JP4678919B2 - Guiのアプリケーション構築方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はアプリケーション構築におけるGUI画面作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からコンピュータに代表される処理装置(以下、コンピュータとして説明する)に、人間(以下、ユーザという)が指示等を与えやすくするような方法として、GUI(Graphical User Interface)を用いる方法がある。GUIでは、コンピュータは、例えば仮想的なボタン等を有する画面を表示装置に表示する。そして、ユーザがマウス等のポインティングデバイスを使って、表示された画面に基づいて入力する入力指示に対し、コンピュータがイベント(ユーザーからの入力に関する処理)を実行する。また、その処理に伴い、次に表示する画面(以下、遷移画面という)を表示する。つまり、コンピュータとユーザとの対話において、表示した画面(以下、単に画面という)を用いる。そして、このようなGUIを用いた操作環境は、例えば、商品の受発注作業等(以下、これを業務という)をコンピュータに処理させる際にも利用されている。
【0003】
GUIを用いた操作環境を業務に利用しようとすると、その業務に応じた画面をコンピュータに表示させ、ユーザが指示する処理をするようにアプリケーションを構築する必要がある。ここで、アプリケーションを構成する各画面には、画面に関する命令及び処理に関する命令を行う必要がある。処理に関する命令とは、ユーザが意図した入力指示に対してどのような処理を行うかという命令(以下、処理指示という)である。画面に関する命令は、さらに2つの命令に分けることができる。1つは画面を構成する各絵(画像)等を部品(コンポーネント)と考え、これらをどのように配置(レイアウト)し、表示させるかという画面レイアウトに関する命令(以下、レイアウト指示という)である。もう一つは、ユーザがその画面に基づいて起こしたアクションに対し、次にどの画面を表示させ、その際に次画面へのデータをどのように伝達する(渡す)かという命令(以下、遷移画面指示という)である。これらの命令は、通常、アプリケーションの作成者がプログラムとして1つのプログラム内に記述することで行われる。
【0004】
また、画面の開発をより簡単に行うためのツール(手段、装置)が提供されている。このようなツールでは、まず、作成しようとする画面に必要な部品を、統合開発環境(ツール)の開発画面上に表示し、開発画面上で部品を移動させて配置(レイアウト)する。そのレイアウトに基づいて、ツールにより画面のレイアウト指示が作成される。そのため、画面作成者(デザイナ)は、レイアウト指示を順次、テキストエディタで記述するというレイアウト指示の記述ではなく、視覚的にレイアウトしながらレイアウト指示が作成できる。ただ、このようなツールを使った場合でも、作成したレイアウト指示に、ユーザの操作に対する処理指示と遷移画面指示とを追記することで、命令を記述作成することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、より高度なアプリケーションを構築するためには、視覚的、操作的に優れた画面を作成し、また、高度な処理を行わせることが必要となる。そのため、画面レイアウトはより複雑なデザインとなり、処理指示もより高度な指示を行わなければならない。そのため、それぞれに精通した専門家による専業化が要求されている。
【0006】
しかし、従来、これらの命令の記述は、全てひとまとまりに混在して記述するので、それぞれの作業を独立して行うことが困難であった。また、上記のツールを使ったとしても、処理指示と遷移画面指示は追記することとなり、これらの作業は必ず画面のレイアウトが行われた後にしか行えなかった。
【0007】
本出願に係る発明は上記のような課題を解決するためのものであり、画面レイアウト指示と処理指示、遷移画面指示とを開発短縮を図りつつ独立して行うことができる画面設計方法の実現を図るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るGUIのアプリケーション構築方法は、コンピュータ上に表示されたGUI画面を介して入力された操作指示に対して処理又は画面遷移を実行するためのアプリケーションを構築する方法において、画面作成装置が、画面作成者からの指示に基づき、GUI画面を構成する部品である画面部品の配置の作成処理及び画面部品を配置したGUI画面の名前の登録処理を行う工程と、処理実装装置が、実装作成者からの指示に基づき、操作指示に対する処理手順及び画面遷移指示の際のデータ伝達手順の作成処理並びに各手順の名前の登録処理を行う工程と、シナリオ編集装置が、シナリオ作成者からの指示に基づき、操作指示が入力される各画面部品に対して、画面作成装置の処理により登録された遷移先のGUI画面の名前、処理実装装置の処理により登録された処理手順の名前及びデータ伝達手順の名前をそれぞれ関連付ける処理を行うことで、GUI画面に配置する画面部品と操作指示に対する処理手順及び画面遷移指示の際のデータ伝達手順との関連付けを行って作成した画面遷移シナリオを記憶装置に記録する工程とを有する。
本発明においては、アプリケーションを構築するためのGUI画面を作成する際に、画面部品のレイアウトと操作指示に対する処理指示及び画面遷移指示の際のデータ伝達指示の作成とをそれぞれ独立して行う。そして、操作指示が入力される画面部品に対して、画面の名前、処理指示の名前及びデータ伝達指示の名前をそれぞれ関連付けて記録することにより、操作指示が行われたときに参照するためのシナリオを作成する。これにより、本発明によれば、画面のレイアウトは画面作成者が行い、処理指示及びデータ伝達指示の作成は実装者が行い、シナリオ(アプリケーション)作成者がそれらに基づいて画面遷移、処理の指示を関連付けるといった作業を独立に、並列して行いながらアプリケーションを構築することができる。
【0009】
また、本発明においては、操作指示が入力される画面部品に対して、遷移先の画面、処理指示及びデータ伝達指示のそれぞれに付した名前を登録し、関連付けを行う。これにより、レイアウト指示、処理指示及び画面遷移指示をひとまとまりとして記述しなくてもよく、それぞれの独立性を高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施の形態に係るGUI画面作成方法を実現するためのシステムを表すブロック図である。図において、1は画面作成装置である。画面作成装置1は、画面作成者が表示装置に表示された画面構成部品をポインティングデバイスを用いて移動させつつ、視覚的に画面レイアウト作成(以下、画面作成という)するための装置である。ここで、画面構成部品とは、画面を構成するためのボタン、表、文字入力欄等のそれぞれの部品のことである。2は処理実装装置である。処理実装装置2は、イベント発生に対する処理手順を表した処理手順部品及び画面遷移の際の画面間のデータ伝達手順を表したデータ伝達手順部品を作成、変更するための装置である。3はシナリオ編集装置である。シナリオ編集装置3は、画面構成部品、遷移画面名、処理名及びデータ伝達パターン名を関連付けてシナリオ作成者が画面遷移シナリオを作成するためのものである。
【0011】
図2は画面作成装置1、処理実装装置2及びシナリオ編集装置3を実際にハード構成する場合の構成図である。図2では中央計算機101、主記憶装置102、入出力制御装置103、ポインティングデバイス(マウス又はタブレット)104、キーボード105、外部記憶装置106及び表示装置107をシステムバス108(又はこれに類似の機構)で接続した計算機システム100で構成している。また、これに類似するような計算機システムで構成する場合もある。本実施の形態では画面作成装置1、処理実装装置2及びシナリオ編集装置3を別々の装置として扱っている。ただ、これらの装置の違いは、それぞれの機能を図2のようなハード構成の装置に行わせるプログラムの違いだけなので、これらを1つのハード構成の装置に3つの機能を備えるようにすることで実現することもできる。
【0012】
本実施の形態は、画面作成者が画面作成装置1により作成した画面と処理実装者(プログラマ)が処理実装装置2により作成した処理手順及びデータ伝達手順内に含まれているデータ伝達パターンとをシナリオ編集装置3により関連付けようとするものである。そのため、各画面中においてイベントを発生させる画面部品に対し、遷移する画面の名前、処理手順部品の名前及びデータ伝達部品の名前を関連付けていき、それを画面遷移シナリオとして作成する。これによりアプリケーションを構築する。アプリケーション実行時には、画面遷移シナリオを参照しながら、画面遷移、ユーザが指示した処理を行う。これにより、従来、ひとまとまりとして記述していたレイアウト指示、処理指示及び遷移画面指示が部品化されることになり、それぞれが独立性を有し、それぞれの専門家(画面作成者、処理実装者)により作業が行える。また、レイアウトによる画面作成と処理手順作成とが独立して並行に行えるので作業効率がよい。
【0013】
図3は実際に作成した画面の例を表した図である。次にそれぞれの装置を操作してアプリケーションを構築するための画面作成について説明する。まず、画面作成装置1を用いた画面作成について説明する。画面作成者は画面作成装置1を操作して各画面を作成する。各画面の作成には画面部品を用いる。
【0014】
次に処理手順部品及びデータ伝達手順部品の作成について説明する。処理実装者は、処理実装装置2を用いて、処理手順部品及びデータ伝達手順部品を作成又は一部変更を行う。データ伝達手順部品については、最初から手順を作成する必要がなく、アプリケーションの設計者が設計した仕様あわせた形に一部変更するだけでも作成できる。データ伝達手順とは、画面遷移の際に、表示している画面が保持するデータと処理の結果をどのように遷移画面に伝達する(渡す)かを表したものである。データ伝達手順部品は各アプリケーションに対して1つ作成される。ただ、データ伝達手順部品中には、画面遷移の方向(前画面遷移、次画面遷移等)、前画面のデータ利用有無等に応じた複数のデータ伝達パターンが記述される。それぞれのデータ伝達パターンには名前を付しておき、後述するように、シナリオ編集装置3で伝達パターンに応じた関連付けが行われる。
【0015】
シナリオ編集装置3では、画面部品のうち、イベントを発生させる部品(例えば、送信ボタン、登録ボタン等)について遷移画面名、処理名及びデータ伝達パターン名を設定する。画面遷移がない又は処理を伴わない場合には設定を行わない。ただ、自分に遷移するように遷移画面名を設定したり、処理を行わないという処理名を設定したりすることもできる。このようにして、作成した画面間、イベントを発生する入出力部品と処理等を関連付けた設定を行い、業務に必要となる各画面を作成し、アプリケーションを構築する。
【0016】
以上のように本実施の形態によれば、画面作成者が画面作成装置1であらかじめ画面をレイアウトし、処理実装者が処理実装装置で処理手順部品及びデータ伝達手順部品を作成しておき、シナリオ編集装置3において、イベントを発生する表示部品に対して遷移画面名、処理名及びデータ伝達名を関連付け、アプリケーション実行時に参照するための画面遷移シナリオを作成することにより、画面、処理手順部品及びデータ伝達手順部品を画面作成者、処理実装者がそれぞれ独立に並行に作成することができ、作業効率がよくなる。また、それぞれが独立性を有し、それぞれの変更が他に影響を与えることが少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画面作成方法を実現するためのシステムを表すブロック図である。
【図2】画面作成装置1、処理実装装置2及びシナリオ編集装置3を実際にハード構成する場合の構成図である。
【図3】実際に作成した画面の例を表した図である。
【符号の説明】
1 画面作成装置
2 処理実装装置
3 シナリオ編集装置
100 計算機システム
101 中央計算機
102 主記憶装置
103 入出力制御装置
104 マウス又はタブレット
105 キーボード
106 外部記憶装置
107 表示装置
108 システムバス
Claims (1)
- コンピュータ上に表示されたGUI画面を介して入力された操作指示に対して処理又は画面遷移を実行するためのアプリケーションを構築する方法において、
画面作成装置が、画面作成者からの指示に基づき、前記GUI画面を構成する部品である画面部品の配置の作成処理及び前記画面部品を配置した前記GUI画面の名前の登録処理を行う工程と、
処理実装装置が、実装作成者からの指示に基づき、前記操作指示に対する処理手順及び画面遷移指示の際のデータ伝達手順の作成処理並びに各手順の名前の登録処理を行う工程と、
シナリオ編集装置が、シナリオ作成者からの指示に基づき、前記操作指示が入力される各画面部品に対して、前記画面作成装置の処理により登録された遷移先のGUI画面の名前、処理実装装置の処理により登録された前記処理手順の名前及び前記データ伝達手順の名前をそれぞれ関連付ける処理を行うことで、前記GUI画面に配置する前記画面部品と前記操作指示に対する処理手順及び画面遷移指示の際のデータ伝達手順との関連付けを行って作成した画面遷移シナリオを記憶装置に記録する工程と
を有することを特徴とするGUIのアプリケーション構築方法。
Priority Applications (1)
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JP2000242908A JP4678919B2 (ja) | 2000-08-10 | 2000-08-10 | Guiのアプリケーション構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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JP2002055749A JP2002055749A (ja) | 2002-02-20 |
JP4678919B2 true JP4678919B2 (ja) | 2011-04-27 |
Family
ID=18733849
Family Applications (1)
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JP2000242908A Expired - Lifetime JP4678919B2 (ja) | 2000-08-10 | 2000-08-10 | Guiのアプリケーション構築方法 |
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Country | Link |
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Families Citing this family (1)
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JP4358414B2 (ja) * | 2000-08-10 | 2009-11-04 | 株式会社エクサ | アプリケーション構築方法及び実行方法並びにアプリケーション構築装置及びアプリケーション実行システム並びにアプリケーション構築方法を記録した記録媒体及びアプリケーション実行方法を記録した記録媒体 |
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2000
- 2000-08-10 JP JP2000242908A patent/JP4678919B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2002055749A (ja) | 2002-02-20 |
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