JP4684099B2 - 電子機器用ケース - Google Patents

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Description

本発明は、例えばノートパソコンや携帯電話、デシタルカメラ等の電子機器用のセラミックスからなるケースに関する。
ノートパソコンや携帯電話、デシタルカメラに代表されるような電子機器のケースは一般的にポリカーボネイト樹脂やABS樹脂などが用いられている。これは、複雑な形状も一体成形できる成形性や、また、軽量化が可能であることや多色化が可能なことから広く採用されている。
特に近年、金属光沢を持たせた装飾性の高い樹脂製のケースが主流となりつつあり、その一例を紹介すると、携帯電話機のケースが合成樹脂の成形品でありながら、その表面にアルミ又はニッケル等の光輝性金属の粒子を混入した透明または半透明の樹脂膜を一体成形することにより、光輝度金属のような質感と高級感があって、さらに耐久性を向上させたケースを提供することが開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら前述した樹脂製のケースは、強度、硬度、耐熱性、耐薬品性に劣り、強度面においては、電子機器のケースに圧力を加えると歪むことにより装着されている液晶表示部や内部の回路に損傷を及ぼすという問題があった。
これらの問題を解決する方法として、金属板の上に透明樹脂層を被覆することにより、樹脂の強度不足を補うと共に、金属的な輝きと艶を備えることが出来、携帯機器、デジタルカメラ、PDA(PersonalDigital Assistant)のケースとして好適であることが開示されている(特許文献2参照)。
同様に、金属部材の表面に二酸化チタン粒子やアルミナ粒子を含有する塗装被膜を形成した電子機器のケースもあり、吸熱性、放熱性、抗菌作用の効果をもたらすことが開示されている(特許文献3参照)。
また、このような樹脂材や金属材を用いず、携帯通信端末のケースにセラミックスを用いることにより、エンジン部分の入れ替えを可能とし数世代にわたって使用可能なケースも開示されている(特許文献4参照)。
特開2000−349874号公報 特開2004−228238号公報 特開平11−340639号公報 特表2005−501434号公報
しかしながら、特許文献1、2、3で提案されたケースは、耐熱性や耐薬品性に劣ることは言うまでもなく、特に問題となるのが耐傷性であり、特許文献2,3のケースは、初期の段階では金属光沢の質感が得られるものの、電子機器特に携帯用電子機器として使用した場合においては、落下や接触により傷が付くことは免れず、装飾性に劣るという課題があった。
また、特許文献4は、携帯電話機等の通信携帯端末のケース材料として、セラミックスを用いることが提示されており、表面の加工は通常ラップ加工が用いられており、この場合表面には圧力がかかるため、砥粒が表面の結晶粒子に食い込んだまま移動して研磨するため、様々な方向に微細な傷が付きやすくなる。さらに、ラップ加工は主に装飾性を高めるために鏡面状態を得ることが目的となるが、鏡面が極めて平滑な仕上がりとなり、眩しく反射光のきつい光沢面にしかできないという問題を有していた。
本発明は、上記課題に鑑み、柔らかみのある光沢を備え、耐傷性に富み、装飾性の高い電子機器用ケースを提供することを目的とする。
本発明の電子機器用ケースは、表面に、曲面状からなる凹凸状のうねりが連続的に形成されており、該うねりの最大ピッチと最小ピッチとの差が45μm以下であって、前記うねりにおける凸部の頂点と凹部の底点との高さの差が0.3μm以上、2.5μm以下であるとともに、任意の複数ヶ所におけるそれぞれの算術平均粗さRaが0.5μm以下でかつ、それぞれのRaの値の最大値と最小値との差が0.1μm以下であるセラミックスからなることを特徴とする。
また、前記うねりは、ピッチが20μm以上、500μm以下であり、かつ同一面における最ピッチと最小ピッチとの差が30μm以下であることを特徴とする。
さらに、JIS B 0610に準拠して求められる平均うねりが0.07μm以上、10μm以下であり、かつ同一面における前記凸部の頂点と前記凹部の底点との高さの差が0.4μm以上、2μm以下であることを特徴とする。
またさらに、前記セラミックスは、ジルコニアを86〜95質量%含有することを特徴とする。
本発明の電子機器用ケースは、セラミックスからなり、表面に、曲面状からなる凹凸状のうねりが連続的に形成されており、該うねりの最大ピッチと最小ピッチとの差が45μm以下であって、前記うねりにおける凸部の頂点と凹部の底点との高さの差が0.3μm以上、2.5μm以下であるとともに、任意の複数ヶ所におけるそれぞれの算術平均粗さRaが0.5μm以下でかつ、それぞれのRaの値の最大値と最小値との差が0.1μm以下としたことから、ケースの表面に物体が接触しても、高硬度を有するセラミックスからなることから金属材の高硬度処理された物体と接触しても耐傷性効果を備えたケースとすることができる。加えて接触した物体の進行方向を前記うねりの山で曲回させる作用が働くことからさらなる耐傷性効果を有することができる。また、たとえ傷が生じても、その傷は表面のうねりの山のみに生じることから視認し難くなり目立つことなく、またうねりがあっても鏡面であるため、拡散反射光線を生じさせることができることから、柔らかみのある鏡面となり、装飾性の高い電子機器用ケースを提供できる。
また、前記うねりは、ピッチが20μm以上、500μm以下であり、かつ同一面における最ピッチと最小ピッチとの差が30μm以下であることから、傷の原因となる接触物体の進行方向を曲回させる作用が得られやすく、高い耐傷性効果が得られるとともに、色むらを防止できる。
さらに、JIS B 0610に準拠して求められる平均うねりが0.07μm以上、10μm以下であり、かつ同一面におけるうねりの前記凸部の頂点と前記凹部の底点との差が0.4μm以上、2μm以下であることから、うねりの高さを一定範囲とすることで傷の原因となる接触物体の進行方向を曲回させる作用が得られやすく、より耐傷性効果が得られやすくなるとともに、鏡面を呈することができる。
さらに、前記セラミックスがジルコニアを86〜95質量%含有することにより、高硬度を確保できるとともに、添加剤を適宜選択することにより多色化が実現できる。また、携帯用電子機器のケースとして使用した場合の多少の落下に於いても簡単に割れること無く十分に使用可能とすることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1(a)は本発明の電子機器用ケース(以下、単にケース1と称す)1の一部を示す拡大斜視図であり、(b)はそのA−A線における断面図である。
図1に示すように、ケース1の表面はうねりWを有しており、うねりWは、そのピッチをWp、うねりWのピッチWpの最大ピッチをWpmax、最小ピッチをWpmin、WpmaxとWpminの差をWprとし、うねりWの高さの平均うねりをWa、うねりWにおける凸部の頂点をWmaxと凹部の底点をWminとその差をWrとし、うねりWの山をWyとして示すものである。
なお、これらうねりWの各値の測定方法は、JIS B 0610に基づき、カットオフ値はfl8、fh0.8、測定長30mm、測定スピード0.5mm/sec、縦倍率10000、横倍率2として測定した。
ここで、本発明のケース1は、セラミックスからなり、少なくとも表面に、曲面状からなる凹凸状のうねりが連続的に形成されており、該うねりの最大ピッチと最小ピッチとの
差が45μm以下であって、前記うねりにおける凸部の頂点と凹部の底点との高さの差が0.3μm以上、2.5μm以下であるとともに、任意の複数ヶ所におけるそれぞれの算術平均粗さRaが0.5μm以下でかつ、それぞれのRaの値の最大値と最小値との差が0.1μm以下であることが重要である。
ケース1を成すセラミックスは、ジルコニア、アルミナを主成分とするセラミックスや、炭化チタン、窒化チタン系のサーメットからなるセラミックス等、種々のものを用いることができる。
特に、ジルコニアを主成分としたセラミックスを用いることが好ましく、金属材よりも硬度が高いため、耐傷性が高く、さらに、ニッケルやコバルト、セレン、クロム、チタン、鉄等の酸化物を添加剤として加えることにより、緑色、青色、黄色、赤色、黒色等の色調の選択肢が増え、加えて塗装にはない質感が出せるためである。詳細には、ジルコニアを主成分とし安定化剤を含む総量で90質量%以上含有してなるセラミックス、より詳細にはジルコニア(ZrO)が86〜95質量%、安定化剤であるイットリア(Y)が4〜6質量%含有してなるものが好ましい。
また、本発明のケース1を得るためのセラミック原料の成分とその含有率の範囲並びに粉体の好ましい粒径範囲は、それぞれジルコニア(ZrO)が86〜93.5質量%、安定化剤である酸化イットリウム(Y)が4〜6質量%含有してなるジルコニアセラミックスであり、それぞれの粉体粒径はジルコニアは0.2〜0.4μm、イットリアは0.3〜0.6μm、その他の安定化剤としてセリアは0.5〜0.8μm、ディスプロは0.8〜1.3μm、炭化チタンは0.8〜2.5μmであり、これらを適宜選択するとともに、顔料として、粉体粒径が1.3〜3μmのニッケル、1.5〜4μmのコバルト、0.3〜0.8μmの酸化ニッケル、0.4〜1.0μmの酸化コバルト、0.5〜1.2μmの酸化セリウム、0.3〜0.8μmの酸化クロム、0.2〜0.6μmの酸化チタン、0.4〜0.9μmの酸化鉄等の酸化物を選択することにより発色を決定する。
ここで、本発明のケースは、図1に示すように表面が、周期的なうねりWを有する鏡面に特定される。
うねりとは、セラミックスの結晶粒子による凹凸やピンホール、気孔等の表面欠陥による凹凸を示すものではなく、これら凹凸を除いた表面状態を示すものであり、表面に滑らかな曲面状からなる凹凸が連続的に現れることを示す。周期的なうねりとは、ケース1の同一表面のいかなる箇所においても表面形状測定装置で測定したときの凹凸のパターンが略同一であって規則性をもって並んだ状態を指すものであり、凹凸のパターンが規則性を有するとは、同一面内のいかなる箇所で測定したうねりWのピッチWpの最大ピッチWpmax最小ピッチWpminの差Wprが45μm以下であり、うねりWにおける凸部の頂点Wmaxと凹部の底点Wminとの高さの差Wrが0.3μm以上、2.5μm以下の範囲にあるものを言う。また、ここでいう鏡面とはケース1の表面に対物造影が視認できる面であり、JIS B0601に準拠して測定した算術平均粗さRaが0.5μm以下で各位置で測定したRaの値の最大値、最小値の差が0.1μm以下であることを言う。
これにより、材質からも十分な硬度を有するため高い耐傷性があることに加え、ケース1の表面におけるうねりWが所定のピッチWpで周期的に現れることから、図2に示すようにケース1の表面に物体3が矢印x方向に接触し進行したとしても、うねりWの山Wyで進行方向が表面から乖離する方向に曲回させることができるため、本来生じる傷4の長さを大幅に抑制でき、より高い耐傷性効果を備えるものである。また、たとえ傷4が生じても、うねりWの谷Wzには付きにくいことから、山Wyに生じた傷4は、ミシン目状の傷4となり視認し難くすることができる。さらには、所定ピッチWpの周期的なうねりWがあることから、図3の断面図に示すように入射光線5に対する正反射光線6を適度に抑えられることから、金属的な眩しい光沢面とは異なる柔らかみのある装飾性の高い光沢面が得られ、拡散反射光線を生じることから、柔らかみのある鏡面となり、装飾性の高いケースとすることができる。
また、前記うねりWは、そのピッチWpが20〜500μmであり、かつ同一面における最ピッチWpmax最小ピッチWpminの差Wprを30μm以下とすることが好ましい。
これにより、耐傷性がより高くなり、色むらのない美しい表面を得ることができる。うねりWのピッチWpが20μm未満であると、図2に示すように物体3がケース1の表面に接触し進行したときにうねりWのピッチWpが狭くなり当接する物体3はうねりWの山Wyの頂点のみしか接触しないために進行方向を表面から乖離する方向に曲回させる作用が小さくなるため、傷4の長さを抑制する効果が少なく、大きな傷4が付きやすくなってしまう。一方、うねりWのピッチWpが500μmを超えると、うねりWのピッチWpにそった反射光のムラが生じ人の目で色むらを判別できるようになるため美観上好ましくない。同時に、うねりWのピッチWpの同一表面における最ピッチWpmaxと、最小ピッチWpminの差Wprが30μmを超えると、うねりWのピッチWpが20〜500μmの範囲内であっても、同一表面で接近してうねりWのピッチWpが異なることによ
る反射光の違いを人が認識することから色むらとして感じてしまう。また、より好ましくは、うねりWのピッチWpが30〜200μm、最大ピッチWpmax最小ピッチWpminの差Wprが20μm以下である。
さらに、JIS B 0610に準拠して求められる平均うねりWaが0.07μm以上、10μm以下であり、かつ同一面におけるうねりWの凸部の頂点Wmaxと凹部の底点Wminの差Wrが0.4μm以上、2μm以下であることが好ましい。
ここで、平均うねりWaとは、図1(b)に示すうねりWの断面曲線において、上下の面積が同一となる平均線を平均うねりWaとし、JIS B 0610に準拠して規定される。平均うねりWaを0.07μm以上としたことから、所定のうねりWのピッチWpの範囲内において、適度の起伏を有し、物体3がケース1の表面に接触しても凹部の底点Wzに接触しにくいことから耐傷性をより向上させることができ、また平均うねりWaが10μm以下としたことから、表面粗さを小さなものとして鏡面を得ることができる。
前記平均うねりWaが0.07μm未満であると、前述したうねりWのピッチWpが20〜500μmの範囲内であっても、うねりWの起伏が小さいことから、傷4の原因となる接触する物体3の進行方向を表面から乖離、曲回させる作用が十分ではない。また、平均うねりWaが10μmを超えると光沢度が劣るため装飾性が低下してしまう。さらに、平均うねりWaが0.07μm以上、10μm以下の範囲内であっても、同一表面におけるうねりWの凸部の頂点Wmaxと凹部の底点Wminとの高さの差Wrが2μmを超えると鏡面のムラとして感じることから同一表面におけるうねりWの凸部の頂点Wmaxと、凹部の底点Wminとの高さの差Wrが2μm以下とする。また、うねりWの凸部の頂点Wmaxと凹部の底点Wminとの高さの差Wrが0.4μm未満となると、うねりWの高低が小さすぎてしまい、図2に示すように物体3がケース1の表面に接触し進行したときにうねりWの谷Wzにも傷4が付きやすくなり、物体3の進行方向を表面から乖離する方向に曲回させる作用が小さくなり、大きな傷4がつきやすくなってしまう。これにより、表面がムラのある鏡面として感じやすくなるため、うねりWの凸部の頂点Wmaxと凹部の底点Wminとの高さの差Wrは0.4μm以上、2μm以下であることが好ましい。より好ましくは、平均うねりWa0.1〜6μm、うねりWの凸部の頂点Wmaxと凹部の底点Wminとの高さの差Wrは0.5μm以上、0.7μm以下である。
次いで、本発明のケース1の製造方法について説明する。
例えば、先ず主成分となるジルコニアに、安定化剤としてイットリア(Y)を含有してなる原料粉末を公知の粉末乾式プレスや粉末ラバープレスまたは押し出し成形によりケース1となる成形体を得る。
次に、成形体をバッチ炉や連続トンネル炉による大気雰囲気にて約1300〜1450℃で焼成し焼結体を作製する。なお、サーメットにおいては真空炉を使用し約1400〜1550℃の温度で焼成する。
次に、焼結体の表面を回転バレルで荒仕上げ処理し、次に遠心バレルで鏡面仕上げ処理することにより本発明のケース1が得られる。また、前処理として、ブラスト処理等を組み合わせてもよい。
ジルコニアセラミックスからなるケース1が鏡面であって、所望のうねりWのピッチWp、平均うねりWaとするためには、バレル処理のメディアの粒径で制御する方法を用いることができる。
回転バレルによる荒仕上げは、公知の回転バレル装置を用い、水、メディア、製品の投入比を1:1:1程度としメディアは5〜10φ程度のGC砥粒を用い回転数50〜100rpmで20〜50時間処理を行う。その後、公知の遠心バレルにより、水、製品、メディアの投入量を1:0.8:0.5程度としメディアは0.5〜3φのGC砥粒を用い回転数50〜100rpmで10〜30時間仕上げ処理を行う。ケース1のうねりWのピッチWpはメディアの径を大きくすると大きくなる。また、平均うねりWaは回転数を早くして処理時間を短くすることにより大きくできるのである。
より具体的には、うねりWのピッチWpを20μm程度とするためには、荒仕上げの条件を回転バレル装置による場合、メディア径を約5μmのGC砥粒を用い回転数を約100rpmで約20時間処理を行い、その後、鏡面仕上げ処理を遠心バレルによる場合、メディア径約0.5μmのGC砥粒を用い回転数約100rpmで約10時間処理を行えばよい。また、うねりWのピッチWpを500μm程度とするためには、回転バレル装置による場合、メディア径を約10φのGC砥粒を用い回転数を約50rpmで約50時間処理を行い、その後、鏡面仕上げ処理を遠心バレルによる場合、メディア径約3μmのGC砥粒を用い回転数約50rpmで約30時間処理を行えばよい。
また、平均うねりWaを0.07μm程度、うねりWの凸部の頂点Wmaxと凹部の底点Wminとの高さの差Wrを0.4μm以上とするには、前記荒仕上げの回転バレルの水、メディア、製品の投入比を1:0.8:1程度とし、鏡面仕上げ処理の延伸バレルの水、メディア、製品の投入比を1:0.5:0.5程度で行えばよい。また、平均うねりWaを10μm程度、うねりWの凸部の頂点Wmaxと凹部の底点Wminとの高さの差Wrを2μm以下とするには、前記荒仕上げの回転バレルの水、メディア、製品の投入比を1:1.1:1程度とし、鏡面仕上げ処理の延伸バレルの水、メディア、製品の投入比を1:1:0.5程度で行えばよい。
なお、前記表面処理の方法、条件は一例に過ぎず、これに限るものではないが、このようにバレル研磨の条件を種々組合せることにより、上述したピッチWp、うねりWを得ることができる。
このようにして作製されたケース1は、耐傷性、装飾性に富むことから落下や物当たりなどの衝撃を受けやすい携帯用に適し、その用途の一例として、携帯電話機、デジタルカメラ、携帯音楽再生機器、電子ペン、ノートパソコン、モバイルパソコンなどの携帯電子機器2がある。
また、例えば、一例として、携帯電子機器用ケース2として用いる場合において、ケースを構成するフロント面2b、側面2c、背面2dの全てに本発明のケース1で構成してもよいが、その一部分にのみ用い他の部分は従来の樹脂製或いは金属製のケースによる組み合わせでも良く適宜選択すればよい。
以下本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明の試料として、原料粉体としてジルコニア(ZrO)を94.8質量%、安定化剤である酸化イットリウム(Y)を5.2質量%、他に顔料添加剤として緑色系は酸化クロム、黒色系は酸化鉄や酸化チタンや酸化ニッケル、青色系は酸化コバルト等を組み合わせて添加し、溶媒とともに粉砕混合してスラリーを作製する。
そして、これらのスラリーを粉末乾式プレスによりケース1となる成形体を作製する。
次に、前記成形体をバッチ炉により大気雰囲気にて約1450℃で焼成し焼結体を作製した。
次に焼結体の表面を回転バレルにより荒仕上げ処理し、次に遠心バレルで鏡面仕上げ処理を行った。回転バレルおよび遠心バレルの条件は前述したように回転バレルによる荒仕上げは、公知の回転バレル装置を用い、水、メディア、製品の投入比を1:1:1程度としメディアは5〜10φ程度のGC砥粒を用い回転数50〜100rpmで20〜50時間処理を行う。その後、公知の遠心バレルにより、水、製品、メディアの投入量を1:0.8:0.5程度としメディアは0.5〜3φのGC砥粒を用い回転数50〜100rpmで10〜30時間仕上げ処理の範囲とし、ケースのうねりWのピッチWpはメディアの径を大きくすると大きくなる。また、平均うねりWaは回転数を早くして処理時間を短くすることにより大きくなることから、うねりWのピッチWpを7〜500μm、平均うねりWaを0.04〜12μmの範囲で各々のうねりWの組み合わせとなるように試料を作製した。
また、バレル処理による鏡面加工以外にラップ処理、バフ処理の試料も追加した。ラップ処理の条件は遊離ダイヤモンド砥粒(#3000)1gをオリーブ油500ccに溶かし、銅盤上に点滴し、回転数20rpmにて10時間、公知のラップ研磨装置で処理した。また、バフ処理は遊離ダイヤモンド砥粒(#3000)1gをオリーブ油500ccに溶かしバフ盤上に点滴し、回転数1000rpmにて1時間バフ研磨処理を実施した。
また、比較例としてSUS304で作製したものを試料番号40とした。
以上のようにして作製した実施例の各試料について、表面のうねりWを測定し、うねりWのピッチWp、ピッチWpの最大ピッチWpmax、最小ピッチWpminの差Wpr並びに、平均うねりWa、うねり凸部の頂点Wmax凹部の底点Wminとの高さの差Wrを求めた。その測定方法はJISB0610に準拠して、カットオフ値はfl8、fh0.8、測定長30mm、測定スピード0.5mm/sec、縦倍率10000、横倍率2とした。(使用測定器は小坂研究所製の表面粗さ計ET4000Aを用い非接触式レーザ触針により測定した。)うねりWの測定は、バレル処理で鏡面加工を行ったものについては、いずれの方向に測定しても同様のうねりWの断面曲線が得られることから、任意の方向で測定した。しかし、ラップ処理、バフ処理で鏡面加工したものは、その加工傷が一方向に視認されることから、加工傷に対して直交する方向でうねりWの測定を実施した。
また、前記各試料のビッカース硬度の測定も実施した。ビッカース硬度の測定は、JIS−R1610により明石製作所製AVK−A型硬度計を用い、HvLoad10kgにて実施した。
次に前記各試料について、耐傷性のテストを実施した。そのテスト方法はHEIDON社製スクラッチテスターを使用し、垂直加重500g、先端曲率半径2μmRのダイヤモンド針にて測定スピード5mm/sec.で、長さ30mmの引っ掻き状の傷4を付ける方法である。そして、この傷4の最大となる幅を工具顕微鏡で倍率10倍で測定した。スクラッチテスターの針の進行方向は、鏡面加工がバレル処理のものに対しては、任意の方向とし、ラップ処理、バフ処理のものに対しては、加工傷に直交する方向と並行する方向の二通りで実施した。
そして、傷4の測定値は、図4(a)、(b)に示すように、測定長Lが30mmmの傷4にたいして、針のスタート点から約5mmの位置L1、約15mmの位置L2、約30mmの位置L3の箇所の幅D1、D2、D3を測定しその平均値をデータとした。傷4がミシン目状である場合、前記測定位置L1、L2、L3にかかる傷4の直近の最大値をデータとし、また、ミシン目状の傷4から外れる位置となる場合は、その直近の傷4の最大値をデータとした。
また、前記引っ掻き状の傷4の視認性について、3人の人に10cmの距離から目視にて視認できるかどうか視認性評価を行った。照明はハロゲン光を用い、視認不可で有れば◎、僅かに視認されるものは○、視認できるものは△、容易に視認できるものを×とし、曖昧評価であるために3人の評価のメジアン値をデータとした。
次に、前記各試料の表面の光沢度の測定を実施した。その方法はJISZ8741により、スガ試験機製UGV5Dデジタル偏角光沢度計を用い60度で測定した。
また、鏡面の人が感じる感覚的評価も併せて実施した。その方法は、3人の人の目視感覚によるもので、白熱光下に試料を置き、同一距離から視認したときに、柔らかみのある鏡面を◎、問題としない鏡面を○、やや曇りがかんじられるものを△、鏡面でないもの或いは眩しさを感じるものを×とした。これも曖昧な評価であるために3人の評価のメジアン値をデータとした。
以上の測定結果並びに人の感覚的評価結果を表1に示す。
Figure 0004684099
表1の結果から明らかなように、本発明実施例の試料番号1〜6、8、10、11、13〜16、18〜23、25〜33、35、36、38は、セラミックスからなり、所定ピッチの周期的なうねりW(うねりWのピッチWpが45μm以下、うねりの差Wrが0.3〜2.5μm)有する鏡面からなることから、ビッカース硬度がHV12GPa以上と高いことに加え、前記うねりWが耐傷性効果を生み出すとともに、金属光沢とは異なる柔らかみのある光沢面を得られている。
これら試料のうち、うねりWのピッチWpが20〜500μmの範囲内のものは耐傷性に優れ、さらにピッチWpが30〜200μmの範囲内にある試料番号10、11、13、14、15、16、18はスクラッチテスターによる傷4の幅が5μm以下に抑えられ耐傷性が高い結果となっている。
また、平均うねりWaが0.07〜10μmであって、うねり凸部の頂点Wmaxと凹部の底点Wminとの高さの差Wrが0.4〜2.0μmのものは、鏡面に曇りを感じるものはなく、前記平均うねりWaが0.1〜6μmの範囲内である試料番号4〜6、
10、11、18〜21、25、26、29〜31は光沢度が80〜90%であり人の感覚的評価も柔らかみのある鏡面であった。
これに対して、本発明の範囲外の試料は、SUS材で作製した試料番号40は、ビッカース硬度がHV2.8と低く、うねりの差Wrが6μmと大きいため、耐傷性に劣り、さらに光沢度が高く眩しさを感じることから鏡面の感覚的評価も良くない。
また、試料番号7は鏡面加工がラップ処理によるものであり、所定ピッチWpの周期的なうねりWが一方向にのみであることから、うねりの差Wrが0.1μmと小さく、ラップ処理の加工傷に並行する方向にスクラッチテスターの針を走らせると傷4の幅Dの平均値が55μmと大きく耐傷性に劣ることが判った。また、試料番号9もうねりの差Wrが0.2μmと小さいため、傷の幅は小さいものの傷が目立ち耐傷性に劣ることが判った。
試料番号12は、鏡面加工がバフ処理によるものであり、試料番号7と同様に所定ピッチWpの周期的なうねりWが一方向にのみであることから、加工傷に並行する方向にスクラッチテスターの針を走らせると傷4の幅Dの平均値が40μmと大きく耐傷性に劣る。また、平均うねりWaが12μmとやや大きいことと、また、ピッチWpの差Wprが36μmと大きいことの双方から鏡面に曇りを感じるものとなった。
また、試料番号17、24、34は、うねりWの凸部の頂点Wmaxと凹部の底点Wminとの高さの差Wrが2.8μm以上と大きいことから、鏡面に曇りを感じる結果となった。試料番号34は、平均うねりWaが12μmと大きいことから鏡面に曇りを感じる結果となった。また、試料番号37は、ピッチWpの差Wprが50μmと大きく光沢のムラがあることから鏡面に曇りを感じる結果となった。
さらに、SUS材からなる試料番号39は、うねりWの凸部の頂点Wmaxと凹部の底点Wminとの高さの差Wrが6μmと大きく、ビッカース硬度も小さいことから、傷が大きく、光沢も劣ることがった。
以上のように、本発明のケースは、高硬度を有するセラミックスからなることに加え、所定ピッチの周期的なうねりWを有する鏡面としたことから、耐傷性があり、かつ、柔らかみのある独特の光沢面が得られ、装飾性の高いケースを提供できるのである。
本発明の電子機器用ケースの表面のうねり断面曲線の模式図であり、(a)は表面の部分拡大斜視図、(b)はそのA−A線における断面図である。 本発明の電子機器用ケースの表面に物体が接触したときの断面模式図である。 本発明の電子機器用ケースの表面における入射光と反射光の断面模式図である。 (a)、(b)は電子機器用ケースの表面における傷の拡大上面図である。
符号の説明
1:ケース
2:携帯電子機器用ケース 2a:表面 2b:フロント面 2c:側面 2d:背面
2e:表示部 2f:操作部
3:物体
4:傷
5:入射光線
6:正反射光線
7:拡散反射光線

Claims (4)

  1. 表面に、曲面状からなる凹凸状のうねりが連続的に形成されており、該うねりの最大ピッチと最小ピッチとの差が45μm以下であって、前記うねりにおける凸部の頂点と凹部の底点との高さの差が0.3μm以上、2.5μm以下であるとともに、任意の複数ヶ所におけるそれぞれの算術平均粗さRaが0.5μm以下でかつ、それぞれのRaの値の最大値と最小値との差が0.1μm以下であるセラミックスからなることを特徴とする電子機器用ケース。
  2. 前記うねりは、ピッチが20μm以上、500μm以下であり、かつ同一面における最ピッチと最小ピッチとの差が30μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器用ケース。
  3. JIS B 0610に準拠して求められる平均うねりが0.07μm以上、10μm以下であり、かつ同一面における前記凸部の頂点と前記凹部の底点との高さの差が0.4μm以上、2.0μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器用
    ケース。
  4. 前記セラミックスは、ジルコニアを86〜95質量%含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電子機器用ケース。
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