JP3980134B2 - ポジトロン断層撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポジトロン断層撮像装置に関し、特に、同一被検体の同一断面をスキャンしたトランスミッションスキャンデータとエミッションスキャンデータとの関連付けを自動的に行うポジトロン断層撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のポジトロン断層撮像装置では、まず、放射性同位元素を含む薬剤(以下、「放射性薬剤」と記す)を注入する前に、たとえば、棒状もしくは平板状の容器の放射性同期元素(ラジオアイソトープ,RI)を封入した放射線源を被検体の周囲に回転させて、当該被検体を透過したガンマ線量を計測するいわゆるトランスミッション撮影を行い、被検体のガンマ線透過分布のデータ(トランスミッションスキャンデータ)の計測を行う。
【0003】
次に、被検体に放射性薬剤を投与し、この放射性薬剤から放射される放射線分布を被検体の周囲に配置したリング状検出器で計測するいわゆるエミッション撮影を行い、被検体に投与した放射性薬剤の分布のデータ(エミッションスキャンデータ)の計測を行う。この時の被検体の計測位置は、前述のトランスミッション撮影時の計測位置と同じとする必要があるので、一般的には、トランスミッション撮影の後に、直ちに被検体に放射性薬剤を投与してエミッション撮影を行っていた。
【0004】
この後、トランスミッションスキャンデータに基づいて、エミッションスキャンデータにおける被検体のガンマ線吸収の補正を行い、この補正後のエミッションスキャンデータから被検体の断層像を再構成していた。このように、被検体の断層像を再構成する場合には、少なくとも1回分のトランスミッションスキャンデータと、このデータと同じ位置のエミッションスキャンデータとを計測する必要があった。
【0005】
前述したトランスミッション撮影およびエミッション撮影時において計測したトランスミッションスキャンデータおよびエミッションスキャンデータは、各計測時に、検者である作業者が各医療施設ごとに設定したあるいは作業者自身が予め決めた取り決めに基づいてファイル名を指定することによって、当該ポジトロン断層撮像装置を構成する情報処理装置の外部記憶装置に格納していた。したがって、計測値から断層像を再構成する場合においても、作業者が該当する被検体の計測値を格納したファイル名を情報装置に入力し指定することによって、当該被検体の断層像を再構成していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、従来のポジトロン断層撮像装置では、当該装置を操作する検者自身がトランスミッションスキャンデータおよびエミッションスキャンデータからなる計測データを管理しなければならず、このときの管理方法も検者が各計測データを格納するときのファイル名を関連がある名前とすることによって、それぞれの計測データの関連付けを行っていた。すなわち、従来のポジトロン断層撮像装置では、検者自身が格納時の各計測データの種別,被検体ごとの区分け,および、計測位置の違いの管理を行う必要があると共に、断層像の再構成時においても、これらの違いに基づいたファイルの管理を行う必要があったので、検者にかかる負担が大きくなってしまうという問題があった。
【0007】
また、計測データの管理は、基本的に検者の管理にまかされるという形態となっていたので、検者が断層像の再構成時において、トランスミッションスキャンデータとエミッションスキャンデータとの組み合わせを取り違えてしまい、医師等が正常な診断を行うことができないという問題があった。
【0008】
さらには、被検体の検査が全て終了した場合、これらの計測データは磁気テープや光ディスク等の長期保存用の記憶装置に格納しておき、必要に応じて、これらの格納装置から必要となる部分のデータのみを読み出して使用していたので、トランスミッションスキャンデータとエミッションスキャンデータとの組み合わせが不明となる、あるいは、再構成によって得られた断層像がどの計測データから再構成したものであるかが不明となってしまう等の問題があった。
【0009】
本発明の目的は、測定時における検者にかかる負担を軽減することが可能なポジトロン断層撮像装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、複数のスキャンデータの内から同一被検体の同一断面のトランスミッションスキャンデータとエミッションスキャンデータとを容易に識別することが可能なポジトロン撮像装置を提供することにある。
【0011】
本発明のその他の目的は、医師の診断精度を向上することが可能なポジトロン撮像装置を提供することにある。
【0012】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
【0014】
(1)被検体に放射線を照射する放射線源と、該放射線源から照射した放射線あるいは前記被検体に注入した放射性同位元素から放射される放射線で被検体の放射線像を撮像する撮像手段と、前記被検体を所定の測定位置に設定する被検体設定手段と、前記被検体の周囲から放射線を照射して撮像した第1の放射線像と前記被検体に放射性同位元素を注入して撮像した第2の放射線像とから前記被検体の断層像を再構成する再構成手段とを有するポジトロン断層撮像装置において、前記撮像手段に対する前記被検体位置を監視する監視手段と、該監視手段の出力に基づいて、前記第1の放射線像と前記第2の放射線像とが前記被検体の同一断面で撮像した放射線像であるか否かを判定する判定手段とを具備し、前記再構成手段は、該判定手段が前記第1の放射線像と第2の放射線像とが前記被検体の同一断面で撮像した放射線像と判定した場合に前記被検体の断層像を再構成する。
【0015】
(2)前述した(1)に記載のポジトロン断層撮像装置において、前記監視手段は、前記撮像手段の撮像領域内に前記被検体が存在するか否かを検知する存在検知手段と、前記被検体設定手段に前記被検体が設定されているか否かを検出する設定位置検知手段と、前記被検体設定手段の移動を検知する移動検知手段との内の少なくとも1以上の手段からなることを特徴とするポジトロン断層撮像装置。
【0016】
(3)前述した(1)もしくは(2)に記載のポジトロン断層撮像装置において、前記第1および第2の放射線像を格納する格納手段と、前記第1および第2の放射線像を前記格納手段に格納する際に、前記判定手段の判定結果に基づいて、当該放射線像が同一の被検体の同一断面で撮像した放射線像であるか否かを示す識別情報を付与する手段とを具備する。
【0017】
前述した(1)の手段によれば、放射線像の撮像時には、第1の放射線像の撮像であるトランスミッションスキャンの開始から第2の放射線像の撮像であるエミッションスキャンの終了までの期間に、被検体の移動すなわち計測位置の変動があったか否かを監視手段が監視し、第1および第2の放射線像から被検体の断層像を再構成する場合には、監視手段の出力に基づいて、まず、判定手段がこれらの第1の放射線像と第2の放射線像とが同一被検体の同一断面の放射線像であるかを判定し、同一であると判定された場合に、再構成手段がこれらの放射線像から被検体の吸収による影響を補正したエミッションスキャンデータを生成した後、この補正後のエミッションスキャンデータから断層像を再構成するので、検者が第1の放射線像と第2の放射線像とが同一被検体の同一断面の放射線像であるか否かを判定すること、すなわち、2枚の放射線像における同一被検体の同一断面であるかを意識することなく断層像を再構成することができる。したがって、検者の負担を軽減することができる。また、同一の被検体の同一断面を撮像したトランスミッションスキャンデータとエミッションスキャンデータとの組合わせを間違えて断層像を再構成してしまうことを防止できるので、医師の診断精度を向上することができる。
【0018】
前述した(2)の手段によれば、撮像手段の撮像領域内に被検体が存在するか否かを検知する存在検知手段、被検体設定手段に被検体が設定されているか否かを検出する設定位置検知手段、および、設定手段の移動を検知する移動検知手段との内の少なくとも1以上の手段から監視手段を構成することによって、容易に被検体の移動を監視できる。さらに、これら3つの検知手段を全て用いて監視手段を構成することによって、監視手段の正確性を増加できる。
【0019】
前述した(3)の手段によれば、撮像手段で撮像した第1および第2の放射線像を格納手段に格納する際に、これらの放射線像が同一の被検体の同一断面で撮像した放射線像であるか否かを示す識別情報を付与することによって、検者が後に被検体の断層像を再構成する際に容易に対となる第1および第2の放射線像を検索することができる。したがって、検者の負担を低減することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、発明の実施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明する。
なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0021】
図1は本発明の一実施の形態のポジトロン断層撮像装置の概略構成を説明するための図であり、101はガントリ,102は寝台,103は計測制御手段(判定手段),104はデータ処理手段(再構成手段),105は操作卓,106は人体検知手段,107は圧力検知手段,108は変位検知手段,109は天板(被検体設定手段),110は第1の状態変化保持手段,111は第2の状態変化保持手段,112は第3の状態変化保持手段,113は磁気ディスク装置を示す。ただし、本実施の形態においては、人体検知手段106と第1の状態変化保持手段110とからなる検知手段(存在検知手段),圧力検知手段107と第2の状態変化保持手段111とからなる検知手段(設定位置検知手段),並びに、変位検知手段108と第3の状態変化保持手段とからなる検知手段(移動検知手段)とによって、図示しない被検体の撮影部位が移動されたか否かを検知する検知手段(監視手段)を構成する。
【0022】
図1において、ガントリ101は周知のガントリであり、内部にリング状の放射線検出器(撮像手段),棒状の容器に放射性同期元素を封入した放射線源を天板109に載置した図示しない被検体の周囲に回転させる回転機構,および、当該ガントリを傾斜させる傾斜機構を有する。
【0023】
寝台102は、たとえば、テーブル片持支持方式の周知の寝台であり、天板109を載置するテーブルの前後送り機構および上下機構を有する。ただし、これらの機構は、図示しない検者の操作卓105からの移動指示および計測制御手段103からの移動指示に基づいて、各機構に設けた周知の電動機構が行う。
【0024】
計測制御手段103は、検者が操作卓105から入力した計測条件に基づいて、ガントリ101の放射線検出器,回転機構および傾斜機構等を制御して、被検体に照射した放射線の透過量の分布(トランスミッションスキャンデータ,第1の放射線像)あるいは被検体に投与した放射性薬剤から放出される放射線の線量分布(エミッションスキャンデータ,第2の放射線像)を計測する手段であり、本実施の形態においては、周知の情報処理装置上で動作するプログラムによって実現する。また、計測制御手段103は、第1〜3の状態変化保持手段110〜112に保持する値(保持データ)の出力および消去(保持データを初期値に設定すること)を制御する。ただし、計測制御手段103は、計測開始時においては第1〜3の状態変化保持手段110〜112を初期値に設定する。さらには、計測制御手段103は、スキャンデータの磁気ディスク装置113への格納、および、当該磁気ディスク装置113からのスキャンデータの読み出し制御を行う。
【0025】
データ処理手段104は、検者の指示に基づいて、計測データの格納手段である磁気ディスク装置113に格納されるトランスミッションスキャンデータとエミッションスキャンデータとを読み出し、該各スキャンデータからエミッションスキャンデータにおける被検体による吸収の影響を補正、および、補正後のスキャンデータから被検体の断層像を再構成する等の周知の画像処理を行う手段であり、本実施の形態においては、情報処理装置上で動作するプログラムによって実現する。
【0026】
操作卓105は周知の操作卓であり、検出器位置へのテーブルの移動および計測条件等の入力を行う。
【0027】
人体検知手段106は、たとえば、ガントリ101の開口部に設けた周知の超音波センサであり、当該開口部に被検体が設定されているか否かを検出し、その結果を第1の状態変化保持手段110に出力する。ただし、この超音波センサは、被検体が設定されている時にはONとなり、設定されていない時にはOFFとなる。また、本実施の形態においては、超音波センサを人体検出手段106としたが、これに限定されることはなく、たとえば、赤外線センサあるいはフォトカプラ等を用いてもよいことはいうまでもない。なお、これらを用いて被検体の有無を検出する方法については、周知の方法を用いることによって可能となるので、詳細は省略する。
【0028】
圧力検知手段107は、たとえば、天板109もしくは当該天板109を設置するテーブルに設けた圧電素子であり、天板109上に被検体が搭載されているか否かを天板109上の加重の変化を検出し、その値を第2の状態変化保持手段111に出力する。
【0029】
変位検知手段108は、たとえば、寝台102の各移動機構に設けた周知のポテンショメータの値からテーブルすなわち天板109が移動しているか停止しているかを検知する手段であり、その検知結果は第3の状態変化保持手段112に出力する。また、変位検出手段108の出力は、移動中すなわちポテンショメータの値が変化している時には“0”(“Low”レベル)を出力し、一方、ポテンショメータの値が予め設定した所定時間内で変化がない時には“1”(High”レベルを出力する。ただし、本実施の形態においては、ポテンショメータによってテーブルの移動を検知するという構成としたが、これに限定されることはなく、たとえば、テーブルの移動機構に設けた電動機構のモータの回転パルスを検出する構成としてもよいことはいうまでもない。
【0030】
天板109は周知の天板であり、寝台102のテーブル上に配置される。
【0031】
第1の状態変化保持手段110は、たとえば、周知のラッチ回路からなる手段であり、人体検知手段106から入力された値(ON/OFF)に基づいて、ONすなわち被検体が天板109上に載っている場合には“1”(“High”レベル)、OFFすなわち被検体が載っていない場合には“0”(”Low”レベル)を計測制御手段103に出力する。ただし、この第1の状態変化保持手段110は、片側方向の変化である入力がONからOFFに変化した場合のOFF状態に相当する出力値“0”を保持する。ただし、第1の状態変化保持手段110の初期値は“1”である。
【0032】
第2の状態変化保持手段111は、たとえば、周知の電圧監視回路と周知のラッチ回路とからなる手段であり、圧力検知手段107の検知出力の電圧変化を電圧監視回路が監視し、その結果をラッチ回路がラッチして計測制御手段103に出力する。このとき、電圧監視回路は圧力検知手段107が予め設定した電圧以上すなわち圧力検知手段107に荷重がかかっている時には“1”(“High”レベル)を出力し、設定した電圧値以下すなわち荷重がかかっていない時には“0”(“Low”レベル)を出力する。一方、ラッチ回路は、前述の第1の状態変化保持手段110と同様に、片側方向の入力変化すなわち電圧監視回路出力が“1”から“0”に変化した場合の“0”を保持して、その値を出力する。ただし、この第2の状態変化保持手段111の初期値も“1”である。
【0033】
第3の状態変化保持手段112は、前述した第1の状態変化保持手段110と同様にラッチ回路からなる手段であり、変位検知手段108の出力の変化をラッチして計測制御手段103に出力する。ここで、変位検知手段108は天板109すなわちテーブルが停止中もしくは移動中かによって“0”,“1”を出力するので、当該第3の状態変化保持手段112も前述した第2の状態変化保持手段111と同様に、片側方向の入力変化すなわち変位検知手段108の出力値が“1”から“0”に変化した場合の“0”を保持して、その値を出力する。ただし、この第3の状態変化保持手段112の初期値も“1”である。
【0034】
磁気ディスク装置113は、計測制御手段103から出力されたトランスミッションスキャンデータおよびエミッションスキャンデータを格納しておく周知の格納手段であり、たとえば、光ディスク装置、光磁気ディスク装置および磁気テープ装置等でもよいことは言うまでもない。
【0035】
次に、図2に本実施の形態のポジトロン断層撮像装置の計測制御手段の動作を説明するための動作フローを示し、以下、図2に基づいて図1のポジトロン断層撮像装置の動作を説明する。
【0036】
本フローの開始は図示しない検者の計測開始指示となるので、まず、検者は図示しない被検体を天板109上に載置する。次に、検者は操作卓105から寝台102のテーブルの移動を指示することによって、ガントリ1の計測部すなわち放射線検出器の検出範囲内に被検体の計測部位を移動させることによって、計測準備を終了する。
【0037】
ここで、検者が操作卓105から計測指示(トランスミッションスキャンとエミッションスキャンの同時計測の指示)を行うことによって、本フローの開始となる。
【0038】
まず、計測制御手段103は、第1〜3の状態変化保持手段110〜112を初期値にリセットする(ステップ201)。
【0039】
次に、計測制御手段103は、トランスミッションスキャンとして、被検体の周囲360°にたとえば棒状の容器の放射性同期元素(ラジオアイソトープ,RI)を封入した放射線源を回転させながら、被検体を透過したX線量を図示しない放射線検出器で計測する(ステップ202)。
【0040】
この計測が終了したならば、計測制御手段103は、この計測データいわゆるトランスミッションスキャンデータを磁気ディスク装置113に出力し、この計測データを格納する。このとき、計測制御手段103は、たとえば、トランスミッションスキャンデータを格納する時のファイル内に、識別コード(識別情報)として予め設定した英数字の組み合わせから番号を付与する(ステップ203)。また、計測制御手段103は、このとき、検者が被検体にRIを投与するために一時停止となる。
【0041】
ここで、検者が被検体にRIを投与した後に操作卓105からRIの投入終了の指示すなわち計測の再開の指示をしたならば、計測制御手段103は、被検体に投与したRIから放射される放射線の計測(エミッションスキャン)を行う(ステップ204)。
【0042】
エミッションスキャンが終了したならば、計測制御手段103は、まず、被検体が天板109の上で動いたかを監視するセンサである第1〜3の状態変化保持手段110〜112の出力が全て“0(ゼロ)”であるか否か、すなわち、計測開始からエミッションスキャンデータの計測が終了するまでの間に被検体が動いたかを検査する(ステップ205)。
【0043】
このステップ205で、全ての状態監視手段110〜112の出力が“0(ゼロ)”であったならば、計測制御手段103は、計測データであるエミッションスキャンデータにステップ202で付与した識別コードと同じ識別コードを付与し、このデータを磁気ディスク装置113に格納する。この場合の識別コードの付与方法も、前述のステップ202における識別コードの付与方法と同様に、たとえば、エミッションスキャンデータを格納する時のファイル内に、識別コードとして予め設定した英数字の組み合わせから番号を付与する(ステップ206)。
【0044】
ここで、検者が計測の終了および被検体の断層画像の表示を指示したならば(ステップ207)、計測制御手段103は、磁気ディスク装置113内を検索して、指示されたトランスミッションスキャンデータと、該トランスミッションスキャンデータの識別コードと同一の識別コードを有するエミッションスキャンデータとを読み出し、このスキャンデータをデータ処理手段104に出力する(ステップ208)。
【0045】
ここで、データ処理手段104は、トランスミッションスキャンデータに基づいてエミッションスキャンデータにおける被検体の吸収による影響を補正した後、この補正後のスキャンデータに基づいて、被検体の再構成画像を再構成し、その再構成画像を図示しない表示装置に出力した後(ステップ209)、計測の終了となる。
【0046】
一方、ステップ207において、検者が再計測を指示したならば、再計測内容に基づいて、計測制御手段103は、ステップ201における第1〜3の状態変化保持手段110〜112のリセットからの再計測、あるいは、ステップ204におけるエミッションスキャンからの再計測を行う。
【0047】
また、前述したステップ205において、第1〜3の状態保持手段110〜112の内のいずれか1以上の出力が“1”であったならば、計測制御手段103は、トランスミッションスキャンの開始時からエミッションスキャンの終了時までの間に被検体の移動があったものとして、このエミッションスキャンデータを磁気ディスク装置113に格納する際の識別コードを前述したトランスミッションスキャンとは異なる英数字からなる所定の識別コードを選択し付与する(ステップ210)。
【0048】
ここで、検者による断層画像の再構成の指示があった場合には、計測制御手段103は、磁気ディスク装置113からトランスミッションデータを検索してデータの一覧を表示し、検者に吸収補正処理に使用するトランスミッションデータを1つ選択させてから、断層画像再構成までの一連の処理を行う。なお、吸収補正なしで再構成する場合には、トランスミッションデータを選択しなくてもよい。
【0049】
次に、図3にトランスミッションスキャン時の動作を説明するための図を示し、以下、図3に基づいて、トランスミッションスキャンについて説明する。
【0050】
図3から明らかなように、トランスミッションスキャンでは、被検体302の周囲を囲むように配置された放射線検出器301の内に撮影部位が位置するように、テーブルすなわち天板109を移動させる。
【0051】
この後、被検体302の周囲に、たとえば、図3に示す棒状の容器のRIを封入した放射線源303を回転させながら、被検体302を透過した放射線量を放射線検出器301で計測するすることによって、エミッションスキャンデータを構成するための被検体302の放射線吸収分布を表すトランスミッションスキャンデータを計測する。
【0052】
以上説明したように、本実施の形態のポジトロン断層撮像装置では、トランスミッションスキャンの開始からエミッションスキャンの終了までの期間に、被検体302の移動すなわち計測位置の変動があったか否かを、ガントリ101の開口部に設けた人体検知手段106と第1の状態保持手段110とからなる検知手段、天板109に設けた圧力検知手段107と第2の状態保持手段111とからなる検知手段、および、変位検知手段108と第3の状態保持手段112とからなる検知手段の合計3個の検知手段で監視すると共に、同一の被検体の同一断面を撮像(スキャン)したトランスミッションスキャンデータとエミッションスキャンデータとを示す識別コードを各スキャンデータに付与し、計測制御手段103が計測時において、3つの検知手段の全てが計測中の被検体302の動きを検出しなかった場合に、トランスミッションスキャンデータとエミッションスキャンデータとに同一の識別コードを付与して、磁気ディスク装置113に格納し、再構成画像の生成等のスキャンデータの読み出し時には、計測制御手段103は、この各スキャンデータの付与した識別コードに基づいて、トランスミッションスキャンデータとエミッションスキャンデータとを磁気ディスク装置113から読み出すことによって、常に、同一被検体の同一断面のスキャンデータを容易に読み出すことができる。したがって、測定時における検者の負担を軽減することができる。また、同一の被検体の同一断面を撮像したトランスミッションスキャンデータとエミッションスキャンデータとの組合わせを間違えて断層像を再構成してしまうことを防止できるので、医師の診断精度を向上することができる。
【0053】
なお、本実施の形態においては、識別コードの付与方法を、各データのファイル名に識別コードとして予め設定した英数字の組み合わせから番号を付与することとしたがこれに限定されることはなく、たとえば、各データファイルの先頭もしくは最後尾にこの識別コードを格納しておき、計測制御手段103がこのデータファイルを読み込む時にこの識別コードを参照することによって、トランスミッションスキャンデータとエミッションスキャンデータとの一致を判断する構成としてもよい。
【0054】
また、本実施の形態においては、被検体の移動を3つの検出手段で監視する構成としたが、これに限定されることはなく、この3つの検出手段を1つ以上用いて被検体の移動を監視してもよいことは言うまでもない。ただし、3つの検出手段で被検体の移動を監視した方が監視制度を向上できることは言うまでもない。
【0055】
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0056】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
【0057】
(1)測定時における検者にかかる負担を軽減することができる。
(2)各計測データのごとの相違を容易にファイル名に生かすことができる。
(3)医師の診断精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のポジトロン断層撮像装置の概略構成を説明するための図である。
【図2】本実施の形態のポジトロン断層撮像装置の計測制御手段の動作を説明するための動作フローである。
【図3】トランスミッションスキャン時の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
101 ガントリ
102 寝台
103 計測制御手段
104 データ処理手段
105 操作卓
106 人体検知手段
107 圧力検知手段
108 変位検知手段
109 天板
110 第1の状態変化保持手段
111 第2の状態変化保持手段
112 第3の状態変化保持手段
113 磁気ディスク装置
301 放射線検出器
302 被検体
303 放射線源

Claims (1)

  1. 被検体に放射線を照射する放射線源と、該放射線源から照射した放射線あるいは前記被検体に注入した放射性同位元素から放射される放射線で被検体の放射線像を撮像する撮像手段と、前記被検体を所定の測定位置に設定する被検体設定手段と、前記被検体の周囲から放射線を照射して撮像した第1の放射線像と前記被検体に放射性同位元素を注入して撮像した第2の放射線像とから前記被検体の断層像を再構成する再構成手段とを有するポジトロン断層撮像装置において、
    前記撮像手段に対する前記被検体位置を監視する監視手段と、該監視手段の出力に基づいて、前記第1の放射線像と前記第2の放射線像とが前記被検体の同一断面で撮像した放射線像であるか否かを判定する判定手段とを具備し、前記再構成手段は、該判定手段が前記第1の放射線像と第2の放射線像とが前記被検体の同一断面で撮像した放射線像と判定した場合に前記被検体の断層像を再構成することを特徴とするポジトロン断層撮像装置。
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