JP2019025663A - 液体収納容器及び液体吐出装置 - Google Patents

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隆宏 奥田
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Abstract

【課題】回収した液体を液体吐出ヘッドに供給する液体を収容する液体収容室に回収可能とし、かつ、前記ヘッドに供給する液体と回収した液体とが混ざらないようする。
【解決手段】液体吐出ヘッドに供給する液体を収容可能な液体収容容器において、第1の液体を収容可能であって、前記液体吐出ヘッド20に前記第1の液体を供給する供給口30eを有する第1の液体収容室30bと、前記液体吐出ヘッドへの供給対象外である第2の液体を収容可能であって、前記第2の液体を回収する回収口30fを有する第2の液体収容室30cと、を備え、前記第1の液体収容室と前記第2の液体収容室は連通口30dにより連通している。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、インクを吐出可能なインクジェット記録ヘッド、及びそれを備えるインクジェット記録装置などに広く適用可能な液体収納容器に関する。
インクジェット記録装置では、記録ヘッドが備えるノズルから液体インクを記録媒体に吐出して記録を行うが、ノズルに紙粉などのゴミや気泡が入り込むことがあり、インクの吐出不良の要因となることがある。
また、記録装置が長期間使用されないときには、インクの水分が蒸発してノズル内のインクの濃度が増加すると共にその粘度も増加し、ノズルで目詰まりを起こし、インクの吐出不良を生ずることがある。
そのため、インクジェット記録装置では、ノズル内の気泡や異物などの除去や、増粘インクに起因する目詰まり発生の防止や、発生した目詰まりを解消したりする目的で、ノズルからインクを吐出又は強制的に吸引することでインク吐出状態を初期の状態に回復させる回復処理を実行するのが一般的である。
このような回復処理で回収されたインク(非記録インク)は、回復機構を経由してインクジェット記録装置が備える非記録インクタンク(廃インクタンク)に貯められる。この場合、非記録インクタンクの容量が小さいと回収したインクが非記録インクタンクから漏れ出すことが考えられるため、非記録インクタンクは十分な容量が必要となる。しかし、近年の装置の小型化(省スペース化)の要請に伴い、十分な容量を備えた非記録インクタンクを設けるのが困難になっている。
そこで、特許文献1のように、記録ヘッドから排出されて回収されたインクを記録ヘッドに同じインクタンクに貯留する構成が提案されている。これは、未使用インクタンクに収容された未使用インクが記録ヘッドに供給されることにより空いた領域に、供給された未使用インクと入れ替わるように回収した非記録インクを貯留するものである。この構成によれば、未使用インクを収容していたスペースに非記録インクを収容するため、スペースを省くことができる。
特開2016−10946
しかしながら、インクタンクに回収したインクを貯留する場合、インクタンク内の未使用インクと非記録インクとが混ざってしまうおそれがある。そして、未使用インクと非記録インクが混ざってしまうと、増粘した非記録インクが記録ヘッドに供給されてしまい、吐出不良を起こす原因となる。そのため、未使用インクタンクに非記録インクを貯留する構成にあっては、未使用インクと非記録インクが混ざらないようにする必要がある。
そこで本発明の目的は、回収した液体を液体吐出ヘッドに供給する液体を収容する液体収容室に回収可能とし、かつ、前記ヘッドに供給する液体と回収した液体とが混ざらないようにした液体収容容器及びそれを備えた液体吐出装置を提供するものである。
上記目的を達成するための本発明に係る代表的な構成は、液体吐出ヘッドに供給する液体を収容可能な液体収容容器において、第1の液体を収容可能であって、前記液体吐出ヘッドに前記第1の液体を供給する供給口を有する第1の液体収容室と、前記液体吐出ヘッドへの供給対象外である第2の液体を収容可能であって、前記第2の液体を回収する回収口を有する第2の液体収容室と、を備え、前記第1の液体収容室と前記第2の液体収容室は連通口により連通していることを特徴とする。
本発明にあっては、第1の液体収容室と第2の液体収容室とを設けることによって第1の液体と第2の液体とが混ざりあうことを抑制することができる。また、第1の液体収容室と第2の液体収容室とを連通することにより、第2の液体が第2の液体収容室のみならず第1の液体収容室にも収容可能であるため、回収した液体の収容スペースを小さくすることができる。
本発明の実施形態に係る記録ヘッドを備えた記録装置の概略構成である。 記録装置におけるインクの供給系の概略構成図である。 インク供給部、インクタンクの状態を表す説明図である。 インクタンクとインク供給接続部との接続前後の断面図である。 記録ヘッドの断面図である。 記録動作時の説明図である。 記録ヘッド清掃時の説明図である。 非記録インク回収時の説明図である。 非記録インク回収時のインクの流れの説明図である。 大気連通口を設けない実施形態の説明図である。 インクタンクの他例の説明図である。
次に本発明の実施形態に係る液体収容容器について、これを用いる液体吐出装置としてインクジェット記録装置を例示して説明する。
〔第1実施形態〕
<インクジェット記録装置の全体構成>
図1は本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置100の概略構成を説明するための要部の斜視図である。記録装置100には、液体吐出ヘッドであるインクジェット記録ヘッド20が搭載可能となっている。
本実施形態の記録装置100は、いわゆるフルラインタイプの記録装置であり、記録媒体を搬送する搬送部110によって記録媒体Pを矢印A方向に連続的に搬送しつつ、記録ヘッド20からインクを吐出することにより、記録媒体Pに画像を記録することができる。本実施形態の搬送部110は、搬送ベルト110aを用いて記録媒体Pを搬送する。しかし、搬送部110の構成は限定されず、搬送ローラなどを用いて記録媒体Pを搬送するものであってもよい。
また、本実施形態の場合は、記録ヘッド20として、後述するインク供給部(インク供給機構)120によって供給されたイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)を吐出する記録ヘッド20Y,20M,20C,20Bkが備えられている。これにより、カラー画像を記録することができる。
前記記録ヘッド20には液体を収容可能な液体収容容器としてのインクタンクが装着され、このインクタンクに収容されたインクが記録ヘッド20に供給されて記録が行われる。
記録装置100には、記録ヘッド20におけるインクの吐出状態を良好に維持するための回復処理に用いられる回復処理部130(図2参照)が備えられている。回復処理としては、画像の記録に寄与しないインクを吐出口からキャップ内に吐出する予備吐出動作、及び、記録ヘッド内のインクを加圧して、それを吐出口からキャップ内に強制的に排出させる加圧回復動作などを含むことができる。さらに、吐出口からキャップ内にインクを吸引排出させる吸引回復動作、吐出口が形成される記録ヘッドの吐出口面をワイピングするワイピング動作などを含むことができる。
<インクタンクの構成>
次に記録ヘッドに供給するインクを収容する液体収容容器としてのインクタンクについて説明する。
図2は、インクタンク30、インク供給部120及び回復処理部130の説明図である。図3はインクタンク30の構成を示す断面図であり、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は側面であり、それぞれ内部を可視可した図である。図4は、回収した非記録インクをインクタンク30に収容するためのチューブとインクタンクのジョイント部の断面図であり、図5は記録ヘッド20の拡大断面図である。
図2及び図3に示すように、に示すように、本実施形態のインクタンク30は、内部に仕切り壁(仕切り部材)30aが形成され、この仕切り壁30aを境にして第1の液体収容室30bと第2の液体収容室30cとが設けられている。第1の液体収容室は、記録ヘッド20に供給する未使用インク(第1の液体)を収容する未使用インク室(第1の液体収容部)である。また、第2の液体収容室30cは、回復処理等によって記録ヘッドから排出され、これを回収した非記録インク(第2の液体)を収容する非記録インク室(第2の液体収容部)である。インクタンク30のうち大半の領域が未使用インク室30bであり、非記録インク室30cが占める領域は小さい。なお、本実施形態では未使用インク室30bの容量は25ccであり、非記録インク室30cの容量は5ccに設定している。
そして、前記仕切り壁30aは、インクタンク30の上部には形成されてなく、未使用インク室30bと非記録インク室30cはインクタンク30の上部において連通口30dにより連通している。
また、未使用インク室30b、非記録インク室30c及び連通口30dには、いずれも多孔質材料でできたインク吸収体31a,31bが収容され、未使用インク室30bの吸収体31aに未使用インクを染み込ませてある。この吸収体31aの毛管力によって負圧を発生している。なお、前記吸収体31a,31bは同じ材質で構成され、連通口30dの領域にも設けられてあって、一体の吸収体として構成されている。このため、非記録インク室30cに回収された非記録インクは、未使用インク室30bに移動可能となっている。
未使用インク室30bの下面には、未使用インクを記録ヘッド20に供給するための供給口30eが形成され、その上部には圧接体32が圧接している。
また、非記録インク室30cの下面には非記録インク回収口30fが形成され、回復処理部130により回収された非記録インクが前記非記録インク回収口30fから非記録インク室30cに回収されるようになっている。
さらに、未使用インク室30bの上面には大気連通口35が設けられており、これによって外部と連通している。このため、未使用インク室30bから未使用インクが供給された場合や、非記録インク室30cにインクが回収された場合でも、インクタンク30内部の圧力は大気圧で保たれる。
上記インクタンク30は、記録装置本体もしくは記録ヘッド20に備え付けられた装着部(不図示)に固定され、この装着状態において記録ヘッドへインクが供給可能となる。
インクタンク30を装着部に固定する際に、図4(a)(b)に示すように、非記録インク室30cの底面に設けられた回収口30fが装置本体に設けられたニードルジョイント57に嵌合する。このニードルジョイント57には、非記録インク環流チューブ58と連通したニードル59が設けられており、このニードル59が非記録インク室30cの吸収体31bに侵入することで、非記録インク室30cと非記録インク環流チューブ58とが接続される。
<記録ヘッド>
図5に示す記録ヘッド20は、画像信号に応じてインクを吐出するものであり、インク室21内のインクIを吐出口20aから吐出するための不図示の吐出エネルギー発生素子が備えられている。吐出エネルギー発生素子としては、電気熱変換素子(ヒータ)やピエゾ素子などを用いることができる。電気熱変換体を用いた場合には、その発熱によりインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して吐出口20aからインクを吐出することができる。インク室21には、インクIと共に空気(気体)が存在する。したがって、インク室21内には、インクIを収容するインク収容部と、空気を収容する空気収容部とが形成されることになる。
インク室21の上部には、インクタンク30との連通するためのインク供給部22が設けられており、その供給部22の開口部にはフィルタ部材23(図2参照)が備えられている。フィルタ部材23が細かい目を持つことにより、外部から記録ヘッド内へのゴミの侵入が防止される。フィルタ部材23の下面は、インクを保持可能なインク保持部材24に圧接されている。インク保持部材24の内部には断面円形の流路24aが複数形成されている。
また、インク室21の上部には、外部の流路として空気(気体)及び/又はインク(液体)を移送するための移送部51(図2参照)に接続可能な開口部25が設けられており、その開口部25にはフィルタ26が備えられている。この開口部25は、インク室21内のインク又は空気を外部に流出可能に構成されている。開口部25は、インク室21内のインクと空気とを一緒に流出させることも可能である。また、この開口部25は、記録ヘッド20の外部のインク又は空気を流入可能に構成されている。さらに、開口部25は、記録ヘッド20の外部のインクと空気とを流入させることも可能である。
記録ヘッド20とインクタンク30は、図2に示すように連結される。すなわち、記録ヘッド20側のフィルタ部材23とインクタンク30側の圧接体32とが上下に圧接するように連結される。このような記録ヘッド20とインクタンク30との連結部は、その周囲がゴム製の弾性キャップ部材50によって囲まれることにより、密閉性が維持される。本実施形態においては、このように記録ヘッド20とインクタンク30が直接的に接続されることにより、それらの間のインク供給路は極めて短い。
記録ヘッド20の開口部25に接続される移送部51は、図2に示すように二股に分かれており、一方は、開閉可能な弁52を介して外気と連通し、他方は、開閉可能な弁53を介してバッファ室54に連通している。バッファ室54には10ml程度の空間が形成されており、ポンプ55を通して非記録インク環流チューブ58と接続している。非記録インク環流チューブ58は前述のようにニードル59を介して非記録インク室30cと接続している。
ポンプ55は、インク及び/又は空気を記録ヘッド20に流入させたり、流出させたりするインク及び/又は空気を移送させる手段としての移送部である。
バッファ室54には、キャップ60が開閉可能な弁61を介して接続されている。キャップ60は、記録ヘッド20における吐出口20aの形成面に密着可能である。キャップ60が吐出口形成面に密着して、吐出口20aをキャッピングした状態において、キャップ60の内部をポンプ55によって吸引することにより、吐出口20aからキャップ60内にインクを吸引排出(吸引回復動作)させることができる。
また、画像の記録に寄与しないインクを吐出口20aからキャップ60内に吐出する予備吐出動作、及び、記録ヘッド20内のインクを加圧して、それを吐出口20aからキャップ60内に強制的にインクを排出させる加圧回復動作を実施することもできる。その加圧回復動作においては、バッファ室54及び弁53を通して、ポンプ55によって発生させた加圧力を記録ヘッド20内に作用させることができる。このような回復処理によりキャップ60内に受容されたインクは、ポンプ55によって発生させた吸引力によって非記録インク環流チューブ58を通り、ニードル59から非記録インク室内の吸収体31bに戻すことができる。
<インクの状態>
次に、本実施形態のインクジェット記録装置におけるインクの供給、回収状態を記録動作時、記録ヘッドの清掃時、インクの供給開始時、及び非記録インク環流時に分けて説明する。
(記録動作時)
記録される前の記録装置の停止時は、図6(a)のように弁52,53が閉じている。インク保持部材24の流路24a内にはインクが充填されている。このとき、記録ヘッド20のインク室21内は所定の負圧状態にあり、吐出口20aに形成されているインクのメニスカスは維持されている。すなわち、インク保持部材24の流路24aにはインクのメニスカスが形成され、そのメニスカスに対しては、力Pt、Ph、Pk、Pgが作用する。力Ptはインクタンク30内の負圧によりメニスカスをインクタンク側へ引き込む力であり、力Phは記録ヘッド20内の負圧によりメニスカスを記録ヘッド内へ引き込む力である。力Pkはインクの表面張力によってインクがインクタンク側へ引き込むメニスカス力であり、力Pgはインクの自重によりインクが下方へ移動しようとする力である。これらの力が釣り合うことによって、インク保持部材24に形成されるメニスカスが維持され、記録ヘッド内のインクは静止状態に保たれている。
上記状態から記録が実行されてインク室21内のインクが吐出口20aから吐出されるとインク室21内が減圧される。そして、インク室21内の負圧が所定以上に増大すると、インク保持部材24の流路24aに形成されているインクのメニスカスが破れてインクタンク30内のインクが記録ヘッド20に供給される。そして、このようなインクの供給によってインク室21内の負圧が低下することにより、再び、インク保持部材24の流路24aにメニスカスが形成されて、インクの供給が止まる。このように、記録ヘッド20のインク室21内には、インクの消費量に応じてインクタンク30からインクが供給される。
(記録ヘッドの清掃時)
記録ヘッド20の吐出口形成面をワイピングして清掃する際には、記録ヘッド20内を加圧して、インク室21内のインクを吐出口20aから外部に押し出すことにより、吐出口形成面の潤滑性をよくする。
そのために、図7(a)に示すように、弁52を開けて、記録ヘッド20内に外気を流入させることにより、インク室21内の負圧を解消させる。次に、図7(b)のように、弁52,53,56を閉じた状態でポンプ55を駆動することにより、バッファ室54内に空気を送り込んでバッファ室54内を加圧する。次に、図7(c)のように弁53を開けることにより、バッファ室54内の加圧された空気を記録ヘッド20内に流入させてインク室21内を加圧する。
インク室21が加圧されることにより、記録ヘッド内のインクが吐出口20aから押し出される。このとき、インク室21の加圧により記録ヘッド内のインクがインクタンク30に押し出されないように、フィルタ部材23のインク流路におけるメニスカス力が吐出口20aのインク流路におけるメニスカス力よりも大きくなるように、それぞれの流路の内径が設定されている。
前記のようにして吐出口20aから押し出されたインクによって吐出口形成面を充分に濡らし、板状の清掃部材(不図示)によって吐出口形成面をワイピングする。これにより、吐出口形成面の清掃能力を高めることができる。
清掃部材によるワイピング動作後は、ポンプ55を駆動して記録ヘッド20内に負圧を導入することにより、記録可能状態に戻す。
(インクの供給開始時)
インクが存在していない記録ヘッド20にインクタンク30を装着したときは、キャップ60を記録ヘッド20の吐出口形成面に密着させたキャッピング状態としてから、そのキャップ60の内部をポンプ55によって吸引する。これにより、記録ヘッド20にインクタンク30内のインクを供給することができる。また、ポンプ55によって負圧を発生させて、その負圧をバッファ室54、弁53、及び開口部25を通してインク室21内に作用させることによって、記録ヘッド20にインクタンク30内のインクを供給することもできる。
前者のキャップ60を用いて吸引する場合には、吸引回復動作時と同様に、キャップ60内に画像の記録に寄与しないインクが排出されることになる。一方、後者のように開口部25を通して吸引する場合には、記録に寄与しない
(非記録インク回収時)
図8は、非記録インク回収時におけるインクの供給系の状態の説明図である。なお、ここでいう非記録インク(第2の液体)とは、回復処理でキャップ60に溜められた、記録に用いられることのないインクであり、環流によってインクタンク30に戻されても、再び記録ヘッド20に供給されることの無い(供給対象外の)インクである。また、非記録インクとなるインクは、インクタンク30の初期未使用インクの充填量の10%以下の量である。
図8に示すように、記録ヘッド20から予備吐出や吸引回復処理によって排出されたインクは、キャップ60に受容される。このとき、弁61を開放した状態でポンプ55の吸引力を用いて、キャップ60内のインクをバッファ室54に移送し、そこから非記録インク室30cに移送する。
非記録インク室30cに送られたインクは、ニードル59から非記録インク室30cの吸収体31bに吸収される。このとき、回収された非記録インクは、図9に示すように、吸収体31bの毛管力によって非記録インク室30cの底面部から側方及び上方に拡散していく。そして、非記録インク室30cが回収された非記録インクで満杯になると、非記録インクは連通口30dを通って未使用インク室30bの吸収体31aに吸収される。このとき、未使用インク室30bに収容される非記録インクは、連通口30dが仕切り壁30aの上端に形成されているために、未使用インク室30bの吸収体31aの上部から吸収される。
なお、非記録インク室30cの回収口30fは非記録インク室30cの下面の一方側端部に形成され、連通口30dは非記録インク室30cの上面の他方側端部に形成されている。すなわち、回収口30fと連通口30dとは直方体形状の非記録インク室30cの略対角線の位置にあり、非記録インク室30cにあって離れた位置にある。したがって、回収口30fから非記録インク室30cに流入した非記録インクが吸収体31bに吸収されて拡散し、連通口30dから未使用インク室30bに流出するときは、非記録インクが吸収体31bの全体に含浸した状態であり、非記録インク室30cが非記録インクで満杯になった後である。
一方、未使用インク室30bの吸収体31aの上部は、新しいインクタンクにあっては未使用インクを含浸していない領域、又は未使用インクが含浸されていたとしても連通口30dから非記録インクが流入してくる状態のときは、ある程度、記録が実行された後であって未使用インクが消費されて吸収体31aの上部にはインクが含浸していない状態となっている。したがって、非記録インクが連通口30dから未使用インク室30bに流入しても、非記録インクが未使用インクと混ざることはない。
なお、キャップ60からバッファ室54に移送した非記録インクを直接非記録インク室30cに移送するのではなく、一旦バッファ室54に貯留し、未使用インク室30bの未使用インクが所定量消費された後、すなわち未使用インク室30bの吸収体31aに含浸されている未使用インクが減り、連通口30dに近い吸収体31aの上部に含浸されているインクがなくなった後、バッファ室54で貯留していた非記録インクを非記録インク室に移送するようにしてもよい。このようにすると、非記録インク室30cの容量が小さく、非記録インク室30cに回収された非記録インクが短時間で連通口30dから未使用インク室30bに流入しても未使用インクと非記録インクが混ざることがない。
記録が進行してインクタンク30内の未使用インクがなくなると、新しいインクタンクと交換することになり、インクタンク30を装置から取り外すことになる。その際、非記録インクは、吸収体31a、31bに保持されているため供給口30eや回収口30fから漏れ出すことはない。また、未使用インクと非記録インクを同一の吸収体に含浸させているため、非記録インクを含浸させるための吸収体を別に設ける必要がなく、部品点数を削減できる。
このように、インクタンク内の記録用の未使用インクを貯留していた部分に、未使用インクと置換するように非記録用インクを排出して貯留することで、装置の小型化を実現することができる。そして、非記録インクは非記録インク室30cの回収口30fから流入し、回収口30fから離れた連通口30dを通って未使用インク室30bに流入するようになっているために、非記録インクと未使用インクとが混ざることを防止することができる。
〔他の実施形態〕
前述した第1実施形態では、インクタンク30の上面に大気連通口35を設け、インクタンク30を外部と連通していたが、この大気連通口35は必ずしも設けなくても良い。例えば、図10に示す構成にあっては、第1実施形態の大気連通口35の代わりに、インク供給部に新たにバッファ室70を設けている。
上記構成にあっては、記録ヘッド20から記録のためのインクが吐出されると、インクタンク内に負圧が発生する。その際、負圧分のインクがバッファ室70から非記録インク室30cへ移動することで、タンク内の圧を一定に保つことが可能である。
また、前述した第1実施形態では、非記録インクの回収口30fを非記録インク室30cの底面に設けたが、例えば、非記録インク回収口30fをインクタンクの上部に配置した場合でも非記録インクと未使用インクとが混ざることを防止することができる。
図11は本発明のインクタンクの他例を示す断面図を示すものであり、図11(a)、は上面図、図11(b)、は図11(a)のA−A断面図である。なお、第1実施形態と同一機能を有する部材には同一符合を付している。
図11のインクタンク30は、未使用インク室30bの上部に非記録インク室30cが配置されている点は図3と同じであるが、本例の場合は未使用インク室30b内が複数の仕切り壁30aを互い違いに配置することにより未使用インクの通路が上部からジグザグに形成されて未使用インク室30bの下部に形成された供給口30eに至るように構成されている。
このため、非記録インク室30cの回収口30fから回収された非記録インクは、回収口30fと対角位置にある連通口30dから未使用インク室30bに入り、これがジグザクの経路を通って未使用インク室に侵入していく。したがって、非記録インクが未使用インク室30bに侵入して未使用インクと混ざり合う前に、未使用インク室30b内の未使用インクは記録によって記録ヘッド20へ供給されることになる。なお、前記互い違いの仕切り部材は非記録インク室30cに設ける構成であってもよい。
前述した第1実施形態において、非記録インクは、当初未使用インクとしてインクタンク30に収容されていたインクであり、そのインクが再度インクタンク30に戻る構成を説明した。しかし、これに限定するものではなく、当初、別のインクタンクに収容されていたインク(他色インク)が非記録インクとなってインクタンク30に戻される構成でもよい。この場合、ポンプ55が複数色のインクタンクと弁を介して接続されており、必要に応じて弁の開閉とポンプ55の加圧及び/又は吸引動作を行うことで、実現することができる。
また、第1実施形態は、フルラインタイプの記録装置を例示したが、本発明の記録装置は記録ヘッドの移動と、記録媒体の搬送動作と、を伴って画像を記録するシリアルスキャンタイプの記録装置等、種々の記録方式の記録装置に対して適用することができる。
また、本発明の液体吐出ヘッドは、インクを吐出可能なインクジェット記録ヘッドの他、種々の液体を吐出するためのヘッドとして広く適用することができる。例えば、液流路内に供給される種々の処理液や薬剤などを吐出するためのヘッドとして用いることもできる。また、本発明の液体吐出装置は、インクジェット記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置の他、種々の処理液や薬剤などを処理部材に付与するための装置として、広く適用することができる。
20 …記録ヘッド
20a …吐出口
21 …インク室
22 …インク供給部
23 …フィルタ部材
24 …インク保持部材
24a …流路
25 …開口部
26 …フィルタ
30 …インクタンク
30a …仕切り壁
30b …未使用インク室
30c …非記録インク室
30d …連通口
30e …供給口
30f …非記録インク回収口
31a,31b …インク吸収体
32 …圧接体
35 …大気連通口
50 …弾性キャップ部材
51 …移送部
52,53,56 …弁
54 …バッファ室
55 …ポンプ
57 …ニードルジョイント
58 …非記録インク環流チューブ
59 …ニードル
60 …キャップ
61 …弁
70 …バッファ室
100 …記録装置
110A …搬送ベルト
130 …回復処理部

Claims (8)

  1. 液体吐出ヘッドに供給する液体を収容可能な液体収容容器において、
    第1の液体を収容可能であって、前記液体吐出ヘッドに前記第1の液体を供給する供給口を有する第1の液体収容室と、
    前記液体吐出ヘッドへの供給対象外である第2の液体を収容可能であって、前記第2の液体を回収する回収口を有する第2の液体収容室と、
    を備え、
    前記第1の液体収容室と前記第2の液体収容室は連通口により連通していることを特徴とする液体収容容器。
  2. 前記第1の液体収容室及び前記第2の液体収容室の少なくとも一方の液体収容室は、液体を吸収する吸収体を有することを特徴とする請求項1記載の液体収容室。
  3. 前記回収口は前記第2の液体収容室の一方側端部に配置され、前記連通口は前記第2の液体収容室の他方側端部に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体収容容器。
  4. 前記回収口は前記液体収容容器の下部に配置され、前記連通口は前記液体収容容器の上部に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体収容容器。
  5. 前記連通口は、前記第2の液体収容室に収容された前記第2の液体が前記第1の液体収容室に移動可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液体収容容器。
  6. 前記第2の液体は、前記液体吐出ヘッドの吐出状態を回復するための回復処理で前記液体吐出ヘッドから排出された液体を含んでいることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液体収容容器。
  7. 前記第1の液体収容室及び前記第2の液体収容室の少なくとも一方は、互い違いに配置された仕切り部材により仕切られていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液体収容容器。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の液体収容容器を装着可能で、前記第1の液体収容室から供給される前記第1の液体を前記液体吐出ヘッドから記録媒体に吐出する液体吐出装置。
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