JP4683631B2 - インクジェット記録ヘッドの保管・物流方法 - Google Patents

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Description

本発明はインクジェット記録ヘッドの保管・物流方法に関する。
従来、インクジェット記録ヘッドの物流時には、インク流路内に物流用のインクを充填するのが一般的である(特許文献1参照)。物流用のインクは、記録用のインクから着色剤成分を全量あるいは所定の割合で除いた組成を有するのが一般的である。
このような物流用インクを用いた、インクジェット記録ヘッド40の製造工程における組立から保管・物流までの手順について、図6を参照して説明する。
通常、製造工程では、インクジェット記録ヘッド40の組立(ステップS21)が終了した後、インクジェット記録ヘッド40の信頼性を確保するために記録テストを行う。このために、まず、インクジェット記録ヘッド40のインク流路内に通常の記録用インク51を充填する(S22、図6(b))。記録用インク51の充填は、通常、インクカートリッジ接続口41にインク供給系を接続し、ノズル42側から吸引することによって行われる。そして、充填された記録用インク51を使用して検査記録を行う(S23)。その後、インク流路内の記録用インク51を物流用インク52に置換する(S24、図6(c))。インクジェット記録ヘッド40は、このように物流用インク52が充填された状態で、保管・物流される(保S25)。
保管・物流時、インクジェット記録ヘッド40は、通常、図7(a)に示すように、記録ヘッド収納箱55に梱包され、インクジェット記録装置60と一緒に記録装置用収納箱53に同梱される。あるいは、インクジェット記録ヘッド40は、図7(b)に示すように、インクジェット記録装置60のキャリッジ61に搭載され、その状態のインクジェット記録装置60が記録装置収納箱53に梱包される。
上記のように、インク流路内に物流用インク52を充填することによって、物流時に、インク流路の流路表面が、インクジェット記録ヘッド40やそれが搭載される記録装置の構成部品からのアウトガスや保管環境の雰囲気の変化に曝されるのが抑制される。それによって、流路表面の表面状態が変化するのを抑制することができる。流路表面、特に、ヒーターや圧電素子といったインク吐出駆動源部分の表面状態の変化を抑制することによって、インクとの濡れ性が変動して吐出インク滴の着弾精度が低下するなど、インク吐出性能が損なわれるのを抑制することができる。
また、物流用インク52は、上述のように、記録用インク51よりも着色剤成分量が減らされるなどの処置によって、物流時に経時的に蒸発しても、粘度が高くなったり、流路表面やノズルに固着したりしにくい組成を有している。そのため、着色剤の成分である染料や顔料がノズルの表面に固着して、インク吐出性能に悪影響が生じるといった問題の発生も抑制することができる。
特開平7−52401号公報
上述のように、物流用インク52をインクジェット記録ヘッド40のインク流路内に充填した状態で保管・物流する場合、物流用インク52の蒸発抑制を講じる必要がある。すなわち、物流用インク52の蒸発を抑制することによって、物流用インク52によるインク流路内面の保護作用を持続させることができる。また、物流用インク52といえども、蒸発が極端に進行すると、増粘したり、固着したりすることが考えられるので、蒸発抑制によってそのような事態の発生も抑制することができる。また、物流用インクの増粘や固着を抑制することによって、着荷後の最初の使用時に、物流用インク32を吸引して記録用インクに置換する際、抵抗による圧損によって吸引が妨げられるなどするのを抑制することができる。それによって、インク流路内に記録用インクを良好に充填可能として、良好な記録動作を保証することができる。
物流用インク52の蒸発抑制のため、図7(a)のように、インクジェット記録ヘッド40を記録ヘッド収納箱55に梱包して保管・物流する場合、記録ヘッド収納箱55は、蒸発を防止できる構成を有するものとする必要がある。さらに、密閉梱包の設備が必要となったり、また、密閉性に関する品質管理が求められたりする。これらのことから、梱包に関するコストが上昇する。また、記録ヘッド収納箱55は客先において開封され、それ自体は廃棄物となる。したがって、物流用インク52の蒸発抑制用の構成のために、記録ヘッド収納箱55の簡素化が妨げられることによって、廃棄物が増えたり、記録ヘッド収納箱55を分解して分別廃棄する必要が生じたりする。
一方、図7(b)のように、インクジェット記録装置60のキャリッジ61上にインクジェット記録ヘッド40を装着した状態で保管・物流する場合を考える。この場合、インクジェット記録装置60のインク吸引機構のインク吸引キャップ62によってインクジェット記録ヘッド40のノズルを覆うことによって、物流用インク52の蒸発が抑制される。この際、インク吸引キャップ62に接続される配管系は、物流中の温度・圧力変動でインクジェット記録ヘッド40のインク流路に過剰な圧力がかかって、充填されたインクが漏れ出すのを抑制するために開放されているのが通常である。したがって、インクジェット記録ヘッド40をインク吸引キャップ62で覆っていても厳密には密閉状態とはいえず、長期間にわたって物流用インク52の蒸発を完全に抑制するのは困難である。
さらに、インクジェット記録ヘッド40にインク吸引キャップ62を長時間にわたって接触させた状態とすると、インクジェット記録ヘッド40にインク吸引キャップ62とが互いに貼り付いて分離に大きな力が必要になることがある。特に、インク吸引キャップ62が塩素化ブチルやエラストマーゴムで構成されている場合などにこのようになりやすい。そのために、着荷後の使用時にインク吸引キャップ62とインクジェット記録ヘッド40の分離を行うことができるように、対策が必要となる場合がある。このような対策としては、インク吸引キャップ62のヘッド当接面に記録用インク51や物流用インク52、あるいは専用の液剤を塗布することが挙げられる。あるいは、キャップ動作駆動系の駆動力を高めることが考えられる。
また、上記のいずれの物流形態でも、インクジェット記録ヘッド40のインク流路内の物流用インク52内には、溶存空気が存在するのを避けるのが困難であることなどから、物流中の振動によって多くの気泡が発生する。このように気泡が発生するために、物流後の最初の使用時、物流用インク42から記録用インクへ置換する際、記録用インクの吸引動作によって気泡を除去し、かつ記録用インクへの完全な置換を行うのに、多くの吸引時間が必要となる。また、置換によって、多くの記録用インクが消費されてしまう。
本発明の目的は、上記のような従来技術に鑑みて、保管・物流時にインクジェット記録ヘッドに、インク流路の濡れ性変化によるインク吐出性能の変化が発生するのを抑制しながら、梱包などを簡素なものとすることを可能とすることにある。そして、それによって、本発明は、保管・物流のコスト低減や廃棄物発生の抑制を図る。また、本発明は、物流後の最初の使用時の記録用インクの充填の効率化を図る。
上述の目的を達成するため、本発明のインクジェット記録ヘッドの保管・物流方法は、組み立てられ、インクジェット記録装置のキャリッジに装着されていない状態のインクジェット記録ヘッドに記録用インクを充填する工程と、記録用インクを吐出させてインクジェット記録ヘッドの性能を判定する検査記録工程と、検査記録で良品と判定されたインクジェット記録ヘッドの記録用インクを純水に置換する工程と、インクジェット記録ヘッドのインクカートリッジ接続口から除湿された清浄空気を加圧供給し、置換された純水をインクジェット記録ヘッドのインク流路内から排出する工程と、インク流路内が空になったインクジェット記録ヘッドを吸引キャップに密着させることなくキャリッジに配置する工程と、インクジェット記録ヘッドがキャリッジに装着された状態でインクジェット記録装置を梱包する工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、インクジェット記録ヘッドは、保管・物流時、インク流路内が空の状態とされる。したがって、インク流路内に充填された液体の蒸発を抑制する必要がなくなり、その結果、梱包などを簡素なものとすることが可能となる。それによって、保管・物流のコスト低減や廃棄物発生の抑制を図ることができる。また、物流後の最初の使用時の記録用インクの充填の効率化を図ることができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
最初に、第1の実施形態について図1〜3を参照して説明するにあたり、本実施形態におけるインクジェット記録ヘッド10およびインクジェット記録装置20の概要について説明する。なお、以下に説明するインクジェット記録ヘッド10およびインクジェット記録装置20の構成は、一般的な構成を例示するものであり、本発明を適用するインクジェット記録ヘッド、記録装置は、以下の構成のものに限られることはない。
図3に示すように、インクジェット記録ヘッド10は、インクを吐出する複数のノズル16が形成されたノズルユニット13を有している。各ノズル16内には、インク吐出駆動源(不図示)が設けられている。インク吐出駆動源は、インクを急加熱し泡(バブル)を発生させ、それに伴って生じる圧力によってインクを吐出させるためのヒーターや、機械的な変位によってインクを吐出させるための圧力を発生するピエゾ素子などの公知のものであってよい。ノズルユニット13内には、各ノズル16が連通する共通液室15、共通液室15に連通するインク供給口14がさらに形成されている。インク供給口14には、インク流路形成部材12によって形成されたインク流路が連通している。このインク流路の一端は、インクカートリッジ26に接続されるインクカートリッジ接続口11となっている。
図1に示すように、インクジェット記録装置20は、インクジェット記録ヘッド10が、インクカートリッジ26と共に搭載されるキャリッジ21を有している。また、インクジェット記録装置20には、インクジェット記録ヘッド10のノズル面(図3)を覆うことができるインク吸引キャップ22が設けられている。インク吸引キャップ22には、ポンプなどの吸引機構(不図示)が接続されている。
記録動作時、キャリッジ20に搭載されたインクジェット記録ヘッド10には、インクカートリッジ26からインクカートリッジ接続口11を経由してインクが充填される。充填されたインクは、インク流路部材12によって形成されたインク流路を経てノズルユニット13に供給され、インク供給口14から共通液室15を経て各ノズル16に充填される。そして、ノズル16内でインク吐出駆動源を作動させることによってノズル16内のインクが流体摩擦抵抗の小さいノズル16の外部へと押し出され、インク滴となって吐出される。ノズル16内には共通液室15側から新たにインクが供給されて次の吐出に備える。
インクジェット記録装置20は、記録用紙等の記録媒体の搬送機構や、キャリッジ21の往復移動機構(不図示)をさらに有し、それらを利用して、記録媒体上の所望の位置に、上記のようにインクジェット記録ヘッド10から吐出されたインク滴を着弾させる。そして、このようなインクの着弾プロセスの繰り返しによって、所望の記録画像に応じた画像形成が行われる。
次に、本実施形態のインクジェット記録ヘッドの保管・物流形態について説明する。図1に示すように、本実施形態において、インクジェット記録ヘッド10は、物流時、インクジェット記録装置20のキャリッジ21に装着され、その状態で、インクジェット記録装置20と共に記録装置収納箱23に収納される。この際、インクジェット記録ヘッド10のインク流路内は空の状態となっている。
このような、インク流路の内部からインク等の液体が完全に除去され、空の状態になっているインクジェット記録ヘッド10の物流形態においては、雰囲気によるインク流路表面、特に、ピエゾ素子やヒーターといった吐出駆動源の膜汚染が懸念される。本発明者らの知見によれば、インクジェット記録ヘッド10において、インク流路の表面を汚染するなどして濡れ性を変化させるのは、封止剤中に存在する低分子シロキ酸や低分子ポリウレタンを含むアウトガスであることが判明している。このような封止剤は、インクジェット記録ヘッド10の電気接続部の保護やインク流路構成材料の封止を目的として使用されるシリコン系樹脂やウレタン系樹脂などである。
しかしながら、これらの封止剤の低分子成分はアウトガスとしてだけではなく、インク中に溶出してインク流路に吸着することによってもインク流路の濡れ性を変化させる。より高精細な吐出性能が要求される近年のインクジェット記録ヘッドでは、これらの低分子成分を含む封止剤の使用は回避されるようになってきており、前述の低分子成分を含まない熱硬化型のエポキシ系封止剤が多く使用されている。このような構成のインクジェット記録ヘッドでは、インク流路内が空の状態で物流を行っても、インクジェット記録ヘッドの構成部材からのアウトガスによる汚染の問題は発生しないと言える。
また、本実施形態では、インクジェット記録ヘッド10をインクジェット記録装置20に搭載した状態で保管・物流を行うので、インクジェット記録装置20に使用するグリス等からのアウトガスによる汚染にも一応留意する必要がある。しかしながら、グリス類のような潤滑剤は実使用温度領域において変質することなしに一定の機能を発揮する必要性があることから、実使用温度領域における成分の揮発はほとんどないといえる。したがって、インクジェット記録装置20の構成部材からのアウトガスによる汚染の問題もほとんど発生しないと言える。
以上のことから、本実施形態のインクジェット記録ヘッド10の保管・物流形態は、近年のインクジェット記録装置においては、インク流路の濡れ性変化によるインク吐出性能の変化を抑制可能なものである。
次に、上記のような物流形態とするための、インクジェット記録ヘッドの製造工程における組立から保管・物流までの手順について図2を参照して説明する。
この製造工程では、インクジェット記録ヘッド10の信頼性を確保するために、組立(ステップS11)完了後、出荷前に記録テストを行う。記録テストを行うため、インクジェット記録ヘッド10のインク経路内に、色の付いた通常の記録用インク31を充填する(S12、図2(b))。記録用インク31の充填は、インクカートリッジ接続口11にインク供給系を接続し、ノズル16側から吸引することによって行うことができる。検査記録(S13)は、このようにして充填された記録用インク31を用いて行い、記録結果に基づいて、インクジェット記録ヘッド10が規定の性能を満足しているか否かを判定する。
検査記録で良品と判定されたインクジェット記録ヘッド10に対しては、インク流路内の記録用インク31を純水33に置換する(S14、図2(c))。置換は、インクジェット記録ヘッド10のインクカートリッジ接続口11からインク流路に純水33を供給し、純水33の圧力でノズル15を経由してインク流路内の記録インク31を排出することによって行うことができる。
次に、インクジェット記録ヘッド10のインクカートリッジ接続口11から清浄空気34をインク流路内に供給し、清浄空気33の圧力でノズル15を経由してインク流路内の純水33を排出する。それとともにノズル面17に清浄空気35を吹き付けて、エアブローを行い、付着した水分を除去する(S15、図2(d))。また、エアブローによって、ノズル16から排出される記録用インク31、およびインク31と純水33の混合物の外部への排出を促進することができる。ブローノズルの、インクジェット記録ヘッド10のノズル面17に対する角度は5〜10°が適当である。また、ブローノズルは、インクジェット記録ヘッド10のノズル列方向に走査させてもよい。
以上により、インクジェット記録ヘッド10のインク流路内のインク等は完全に除去され清浄空気に置換された空の状態をつくりだすことができる。インクジェット記録ヘッド10は、このように、インク流路内が空の状態で、前述のように梱包され、保管・物流される(S16)。
なお、上記の手順において、ステップS14で記録用インク31をまず純水33に置換するのは、表面張力の低い記録用インク31よりも表面張力の高い水のほうが、次のステップ15での空気圧力による排出が容易であるためである。また、純水33を使用するのは、記録用インク31の排出時に有機物等が残渣としてインク流路表面やノズル面17に付着しないようにするためでもある。純水33は、高度な製造装置によって作成されるものでなくとも、イオン交換を中心とした汎用の簡易純水製造装置によって得られる程度のもので充分である。具体的には、電気伝導率が3μS/cm以下、TOC(Total Organic Carbon)が500μg/L以下程度のものを用いればよい。
また、純水置換の前に空吸引を行い、インクジェット記録ヘッド10のインク流路内の記録インク31の大部分を除去しておいてもよい。それによって、純水置換時の純水供給負荷を低減することができる。
純水置換の後に供給する清浄空気34,35は、オイルミストセパレーターを経たクリーンエアを使用する。供給するクリーンエアには、さらに除湿を行うことが望ましい。流路構造にもよるが、供給圧は1〜2Ma、供給時間は20sec以上が適当である。
以上説明した本実施形態では、インク流路内を空にし、記録用インク31を残さないようにすることによって、また、従来技術におけるように物流用インクを充填しないために、記録用インク31や物流用インクの蒸発に起因する問題を抑制することができる。すなわち、インクの増粘や固着の問題の発生が抑制される。
また、本実施形態では、物流時、インク等の流体の蒸発に留意する必要がないため、インクジェット記録ヘッド10にインク吸引キャップ22を密着させておく必要がなく、図1に示すように、インクジェット記録ヘッド10は、任意の位置に配置しておいてよい。物流・保管時にインク吸引キャップ22をインクジェット記録ヘッド10に密着させないことによって、従来技術におけるように、保管・物流の間に、インク吸引キャップ22がインクジェット記録ヘッド10に貼り付いてしまうのを回避できる。したがって、インク吸引キャップ22をインクジェット記録ヘッド30から分離するために、従来技術におけるように大きな力が必要となるのを抑制でき、吸引キャップ22を移動させる機構の駆動源の必要トルクを低減することができる。
また、物流後の最初の使用時、記録用インクをインクジェット記録ヘッド10に充填する際、本実施形態では、インクジェット記録ヘッド10のインク流路内には空気しか存在しない。このため、物流用インクを充填する場合のように圧損が生じることがなく、物流用インク中に気泡が内在することによる困難も生じない。したがって、本実施形態では、従来技術と比較して、インク充填のための吸引動作を、低圧、低流量で行って、インク流路内に気泡のない良好な状態を安定して達成することができる。その結果、インク充填時に吸引して廃棄されることになるインク量を低減することができ、また、インク充填にかかる時間を短縮して、記録開始までの待機時間を低減できる。
次に、本発明の第2の実施形態について図4を参照して説明する。インクジェット記録ヘッドの構成や、インクジェット記録ヘッドの製造工程における組立から保管・物流までの手順は、第1の実施形態と同様であってよく、詳細な説明は省略する。
図4に示す、本実施形態のインクジェット記録ヘッドの保管・物流形態では、図2の保管・物流のステップS16において、インクジェット記録ヘッド10が、記録ヘッド収納箱24に収納されて単独で保管・物流される。この際、このインクジェット記録ヘッド10は、ステップS15でインク経路内に清浄空気が充填された状態となっている。本実施形態では、インクジェット記録ヘッド10は密封する必要がないため、記録ヘッド収納箱24は、緩衝材で輸送時の損傷を抑制する程度の機能のみを有する簡易なものとすることができ、保管・物流のコストを低減することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について図5を参照して説明する。インクジェット記録ヘッドの構成や、インクジェット記録ヘッドの製造工程における組立から保管・物流までの流れは、第1の実施形態と同様であってよく、詳細な説明は省略する。
図5に示す、本実施形態のインクジェット記録ヘッドの保管・物流形態では、図2の保管・物流のステップS16において、ステップS15でインク経路内に清浄空気が充填されたインクジェット記録ヘッド10が、記録ヘッド収納箱24に収納される。そして、記録ヘッド収納箱24が、インクジェット記録装置20とともに記録装置用収納箱23に同梱されて保管・物流される。本実施形態でも、インクジェット記録ヘッド10は密封する必要がないため、記録ヘッド収納箱24は簡易なものとすることができる。さらに、記録ヘッド収納箱24は、簡易なものでよいため、コンパクトなものとすることができ、記録装置用収納箱23の必要容積も低減できる。これらのことによって、保管・物流のコストを低減することができる。
本発明の第1の実施形態のインクジェット記録ヘッドの保管・物流形態を模式的に示す斜視図である。 図1の物流形態を得るためのインクジェット記録ヘッドの製造工程における組立から保管・物流までの手順を説明する図であり、(a)はフローチャート、(b)、(c)、(d)は、この手順におけるインクジェット記録ヘッドの状態を模式的に示す断面図である。 図1におけるインクジェット記録ヘッドの構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第2の実施形態のインクジェット記録ヘッドの保管・物流形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態のインクジェット記録ヘッドの保管・物流形態を模式的に示す斜視図である。 従来技術のインクジェット記録ヘッドの製造工程における組立から保管・物流までの手順を説明する図であり、(a)はフローチャート、(b)、(c)は、この手順におけるインクジェット記録ヘッドの状態を模式的に示す断面図である。 従来技術におけるインクジェット記録ヘッドの保管・物流形態を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
10 インクジェット記録ヘッド
20 インクジェット記録装置
21 キャリッジ
33 純水
34 清浄空気

Claims (6)

  1. 組み立てられ、インクジェット記録装置のキャリッジに装着されていない状態のインクジェット記録ヘッドに記録用インクを充填する工程と、
    記録用インクを吐出させてインクジェット記録ヘッドの性能を判定する検査記録工程と、
    検査記録で良品と判定されたインクジェット記録ヘッドの記録用インクを純水に置換する工程と、
    インクジェット記録ヘッドのインクカートリッジ接続口から除湿された清浄空気を加圧供給し、置換された純水をインクジェット記録ヘッドのインク流路内から排出する工程と、
    前記インク流路内が空になったインクジェット記録ヘッドを吸引キャップに密着させることなく前記キャリッジに配置する工程と、
    前記インクジェット記録ヘッドが前記キャリッジに装着された状態でインクジェット記録装置を梱包する工程と、
    を含むインクジェット記録ヘッドの保管・物流方法。
  2. 前記純水は電気伝導率が3μS/cm以下、TOC(Total Organic Carbon)が500μg/L以下の条件を満足するものであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの保管・物流方法。
  3. 前記清浄空気の供給は、1〜2Maの供給圧で、供給時間20sec以上の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの保管・物流方法。
  4. 置換された純水をインクジェット記録ヘッドのインク流路内から排出する工程は、清浄空気を加圧供給して純水をインクジェット記録ヘッドのインク流路内から排出するとともに、ノズル面に清浄空気を吹き付けて、ノズルから排出される記録用インク、記録用インクと純水の混合物の外部への排出を促進することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの保管・物流方法。
  5. 記録用インクを純水と置換する工程は、記録用インクを吸引によって除去した後に、純水に置換することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの保管・物流方法。
  6. 前記キャリッジに装着されたインクジェット記録ヘッドは、キャップされない状態で梱包・物流されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの保管・物流方法。
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