JP4679046B2 - 電池及びこれを用いた電池ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の如く、電池缶の内部に発電要素となる電極体が収容され、該電極体が発生する電力を正負一対の電極端子部から外部に取り出すことが出来る電池、並びに該電池を直列に接続してなる電池ユニットに関するものである。
近年、携帯型電子機器、電気自動車などの電源として、エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池が注目されている。
例えば特許文献1に示すリチウムイオン二次電池は、図12に示す如く、円筒状の負極缶(91)の開口部に円板状の封口体(2)を固定した電池缶(9)の内部に巻き取り電極体(4)を収容したものであって、負極缶(91)と封口体(2)の間には絶縁部材(12)が介在している。封口体(2)は、中央孔(21a)が開設された蓋(21)と、該中央孔(21a)を覆う円筒状のキャップ(22)とを具え、蓋(21)の裏面には、前記中央孔(21a)と対向する位置に弁体(24)を具えた金属薄膜(25)が配備され、キャップ(22)の外周面には複数のガス排出孔(23)が開設されている。又、キャップ(22)の上端部には正極端子部(20)が設けられ、負極缶(91)の底壁の裏面には負極端子部(90)が設けられている。
巻き取り電極体(4)は、それぞれ帯状の正極(41)、セパレータ(42)及び負極(43)から構成され、正極(41)及び負極(43)はそれぞれセパレータ(42)上に幅方向へずらして重ね合わされ、渦巻状に巻き取られている。これによって、巻き取り電極体(4)の軸方向の両端部の内、一方の端部では、セパレータ(42)の端縁よりも外方へ正極(41)の端縁が突出すると共に、他方の端縁では、セパレータ(42)の端縁よりも外方へ負極(43)の端縁が突出している。又、巻き取り電極体(4)の中央部には、一方の端部から他方の端部まで貫通する貫通孔(49)が形成されている。
巻き取り電極体(4)の両端部にはそれぞれ集電板(3)(59)が設置されている。正極側の集電板(3)の本体(31)には、巻き取り電極体(4)の貫通孔(49)と対向する位置に中央孔(34)が形成され、リード(35)の先端が封口体(2)の蓋(21)の裏面にレーザ溶接されて正極端子部(20)に接続されている。
又、負極側の集電板(59)は、本体(51)の中心部が負極缶(91)の底面に抵抗溶接されて負極端子部(90)に接続されている。ここで抵抗溶接は、一対の電極棒の内、一方の電極棒を負極缶(91)の裏面中央部に当接させる一方、他方の電極棒を巻き取り電極体(4)の貫通孔(49)に挿入して負極側の集電板(59)の本体(51)と当接させ、これらの電極棒によって負極側の集電板(59)と負極缶(91)との接合面間に電流を流すことにより行なわれる。
これによって、巻き取り電極体(4)が発生する電力を正極端子部(20)と負極端子部(90)から外部へ取り出すことが出来る。
又、複数本の電池を直列に接続するために、図13に示す如きジョイントキャップ(6)を用いることが知られている(特許文献2参照)。
該ジョイントキャップ(6)は、互いに直列すべき2本の電池(9a)(9b)の間に介在するものであって、一方の電池(9b)の負極端子部(90)を具えた負極缶(91)を包囲すべき円筒状の第1接続部(61)と、他方の電池(9a)の正極端子部(20)を具えたキャップ(22)を包囲すべき円筒状の第2接続部(62)とから構成され、第1接続部(61)の内周面には、負極缶(91)の外周面へ向かって突出する複数の第1プロジェクション(65)が突設されると共に、第2接続部(62)の底面には、封口体(2)の蓋(21)へ向かって突出する複数の第2プロジェクション(66)が突設されている。
2本の電池(9a)(9b)を直列に接続する場合には、先ず、前記他方の電池(9a)の封口体(2)の蓋(21)の表面にジョイントキャップ(6)を設置し、該ジョイントキャップ(6)の第2プロジェクション(66)を蓋(21)の表面に抵抗溶接若しくはレーザ溶接(以下、プロジェクション溶接という)する。次に、該ジョイントキャップ(6)上に前記一方の電池(9b)を設置し、ジョイントキャップ(6)の第1プロジェクション(65)を負極缶(91)の外周面にプロジェクション溶接する。
この様にして、2本以上の電池を直列に接続することによって、所望の電力や電圧を得ることの出来る電池ユニットが構成される。
特開2002−134095号公報[H01M2/26] 特開2001−345086号公報[H01M2/20]
ところで、上述の如きリチウムイオン二次電池の出力を増大させるためには、内部抵抗を小さくすることが有効である。ここで内部抵抗とは、巻き取り電極体(4)が発生する電力が外部に取り出されるまでの電流経路における電気抵抗であり、負極側の電流経路には、負極側の集電板(59)、負極缶(91)の底壁が存在している。そこで、内部抵抗を小さくする方法として、負極側の集電板(59)と負極缶(91)の底壁との溶接接合部の面積を増大させることが考えられる。
しかしながら、図12に示すリチウムイオン二次電池において、負極側の集電板(59)は上述の抵抗溶接によって負極缶(91)の底壁に溶接されるため、負極側の集電板(59)と負極缶(91)の底壁との接合部の面積を増大させんとしても、巻き取り電極体(4)の貫通孔(49)の開口の大きさによる制約を受けて前記面積を充分に増大させることが出来ない問題があった。
又、複数のリチウムイオン二次電池を直列に接続して構成される組電池の出力を増大させるためには、互いに直列に接続した電池間に生じる電気抵抗を小さくすることが有効である。この電気抵抗を小さくする方法として、互いに直列に接続した2本の電池の一方の電池の電極体から他方の電池の電極体に至る電流経路を短くすることが考えられる。
しかしながら、図12に示すリチウムイオン二次電池を図13の如く直列に接続する場合、前記他方の電池(9b)の負極缶(91)の外周面がジョイントキャップ(6)に溶接接合されることになるので、前記他方の電池(9b)の巻き取り電極体(4)の負極側端縁(48)からジョイントキャップ(6)に至る電流経路には、負極側の集電板(59)の本体(51)中央部と負極缶(91)の底壁の溶接接合部、負極缶(91)の底壁、周壁及び該周壁と第1プロジェクション(65)の溶接接合部が存在することになり、電流経路が長くなる問題があった。
そこで本発明の目的は、電池缶と集電板の接合部の電気抵抗の低減と、電池缶に内蔵された電極体の電極端縁からジョイントキャップに至る電流経路の短縮とを同時に図ることが可能な電池及び電池ユニットを提供することである。
本発明に係る電池においては、底壁(17)と周壁(16)を一体成型してなる筒状の缶本体(1
1)を具えた電池缶(1)の内部に、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間にセパレータ(4
2)を介在させてこれらを渦巻状に巻き取った巻き取り電極体(4)が収容され、正極(41)及び負極(43)はそれぞれ、帯状芯体の表面に活物質を塗布して構成され、該巻き取り電極体(4)が発生する電力を正負一対の電極端子部(10)(20)から外部に取り出すことが出来る。
一方の電極端子部(10)は電池缶(1)の底壁(17)によって構成され、前記巻き取り電極体(4)の前記底壁(17)側の端部には、正極(41)或いは負極(43)を構成する帯状芯体の端縁(4
8b)が突出し、該端縁(48b)を覆って集電板(5)が設置され、該集電板(5)は、平板状の本体(51)と、該本体(51)の外周縁から前記周壁(16)に沿って突出する突出部とから構成され、該集電板(5)の底面から該突出部の最上部までの高さが、該集電板(5)の底面から該帯状芯体の塗工部の最下部までの高さよりも低く、該突出部が前記周壁(16)に接合されている。
具体的構成において、集電板(5)の突出部は、本体(51)の外周縁を包囲して伸びる筒状のスカート部(55)によって形成されている。
従来の電池においては、集電板の本体が缶本体の底壁と接触し、前記本体が前記底壁に接触する接触面の内、巻き取り電極体を貫通する中央孔と対向している集電板本体の中央部が缶本体底壁に溶接接合される。従って、集電板本体と缶本体底壁の接合部の面積は、巻き取り電極体の中央孔の内径の大きさによる制約を受けることになり、接合部の面積を増大させるには中央孔の内径を大きくしなければならない。しかしながら、中央孔の内径を大きくすると、エネルギー密度が低下するため、該内径を必要以上に大きくすることは好ましくない。
一方、上記本発明の電池においては、集電板(5)が本体(51)の外周縁を包囲して突出する筒状のスカート部(55)を具え、該スカート部(55)が缶本体(11)の周壁(16)に接合されている。ここで、前記スカート部(55)は、前記周壁(16)と全周に亘って接触することが可能であると共に、本体(51)からの突出高さを電池缶(1)の高さの範囲内で自由に設定することが可能であるので、集電板(5)と缶本体(11)との接合部の面積を、従来の集電板の本体と缶本体の底壁との接合部の面積よりも大幅に増大させることが出来る。これによって缶本体(11)と集電板(5)の接合面積を従来よりも増大させて、電流経路の電気抵抗を減少させることが出来る。
又、従来の集電板においては、集電板から缶本体に至る電流経路が集電板の本体の外周縁から中心部に向かうため、集電板から缶本体に流れる電流が本体の中心部に集中し、これによって該中心部に大きな電気抵抗が発生することになる。
これに対し、本発明に係る電池においては、前記本体(51)の外周縁に形成されたスカート部(55)が周壁(16)に接合されているため、集電板(5)から缶本体(11)に至る電流経路が集電板(5)の本体(51)の中心部から外周縁に拡がることになり、これによって、集電板(5)から缶本体(11)に流れる電流が従来の如く1箇所に集中することはない。この結果、集電板(5)に缶本体(11)を接合して形成される電流経路の電気抵抗は従来よりも小さなものとなる。
具体的構成において、集電板(5)のスカート部(55)には、その端縁から本体(51)に向けて伸びる1或いは複数の切り込み(56)が施されている。
該具体的構成において、集電板(5)の本体(51)を缶本体(11)の周壁(16)の内形よりも僅かに大きく形成した場合、集電板(5)のスカート部(55)は、前記周壁(16)によって前記本体(51)の中央部に向けて押圧されることになるが、スカート部(55)は切り込み(56)によって複数に分割されているので、スカート部(55)を本体(51)の中央部に向けて押圧する力は、分割されたスカート部(55a)(55b)にそれぞれ作用することとなり、これによって分割されたスカート部(55a)(55b)が個々に変位する。従って、集電板(5)全体が前記力の作用によって塑性変形することはない。
又、他の具体的構成において、前記周壁(16)には、前記集電板(5)の突出部との対向位置に、該突出部と接触すべき凸部が設けられ、該凸部が前記突出部に溶接接合されている。ここで、前記凸部は、複数のプロジェクション(13)によって形成されている。
該具体的構成においては、集電板(5)の本体(51)を缶本体(11)の周壁(16)の内形よりも僅かに大きく形成した場合、プロジェクション(13)が集電板(5)の突出部を押圧することとなるので、該突出部とプロジェクション(13)との圧着状態は保たれ、これによってプロジェクション(13)を前記突出部に確実に溶接接合することが出来る。又、プロジェクション(13)と集電板(5)の突出部との溶接接合により、集電板(5)には本体(51)の中心部から外周縁に拡がる複数の電流経路が形成され、集電板(5)から缶本体(11)に流れる電流はこれら複数の電流経路に分かれて流れるので、集電板の本体の中心部を缶本体の底壁に溶接接合した従来の電流経路の如く、電流が1箇所に集中することはない。更に、前記突出部との対向位置にプロジェクション(13)を自由に突設することが出来るので、プロジェクション(13)と突出部との接合部面積を上述の従来の接合部面積よりも増大させることが可能である。
この結果、プロジェクション(13)を集電板(5)の突出部に溶接接合して形成される電流経路に発生する電気抵抗は、従来よりも小さなものとなる。
更に他の具体的な構成において、前記周壁(16)には、前記集電板(5)のスカート部(55)との対向位置に、該スカート部(55)を包囲して伸びる凸条部(15)が形成されており、該凸条部(15)がスカート部(55)に接合されている。
該具体的構成によれば、集電板(5)と周壁(16)との接合部の面積は、集電板の本体の中心部と缶本体の底壁とを接合した従来の接合部の面積と比べて大幅に増大する。
又、本発明に係る電池ユニットは、電池本体の両端部一対の電極端子部が設けられている複数本の電池を直列に接続して構成され、連続する2本の電池(1a)(1b)の間にはジョイントキャップ(6)が介在している。
前記電池は、底壁(17)と周壁(16)を一体成型してなる筒状の缶本体(11)を有する電池缶(1)を具え、該電池缶(1)の内部に、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間にセパレータ(42)を介在させてこれらを渦巻状に巻き取った巻き取り電極体(4)が収容されている。正極(41)及び負極(43)はそれぞれ、帯状芯体の表面に活物質を塗布して構成され、該巻き取り電極体(4)が発生する電力を正負一対の電極端子部(10)(20)から外部に取り出すことが可能である。一方の電極端子部(10)は、電池缶(1)の底壁(17)によって構成され、前記巻き取り電極体(4)の前記底壁(17)側の端部には、正極(41)或いは負極(43)を構成する帯状芯体の端縁(48b)が突出し、該端縁(48b)を覆って集電板(5)が設置され、該集電板(5)
は、平板状の本体(51)と、該本体(51)の外周縁から前記周壁(16)に沿って突出する突出部とから構成され、該集電板(5)の底面から該突出部の最上部までの高さが、該集電板(5)の底面から該帯状芯体の塗工部の最下部までの高さよりも低く、該突出部が前記周壁(16)に接合されている。
前記ジョイントキャップ(6)は、第1の電池(1b)の前記一方の電極端子部(10)を具えた端部に接触すべき第1接続部(61)と、第2の電池(1a)の他方の電極端子部(20)を具えた端部に接触すべき第2接続部(62)とを、互いに連結して構成されている。前記第1接続部(6
1)は、第1の電池(1b)の缶本体(11)の底壁(17)と対向する平板部(63)と、該平板部(63)の外周縁に突設されて第1の電池(1b)の缶本体(11)の周壁(16)と対向する突出部とを具え、該突出部は、第1の電池(1b)の集電板(5)の突出部と周壁(16)の接合位置の近傍にて該周壁(16)に接合されている。
具体的構成において、ジョイントキャップ(6)の第1接続部(61)の突出部は、平板部(63)の外周縁を包囲して伸びるスカート部(64)によって形成されている。
上記本発明に係る電池ユニットにおいて、第1の電池(1b)の前記一方の電極端縁(48b)からジョイントキャップ(6)に至る電流経路には、集電板(5)の本体(51)、集電板(5)のスカート部(55)と缶本体(11)の周壁(16)を接合する第1の接合部、前記周壁(16)とジョイントキャップ(6)の第1接続部(61)のスカート部(64)を接合する第2の接合部が存在している。ここで、第1の接合部と第2の接合部は互いに近接した位置に形成されているため、前記電流経路は、集電板の本体の中心部と電池缶の底壁とを接合した接合部を有する従来の電池をジョイントキャップ(6)に接続したものと比べて大幅に短縮される。
本発明によれば、電池缶と集電板の接合部の電気抵抗を従来よりも低減させることが可能であると共に、電池の電池缶に内蔵された電極体からジョイントキャップに至る電流経路を従来よりも短縮することが可能であり、これによって、2本の電池をジョイントキャップを介して直列に接続したことにより形成される2本の電池間に形成される電流経路の電気抵抗を従来よりも低減させることが出来る。
以下、本発明をリチウムイオン二次電池に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
全体構成
本発明に係るリチウムイオン二次電池において、電池缶(1)は、図1に示す如く、缶本体(11)の開口部に円板状の封口体(2)を固定したものであって、電池缶(1)の内部には、円筒状の缶本体(11)の内部に巻き取り電極体(4)を収容されている。又、封口体(2)のキャップ(22)によって正極端子部(20)が構成されると共に、缶本体(11)の底壁(17)によって負極端子部(10)が構成されている。
巻き取り電極体(4)の両端部にはそれぞれ集電板(3)(5)が設置され、両集電板(3)(5)が巻き取り電極体(4)にレーザ溶接により接合されている。正極側の集電板(3)の端部に突設されたリード板(35)の先端は、封口体(2)の金属薄膜(25)にレーザ溶接によって接合されている。負極側の集電板(5)は、スカート部(55)が缶本体(11)の周壁(16)の底部にプロジェクション溶接されている。
これによって、巻き取り電極体(4)が発生する電力を、正極端子部(20)と負極端子部(10)とから外部に取り出すことが出来る。
巻き取り電極体(4)
巻き取り電極体(4)は、図2に示す如く、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間に帯状のセパレータ(42)を介在させて、これらを渦巻き状に巻回して構成されている。正極(41)は、アルミニウム箔からなる帯状芯体(45)の両面にリチウム複合酸化物からなる正極活物質(44)を塗布して構成され、負極(43)は、銅箔からなる帯状芯体(47)の両面に炭素材料を含む負極活物質(46)を塗布して構成されている。セパレータ(42)には、非水電解液が含浸されている。
正極(41)には、正極活物質(44)の塗布されている塗工部と、正極活物質の塗布されていない非塗工部とが形成されている。又、負極(43)にも、負極活物質(46)の塗布されている塗工部と、負極活物質の塗布されていない非塗工部とが形成されている。
正極(41)及び負極(43)は、それぞれセパレータ(42)上に幅方向へずらして重ね合わせ、正極(41)及び負極(43)の前記非塗工部をセパレータ(42)の両端縁からそれぞれ外側へ突出させる。そして、これらを渦巻き状に巻き取ることによって巻き取り電極体(4)が構成される。該巻き取り電極体(4)においては、巻き軸方向の両端部の内、一方の端部では、正極(41)の非塗工部の芯体端縁(48a)がセパレータ(42)の一方の端縁よりも外方へ突出し、他方の端部では、負極(43)の非塗工部の芯体端縁(48b)がセパレータ(42)の他方の端縁よりも外方へ突出している。
集電構造
正極側の集電板(3)は、図2及び図3に示す如く円板状の本体(31)と該本体(31)の外周縁に突設された帯状のリード(35)とから構成されており、本体(31)には中央孔(34)が開設されている。又、本体(31)には、中央孔(34)を中心として放射状に伸びる複数条(実施例では4条)の円弧状凸部(32)が一体成型され、巻き取り電極体(4)側に突出している。該円弧状凸部(32)は、図4(a)に示す如く前記本体(31)の半径線に直交する断面形状が半円の円弧状を呈している。
又、前記本体(31)には、隣接する円弧状凸部(32)(32)の間にそれぞれ、図4(b)に示す複数条(実施例では2条)の切り起し片(33)が形成され、前記巻き取り電極体(4)側に突出している。該切り起し片(33)の切り起こしに伴って形成された貫通孔は、後述の組立工程にて巻き取り電極体(4)に電解液を含浸させる際の電解液の通路となる。
負極側の集電板(5)は、図5及び図6に示す如く、円板状の本体(51)と該本体(51)の外周縁を包囲する円筒状のスカート部(55)とから構成されており、該スカート部(55)は、図2の如く正極側の集電板(3)に向けて突出している。又、前記本体(51)には、中央孔(54)が開設されると共に中央孔(54)を中心として放射状に伸びる複数条(実施例では4条)の円弧状凸部(52)が一体成型され、巻き取り電極体(4)側に突出している。該円弧状凸部(52)は、前記本体(51)の半径線に直交する断面形状が半円の円弧状を呈している。
又、前記本体(51)には、隣接する円弧状凸部(52)(52)の間にそれぞれ、複数条(実施例では2条)の切り起し片(53)が形成され、巻き取り電極体(4)側に突出している。
電池缶(1)
図1に示す如く、電池缶(1)は、円筒状の缶本体(11)の開口部に円板状の封口体(2)を固定して構成され、缶本体(11)と封口体(2)の間には絶縁部材(12)が介在している。缶本体(11)は、円筒状を呈する周壁(16)と、該周壁(16)の一方の開口を塞ぐ底壁(17)とから構成され、該底壁(17)と周壁(16)は一体成型されている。周壁(16)には、負極側の集電板(5)のスカート部(55)との対向位置に、複数(実施例では8つ)のプロジェクション(13)が均等な間隔となる位置に突設されている。
封口体(2)は、中央孔(21a)が開設された円板状の蓋(21)と、該中央孔(21a)を覆う円筒状のキャップ(22)とを具え、蓋(21)の裏面には、前記中央孔(21a)と対向する位置に弁体(24)を具えた金属薄膜(25)が配備されており、キャップ(22)の外周面には、複数のガス排出孔(23)が開設されている。
次に、上記リチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
正極の作製
正極活物質としての平均粒径5μmを有するリチウム複合酸化物(LiCoO)の粉末と導電剤としての人造黒鉛とを9:1の重量比で混合し、正極合剤を得る。次に、結着剤であるポリフッ化ビニデンをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させて、NMP溶液を調製する。そして、正極合剤とポリフッ化ビニデンの重量比が95:5となる様に正極合剤とNMP溶液を混合して、スラリーを調整する。このスラリーを正極芯体となる厚さ20μmのアルミニウム箔の両面にドクターブレード法により塗布し、150℃で2時間の真空乾燥を施して、正極を得る。
負極の作製
炭素塊(d002=3.356Å;Lc>1000)に空気流を噴射して粉砕し、炭素粉末を作製する。次に、結着剤であるポリフッ化ビニデンをNMPに溶解させてNMP溶液を調製し、炭素粉末とポリフッ化ビニデンの重量比が85:15となる様に混練してスラリーを調製する。このスラリーを負極芯体となる厚さ20μmの銅箔の両面にドクターブレード法により塗布し、150℃で2時間の真空乾燥を施して、負極を得る。
電解液の調製
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1の体積比で混合した溶媒に、LiPFを1mol/lの割合で溶解し、電解液を調製する。
巻き取り電極体の作製
直径10mmの巻芯に、セパレータとなるイオン透過性のポリプロピレン製微多孔膜を数回巻いた後、セパレータが正極と負極の間に介在する様に、セパレータ、正極、セパレータ及び負極の4枚を重ね合わせてこれらを渦巻状に巻回し、最後に巻き芯を抜き取って巻き取り電極体を作製する。
組立工程
先ず、図1に示す缶本体(11)、封口板(2)、図2に示す巻き取り電極体(4)、図3に示す正極側の集電板(3)及び図5に示す負極側の集電板(5)をそれぞれ作製する。ここで、缶本体(11)の周壁(16)には、負極側の集電板(5)のスカート部(55)との対向位置に、8つのプロジェクション(13)を均等な間隔となる位置に突設しておく。このとき、プロジェクション(13)は、スカート部(55)との接触面積の合計が集電板の中央部を缶本体の底壁に溶接した従来の溶接接合部の面積よりも大きくなる様に周壁(13)から突設させる。
尚、正極側の集電板(3)はアルミニウム製であり、負極側の集電板(5)はニッケル製である。
次に、巻き取り電極体(4)の両端部に形成されている芯体端縁(48a)(48b)に集電板(3)(5)を押し付ける。これによって、集電板(3)(5)の円弧状凸部(32)(52)は、巻き取り電極体(4)の芯体端縁(48a)(48b)に食い込み、芯体端縁(48a)(48b)と圧着する。又、集電板(3)(5)の切り起し片(33)(53)も同様に、巻き取り電極体(4)の芯体端縁(48a)(48b)に深く食い込み、芯体端縁(48a)(48b)と圧着する。
この状態で、集電板(3)(5)の円弧状凸部(32)(52)の内周面に向けてレーザビームを照射し、レーザ溶接を施す。この結果、集電板(3)(5)の円弧状凸部(32)(52)と巻き取り電極体(4)の芯体端縁(48a)(48b)とが、大きな接触面積で互いに接合されると共に、切り起し片(33)(53)と芯体端縁(48a)(48b)の間の圧着状態が維持されることになる。
その後、集電板(3)(5)を設置した巻き取り電極体(4)を缶本体(11)内に収容し、負極側の集電板(5)のスカート部(55)を缶本体(11)の周壁(16)のプロジェクション(13)に当接させる。このとき、負極側の集電板(5)は周壁(16)の内径よりも僅かに大きく形成されているので、スカート部(55)はプロジェクション(13)に圧着することになる。そして、缶本体(11)の外側から、隣接する2つのプロジェクション(13)(13)の突設位置に2本の電極棒の先端を当接させる。この状態で両電極棒に所定の電圧を印加することにより、一方のプロジェクション(13)からスカート部(55)を経て他方のプロジェクション(13)へ電流が流れ、両プロジェクション(13)(13)がスカート部(55)の表面にプロジェクション溶接されることになる。この様にして、缶本体(11)の周壁(16)の8つのプロジェクション(13)を負極側の集電板(5)のスカート部(55)にプロジェクション溶接する。
次に、正極側の集電板(3)のリード(35)の先端を封口体(2)の金属薄膜(25)に溶接する。
その後、缶本体(11)内に電解液を注入し、該缶本体(11)の開口部に絶縁性部材(12)を介して封口体(2)をかしめ固定し、外径が36mm、高さが90mmの本実施例のリチウムイオン二次電池を完成する。
上記本実施例のリチウムイオン二次電池においては、負極側の集電板(5)のスカート部(55)が缶本体(11)の周壁(16)に等間隔に突設された8つのプロジェクション(13)に溶接接合され、これによって、負極側の集電板(5)の本体(51)の中央部から周壁(16)に向かって放射状に拡がる電流経路が形成されるので、集電板の中央部を缶本体の底壁に溶接接合して形成される従来の電流経路の如く、集電板の本体に集電された電流が1箇所に集中することはない。又、プロジェクション(13)をスカート部(55)に溶接した接合部の面積の合計は、従来の集電板と缶本体との接合部の面積よりも大きい。これによって、プロジェクション(13)をスカート部(55)に溶接接合して形成される電流経路の電気抵抗は、従来の電流経路の電気抵抗よりも小さなものとなり、この結果、電池の出力は従来よりも増大する。
然も、8つのプロジェクション(13)はスカート部(55)に圧着されているので、プロジェクション(13)は集電板(5)のスカート部(55)に確実に溶接され、プロジェクション(13)とスカート部(55)の非接触による溶接不良箇所が生じることはない。
又、図7に示すジョイントキャップ(6)を用いることにより、図1に示すリチウムイオン二次電池を直列に接続した電池ユニットを構成することが出来る。
図7に示す如く、互いに直列すべき2本の電池(1a)(1b)の間に介在するジョイントキャップ(6)は、一方の電池(1b)の負極端子部(10)を具えた缶本体(11)を包囲すべき円筒状の第1接続部(61)と、他方の電池(1a)の正極端子部(20)を具えたキャップ(22)を包囲すべき円筒状の第2接続部(62)とから構成されている。第1接続部(61)は、缶本体(11)の底壁(17)と対向する円板状の第1平板部(63)と、該第1平板部(63)の外周縁に突設されて缶本体(11)の周壁(16)を包囲するスカート部(64)とから構成されている。第1平板部(63)は、中央部に中央孔が開設され、スカート部(64)の内周面には、一方の電池(1b)の缶本体(11)と負極側の集電板(5)のスカート部(55)との溶接接合部の近傍位置に、缶本体(11)へ向かって突出する複数の第1プロジェクション(65)が突設されている。
第2接続部(62)は、他方の電池(1a)の封口体(2)の蓋(21)と対向する円板状の第2平板部(68)と、該第2平板部(68)の端部に突設されて封口体(2)のキャップ(22)の外周面を包囲する円筒部(69)とから構成され、円筒部(69)の先端は、第1接続部(61)の第1平板部(63)の内周縁に連結されている。又、第2平板部(68)は、中央部に中央孔が開設されると共に、封口体(2)の蓋(21)へ向かって突出する複数の第2プロジェクション(66)が突設され、第2円筒部(69)には、複数のガス排出孔(67)が開設されている。
2本の電池(1a)(1b)を直列に接続する場合には、先ず、前記他方の電池(1a)の封口体(2)のキャップ(22)をジョイントキャップ(6)の第2接続部(62)の第2平板部(68)の中央孔に挿入して、第2平板部(68)を封口体(2)の蓋(21)と対向させ、第2プロジェクション(66)を蓋(21)の表面にプロジェクション溶接する。次に、ジョイントキャップ(6)の第1接続部(61)の第1平板部(63)に前記一方の電池(1b)を設置し、スカート部(64)を缶本体(11)の周壁(16)に対向させ、第1プロジェクション(65)を周壁(16)の表面にプロジェクション溶接する。
この様にして、2本以上の電池を直列に接続することによって、所望の電力や電圧を得ることの出来る電池ユニットが構成される。
上記本実施例の電池ユニットにおいて、一方の電池(1b)の巻き取り電極体(4)の負極側の端縁(48b)からジョイントキャップ(6)に至る電流経路には、負極側の集電板(5)の本体(51)、該集電板(5)のスカート部(55)に周壁(16)のプロジェクション(15)が溶接された第1の溶接接合部、周壁(16)にジョイントキャップ(6)の第1プロジェクション(65)が溶接された第2の溶接接合部が存在している。ここで、第1の溶接接合部と第2の溶接接合部は互いに極めて近傍位置に形成されているので、前記電流経路は、従来の集電板の本体の中心部と缶本体の底壁とを接合していたものと比べて大幅に短縮され、ひいては直列に接続された2本の電池(1a)(1b)の巻き取り電極体(4)(4)の電極端縁(48a)(48b)間の電流経路が短縮されることになる。
従って、上記本実施例の電池ユニットによれば、2本の電池(1a)(1b)をジョイントキャップ(6)を介して直列に接続することにより生じる電池間の電気抵抗を従来よりも低減することが出来、ユニット全体の出力を従来よりも増大させることが出来る。
第2実施例
図8〜図10に示す本実施例のリチウムイオン二次電池は、負極側の集電板(5)を缶本体(11)に接合する構造において上記第1実施例と異なるが、他の構造は第1実施例と同じであるので、負極側の集電板(5)を缶本体(11)に接合する構造についてのみ説明し、他の構造については同じ符号を付して説明を省略する。
負極側の集電板(5)
図8〜図10に示す如く、負極側の集電板(5)は、円板状の本体(51)と該本体(51)の端部の全周を包囲するスカート部(55)とから構成されており、該スカート部(55)は、正極側の集電板(3)に向けて突出している。又、スカート部(55)には、該スカート部(55)の端縁から本体(51)に向けて伸びる一対の切り込み(56)(56)が180度の位相差で施されており、これによってスカート部(55)は2つに分割されている。
尚、本体(51)の中央孔(54)、円弧状凸部(52)及び切り起し片(53)は、上記第1実施例と同様の形状に形成される。
缶本体(11)
缶本体(11)は、図8に示す如く、円筒状を呈する周壁(16)と、該周壁(16)の一方の開口を塞ぐ底壁(17)とから構成されており、該底壁(17)と周壁(16)は一体成型されている。周壁(16)には、集電板(5)のスカート部(55)との対向位置に、集電板(5)のスカート部(55)を包囲して伸びる凸条部(15)が突設されている。
組立工程
先ず、図8に示す缶本体(11)、封口板(2)、巻き取り電極体(4)及び正極側の集電板(3)、図9及び図10に示す負極側の集電板(5)をそれぞれ作製する。ここで、缶本体(11)の周壁(16)には、負極側の集電板(5)のスカート部(55)との対向位置に、凸条部(15)を突設しておく。又、負極側の集電板(5)のスカート部(55)には、前記一対の切り込み(56)(56)を施しておく。
次に、上記第1実施例と同様の工程により、巻き取り電極体(4)の帯状芯体の両端縁(48a)(48b)に集電板(3)(5)をレーザ溶接する。
その後、集電板(3)(5)を設置した巻き取り電極体(4)を缶本体(11)内に収容し、負極側の集電板(5)の分割されたスカート部(55a)(55b)を缶本体(11)の周壁(16)の凸条部(15)に当接させ、周壁(16)の表面から凸条部(15)の突設位置に向けてレーザビームを照射して凸条部(15)にレーザ溶接を施す。このとき、負極側の集電板(5)は周壁(16)の内径よりも僅かに大きく形成されているので、周壁(16)の凸条部(15)が分割されたスカート部(55a)(55b)を押圧することとなるが、これらのスカート部(55a)(55b)は前記押圧力によって個々に変位して、凸条部(15)にそれぞれ圧着した状態となる。この結果、凸条部(15)はスカート部(55a)(55b)に確実に溶接されることになり、スカート部(55)と凸条部(15)の非接触による溶接不良箇所が生じることはない。
次に、正極側の集電板(3)のリード(35)の先端を封口体(2)の金属薄膜(25)に溶接する。
その後、缶本体(11)内に電解液を注入し、該缶本体(11)の開口部に絶縁性部材(12)を介して封口体(2)をかしめ固定し、本実施例の円筒型リチウムイオン二次電池を完成する。
上記本実施例のリチウムイオン二次電池においては、負極側の集電板(5)のスカート部(55)が全周に亘って缶本体(11)の周壁(16)の凸条部(15)に溶接接合されているので、負極側の集電板(5)と缶本体(11)との接合部の面積は、従来の集電板の本体の中心部と電池缶の底壁とを接合したものと比べて大幅に増大する。又、スカート部(55)が周壁(16)に全周に亘って接合されることにより、負極側の集電板(5)の本体(51)の中央部から外周縁に拡がる電流経路が形成されるので、該集電板(5)に集電された電流は、本体(55)の外周縁のスカート部(55)から周壁(16)に至ることとなり、従来の如く集電板を流れる電流が1箇所に集中することはない。これによって、凸条部(15)をスカート部(55)に溶接接合して形成される電流経路の電気抵抗は、従来の電流経路の電気抵抗よりも小さなものとなり、電池の出力は従来よりも増大する。
実施例電池及び比較例電池を作製し、本発明の効果を確認した。
先ず、上述の製造方法によって図1に示す第1実施例のリチウムイオン二次電池(第1実施例電池)及び図8に示す第2実施例のリチウムイオン二次電池(第2実施例電池)を作製すると共に、図12に示すリチウムイオン二次電池(比較例電池)を作製する。尚、比較例電池においては、缶本体の周壁にプロジェクションが突設されておらず、負極側の集電板は、中央孔が開設されていない本体によって形成されており、該本体が缶本体の底壁表面の中央部に設けた8つのプロジェクションに溶接されている。それ以外の比較例電池の構成は上記第1実施例電池と同一構成である。
そして、これら3つの電池のIV測定を行なって各電池の内部抵抗を調べる。ここでIV測定とは電池の容量を測定するものであって、先ず、完全放電状態にある電池を5Aの定電流及び4.2Vの定電圧で2.5時間の充電を行ない、その後、1.67Aの定電流で電圧値が2.7Vになるまで放電を行なう。この放電容量を電池容量として、電池容量の50%の容量まで5Aの定電流で充電し、充電深度を50%に設定する。この状態で電流値1C(5A)、2C(10A)及び4C(20A)の一定電流で10秒間放電し、10秒後の電圧値(V)と電流値(I)を測定する。そして、このときの電圧値及び電流値を以下の数1に当てはめることにより、電池の内部抵抗(R)が求められる。
(数1)
V=V+R×I
この結果、第1実施例電池の内部抵抗が3.6mΩ、第2実施例電池の内部抵抗が3.5mΩであるのに対し、比較例電池の内部抵抗は4.2mΩであった。このことから、集電板(5)のスカート部(55)を電池缶(1)の周壁(16)に接続する本発明の内部抵抗低減効果が確認された。
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、電池缶(1)の周壁(16)のプロジェクション(13)に溶接されるべき負極側の集電板(5)のスカート部(55)に複数の切り込み(56)を施した構造を採用しても、上記第1実施例のリチウムイオン二次電池と同様の効果が得られる。
又、図11に示す如く、ジョイントキャップ(6)の第1接続部(61)及び第2接続部(62)にそれぞれ第2実施例のリチウムイオン二次電池(1a)(1b)を連結して、第2実施例のリチウムイオン二次電池を直列に接続した電池ユニットの構造を採用した場合にも、上記第1実施例のリチウムイオン二次電池及びジョイントキャップ(6)によって構成される図7に示す電池ユニットと同様の効果が得られる。
本発明に係る第1実施例のリチウムイオン二次電池を示す断面図である。 該リチウムイオン二次電池の巻き取り電極体及び集電板を示す斜視図である。 正極側の集電板を示す平面図である。 図3のA−A線に沿う断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 負極側の集電板を示す平面図である。 該集電板を示す側面図である。 第1実施例における2本のリチウムイオン二次電池をジョイントキャップによって直列に接続した状態を示す断面図である。 本発明に係る第2実施例のリチウムイオン二次電池を示す断面図である。 該リチウムイオン二次電池の負極側の集電板を示す平面図である。 該集電板を示す側面図である。 第2実施例における2本のリチウムイオン二次電池をジョイントキャップによって直列に接続した状態を示す断面図である。 従来のリチウムイオン二次電池を示す断面図である。 従来の2本のリチウムイオン二次電池をジョイントキャップによって直列に接続した状態を示す断面図である。
符号の説明
(1) 電池缶
(1a) 電池
(1b) 電池
(10) 負極端子部
(11) 缶本体
(12) 絶縁部材
(13) プロジェクション
(15) 凸条部
(16) 周壁
(17) 底壁
(2) 封口体
(20) 正極端子部
(3) 集電板
(4) 巻き取り電極体
(5) 集電板
(51) 本体
(55) スカート部
(56) 切り込み
(6) ジョイントキャップ
(61) 第1接続部
(62) 第2接続部

Claims (8)

  1. 底壁(17)と周壁(16)を一体成型してなる筒状の缶本体(11)を具えた電池缶(1)の内部に、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間にセパレータ(42)を介在させてこれらを渦巻状に巻き取った巻き取り電極体(4)が収容され、正極(41)及び負極(43)はそれぞれ、帯状芯体の表面に活物質を塗布して構成され、該巻き取り電極体(4)が発生する電力を正負一対の電極端子部(10)(20)から外部に取り出すことが出来る電池において、一方の電極端子部(10)は電池缶(1)の底壁(17)によって構成され、前記巻き取り電極体(4)の前記底壁(17)側の端部には、正極(41)或いは負極(43)を構成する帯状芯体の端縁(48b)が突出し、該端縁(48b)を覆って集電板(5)が設置され、該集電板(5)は、平板状の本体(51)と、該本体(51)の外周縁から前記周壁(16)に沿って突出する突出部とから構成されており、該集電板(5)の底面から該突出部の最上部までの高さが、該集電板(5)の底面から該帯状芯体の塗工部の最下部までの高さよりも低く、該突出部が前記周壁(16)に接合されていることを特徴とする電池。
  2. 集電板(5)の突出部は、本体(51)の外周縁を包囲して伸びる筒状のスカート部(55)によって形成されている請求項1に記載の電池。
  3. 集電板(5)のスカート部(55)には、その端縁から本体(51)に向けて伸びる1或いは複数の切り込み(56)が施されている請求項2に記載の電池。
  4. 前記周壁(16)には、前記集電板(5)の突出部との対向位置に、該突出部と接触すべき凸部が設けられ、該凸部が前記突出部に溶接接合されている請求項1乃至請求項3の何れかに記載の電池。
  5. 前記凸部は、複数のプロジェクション(13)によって形成されている請求項4に記載の電池。
  6. 前記周壁(16)には、前記集電板(5)のスカート部(55)との対向位置に、該スカート部(55)を包囲して伸びる凸条部(15)が形成されており、該凸条部(15)がスカート部(55)に接合されている請求項2に記載の電池。
  7. 電池本体の両端部一対の電極端子部が設けられている複数本の電池を直列に接続して構成され、連続する2本の電池(1a)(1b)の間にはジョイントキャップ(6)が介在している電池ユニットにおいて、
    前記電池は、底壁(17)と周壁(16)を一体成型してなる筒状の缶本体(11)を有する電池缶(1)を具え、該電池缶(1)の内部に、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間にセパレータ(42)を介在させてこれらを渦巻状に巻き取った巻き取り電極体(4)が収容され、正極(4
    1)及び負極(43)はそれぞれ、帯状芯体の表面に活物質を塗布して構成され、該巻き取り電極体(4)が発生する電力を正負一対の電極端子部(10)(20)から外部に取り出すことが可能であって、一方の電極端子部(10)は電池缶(1)の底壁(17)によって構成され、前記巻き取り電極体(4)の前記底壁(17)側の端部には、正極(41)或いは負極(43)を構成する帯状芯体の端縁(48b)が突出し、該端縁(48b)を覆って集電板(5)が設置され、該集電板(5)は、平板状の本体(51)と、該本体(51)の外周縁から前記周壁(16)に沿って突出する突出部とから構成され、該集電板(5)の底面から該突出部の最上部までの高さが、該集電板(5)の底面から該帯状芯体の塗工部の最下部までの高さよりも低く、該突出部が前記周壁(16)に接合されており、
    前記ジョイントキャップ(6)は、第1の電池(1b)の前記一方の電極端子部(10)を具えた端部に接触すべき第1接続部(61)と、第2の電池(1a)の他方の電極端子部(20)を具えた端部に接触すべき第2接続部(62)とを、互いに連結して構成され、前記第1接続部(61)は、第1の電池(1b)の缶本体(11)の底壁(17)と対向する平板部(63)と、該平板部(63)の外周縁に突設されて第1の電池(1b)の缶本体(11)の周壁(16)と対向する突出部とを具え、該突出部は、第1の電池(1b)の集電板(5)の突出部と周壁(16)の接合位置の近傍にて該周壁(16)
    に接合されていることを特徴とする電池ユニット。
  8. ジョイントキャップ(6)の第1接続部(61)の突出部は、平板部(63)の外周縁を包囲して伸びる筒状のスカート部(64)によって形成されている請求項7に記載の電池ユニット。
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