JP2012089679A - 半導体ウエハの洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電気伝導度が1μS/cm以下である純水にアンモニアを添加してその濃度を0.005〜0.5%としたアンモニア水中において生成させた、粒径が50μm以下で、レーザー光遮断方式の液中パーティクルカウンターによる計測において10〜15μmに粒径のピークを有しており、そのピークの領域における個数が1000個/mL以上である、空気および/または不活性気体を含有する微小気泡を含むアンモニア水を、半導体ウエハの表面に接触させて行うことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
この様な中にあって、RCA洗浄法が開発され、ウエハ洗浄に大きく貢献してきた。RCA洗浄法は、過酸化水素(H2O2)をベースとした洗浄法であり、硫酸過酸化水素水(SPM)による有機物除去、アンモニア過酸化水素水(APM)による粒子除去、塩酸過酸化水素水(HPM)による金属不純物除去、希フッ酸(DHF)による自然酸化膜および熱酸化膜除去、および超純水による最終洗浄で構成される。
硫酸過酸化水素水を用いた処理は、硫酸と過酸化水素水を組み合わせて行うものであり、主に有機物を除去するために利用されるが、金属不純物除去効果もあり、130〜150℃程度の温度で実施される。アンモニア過酸化水素水を用いた処理は、アンモニアと過酸化水素水を組み合わせて行うものであり、粒子や有機物を除去するために30〜70℃程度の温度で実施される。塩酸過酸化水素水を用いた処理は、塩酸と過酸化水素水を組み合わせて行うものであり、30℃程度の温度で、金属不純物を除去するために実施される。希フッ酸を用いた処理は、酸化膜や金属不純物を除去するために利用され、通常は室温の25℃程度で実施される。また、これらと合わせて、1MHz程度の超音波(メガソニック)などを併用することで、化学作用と物理作用の相乗効果を利用する場合もある。
また、請求項2記載の洗浄方法は、請求項1記載の洗浄方法において、空気および/または不活性気体を含有する微小気泡を含むアンモニア水に過酸化水素が添加されていないことを特徴とする。
また、請求項3記載の洗浄方法は、請求項1または2記載の洗浄方法において、空気および/または不活性気体を含有する微小気泡を含むアンモニア水中に半導体ウエハを浸漬させるか、または、空気および/または不活性気体を含有する微小気泡を含むアンモニア水を半導体ウエハにかけることで行うことを特徴とする。
また、請求項4記載の洗浄方法は、請求項1乃至3のいずれかに記載の洗浄方法において、電気伝導度が1μS/cm以下である純水中または前記純水に酸を添加することでpHを最大で1まで低下させた水溶液中において生成させた、粒径が50μm以下で、レーザー光遮断方式の液中パーティクルカウンターによる計測において10〜15μmに粒径のピークを有しており、そのピークの領域における個数が1000個/mL以上である、オゾンを含有する微小気泡を含む水および/またはオゾン水を表面に接触させた半導体ウエハを洗浄対象とすることを特徴とする。
また、本発明は、請求項5記載の通り、電気伝導度が1μS/cm以下である純水にアンモニアを添加してその濃度を0.005〜0.5%としたアンモニア水中において生成させた、粒径が50μm以下で、レーザー光遮断方式の液中パーティクルカウンターによる計測において10〜15μmに粒径のピークを有しており、そのピークの領域における個数が1000個/mL以上である、空気および/または不活性気体を含有する微小気泡を含むアンモニア水に関する。
室温条件(約20℃)において5000mLのビーカーに電気伝導度が1μS/cm以下である純水を4000mL注ぎ、アンモニアを添加してその濃度を0.1%に調整した後、自体公知の加圧溶解方式による微小気泡発生装置(必要であれば特開2003−265938号公報を参照のこと)を用いてビーカー中のアンモニア水を吸引させ、粒径分布が1μm〜50μmの空気を含む微小気泡をアンモニア水中に連続的に発生させた。この微小気泡は、レーザー光遮断方式の液中パーティクルカウンターによる計測において10〜15μmに粒径のピークを有しており、そのピークの領域における微小気泡の個数は1000個/mL以上であった。こうして調製した空気を含有する微小気泡を含むアンモニア水(マイクロバブルアンモニア水)を、表面にレジストとしてノボラック樹脂(NEK−105A45:住友化学社製)を約1300nmの厚さで塗布した直径6インチのシリコンウエハに対して流水状態でかけ流した(マイクロバブルアンモニア水の排出ノズルの先端からウエハまでの距離:約10cm)。ウエハからこぼれ落ちたマイクロバブルアンモニア水はビーカーに溜めた後、再び微小気泡発生装置に吸引させることで循環して利用した。マイクロバブルアンモニア水の排出量を約8L/分として7分間の洗浄を行った後のウエハの外観を図1に示す。なお、洗浄効果の有無をコントラストで示すためにウエハの一部を残してマイクロバブルアンモニア水をかけるようにした(明部:ノボラック樹脂が除去された部分/暗部:ノボラック樹脂が除去されずに残存する部分)。図1から明らかなように、マイクロバブルアンモニア水をかけた部分のノボラック樹脂はきれいに除去された。当該部分をエネルギー分散型蛍光X線分析装置で解析し、処理前と比較したところ、処理前はSiが98.826%でSが1.174%であったものが、処理後はSiが100%でSが0%であった。以上の結果から、本発明によれば、アンモニアの濃度が0.1%でも、半導体ウエハを効果的に洗浄することができることがわかった。
アンモニアの濃度を0.5%に調整すること以外は実施例1と同じ条件で実験を行ったところ、マイクロバブルアンモニア水をかけた部分のノボラック樹脂はきれいに除去された。
空気を含む微小気泡を発生させないこと以外は実施例2と同じ条件で実験を行った後のウエハの外観を図2に示す。図2から明らかなように、空気を含有する微小気泡を含まない濃度が0.5%のアンモニア水をウエハにかけても、ノボラック樹脂をきれいに除去することはできなかった。よって、実施例1、実施例2、比較例1の結果から、マイクロバブルアンモニア水を用いることで、少ないアンモニアの使用量で半導体ウエハを効果的に洗浄することができることがわかった。
アンモニアの濃度を0.005%に調整し、洗浄時間を15分間とすること以外は実施例1と同じ条件で実験を行ったところ、マイクロバブルアンモニア水をかけた部分のノボラック樹脂はきれいに除去された。
アンモニアの濃度を0.01%に調整し、窒素を含む微小気泡を発生させ、洗浄時間を10分間とすること以外は実施例1と同じ条件で実験を行ったところ、マイクロバブルアンモニア水をかけた部分のノボラック樹脂はきれいに除去された。
国際公開第2009/099138号に記載の方法に従って、電気伝導度が1μS/cm以下である純水において生成させた、粒径が50μm以下で、レーザー光遮断方式の液中パーティクルカウンターによる計測において10〜15μmに粒径のピークを有しており、そのピークの領域における個数が1000個/mL以上である、オゾンを含有する微小気泡を含む水(オゾンマイクロバブル水)を、表面に反射防止膜(SWK−EX14MC:東京応化工業社製)を約1000nmの厚さで塗布した直径6インチのシリコンウエハに対し、排出量を約8L/分として30分間流水状態でかけ流し(オゾンマイクロバブル水の排出ノズルの先端からウエハまでの距離:約10cm)、ウエハの洗浄を行ったが、反射防止膜はきれいに除去されず、灰色の薄層がウエハの表面に残存した。そこで、次に、実施例1に記載の方法で調製したマイクロバブルアンモニア水を、排出量を約8L/分として流水状態でかけ流したところ、わずか1分間の洗浄で灰色の薄膜がきれいに除去された。
実施例1に記載の方法で調製したマイクロバブルアンモニア水のかわりに空気を含有する微小気泡を含まないアンモニア水を用いること以外は実施例5と同じ条件で実験を行ったところ、1分間の洗浄では灰色の薄膜をきれいに除去することはできなかった。
Claims (5)
- 電気伝導度が1μS/cm以下である純水にアンモニアを添加してその濃度を0.005〜0.5%としたアンモニア水中において生成させた、粒径が50μm以下で、レーザー光遮断方式の液中パーティクルカウンターによる計測において10〜15μmに粒径のピークを有しており、そのピークの領域における個数が1000個/mL以上である、空気および/または不活性気体を含有する微小気泡を含むアンモニア水を、半導体ウエハの表面に接触させて行う半導体ウエハの洗浄方法。
- 空気および/または不活性気体を含有する微小気泡を含むアンモニア水に過酸化水素が添加されていない請求項1記載の洗浄方法。
- 空気および/または不活性気体を含有する微小気泡を含むアンモニア水中に半導体ウエハを浸漬させるか、または、空気および/または不活性気体を含有する微小気泡を含むアンモニア水を半導体ウエハにかけることで行う請求項1または2記載の洗浄方法。
- 電気伝導度が1μS/cm以下である純水中または前記純水に酸を添加することでpHを最大で1まで低下させた水溶液中において生成させた、粒径が50μm以下で、レーザー光遮断方式の液中パーティクルカウンターによる計測において10〜15μmに粒径のピークを有しており、そのピークの領域における個数が1000個/mL以上である、オゾンを含有する微小気泡を含む水および/またはオゾン水を表面に接触させた半導体ウエハを洗浄対象とする請求項1乃至3のいずれかに記載の洗浄方法。
- 電気伝導度が1μS/cm以下である純水にアンモニアを添加してその濃度を0.005〜0.5%としたアンモニア水中において生成させた、粒径が50μm以下で、レーザー光遮断方式の液中パーティクルカウンターによる計測において10〜15μmに粒径のピークを有しており、そのピークの領域における個数が1000個/mL以上である、空気および/または不活性気体を含有する微小気泡を含むアンモニア水。
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