好ましい。
窒素原子を有する極性の官能基の具体例としては、アミノ基を挙げることができる。
酸素原子を有する極性の官能基の具体例としては、一般式(III):−R−O−Rで表されるものを挙げることができる。
一般式(III)において、Rは、単結合又は二価の有機基である。二価の有機基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、オキシアルキレン基、ポリオキシアルキレン基、アリーレン基、エーテル基、カルボニル基、及びこれらの結合で形成される二価の基(オキシカルボニル基、カルボニルオキシ基等)等を示すことができる。
は、水素原子又は炭化水素基である。炭化水素基は、その炭素原子の一部が酸素、窒素、硫黄等の第15族又は第16族の原子等で置換されていてもよい。これらの炭化水素基は、鎖状であっても環状であっても一部に環を有する鎖状であってもよい。その具体例としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、エポキシ基、グリシジル基、フリル基等を挙げることができる。また、これらの炭化水素基は、その水素原子がハロゲン等の置換基で置換されてもよい。
このような極性基の具体例としては、水酸基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシポリオキシアルキレン基、アルコキシポリオキシアルキレン基、グリシジルオキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基等を挙げることができる。
更に、RとRとは、互いに結合して酸素原子を含有する環を形成していてもよい。RとRとが互いに結合して酸素原子を含有する環を形成した極性の官能基の例としては、エポキシ基、グリシジル基等を示すことができる。
シロキサン化合物(I)において、R及びRの少なくとも一方が、これらの極性の官能基のうち、エポキシ基、グリシジル基及びポリオキシアルキレン基のいずれかを少なくとも一つ有することが好ましい。中でも、ポリオキシアルキレン基を少なくとも一つ有することが好ましい。また、ポリオキシアルキレン基の中では、ヒドロキシポリオキシアルキレン基(末端に水酸基を有するポリオキシアルキレン基)及びアルコキシポリオキシアルキレン基(末端にアルコキシル基を有するポリオキシアルキレン基)が特に好ましい。
ポリオキシアルキレン基におけるオキシアルキレン基の数は、通常、2〜20である。
周期律表第15族又は第16族の原子を有する極性の官能基は、シロキサン化合物(I)の骨格の珪素原子に直接結合していてもよく、また、少なくとも1つの二価の有機基(アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アミノ基、チオエーテル基、シリレン基等)を介して珪素原子に結合していてもよい。
シロキサン化合物(I)は、シラノール基を末端に有するポリシロキサンとアルコキシシランとの反応、Si−H基含有ポリシロキサンとアルコキシシランとの反応、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基等の官能基を側鎖又は末端に有するポリシロキサンと各種シランカップリング剤との反応等の公知の方法で合成することができる。
シロキサン化合物(I)の重量平均分子量は、好ましくは10,000〜3,000,000、更に好ましくは50,000〜1,000,000である。重量平均分子量がこの範囲内にあるとき、補強性粒子の被覆、基材重合体との配合等の処理の間にシロキサン化合物(I)が系外へ逸失してしまうことがない。また、重量平均分子量がこの範囲内にあると、溶媒中に十分に溶解するので、補強性粒子の被覆に時間が掛からない、補強性粒子の被覆率を高くできる等の利点がある。
本発明の官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子は、表面にシラノール基を有する補強性粒子100重量部を、16.0〜20.0MPa1/2の溶解度パラメーターを有する有機溶媒中で、一般式(I)で表される官能基含有シロキサン化合物0.3〜200重量部と混合することにより得ることができる。
Figure 0004687056
一般式(I)において、R〜Rは、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、周期律表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、又はハロゲン原子若しくは前記極性の官能基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、R〜Rの少なくとも1つは、ハロゲン原子又は前記極性の官能基であるか前記極性の官能基を有する炭素数1〜20の炭化水素基である。それぞれ複数存在するR及びRは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。nは、2〜20,000の整数である。
表面にシラノール基を有する補強性粒子と極性官能基含有シロキサン化合物との混合は、16.0〜20.0MPa1/2の溶解度パラメーターを有する有機溶媒中で、両者を接触させることにより行う。溶解度パラメーター(以下、「SP値」ということがある。)は、好ましくは、16.8〜19.0MPa1/2、更に好ましくは18.0〜18.8MPa1/2の範囲である。
なお、有機溶媒の溶解度パラメーターは、ポリマーハンドブック(POLYMER HANDBOOK、JOHN WILEY & SONS社発行)に記載された方法により求めることができる。
補強性粒子を被覆するための、シロキサン化合物(I)の使用量は、補強性粒子100重量部に対して、通常、0.3〜200重量部、好ましくは0.5〜50重量部、更に好ましくは1〜10重量部の範囲である。
上記範囲のSP値を有する溶媒としては、ベンゼン(SP値=18.8MPa1/2。以下、本明細書において、SP値の単位を省略することがある。)、トルエン(同18.2)、キシレン(同18.0)、エチルベンゼン(同18.0)等の芳香族炭化水素溶媒;テトラヒドロフラン(同18.6);シクロヘキサン(同16.8)、シクロペンタン(同17.8)等の環状脂肪族炭化水素溶媒;メチルエチルケトン(同19.0)、ジエチルケトン(同18.0)等のケトン溶媒;等を例示することができる。
これらのうち、芳香族炭化水素溶媒及び環状脂肪族炭化水素溶媒が好ましく、中でも、トルエン、キシレン及びシクロヘキサンが好ましく、トルエン、キシレンが最も好ましい。
有機溶媒は、上記範囲のSP値を有するものであれば、特に限定されず、単一の溶媒であっても、二種以上の溶媒からなる混合溶媒であってもよい。
上記範囲のSP値を有する有機溶媒に、上記範囲外のSP値を有する有機溶媒を混合して使用することができる。この場合は、上記範囲のSP値を有する溶媒が混合溶媒の50重量%以上を占めることが好ましく、70重量%以上を占めることがより好ましく、80重量%以上を占めることが特に好ましい。
上記範囲外のSP値を有する有機溶媒としては、上記範囲より低いSP値を有するn−ペンタン(SP値14.3MPa1/2)、n−ヘキサン(同14.9)等の鎖状炭化水素溶媒等、及び、上記範囲より高いSP値を有するn−ブタノール(同23.3)、エタノール(同26.0)等のアルコール溶媒、アセトン(同20.3)等を挙げることができる。
SP値の高いアルコール溶媒等を用いると、官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子の溶液を基材重合体溶液と混合した際に、基材重合体が析出する恐れがあるので、その使用量は少ない方が好ましい。また、SP値の低い鎖状炭化水素溶媒等を用いると、シロキサン化合物(I)及び補強性粒子の溶液(分散液)の安定性が低下する恐れがあるので、その使用量は少ない方が好ましい。
補強性粒子とシロキサン化合物(I)との混合方法は、16.0〜20.0MPa1/2のSP値を有する有機溶媒中で、両者を接触させるものであれば、特に限定されないが、シロキサン化合物(I)を有機溶媒に溶解して均一な溶液とし、これに、攪拌下、補強性粒子を徐々に添加するのが好ましい。
シロキサン化合物(I)の有機溶媒溶液の濃度は、特に限定されないが、通常、0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜15重量%、より好ましくは0.5〜10重量%である。濃度がこの範囲内にあると、得られる溶液の粘度は取り扱いやすい水準となり、補強性粒子の被覆率が適切な範囲となって、得られる官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子を基材重合体に配合したときに分散が良好となる。
混合時の温度は、特に限定されないが、通常、5℃以上、200℃以下であり、好ましくは20℃以上、150℃以下、更に好ましくは30℃以上、130℃以下である。混合時の温度がこの範囲内にあると、均一な分散が容易であり、シロキサン化合物(I)の分解や劣化の恐れがない。また、溶媒の沸点に近くなると、操業上・安全上の問題が生じるので、溶媒の沸点を考慮して、適切に設定するのが好ましい。
攪拌速度は、通常、10〜10,000回転/分で、好ましくは50〜5,000回転/分、更に好ましくは100〜1,000回転/分である。速度が過度に低いと反応効率が悪く、補強性粒子が沈降してしまうので効率が悪い。攪拌翼の形状は、特に限定されず、平板、ヘリカル、ダブルヘリカル等を適宜組合せることができる。また、ホモジナイザー等を用いて高速で、且つ、せん断を与えながら混合してもよい。
混合時の雰囲気は、特に限定されないが、安全のために不活性雰囲気下で行うのが好ましい。混合時の系内の圧力も特に限定されない。また、混合時間は、攪拌速度等にも依るが、通常、5分〜3時間程度である。
このようにして、官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子の透明な溶液を得ることができる。
シロキサン化合物(I)で被覆された補強性粒子は、この溶液から、蒸発乾固、遠心分離等の適切な方法で溶媒と分離して、固形粒子として得ることができるが、溶液の状態で使用してもよい。基材重合体との混合の均一性を考慮すると、16.0〜20.0MPa1/2の溶解度パラメーターを有する有機溶媒の溶液の形態を有しているのが好ましい。
本発明の重合体組成物は、基材重合体100重量部と上記本発明の官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子5〜200重量部、好ましくは10〜150重量部とを含有してなる。
本発明において使用し得る基材重合体の種類は、重合体組成物の用途や使用目的に応じて適宜選定すればよく、樹脂であってもゴム状重合体であってもよい。
樹脂の例としては、ポリスチレン等の芳香族ビニル重合体;ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂;ジシクロペンタジエン重合体等の脂環式オレフィン重合体;アクリロニトリル重合体;ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂;ハロゲン化ビニル重合体;これらの水素添加重合体等の樹脂を挙げることができる。
ゴム状重合体の例としては、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム等のジエン系ゴム;ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム等のジエン系ゴム以外のゴム;等を挙げることができる。
基材重合体は、固形状であっても溶液状であっても、エマルションやサスペンションであってもよいが、溶液重合で得られるのが好ましい官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子との混和性を考慮すると、溶液状であるのが好ましい。
基材重合体の分子量は、通常、20万〜300万、好ましくは35万〜200万、更に好ましくは50万〜150万である。分子量が過度に低いと重合体組成物の摩耗特性が不十分となる恐れがあり、過度に分子量が高いと重合体組成物の粘度が高くなり、加工性が劣る恐れがある。
基材重合体には、エポキシ基及びグリシジルオキシアルキル基から選ばれる基が導入されていることが好ましく、加えてヒドロキシポリオキシアルキレン基及び/又はアルコキシポリオキシアルキレン基が導入されていることが更に好ましい。基材重合体がエポキシ基及びグリシジルオキシアルキル基から選ばれる基及びこれら以外の官能基を含有する場合、全官能基モル数に対するエポキシ基及びグリシジルオキシアルキル基から選ばれる基のモル数の比率が高い方が好ましい。この比率は、好ましくは、99〜1モル%、より好ましくは95〜50モル%、特に好ましくは90〜60モル%である。
また、基材重合体は、一般式(II)で表される構造を分子内に含有するものであることが好ましい。
Figure 0004687056
一般式(II)において、R及びRは、それぞれ、水素原子、周期律表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、又は前記極性の官能基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、少なくともR及びRの一方が、少なくとも1つの極性の官能基を有する。それぞれ複数存在するR及びRは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。mは、2〜20,000の整数である。mの下限は、好ましくは3、更に好ましくは50であり、上限は、好ましくは1,000、更に好ましくは500である。
周期律表第15族又は第16族の原子を有する極性の官能基としては、シロキサン化合物(I)が含有し得る官能基と同様のものを示すことができる。これらのうち、エポキシ基、グリシジルオキシ基、ヒドロキシポリオキシアルキレン基(末端に水酸基を有するポリオキシアルキレン基)及びアルコキシポリオキシアルキレン基(末端にアルコキシル基を有するポリオキシアルキレン基)が好ましい。
一般式(II)で表される構造を分子内に有する基材重合体は、例えばアニオン重合によって得られる活性末端を有する重合体に、一般式(IV)又は一般式(V)で表されるシロキサン化合物を反応させることによって得ることができる。下記一般式(IV)又は一般式(V)で表されるシロキサン化合物の使用量は、重合活性末端1モル当たり、通常、0.01〜10モル、好ましくは0.1〜5モル、更に好ましくは0.3〜1.5モルである。
Figure 0004687056
一般式(IV)において、R、R及びmは、一般式(II)におけると同様である。R及びR10は、それぞれ、アルコキシル基、エポキシ基、カルボニル基及びこれらの基を有していてもよい有機基から選ばれる基である。
Figure 0004687056
一般式(V)において、R、R及びmは、一般式(II)におけると同様である。R11は、アルコキシル基、エポキシ基、カルボニル基及びこれらの基を有していてもよい有機基から選ばれる基である。R12は、炭素数1〜20の炭化水素基、アルコキシル基又はハロゲン原子であって、複数存在するときは、互いに異なっていてもよい。kは、1〜4の整数である。
一般式(IV)又は一般式(V)で表されるシロキサン化合物中の官能基等が重合体の重合活性末端と反応して、一般式(II)で表される構造が重合体中に導入される。このとき、一般式(IV)又は一般式(V)で表されるシロキサン化合物中の官能基の量が、基材重合体の活性末端1モル当たり平均で、0.01〜10モル、好ましくは0.1〜5モル、より好ましくは0.3〜1.5モルとなるようにすることが好ましい。官能基の量がこの範囲内にあると、得られる重合体組成物の耐摩耗性等の特性が良好となる。
本発明の重合体組成物は、基材重合体に官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子を配合することにより得ることができる。
配合の方法は、特に限定されず、両者を固体状で混合する方法、いずれか一方を溶液として他方をこれに添加する方法等を採用してもよいが、両者を溶液の状態で混合すると官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子を基材重合体中に均一に分散させることができるので好ましい。
本発明においては、基材重合体溶液を得るための溶媒として、SP値が10.0〜18.8MPa1/2の有機溶媒が好ましく、14.0〜18.6MPa1/2の有機溶媒がより好ましく、14.9〜18.2MPa1/2の有機溶媒が更に好ましい。SP値がこの範囲内の有機溶媒を用いると、基材重合体の溶解性が適切なものとなり、官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子溶液との混和性が良好である。
このようなSP値を有する有機溶媒としては、ベンゼン(SP値=18.8MPa1/2)、トルエン(同18.2)、キシレン(同18.0)、エチルベンゼン(同18.0)等の芳香族炭化水素溶媒;テトラヒドロフラン(同18.6)、ジメチルエーテル(同18.0)、ジエチルエーテル(同15.1)等の環状もしくは鎖状エーテル溶媒;n−ブタン(同13.9)、n−ペンタン(同14.3)、n−ヘキサン(同14.9)、n−ヘプタン(同15.1)、n−オクタン(同15.6)、n−デカン(同13.5)等の鎖状脂肪族炭化水素溶媒;シクロヘキサン(同16.8)、メチルシクロヘキサン(同16.0)、エチルシクロヘキサン(同16.3)、シクロペンタン(同17.8)等の環状脂肪族炭化水素溶媒;メチルエチルケトン(同19.0)、ジエチルケトン(同18.0)等のケトン溶媒;等が挙げられる。
これらのうち、芳香族炭化水素溶媒、環状又は鎖状エーテル溶媒、脂肪族炭化水素溶媒及び環状脂肪族炭化水素溶媒が好ましく、より好ましくは芳香族炭化水素溶媒、鎖状脂肪族炭化水素溶媒、環状脂肪族炭化水素溶媒がより好ましい。
有機溶媒は、単一の溶媒であっても、二種以上の溶媒からなる混合溶媒であってもよい。
また、本発明の効果を損なわない限り、SP値が18.8MPa1/2を超える有機溶媒又は有機溶媒以外の溶媒を併用することができる。このような混合溶媒を用いる場合は、上記10.0〜18.8MPa1/2の範囲のSP値を有する溶媒が混合溶媒の50重量%以上を占めることが好ましく、70重量%以上を占めることがより好ましく、80重量%以上を占めることが更に好ましい。
SP値が18.8MPa1/2を超える溶媒としては、水(SP値=47.9MPa1/2);ホルムアミド(同39.3)、N,N−ジメチルホルムアミド(同24.8)、メタノール(同29.7)、エタノール(同26.0)、イソプロピルアルコール(同23.5)、ピリジン(同21.9)、二硫化炭素(同20.5)、アセトン(同20.3)、クロロホルム(同19.0)、塩化メチレン(同19.8)等を挙げることができる。
基材重合体溶液中の基材重合体濃度は、通常、1〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、更に好ましくは10〜30重量%である。濃度がこの範囲内にあると、官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子との混和性がよく、混和後の重合体組成物の回収に要するエネルギーが適切な範囲となり、また、回収効率もよい。また、基材重合体溶液の粘度が適切なレベルとなって、混和性も良好である。
基材重合体溶液は基材重合体を有機溶媒中で溶解した溶液を用いても、溶液重合法で得られた基材重合体溶液をそのまま用いてもよいが、溶液重合で得られた溶液は、基材重合体が均一に溶解されているので好ましい。更に、溶液重合の溶液としては反応停止前の活性状態にある基材重合体溶液を用いると、得られる重合体組成物の物性が向上するので好ましい。
固形の基材重合体を有機溶媒に溶解する場合は、基材重合体を予め、ペレット状に加工し又は粉砕器等で大きさを5cm以下にしてから有機溶媒中に少しずつ添加していくのがよく、溶解槽を毎分10回転以上、好ましくは毎分50回転以上、更に好ましくは毎分100回転以上で攪拌しながら添加するのがよい。攪拌速度がこの範囲内にあると、基材重合体の溶解が良好で、固形分が沈降することがない。基材重合体を溶解した後、必要に応じて、ホモジナイザー等を用いて更に均一性をよくしてもよい。
基材重合体溶液と官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子の溶液とを混合することによって、有機溶媒溶液の形態を有する、基材重合体と官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子とを含有してなる重合体組成物を得ることができる。
このとき、基材重合体溶液の有機溶媒の溶解度パラメーターが10.0〜18.8MPa1/2であり、官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子溶液の有機溶媒の溶解度パラメーターが16.0〜20.0MPa1/2であると、重合体の沈殿等を引き起こすことなく、均一に混合できるので好ましい。
基材重合体溶液と官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子の溶液とを混合する方法は、特に限定されないが、基材重合体溶液にこれより比重の大きい官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子の溶液を添加する方法を採用すると、より均一に混合できるので好ましい。
混合溶液の濃度は、通常、1〜80重量%、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜35重量%とすると、より短時間で均一に混合できるので、好ましい。
混合時の攪拌条件等は特に限定されないが、通常、毎分10〜10,000回転、好ましくは毎分50〜5,000回転の攪拌下に混合する。また、攪拌機の種類等も特に限定されない。
混合時の添加方法は、特に限定されないが、均一な混合を達成するために、官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子の溶液を徐々に添加することが好ましい。また、添加に要する時間は、混合する基材重合体溶液と官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子の溶液の量によるが、5分〜1時間程度である。
混合温度は、通常、0〜200℃、好ましくは20〜150℃、更に好ましくは30〜120℃である。この温度範囲で混合すると、両溶液の粘度が適切なレベルで、且つ、近くなり、均一に混合しやすい。
基材重合体と官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子とを含有してなる重合体組成物の溶液を、溶媒除去処理に付することによって、固形状態の重合体組成物を得ることができる。
溶媒除去の方法としては、例えば、貧溶媒との混合や電解質等の凝固剤の添加による凝固を行って重合体組成物をクラムとして溶媒と分離する方法、重合体組成物溶液を熱水中に注入し、溶媒を水蒸気とともに蒸留し、重合体組成物をクラム状で析出させるスチームストリッピング法、減圧蒸留による溶媒の除去等、従来公知の方法を採用することができる。
次に、溶媒を分離した重合体組成物を必要に応じて精製する。例えば、凝固やスチームストリッピングにより生じたクラムを水洗して乳化剤、電解質等を除去する。これは、重合や凝固に使用した乳化剤等が、酸等として製品重合体中に残存すると重合体組成物の特性の低下を招く恐れがあるので、これらを除去するのが目的である。次に、重合体組成物を乾燥することが好ましい。乾燥の方法としては、従来公知の方法を採用することができる。例えば、スクイザー等で水分を絞って脱水した後、バンド通風乾燥装置、ベント型押出乾燥装置、エクスパンジョン型押出乾燥装置等を用いて乾燥する方法が挙げられる。
本発明の重合体組成物に、種々の配合剤を添加して各種用途に好適な組成物を得ることができる。
これら配合剤の添加は、重合体組成物が溶液状態にあるときに行ってもよく、また、固体状とした後で行ってもよい。
本発明において、重合体組成物の基材重合体としてゴム状重合体を使用すると、これから、タイヤのほか、ホース、窓枠、ベルト、靴底、防振ゴム、自動車部品、スポンジ、マット等のゴム製品の原料として好適な加硫性ゴム組成物や、スチレン系樹脂の耐衝撃性改質用組成物を得ることができる。
本発明の加硫性ゴム組成物は、基材重合体としてゴム状重合体を含有する本発明の重合体組成物と加硫剤とを必須成分として含有してなる。
加硫性ゴム組成物に用いるゴム状重合体としては、ジエン系ゴム及びジエン系ゴム以外のゴムを挙げることができる。
ジエン系ゴムとしては、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、乳化重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、溶液重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、溶液重合スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、乳化重合スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、乳化重合スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、高ビニル・スチレン−ブタジエン共重合体−低ビニル・スチレン−ブタジエン共重合体ブロック共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体ゴム等が挙げられ、要求特性に応じて適宜選択できる。これらの中でも、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴムが特に好ましい。
これらのゴムは、それぞれ単独で、又は2種以上を組合せて使用することができる。
タイヤ用途に好適な加硫性ゴム組成物を得るには、ゴム状重合体として、ジエン系ゴムを用いるのが好ましい。また、そのジエン系ゴムのミクロ構造は、共役ジエン単位と芳香族ビニル化合物単位との含有量比(共役ジエン単位:芳香族ビニル化合物単位)が100:0〜50:50であり、結合芳香族ビニル化合物量をS、共役ジエン単位中のビニル結合量をVとするとき、通常、200>2S+V>0.1、好ましくは170>2S+V>55、更に好ましくは150>2S+V>100である。この値が上記範囲内にあるとき、強度特性や摩耗特性に優れ、湿潤時制動性にも優れたタイヤ用ゴム組成物を得ることができる。
ジエン系ゴムにおける各単量体単位の配列様式は、特に限定されず、ランダムであっても、ブロック構造でも、テーパ構造でもよいが、8連鎖以上の芳香族ビニル化合物単位を含む割合は少ないほうがよく、通常、全結合芳香族ビニル化合物量に対して、10%以下、好ましくは5%以下、更に好ましくは1%以下である。また、共役ジエン単位が重合体鎖の少なくとも一つの末端にブロック状で含まれているのが好ましい。
加硫剤に特に限定はなく、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄等の硫黄;一塩化硫黄、二塩化硫黄等のハロゲン化硫黄;ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物;p−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム等のキノンジオキシム;トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、4,4’−メチレンビス−o−クロロアニリン等の有機多価アミン化合物;メチロール基を持ったアルキルフェノール樹脂;等が挙げられる。これらの中でも、硫黄が好ましく、粉末硫黄が特に好ましい。これらの加硫剤は、それぞれ単独で又は2種以上を組合せて用いられる。
加硫剤の配合割合は、ゴム成分100重量部に対して、通常、0.1〜15重量部、好ましくは0.3〜10重量部、更に好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。加硫剤の配合割合がこの範囲にあるときに、引張強度や耐摩耗性に優れるとともに、耐熱性や残留ひずみ等の特性にも特に優れる組成物を得ることができる。
これらの加硫剤を配合するに際して、加硫促進剤や加硫活性化剤を併用することが好ましい。加硫促進剤としては、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤;チオカルボアニリド、ジオルトトリルチオウレア、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア、トリメチルチオウレア等のチオウレア系加硫促進剤;2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、等のチウラム系加硫促進剤;ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、等のジチオカルバミン酸系加硫促進剤;イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛等のキサントゲン酸系加硫促進剤;等の加硫促進剤が挙げられる。
これらの加硫促進剤は、それぞれ単独で、又は2種以上を組合せて用いられるが、少なくともスルフェンアミド系加硫促進剤を含むものが特に好ましい。スルフェンアミド系加硫促進剤を含むものの中では、スルフェンアミド系加硫促進剤の割合が全加硫促進剤中の30重量%以上のものが好ましい。
加硫促進剤の配合割合は、ゴム成分100重量部に対して、通常、0.1〜15重量部、好ましくは0.3〜10重量部、更に好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
加硫活性化剤としては、特に制限はないが、例えばステアリン酸等の高級脂肪酸や酸化亜鉛等を用いることができる。酸化亜鉛としては、例えば、表面活性の高い粒度5μm以下のものを用いるのが好ましく、かかる具体例としては、粒度が、例えば、0.05〜0.2μmの活性亜鉛華や0.3〜1μmの亜鉛華等を挙げることができる。また、酸化亜鉛は、アミン系の分散剤や湿潤剤で表面処理したもの等を用いることができる。
これらの加硫活性化剤は、それぞれ単独で又は2種以上を併用して用いることができる。加硫活性化剤の配合割合は、加硫活性化剤の種類により適宜選択される。高級脂肪酸を用いる場合、ゴム成分100重量部に対して、通常、0.05〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部配合する。酸化亜鉛を用いる場合は、ゴム成分100重量部に対して、通常、0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.5〜3重量部配合する。加硫活性化剤の配合割合がこの範囲にあるときに、組成物の加工性、引張強度及び耐摩耗性等の特性が高度にバランスされ好適である。
本発明の加硫性ゴム組成物には、重合体組成物中に含まれるゴム状重合体及び官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子に加えて、ゴム状重合体以外の重合体;シリカ、疎水性シリカ;SAF、ISAF、HAF、FEF、アセチレンブラック、カーボン繊維、フラーレン等のカーボンブラック等の、官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子以外の補強剤を、必要に応じて、配合することができる。
また、本発明の加硫性ゴム組成物には、この分野で通常使用される各種添加剤を配合することができる。
このような添加剤としては、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、粉砕シリカ等の充填剤;ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィド、ビス−(トリエトキシシリルプロピル)モノスルフィド、ビス−(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス−(2−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス−(2−トリエトキシシリルプロピル)ペンタスルフィド、ビス−(2−トリエトキシシリルプロピル)ヘキサスルフィド、3−オクタチオ−1−プロピルエトキシシラン等のシランカップリング剤;ナフテン系、パラフィン系又はアロマ系プロセスオイル;ジオクチルフタレート等の可塑剤;鉱物系のプロセスオイル;ナタネ油、桐油、トール油、亜麻仁油、パーム油等の植物系オイル;牛脂等の動物系オイル;石油合成オイル;テルペン樹脂、石油樹脂類;老化防止剤;等を挙げることができる。これらの配合剤の量は、通常用いられる範囲でよい。
本発明の加硫性ゴム組成物は、常法に従って各成分を配合することにより得ることができる。
配合に当たって、各成分は、本発明の官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子の調製後、これに添加してもよく、ゴム状重合体と官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子とを配合する工程の任意の時点で添加してもよい。
本発明の加硫性ゴム組成物は、低発熱性に優れるので、低燃費タイヤのタイヤトレッドとして特に好適に用いられるが、その他にもオールシーズンタイヤ、高性能タイヤ、スタッドレスタイヤ等のタイヤトレッド、サイドウオール、アンダートレッド、カーカス、ビード部等の各種タイヤ用途に好適に使用することができる。
以下に参考例、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、各例中の部及び%は特に断りのない限り、質量基準である。
なお、各特性は、以下の方法により評価した。
また、本実施例において、SP値は、単位(MPa1/2)を省略して記載する場合がある。
[重合体分子量]
高速液体クロマトグラフィによりポリスチレン換算分子量として求める。具体的には、東ソー社製HLC8220を用い、GMH−HR−Hカラム2本を用い、テトラヒドロフラン(THF)を使用し、40℃、1ml/minの速度で測定する。分子量の較正はポリマーラボラトリー社製の標準ポリスチレン(500から300万)の12点で実施する。
[重合体のミクロ構造]
NMRにより測定する。
[重合体組成物中の補強性粒子の量]
JIS K6226−1に準じて、熱重量分析計(TGA)を用いて測定する。試料(質量F0の補強性粒子を含有する重合体組成物)を、550℃で15分間維持して、全有機分が分解揮散した後に残存する補強性粒子の量(F)を測定する。重合体組成物中に取り込まれた補強性粒子の比率(取り込み比率)(%)は、
取り込み比率(%)=100×F/F0で表される。
[引張強度]及び[伸び]:
160℃、30分加硫後サンプルについて、JIS K6251:1993に従い、ダンベル状3号形を用いて測定する。引張強度及び伸びの測定単位は、それぞれ、MPa及び%である。
[低発熱性]
160℃、30分加硫後サンプルについて、粘弾性測定装置(レオメトリックス社製RDA−II)を用いて、tanδを動的歪0.5%、周波数20Hzの条件下、60℃で測定する。この測定値を基準サンプルを100とする指数に換算して示す。指数の数値が小さいほど低発熱性に優れていることを示す。
[耐摩耗性]
160℃、30分加硫後サンプルについて、JIS K6242:1993に従いピコ摩耗試験機で実施する。測定単位はccである。測定値の逆数を、基準サンプルを100とする指数で示す。指数の数値が大きいほど、耐摩耗性がよい。
[参考例1]
(シロキサン構造含有基材重合体(P1)の製造)
攪拌器付オートクレーブを用いて、n−ヘキサン(SP値14.9)/シクロへキサン(SP値16.8)混合溶媒(比率10/90)中、アルキルリチウム触媒でスチレン及びブタジエンを共重合させた。反応を停止することなく、重合活性末端に対してシロキサン化合物のエポキシ基が1当量となる量の下記式(VI)のシロキサン化合物を添加した。これにより、スチレン−ブタジエン共重合体部分の結合スチレン量が21%、ブタジエン単位部分のビニル結合量が63%であり、重量平均分子量が70万のシロキサン構造含有基材重合体(P1)の固形分20%の溶液を得た。
Figure 0004687056
式(VI)において、各単量体単位の数は数平均値であり、単量体単位の配列はランダム状である。
[参考例2]
(シリル基含有基材重合体(P2)の製造)
式(VI)のシロキサン化合物に代えて、重合活性末端に対してメトキシ基が0.8当量となる量のテトラメトキシシラン(TMOS)を用いたほかは参考例1と同様にして、スチレン−ブタジエン共重合体部分の結合スチレン量21が%、ブタジエン単位部分のビニル結合量比率が63%であり、重量平均分子量が70万のシリル基含有基材重合体(P2)の溶液を得た。
[実施例1]
(実施例1A):官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の製造
表1に示す官能基含有シロキサン化合物(a)5部/キシレン(SP値18.0)100部の溶液を窒素雰囲気下、脱水・精製したシクロヘキサン1,000部に溶解して、均一な溶液を得た。70℃において、攪拌機を用いてこの溶液を毎分100回転で攪拌しながら、75部の湿式シリカ(ローディア社製、窒素吸着比表面積(BET)165m/g、pH6.5の含水珪酸、商品名Z1165MP)を10分間掛けて徐々に添加して更に10分間混合を続け、官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A1)を得た(表2を参照)。
なお、各実施例及び比較例で使用した官能基含有シロキサン化合物(a)〜(d)及び官能基を含有しないシロキサン化合物(e)は、一般式(VII)で表される。なお、一般式(VII)で表される化合物において、各単量体単位の配列はランダムである。これらシロキサン化合物の具体的構造は、表1に示すとおりである。
Figure 0004687056
Figure 0004687056
表1において、POAは、平均縮合度2.5のポリオキシエチレン鎖を表す。また、GOPは、3−グリシドキシプロピル基を表す。
Figure 0004687056
(実施例1B):官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子を用いた重合体組成物の製造
実施例1Aで得た官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子80部を含有するシクロヘキサン溶液(A1)に、70℃で毎分100回転の攪拌下、参考例1で得たシロキサン構造含有基材重合体(P1)100部のn−ヘキサン/シクロへキサン溶液を10分間掛けて徐々に添加した。添加終了後、更に10分間攪拌を継続して、混合液を均一化して、重合体組成物溶液(BS1)を得た。
得られた重合体組成物溶液(BS1)に老化防止剤として2−メチル−4,6−ビス[(オクチルチオ)メチル]フェノールを0.1部添加した後、スチームストリッピング法により溶媒を除去して、固形の重合体組成物(B1)を得た。得られた重合体組成物は柔らかいゴム状であった。
凝固水(スチームストリッピング後にクラムを分離した後の水相をいう。)の白濁はなく、重合体組成物(B1)を熱重量分析計(TGA)で分析したところ、含有シリカ量は75部であった。これは使用したシリカの全量が重合体組成物中に取り込まれた(取込み比率=100%)ことを示している(表2を参照)。
(実施例1C):重合体組成物の物性評価
実施例1A及び実施例1Bと同様の操作をして、重合体組成物180部を含有する重合体組成物溶液(BS1)を得た。これにアロマ系プロセスオイル20部、シランカップリング剤のカーボンブラック吸着物(混合比50/50、デグッサ社製、商品名X50S)10部、追加配合シリカ5部、亜鉛華5部、ステアリン酸3部及び老化防止剤6C(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)2部及びワックス系老化防止剤(大内新興化学工業社製、サンノック)1部を添加して、バンバリーミキサーを用いて150℃で、毎分70回転の条件下で均一化し、スチームストリッピングにより脱溶媒し、水絞り器で水分量が約10%となるまで脱水し、次いで150℃の一軸押出機で押出した後、60分熱風乾燥してゴム組成物226部を得た。
得られたゴム組成物に、50℃のロールを使用して、硫黄1.8部、加硫促進剤DPG(1,3−ジフェニルグアニジン)1.1部及び同CBS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)1.8部を配合して加硫性ゴム組成物(C1)を得た。
得られた加硫性ゴム組成物(C)について、物性評価を行った。結果を表3に示す。なお、表3中、加硫性ゴム組成物の低発熱性及び耐摩耗性は、比較例2Cの数値を100として、指数化して示してある。
Figure 0004687056
[実施例2]
(実施例2A)
官能基含有シロキサン化合物(a)の量を3部に変更するほかは実施例1Aと同様にして、官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A2)を得た(表2を参照)。
(実施例2B)
官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A1)に代えて同溶液(A2)を用いるほかは実施例1Bと同様にして、重合体組成物溶液(BS2)を得、更にこれから固形の重合体組成物(B2)を得た。得られた重合体組成物(B2)は柔らかいゴム状であった。
また、凝固水の白濁もなく、重合体組成物(B2)をTGAで分析したところ、含有シリカ量は75部であった。これは使用したシリカの全量が重合体組成物中に取り込まれた(取込み比率=100%)ことを示している(表2を参照)。
[実施例3]
(実施例3A)
官能基含有シロキサン化合物(a)の量を1.5部に変更するほかは実施例1Aと同様にして、官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A3)を得た(表2を参照)。
(実施例3B)
官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A1)に代えて同溶液(A3)を用いるほかは実施例1Bと同様にして、重合体組成物溶液(BS3)を得、更にこれから固形の重合体組成物(B3)を得た。得られた重合体組成物(B3)は柔らかいゴム状であった。
また、凝固水の白濁も殆どなく、重合体組成物(B3)をTGAで分析したところ、含有シリカ量は74.6部であった。これは使用したシリカの99.5%が重合体組成物中に取り込まれた(取込み比率=99.5%)ことを示している(表2を参照)。
(実施例3C)
重合体組成物溶液(BS3)を用いて、表3に示す配合に従うほか(なお、全配合物中のシリカ重量=官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子中のシリカ粒子の重量及び追加配合シリカの重量の合計=が80部となるように、シリカを追加配合した。)は、実施例1Cと同様にして、加硫性ゴム組成物(C3)を得た。加硫性ゴム組成物(C3)について、物性評価を行った。結果を表3に示す。
[実施例4]
(実施例4A)
官能基含有シロキサン化合物(a)5部を官能基含有シロキサン化合物(b)2.5部に変更するほかは実施例1Aと同様にして、官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A4)を得た(表2を参照)。
(実施例4B)
官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A1)に代えて同溶液(A4)を用いるほかは実施例1Bと同様にして、重合体組成物溶液(BS4)を得、更にこれから固形の重合体組成物(B4)を得た。得られた重合体組成物(B4)は柔らかいゴム状であった。
また、凝固水の白濁もなく、重合体組成物(B4)をTGAで分析したところ、含有シリカ量は75部であった。これは使用したシリカの全量が重合体組成物中に取り込まれた(取込み比率=100%)ことを示している(表2を参照)。
[実施例5]
(実施例5A)
官能基含有シロキサン化合物(a)5部を官能基含有シロキサン化合物(c)2.5部に変更するほかは実施例1Aと同様にして、官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A5)を得た(表2を参照)。
(実施例5B)
官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A1)に代えて同溶液(A5)を用いるほかは実施例1Bと同様にして、重合体組成物溶液(BS5)を得、更にこれから固形の重合体組成物(B5)を得た。得られた重合体組成物(B5)は柔らかいゴム状であった。
また、凝固水の白濁もなく、重合体組成物(B5)をTGAで分析したところ、含有シリカ量は75部であった。これは使用したシリカの全量が重合体組成物中に取り込まれた(取込み比率=100%)ことを示している(表2を参照)。
[実施例6]
(実施例6A)
官能基含有シロキサン化合物(a)5部を官能基含有シロキサン化合物(d)2.5部に変更するほかは実施例1Aと同様にして、官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A6)を得た(表2を参照)。
(実施例6B)
官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A1)に代えて同溶液(A6)を用い、シロキサン構造含有基材重合体(P1)に代えてシリル基含有基材重合体(P2)を用いるほかは実施例1Bと同様にして、重合体組成物溶液(BS6)を得、更にこれから固形の重合体組成物(B6)を得た。得られた重合体組成物(B6)は柔らかいゴム状であった。
また、凝固水の白濁もなく、重合体組成物(B6)をTGAで分析したところ、含有シリカ量は75部であった。これは使用したシリカの全量が重合体組成物中に取り込まれた(取込み比率=100%)ことを示している(表2を参照)。
[実施例7]
(実施例7A)
攪拌機回転数を毎分50回転とするほかは、実施例6Aと同様にして、官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A7)を得た(表2を参照)。
(実施例7B)
官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A6)に代えて同溶液(A7)を用いるほかは実施例6Bと同様にして、重合体組成物溶液(BS7)を得、更にこれから固形の重合体組成物(B7)を得た。得られた重合体組成物(B7)は柔らかいゴム状であった。
また、凝固水の白濁もなく、重合体組成物(B7)をTGAで分析したところ、含有シリカ量は74.4部であった。これは使用したシリカの99.2%が重合体組成物中に取り込まれた(取込み比率=99.2%)ことを示している(表2を参照)。
[実施例8]
(実施例8A)
攪拌時の温度を30℃とするほかは、実施例7Aと同様にして、官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A8)を得た(表2を参照)。
(実施例8B)
官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A7)に代えて同溶液(A8)を用いるほかは実施例7Bと同様にして、重合体組成物溶液(BS8)を得、更にこれから固形の重合体組成物(B8)を得た。得られた重合体組成物(B8)は柔らかいゴム状であった。
また、凝固水の白濁も殆どなく、重合体組成物(B8)をTGAで分析したところ、含有シリカ量は74.1部であった。これは使用したシリカの98.8%が重合体組成物中に取り込まれた(取込み比率=98.8%)ことを示している(表2を参照)。
(実施例8C)
重合体組成物溶液(BS8)を用いて、表2に示す配合に従うほか(なお、全配合物中のシリカ重量=官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子中のシリカ粒子の重量及び追加配合シリカの重量の合計=が80部となるように、シリカを追加配合した。)は、実施例1Cと同様にして、加硫性ゴム組成物(C8)を得た。加硫性ゴム組成物(C8)について、物性評価を行った。結果を表3に示す。
[比較例1]
(比較例1A)
官能基含有シロキサン化合物(d)を官能基を含有しないシロキサン化合物(e)に変更するほかは、実施例6Aと同様にして、官能基を含有しないシロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(Ac1)を得た(表2を参照)。
(比較例1B)
官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A6)に代えて官能基を含有しないシロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(Ac1)を用いるほかは実施例6Bと同様にして、重合体組成物溶液(BSc1)を得、更にこれから固形の重合体組成物(Bc1)を得た。得られた重合体組成物(Bc1)は柔らかいゴム状であった。
また、凝固水の白濁が見られ、重合体組成物(Bc1)をTGAで分析したところ、含有シリカ量は71.3部であった。これは使用したシリカの95.0%が重合体組成物中に取り込まれた(取込み比率=95.0%)ことを示している(表2を参照)。
(比較例1C)
重合体組成物溶液(BSc1)を用いて、表2に示す配合に従うほか(なお、全配合物中のシリカ重量=官能基を含有しないシロキサン化合物被覆シリカ粒子の中のシリカ粒子の重量及び追加配合シリカの重量の合計=が80部となるように、シリカを追加配合した。)は、実施例1Cと同様にして、加硫性ゴム組成物(Cc1)を得た。加硫性ゴム組成物(Cc1)について、物性評価を行った。結果を表3に示す。
[比較例4]
(比較例2A)
官能基含有シロキサン化合物(d)をテトラメトキシシラン(TMOS)に変更するほかは、実施例6Aと同様にして、テトラメトキシシラン処理シリカ粒子の溶液(Ac2)を得た(表2を参照)。
(比較例2B)
官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A6)に代えて同溶液(Ac2)を用いるほかは実施例6Bと同様にして、重合体組成物溶液(BSc2)を得、更にこれから固形の重合体組成物(Bc2)を得た。得られた重合体組成物(Bc2)は柔らかいゴム状であった。
また、凝固水の白濁は殆どなく、重合体組成物(Bc2)をTGAで分析したところ、含有シリカ量は74.5部であった。これは使用したシリカの99.3%が重合体組成物中に取り込まれた(取込み比率=99.3%)ことを示している(表2を参照)。
(比較例2C)
重合体組成物溶液(BSc2)を用いて、表2に示す配合に従うほか(なお、全配合物中のシリカ重量=テトラメトキシシラン処理シリカ粒子中のシリカ粒子の重量及び追加配合シリカの重量の合計=が80部となるように、シリカを追加配合した。)は、実施例1Cと同様にして、加硫性ゴム組成物(Cc2)を得た。加硫性ゴム組成物(Cc2)について、物性評価を行った。結果を表3に示す。
[比較例3]
(比較例3A)
官能基含有シロキサン化合物(d)をアロマ系プロセスオイル(富士興産社製 FLEX M)に変更するほかは、実施例6Aと同様にして、シリカ粒子の溶液(Ac3)を得た(表2を参照)。
(比較例3B)
官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子の溶液(A6)に代えてシリカ粒子の溶液(Ac3)を用いるほかは実施例6Bと同様にして、重合体組成物溶液(BSc3)を得、更にこれから固形の重合体組成物(Bc3)を得た。得られた重合体組成物(Bc3)は柔らかいゴム状であった。
また、凝固水の白濁が著しく、重合体組成物(Bc3)をTGAで分析したところ、含有シリカ量は70.1部であった。これは使用したシリカの93.5%しか重合体組成物中に取り込まれなかった(取込み比率=93.5%)ことを示している(表2を参照)。
(比較例3C)
重合体組成物溶液(BSc3)を用いて、表2に示す配合に従うほか(なお、全配合物中のシリカ重量=重合体組成物溶液(BSc3)中に残存するシリカ粒子の重量及び追加配合シリカの重量の合計=が80部となるように、シリカを追加配合した。)は、実施例1Cと同様にして、加硫性ゴム組成物(Cc3)を得た。加硫性ゴム組成物(Cc3)について、物性評価を行った。結果を表3に示す。
表2及び表3の結果から、極性の官能基を有しないシロキサン化合物で被覆して得られたシリカ粒子を使用した場合(比較例1)は、重合体組成物を得るまでにシリカ粒子の一部が系外に流失し、この重合体組成物から得られる加硫性ゴム組成物は、極性の官能基を有するシロキサン化合物を用いた場合(実施例1、3及び8)に比べて、引張強度、低発熱性及び耐摩耗性が大きく劣ることが分かる。
テトラメトキシシランで処理をしたシリカ粒子を使用した場合も、得られる加硫性ゴム組成物は、実施例1、3及び8に比べて、引張強度、低発熱性及び耐摩耗性が大きく劣ることが分かる。
また、シリカの表面処理をシロキサン化合物でなくアロマ系プロセスオイルで行った場合(比較例3)は、重合体組成物を得るまでのシリカ粒子の流失量が使用量の6.5%と大きく、この重合体組成物から得られた加硫性ゴム組成物は、強度及び伸びとも低く、低発熱性に劣り、耐摩耗性も著しく劣ることが分かる。
これに対して、本発明の官能基含有シロキサン化合物被覆シリカ粒子を用いて得られたゴム状重合体を含む重合体組成物から得られる加硫性ゴム組成物は、引張強度、伸び、低発熱性及び耐摩耗性のいずれにも優れていることが分かる。
このように、本発明によれば、補強性粒子の分散性に優れた重合体組成物を得ることができる。また、本発明によれば、この重合体組成物を得るために適した補強性粒子を得ることができる。更に本発明によれば、機械的強度、シリカの分散性及び耐摩耗性に優れた加硫性ゴム組成物を得ることができる。

Claims (7)

  1. 表面にシラノール基を有する補強性粒子100重量部を、16.0〜20.0MPa1/2の溶解度パラメーターを有する有機溶媒中で、一般式(I):
    Figure 0004687056
    [一般式(I)において、R1〜R4は、それぞれ、水素原子、酸素原子を有する極性の官能基、又は前酸素原子を有する極性の官能基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、R1〜R4の少なくとも1つは、前酸素原子を有する極性の官能基であるか前記酸素原子を有する極性の官能基を有する炭素数1〜20の炭化水素基であり、R 2 及びR 3 の少なくとも一方が、エポキシ基、グリシジル基及びポリオキシアルキレン基のいずれかを少なくとも一つ有する。それぞれ複数存在するR2及びR3は、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。nは、2〜20,000の整数である。]で表される官能基含有シロキサン化合物0.3〜200重量部と混合することを特徴とする官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子の製造方法。
  2. ゴム状重合体100重量部と請求項1に記載の官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子の製造方法で得られた官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子5〜200重量部とを含有してなる重合体組成物。
  3. ゴム状重合体が、一般式(II):
    Figure 0004687056
    [一般式(II)において、R5及びR6は、それぞれ、水素原子、周期律表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、又は前記極性の官能基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、少なくともR5及びR6の一方が、少なくとも1つの極性の官能基を有する。それぞれ複数存在するR5及びR6は、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。mは、2〜20,000の整数である。]で表される構造を分子内に含有するものである請求項に記載の重合体組成物。
  4. 請求項1に記載の官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子の製造方法で得られた官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子をゴム状重合体に配合する請求項に記載の重合体組成物の製造方法。
  5. 請求項1に記載の官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子の製造方法で得られた官能基含有シロキサン化合物被覆補強性粒子を16.0〜20.0MPa 1/2 の溶解度パラメーターを有する有機溶媒に溶解してなる溶液と、ゴム状重合体を10.0〜18.8MPa1/2の溶解度パラメーターを有する有機溶媒に溶解してなる溶液と、を混合することからなる請求項に記載の重合体組成物の製造方法。
  6. 請求項2又は3に記載の重合体組成物及び加硫剤を含有してなる加硫性ゴム組成物。
  7. タイヤ用である請求項に記載の加硫性ゴム組成物。
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