JP3219361B2 - 58面体ラウンドブリリアンカットダイヤモンドのプロポーション - Google Patents

58面体ラウンドブリリアンカットダイヤモンドのプロポーション

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はダイヤモンドの輝きに
関し、輝きのある面積が増大したダイヤモンドのプロポ
ーションを得る技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドのプロポーションについて
の研究は、長年、世界各国でさかんに行われてきたが、
それらは、クラウン、パビリオンの形状についてが主な
もので、ガードルについて、ダイヤモンドの輝きとの関
係を明記されることはなかった。その厚さの表示に至っ
ては、「薄い」、「ふつう」、「やや厚い」、「非常に
厚い」などと、大まかに分類されているにとどまってい
るのが現状である。従って、従来のガードル厚さの山と
谷のパターンは、図2について説明すればガードルの薄
い部分をA、ガードルの厚い部分のうちベゼルファセッ
ト先端部分の厚さをB、アッパーガードルファセット稜
線先端部分の厚さをCとした時、その厚さはAを谷、
B、Cを山と考えた場合、B、Cの厚さは常に等しいも
のであった。なお、この発明で使用する用語のうちガー
ドルとは、ダイヤモンドを側面から見た時、クラウンと
パビリオンに挟まれたダイヤモンドの回転対称軸に平行
な帯状の面を指称し、ガードル厚さの山と谷のパターン
とは、ガードルの薄い部分Aと厚い部分B、Cとが構成
するガードルの面を指すものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明では、ガード
ル厚さの山と谷のパターンがダイヤモンドの輝きに与え
る影響を研究し、ガードル厚さの山と谷のパターンのう
ち、山の厚さが周上で均一なダイヤモンドのプロポーシ
ョンでは輝きの面積の増大について限界があることを注
目し、それを従来のものと違ったものにすることによ
り、輝きのある面積が増大するダイヤモンドを得ること
ができたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明では、ガードル
の薄い部分Aを谷とし、ガードルの厚い部分のうち山で
あるベゼルファセット先端部の厚さBと、アッパーガー
ドルファセット稜線先端部の厚さCの厚さを変化させ、
CがBより大であること、即ち、アッパーガードルファ
セット稜線先端部のガードル厚さCを、ベゼルファセッ
ト先端部のガードル厚さBよりも大きくし、かつこれら
先端部のガードル厚さが先端部以外のガードル厚さより
厚く山を形成し、先端部以外のガードル厚さが先端部
のガードル厚さよりも薄く谷を形成するという特徴をガ
ードル全周にわたって有するダイヤモンドのプロポーシ
ョンとすることにより、輝きのある面積を増大したダイ
ヤモンドを得ることができたものである。
【0005】
【実施例】図1および図2において、58面体ラウンド
ブリリアントカットダイヤモンドの側面が示されてお
り、1はクラウン、2はパビリオン、3はガードルであ
る。ガードル3は、クラウン1とパビリオン2に挟まれ
たダイヤモンドの回転対称軸に平行な帯状の側面であ
り、その厚さには山と谷が交互に連続しており、ガード
ル厚さの山と谷のパターンが形成されている。即ちガー
ドルの厚さは、薄い部分(谷)Aと、厚い部分(山)が
あり、ベゼルファセットの先端部4の厚さBと、アッパ
ーガードルファセットの稜線先端部5の厚さCが厚い部
分を構成している。
【0006】そして、この発明の特徴は、アッパーガー
ドルファセットの研磨角度即ち、アッパーガードルファ
セットの稜線角度を変化することによりその稜線先端部
の厚さCの値を変化させ、常にベゼルファセット先端部
分の厚さBより大きくなるようにしたことである。
【0007】以下、発明者が実施したガードル厚さの山
と谷のパターンの変化が、ダイヤモンドの輝きと関連が
あることをコンピュータによって解析した結果を示すも
のであり、その方法は、情報処理学会研究報告(1991年
7月26日)「ダイヤモンドの特性の可視化と輝きの定量
化について」を用いたものであり、具体的には、視点位
置から光線の入射方向を逆にたどる光線追跡法(Ray Tr
acing Algorithm)を用い、ダイヤモンドの入射光の入
射位置、入射方向、光量を与えて、ダイヤモンドの角面
での反射、透過の方向、光量、光強度を計算することに
より、輝きの差を定量化して、その数値的差異がどのよ
うにプロポーションの違いと関わっているかを明らかに
しようとするものである。
【0008】このシステムでは、ダイヤモンドの寸法を
コンピュータに入力することにより、正規直交座標
(X,Y,Z)でその形状を求め、その形状におけるダ
イヤモンドの輝きの状態を数値にして計算させるもので
ある。数値結果は、ダイヤモンドの投影面積を100と
した時の輝きのある面積の比率%(Bright Area)、ダ
イヤモンドの入射点の光の強度を100とした時の上面
へ出る迄の光の減衰を計算した上で求められる輝きの強
度の平均値%(Brightness)と強度毎の面積比率%(In
tensity)の3項目に分けて表示される。
【0009】従来例として示したものは、アッパーガー
ドルファセットの稜線先端部5の厚さCとベゼルファセ
ットの先端部4の厚さBとが等しい従来のガードル厚さ
の山と谷のパターンである。実施例1は、アッパーガー
ドルファセットの稜線部5の厚さCをベゼルファセット
の先端部4の厚さBよりもガードル直径の0.25%増
大したもの。実施例2は、厚さCを厚さBよりもガード
ル直径の0.50%増大したもの。実施例3は、厚さC
を厚さBよりもガードル直径の0.75%増大したも
の。実施例4は、厚さCを厚さBよりもガードル直径の
1.00%増大したもの。実施例5は、厚さCを厚さB
よりもガードル直径の1.50%増大したもの。
【0010】従来例 B=C 計測箇所 計測値 直径に対する比率 ガードルの直径 6.000mm 100.00% 全 高 3.624mm 60.40% テーブルの径 3.300mm 55.00% クラウン厚さ 0.924mm 15.40% パビリオン深さ 2.580mm 43.00% ガードル厚さA 0.060mm 1.00% ガードル厚さB 0.120mm 2.00% ガードル厚さC 0.120mm 2.00% 分析結果 Bright Area(輝いている面積) 94.71% Brightness (輝きの強度の平均値) 60.12% Intensity (輝きの強度の分布状態)
【0011】実施例1 B<C(+0.25%) 計測箇所 計測値 直径に対する比率 ガードルの直径 6.000mm 100.00% 全 高 3.624mm 60.40% テーブルの径 3.300mm 55.00% クラウン厚さ 0.924mm 15.40% パビリオン深さ 2.580mm 43.00% ガードル厚さA 0.060mm 1.00% ガードル厚さB 0.120mm 2.00% ガードル厚さC 0.135mm 2.25% 分析結果 Bright Area(輝いている面積) 95.22% Brightness (輝きの強度の平均値) 60.49% Intensity (輝きの強度の分布状態)
【0012】実施例2 B<C(+0.50%) 計測箇所 計測値 直径に対する比率 ガードルの直径 6.000mm 100.00% 全 高 3.624mm 60.40% テーブルの径 3.300mm 55.00% クラウン厚さ 0.924mm 15.40% パビリオン深さ 2.580mm 43.00% ガードル厚さA 0.060mm 1.00% ガードル厚さB 0.120mm 2.00% ガードル厚さC 0.150mm 2.50% 分析結果 Bright Area(輝いている面積) 98.58% Brightness (輝きの強度の平均値) 60.93% Intensity (輝きの強度の分布状態)
【0013】実施例3 B<C(+0.75%) 計測箇所 計測値 直径に対する比率 ガードルの直径 6.000mm 100.00% 全 高 3.624mm 60.40% テーブルの径 3.300mm 55.00% クラウン厚さ 0.924mm 15.40% パビリオン深さ 2.580mm 43.00% ガードル厚さA 0.060mm 1.00% ガードル厚さB 0.120mm 2.00% ガードル厚さC 0.165mm 2.75% 分析結果 Bright Area(輝いている面積) 99.08% Brightness (輝きの強度の平均値) 60.16% Intensity (輝きの強度の分布状態)
【0014】実施例4 B<C(+1.0%) 計測箇所 計測値 直径に対する比率 ガードルの直径 6.000mm 100.00% 全 高 3.624mm 60.40% テーブルの径 3.300mm 55.00% クラウン厚さ 0.924mm 15.40% パビリオン深さ 2.580mm 43.00% ガードル厚さA 0.060mm 1.00% ガードル厚さB 0.120mm 2.00% ガードル厚さC 0.180mm 3.00% 分析結果 Bright Area(輝いている面積) 99.59% Brightness (輝きの強度の平均値) 61.56% Intensity (輝きの強度の分布状態) 実施例5 B<C(+1.5%) 計測箇所 計測値 直径に対する比率 ガードルの直径 6.000mm 100.00% 全 高 3.624mm 60.40% テーブルの径 3.300mm 55.00% クラウン厚さ 0.924mm 15.40% パビリオン深さ 2.580mm 43.00% ガードル厚さA 0.060mm 1.00% ガードル厚さB 0.120mm 2.00% ガードル厚さC 0.210mm 3.50% 分析結果 Bright Area(輝いている面積) 100.00% Brightness (輝きの強度の平均値) 61.91% Intensity (輝きの強度の分布状態)
【0015】
【効果】以上の結果から、一定の条件のもとにおいて、
アッパーガードルファセットの稜線先端部の厚さCの値
を変化させると、アッパーガードルファセットの稜線角
度が変化し、その結果、ダイヤモンドの輝きに変化が生
じることが判り、従来通り厚さCを変化させない従来例
よりも、変化させた実施例1から5の方がより有効的な
輝きが得られることが立証された。また、ここに記した
実施例以外のプロポーションにおいても、ガードルの厚
さCの値を変化させることにより、同様の結果が得られ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ブリリアンカットの側面図である。
【図2】 ブリリアンカットの分解側面図である。
【符号の説明】
1 クラウン 2 パビリオン 3 ガードル 4 ベゼルファセットの先端部 5 アッパーガードルファセットの稜線先端部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A44C 1/00 - 3/00 A44C 7/00 - 27/00 B28D 5/00 B24B 9/16 G01N 21/84

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 58面体ラウンドブリリアントカットダ
    イヤモンドにおいて、ダイヤモンドのクラウンとパビリ
    オンに挟まれ、回転対称軸に平行な帯状の面として形成
    されるガードルの、回転対称軸と平行な方向に測定され
    る厚さについて、アッパーガードルファセットの稜線先
    端部のガードルの厚さがベゼルファセットの先端部のガ
    ードル厚さよりも大きく、かつこれらの先端部のガード
    ル厚さが先端部以外のガードル厚さよりも厚く山を形成
    し、先端部以外のガードル厚さが谷を形成する特徴をガ
    ードル全周にわたって有するダイヤモンドのプロポーシ
    ョン。
  2. 【請求項2】 アッパーガードルファセットの稜線先端
    部のガードル厚さをベゼルファセットの先端部のガード
    ル厚さよりもガードル直径の実寸を100%とした時、
    そのガードル直径の0.25%から1.50%増大した
    請求項1記載のガードル厚さの山と谷のパターンを規制
    したダイヤモンド。
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US6604382B2 (en) 2000-11-07 2003-08-12 Naotake Shuto New-cut diamond shape
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