JP4678964B2 - X線ctシステムにおけるガントリ装置およびその制御方法 - Google Patents
X線ctシステムにおけるガントリ装置およびその制御方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はX線照射によって被検体のX線断層像を得るX線CTシステムにおけるガントリ装置およびその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
X線CT(Computerized Tomography)システムおよび装置は、大別すると、ドーナツ状の空洞部を有する装置(一般に、ガントリ装置と呼ばれている)、ガントリ装置に対して各種制御信号を与えるとともにガントリ装置より得られた信号(データ)に基づいてX線断層像を再構成し、表示する操作コンソール、そして、被検体(被検者)をガントリ装置の空洞部内に固定支持するため、および、被検体を空洞部に向けて搬送するための搬送装置で構成される。
【0003】
ガントリ装置は、上記空洞部を挟んで設けられたX線発生源(X線管)とこのX線発生源より照射されたX線を検出する検出部とを内蔵するガントリ回転部を備える。
【0004】
実際に、スキャンする場合には、被検体を上記の搬送装置上に横たえさせて、ガントリ装置の空洞部に向けて搬送する。そして、ガントリ装置のガントリ回転部を回転駆動させると共にX線管を駆動することで、被検体に対する異なる方向でのX線の照射及び被検体を透過してきたX線の検出を検出部で行う。操作コンソールでは、上記のようにして、ガントリ装置より転送されてきた透過X線強度に対応する信号を受信し、これに基づいて、算術的に被検体の断層面におけるX線減衰率に応じた画像を生成する。この再生される像は一般にX線断層像と呼ばれ、X線断層像を再生する処理はX線断層像を再構成する、もしくは単に再構成する、と呼ばれる。
【0005】
ところで、ガントリ装置には、ガントリ回転部の回転と同期して回転するスリップリング(一般には、径の異なるリングが複数個、同心円状に取り付けられた円環状の導電体であって、回転電極としての役割を果たす)が設けられ、さらに、板バネ状をなし、そのバネ力を利用してスリップリングに押圧接触するブラシ(導電体であって、静止電極としての役割を果たす)も設けられている。そして、このブラシおよびそれに接触しているスリップリングを介して、上記したガントリ回転部に内蔵されるデバイス(X線管や検出部等)と、ガントリ回転部外に配置されるデバイス(電源部、操作コンソール等)との信号の受け渡しおよび給電が行われる。
【0006】
従来のガントリ装置においては、ガントリ回転部の回転停止時には、一定の回転角度(例えば、X線管が真上に位置する角度)で停止するように制御されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにガントリ回転部の回転停止時に常に一定の回転角度で停止すれば、それに伴ってスリップリングとブラシと接触位置も常に同じ位置となる。ガントリ回転部の回転停止時とは、例えば、スキャンとスキャンの間の回転停止時のことであるから、通常、給電状態にある。そのため、放電現象等による当該電極接触部の変形、損傷等を生じることがある。この回転停止が長期間(例えば一日以上)に及ぶ場合には問題は顕著となり、変形、損傷が徐々に広がって、回転中の異音発生や給電の際の電極部接触不良等の問題を引き起こす。
【0008】
また、X線CTシステムの電源投入後には、エラー検出やガントリ回転部の初期角度の設定等を目的としたイニシャライズ処理が、自動的あるいはオペレータの指示により行われるのが一般的である。このイニシャライズ処理によって設定される初期角度が一定である場合にも同様の問題を生じる。場合によっては、システムの電源をONにしたものの、一度もスキャンを実施することなく終日ないし数日間にわたって放置する可能性もあるからである。
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされてものであり、ガントリ回転部に対して給電を行うスリップリングの変形、損傷を軽減することのできるX線CTシステムにおけるガントリ装置およびその制御方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、例えば本発明のX線CTシステムにおけるガントリ装置は、以下の構成を備える。すなわち、
X線発生源と、被検体を位置させる空洞部を介して該X線発生源から放射されたX線を検出するX線検出部とを有するガントリ回転部を備える、X線CTシステムにおけるガントリ装置であって、
前記ガントリ回転部の回転停止時における回転角を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された前記回転角に応じた前記ガントリ回転部の初期回転角を設定する設定手段と、
前記設定手段で設定された前記初期回転角まで前記ガントリ回転部を回転させる制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して実施形態について詳細に説明する。
【0012】
図1は、実施形態のX線CTシステムのブロック構成図である。図示のように本システムは、被検体へのX線照射と被検体を透過したX線を検出するためのX線検出機構を一体的に取り付けるガントリ装置100と、ガントリ装置100に対して各種動作設定を行うとともに、ガントリ装置100から出力されたデータに基づいてX線断層像を再構成し、表示する操作コンソール200により構成されている。
【0013】
ガントリ装置100は、その全体の制御をつかさどるメインコントローラ1をはじめ、以下の構成を備える。
【0014】
2は操作コンソール200との通信を行うためのインタフェース、3はテーブル12上に横たえた被検体(患者)を搬送するための空洞部を有し、回転可能に支持されているガントリ回転部であり、その内部には、X線発生源であるX線管4(X線管コントローラ5により駆動制御される)、X線の照射範囲を画定するためのスリットを有するコリメータ6、コリメータ6のX線照射範囲を画定するスリット幅の調整用モータであるモータ7a(その駆動はコリメータコントローラ7により制御される)、そして、被検体を透過したX線を検出するX線検出部8が設けられている。
【0015】
X線管4およびコリメータ6とX線検出部8とは、互いに空洞部分を挟んで、すなわち、被検体を挟んで対向する位置に設けられ、その関係が維持された状態でガントリ回転部3の回転運動によって被検体のまわりを回転するようになっている。この回転運動は、モータコントローラ11からの駆動信号により駆動される回転モータ10によって行われる。また、被検体を乗せるテーブル12は、図面に垂直な方向への搬送がなされるが、その搬送動作は、テーブルモータコントローラ14からの駆動信号により駆動されるテーブルモータ13によって行われる。
【0016】
9はX線検出部8で得た透過X線より得られる投影データを収集するデータ収集部、15はガントリ回転部3の回転角度を検出するための、アブソリュート型のロータリーエンコーダである。
【0017】
メインコントローラ1は、インタフェース2を介して受信した各種コマンドやロータリーエンコーダ15からの出力パルスを受信してその解析を行い、それに基づいて上記のX線管コントローラ5、コリメータコントローラ7、モータコントローラ11、テーブルモータコントローラ14、そして、データ収集部9に対し、各種制御信号を出力することになる。また、メインコントローラ1は、データ収集部9で収集された投影データを、インタフェース2を介して操作コンソール200に送出する処理も行う。
【0018】
操作コンソール200は、いわゆるワークステーションであり、図示するように、装置全体の制御をつかさどるCPU51、ブートプログラム等を記憶しているROM52、主記憶装置として機能するRAM53をはじめ、以下の構成を備える。
【0019】
HDD54は、ハードディスク装置であって、ここにOSのほか、ガントリ装置100に各種指示を与えたり、ガントリ装置100より受信したデータに基づいてX線断層像を再構成するための診断プログラムが格納されている。また、VRAM55は表示しようとするイメージデータを展開するメモリであり、ここにイメージデータ等を展開することでCRT56に表示させることができる。57および58は、各種設定を行うためのキーボードおよびマウスである。また、59はガントリ装置100と通信を行うためのインタフェースである。60は日付、時計情報を管理するカレンダである。
【0020】
実施形態におけるX線CTシステムの構成は概ね上記の通りであるが、次にガントリ回転部3の機構について図2および図3を用いて、詳しく説明する。
【0021】
図2および図3において、21はフロア上に置かれるベースであり、22はベース1に対して前後方向に傾斜可能な設けられたサブベースである。23はサブベース22に設けられた固定ケーシングであり、ガントリ回転部3はこの固定ケーシング23に対して回転可能に支持されている。また、回転モータ10はサブベース22に設けられ、ベルト24を介してガントリ回転部3の回転駆動を行う。
【0022】
上記した図1にも示したとおり、ガントリ回転部3内には、X線管4、X線検出部8、コリメータ9およびモータ7aが含まれる(ただしモータ7aの図示は省略)。
【0023】
また、15aはロータリーエンコーダ15のスリット円盤(符号盤)であり、図示の如くガントリ回転部3に取り付けられているので、ガントリ回転部3の回転とともに回転することになる。
【0024】
ガントリ回転部3にはさらに、スリップリング30が取り付けられている。スリップリングは、先述したとおり、一般には、径の異なるリングが複数個、同心円状に取り付けられた円環状の導電体であって、回転電極としての役割を果たすものである。そして、このスリップリング30には、導電体であって静止電極としての役割を果たす板バネ形状のブラシがそのバネ力を利用して押圧接触している(ただし図示は省略している)。これによってガントリ回転部3に内蔵されているX線管4やX線検出部8等との信号の受け渡しおよび給電が行われる。
【0025】
上記構成において、実際にX線断層像を再構成する場合には、回転モータ10によってガントリ回転部3を回転させ、なおかつ、X線管4を駆動し、各回転の回転位置における被検体40を透過して減衰したX線をX線検出部8により検出することを繰り返す。この一連の動作がスキャンとよばれるものである。操作コンソール200は、X線検出部8より検出して得た各回転位置における透過X線の強度に関するデータ(投影データ)を受信し、算術演算を行うことで被検体40のX線断層像を再構成することになる。
【0026】
次に、ロータリーエンコーダ15における、スリット円盤15aを用いたガントリ回転部3の回転角度の検出機構について、図4に示したロータリーエンコーダ15の概観斜視図を用いて説明する。
【0027】
図示のように、ガントリ回転部3に取り付けられているスリット円盤15aには、所定数(例えば360個)のスリットが等間隔に形成されている。151はレーザ光を発生する発光ダイオード、152は発光ダイオード151からのレーザ光の拡散を調整するためのコリメーションレンズ、そして、153はスリット円盤15aのスリットを通過したレーザ光を検出するフォトダイオードである。
【0028】
この構成により、発光ダイオード151からレーザ光を発光させながらスリット円盤15aが回転を始めると、スリット円盤15aのスリットを通過したレーザ光が間欠的にフォトダイオード153に入射する。これによって、スリット円盤15aの回転速度に応じたフォトダイオード153の出力パルスを得ることができる。この出力パルスの立ち上がりを計数することでスリット円盤15aの回転量、すなわちガントリ回転部3の回転量を測定することが可能である。
【0029】
また、スリット円盤15aの側面には図示の如くドグ(基準位置を示す突起体)15bと、そのドグ15bを検出するための検出素子155が設けられている。この検出素子155は回転中にドグ15bと接触することで、これまでガントリ回転部3が停止していたときの角度、すなわち、ガントリ回転部3の回転始動前の角度の検出に用いられ、接触によって回転運動の邪魔にならないように、検出子は針状の弾性部材とすることが望ましい。
【0030】
例えば、X線管4がガントリ回転部3において真上に位置するとき、すなわち、ドグ15bが真上に位置するとき、を0°とし、当該定めた0°に対して検出素子155が180°の位置に設けられているとする。そして、ガントリ回転部3の回転を開始し、ドグ15bが検出素子155に接触したことが検出されるまでの間にフォトダイオード153より出力されたパルス数を計数すればよい。
【0031】
例えば、スリット円盤15aに360個のスリットが等間隔に形成されている場合には、1°回転すると1出力パルスが得られることになる。したがって、ガントリ回転部3の回転開始からドグ15bが検出素子155で検出されるまでの間に出力されたパルス数が135であった場合には、
180−135=45
となり、回転始動直前のX線管4は45°の位置にあった判断することができる。
【0032】
なお、このように回転部における1の基準位置を検出するための手段は、上記のドグを用いるものに限定されるものではないことは理解されよう。ドグのかわりにそのスリップリング15aの側面に1の基準スリットを形成するとともに、回転中にスリップリング15aの側面にレーザ光を照射してその照射光を検出するための、上記151、152、および153と同様の機構を設け、その基準スリットを検出するような構成としてもよいであろう。
【0033】
さて、先述したとおり、従来、ガントリ回転の停止時には、ガントリ回転部3は一定の回転角度(例えば、0°、X線管4がガントリ回転部3において真上にくる位置)で停止するように制御されていた。このように常に一定の回転角度でガントリ回転部3を停止することは、スリップリング30とブラシとは常に同じ位置で接触した状態で停止することになる。この場合、放電現象等による当該電極接触部の変形、損傷等を生じることがある。この回転停止が長期間(例えば一日以上)に及ぶ場合には問題は顕著となり、変形、損傷が徐々に広がって、回転中の異音発生や給電の際の電極部接触不良等の問題を引き起こす。
【0034】
かかる観点より実施形態では、ガントリ回転部3の停止位置を常に一定にすることを回避して、適度に変化させるで電極接触部の変形、損傷等を生じにくくする。
【0035】
本実施形態では、まず、スキャン終了後のガントリ回転部3の停止時の回転角を、例えば当該スキャンを行った日に応じて変化させる。スキャンを行う日付は、スキャン開始の指示を行う操作コンソール200におけるカレンダ60より取得することができる。
【0036】
図5は、実施形態におけるスキャンに係る処理の概要を示すフローチャートである。フローチャートは、操作コンソール200で行う処理と、ガントリ装置100で行う処理とに分けて描かれている。
【0037】
まず、操作コンソール200において電源を投入すると、操作コンソール200がブートを開始して使用可能状態となる(ステップS501)。その後、オペレータは操作コンソール200において、スキャン開始位置および終了位置、スライス厚等の、スキャン計画を立てる(ステップS502)。
【0038】
スキャン計画を終えると、オペレータはスキャン実行指示を出すことができる(ステップS503)。スキャン実行指示にかかるスキャン実行コマンドは、スキャン計画の各項目および、カレンダ60より読み出した日付d(当該日付が例えば1月15日であれば15)をパラメータとすることができる。
【0039】
そして、操作コンソール200は、ガントリ装置100より転送されてきた投影データに基づきX線断層画像を再構成し(ステップS504)、CRT56に表示出力することになる(ステップS505)。最後に、オペレータは電源をOFFにして作業を終了する。
【0040】
一方、ガントリ装置100では、ステップS501での電源投入に応じてガントリ装置100の電源もONとなり、所定のイニシャライズ処理が行われる(ステップS551)。その後、上記した操作コンソール200からのスキャン実行コマンド(ステップS503)を受けて、スキャンを実施する(ステップS552)。データ収集部9で収集された投影データは1スキャンを終了する度に、メインコントローラ1およびインタフェース2を介して操作コンソール200に転送される。
【0041】
スキャンを終了すると、ステップS553に進み、メインコントローラ1は、ガントリ回転部3の停止角度を決定する。実施形態においては、ガントリ回転部3の停止角度は、定数D(例えば40)から当該日付(スキャン実行コマンドの日付パラメータより得られる)の値を減じた値、すなわち、D−d、とすることができる。
【0042】
このようにスキャンを実行した日付によってガントリ回転部3の停止角度が変化するので、スリップリング30とブラシとは長期間(一日ないし数日以上)同じ位置で接触した状態にあることを回避し、これによって、電極接触部の変形、損傷等の発生を減少させることができる。
【0043】
ところで、日付は1から31までの値をとりうるから、上記した定数Dを40とした場合には、ガントリ回転部3の停止角度D−dは、9°から39°までの角度値を取りうることになる。Dの値や、停止角度のとりうる範囲をこれに限定するものではないが、この程度の値とすることで、X線管4は常にガントリ回転部3の上方に位置することになる。このことは、熱排気効率の点で望ましいものである。ガントリ装置内の排気口は天井側に設けられるの普通であるうえ、X線管4がガントリ回転部3内で下方に位置したままの状態ではX線検出部8等に高熱を与えて悪影響を及ぼす可能性があるからである。
【0044】
なお、上記したガントリ回転部3の停止角度は、当該日付に依存させるようにしたものであったが、これ以外に、例えば所定範囲内のランダム値を発生させて、その値に応じた角度としてもよい。
【0045】
また、X線CTシステムにおいては従来より、最後のスキャンから所定時間(例えば2時間)以上経過している場合には、X線管の寿命を延ばすために被検体を載置せずにX線照射を行わせる、いわゆるウォームアップスキャンを一般的に行うことが可能である。
【0046】
上記図5のフローチャートでは、通常のスキャンを行うものについて説明したが、ウォームアップスキャンにも同様に適用することができることはいうまでもない。
【0047】
ところで、上記した処理によって、ステップS506で電源をOFFにしたとき、停止しているガントリ回転部3の回転角度は一定ではないことになる。したがって、次に電源を投入したときは、ガントリ回転部3はどの角度で停止していたのかがメインコントローラ1にとっては未知となる。このため、後続の処理をスムーズに進めるためにも、ステップS551のイニシャライズ処理において、停止しているガントリ回転部3の回転角度を測定し、合理的な既知の回転角度に移動(回転)しておくことが望ましい。その回転角度は一定であってもよい。しかし、システムの電源をONにしたものの、そのまま一度もスキャンを行うことなく一日を終え、そのまま電源をOFFにした場合には、次に電源をONにしたときには再び当該一定の回転角度が初期角度となる。結果としてスリップリング30とブラシとは長時間同じ位置で接触した状態を回避することができない。
【0048】
このような問題が生じうることに鑑みて、本実施形態の上記ステップS551におけるイニシャライズ処理は例えば、図6に示すフローチャートに従って行われる。
【0049】
まず、メインコントローラ1は、モータコントローラ11に対してガントリ回転部3の回転駆動を指示する(ステップS601)。これによって回転モータ10が駆動してガントリ回転部3が回転する(ステップS602)。この回転中、ステップS603において、検出素子155でドグ15bが検出されたか否かが監視される。検出されるまでステップS602のガントリ回転を継続する。検出素子155でドグ15bが検出されると、ステップS604に進み、ガントリ回転部3の回転開始からドグ15bが検出されるまでのフォトダイオード153の出力パルス数をカウントし、このイニシャライズ処理開始前に、停止していたガントリ回転部3の回転角度xを算出する(ステップS604)。フォトダイオード153の出力パルス数をカウントすることで回転開始時のガントリ回転部3の回転角度を求めることができることは上述したとおりである。
【0050】
そして、ガントリ回転部3の初期回転角度yを、例えば、y=Q−x(ただしQは定数、例えばQ=360)として設定し(ステップS605)、その角度yまでガントリ回転部3を回転させ、その位置で停止する(ステップS606)。
【0051】
このようにすることで、少なくとも電源をONにする度に、前回電源をOFFにしたときとは異なる角度の、初期角度に設定することができ、スリップリング30とブラシとは長時間同じ位置で接触した状態を回避することができるようになる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ガントリ回転部に対して給電を行うスリップリングの変形、損傷を軽減することのできるX線CTシステムにおけるガントリ装置およびその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるX線CTシステムのブロック構成図である。
【図2】実施形態におけるX線CTシステムにおけるガントリ装置の正面図である。
【図3】実施形態におけるX線CTシステムにおけるガントリ装置の側面断面図である。
【図4】実施形態におけるロータリーエンコーダの概観斜視図である。
【図5】実施形態におけるスキャンに係る処理の概要を示すフローチャートである。
【図6】実施形態におけるX線CTシステムにおけるガントリ装置のイニシャライズ処理を示すフローチャートである。
Claims (3)
- X線発生源と、被検体を位置させる空洞部を介して該X線発生源から放射されたX線を検出するX線検出部とを有するガントリ回転部を備えている、X線CTシステムにおけるガントリ装置であって、
スキャンを実行する日付、または発生したランダム値に応じて、前記ガントリ回転部の停止回転角度を決定する決定手段と、
スキャン終了後に、前記ガントリ回転部を前記決定手段により決定された停止回転角度で停止させる第1制御手段とを備えているガントリ装置。 - 停止していた前記ガントリ回転部の回転角度を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された回転角度とは異なる回転角度を初期回転角度として設定する設定手段と、
前記ガントリ回転部を前記設定手段により設定された初期回転角度まで回転させる第2制御手段とをさらに備えている請求項1に記載のガントリ装置。 - 前記検出手段による前記ガントリ回転部の回転角度の検出と、前記設定手段による初期回転角度の設定と、前記第2制御手段による前記ガントリ回転部の前記初期回転角度までの回転とは、X線CTシステムの電源投入に伴って行われる請求項2に記載のガントリ装置。
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