JP4681021B2 - 網焼き式ガスロースター - Google Patents

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Description

本発明は焼肉レストランの食卓上において、生肉や生野菜などの食材を加熱調理するためにふさわしい網焼き式ガスロースターに関する。
特許第3044020号公報(特許文献1)には、水槽(9)の外周縁フランジ(11)へ焼き網(5)を載せる一方、同じく水槽(9)の芯筒(10)へ係止させた底無し受け皿状の支持板(14)により、ガスバーナー(6)のヘッド部を包囲すると共に、その支持板(14)へ上方から順次に椀状(ドーム形)の発熱ネット(13)と透熱板(12)とを積み重ねて、焼き網(5)に載せた生肉や生野菜などの食材へ、その下方の発熱ネット(13)から遠赤外線(輻射熱)を与えることにより、特に生肉を中芯まで軟らかく焼き上げ調理できるように工夫した網焼き式ガスロースターが記載されている。
又、本発明の出願人が取得した特許第4022540号公報(特許文献2)にも、上記特許文献1とほぼ同じ構成を備えた網焼き式ガスロースターが開示されており、これらが本発明に最も近似する公知技術であると考えられる。
そして、上記特許文献1の段落〔0017〕には透熱板(12)の円孔(15)が、肉汁の水滴よりもやや小さい3〜5mm、好ましくは4.5mmの口径であると説明されている一方、上記特許文献2の段落〔0055〕には赤熱カバー(52)の透熱孔(53)が、好ましくは約6mmの口径であると説明されている。
但し、茲に円孔(15)や透熱孔(53)の多数が点在する開口分布状態については、その特許文献1と特許文献2との何れにも具体的な詳細説明が一切無く、そこで特許文献1の図3や特許文献2の図2を参照すると、上記円孔(15)や透熱孔(53)の開口分布状態は椀状(ドーム形)をなす透熱板(12)や赤熱カバー(52)の全体にほぼ均一であると看取され、殊更その円錐面の頂部(中心部)にも開口形成されていることが明白である。
特許第3044020号公報 特許第4022540号公報
ところが、特許文献1を引用して言えば、その多数の円孔(15)は椀状(ドーム形)をなす透熱板(12)の円錐面に打ち抜かれた丸穴(パンチング穴)として、悉く裸状態に開口露呈しているため、特許文献1に所謂肉汁が透熱板(12)の表面を伝って、水槽(9)へ落下するという理想的な作用の説明にも拘らず、その口径を肉汁の水滴との大小関係において最適に設定することは、至難の業である。
上記円孔(15)の口径が過小であると、これに焼き網(5)上の食材から落下する肉汁やタレ、焼けカスなどが目詰まりして、充分なガスの透熱作用を発揮させることができず、ススが発生し、加熱調理の所要時間がいたづらに長くなるばかりでなく、業務用ガス厨房機器検査規程における一酸化炭素濃度(体積%)の基準値(0.14%)を越えてしまう危険性もある。
他方、上記円孔(15)の口径が過大であると、まして透熱板(12)における円錐面の頂部(中心部)にも開口分布していると、ここからますます容易に抜け落ちた肉汁やタレ、焼けカスなどが、その真下位置にある発熱ネット(13)と、延いてはガスバーナー(6)の炎口とを目詰まりさせるほか、そのバーナーキャップを取りはずし困難に焼き付けてしまうことになるため、その発熱ネット(13)とガスバーナー(6)並びにバーナーキャップの頻繁な清掃作業を余儀なくされるのである。
又、上記円孔(15)の多数が椀状(ドーム形)をなす透熱板(12)の円錐面へ、その全体の均一な点在分布状態に開口形成されていると、その透熱板(12)はガスバーナー(6)の加熱力を最も強く受ける部位から早期に劣化する。
つまり、ガスバーナー(6)におけるバーナーキャップの炎口からは、そのガスの炎が平面視のサークル状に立ち上がるところ、上記透熱板(12)は椀状(ドーム形)をなし、その円錐面におけるガスの炎と最も近い周辺部が、頂部(中心部)よりも強く加熱されることになるため、その周辺部から早く劣化してしまうのであり、その意味から透熱板(12)の全体に対する円孔(15)の均一な開口分布状態は、ガスバーナー(6)の加熱温度特性に対応せず、これを言わば無視している。
更に、底無し受け皿状の支持板(14)は透熱板(12)より径小であって、発熱ネット(13)よりも径大であり、その支持板(14)へ径小な椀状(ドーム形)の発熱ネット(13)を一旦載置し、その上方から積み重ねた径大な椀状(ドーム形)の透熱板(12)を、支持板(14)の立枠(外周縁部)(17)へ外嵌する状態に覆いかぶせているため、発熱ネット(13)の下端縁部が高精度に切り揃えられていなかったり、その発熱ネット(13)が清掃作業の繰り返しによって歪み変形していたり、上記積み重ね状態が少しでも不整合に芯ズレしていたりすると、その透熱板(12)の外周縁部が支持板(14)の立枠(外周縁部)(17)から浮上することになる。
そうすると、その上下相互間隙を通じて周囲へ漏出するガスの加熱作用により、水槽(9)の冷却用水がいたづらに早く蒸発してしまう結果、その冷却用水を短時間での頻繁に補給作業しなければならず、甚だ煩らわしい。上記発熱ネット(13)を介挿セットしていることが、却って断熱作用上の支障を与えることになるほか、その部品点数の増加によりガスロースターとしての製造コストアップも招いているわけである。
本発明はこのような諸問題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では据付けキャビネットの天板に嵌め付けられた飾り枠と、その飾り枠の下面に開口する排気口へ連通接続された集塵箱と、同じく飾り枠の排気口へ集塵箱の横断状態として吊り掛けられた水平な2次空気導入トンネルの中央部から、これと連通する水槽受け椀が一体的に垂立された全体的なほぼ倒立T字形のバーナー収納ベースと、そのバーナー収納ベースの水槽受け椀と2次空気導入トンネルへ上方から差し込み設置されたガスバーナーと、上記水槽受け椀の開口上縁部へ載架されることにより、上記飾り枠との内外相互間隙を集塵箱に連通する排煙用の吸気流路として区画する水槽と、その水槽の開口上縁部へ載架される食材用焼き網とを備え、
上記水槽よりも径小な上向き拡開するほぼ円錐形の熱反射皿を、水槽受け椀の開口上縁部へ載架させて、上記ガスバーナーのヘッドとそのバーナーキャップを包囲すると共に、その熱反射皿へ上方からドーム形の赤熱カバーを載架させることにより、その赤熱カバーからの輻射熱を焼き網上の食材へ投射するように定めた網焼き式ガスロースターにおいて、
上記赤熱カバーにおける円錐本体面の頂部領域を除く全体から、多数の点在する屋根片を各々下開きとなる40〜50度の一定角度だけ斜め上向きの反り返り状態に切り起して、その切り起し先端部を平面視の円弧形に造形すると共に、赤熱カバーの直径方向から見て倒立U字形に弯曲した擬似靴ベラ状又は擬似瓦状に造形し、
上記屋根片の切り起しにより悉く同じ大きさ・輪郭形状に開口形成された多数の透熱孔を、赤熱カバーの円錐本体面が上記バーナーキャップの炎口から平面視のサークル状に立ち上がるガスの炎と比較的に接近する周辺領域では、その隣り合う間隔ピッチの広い低密度に分布させる一方、同じく赤熱カバーの円錐本体面が上記ガスの炎から比較的に遠ざかる中間領域では、その隣り合う間隔ピッチの狭い高密度に分布させることにより、上記円錐本体面が受けるガスの加熱力を全体的にほぼ均衡させたことを特徴とする。
又、請求項2では赤熱カバーの円形な周縁部をスカートフランジとして、その円錐本体面から一旦斜め下向きに張り出した上、引き続き熱反射皿の包囲可能に垂下させると共に、
その熱反射皿の開口上縁部から曲げ出された赤熱カバー用受け止めフランジへ、上記赤熱カバーのスカートフランジを上方から直かに線接触させることにより、水槽を断熱状態に確保したことを特徴とする。
請求項1の構成によれば、赤熱カバーの円錐本体面から多数の点在する屋根片を下開き状態となる斜め上向きに切り起した結果として、その円錐本体面に大きさ・輪郭形状が悉く同じ多数の透熱孔を開口分布させており、その透熱孔の各個は屋根片の目隠し効果を受けているため、冒頭に述べた特許文献1、2のようなパンチング加工穴として、裸状態に開口露呈した透熱用の円孔と異なり、その透熱孔が焼き網上の食材から落下する肉汁やタレ、焼けカスなどによって目詰まりを起し難く、ガスの確実・安定な透熱作用を発揮することができ、そのための口径についても設計上の制約を受けることがない。
その場合、屋根片の各個は上記円錐本体面から40〜50度の一定角度だけ斜め上向きの反り返り状態に切り起されており、その切り起し先端部が平面視の円弧形を呈していると共に、赤熱カバーの直径方向から見て倒立U字形に弯曲した擬似靴ベラ状又は擬似瓦状に造形されているため、上記肉汁やタレ、焼けカスなどを屋根片の反り返り状態にある切り起し根元部(折り曲げ稜線部)の凹曲表面から、左右横方向へすばやく円滑に分散させて、上記目詰まりを一層確実に防止できると共に、その屋根片に受け止められた滞溜中の肉汁やタレなどを、容易に焼け飛ばし消失させ得るのであり、まして赤熱カバーの真下位置にあるガスバーナーの炎口を目詰まりさせ、火移りの不良や不完燃焼などを招来するおそれはない。
又、請求項1の構成では上記透熱孔がバーナーキャップの炎口から平面視のサークル状に立ち上がるガスの炎との対応的な位置関係上、そのガスの炎と比較的に接近する円錐本体面の周辺領域において、その隣り合う間隔ピッチの広い低密度(粗密度)に開口分布されている一方、同じくガスの炎から比較的に遠ざかる円錐本体面の中間領域において、その隣り合う間隔ピッチの狭い高密度(稠密度)に開口分布されており、上記円錐本体面に作用するガスの加熱力が全体としてほぼ均衡するように関係設定されているため、焼き網上の食材をムラなく焼き上げ調理できるばかりでなく、円錐本体面の周辺領域から早く劣化するおそれも防止し得るのであり、上記屋根片の補強リブ効果とも相俟って、耐用性の向上に役立つ。
しかも、上記円錐本体面の頂部領域にはその透熱孔が一切開口形成されておらず、そのためここからガスバーナーへ落下する肉汁やタレ、焼けカスなどは皆無となり、これを上記頂部領域に滞溜させて、すばやく焼き飛ばし消失し得ると共に、万一消失することなく残っても、円錐本体面に沿い周縁部のスカートフランジから水槽へ自づと捕集できるのである。
更に、請求項2の構成を採用するならば、赤熱カバーにおけるスカートフランジの下向き傾斜面が熱反射皿の赤熱カバー用受け止めフランジへ、冒頭に述べた特許文献1、2のような発熱ネット(赤熱メッシュ)を介在することなく、上方から直かに線接触するようになっているため、たとえ芯ズレ状態に載架されたとしても決して浮上せず、その周囲に位置する水槽をガスの加熱作用から確実に断熱することができ、水槽の冷却用水を短時間での頻繁に補給作業する必要がない。
しかも、別個な発熱ネット(赤熱メッシュ)を介挿セットしていない分だけ、焼き網上の食材を短時間での効率良く焼き上げ調理することができるほか、そのためのガスロースターとしても製造コストダウンを図れることになる。
以下、図面に基いて本発明の具体的構成を詳述すると、図1、2はそのガスロースターの分解状態を、又図3〜5は同じく組立状態を各々示しており、(1)はスチール板から枠組み一体化された据付けキャビネットであって、メラミン化粧板などの天板(食卓板)(2)を備えている。(3)(4)はそのキャビネット(1)の正面開閉蓋と側面開閉蓋であり、前者が後述するボリュームダンパーなどの点検用として、後者がガスバーナーへの1次空気調整用として各々使われる。
(5)は上記天板(2)の中央部に嵌め付けられた飾り枠(外箱)であって、ステンレス鋼板から好ましくは上向き拡開する断面ほぼU字形に造形されており、その円形な下面の中央部に切り欠かれた排気口(6)の開口縁部からは、これと合致連通する角筒形の集塵箱(7)が一体的に垂下されている。(8)はその集塵箱(7)の下面中央部から内向きに切り起された円形のボリュームダンパー用接続口、(9)は上記天板(2)に対する飾り枠(5)の固定金具を示している。
(10)は上記集塵箱(7)の左右両側面に角形として切り欠かれた向かい合う一対の2次空気導入口、(11)はその何れか一方(図例では右側)の周辺部に取り付けられた過熱防止用の温度センサーであって、バイメタルから成り、ロースター自体が一定の異常温度(例えば約120℃)に達したことを検知するや否や、ガスの供給を遮断すべく制御される。
(12)は上記集塵箱(7)の内部に嵌め込まれたドレンパンであって、ステンレス鋼板から対応的な角筒形に枠組み一体化されており、その開口上縁部に載架されたグリスフィルター(13)の油滴(オイルミスト)を受け溜める。(14)は同じくドレンパン(12)の下面を開閉する防火用バタフライダンパーであり、その一対の羽根(15)を開放状態に保つ温度ヒューズ(16)が、一定の異常高温(例えば約180℃)を検知して飛んだ時、排煙を遮断すべく密閉作用する。(17)は上記集塵箱(7)のボリュームダンパー用接続口(8)に連通接続されたボリュームダンパーであって、そのハンドル(18)の回動操作により、排煙風量を調整することができる。尚、これに接続配管される屋外への排煙ダクトや排風機は図示省略してある。
又、(19)はスチール板から枠組み一体化された操作ユニットであって、その根元部が上記集塵箱(7)における温度センサー(11)の付属する片側面(図例では右側面)へ、その2次空気導入口(10)との連通状態に取り付け固定されているほか、同じく操作ユニット(19)の先端部が上記天板(2)の下面に取り付け固定されている。
そして、その操作ユニット(19)の先端部から露出する器具栓摘まみ(点火スイッチ)(20)を回動操作して、メインノズル(21)を開閉するようになっている。(22)(23)は同じく操作ユニット(19)の枠内に設置された混合管とそのレギュレーター(1次空気調整器)、(E)は操作ユニット(19)の先端部に裏当て付属された電気制御回路基板、(24)はガスの元栓に対するガス供給管(図示省略)の接続用口金を示している。尚、上記操作ユニット(19)にはパイロットノズルや操作案内シートなども設置されているが、これらは図示省略してある。
(A)は上記集塵箱(7)を横断する水平な角筒形の2次空気導入トンネル(25)と、そのフラットな上面中央部から垂立する水槽受け椀(26)とを備えた図7〜9のような正面視のほぼ倒立T字形として、ステンレス鋼板から組立一体化されたバーナー収納ベースであり、その2次空気導入トンネル(25)の開口両端部から相反方向へ張り出す左右一対の水平な掛止フランジ(27)が、図5のように上記飾り枠(5)における排気口(6)の開口縁部へ上方から吊り掛けられることによって、その集塵箱(7)を横断する2次空気導入トンネル(25)と、上記集塵箱(7)に切り欠かれた2次空気導入口(10)との合致連通する状態に保たれている。
その際、上記掛止フランジ(27)の左右何れか一方に開口する係合孔(28)が、飾り枠(5)の下面から対応的な上向きに突出する位置決め凸子(29)へ、上方から抜き差し自在に差し込まれるようになっており、そのため上記バーナー収納ベース(A)の2次空気導入トンネル(25)が集塵箱(7)との対応的な角筒形をなすこととも相俟って、その吊り掛け設置状態での不正に振れ動くおそれはない。
他方、同じくバーナー収納ベース(A)の水槽受け椀(26)は円筒形をなし、その開口上縁部からは水槽用受け止めフランジ(30)が張り出されているほか、特にその内部の上記操作ユニット(19)から遠ざかる一方(図例では左側)の偏心個所には、ガスバーナー(B)のヘッド支持枕(31)が、図5や図7、8、13のような言わば段付きの揚げ底形態に付属設置されてもいる。(32)はそのバーナーヘッド支持枕(31)の内向き張り出しにより、相対的に狭く制限された水槽受け椀(26)のフラットな下面と、上記2次空気導入トンネル(25)におけるフラットな上面との接合部に切り抜かれた連通口である。
その場合、上記バーナーヘッド支持枕(31)のフラットな上面は図7、13から明白なように、平面視のほぼ三日月形を呈し、水槽受け椀(26)の水槽用受け止めフランジ(30)よりも一定深さ(d)だけ陥没していると共に、そのバーナーヘッド支持枕(31)の中央部には1個のバーナー位置決め孔(33)と、これの周辺部には複数の2次空気導出孔(34)と、同じくバーナーヘッド支持枕(31)の前後何れか一方へ偏心した角隅部には、後述する立消え検知ユニット(U)の立消え検知用温度センサーを逃し入れる1個のセンサー導通孔(35)とが開口分布されている。
しかも、上記円筒形水槽受け椀(26)の胴面はそのバーナーヘッド支持枕(31)のセンサー導通孔(35)と対応位置する部分においてのみ、図8、13のような上記2次空気導入トンネル(25)と干渉しない立消え検知ユニット用逃し入れ溝(36)として、底面視のほぼL字形に切り欠かれている。上記バーナーヘッド支持枕(31)が立消え検知ユニット用逃し入れ溝(36)の天井面をなし、その角隅部に立消え検知ユニット(U)のセンサー導通孔(35)が開口しているわけである。
そして、先に一言したガスバーナー(B)は鋳鉄製品として、上記バーナー収納ベース(A)を形作る水槽受け椀(26)の上方から、その水槽受け椀(26)と2次空気導入トンネル(25)との連通口(32)や、上記操作ユニット(19)が取り付けられている一方(図例では右側)の2次空気導入トンネル(25)を通じて、その操作ユニット(19)に付属の混合管(22)へ抜き差し自在に差し込まれている。
このようにガスバーナー(B)をそのバーナー収納ベース(A)へ収納する際、操作ユニット(19)の太い混合管(22)が雌側として、その雄側をなすバーナー(B)の細い混合管(37)とテーパー嵌合されることにより、ガス洩れを生じない連通状態となる。又、上記水槽受け椀(26)の内部に納まるガスバーナー(B)の円形なヘッド(38)からは、図外の係合凸子が下向き一体的に突設されており、その係合凸子を上記バーナーヘッド支持枕(31)のバーナー位置決め孔(33)へ抜き差し自在に差し込むことによって、上記ガスバーナー(B)を安定良く確固に支持することができるようになっている。
(39)は上記バーナーヘッド(38)の上方から着脱自在に嵌め付けられた別個なバーナーキャップであって、やはり鋳鉄からリング形態をなしており、これには多数の炎口(40)が開口分布されている。
又、(41)はステンレス鋼板から上記飾り枠(5)よりも径小な上向き拡開する断面ほぼU字形に造形された水槽であるが、その下面中央部は上記バーナー収納ベース(A)の水槽受け椀(26)を包囲できる口径の芯筒(42)として、上向き折り曲げ状態に切り起されており、その芯筒(42)の開口上縁部が上記水槽受け椀(26)の水槽用受け止めフランジ(30)によって受け止められるようになっている。その水槽(41)の容量は一例として、約1000ccである。
しかも、水槽(41)をその水槽受け椀(26)の水槽用受け止めフランジ(30)へ、上方から着脱自在に載架すれば、その水槽(41)の下面が図5のように、上記飾り枠(5)の排気口(6)を備えた下面から一定高さ(h)だけ浮上する状態に保たれ、その水槽(41)と飾り枠(5)との内外相互間隙が上記排気口(6)から集塵箱(7)に連通する排煙用吸気流路(P)として区画されるようになっている。(43)は上記水槽(41)自体の開口上縁部から曲げ起された径大な吸気筒用受け止めフランジを示している。
(44)はやはりステンレス鋼板から成る吸気筒であって、その開口下縁部が上記水槽(41)の吸気筒用受け止めフランジ(43)に受け止められる一方、上記吸気流路(P)に被冠する約上半部が上向き拡開する円錐面として、ここには多数の吸気孔(45)が開口分布されている。煙や油滴(オイルミスト)などをその吸気孔(45)から上記吸気流路(P)へ吸い込み、その吸気流路(P)に沿い集塵箱(7)やボリュームダンパー(17)に向かう下引き式として、流動・排出させることができるようになっているのである。
(46)はその吸気整流用のトップリングであって、やはりステンレス鋼板から成り、上記吸気筒(44)の開口上縁部へ着脱自在に嵌め付け被冠されている。
更に、(47)は上記水槽(41)の吸気筒用受け止めフランジ(43)に受け止められた焼き網であって、ステンレス鋼板又は亜鉛メッキ鋼板などから好ましくはドーム形に弯曲形成されており、ここに生肉や生野菜などの食材(M)が載せられることとなる。その場合、焼き網(47)は上記水槽(41)を言わば施蓋する載架状態にあるため、これから落下する肉汁やタレ、焼けカスなどが水槽(41)の内部に自づと正しく捕集される。
(48)はステンレス鋼板から上記水槽(41)よりも径小な上向き拡開するほぼ円錐形に造形された熱反射皿であって、その下面中央部が上記バーナー収納ベース(A)の水槽受け椀(26)とほぼ同じ口径のバーナー逃し入れ口(49)として開口しており、上記水槽(41)の芯筒(42)へ上方から載架された状態のもとで、ガスバーナー(B)のヘッド(38)とバーナーキャップ(39)を包囲する。(50)はその熱反射皿(48)の開口上縁部から階段形態に曲げ出された径大な赤熱カバー用受け止めフランジである。
(C)はやはりステンレス鋼板から上記熱反射皿(48)よりも径大なドーム形に弯曲形成された赤熱カバーであり、その就中円錐本体面(51)がガスバーナー(B)により赤熱され、熱反射皿(48)の反射作用とも相俟って、焼き網(47)上の食材(M)へ輻射熱(遠赤外線)を投射し、特に生肉を中芯まで効率良く柔軟に焼き上げ調理できると共に、炭火焼きの雰囲気を与え得るようになっている。
その場合、赤熱カバー(C)の円形な周縁部はスカートフランジ(52)として、その円錐本体面(51)から一旦斜め下向きに張り出した上、引き続き熱反射皿(48)の上記赤熱カバー用受け止めフランジ(50)を包囲する被覆状態に垂下しており、その受け止めフランジ(50)へ上方から直かに線接触し、決して浮上しないようになっている。(53)は上記円錐本体面(51)とそのスカートフランジ(52)との境界段部を示している。
そのため、ガスの加熱作用が周囲へ無駄に漏出せず、水槽(41)を確実な断熱状態に保てるほか、焼き網(47)上の食材(M)から落下する肉汁やタレ、焼けカスなどを、その赤熱カバー(C)における円錐本体面(51)の表面から下向き傾斜するスカートフランジ(52)を経て、水槽(41)の内部へ自づと滑り落すこともできるのである。
(54)は上記赤熱カバー(C)の円錐本体面(51)から多数の屋根片(55)を下開き状態に切り起した結果として、その円錐本体面(51)に開口分布された同じ多数の透熱孔であり、図例の場合その各個の口径が約6.3×7.0mmのほぼ長方形な輪郭形状をなしている。透熱孔(54)とその屋根片(55)の多数は、このような大きさ・輪郭形状として悉く同一である。
つまり、焼き網(47)上の食材(M)から落下する肉汁やタレ、焼けカスなどを、その円錐本体面(51)の切り起し屋根片(55)によって受け止める一方、その多数の透熱孔(54)がガスバーナー(B)から食材(M)に向かって放射するガスの透熱作用を発揮し得るようになっているのである。
更に詳しく説明すると、上記屋根片(55)の各個は図10に拡大して示す如く、赤熱カバー(C)における円錐本体面(51)の上側を言わば折り曲げ稜線部として、これから40〜50度の一定角度(θ)だけ斜め上向きの反り返り状態に切り起されており、その下開き状態となる切り起し先端部が作業手の安全な平面視の円弧形を呈している。その結果、透熱孔(54)の対応位置する先端部の一辺(短辺)も、平面視の円弧形に縁取り開口されている。
しかも、上記屋根片(55)の各個は赤熱カバー(C)の直径方向(正面)から見た場合、図12、13のような倒立U字形に弯曲した擬似靴ベラ状又は擬似瓦状に造形されており、円錐本体面(51)の全体が擬似松笠形態を呈している。
そのため、焼き網(47)上の食材(M)から落下する肉汁やタレ、焼けカスなどは、上記屋根片(55)の反り返り状態として切り起された先端部へ登り上がることなく、その円錐本体面(51)の上側に位置する切り起し根元部の凹曲表面から、図13の矢印で示す如く左右横方向へすばやく分散されることとなり、その屋根片(55)は切り起し根元部(折り曲げ稜線部)へ行く程、円錐本体面(51)における表面との上下相互間隙が徐々に狭く閉塞することとも相俟って、透熱孔(54)へ容易に侵入せず、その表面に滞溜中焼失されてしまったり、或いは透熱孔(54)を目詰まりさせるよりも早く、円錐本体面(51)の表面に沿って滑り落ち、その周縁部の上記スカートフランジ(52)から水槽(41)の内部へ誘導されたりするのである。
その結果、透熱孔(54)の目詰まりを生じ難く、ましてその透熱孔(54)から抜け落ちた上記肉汁やタレ、焼けカスなどが、バーナーヘッド(38)とバーナーキャップ(39)に付着・堆積して、そのバーナーキャップ(39)の取りはずし困難に焼き付いてしまったり、これの炎口(40)を目詰まりさせ、火移りの不良やガスの不完全燃焼を招来したりするおそれはない。
又、上記屋根片(55)の切り起しにより開口された透熱孔(54)の全体的な点在分布状態について言えば、その透熱孔(54)の多数は上記円錐本体面(51)の径大な周辺部へ行く程、その隣り合う間隔ピッチの広い低密度(粗密度)に開口分布されている。
つまり、バーナーキャップ(39)の炎口(40)から立ち上がるガスの炎(F)は、平面視のサークル状をなすところ、そのサークル上にほぼ対応位置する円錐本体面(51)の周辺領域(Z3)が図19のように、ガスの炎(F)と最も至近距離にあって、強く高温に加熱されることになるため、ここでは上記透熱孔(54)の開口分布状態を荒い低密度に保って、そのガスの加熱力を弱めることにより、上記円錐本体面(51)の早期な劣化を防ぐ。
他方、上記ガスの炎(F)がサークル状をなす内部とほぼ対応位置する円錐本体面(51)の中間領域(Z2)では、ガスの炎(F)と比較的遠い距離にあって、弱く低温に加熱されることとなる関係上、ここでは上記透熱孔(54)をその隣り合う間隔ピッチの狭い高密度(稠密度)に開口分布して、そのガスの加熱力を強めることにより、上記円錐本体面(51)が受ける加熱力とその円錐本体面(51)の耐久性を全体的にほぼ均衡させ得るようになっているのである。
この点、図例では図10の平面図に示す如く、円錐本体面(51)の最も径小な第1P.C.D(Pitch Circle Diameter)(D1)から最も径大な第6P.C.D (D6)までのうち、その第1〜3P.C.D (D1)(D2)(D3)上に開口分布する透熱孔(54)の隣り合う間隔(左右相互間隔)ピッチは狭く、残余の第4〜6P.C.D (D4)(D5)(D6)上に開口分布する透熱孔(54)の隣り合う間隔(左右相互間隔)ピッチは広く相違変化させることにより、上記趣旨を達成しているが、その趣旨を達成できる限り、透熱孔(54)の隣り合う上下相互間隔ピッチを広狭に相違変化させて、上記円錐本体面(51)の周辺領域(Z3)における透熱孔(54)の開口分布状態を低密度とし、同じく中間領域(Z2)におけるそれは高密度として確保しても良く、又その隣り合う上下の交互する千鳥配置状態に開口分布させてもさしつかえない。
何れにしても、このような透熱孔(54)の全体的な開口分布状態を得る方法としては、例えば上記円錐本体面(51)を6等分する大きさの塑性加工金型を用い、その6等分の1に相当する扇形部分(図10の鎖線で囲まれた部分を参照)において、上記屋根片(55)を切り起し加工する毎に、その円錐本体面(51)を60度づつ水平回転させ、上記屋根片(55)の切り起し加工を円錐本体面(51)の全体に繰り返せば良い。
その場合、上記円錐本体面(51)の頂部領域(Z1)(図例の最も径小な第1P.C.D により囲まれた円形内部)へ、たとえ屋根片(55)の切り起し加工時における位置決め用として役立つと雖も、1個又は複数のパンチング穴を開口形成すると、これが赤熱カバー(C)の使用時に透熱孔として働き、ここから上記肉汁やタレなどが容易に抜け落ちるため、上記円錐本体面(51)の頂部領域(Z1)には透熱孔(54)を一切開口形成せず、上記中間領域(Z2)に対する加熱力の強化とも相俟って、その肉汁やタレなどをすばやく焼き飛ばし消失させ得るように定めてある。
尚、このような焼き網(47)とガスバーナー(B)との上下相互間に介在する赤熱カバー(C)と熱反射皿(48)との2部品は、その上記バーナー収納ベース(A)の水槽受け椀(26)から各個に上方へ抜き出せるばかりでなく、その赤熱カバー(C)を熱反射皿(48)へ上方から被覆させたセット状態のままで、水槽(41)と一緒にすばやく上方へ抜き出すことも可能である。
先に一言した立消え検知ユニット(U)は図13〜16に抽出して示す如く、ガスバーナー(B)の立消え検知用温度センサー(好ましくは熱電対や熱電対サーモパイル)(56)と、その包囲ブラケット(57)(58)とから予じめ組立ユニット化されており、それ自体の独立するカートリッジ式として、上記集塵箱(7)の内部へ着脱・交換自在に取り付けることができるようになっている。
(59)はその集塵箱(7)の前面又は後面(図例の場合)における上記操作ユニット(19)から遠ざかる一方(図例では左側)の偏心個所へ、角形に切り抜かれた配線口、(60)は上記立消え検知用温度センサー(56)の端子から延長された一定長さのリード線であり、その配線口(59)を通じて導出された先端部のコネクター(61)が、上記操作ユニット(19)に付属している電気制御回路基板(E)へ、着脱自在に接続配線されている。
又、上記立消え検知用温度センサー(56)とそのリード線(60)の部分的な包囲ブラケット(57)(58)は、望ましくは図例のような向かい合う一対の断面U字形ステンレス鋼板から、複数の固定ビス(62)を介して分解可能に閉合一体化されており、しかも側面視のL字形として、そのほぼ水平な腕(57x)(58x)の根元部から張り出す左右一対の取付フランジ(63)が、固定ビス(64)によって集塵箱(7)へ着脱自在に取り付けられ、その配線口(59)と合致連通する状態にある。
他方、同じく包囲ブラケット(57)(58)におけるほぼ垂直な支柱(57y)(58y)の先端部から、上記温度センサー(56)が上向きの裸状態に露出している。その場合、上記バーナー収納ベース(A)の2次空気導入トンネル(25)は集塵箱(7)の左右方向に沿って横断する状態にあるため、上記温度センサー(56)の包囲ブラケット(57)(58)がその2次空気導入トンネル(25)と干渉するおそれはない。
しかも、その包囲ブラケット(57)(58)の支柱(57y)(58y)は同じくバーナー収納ベース(A)を形作る水槽受け椀(26)の胴面に切り欠かれている上記立消え検知ユニット用逃し入れ溝(36)へ逃し入れられて、その支柱(57y)(58y)から上向きの裸状態に露出する立消え検知用温度センサー(56)が、水槽受け椀(26)における上記バーナーヘッド支持枕(31)の角隅部に開口するセンサー導通孔(35)を指向し、これを貫通してバーナーキャップ(39)に開口する炎口(40)の周辺部へ臨むこととなる。
これを換言すれば、ガスバーナー(B)の立消え検知用温度センサー(56)は側面視のほぼL字形包囲ブラケット(57)(58)を介して、集塵箱(7)内の偏心個所から上記のような起立状態に取り付けられているため、その集塵箱(7)へ上方からバーナー収納ベース(A)を吊り掛け設置する際、その水槽受け椀(26)のバーナーヘッド支持枕(31)に開口しているセンサー導通孔(35)を、上記裸状態の温度センサー(56)へ上方から正確に通し込むことができ、その温度センサー(56)とバーナーキャップ(39)の炎口(40)とを、図17、18のような常時一定間隔(W)での位置決め接近状態に保て、その高精度な検知効果を発揮させ得るのである。
その場合、上記バーナーヘッド支持枕(31)の角隅部に開口するセンサー導通孔(35)を言わば調整用の長孔として、ここに貫通される立消え検知用温度センサー(56)とその包囲ブラケット(57)(58)を、或る程度の一定角度だけ傾斜した起立状態に取り付けることが好ましい。そうすれば、万一ガスバーナー(B)が据え付け状態の位置ズレや、そのバーナーヘッド(38)の経時的な変形、損耗などを生じたとしても、上記温度センサー(56)による立消え検知範囲を広く確保できるからである。
本発明のガスロースターを使用して、生肉や生野菜などの食材(M)を焼き上げ調理するに当っては、ガスバーナー(B)へ未燃焼ガスを供給すると共に、操作ユニット(19)の器具栓摘まみ(20)を回動操作して、連続放電点火式のパイロットノズル(図示省略)により、ガスバーナー(B)の炎口(40)から噴出する未燃焼ガスに点火する。
そうすれば、ガスバーナー(B)からの燃焼ガスを受けた赤熱カバー(C)の就中円錐本体面(51)が赤熱して、その輻射熱(遠赤外線)を焼き網(47)上の食材(M)へ投射することになるため、熱反射皿(48)の反射作用とも相俟って、特に生肉を熱効率良く中芯まで柔軟に焼き上げ調理することができる。そのガスバーナー(B)からの加熱力(火力)を、上記器具栓摘まみ(20)によって強弱調整し得ることは言うまでもない。
その場合、赤熱カバー(C)の周縁部をなすスカートフランジ(52)は図19のように、熱反射皿(48)の赤熱カバー用受け止めフランジ(50)に線接触した断熱状態として、その熱反射皿(48)の周囲を被覆しており、ガスバーナー(B)からの加熱作用がその周囲に位置する水槽(41)へ漏出しないため、水槽(41)の内部に貯溜された冷却用水が、いたづらに早く蒸発してしまうおそれはなく、その冷却用水の頻繁な補給作業を必要としない。
しかも、上記赤熱カバー(C)の円錐本体面(51)がガスの炎(F)と最も接近する周辺領域(Z3)には、多数の透熱孔(54)が低密度に開口分布されている一方、同じく円錐本体面(51)がガスの炎(F)から比較的遠ざかる中間領域(Z2)には、やはり多数の透熱孔(54)が高密度に開口分布されているため、上記強弱調整されたガスバーナー(B)からの加熱力が、円錐本体面(51)の全体へ常時均一に作用することとなり、焼き網(47)上の食材(M)もムラなく焼き上げ調理できるのである。そのための赤熱カバー(C)としても、上記円錐本体面(51)の周辺領域(Z3)から早期に劣化してしまうおそれがなく、上記屋根片(55)の補強リブ効果と相俟って、耐用性の向上を図れることになる。
又、上記円錐本体面(51)の頂部領域(Z1)には透熱孔(54)となるパンチング穴が全然開口形成されておらず、その頂部領域(Z1)を除く中間領域(Z2)と周辺領域(Z3)に多数の屋根片(55)が斜め上向きに切り起されているため、焼き網(47)上の食材(M)から調理中に落下する肉汁やタレ、焼けカスなどは、上記円錐本体面(51)の頂部領域(Z1)に滞溜中すばやく焼き飛ばし消失されると共に、これらは屋根片(55)を有する透熱孔(54)に侵入せず、その円錐本体面(51)の表面に沿って滑り落ち、周縁部のスカートフランジ(52)から水槽(41)の内部へ自づと捕集されるのである。
その結果、上記透熱孔(54)を通じて落下する肉汁やタレ、焼けカスなどが、バーナーヘッド(38)やバーナーキャップ(39)に付着・堆積することにより、その炎口(40)を目詰まりさせて、一酸化炭素濃度が基準値以上に増大したり、バーナーキャップ(39)が取りはずし困難に焼き付き腐蝕したりするおそれもなく、安心して加熱調理を行なえることになる。
他方、食材(M)の焼き上げ調理中に発生する煙や油滴(オイルミスト)などは、図20の矢印で示す如く、吸気筒(44)に開口分布する多数の吸気孔(45)から吸気流路(P)へ吸い込まれた上、下引きとして飾り枠(5)の排気口(6)や集塵箱(7)、ボリュームダンパー(17)を経由し、排気ダクトから屋外へ流動・排出されることになるため、調理室内を快適な無煙状態に保つことができる。
そして、万一の点火操作ミスや立消えが起った時には、立消え検知ユニット(U)におけるガスバーナー(B)の立消え検知用温度センサー(56)がバーナー(B)からの加熱温度を検知せず、その出力信号により操作ユニット(19)の電気制御回路基板(E)を経て、バーナー(B)へのガス供給を遮断すべく制御することになるため、そのガスバーナー(B)から未燃焼ガスの放出する危険はなく、安全性を確保できるのである。
更に、本発明のガスロースターでは上記立消え検知ユニット(U)を形作るガスバーナー(B)の立消え検知用温度センサー(56)が集塵箱(7)内の偏心個所へ、側面視のほぼL字形に屈曲する包囲ブラケット(57)(58)を介して起立状態に取り付けられているため、これと干渉することなく、そのガスロースターの必要な構成部品であるドレンパン(12)やグリスフィルター(13)、バーナー収納ベース(A)、バーナー(B)、水槽(41)、熱反射皿(48)、赤熱カバー(C)、吸気筒(44)、トップリング(46)などを飾り枠(5)の上方から順次に支障なく抜き差し操作することができ、そのスタッキング方式として、これらの日常的な点検・清掃作業も便利良く行なえる。
そして、これらの各種構成部品を上方へ抜き出せば、上記立消え検知ユニット(U)だけが図6のように、集塵箱(7)内の偏心個所に残存する結果となるため、その言わば全開した飾り枠(5)や集塵箱(7)の内部を隅々まで洩れなく清掃作業でき、その裸状態にある温度センサー(56)の目視点検により、これの寿命判断も適確に行なえるのである。
特に、上記立消え検知ユニット(U)はガスバーナー(B)の立消え検知用温度センサー(56)と、その側面視のほぼL字形をなす包囲ブラケット(57)(58)とから組立ユニット化されており、その上向き起立する温度センサー(56)に対して、バーナー収納ベース(A)を形作る水槽受け椀(26)のバーナーヘッド支持枕(31)に開口されたセンサー導通孔(35)が、上方から抜き差し自在に差し込まれるようになっている一方、その温度センサー(56)から一定長さだけ延長するリード線(60)のコネクター(61)が、操作ユニット(19)の電気制御回路基板(E)と着脱自在に接続配線される用具として、上記集塵箱(7)の配線口(59)を通じて導出されているため、上記包囲ブラケット(57)(58)を集塵箱(7)から取りはずし、操作ユニット(19)の電気制御回路基板(E)からコネクター(61)を抜き取って、その温度センサー(56)のリード線(60)を配線口(59)から内側へ引き抜くことにより、上記立消え検知ユニット(U)を独立のカートリッジとして、新品とすばやく交換することができ、更に言えば温度センサー(56)のみをその包囲ブラケット(57)(58)から取り出し交換することも可能である。
本発明に係るガスロースターの分解状態を示す斜面図である。 同じくロースターの各種構成部品を示す分解斜面図である。 図1の組立状態を示す平面図である。 図3の側面図である。 図3の5−5線断面図である。 ガスロースターの各種構成部品を飾り枠(外箱)から抜き出した状態の図5に対応する断面図である。 飾り枠とバーナー収納ベース並びに立消え検知ユニットの対応的な位置関係を示す斜面図である。 バーナー収納ベースを抽出して示す斜面図である。 赤熱カバーを抽出して示す平面図である。 図9の10−10線拡大断面図である。 屋根片の切り起しにより開口形成された透熱孔を示す拡大斜面図である。 図11の12−12線断面図である。 バーナー収納ベースと立消え検知ユニットとの対応位置関係を示す斜面図である。 集塵箱に対する立消え検知ユニットの取付関係を示す斜面図である。 立消え検知ユニットの組立工程を示す斜面図である。 図15の組立状態を示す斜面図である。 バーナー収納ベースにバーナーを差し込んだ組立状態の平面図である。 図17の正面図である。 ガスの炎と赤熱カバーとの対応位置関係を示す使用状態の断面図である。 本発明に係るガスロースターの使用状態を示す断面模式図である。
(1)・キャビネット
(2)・天板
(5)・飾り枠
(6)・排気口
(7)・集塵箱
(10)・2次空気導入口
(11)・温度センサー
(12)・ドレンパン
(13)・グリスフィルター
(14)・バタフライダンパー
(17)・ボリュームダンパー
(19)・操作ユニット
(20)・器具栓摘まみ
(21)・メインノズル
(22)(37)・混合管
(25)・2次空気導入トンネル
(26)・水槽受け椀
(28)・係合孔
(29)・位置決め凸子
(31)・バーナーヘッド支持枕
(32)・連通口
(33)・バーナー位置決め孔
(34)・2次空気導出孔
(35)・センサー導通孔
(36)・立消え検知ユニット用逃し入れ溝
(38)・バーナーヘッド
(39)・バーナーキャップ
(40)・炎口
(41)・水槽
(42)・芯筒
(44)・吸気筒
(46)・トップリング
(47)・焼き網
(48)・熱反射皿
(51)・円錐本体面
(52)・スカートフランジ
(55)・透熱孔
(55)・屋根片
(56)・立消え検知用温度センサー
(57)(58)・包囲ブラケット
(59)・配線口
(60)・リード線
(61)・コネクター
(63)・取付フランジ
(A)・バーナー収納ベース
(B)・ガスバーナー
(C)・赤熱カバー
(M)・食材
(P)・吸気流路
(U)・立消え検知ユニット
(Z1)・赤熱カバーの頂部領域
(Z2)・赤熱カバーの中間領域
(Z3)・赤熱カバーの周辺領域

Claims (2)

  1. 据付けキャビネット(1)の天板(2)に嵌め付けられた飾り枠(5)と、その飾り枠(5)の下面に開口する排気口(6)へ連通接続された集塵箱(7)と、同じく飾り枠(5)の排気口(6)へ集塵箱(7)の横断状態として吊り掛けられた水平な2次空気導入トンネル(25)の中央部から、これと連通する水槽受け椀(26)が一体的に垂立された全体的なほぼ倒立T字形のバーナー収納ベース(A)と、そのバーナー収納ベース(A)の水槽受け椀(26)と2次空気導入トンネル(25)へ上方から差し込み設置されたガスバーナー(B)と、上記水槽受け椀(26)の開口上縁部へ載架されることにより、上記飾り枠(5)との内外相互間隙を集塵箱(7)に連通する排煙用の吸気流路(P)として区画する水槽(41)と、その水槽(41)の開口上縁部へ載架される食材用焼き網(47)とを備え、
    上記水槽(41)よりも径小な上向き拡開するほぼ円錐形の熱反射皿(48)を、水槽受け椀(26)の開口上縁部へ載架させて、上記ガスバーナー(B)のヘッド(38)とそのバーナーキャップ(39)を包囲すると共に、その熱反射皿(48)へ上方からドーム形の赤熱カバー(C)を載架させることにより、その赤熱カバー(C)からの輻射熱を焼き網(47)上の食材(M)へ投射するように定めた網焼き式ガスロースターにおいて、
    上記赤熱カバー(C)における円錐本体面(51)の頂部領域(Z1)を除く全体から、多数の点在する屋根片(55)を各々下開きとなる40〜50度の一定角度(θ)だけ斜め上向きの反り返り状態に切り起して、その切り起し先端部を平面視の円弧形に造形すると共に、赤熱カバー(C)の直径方向から見て倒立U字形に弯曲した擬似靴ベラ状又は擬似瓦状に造形し、
    上記屋根片(55)の切り起しにより悉く同じ大きさ・輪郭形状に開口形成された多数の透熱孔(54)を、赤熱カバー(C)の円錐本体面(51)が上記バーナーキャップ(39)の炎口(40)から平面視のサークル状に立ち上がるガスの炎(F)と比較的に接近する周辺領域(Z3)では、その隣り合う間隔ピッチの広い低密度に分布させる一方、同じく赤熱カバー(C)の円錐本体面(51)が上記ガスの炎(F)から比較的に遠ざかる中間領域(Z2)では、その隣り合う間隔ピッチの狭い高密度に分布させることにより、上記円錐本体面(51)が受けるガスの加熱力を全体的にほぼ均衡させたことを特徴とする網焼き式ガスロースター。
  2. 赤熱カバー(C)の円形な周縁部をスカートフランジ(52)として、その円錐本体面(51)から一旦斜め下向きに張り出した上、引き続き熱反射皿(48)の包囲可能に垂下させると共に、
    その熱反射皿(48)の開口上縁部から曲げ出された赤熱カバー用受け止めフランジ(50)へ、上記赤熱カバー(C)のスカートフランジ(52)を上方から直かに線接触させることにより、水槽(41)を断熱状態に確保したことを特徴とする請求項1記載の網焼き式ガスロースター。
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