JP4683314B2 - 半導体用シリコン基板の洗浄方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗浄装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板などの高い清浄度を要求される電子材料の洗浄に適した洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高度に清浄な表面が要求される電子材料の洗浄には、従来からRCA洗浄と呼ばれる、高濃度の薬液を高温で用いる洗浄技術が適用されてきた。また、高濃度の薬液を用いる洗浄において、紫外線照射を併用することにより、洗浄効果を高め得ることも知られており、例えば、特開平4−179225号公報には、硫酸と過酸化水素と水の3:1:1混合液、水酸化アンモニウムと過酸化水素と水の1:1:5混合液などを用い、低圧水銀ランプによる紫外線照射を行いつつ、レジストを塗布した被洗浄物を洗浄する例が報告されている。近年にいたり、洗浄工程のコスト低減や、環境負荷低減が求められるようになり、希薄な洗浄液を利用した室温洗浄技術の実用化が検討されるようになった。
このような状況の中で、本発明者らによって特定の気体を溶解した超純水を用いる超音波洗浄技術が開発された。とりわけ水素ガスを高濃度に溶解したいわゆる水素水は、超音波との併用によって従来の高濃度薬液洗浄をもしのぐ、きわめて高い微粒子除去効果を発揮することが見いだされた。さらに、水素水は基板表面の自然酸化防止にも効果的であり、被洗浄物がベアシリコン基板の場合には、その最表面の水素終端化を促進する効果もあることが分かってきた。
洗浄後のリンスに使われる純水又は超純水に、わずかに数ppmオーダーの水素ガスを溶解させただけの水が、なぜこれほどの洗浄効果を発揮するのか、そのメカニズムに関して本発明者らは鋭意研究を重ねた。その結果、微粒子除去や水素終端化の主要因になっているものは、超音波照射を受けた水素水中に発生する水素ラジカルであることが分かった。
一方、超音波を洗浄に適用すると、微細加工を施したパターンを損傷する可能性があることが指摘されるようになった。このために、加工微細化が今後一層進む電子産業においては、水素水による超音波洗浄は、被洗浄物表面によって適用の是非を見極めることが必要になると考えられる。このために、微細加工を施した表面を有する被洗浄物に対しても、損傷を与えるおそれなく水素水による洗浄を行うことができる洗浄装置が求められるようになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板などの高い清浄度を要求される電子材料を、表面に損傷を与えるおそれなく洗浄することができる洗浄装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、被洗浄物をガス溶解水と接触させて洗浄する際に、ガス溶解水に紫外線を照射することにより、水分子の一部が分解して水素ラジカルとヒドロキシルラジカルが生成し、きわめて高い洗浄効果が発現することを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)半導体用シリコン基板を保持する保持部を有し、半導体用シリコン基板に、水素ガス溶解水をノズルから噴射してスピン洗浄を行う洗浄槽であって、保持部に保持された半導体用シリコン基板の表面と紫外線照射装置の紫外線照射管の距離が2mm以下に近接した紫外線照射装置を有する洗浄槽において、保持部に保持された半導体用シリコン基板に、飽和溶解度の30%以上の水素を溶解した純水をノズルより噴射してスピン洗浄を行うとともに、紫外線照射管を保持部に対して相対的に可動化させながらシリコン基板の表面全体に均一に紫外線を照射する洗浄方法において、該均一に紫外線を照射する洗浄方法が、チャックによって、保持部に保持されている基板を回転させながら、ガス溶解水ノズルからガス溶解水を基板上に噴射するとともに、保持部に基板から2mm以下に近接して固定された紫外線照射管によって照射する洗浄方法であって、該紫外線照射管によって照射する方法が、棒状の紫外線照射管の先端を基板回転の中心に合わせた紫外線照射管によって照射する方法、又は屈曲した形状の紫外線照射管であって、該屈曲形状が屈曲して連続する複数のU字管を基板の回転中心方向に平行に突出させて形成した屈曲形状である紫外線照射管によって照射する方法であり、洗浄後に、ガス溶解水の噴射を止め紫外線照射管を離してから、基板の回転数を上げて、スピン乾燥する洗浄方法であることを特徴とする半導体用シリコン基板の洗浄方法、
(2)紫外線照射管を、メガソニックノズルに固定して、出力5W/cm2以下の超音波を照射しつつ水素水をウェハに注ぐメガソニック併用スピン洗浄を行う第1項記載の半導体用シリコン基板の洗浄方法、及び、
(3)紫外線照射装置が発する紫外線の波長が、100〜280nmである第1項又は第2項記載の半導体用シリコン基板の洗浄方法、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の洗浄装置は、被洗浄物を保持する保持部を有し、被洗浄物をガス溶解水と接触させて洗浄する洗浄装置において、保持部に近接して紫外線照射装置を有する洗浄装置である。本発明の洗浄装置は、高い清浄度が要求される板状物の洗浄に好適に適用することができ、特に、半導体用シリコン基板、液晶用ガラス基板、フォトマスク用石英基板などの洗浄に適している。
本発明装置に用いる被洗浄物を保持する保持部に特に制限はなく、例えば、枚葉式スピン洗浄装置のチャック、回分式洗浄槽の固定具などを挙げることができる。
本発明装置に用いるガス溶解水に特に制限はないが、水素ガス、酸素ガス又はヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンなどの希ガスを溶解した純水を好適に用いることができる。本発明装置においては、これらのガスの1種を溶解したガス溶解水を用いることができ、あるいは、これらのガスの2種以上を組み合わせて溶解したガス溶解水を用いることもできる。水素ガス、酸素ガス又は希ガスを溶解したガス溶解水を用いて洗浄することにより、被洗浄物の表面に付着した微粒子を効果的に除去することができる。
本発明装置に用いるガス溶解水の溶存ガス濃度に特に制限はないが、それぞれのガスの飽和溶解度の30%以上の濃度であることが好ましい。例えば、20℃において、水への飽和溶解度は、水素ガス1.63mg/L、酸素ガス44.0mg/L、アルゴン60.8mg/Lなので、飽和溶解度の30%は、水素ガス0.49mg/L、酸素ガス13.2mg/L、アルゴン18.2mg/Lとなる。ガス溶解水の溶存ガス濃度が飽和溶解度の30%未満であると、洗浄効果が不十分となるおそれがある。
【0006】
本発明装置に用いるガス溶解水は、溶存ガスの濃度を高めるほど洗浄効果が大きくなるが、飽和濃度を超えると気泡が発生し、被洗浄物表面に付着して洗浄むらを起こすおそれがある。そのために、ガス溶解水の溶存ガス濃度は、飽和濃度を超えないことが好ましい。加圧可能な密閉容器を洗浄部として使用する場合には、その容器内圧力での飽和濃度以下になるようなガス溶解水を用いることができる。洗浄に用いるガス溶解水の温度に特に制限はないが、一般に高温であるほど洗浄効果が大きくなる。
本発明装置に用いるガス溶解水には、必要に応じて洗浄効果を高めるための補助物質を微量添加することができる。洗浄効果を高める補助物質としては、例えば、アルカリ性試薬、界面活性剤などを挙げることができる。これらの補助物質を添加することにより、被洗浄物から脱離した異物の再付着を防止するゼータ電位制御効果が発現する。
本発明装置において、被洗浄物をガス溶解水と接触させる方法に特に制限はなく、例えば、枚葉式スピン洗浄装置を用いて、ノズルよりガス溶解水を被洗浄物に噴射して接触させることができ、あるいは、回分式洗浄槽を用いて、ガス溶解水中に被洗浄物を浸漬して接触させることもできる。
本発明の洗浄装置は、被洗浄物を保持する保持部に近接して、紫外線照射装置を有する。本発明装置に用いる紫外線照射装置に特に制限はなく、例えば、水素放電管、キセノン放電管、水銀ランプ、レーザーなどを備えた装置を挙げることができる。保持部に近接して紫外線照射装置を設け、洗浄中のガス溶解水に紫外線を照射することにより、洗浄効果を高めることができる。
【0007】
すでに提案された水素水洗浄では、メガソニックなどの超音波が適用されている。これは、もともと超音波由来の物理的効果による微粒子の脱離促進が期待されたからである。確かに超音波がもたらすマイクロキャビテーションに起因するマイクロバブルの発生、成長や、加速度の大きな振動などの物理力は、被洗浄物表面からの異物の剥離に効果を発揮する。しかし、水素水が普通の超純水と決定的に異なる点は、効果的に水素ラジカルを発生させ、それが被洗浄物や異物の表面と化学反応を起こすことであり、それによって、きわめて高い洗浄効果が発現する。
水素水でなくても、超音波を照射した水中には水素ラジカルが発生するが、水素水が特に効果的なのは、超音波の作用によって水分子の一部が分解して生成する水素ラジカル(・H)とヒドロキシルラジカル(・OH)のうち、ヒドロキシルラジカルの一部が溶存水素ガスと反応して水になるために、水素ラジカルが相対的に過剰となった状態になるためと考えられる。しかし、洗浄水に強い超音波を照射すると、水中にキャビテーションが発生し、被洗浄物の表面に損傷を生ずるおそれがある。被洗浄物が、表面に微細なパターン加工を行った半導体用シリコン基板などである場合には、キャビテーションによる損傷の発生が特に大きい問題となる。
【0008】
本発明装置によれば、被洗浄物をガス溶解水と接触させて洗浄する際に、紫外線照射装置を用いてガス溶解水に紫外線を照射することにより、紫外線エネルギーにより水分子が励起されて水素ラジカルとヒドロキシルラジカルに分解し、超音波を照射した場合と同様に優れた洗浄効果が得られるものと考えられる。しかも、紫外線照射による場合は、超音波のような物理的な力が作用しないのでキャビテーションが発生せず、被洗浄物の表面に損傷を生ずるおそれがない。
本発明装置においては、保持部に保持された被洗浄物の表面と、紫外線照射装置の紫外線照射管の距離が10mm以下であることが好ましく、2mm以下であることがより好ましい。被洗浄物の表面と紫外線照射管の距離が10mmを超えると、ガス溶解水に伝達される紫外線エネルギーが不足して、洗浄効果が不十分となるおそれがある。本発明装置において、紫外線照射装置が発する紫外線の波長に特に制限はないが、100〜280nmであることが好ましい。波長100nm未満の極端紫外線は、光源、透過窓、反射鏡などに特殊な材料を用いた紫外線照射装置が必要となり、経済性が損なわれるおそれがある。紫外線の波長が280nmを超えると、紫外線エネルギーが不足して洗浄効果が不十分となるおそれがある。
【0009】
本発明装置においては、保持部近傍のガス溶解水に振動を付与する振動付与装置を設けることが好ましい。設置する振動付与装置に特に制限はなく、例えば、超音波照射装置、ジェット流体用ノズルなどを挙げることができる。超音波照射装置は、例えば、枚葉式スピン洗浄装置のノズルとして、メガソニック照射ノズルを用いてガス溶解水に超音波を照射することができ、あるいは、回分式洗浄槽に超音波を照射することもできる。照射する超音波の周波数に特に制限はないが、20kHz以上であることが好ましく、400kHz以上であることがより好ましく、0.8MHz以上であることがさらに好ましい。ただし、微細加工表面にも損傷を与えないように、超音波の出力を通常の超音波洗浄の場合より抑えて使うことが望ましい。ジェット流体用ノズルてしては、例えば、枚葉式スピン洗浄装置のノズルとして、高圧で送られるガス溶解水と高圧で送られる気体を、ノズル中で混合するバブルジェット流体用ノズルや、高圧のガス溶解水をノズル中央の小面積の開口部より噴射し、低圧のガス溶解水をノズル周辺の大面積の開口部より噴射するキャビテーションジェット流体用ノズルなどを用いることができる。超音波の出力とジェット流体の強さは、被洗浄物の表面に損傷を与えない範囲で適宜選択することができる。
本発明の洗浄装置においては、保持部と紫外線照射装置が相対的に可動であることが好ましい。保持部と紫外線照射装置を相対的に可動にする方法に特に制限はなく、例えば、固定された紫外線照射装置に対して、被洗浄物を保持する保持具を可動とすることができ、被洗浄物を保持する保持具を固定して、紫外線照射装置を可動とすることもでき、あるいは、被洗浄物を保持する保持具と紫外線照射装置の両者を可動とすることもできる。保持部と紫外線照射装置を相対的に可動とすることにより、被洗浄物の表面全体にほぼ均一に紫外線を照射することができ、あるいは、特に洗浄を必要とする部分に重点的に紫外線を照射することもできる。
【0010】
図1(a)は、本発明の洗浄装置の一態様の平面図であり、図1(b)は、その側面図であり、図1(c)は、紫外線照射管の他の態様の平面図である。本態様の装置においては、半導体用シリコン基板1が3個のチャック2によって保持されている。紫外線照射管3を半導体用シリコン基板に近づけて固定し、半導体用シリコン基板を回転させるとともに、ガス溶解水ノズル4からガス溶解水5を半導体用シリコン基板上に噴射する。半導体用シリコン基板の回転とガス溶解水の噴射を所定の時間継続して洗浄したのち、ガス溶解水の噴射を止め、紫外線照射管を離し、半導体用シリコン基板の回転速度を上げて、スピン乾燥することができる。紫外線照射管の形状に特に制限はなく、図1(a)に示す棒状の形状のほかに、図1(c)に示す屈曲した形状などとすることもできる。
図2(a)は、本発明の洗浄装置の他の態様の平面図であり、図2(b)は、その断面図である。本態様の装置においては、半導体用シリコン基板1が洗浄槽6中に設けられた保持台7により保持され、ガス溶解水5中に浸漬されている。紫外線照射管3が、図1(a)の実線で示された位置と点線で示された位置の間をスイングし、半導体用シリコン基板の表面上のガス溶解水に紫外線を照射する。ガス溶解水中に所定の時間浸漬し、洗浄が終了した半導体用シリコン基板は、洗浄槽から取り出されて乾燥される。
本発明の洗浄装置においては、被洗浄物の表面から脱離した異物が被洗浄物に再付着しないように、ガス溶解水に適当な流れがあることが好ましい。図1に示す態様においては、ノズルから噴射されるガス溶解水が、被洗浄物の表面に接触したのち一過式に系外に排出される。また、図2示す態様においては、ガス溶解水は流入口8から洗浄槽内に流入し、溢流口9から流出する。
本発明の洗浄装置を用いることにより、従来の超音波を用いるメガソニック洗浄に匹敵する高い微粒子除去効果が得られ、しかも、超音波を用いない洗浄と同様に被洗浄物の表面の損傷を防ぐことができる。
【0011】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例においては、平均粒径0.3μmのアルミナ研磨剤微粒子で強制的に汚染した6インチのシリコンウェハ及び最小線幅0.25μmのパターンをつけた6インチのシリコンウェハを被洗浄物として用いた。汚染ウェハの初期汚染状態は、粒径0.2μm以上の微粒子が5,000〜7,000個/ウェハであった。微粒子数は、レーザー散乱異物検査装置[トプコン(株)、WM−1500]を用いて測定した。
ウェハの洗浄には、スピン洗浄機を用い、ウェハを500rpmで回転し、水素ガス1.2mg/Lを溶解した水素水を1.5L/分ノズルより噴射し、ノズルをウェハ中心とエッジの間を10秒周期でスイングさせながら、30秒間洗浄した。超音波を照射する場合は、メガソニックノズルを用い、周波数1.0MHzの超音波を照射した。洗浄工程終了後、ウェハの回転速度を1,500rpmに上げて、20秒間乾燥した。
洗浄、乾燥後のウェハ表面の微粒子数と、洗浄前のウェハ表面の微粒子から、微粒子除去率を計算した。また、パターンをつけたウェハについて、走査型電子顕微鏡を用いて、パターン損傷の有無を観察した。
比較例1
水素水を通常のノズルを通してそのまま使用する単純なスピン洗浄を行った。微粒子除去率は、20%であった。パターンの損傷は、認められなかった。
比較例2
メガソニックノズルを用い、出力15W/cm2の超音波を照射しつつ水素水をウェハに注ぐメガソニック併用スピン洗浄を行った。微粒子除去率は、99%であった。また、わずかながらパターン倒れを起こしていた。
比較例3
超音波の出力を5W/cm2に下げた以外は、比較例2と同様にして、メガソニック併用スピン洗浄を行った。微粒子除去率は、35%であった。パターンの損傷は、認められなかった。
実施例1
中心波長185nmの紫外線照射管(長さ150mm)を比較例1で用いた通常のノズルに固定して、ノズルと一緒にウェハ上をスイングさせながら、スピン洗浄を行った。紫外線照射管とウェハの間隔は、2mmに調整した。微粒子除去率は、96%であった。パターンの損傷は、認められなかった。
実施例2
実施例1と同じ紫外線照射管を、比較例2で用いたメガソニックノズルに固定して、出力5W/cm2の超音波を照射しつつ水素水をウェハに注ぐメガソニック併用スピン洗浄を行った。微粒子除去率は、99%であった。パターンの損傷は、認められなかった。
比較例1〜3及び実施例1〜2の結果を、第1表に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
第1表に見られるように、水素水を用いてスピン洗浄を行った比較例1では、微粒子除去率が低い。比較例2のように、強い超音波を照射すると微粒子除去率は向上するが、わずかながらパターン倒れを生じてウェハ表面が損傷する。比較例3のように超音波を弱めると、ウェハ表面の損傷はなくなるが、微粒子除去率が低下する。
これに対して、本発明装置を用い、紫外線を照射しながら水素水を用いてスピン洗浄を行った実施例1では、微粒子除去率が高く、ウェハ表面の損傷も生じていない。さらに、弱い超音波の照射を併用し、紫外線を照射しながら水素水を用いてスピン洗浄を行った実施例2では、ウェハ表面の損傷はなく、微粒子除去率がさらに向上している。
これらの結果から、紫外線を照射しつつ水素水洗浄すると、超音波を照射しつつ水素水洗浄する場合とほぼ同等の微粒子除去効果が得られ、しかもウェハ表面に損傷を生じないことが分かる。
【0014】
【発明の効果】
本発明の洗浄装置を用いることにより、従来のメガソニック洗浄に匹敵する高い微粒子除去効果と、メガソニックを使わない洗浄と同様の被洗浄物表面保護を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の洗浄装置の一態様の平面図、側面図及び紫外線照射管の他の態様の平面図である。
【図2】図2は、本発明の洗浄装置の他の態様の平面図及び断面図である。
【符号の説明】
1 半導体用シリコン基板
2 チャック
3 紫外線照射管
4 ガス溶解水ノズル
5 ガス溶解水
6 洗浄槽
7 保持台
8 流入口
9 溢流口
Claims (3)
- 半導体用シリコン基板を保持する保持部を有し、半導体用シリコン基板に、水素ガス溶解水をノズルから噴射してスピン洗浄を行う洗浄槽であって、保持部に保持された半導体用シリコン基板の表面と紫外線照射装置の紫外線照射管の距離が2mm以下に近接した紫外線照射装置を有する洗浄槽において、保持部に保持された半導体用シリコン基板に、飽和溶解度の30%以上の水素を溶解した純水をノズルより噴射してスピン洗浄を行うとともに、紫外線照射管を保持部に対して相対的に可動化させながらシリコン基板の表面全体に均一に紫外線を照射する洗浄方法において、該均一に紫外線を照射する洗浄方法が、チャックによって、保持部に保持されている基板を回転させながら、ガス溶解水ノズルからガス溶解水を基板上に噴射するとともに、保持部に基板から2mm以下に近接して固定された紫外線照射管によって照射する洗浄方法であって、該紫外線照射管によって照射する方法が、棒状の紫外線照射管の先端を基板回転の中心に合わせた紫外線照射管によって照射する方法、又は屈曲した形状の紫外線照射管であって、該屈曲形状が屈曲して連続する複数のU字管を基板の回転中心方向に平行に突出させて形成した屈曲形状である紫外線照射管によって照射する方法であり、洗浄後に、ガス溶解水の噴射を止め紫外線照射管を離してから、基板の回転数を上げて、スピン乾燥する洗浄方法であることを特徴とする半導体用シリコン基板の洗浄方法。
- 紫外線照射管を、メガソニックノズルに固定して、出力5W/cm2以下の超音波を照射しつつ水素水をウェハに注ぐメガソニック併用スピン洗浄を行う請求項1記載の半導体用シリコン基板の洗浄方法。
- 紫外線照射装置が発する紫外線の波長が、100〜280nmである請求項1又は請求項2記載の半導体用シリコン基板の洗浄方法。
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