JP4682354B2 - 100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるように発達させた無機質微細ロッドおよび前記ロッドの製造方法 - Google Patents

100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるように発達させた無機質微細ロッドおよび前記ロッドの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無機物、特に金属からなる100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達させた微細ロッド、前記微細ロッドを形成する方法および微細ロッドの形成工程を繰り返してナノメーターの幅の金属細線パターンを形成する方法に関する。
なお、微細ロッドとは、前記無機物微粒子が光誘起規則的に配列したもの、および、前記無機物が方位選択的に伸張したものを意味する。
【0002】
【従来技術】
従来、金などの金属のナノロッドを調製する技術としては、(1)界面活性剤ミセルを鋳型として用いて金属イオンの還元析出を利用する方法(例えば、J. Phys. Chem. 101巻、6661頁、1997年を参照)、および(2)酸化物、ポリマーなどの多孔質材料を鋳型としてその細孔内に金属イオンを還元析出させる方法(例えば J. Phys. Chem. 96巻、9001頁、1992年を参照)などが知られている。また、配向が揃った、アスペクト比の大きなものを得るには、比較的細孔方向が揃った材質、例えば酸化アルミニウム被膜など中にロッドを形成することが必要であり、ポリマーを用いる場合、ポリマー中に金属ロッドを形成後、機械的に前記金属ロッドを形成したポリマーを伸張させる必要があった。これらは、いずれもロッド形成後、鋳型物質を溶解・洗浄などにより除去する必要があった。
【0003】
また、金属細線パターンを形成する方法の技術としては、例えばリソグラフィーを利用したものが知られているが、その空間分解能は数百nmオーダーである。これに対して、現在では更に微細構造、例えば100nm以下の微細構造の形成の要求があり、このような微細構造を安定的に形成する手段の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、前記従来技術のような鋳型を用いることなくナノオーダーで構造および形状を制御した無機物微細ロッドを調製することができる方法を設計し、前記構造および形状を制御した無機物微細ロッドを提供することにある。ところで、平均粒径が数〜数十nmの金属微粒子(コロイド粒子)は、表面プラズモン励起に起因する特徴的な光学吸収、特に吸収極大が可視光領域、例えば5nmのAu微粒子では吸収極大が520nm付近、に現れる。前記課題を解決すべく、前記微粒子の光吸収と前記微粒子に起こる現象を鋭意検討したところ、この光学的励起は、前記微粒子の構造に異方性等がある場合、励起されるプラズモンのエネルギー(波長)に依存して異方性をもった幾何学構造に配列乃至誘電体媒質中の金属イオンなどが析出、伸張する性質を有すること、また、この励起モードは共鳴的に電子/正孔対を形成することが可能であるため、光電気化学的に金属の溶解・析出反応を誘起することが可能である。また、析出現象は単独で起こすことが電極電位の制御により可能であるから、誘電体媒質中の硫酸銅のような電解質が微量、例えば0.1mMの濃度存在する場合、金属ロッドから析出伸張し、最終的には固体表面に形成されている金属ロッドを接続するように伸張することを発見した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、(1)。偏光の入射により前記偏光に関連したプラズマ振動誘起(プラズモン励起)される金属微粒子、前記微粒子の表面に光吸収特性および異方性を高め微粒子の規則配列性を改善する表面修飾剤を結合させた金属微粒子、あるいは前記金属を含む無機材料を、金属からなる100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで伸張させた微細ロッドが形成される固体表面上に担持させ、又は前記固体表面上に微細ロッドが形成されたものを純水又は有機溶媒からなる誘電体媒質中に配置し、前記プラズマ振動を誘起する偏光を照射することにより、または前記偏光光の照射と電界による空間電位勾配とを加えことにより、前記固体表面で前記金属微粒子を前記プラズマ振動励起に対応して線状に結合させ乃至誘電体媒質中のプラズモン励起に誘起された局所電子励起により金属微粒子の局所溶解による金属イオンを前記形成された微細ロッドに析出伸張させることによって得られた前金属からなる100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達させた微細ロッドである。好ましくは、(2)前記金属微粒子あるいは前記金属を含む無機材料が可視光乃至近赤外光の偏光の吸収によりプラズモン励起をする特性を有するものであることを特徴とする前記(1)であり、より好ましくは、(3)
金属微粒子がAu、Ag、Cu、Hg、Li、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptあるいは前記金属からなる群から選択される金属を含む無機材料であることを特徴とする前記(2)である。更に好ましくは、(4)固体表面が凹凸が数ナノメートル以下の平滑な金属或いは半導体表面であり、金属微粒子が前記固体表面でプラズマ振動励起に対応して線状に結合させて100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達させたものであることを特徴とする前記(1),(2)または(3)に記載の微細ロッド、又は(5)固体表面が誘電体材料よりなるものであり、金属微粒子が前記固体表面でプラズマ振動励起に対応して線状に伸張させることによって100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達させたものであることを特徴とする前記(1),(2)または(3)である。
【0006】
本発明の第2は、(6)可視光乃至近赤外光領域の偏光の入射により前記偏光に関連したプラマ振動を誘起される金属微粒子、前記金属微粒子の表面に光吸収特性および異方性を高め微粒子の規則配列性を改善する表面修飾剤を結合させた金属微粒子、あるいは前記金属を含む無機材料を金属微粒子からなる100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで伸張させた微細ロッドが形成される固体表面上に担持させ、又は前記固体表面上に微細ロッドが形成されたものを純水又は有機溶媒からなる誘電体媒質中に配置し、前記プラズマ振動を誘起する偏光を照射することにより、または前記偏光光の照射と電界による空間電位勾配とを加えことにより、前記固体表面で前記金属微粒子を前記プラズマ振動励起に対応して線状に結合させ乃至誘電体媒質中のプラズモン励起に誘起された局所電子励起により金属微粒子の局所溶解による金属イオンを前記形成された微細ロッドに析出伸張させることによって前記金属からなる100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達させた微細ロッドを前記固体表面に形成する方法であり、好ましくは、(7)固体表面が凹凸が数ナノメートル以下の平滑な金属或いは半導体表面であり、金属微粒子が前記固体表面で前記プラズマ振動励起、又は前記プラズマ振動励起と空間電位勾配に対応して線状に結合させ100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達した微細ロッドを形成することを特徴とする前記(6)に記載の微細ロッドを前記固体表面に形成する方法、又は、(8)固体表面が誘電体材料よりなるものであり、金属微粒子が前記固体表面で前記プラズマ振動励起、又は前記プラズマ振動励起と空間電位勾配に対応して誘電体媒質中のプラズモン励起により局所電子励起により金属微粒子の局所溶解による誘電体媒質中の金属イオンを析出伸張させることによって100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達した微細ロッドを形成することを特徴とする前記(6)である。
また、前記誘電体媒質を形成する溶媒として高純度の水あるいは有機溶媒として、アセトニトリル、アミド類などを挙げることができる。
【0007】
本発明の第3は、(9)水又は有機溶媒からなる誘電体媒質中に、固体表面に金属微粒子からなる100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで伸長させた微細ロッドが形成された固体を配置し、電界を加え、偏光照射によるプラズモン励起と前記電界による空間電位勾配とを組み合わせて前記誘電体媒質中のプラズモン励起に誘起された局所電子励起により金属微粒子の局所溶解による金属イオンの前記固体表面における析出伸張を制御することを特徴とする前記(6)または(8)に記載の微細ロッドを前記固体表面に形成する方法であり、好ましくは、(10)誘電体媒質の溶媒が高純度の水あるいは高純度の有機溶媒であることを特徴とする前記(6)乃至(9)のいずれかに記載の微細ロッドを固体表面に形成する方法であり、より好ましくは、(11)前記金属微粒子が1nm〜100nmの金属微粒子であり、可視光乃至近赤外光の偏光の吸収によりプラズモン励起をする特性を有するものであることを特徴とする前記(6)、(8)、(9)または(10)に記載の微細ロッドを固体表面に形成する方法である。さらには、(12)固体表面にアスペクト比が1を越えるまで伸長させた金属微細ロッドが形成された固体表面を、水又は有機溶媒からなる誘電体媒質中に配置し、前記固体表面にプラマ振動を誘起する偏光光の照射または前記偏光光の照射と電界による空間電位勾配とを加え、前記偏光によるプラズマ振動励起に対応して誘電体媒質中のプラズモン励起に誘起された局所電子励起により金属微粒子の局所溶解による金属イオンを前記微細ロッドに析出伸張させることを特徴とする100ナノメーター未満の直径と前記アスペクト比が1を越えるまで伸張させた微細ロッドの構造を変形ないし成長させる方法であり、好ましくは、(13)前記(6)、(8)、(9)、(10)または(11)に記載の微細ロッドを固体表面に形成する方法を同一または異なった水又は有機溶媒からなる誘電体媒質中で繰り返し、偏光の照射方向対応させて、最初に形成された微細ロッドに交差するように、また、前記固体表面上に形成された前工程で形成された微細ロッド間を接続するように、前記誘電体媒質中の金属イオンを析出伸張させることを特徴とするナノメータの幅の金属細線パターンを形成する方法である。前記したように、前記励起モードは共鳴的に電子/正孔対を形成することが可能であるため、光電気化学的に金属の溶解・析出反応を誘起することが可能である。また、析出現象は単独でも起こり得るから、誘電体媒質中に存在する微量、例えば0.1mMの濃度存在する、硫酸銅のような電解質は金属微細ロッドから析出伸張させ、最終的には、固体表面に形成されている金属ロッドを接続するように伸張させることができる。
【0008】
【本発明の実施の態様】
本発明をより詳細に説明する。
A.プラズモン励起の起こし易さは金属の種類により異なり、Ag、Au、Cuなどはプラズマ励起を起こし易い金属として挙げることができる。他にHg、Li、と8族遷移金属元素を(Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)の金属あるいはこれを含む無機材料を挙げることができる。また、粒径とプラズモン励起とは関連し、更に光学吸収の極大吸収波長域に関連する。ここで、微粒子とは、プラズマ励起が起こる大きさ、特に表面プラズマ振動が起こる大きさをいう。材質にもよるが、数nm〜数十nmの範囲である。
B.照射する光の波長は、A.と関連し金属に種類、粒径など関連で好ましい波長領域が存在する。例えば、Auでは波長500ナノメートルから1200ナノメートルの領域である。
【0009】
C.入射方向・偏光方位は、プラズモン励起現象を利用する本発明の、微粒子をプラズマ振動励起に対応して線状に結合させ乃至伸張させることと直接関連する技術事項である。この制御によって、プラズモン励起モード(特に表面プラズモン)を制御し、無機質微粒子、特に金属構造のnmオーダーでの形状制御が可能になることが期待される。
D.本発明において、誘電体媒質は、溶媒と電解質からなる。溶媒としては、高純度の水、あるいは高純度の非水溶媒、例えば、ギ酸などの酸類、メタノールなどのアルコール類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトンなどのケトン類、アセトニトリルなどのニトリル類、ピリジンなどのアミン類、ホルムアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどの硫黄化合物類、ジクロロメタンなどの含ハロゲン類、その他ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ニトロメタン、炭酸エチレンなどを挙げることができる。電解質としては、無機、有機物、あるいは無機物と有機物との複合体である正電荷を帯びたイオンであるカチオンと負電荷を帯びたイオンであるアニオンから成る塩を指す。これらは金属の析出に直接関与しないイオン、例えばカリウムカチオン(K+)、ナトリウムカチオン(Na+)、過塩素酸アニオン(ClO )、硫酸アニオン(SO 2−)、長鎖アンモニウムカチオン(R4N+)、テトラフルオロボレートアニオン(BF4-)など、および、金属析出に直接関与するAu、Ag、Cu、Hg、Li、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptなどの元素の単体のイオン、あるいはその元素を含むイオン、例えば金シアノアニオン〔Au(CN)4〕-などの錯体を指す。
【0010】
E.また、金属の伸張方位は、前記偏光の照射によるプラズモン励起との組み合わせにおいて、電気化学的な溶液内電位勾配にも依存することが確認されている。従って、前記光励起と電位勾配の方向を組み合わせることによって、微粒子が結合、伸張する方位、得られる微細ロッドの形状とが制御され、方位の揃った多数の多数のナノ構造ロッドの同時形成が可能になる。F.電位印可について。溶液内の空間電位勾配を利用するため金属の電気化学的溶解・析出を電気化学的に外部回路より絶縁されている状態で行うことが可能であるという点においても興味深い。空間電位勾配は、誘電体媒体中での電位分布を持つ現象であり、10−3V/cm〜10V/cm程度である。
【0011】
G.前記微粒子の製造方法としては、公知の種々のものを採用することができるが、本発明においては、比較的安定的に均一な粒径のものが得られる、蒸着によりAg、Au、Cuなどの金属粒子を得る方法を採用する。
【0012】
H.固体表面が、凹凸が数ナノメートル以下の平滑な金属或いは半導体表面、好ましくは金属単結晶表面であり、微粒子が前記固体表面で前記プラズマ振動励起に対応して線状に結合させ100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達した微細ロッドを形成する方法においては、前記微粒子の表面に、光吸収特性および異方性を高め、微粒子の規則配列性を改善する、表面修飾剤を結合させるのが好ましい。このような特性をもつものとして、アミノ部位とチオール部位を持つ化合物、例えばチオニコチンアミド(TNA)、チオアセトアミド(TAA)、1,6−メルカプトエチルアミン(MEA)などを有効なものとして挙げることができる。
【0013】
【実施例】
実施例1
Au単結晶(111)ファセット表面に、平均粒径5nm程度(520nm付近に吸収極大を有する)Au微粒子を修飾剤TNAで表面修飾し、光吸収特性(830nm)および異方性を高め、これに前記吸収波長のレーザー光照射した。観測領域内(300ナノメートル四方)において、前記微粒子は一方向に揃った配列構造で連続していた。
【0014】
実施例2
ガラス板上にAgを蒸着して、5nmのAg微粒子を担持させた。このサンプルを0.1mMの硫酸水中に入れ、表面からはなした状態で電極を対峙させ(電気的接続がない)、電位・光照射の効果(電位0の時は光のみの効果を示す)、および電位のみの効果を、電位を5分間印加した後、表面を原子間力顕微鏡(AFM)で観察した。方位選択的伸張をしていることが観察された。前記Ag微粒子の方位選択的伸張を実施する装置の一例を図1に示す。長軸方位の長さと短軸方位の長さの比(アスペクト比)とバイアス電位〔光照射時(ill)と非照射時(dark)〕との関係を図2示す。電位0でのアスペクト比から、光照射のみにおいても異方的伸張(方位選択的伸張)が起こることを示している。また、非照射時(dark)においては、電位印加の効果が実質的にないことを示している。
【0015】
実施例3
実施例2で得られた、ガラス基板上にAgロッドが形成されている基板を用い、これを0.1mMの硫酸銅を含む誘電媒質中に配置し、前記ロッドの方位方向に電位勾配を加え、更に偏光を照射したところ、電界と、偏光光の効果により、ロッド間にCu細線が形成された。
【0016】
実施例4
実施例3で得られたものを用い、微粒子としてCu微粒子を用いて、電解質として硫酸銅含む誘電媒質中でAgのロッド方向に対して直交する方向に偏光・電界を加えて、プラズモン励起によりCuロッドを前記偏光・電界の方位に伸張させた。ナノメーターの幅の金属細線パターンが形成された。前記実施例2〜4の工程を図3に模式的に示す。
【0017】
【発明の効果】
以上述べたように、無機質微粒子を、偏光の照射によるプラズモン励起により、更に電位勾配の印加による方位伸張の制御と組み合わせることにより、100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達させた微細ロッドが得られるという優れた効果がもたらされる。更に前記工程を組み合わせることにより、金属細線パターンを形成できるという優れた効果ももたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Ag微粒子の方位選択的伸張を実施する装置の一例
【図2】 図1における方位選択的伸張における、長軸方位の長さと短軸方位の長さの比(アスペクト比)と電位〔光照射時(ill)と非照射時(dark)〕との関係
【図3】 実施例2〜4の工程の模式的図
【符号の説明】
Pt.E 白金電極 C セルIO.C Ag微粒子担持体 D.M 誘電体媒質P.L 偏光光

Claims (13)

  1. 偏光の入射により前記偏光に関連したプラマ振動誘起(プラズモン励起)される金属微粒子、または前記金属微粒子表面に表面修飾剤を結合させた金属微粒子あるいはこれら金属微粒子を含む無機材料を固体表面上に担持させたもの、或いは前記固体表面上に微細ロットが形成されたものを、純水または有機溶媒からなる誘電体媒質中に配置し、前記プラズマ振動を誘起する偏光を照射することにより、または前記偏光の照射と電界による空間電位勾配とを加えることにより、前記固体表面で前記金属微粒子を前記プラズマ振動励起に対応して線状に結合乃至誘電体媒質中のプラズモン励起に誘起された局所電子励起により金属微粒子の局所溶解による金属イオンを前記形成された微細ロットに析出伸張させることによって得られた前記金属微粒子を含む無機材料からなる100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達させた微細ロッド。
  2. 前記金属微粒子或いは前記金属を含む無機材料が可視光乃至近赤外光の偏光の吸収によりプラズモン励起をする特性を有するものであることを請求項1に記載の微細ロット。
  3. 金属微粒子がAu、Ag、Cu、Hg、Li、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptあるいは前記金属からなる群から選択される金属を含む無機材料であることを特徴とする請求項2に記載の微細ロッド。
  4. 固体表面凹凸が数ナノメートル以下の平滑な金属或いは半導体表面であり、金属微粒子が前記固体表面でプラズマ振動励起に対応して線状に結合させて100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達させたものであることを特徴とする請求項1,2または3に記載の微細ロッド。
  5. 固体表面が誘電体材料よりなるものであり、金属微粒子が前記固体表面でプラズマ振動励起に対応して線状に伸張させることによって100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達させたものであることを特徴とする請求項1〜4の何れかの項に記載の微細ロッド。
  6. 可視光乃至近赤外光領域の偏光の入射により前記偏光に関連したプラマ振動を誘起される金属微粒子、または前記金属微粒子の表面に面修飾剤を結合させた金属微粒子、あるいはこれら金属微粒子を含む無機材料を固体表面上に担持させ、又は前記固体表面上に微細ロットが形成されたものを純水または有機溶媒からなる誘電体媒質中に配置し、前記プラズマ振動を誘起する偏光を照射することにより、または前記偏光光の照射と電界による空間電位勾配とを加えることにより、前記固体表面で前記金属微粒子を前記プラズマ振動励起に対応して線状に結合させ乃至誘電体媒質中のプラズモン励起に誘起された局所電子励起により金属微粒子の局所溶解による金属イオンを前記形成された微細ロットに析出伸張させることによって前記金属微粒子を含む無機材料からなる100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達させた微細ロッドを前記固体表面に形成する方法。
  7. 固体表面が、凹凸が数ナノメートル以下の平滑な金属或いは半導体表面であり、金属微粒子が前記固体表面で前記プラズマ振動励起、又は前記プラズマ振動励起と空間電位勾配に対応して線状に結合させ100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達した微細ロッドを形成することを特徴とする請求項6に記載の微細ロッドを前記固体表面に形成する方法。
  8. 固体表面が誘電体材料よりなるものであり、金属微粒子が前記固体表面で前記プラズマ振動励起、又は前記プラズマ振動誘起と空間電位勾配に対応して線状誘電体媒質中のプラズモン励起により局所電子励起により金属微粒子の局所溶解による誘電体媒質中の金属イオンを析出伸張させることによって100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで発達した微細ロッドを形成することを特徴とする請求項6に記載の微細ロッドを前記固体表面に形成する方法。
  9. 水又は有機溶媒からなる誘電媒質中に、固体表面に金属微粒子からなる100ナノメーター未満の直径とアスペクト比が1を越えるまで伸張させた微細ロッドが形成された固体を配置し、電界を加え、偏光照射によるプラズモン励起と前記電界による空間電位勾配とを組み合わせて前記誘電体媒質中のプラズモン励起に誘起された局所電子励起により金属微粒子の局所溶解による金属イオンの前記固体表面における析出伸張を制御することを特徴とする請求項6または8に記載の微細ロッドを前記固体表面に形成する方法。
  10. 誘電体媒質の溶媒が高純度の水あるいは有機溶媒であることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の微細ロッドを固体表面に形成する方法。
  11. 前記金属微粒子が1nm〜100nmの金属微粒子であり、可視光乃至近赤外光の偏光の吸収によりプラズモン励起をする特性を有するものであることを特徴とする請求項6、8、9、または10に記載の微細ロッドを固体表面に形成する方法。
  12. 固体表面にアスペクト比が1を越えるまで伸張させた金属微細ロットが形成された固体表面を、水又は有機溶媒からなる誘電体媒質中に配置し、前記固体表面にプラズマ振動を誘起する偏光光の照射または偏光光の照射と電界による空間電位勾配とを加え、前記偏光によるプラズマ振動励起に対応して誘電体媒質中のプラズモン励起に誘起された局所電子励起により金属粒子の局所溶解による金属イオンを前記微細ロッドから析出伸張させることを特徴とする100ナノメーター未満の直径と前記アスペクト比が1を越えるまで伸張させた微細ロッドの構造を変形ないし成長させる方法。
  13. 請求項6、8、9、10または11に記載の微細ロッドを固体表面に形成する方法を同一または異なった水又は有機溶媒からなる誘電体媒質中で繰り返し、偏光の照射方向に対応させて、最初に形成された微細ロッドに交差するように、また、前記固体表面上に形成された前工程で形成された微細ロッド間を接続するように、前記誘電体媒質中の金属イオンを析出伸張させることを特徴とするナノメーターの幅の金属細線パターンを形成する方法。
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