JP4678152B2 - 炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子の分散液 - Google Patents

炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子の分散液 Download PDF

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本発明は、炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子の分散液に関する。
本発明に用いる、黒鉛を酸化して得られ、比誘電率15以上の液体に分散可能である、炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子(以下「薄膜状粒子」ということがある)については、以下のような公知の事項と本発明者らにより開示された事項がある。
炭素原子を骨格とする2次元の異方性形状の物質として、黒鉛を酸化して得られる酸化黒鉛がある。この酸化黒鉛は2次元的な基本層が積み重なった多層構造体であり、一般に層数の非常に多いものが知られている。他方、層数の少ない非常に薄いものも作られている(例えば、非特許文献1参照)。本発明者らも先に、そのような酸化黒鉛(層数が1枚の場合は例えば酸化グラフェンと呼ぶことが望ましい(グラフェンは黒鉛の1層分の名称))の薄膜状粒子を高収率で製造する方法を見出すと共に、それを還元して層数の非常に少ない黒鉛(層数が1枚の場合はグラフェンと呼ぶことが望ましい)類似の薄膜状粒子を得た(例えば、特許文献1および2参照)。
ここで、酸化黒鉛の基本層は、炭素原子1個分または2個分の厚さの炭素骨格(sp炭素とsp炭素からなり、sp炭素が多い)と、その骨格の両側の面に酸性の水酸基などが結合した構造を持つと考えられている(例えば、非特許文献2および3参照)。炭素骨格の厚さが炭素原子1個分で、その両側の面に水酸基などがあり、層間の水が極めて少ない場合には、基本層の厚さは0.61nmである。また、酸化の程度が高く、よく乾燥された場合、酸化黒鉛に含まれる酸素は40wt%程度である。
この酸化黒鉛の薄膜状粒子は、部分的に、または完全に還元されることで、黒鉛類似のsp結合の多い電子状態となり、電気伝導性が高くなることが知られている。還元により電気伝導性を高めた酸化黒鉛は、半導体あるいは導電体として、半導体素子、配線材料、帯電・静電防止用充填材など幅広い分野に利用可能であり、極めて有用である。
通常、酸化黒鉛合成終了後の分散液の分散媒は水であるが、この分散媒を、水から、水以外のメタノール、エタノール、アセトン、2−ブタノンなどの比誘電率15以上の高極性の液体に交換することが可能である。このような水以外の高極性の液体を主な分散媒とするための手段として、元の分散液に含まれる水よりも十分多量の水以外の高極性の液体を加えて希釈する方法、水以外の高極性の液体を加えてから遠心分離とデカンテーションなどで上澄みを除くことを繰り返して水以外の高極性の分散媒に徐々に交換する方法、などがある。また、数種類の液体を適当な割合で混合した液体を分散媒として用いることも可能である。この場合、一部に比誘電率15未満の液体を用いてもよい。
上記のように、黒鉛を酸化して得られ、比誘電率15以上の液体に分散可能である、炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子は、使用する分散媒も水に限定されることなくいくつかの選択が可能である。例えば、上記方法のように、遠心分離とデカンテーションを繰り返すことで分散媒を水からエタノール(比誘電率23.8)に変えることも可能である。さらに、一部に比誘電率15未満の液体を用いることも可能である。ただし、一般的に分散媒中の比誘電率15未満の液体の割合が50重量%以上に高くなると、薄膜状粒子が凝集を始めてしまうことから、比誘電率15未満の液体の割合には一定の限界があった。
ところで、本発明者らは薄膜状粒子と高分子材料とを複合することで、ガスバリア性の向上、導電性の向上などの効果を確認してきた(例えば、特許文献3参照)。薄膜状粒子は形状異方性も高いことから、複合材料として使用した場合、高い効果が期待できる。
薄膜状粒子と高分子材料との複合体(複合材料)を作る簡単で効果的な方法は、薄膜状粒子を分散させている分散媒に対して可溶な高分子材料を用いた場合に実現可能である。この場合には、薄膜状粒子の分散液と高分子材料を混合し、その後分散媒を除去するだけで、薄膜状粒子を用いた高分子複合材料ができる。この方法は簡便であるだけではなく、分散液中で薄膜状粒子と高分子材料が均一に混合されることから、薄膜状粒子を高分散させた高分子複合材料を作ることが可能となる。複合材料において、複合した材料を高分散させることは極めて重要で、高分散させた場合にこそ、その材料の最大の効果が得られる。近年、ナノ材料として注目を浴びているカーボンナノチューブを使った複合材料においても、カーボンナノチューブを高分散させることに苦労しており、上記複合体の製造方法の優位性がわかる(例えば、非特許文献4参照)。
上記複合体の製造方法を用いる場合、選択できる高分子材料は分散媒の種類によって制限される。ところが、上述したように、薄膜状粒子を凝集させないためには、分散媒は比誘電率15未満の液体が50重量%未満に制限されていることから、ポリカーボネート樹脂やポリスチレン樹脂など工業的に重要な高分子材料に対しては、上記複合体の製造方法を用いることは不可能であった。そこで、より多くの高分子材料に対して溶解性があり、なおかつ、薄膜状粒子の分散媒となりうる溶媒が望まれていた。
特開2002−53313号 公報 特開2003−176116号 公報 特開2003−231098号 公報 N. A. Kotov et al.Ultrathin Graphite Oxide-Polyelectrolyte Composites Prepared by Self-Assembly : Transition Between Conductive and Non-Conductive States, Adv. Mater., 8, 637 (1996) T. Nakajima et al. A NEW STRUCTURE MODEL OF GRAPHITE OXIDE, Carbon, 26, 357 (1988) M. Mermoux et al. FTIR AND 13C NMR STUDY OF GRAPHITE OXIDE, Carbon, 29, 469 (1991) プラスチック,Vol.53,No.7,46(2002)
本発明は上記問題点を克服するためになされたものであり、黒鉛を酸化して得られ、比誘電率15以上の液体に分散可能である、炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子を分散させることができ、かつ多くの高分子材料に対して溶解性がある特定の溶媒を用いた薄膜状粒子の分散液を提供する。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を進めた結果、比誘電率が15未満の溶媒の中に、分散媒中の割合が50重量%以上であっても該薄膜状粒子を分散させることができる特定の溶媒が存在すること、また、このような溶媒を用いて多くの種類の高分子材料を溶解させた分散液を作ることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は以下の通りである。
(1)黒鉛を酸化して得られ、比誘電率15以上の液体に分散可能である、炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子と、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物を50重量%以上含有する分散媒とを含む、薄膜状粒子の分散液。
(2)黒鉛を酸化して得られ、比誘電率15以上の液体に分散可能である、炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子と、任意の割合で水と相互溶解する比誘電率15未満の化合物を50重量%以上含有する分散媒とを含む、薄膜状粒子の分散液。
(3)分散媒が、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物を70重量%以上含有する分散媒である、上記(1)記載の薄膜状粒子の分散液。
(4)分散媒が、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物を90重量%以上含有する分散媒である、上記(1)記載の薄膜状粒子の分散液。
(5)薄膜状粒子が、厚さ0.4nm〜100nmであり、かつ平面方向の大きさ20nm以上である、上記(1)記載の薄膜状粒子の分散液。
(6)薄膜状粒子が、厚さ0.4nm〜10nmであり、かつ平面方向の大きさ1000nm以上である、上記(1)記載の薄膜状粒子の分散液。
(7)薄膜状粒子が、厚さ0.4nm〜5nmであり、かつ平面方向の大きさ10000nm以上である、上記(1)記載の薄膜状粒子の分散液。
(8)任意の割合で水と相互溶解する比誘電率15未満の化合物が、エーテル結合をもつ化合物、複素環式化合物、アミン系化合物、またはこれらの誘導体である、上記(2)記載の薄膜状粒子の分散液。
(9)任意の割合で水と相互溶解する比誘電率15未満の化合物が、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、2−ブトキシエタノール、ピリジン、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、およびα−ピコリンからなる群より選ばれた少なくとも1種類を含む、上記(2)記載の薄膜状粒子の分散液。
(10)黒鉛を酸化して得られ、比誘電率15以上の液体に分散可能である、炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子と、高分子材料と、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物を50重量%以上含有する分散媒とを含む、薄膜状粒子と高分子材料との分散液。
(11)高分子材料がポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂またはポリメタクリル酸メチル樹脂である、上記(10)記載の薄膜状粒子と高分子材料との分散液。
(12)上記(1)記載の薄膜状粒子の分散液に、高分子材料を配合することにより得られる、上記(10)記載の薄膜状粒子と高分子材料との分散液。
(13)上記(10)記載の薄膜状粒子と高分子材料との分散液から、分散媒を乾燥・除去することにより得られる、薄膜状粒子と高分子材料との複合材料。
本発明による、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率が15未満の化合物を分散媒として用いた薄膜状粒子の分散液、より好ましくは、任意の割合で水と相互溶解する比誘電率が15未満の化合物を分散媒として用いた薄膜状粒子の分散液は、ポリスチレン、ポリカーボネートなど多くの種類の高分子材料を溶解させることが可能である。その結果、薄膜状粒子をそれらの高分子材料に均一に高分散させた高分子複合材料を容易に作製することが可能となることから、本発明の薄膜状粒子の分散液は極めて有用な分散液である。
本発明の薄膜状粒子の分散液は、黒鉛を酸化して得られ、比誘電率15以上の液体に分散可能である、炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子と、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物を50重量%以上含有する分散媒とを含むことを特徴とする。以下、各成分について説明する。
(薄膜状粒子)
本発明に用いる薄膜状粒子としては、公知のBrodie法(硝酸、塩素酸カリウムを使用)、Staudenmaier法(硝酸、硫酸、塩素酸カリウムを使用)、Hummers−Offeman法(硫酸、硝酸ナトリウム、過マンガン酸カリウムを使用)、本発明者らが特開2002−53313号公報および特開2003−176116号公報で開示した方法などによる黒鉛酸化物を利用できる。
例えば、特開2002−53313号公報および特開2003−176116号公報には、以下の方法が開示されている。まず、原料としては、層構造が発達した結晶性の高い黒鉛を用いることが望ましく、より具体的には、粒子内部の最も広い基本層の直径が粒子の直径にほぼ等しく、粒子全体で単一の多層構造を持つ黒鉛が望ましい。このような黒鉛として、例えば、天然黒鉛(特に良質なもの)、キッシュ黒鉛(特に高温で作られたもの)、高配向性熱分解黒鉛が知られている。また、これらの黒鉛の層間を予め広げた膨張黒鉛を原料に用いることもできる。なお、黒鉛中の金属元素などの不純物は、予め約0.5%以下に除去されていることが望ましい。
黒鉛の粒子径は、生成する薄膜状粒子の平面方向の大きさに反映されるため、合成したい薄膜状粒子の大きさで選択すればよい。また、生成する薄膜状粒子の平面方向の形状を例えば正方形のように規定したい場合には、黒鉛原料の段階で予め正方形に切断しておいてもよい。
黒鉛の酸化には、上述のような公知の方法を用いることができるが、特に酸化が進行しやすいことから、Hummers−Offeman法(W.S.Hummers et al.,J.Am.Chem.Soc.,80,1339(1958);米国特許No.2798878(1957))が推奨される。これらの方法においては、酸化剤のイオンが黒鉛の層間に侵入し、層間化合物を生成する。その後、水を加えることで、層間化合物が加水分解されて、酸化黒鉛となる。この場合、黒鉛の粒径10μm当たりで少なくとも30分以上、できれば3時間以上の酸化時間で黒鉛を酸化することが望ましい。
黒鉛を酸化した後は、反応液中に残存する酸化剤または酸化剤が分解されて生じるイオンやイオン由来の成分を除去して精製する。この精製は、水やアルコールなどによる洗浄で行うことができるが、高純度の水を用いることが望ましい。
また、水による洗浄の前に、硫酸水溶液または硫酸と過酸化水素の混合水溶液で十分に洗浄することが望ましい。具体的な洗浄による精製操作には、デカンテーション、濾過、遠心分離、透析、イオン交換などの公知の手段を用いることができる。精製が進むにつれて精製操作が困難になる場合には、精製効率の比較的高い遠心分離、透析、イオン交換を用いることが望ましく、特に遠心分離を用いることが望ましい。
以上の操作により、酸化黒鉛の多くの粒子内部で層の分離が進む。さらに層の分離を促進したい場合には、分散液への超音波照射や加熱(望ましくは50〜150℃)を行うこともできる。
本発明に用いる薄膜状粒子としては、以上の方法により得られる黒鉛酸化物を好適に用いることができる。特に、厚さが0.4nm〜100nm、より望ましくは0.4nm〜10nm、さらに望ましくは0.4nm〜5nm、平面方向の大きさが20nm以上、より望ましくは1000nm以上、さらに望ましくは10000nm以上の層数が非常に少ない黒鉛酸化物は、厚さが薄いことで還元が容易であること、他に類似の性状・特性を有する材料が見当たらないことなどから極めて有用である。これらは特開2002−53313号公報および特開2003−176116号公報で開示した方法により製造できる。なお、薄膜状粒子の平面方向の大きさは、用途に応じて適宜選択されるものであり特に限定されるものではないが、通常500μm以下である。
薄膜状粒子の厚さおよび大きさは、原子間力顕微鏡、透過型電子顕微鏡観察などにより測定することができる。
(分散媒)
本発明に用いる分散媒は、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物を50重量%以上含有する。上記比誘電率15未満の化合物は、水と上記比誘電率15未満の化合物の全重量に対し、50重量%以上の割合で水に溶解するものであれば特に制限されるものではないが、好ましくは75重量%以上、より好ましくは任意の割合で水と相互溶解するものであることが望ましい。上記化合物を50重量%以上含有することにより、本発明の薄膜状粒子の分散液中に溶解させることができる高分子材料の選択の幅が広がる。
通常、黒鉛酸化物合成終了後の分散液の分散媒は水であるが、この分散媒を、水から、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率が15未満の化合物、より好ましくは、任意の割合で水と相互溶解する比誘電率が15未満の溶媒に交換するには、元の分散液に含まれる水よりも十分多量の該溶媒を加えて希釈する方法、該溶媒を加えてから遠心分離とデカンテーションなどで上澄みを除くことを繰り返して徐々に交換する方法、などがある。
50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率が15未満の化合物、より好ましくは、任意の割合で水と相互溶解する比誘電率が15未満の化合物としては、エーテル結合をもつ化合物、複素環式化合物、アミン系化合物、またはこれらの誘導体であることが好ましい。
エーテル結合をもつ化合物としては、例えばテトラヒドロフラン(比誘電率 7.58)、テトラヒドロフルフリルアルコール(比誘電率 13.61)、ジオキサン(比誘電率 2.2)、1,2−ジメトキシエタン(比誘電率 5.5)、2−ブトキシエタノール(比誘電率 9.30)などが挙げられる。なかでもテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンはつぎの理由により好適に用いられる。
テトラヒドロフランは、ポリイソブチレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアセタート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラート、ポリビニルエーテル、SBR、NBR、天然ゴム、塩化ゴム、アセチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、ベンジルセルロース、メラミン、尿素樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ロジン、セラック、クマロニンデン樹脂、エステルゴム、ポリウレタン、エポキシ樹脂(加硫前)、軟質ポリアミド樹脂、ポリカーボネートなど多くの樹脂に対して溶解性がある。
ジオキサン(比誘電率 2.2)は、松やに、ダンマル脱ろう、エレミ、カウリコーパル、グアヤク樹脂、マニラ樹脂、コンゴコーパル、マスチック、ポンテァク、サンダラック樹脂、セラック、エステルゴム、アセチルセルロース、ニトロセルロース、セルロースブチルアセテート、エチルセルロース、ベンジルセルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル重合体、クマロン樹脂、塩化ゴム、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニルなど多くの樹脂に対して溶解性がある。
1,2−ジメトキシエタン(比誘電率 5.5)は、アクリルエステル、エチルセルロース、アセチルセルロース、ニトロセルロース、メタクリル酸メチル、エポキシ樹脂、ビニルカルバゾン、フェノールフルフラールなど多くの樹脂に対して溶解性がある。
したがって、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンは多くの高分子材料に対して溶解性を示すことから、極めて重要である(例えば、溶剤ハンドブック(講談社,1982年 第4刷)参照)。
複素環式化合物としては、ピリジン(比誘電率 12.3)、α−ピコリン(比誘電率 9.46)などが挙げられる。
アミン系化合物としては、エチレンジアミン(比誘電率 12.9)、ジエチレントリアミン(比誘電率 12.62)などが挙げられる。
上記50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物は、1種単独でも2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらを適宜選択することにより、本発明の薄膜状粒子の分散液に溶解させる高分子材料の種類に応じた分散液を調製することが可能である。
なお、本発明に用いる分散媒中には、例えばメタノール、エタノール、アセトン、2−ブタノンなどの、水以外の比誘電率が15以上の高極性の液体が含まれていてもよい。
50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率が15未満の化合物、より好ましくは、任意の割合で水と相互溶解する比誘電率が15未満の化合物は、比誘電率が15未満であるにも拘わらず、分散媒中の割合が50重量%以上であっても薄膜状粒子を分散させることが可能である。この化合物を分散媒中に50重量%以上、望ましくは高分子材料への溶解性をより高めるために70重量%以上、さらに望ましくは90重量%以上含有させることで、今まで不可能であった種類の高分子材料と薄膜状粒子とを均一に混合した分散液が調製可能となる。
(薄膜状粒子の分散液)
本発明の薄膜状粒子の分散液には、上述のような薄膜状粒子と、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物を50重量%以上含有する分散媒とが含まれる。ここで薄膜状粒子の含有量は、本発明の分散液の全重量に対して、望ましくは0.0001重量%〜20重量%、より望ましくは0.001重量%〜10重量%、さらに望ましくは0.01重量%〜5重量%である。
薄膜状粒子の含有量が低すぎると、例えば本発明の薄膜状粒子の分散液を用いてなる導電性複合材料の導電率が不十分となる場合がある。一方、この含有量が多すぎると、薄膜状粒子が配合される高分子材料の特性に影響を与える場合がある。
なお、本発明の薄膜状粒子の分散液は、薄膜状粒子と分散媒だけでなく、バインダー、顔料、染料、接着成分、増粘剤、老化防止剤、充填材、ワックス、軟化剤、硬化剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、難燃剤、表面調整剤、帯電防止剤などの特定の機能を付与する成分を含んでいてもよい。
本発明の薄膜状粒子の分散液は、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物を50重量%以上含有する分散媒を用いているので、分散媒を適宜選択することにより、多種類の高分子材料を溶解させることができる。
(薄膜状粒子と高分子材料との分散液)
つぎに、薄膜状粒子と高分子材料との分散液について説明する。本発明の薄膜状粒子と高分子材料との分散液は、薄膜状粒子と、高分子材料と、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物を50重量%以上含有する分散媒とを含むことを特徴とする。このような分散液は、前述した本発明の薄膜状粒子の分散液に高分子材料を配合することにより、容易に調製することができる。
高分子材料としては、半導体素子、配線材料、帯電・静電防止用などの導電性材料のマトリックス材料として一般に知られている材料であれば特に限定されるものではない。例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイドなどの水溶性高分子、種々の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂などのエンジニアリングプラスチック、無機高分子など、目的に応じた材料を自由に選択できる。
高分子材料の配合量は複合材料の使用目的などにより異なるが、本発明の薄膜状粒子と高分子材料との分散液の全重量に対し、望ましくは0.01重量%〜99.99重量%、より望ましくは0.1重量%〜90重量%の範囲であれば、均一に分散させることができる。
本発明によれば、分散液中で高分子材料と薄膜状粒子とを均一に分散させることができるので、分散媒を乾燥・除去することにより、薄膜状粒子が均一に分散された薄膜状粒子と高分子材料との複合材料を容易に得ることができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
実施例1
天然黒鉛(純度99.97wt%以上)10gを、硝酸ナトリウム(純度99%)7.5g、硫酸(純度96%)621g、過マンガン酸カリウム(純度99%)45gからなる混合液中に入れ、約20℃で5日間、緩やかに撹拌しながら放置した。得られた高粘度の液を、5wt%硫酸水溶液1000cmに約1時間で撹拌しながら加えて、さらに2時間撹拌した。得られた液に過酸化水素(30wt%水溶液)30gを加えて、2時間撹拌した。
この液を、3wt%硫酸/0.5wt%過酸化水素の混合水溶液を用いた遠心分離と水を用いた遠心分離で精製して、薄膜状粒子の水分散液を得た。液の一部の乾燥前後の重量変化から、液中の薄膜状粒子の濃度は0.5wt%であった。また、40℃で真空乾燥させた薄膜状粒子の元素分析で、酸素は約42wt%、水素は約2wt%であった。また、薄膜状粒子をカーボンマイクログリッド添付の銅メッシュに製膜し、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した結果、薄膜状粒子の厚みは5nm以下で平面方向の大きさは15μm以上であった。以下、この分散液を分散液Aとよぶ。
分散液A をテトラヒドロフラン(THF)(比誘電率 7.58)で10倍希釈し、遠心分離してから上澄みを除去した。再度、THFで10倍希釈し、遠心分離してから上澄みを除去した。その結果得られた分散液を分散液Bとする。カールフィッシャーで測定した分散液Bにおける分散媒中の水分量から計算すると、分散液Bにおける分散媒の全重量に対するTHFの割合は98.6重量%であった。分散液Bを目視観察すると、薄膜状粒子はTHF中で均一に分散していた。なお、分散液B中の薄膜状粒子の濃度は1wt%であった。
続いて、分散液B10g中にポリカーボネート樹脂を2g添加した。その結果、ポリカーボネート樹脂と薄膜状粒子が均一に混合された分散液ができた。
この分散液をガラス基板上に塗布し、分散媒を乾燥・除去した。得られた塗膜を光学顕微鏡で観察すると、ポリカーボネート樹脂の塗膜の中に薄膜状粒子が均一に分散されていることが確認された。さらに塗膜断面をウルトラミクロトームで切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)による観察を行った結果、薄膜状粒子はフィルム中で均一に分散しており、その厚さは90%以上の粒子が30nm〜70nmの範囲に入っていることが確認された。
実施例2
分散液A をジオキサン(比誘電率 2.2)で10倍希釈し、遠心分離してから上澄みを除去した。再度、ジオキサンで10倍希釈し、遠心分離してから上澄みを除去した。その結果得られた分散液を分散液Cとする。カールフィッシャーで測定した分散液Cにおける分散媒中の水分量から計算すると、分散液Cにおける分散媒の全重量に対するジオキサンの割合は98.5重量%であった。分散液Cを目視観察すると、薄膜状粒子はジオキサン中で均一に分散していた。なお、分散液C中の薄膜状粒子の濃度は1wt%であった。
続いて、分散液C10g中にポリスチレン樹脂を0.5g添加した。その結果、ポリスチレン樹脂と薄膜状粒子が均一に混合された分散液ができた。
この分散液をガラス基板上に塗布し、分散媒を乾燥・除去した。得られた塗膜を光学顕微鏡で観察すると、ポリスチレン樹脂の塗膜の中に薄膜状粒子が均一に分散されていることが確認された。
実施例3
分散液A を1,2−ジメトキシエタン(比誘電率 5.5)で10倍希釈し、遠心分離してから上澄みを除去した。再度、1,2−ジメトキシエタンで10倍希釈し、遠心分離してから上澄みを除去した。その結果得られた分散液を分散液Dとする。カールフィッシャーで測定した分散液Dにおける分散媒中の水分量から計算すると、分散液Dにおける分散媒の全重量に対する1,2−ジメトキシエタンの割合は98.6重量%であった。分散液Dを目視観察すると、薄膜状粒子は1,2−ジメトキシエタン中で均一に分散していた。なお、分散液D中の薄膜状粒子の濃度は1wt%であった。
続いて、分散液D10g中にメタクリル酸メチル樹脂を0.1g添加した。その結果、メタクリル酸メチルと薄膜状粒子が均一に混合された分散液ができた。
この分散液をガラス基板上に塗布し、分散媒を乾燥・除去した。得られた塗膜を光学顕微鏡で観察すると、メタクリル酸メチル樹脂の塗膜の中に薄膜状粒子が均一に分散されていることが確認された。
実施例4
分散液A 1gにピリジン(比誘電率 12.3)を1g添加した。分散媒中のピリジンの割合は約50重量%であったが、薄膜状粒子は均一に分散していた。
比較例1
分散液A 1gにジクロロメタン(比誘電率 9.1、ジクロロメタンは水に2.00g/100g(20℃)溶け、水はジクロロメタンに0.170g/100g(25℃)溶解する。)を10g添加した。薄膜状粒子の入った分散液Aとジクロロメタンとは分離したままであり、ジクロロメタン中で薄膜状粒子を分散させることはできなかった。
比較例2
分散液A 5gに酢酸エチル(比誘電率 6.0、酢酸エチルは水に8.08wt%溶け、水は酢酸エチルに2.94wt%溶解する。)を10g添加した。薄膜状粒子の入った分散液Aと酢酸エチルとは分離したままであり、酢酸エチル中で薄膜状粒子を分散させることはできなかった。

Claims (12)

  1. 黒鉛を酸化して得られ、比誘電率15以上の液体に分散可能である、炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子と、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物を50重量%以上含有する分散媒とを含む、薄膜状粒子の分散液。
  2. 黒鉛を酸化して得られ、比誘電率15以上の液体に分散可能である、炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子と、任意の割合で水と相互溶解する比誘電率15未満の化合物を50重量%以上含有する分散媒とを含む、薄膜状粒子の分散液。
  3. 分散媒が、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物を70重量%以上含有する分散媒である、請求項1記載の薄膜状粒子の分散液。
  4. 分散媒が、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物を90重量%以上含有する分散媒である、請求項1記載の薄膜状粒子の分散液。
  5. 薄膜状粒子が、厚さ0.4nm〜100nmであり、かつ平面方向の大きさ20nm以上である、請求項1記載の薄膜状粒子の分散液。
  6. 薄膜状粒子が、厚さ0.4nm〜10nmであり、かつ平面方向の大きさ1000nm以上である、請求項1記載の薄膜状粒子の分散液。
  7. 薄膜状粒子が、厚さ0.4nm〜5nmであり、かつ平面方向の大きさ10000nm以上である、請求項1記載の薄膜状粒子の分散液。
  8. 任意の割合で水と相互溶解する比誘電率15未満の化合物が、エーテル結合を持つ化合物、複素環式化合物、アミン系化合物、またはこれらの誘導体である、請求項2記載の薄膜状粒子の分散液。
  9. 任意の割合で水と相互溶解する比誘電率15未満の化合物が、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、2−ブトキシエタノール、ピリジン、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、およびα−ピコリンからなる群より選ばれた少なくとも1種類を含む、請求項2記載の薄膜状粒子の分散液。
  10. 黒鉛を酸化して得られ、比誘電率15以上の液体に分散可能である、炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子と、高分子材料と、50重量%以上の割合で水に溶解する比誘電率15未満の化合物を50重量%以上含有する分散媒とを含む、薄膜状粒子と高分子材料との分散液。
  11. 高分子材料がポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂またはポリメタクリル酸メチル樹脂である、請求項10記載の薄膜状粒子と高分子材料との分散液。
  12. 請求項1記載の薄膜状粒子の分散液に、高分子材料を配合する事により得られる、請求項10記載の薄膜状粒子と高分子材料との分散液。
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