JP4686841B2 - 小断面鋳片の製造方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続鋳造等によってえられた幅広の鋳造鋳片からビレットやブルーム等の小断面鋳片を効率よく製造しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
スラブやビレット、ブルーム等の断面形状やサイズの種々異なる鋼片を製造するには、それらの断面形状に適した鋳型を用いて連続鋳造するのが一般的である。
【0003】
ところで、断面形状やサイズの異なる鋳片を製造するには、鋳込むべき鋳片に対応させた多数の鋳型を用意する必要があり、また、場合によっては鋳造設備自体もサイズに合わせることが不可欠になることから、設備コストの上昇を招く不利がある。
【0004】
このような問題に対処したものとしては、連続鋳造によってスラブを鋳込み、その引き抜き過程でそれを複数本に分断するようにした例えば特開平11−291006号公報に開示のような鋳造技術が参照される。
【0005】
しかしながら、上記の公報に開示されている従来技術では、スラブの効率的な切断が難しく、また、切断に際して鋳片は不均一に加熱、冷却されることから曲がりや反りを生じやすく、その搬送に支障をきたす不具合がある。さらに、切断時に発生する、いわゆる切断のろが切断済みの鋳片に付着することもあってこの場合にはそれを除去する作業が必要であって、その作業は非常に困難をともなう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、切断に際して不規則な曲がりを生じることなく効率的に複数の小断面鋳片を得ることができる新規な方法及び装置を提案するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、幅広鋳造鋳片をその幅方向に複数に分割して正方形又は長方形の小断面鋳片を複数本得るに当たり、
表面温度が300℃以下になる幅広鋳造鋳片の幅端面に該幅広鋳造鋳片を幅方向において拘束するガイドを配置して該ガイドによる拘束下に少なくとも1本の切断トーチを前記幅広鋳造鋳片の長手方向に沿って移動させつつ該幅広鋳造鋳片を切断することを特徴とする小断面鋳片の製造方法である。
【0008】
また、本発明は幅広鋳造鋳片を、その幅方向に複数に分割して正方形又は長方形の小断面鋳片を複数本一度に作り分ける装置であって、
前記装置は、幅広鋳造鋳片の幅方向に移動可能な台車と、この台車上で幅広鋳造鋳片の長手方向に沿って移動可能で、該鋳造鋳片を300℃以下の表面温度において幅方向に複数に分断する切断トーチを備えるスライダーと、前記幅広鋳造鋳片の幅端面に接触して切断にかかる鋳造鋳片の変形を防止するガイドからなり、
該切断トーチは、切断角度の調整可能な角度調整機能を有することを特徴とする小断面鋳片の製造装置である。
【0009】
上記の構成になる装置においては、幅広鋳造鋳片を小断面鋳片に切断するに当たり、幅広鋳造鋳片の幅方向を拘束するガイドを用いる。
【0010】
【発明の実施の形態】
切断すべき幅広鋳造鋳片の幅端面に幅方向を拘束するガイドを設け、該鋳造鋳片の長手方向に沿い複数の切断トーチを同時に移動させつつ切断する。これにより切断される鋳造鋳片の切断面は同じ熱負荷を受けることになるから、熱変形による曲がりが回避される。また、両端面に位置する鋳造鋳片は、片面のみ切断されるため反切断側(幅広鋳造鋳片ではその外側)に向かって変形しようとするが、ガイドにより幅端面が拘束され、その状態で冷却されるため変形は極めて小さい。
【0011】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
図1〜図3は本発明に従う小断面鋳片の製造装置を模式的に示したものである。
【0012】
図においてS1、S2、S3は互いに接触させた状態で配列した幅広鋳造鋳片である。また、1は駆動源を有し幅広鋳造鋳片S1〜S3の幅方向wにおいて移動可能な台車である。この台車1は移動車輪1aを有する。
2は台車1に搭載されるスライダーである。このスライダー2は台車1の上で幅広鋳造鋳片S1〜S3の長手方向Lに沿って移動することができるようになっており、2aは走行用軌条、2bは走行部分である。
【0013】
また、3は切断トーチである。切断トーチ3はスライダー2から延びるトーチ支持部材3aを有しており、幅広鋳造鋳片S1〜S3の上面に達する長さを有する。
トーチ支持部材3aには幅広鋳造鋳片S1〜S3の幅方向に間隔をおいて切断トーチ3が複数個配置されており、それぞれが手動又は自動的に切断角度、切断間隔を調整することができるようになっている。
【0014】
また、4は台車1と別体又は一体に設けられるガイドであり、このガイド4は並列に配置された幅広鋳造鋳片S1〜S3の少なくとも一箇所の幅端面に接触するように配置され、トーチ3による切断時に切断に係わる鋳片が変形するのを防止する役割を果たしている。
【0015】
連続鋳造鋳片を所定の長さに切断して得た幅広鋳造鋳片を小断面鋳片に分割するには、一たん常温まで冷却するか該鋳造鋳片の表面温度を300℃以下の温度に冷却してから行なう。ガイド4によりその幅端を抑えるとともに、台車1を駆動して切断すべき幅広鋳造鋳片S1〜S3の所定位置に配置する。
【0016】
そして、切断トーチ3の相互間隔、切断角度を調整しスライダー2を台車1上で走行させつつ切断する。
【0017】
幅広鋳造鋳片S1〜S3の切断に際してはガイド4及び隣接して配置された幅広鋳造鋳片S1〜S3によって拘束された状態にあるので曲がりや反りは極めて軽減される。ガイド4を配置しない場合においては端部位置の幅広鋳造鋳片S1〜S3をガイドとして次に隣接して配置された幅広鋳造鋳片S1〜S3から切断する。また、台車1と幅広鋳造鋳片S1〜S3とを常に平行に保つためには、台車1とスライダー2あるいはスライダー2とトーチ支持部材3aの間に旋回機構を設ければ平行状態を調整することが可能となる。この例では、スライダー2とトーチ支持部材3aとの間に旋回機構K設けてある。なお、図中K1は旋回調整用駆動モーターである。
【0018】
本発明においては幅広鋳造鋳片の表面温度を300℃以下に維持して切断するようにしたが、その理由は、300℃を越える状態で鋳片の切断を行なうと切断の際に生じたスケールが鋳片の本体部分に付着して後の除去作業においてそれを取り除き難くなるからである。
【0019】
鋳造鋳片の切断手段は本発明においては、ガスの如きを使用する切断トーチを用いる場合を例として示したが、その他、レーザーを利用した切断機等を適用することもできる。
【0020】
連続鋳造にて得られた幅1600mm、厚さ220mmになるスラブを複数本並列に配列して、上掲図1に示した装置を適用して幅400mmになる小断面鋳片の製造を試みた。
【0021】
その結果、曲がりや反りの発生なしに極めて良好な状態で小断面鋳造鋳片を得ることができた。また、切断は鋳片の表面温度が300℃以下の領域で実施したため、切断の際に付着したスケールも極めて簡単に除去することが確認できた。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、連続鋳造等によって得られた幅広の鋳造鋳片を分割するものであるから、専用の製造設備を要することなく小断面鋳片を効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従う製造装置の構成を平面について示した図である。
【図2】 本発明に従う製造装置の構成をその側面について示した図である。
【図3】 本発明に従う製造装置の構成をその正面について示した図である。
【符号の説明】
1 台車
1a 移動車輪
2 スライダー
2a 走行用軌条
2b 走行部分
3 切断トーチ
3a トーチ支持部材
4 ガイド
K 旋回機構
K1 旋回調整用駆動モーター
Claims (2)
- 幅広鋳造鋳片をその幅方向に複数に分割して正方形又は長方形の小断面鋳片を複数本得るに当たり、
表面温度が300℃以下になる幅広鋳造鋳片の幅端面に該幅広鋳造鋳片を幅方向において拘束するガイドを配置して該ガイドによる拘束下に少なくとも1本の切断トーチを前記幅広鋳造鋳片の長手方向に沿って移動させつつ該幅広鋳造鋳片を切断することを特徴とする小断面鋳片の製造方法。 - 幅広鋳造鋳片を、その幅方向に複数に分割して正方形又は長方形の小断面鋳片を複数本一度に作り分ける装置であって、
前記装置は、幅広鋳造鋳片の幅方向に移動可能な台車と、この台車上で幅広鋳造鋳片の長手方向に沿って移動可能で、該鋳造鋳片を300℃以下の表面温度において幅方向に複数に分断する切断トーチを備えるスライダーと、前記幅広鋳造鋳片の幅端面に接触して切断にかかる鋳造鋳片の変形を防止するガイドからなり、
該切断トーチは、切断角度の調整可能な角度調整機能を有することを特徴とする小断面鋳片の製造装置。
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