JP2002272728A - X線ctシステムにおけるガントリ装置およびその制御方法 - Google Patents

X線ctシステムにおけるガントリ装置およびその制御方法

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JP2002272728A JP2001054294A JP2001054294A JP2002272728A JP 2002272728 A JP2002272728 A JP 2002272728A JP 2001054294 A JP2001054294 A JP 2001054294A JP 2001054294 A JP2001054294 A JP 2001054294A JP 2002272728 A JP2002272728 A JP 2002272728A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガントリ回転部に対して給電を行うスリップ
リングの変形、損傷を軽減することのできるX線CTシ
ステムにおけるガントリ装置およびその制御方法を提供
すること。 【解決手段】 モータコントローラ11に対する回転駆
動の指示によって(S601)、ガントリ回転部3が回
転する(S602)。この回転中に、ロータリーエンコ
ーダ15のドグ15bが検出されると、ガントリ回転部
3の回転開始からドグ15bが検出されるまでのフォト
ダイオード153の出力パルス数をカウントし、電源O
N時におけるガントリ回転部3が停止していたときの角
度xを算出する(S604)。そして、検出された前記
回転角に応じた前記ガントリ回転部の初期回転角(y)
を設定し(S605)、その初期回転角(y)まで前記
ガントリ回転部を回転させる(S606)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線照射によって被
検体のX線断層像を得るX線CTシステムにおけるガン
トリ装置およびその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】X線CT(Computerized Tomography)シ
ステムおよび装置は、大別すると、ドーナツ状の空洞部
を有する装置(一般に、ガントリ装置と呼ばれてい
る)、ガントリ装置に対して各種制御信号を与えるとと
もにガントリ装置より得られた信号(データ)に基づい
てX線断層像を再構成し、表示する操作コンソール、そ
して、被検体(被検者)をガントリ装置の空洞部内に固
定支持するため、および、被検体を空洞部に向けて搬送
するための搬送装置で構成される。
【0003】ガントリ装置は、上記空洞部を挟んで設け
られたX線発生源(X線管)とこのX線発生源より照射
されたX線を検出する検出部とを内蔵するガントリ回転
部を備える。
【0004】実際に、スキャンする場合には、被検体を
上記の搬送装置上に横たえさせて、ガントリ装置の空洞
部に向けて搬送する。そして、ガントリ装置のガントリ
回転部を回転駆動させると共にX線管を駆動すること
で、被検体に対する異なる方向でのX線の照射及び被検
体を透過してきたX線の検出を検出部で行う。操作コン
ソールでは、上記のようにして、ガントリ装置より転送
されてきた透過X線強度に対応する信号を受信し、これ
に基づいて、算術的に被検体の断層面におけるX線減衰
率に応じた画像を生成する。この再生される像は一般に
X線断層像と呼ばれ、X線断層像を再生する処理はX線
断層像を再構成する、もしくは単に再構成する、と呼ば
れる。
【0005】ところで、ガントリ装置には、ガントリ回
転部の回転と同期して回転するスリップリング(一般に
は、径の異なるリングが複数個、同心円状に取り付けら
れた円環状の導電体であって、回転電極としての役割を
果たす)が設けられ、さらに、板バネ状をなし、そのバ
ネ力を利用してスリップリングに押圧接触するブラシ
(導電体であって、静止電極としての役割を果たす)も
設けられている。そして、このブラシおよびそれに接触
しているスリップリングを介して、上記したガントリ回
転部に内蔵されるデバイス(X線管や検出部等)と、ガ
ントリ回転部外に配置されるデバイス(電源部、操作コ
ンソール等)との信号の受け渡しおよび給電が行われ
る。
【0006】従来のガントリ装置においては、ガントリ
回転部の回転停止時には、一定の回転角度(例えば、X
線管が真上に位置する角度)で停止するように制御され
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにガントリ回転部の回転停止時に常に一定の回転角度
で停止すれば、それに伴ってスリップリングとブラシと
接触位置も常に同じ位置となる。ガントリ回転部の回転
停止時とは、例えば、スキャンとスキャンの間の回転停
止時のことであるから、通常、給電状態にある。そのた
め、放電現象等による当該電極接触部の変形、損傷等を
生じることがある。この回転停止が長期間(例えば一日
以上)に及ぶ場合には問題は顕著となり、変形、損傷が
徐々に広がって、回転中の異音発生や給電の際の電極部
接触不良等の問題を引き起こす。
【0008】また、X線CTシステムの電源投入後に
は、エラー検出やガントリ回転部の初期角度の設定等を
目的としたイニシャライズ処理が、自動的あるいはオペ
レータの指示により行われるのが一般的である。このイ
ニシャライズ処理によって設定される初期角度が一定で
ある場合にも同様の問題を生じる。場合によっては、シ
ステムの電源をONにしたものの、一度もスキャンを実
施することなく終日ないし数日間にわたって放置する可
能性もあるからである。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされても
のであり、ガントリ回転部に対して給電を行うスリップ
リングの変形、損傷を軽減することのできるX線CTシ
ステムにおけるガントリ装置およびその制御方法を提供
することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、例えば本発明のX線CTシステムにおけるガントリ
装置は、以下の構成を備える。すなわち、X線発生源
と、被検体を位置させる空洞部を介して該X線発生源か
ら放射されたX線を検出するX線検出部とを有するガン
トリ回転部を備える、X線CTシステムにおけるガント
リ装置であって、前記ガントリ回転部の回転停止時にお
ける回転角を検出する検出手段と、前記検出手段で検出
された前記回転角に応じた前記ガントリ回転部の初期回
転角を設定する設定手段と、前記設定手段で設定された
前記初期回転角まで前記ガントリ回転部を回転させる制
御手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施形態に
ついて詳細に説明する。
【0012】図1は、実施形態のX線CTシステムのブ
ロック構成図である。図示のように本システムは、被検
体へのX線照射と被検体を透過したX線を検出するため
のX線検出機構を一体的に取り付けるガントリ装置10
0と、ガントリ装置100に対して各種動作設定を行う
とともに、ガントリ装置100から出力されたデータに
基づいてX線断層像を再構成し、表示する操作コンソー
ル200により構成されている。
【0013】ガントリ装置100は、その全体の制御を
つかさどるメインコントローラ1をはじめ、以下の構成
を備える。
【0014】2は操作コンソール200との通信を行う
ためのインタフェース、3はテーブル12上に横たえた
被検体(患者)を搬送するための空洞部を有し、回転可
能に支持されているガントリ回転部であり、その内部に
は、X線発生源であるX線管4(X線管コントローラ5
により駆動制御される)、X線の照射範囲を画定するた
めのスリットを有するコリメータ6、コリメータ6のX
線照射範囲を画定するスリット幅の調整用モータである
モータ7a(その駆動はコリメータコントローラ7によ
り制御される)、そして、被検体を透過したX線を検出
するX線検出部8が設けられている。
【0015】X線管4およびコリメータ6とX線検出部
8とは、互いに空洞部分を挟んで、すなわち、被検体を
挟んで対向する位置に設けられ、その関係が維持された
状態でガントリ回転部3の回転運動によって被検体のま
わりを回転するようになっている。この回転運動は、モ
ータコントローラ11からの駆動信号により駆動される
回転モータ10によって行われる。また、被検体を乗せ
るテーブル12は、図面に垂直な方向への搬送がなされ
るが、その搬送動作は、テーブルモータコントローラ1
4からの駆動信号により駆動されるテーブルモータ13
によって行われる。
【0016】9はX線検出部8で得た透過X線より得ら
れる投影データを収集するデータ収集部、15はガント
リ回転部3の回転角度を検出するための、アブソリュー
ト型のロータリーエンコーダである。
【0017】メインコントローラ1は、インタフェース
2を介して受信した各種コマンドやロータリーエンコー
ダ15からの出力パルスを受信してその解析を行い、そ
れに基づいて上記のX線管コントローラ5、コリメータ
コントローラ7、モータコントローラ11、テーブルモ
ータコントローラ14、そして、データ収集部9に対
し、各種制御信号を出力することになる。また、メイン
コントローラ1は、データ収集部9で収集された投影デ
ータを、インタフェース2を介して操作コンソール20
0に送出する処理も行う。
【0018】操作コンソール200は、いわゆるワーク
ステーションであり、図示するように、装置全体の制御
をつかさどるCPU51、ブートプログラム等を記憶し
ているROM52、主記憶装置として機能するRAM5
3をはじめ、以下の構成を備える。
【0019】HDD54は、ハードディスク装置であっ
て、ここにOSのほか、ガントリ装置100に各種指示
を与えたり、ガントリ装置100より受信したデータに
基づいてX線断層像を再構成するための診断プログラム
が格納されている。また、VRAM55は表示しようと
するイメージデータを展開するメモリであり、ここにイ
メージデータ等を展開することでCRT56に表示させ
ることができる。57および58は、各種設定を行うた
めのキーボードおよびマウスである。また、59はガン
トリ装置100と通信を行うためのインタフェースであ
る。60は日付、時計情報を管理するカレンダである。
【0020】実施形態におけるX線CTシステムの構成
は概ね上記の通りであるが、次にガントリ回転部3の機
構について図2および図3を用いて、詳しく説明する。
【0021】図2および図3において、21はフロア上
に置かれるベースであり、22はベース1に対して前後
方向に傾斜可能な設けられたサブベースである。23は
サブベース22に設けられた固定ケーシングであり、ガ
ントリ回転部3はこの固定ケーシング23に対して回転
可能に支持されている。また、回転モータ10はサブベ
ース22に設けられ、ベルト24を介してガントリ回転
部3の回転駆動を行う。
【0022】上記した図1にも示したとおり、ガントリ
回転部3内には、X線管4、X線検出部8、コリメータ
9およびモータ7aが含まれる(ただしモータ7aの図
示は省略)。
【0023】また、15aはロータリーエンコーダ15
のスリット円盤(符号盤)であり、図示の如くガントリ
回転部3に取り付けられているので、ガントリ回転部3
の回転とともに回転することになる。
【0024】ガントリ回転部3にはさらに、スリップリ
ング30が取り付けられている。スリップリングは、先
述したとおり、一般には、径の異なるリングが複数個、
同心円状に取り付けられた円環状の導電体であって、回
転電極としての役割を果たすものである。そして、この
スリップリング30には、導電体であって静止電極とし
ての役割を果たす板バネ形状のブラシがそのバネ力を利
用して押圧接触している(ただし図示は省略してい
る)。これによってガントリ回転部3に内蔵されている
X線管4やX線検出部8等との信号の受け渡しおよび給
電が行われる。
【0025】上記構成において、実際にX線断層像を再
構成する場合には、回転モータ10によってガントリ回
転部3を回転させ、なおかつ、X線管4を駆動し、各回
転の回転位置における被検体40を透過して減衰したX
線をX線検出部8により検出することを繰り返す。この
一連の動作がスキャンとよばれるものである。操作コン
ソール200は、X線検出部8より検出して得た各回転
位置における透過X線の強度に関するデータ(投影デー
タ)を受信し、算術演算を行うことで被検体40のX線
断層像を再構成することになる。
【0026】次に、ロータリーエンコーダ15におけ
る、スリット円盤15aを用いたガントリ回転部3の回
転角度の検出機構について、図4に示したロータリーエ
ンコーダ15の概観斜視図を用いて説明する。
【0027】図示のように、ガントリ回転部3に取り付
けられているスリット円盤15aには、所定数(例えば
360個)のスリットが等間隔に形成されている。151
はレーザ光を発生する発光ダイオード、152は発光ダ
イオード151からのレーザ光の拡散を調整するための
コリメーションレンズ、そして、153はスリット円盤
15aのスリットを通過したレーザ光を検出するフォト
ダイオードである。
【0028】この構成により、発光ダイオード151か
らレーザ光を発光させながらスリット円盤15aが回転
を始めると、スリット円盤15aのスリットを通過した
レーザ光が間欠的にフォトダイオード153に入射す
る。これによって、スリット円盤15aの回転速度に応
じたフォトダイオード153の出力パルスを得ることが
できる。この出力パルスの立ち上がりを計数することで
スリット円盤15aの回転量、すなわちガントリ回転部
3の回転量を測定することが可能である。
【0029】また、スリット円盤15aの側面には図示
の如くドグ(基準位置を示す突起体)15bと、そのド
グ15bを検出するための検出素子155が設けられて
いる。この検出素子155は回転中にドグ15bと接触
することで、これまでガントリ回転部3が停止していた
ときの角度、すなわち、ガントリ回転部3の回転始動前
の角度の検出に用いられ、接触によって回転運動の邪魔
にならないように、検出子は針状の弾性部材とすること
が望ましい。
【0030】例えば、X線管4がガントリ回転部3にお
いて真上に位置するとき、すなわち、ドグ15bが真上
に位置するとき、を0°とし、当該定めた0°に対して
検出素子155が180°の位置に設けられているとす
る。そして、ガントリ回転部3の回転を開始し、ドグ1
5bが検出素子155に接触したことが検出されるまで
の間にフォトダイオード153より出力されたパルス数
を計数すればよい。
【0031】例えば、スリット円盤15aに360個のス
リットが等間隔に形成されている場合には、1°回転す
ると1出力パルスが得られることになる。したがって、
ガントリ回転部3の回転開始からドグ15bが検出素子
155で検出されるまでの間に出力されたパルス数が13
5であった場合には、 180−135=45 となり、回転始動直前のX線管4は45°の位置にあった
判断することができる。
【0032】なお、このように回転部における1の基準
位置を検出するための手段は、上記のドグを用いるもの
に限定されるものではないことは理解されよう。ドグの
かわりにそのスリップリング15aの側面に1の基準ス
リットを形成するとともに、回転中にスリップリング1
5aの側面にレーザ光を照射してその照射光を検出する
ための、上記151、152、および153と同様の機
構を設け、その基準スリットを検出するような構成とし
てもよいであろう。
【0033】さて、先述したとおり、従来、ガントリ回
転の停止時には、ガントリ回転部3は一定の回転角度
(例えば、0°、X線管4がガントリ回転部3において
真上にくる位置)で停止するように制御されていた。こ
のように常に一定の回転角度でガントリ回転部3を停止
することは、スリップリング30とブラシとは常に同じ
位置で接触した状態で停止することになる。この場合、
放電現象等による当該電極接触部の変形、損傷等を生じ
ることがある。この回転停止が長期間(例えば一日以
上)に及ぶ場合には問題は顕著となり、変形、損傷が徐
々に広がって、回転中の異音発生や給電の際の電極部接
触不良等の問題を引き起こす。
【0034】かかる観点より実施形態では、ガントリ回
転部3の停止位置を常に一定にすることを回避して、適
度に変化させるで電極接触部の変形、損傷等を生じにく
くする。
【0035】本実施形態では、まず、スキャン終了後の
ガントリ回転部3の停止時の回転角を、例えば当該スキ
ャンを行った日に応じて変化させる。スキャンを行う日
付は、スキャン開始の指示を行う操作コンソール200
におけるカレンダ60より取得することができる。
【0036】図5は、実施形態におけるスキャンに係る
処理の概要を示すフローチャートである。フローチャー
トは、操作コンソール200で行う処理と、ガントリ装
置100で行う処理とに分けて描かれている。
【0037】まず、操作コンソール200において電源
を投入すると、操作コンソール200がブートを開始し
て使用可能状態となる(ステップS501)。その後、
オペレータは操作コンソール200において、スキャン
開始位置および終了位置、スライス厚等の、スキャン計
画を立てる(ステップS502)。
【0038】スキャン計画を終えると、オペレータはス
キャン実行指示を出すことができる(ステップS50
3)。スキャン実行指示にかかるスキャン実行コマンド
は、スキャン計画の各項目および、カレンダ60より読
み出した日付d(当該日付が例えば1月15日であれば
15)をパラメータとすることができる。
【0039】そして、操作コンソール200は、ガント
リ装置100より転送されてきた投影データに基づきX
線断層画像を再構成し(ステップS504)、CRT5
6に表示出力することになる(ステップS505)。最
後に、オペレータは電源をOFFにして作業を終了す
る。
【0040】一方、ガントリ装置100では、ステップ
S501での電源投入に応じてガントリ装置100の電
源もONとなり、所定のイニシャライズ処理が行われる
(ステップS551)。その後、上記した操作コンソー
ル200からのスキャン実行コマンド(ステップS50
3)を受けて、スキャンを実施する(ステップS55
2)。データ収集部9で収集された投影データは1スキ
ャンを終了する度に、メインコントローラ1およびイン
タフェース2を介して操作コンソール200に転送され
る。
【0041】スキャンを終了すると、ステップS553
に進み、メインコントローラ1は、ガントリ回転部3の
停止角度を決定する。実施形態においては、ガントリ回
転部3の停止角度は、定数D(例えば40)から当該日
付(スキャン実行コマンドの日付パラメータより得られ
る)の値を減じた値、すなわち、D−d、とすることが
できる。
【0042】このようにスキャンを実行した日付によっ
てガントリ回転部3の停止角度が変化するので、スリッ
プリング30とブラシとは長期間(一日ないし数日以
上)同じ位置で接触した状態にあることを回避し、これ
によって、電極接触部の変形、損傷等の発生を減少させ
ることができる。
【0043】ところで、日付は1から31までの値をと
りうるから、上記した定数Dを40とした場合には、ガ
ントリ回転部3の停止角度D−dは、9°から39°ま
での角度値を取りうることになる。Dの値や、停止角度
のとりうる範囲をこれに限定するものではないが、この
程度の値とすることで、X線管4は常にガントリ回転部
3の上方に位置することになる。このことは、熱排気効
率の点で望ましいものである。ガントリ装置内の排気口
は天井側に設けられるの普通であるうえ、X線管4がガ
ントリ回転部3内で下方に位置したままの状態ではX線
検出部8等に高熱を与えて悪影響を及ぼす可能性がある
からである。
【0044】なお、上記したガントリ回転部3の停止角
度は、当該日付に依存させるようにしたものであった
が、これ以外に、例えば所定範囲内のランダム値を発生
させて、その値に応じた角度としてもよい。
【0045】また、X線CTシステムにおいては従来よ
り、最後のスキャンから所定時間(例えば2時間)以上
経過している場合には、X線管の寿命を延ばすために被
検体を載置せずにX線照射を行わせる、いわゆるウォー
ムアップスキャンを一般的に行うことが可能である。
【0046】上記図5のフローチャートでは、通常のス
キャンを行うものについて説明したが、ウォームアップ
スキャンにも同様に適用することができることはいうま
でもない。
【0047】ところで、上記した処理によって、ステッ
プS506で電源をOFFにしたとき、停止しているガ
ントリ回転部3の回転角度は一定ではないことになる。
したがって、次に電源を投入したときは、ガントリ回転
部3はどの角度で停止していたのかがメインコントロー
ラ1にとっては未知となる。このため、後続の処理をス
ムーズに進めるためにも、ステップS551のイニシャ
ライズ処理において、停止しているガントリ回転部3の
回転角度を測定し、合理的な既知の回転角度に移動(回
転)しておくことが望ましい。その回転角度は一定であ
ってもよい。しかし、システムの電源をONにしたもの
の、そのまま一度もスキャンを行うことなく一日を終
え、そのまま電源をOFFにした場合には、次に電源を
ONにしたときには再び当該一定の回転角度が初期角度
となる。結果としてスリップリング30とブラシとは長
時間同じ位置で接触した状態を回避することができな
い。
【0048】このような問題が生じうることに鑑みて、
本実施形態の上記ステップS551におけるイニシャラ
イズ処理は例えば、図6に示すフローチャートに従って
行われる。
【0049】まず、メインコントローラ1は、モータコ
ントローラ11に対してガントリ回転部3の回転駆動を
指示する(ステップS601)。これによって回転モー
タ10が駆動してガントリ回転部3が回転する(ステッ
プS602)。この回転中、ステップS603におい
て、検出素子155でドグ15bが検出されたか否かが
監視される。検出されるまでステップS602のガント
リ回転を継続する。検出素子155でドグ15bが検出
されると、ステップS604に進み、ガントリ回転部3
の回転開始からドグ15bが検出されるまでのフォトダ
イオード153の出力パルス数をカウントし、このイニ
シャライズ処理開始前に、停止していたガントリ回転部
3の回転角度xを算出する(ステップS604)。フォ
トダイオード153の出力パルス数をカウントすること
で回転開始時のガントリ回転部3の回転角度を求めるこ
とができることは上述したとおりである。
【0050】そして、ガントリ回転部3の初期回転角度
yを、例えば、y=Q−x(ただしQは定数、例えばQ
=360)として設定し(ステップS605)、その角度
yまでガントリ回転部3を回転させ、その位置で停止す
る(ステップS606)。
【0051】このようにすることで、少なくとも電源を
ONにする度に、前回電源をOFFにしたときとは異な
る角度の、初期角度に設定することができ、スリップリ
ング30とブラシとは長時間同じ位置で接触した状態を
回避することができるようになる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガントリ回転部に対して給電を行うスリップリングの変
形、損傷を軽減することのできるX線CTシステムにお
けるガントリ装置およびその制御方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるX線CTシステムのブロック
構成図である。
【図2】実施形態におけるX線CTシステムにおけるガ
ントリ装置の正面図である。
【図3】実施形態におけるX線CTシステムにおけるガ
ントリ装置の側面断面図である。
【図4】実施形態におけるロータリーエンコーダの概観
斜視図である。
【図5】実施形態におけるスキャンに係る処理の概要を
示すフローチャートである。
【図6】実施形態におけるX線CTシステムにおけるガ
ントリ装置のイニシャライズ処理を示すフローチャート
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿津 克巳 東京都日野市旭が丘4丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 (72)発明者 森武 正浩 東京都日野市旭が丘4丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 Fターム(参考) 4C093 AA22 BA03 CA35 CA38 EC44 EC60 FA44 FA55

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線発生源と、被検体を位置させる空洞
    部を介して該X線発生源から放射されたX線を検出する
    X線検出部とを有するガントリ回転部を備える、X線C
    Tシステムにおけるガントリ装置であって、 前記ガントリ回転部の回転停止時における回転角を検出
    する検出手段と、 前記検出手段で検出された前記回転角に応じた前記ガン
    トリ回転部の初期回転角を設定する設定手段と、 前記設定手段で設定された前記初期回転角まで前記ガン
    トリ回転部を回転させる制御手段と、 を備えることを特徴とするX線CTシステムにおけるガ
    ントリ装置。
  2. 【請求項2】 前記設定手段は、 前記初期回転角を、所定の定数から前記検出手段で検出
    された前記回転角の値を減じた値として設定することを
    特徴とする請求項1に記載のX線CTシステムにおける
    ガントリ装置。
  3. 【請求項3】 X線発生源と、被検体を位置させる空洞
    部を介して該X線発生源から放射されたX線を検出する
    X線検出部とを有するガントリ回転部を備える、X線C
    Tシステムにおけるガントリ装置の制御方法であって、 前記ガントリ回転部の回転停止時における回転角を検出
    する検出工程と、 前記検出工程で検出された前記回転角に応じた前記ガン
    トリ回転部の初期回転角を設定する設定工程と、 前記設定工程で設定された前記初期回転角まで前記ガン
    トリ回転部を回転させる制御工程と、 を有することを特徴とするX線CTシステムにおけるガ
    ントリ装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記設定工程は、 前記初期回転角を、所定の定数から前記検出工程で検出
    された前記回転角の値を減じた値として設定することを
    特徴とする請求項3に記載のX線CTシステムにおける
    ガントリ装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 前記一連の工程は、システムの電源投入
    に伴って行われることを特徴とする請求項3に記載のX
    線CTシステムにおけるガントリ装置の制御方法。
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