JP4677850B2 - 有機溶剤含有ガス処理システム - Google Patents

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本発明は、例えば空気中に含まれる低濃度の有機溶剤含有ガスを連続的に吸着と脱着を行い処理する濃縮装置を使用して、低濃度の有機溶剤含有ガスを高濃度で小風量の有機溶剤含有ガスに濃縮し、その濃縮された有機溶剤含有ガスをクーラー等の冷却凝縮器により液化して液回収を行うシステムに関するものである。
有機溶媒を回収・再利用し、かつ有機溶媒が外気に放出されることを防止するため、有機溶剤含有ガスを濃縮して凝縮回収するシステムは、化学工場等で広く用いられ、高性能化、高効率化の検討が多くなされている。
かかる検討の一つとして、低濃度有機溶剤等の悪臭成分を、活性炭吸着材含有ハニカム状吸着素子にて吸着除去し、一方で吸着した有機溶剤等の悪臭成分を加熱空気により脱着して濃縮し、濃縮されて高濃度になった有機溶剤等の悪臭成分を凝縮器で冷却して凝縮して回収処理する溶剤処理システムが開示されている(例えば特許文献1、2参照)。
しかしながら、かかる処理システムは、有機溶剤含有ガスの湿度が高い場合や、夏場等で外気の湿度が高くなると濃縮された有機溶剤等を含むガスの湿度が高くなため、回収される排水の量が増加し、排水中の溶剤濃度が低くなるため、廃棄や精製の負荷が大きくなるという問題が生じる。
また、特に有機溶剤含有ガス中の湿度が高い場合に、水分吸着率の高い吸着材を含有したハニカム状吸着素子で処理した場合には、有機溶剤含有ガス中の水分を吸着し、それが加熱再生時に脱着され、濃縮された有機溶剤含有ガスの湿度が著しく高くなり、これに伴って凝縮回収される排水の量が多くなり、また排水中の溶剤濃度が低くなる問題も有する。
更には、有機溶剤含有ガスに含まれる有機溶剤の反応性が高い場合には、触媒活性の高い吸着材を使用して加熱脱着を行うと、溶剤の酸化等により回収される排水の品質が低下する問題があった。
特開平3−254812号公報 特開平5−15724号公報
本発明は従来技術の課題を背景になされたもので、有機溶剤含有ガスを吸着材を含むハニカム状吸着素子で吸着除去し、その際に濃縮された有機溶剤を冷却により凝縮回収して処理するシステムにおいて、凝縮による回収される排水量を減らし、また排水中の有機溶剤濃度を高め、更に有機溶剤の品質の低下を抑制させる有機溶剤含有ガス処理システムを提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに至った。即ち本発明は、(1)吸着材として細孔径7Å以上でSi/Alモル比が70以上の疎水性ゼオライトを含有したハニカム状吸着素子により有機溶剤含有ガス中の有機溶剤を吸着除去させると共に、一方で吸着した有機溶剤を加熱空気により脱着し、脱着された有機溶剤含有ガスを冷却凝縮により液回収するシステムにおいて、脱着入口側に外気を除湿する手段を設け、除湿した外気により吸着した有機溶剤を脱着する事を特徴とする有機溶剤含有ガス処理システム、(2)疎水性ゼオライトのハニカム状吸着素子に含まれる量が70〜85重量%である事を特徴とする(1)記載の有機溶剤含有ガス処理システム、(3)該除湿手段が連続的に水分の吸着と脱着を実施して除湿する除湿装置である事を特徴とする(1)または(2)記載の有機溶剤含有ガス処理システム、(4)該有機溶剤がモノエタノールアミン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドである事を特徴とする(1)乃至(3)記載の有機溶剤含有ガス処理システム、である。
本発明の有機溶剤含有ガス処理システムは、吸着材を含有したハニカム状吸着素子によりガス中の有機溶剤を吸着除去し、一方で吸着した該有機溶剤を少量の加熱空気により脱着し、脱着された有機溶剤を含むガスを冷却手段により凝縮回収するシステムにおいて、脱着入口に除湿手段を設ける事で回収される排水量を著しく少なくし、更に排水中に含まれる有機溶剤の濃度を高くして精製効率が向上し、また溶剤の酸化等による品質低下が抑制できるという利点がある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の有機溶剤含有ガス処理システムは、吸着材を含有したハニカム状吸着素子により有機溶剤含有ガス中の有機溶剤を吸着除去させると共に、一方で吸着した有機溶剤を加熱空気により脱着し、脱着された有機溶剤含有ガスを冷却凝縮により液回収するシステムにおいて、脱着入口側に除湿手段を設けることが好ましい。
すなわち、本発明者は、濃縮ガスの水分の低減方法およびハニカム状吸着素子の触媒活性を低減に着目して鋭意検討を行った結果、脱着入口に除湿手段を設けガスの水分を低減することにより、濃縮された有機溶剤含有ガスの水分を著しく低減でき、更に脱着入口ガス中の水分が少ないことでハニカム状吸着素子の脱着効率が良くなり除去効率の面でも良好となり、両要因が相まって、著しく処理効率が向上することを見出した。更に、除湿手段で除湿されたガスは水分吸着熱により温度上昇が高くなり、脱着時の熱源として有効に利用することが出来るという有利な効果も見出した。
また、有機溶剤含有ガス中の水分を吸着する事により濃縮された有機溶剤含有ガスへの水分が移行する現象に関しては、極めて水分吸着率の低い疎水性ゼオライトを70〜85重量%以上の含有率で含有したハニカム状吸着素子を使用すれば、濃縮された有機溶剤含有ガスへの水分の移行を著しく減少できることを見出した。
また、極めて水分吸着率の低い疎水性ゼオライトには、細孔径7Å以上でSi/Alモル比が70以上であるゼオライトが適している事を見出した。特に、高沸点溶剤ガスの吸着性・脱着性においても、ゼオライトの中でも該物性の様に細孔径が大きく、Si/Al比の高いゼオライトが優れることを見出した。更に、Si/Al比が高くゼオライト中の金属カチオン含有数が少ないゼオライトは触媒活性が低くなり、反応性溶剤との酸化重合反応等が抑制できることを見出した。
以下、図を用いて好ましい実施形態を詳述するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の高沸点溶剤ガス処理システムに用いられるハニカム状吸着素子は、円柱状もしくは円筒状に形成されたハニカム構造体が好ましい。円柱状とは、心材にハニカムを巻き付けてローター状にした形状の事を指し(図1)、円筒状とは、平行にガスが通気するようにハニカムを複数積層し、処理ガスが中心から径方向に向かって通気するようにハニカム積層体を円周に配置する形状を指す(図2)。これら円筒状、円柱状に吸着ゾーン及び再生ゾーンを設け、中心軸を中心に回転させ、吸着と再生の処理を効率よく連続に行う事ができる。
本発明の有機溶剤含有ガス処理システムに用いられるハニカム状吸着素子に含有される吸着材は、活性炭、ゼオライト等が挙げられるが、水分吸着率が低いことから疎水性ゼオライトを用いると本発明の効果を特に発揮することができる。更に疎水性ゼオライトの中でも細孔径が7Å以上であり、Si/Al比が70以上のゼオライトがより好ましい。細孔径が7Å以下で小さすぎると高沸点溶剤の吸着性能が低下し、更にケルビンの毛管凝縮理論から裏付けされるように脱着効率が低下する傾向があるからである。一方上限は特に制限はないが、100Åを超えると脱着効率は向上するが、吸着性能が低下するため好ましくない。またSi/Al比が70以下であれば水分吸着率が高くなる傾向があるからである。一方上限は特に制限はないが、Si/Alが200を超えると、特に有利な効果が得られない一方でコストが高くなる。
本発明の有機溶剤含有ガス処理システムに用いられるハニカム状吸着素子に含有される吸着材の量は、70〜85重量%の範囲が好ましく、吸着性能及び吸着材の脱落、吸着素子の強度を考慮すると75〜80重量%がより好ましい。その理由は、70重量%未満では十分な吸着性能を得ることができず、85重量%を越えると吸着の脱落が多くなり、また吸着素子の強度が低下するためである。
本発明の有機溶剤含有ガス処理システムに用いられる除湿手段は、湿度を低減できる手段であれば特に限定されるものではないが、連続的に水分の吸着と脱着を実施して処理する除湿機が好ましい。水分吸着のみを実施する除湿剤であれば短期間での水分吸着の飽和が発生し、脱着入口の湿度を安定して低減できない為である。中でもハニカム状除湿素子を使用して水分を吸着し、一方で該吸着した水分を脱着して、吸湿と脱着を連続して行い除湿する装置が好ましい。それは、ハニカム状構造であることから圧力損失が低く、また連続処理を行うことで、水分吸着熱及び脱着加熱時の熱移動により高温・低湿度の空気が安定して脱着入口に供給できるからである。
本発明の有機溶剤含有ガス処理システムに用いられる有機溶剤や除湿手段での水分を脱着する方法は、加熱する方法や系の圧力を下げる方法などあるが、脱着効率や経済性から加熱空気が望ましい。更に脱着温度は高沸点の有機溶剤でも脱着が可能な温度である130℃〜200℃が好ましい。
本発明の有機溶剤含有ガス処理システムにて処理されるガスは、特に限定されるものでは無いが、濃縮操作により数百から数千ppmでの蒸気圧が低く、0〜30℃程度で凝縮可能なガスが好ましい。蒸気圧の高いガスであれば0℃以下の冷却手段が必要になり、冷却操作の為のユーティリティー費用が高くなり、経済的な凝縮回収ができないためである。更に反応性の高く、蒸気圧の低い高沸点溶剤であるモノエタノールアミン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチススルホキシドの処理に適している。
本発明における有機溶剤含有ガス処理システムの諸特性の測定法は次の通りである。
吸着シートに含まれる吸着材の含有重量比率Gの測定方法:
G(重量%)=(a/A)×100
ここでaは吸着材シートの吸着率(重量%)
Aは吸着材単体の吸着率(重量%)
ハニカム状吸着素子の水分吸着率の測定:(JIS−K−1474に準ずる)
吸着試験用U字管に吸着素子を入れ温度30℃±0.5℃に調節した水分蒸気吸着試験装置(図3)に相対湿度60RH%の空気を流し60分間吸着させ、吸着素子の重量増加を測定する。吸着率qは次式で求める。
q(重量%)=P/S×100
ここでPは吸着シートの増量(g)
Sは吸着シートの質量(g)
処理性能(除去率):
除去率は次式にて求める。
η(%)=(I−O)/I×100
ここで Iは処理ガス入口濃度(ppm)
Oは処理ガス出口濃度(ppm)
Iの処理ガス入口濃度およびOの処理ガス出口濃度の測定は、装置運転開始から1時間毎に、吸着と脱着操作が十分に繰り返され処理ガス出口濃度が一定の濃度を示し変化しなくなる、すなわち処理ガス出口濃度が安定するまで行う。(表1に示す処理性能は、処理ガス出口濃度が安定した際に測定された処理ガス入口濃度および処理ガス出口濃度測定値より計算する。)
以下の実施例および比較例に基づいて本発明の有機溶剤含有ガス処理システムについて詳細に説明する。
[実施例1]
吸着材として平均細孔径7ÅでSi/Al比が70のフォージャサイト型ゼオライトを75重量%含有した波長2.6mm、波高1.5mmのハニカム状吸着素子を製作した。次にこのハニカム状吸着素子の30℃、25℃DPの水分吸着率を測定すると、水分吸着率が極めて低い疎水性ゼオライトを75重量%含有していることで3.0wt%と低い結果であった。次に、このハニカム状吸着素子を溶剤ガス処理システム(図4)に適応して、ハニカム状吸着素子を吸着ゾーンと脱着ゾーンに分けて、吸着ゾーンにN−メチル−2―ピロリドン(以下NMP)が100NCMMの風量で200ppmのガスを通気して吸着除去する操作と、一方で、脱着ゾーンに、吸着ゾーンに通気する風量に対して、1/10の風量の180℃の加熱空気を通気し、NMPを脱着する操作を連続的に行いNMPを97%の除去効率で処理した。その際に濃縮された65℃のNMP含有ガスをクーラーにより25℃まで冷却して凝縮回収した。また、脱着入口側に親水性ゼオライト吸着材を80重量%含有したハニカム状除湿素子を使用して外気の30℃,25℃DP%の水分を除湿し、一方で1/3の140℃加熱空気で脱着をして連続的に除湿を行い、脱着入口空気を10NCMM,60℃、10℃DPとして安定的に供給した。これにより濃縮されたガスの湿度は10NCMM、65℃、19℃DPであった。その際の凝縮液回収量と回収液のNMP濃度を測定した。水分吸着率の低く、触媒活性の低い疎水性ゼオライトを使用している事で濃縮ガスへの水分移行が少なく、また脱着入口湿度を低減していることでNMPと水の回収量は137g/min(表−1)と極めて低く、回収液のNMP濃度も79重量%と高く、回収液の酸分もPH7と良好な結果を得た。
[実施例2]
吸着材として平均細孔径7ÅでSi/Al比が200のフォージャサイト型ゼオライトを75重量%含有した波長2.6mm、波高1.5mmのハニカム状吸着素子を製作した。次にこのハニカム状吸着素子の30℃、25℃DPの水分吸着率を測定すると、水分吸着率が極めて低い疎水性ゼオライトを75重量%含有していることで2.0wt%と低い結果であった。次に、このハニカム状吸着素子を溶剤ガス処理システム(図4)に適応して、ハニカム状吸着素子を吸着ゾーンと脱着ゾーンに分けて、吸着ゾーンにN−メチル−2―ピロリドン(以下NMP)が100NCMMの風量で200ppmのガスを通気して吸着除去する操作と、一方で、脱着ゾーンに、吸着ゾーンに通気する風量に対して、1/10の風量の180℃の加熱空気を通気し、NMPを脱着する操作を連続的に行いNMPを97%の除去効率で処理した。その際に濃縮された65℃のNMP含有ガスをクーラーにより25℃まで冷却して凝縮回収した。また、脱着入口側に親水性ゼオライト吸着材を80重量%含有したハニカム状除湿素子を使用して外気の30℃,25℃DPの水分を除湿し、一方で1/3の140℃加熱空気で脱着をして連続的に除湿を行い、脱着入口空気を10NCMM,60℃、10℃DPとして安定的に供給した。これにより濃縮されたガスの湿度は10NCMM、65℃、16℃DPであった。その際の凝縮液回収量と回収液のNMP濃度を測定した。水分吸着率の低く、触媒活性の低い疎水性ゼオライトを使用している事で濃縮ガスへの水分移行が少なく、また脱着入口湿度を低減していることでNMPと水の回収量は130g/min(表−1)と極めて低く、回収液のNMP濃度も84重量%と高く、回収液の酸分もPH7と良好な結果を得た。
[実施例3]
吸着材として平均細孔径7ÅでSi/Al比が70のフォージャサイト型ゼオライトを85重量%含有した波長2.6mm、波高1.5mmのハニカム状吸着素子を製作した。次にこのハニカム状吸着素子の30℃、25℃DPの水分吸着率を測定すると、水分吸着率が極めて低い疎水性ゼオライトを85重量%含有していることで2.0wt%と低い結果であった。次に、このハニカム状吸着素子を溶剤ガス処理システム(図4)に適応して、ハニカム状吸着素子を吸着ゾーンと脱着ゾーンに分けて、吸着ゾーンにN−メチル−2―ピロリドン(以下NMP)が100NCMMの風量で200ppmのガスを通気して吸着除去する操作と、一方で、脱着ゾーンに、吸着ゾーンに通気する風量に対して、1/10の風量の180℃の加熱空気を通気し、NMPを脱着する操作を連続的に行いNMPを97%の除去効率で処理した。その際に濃縮された65℃のNMP含有ガスをクーラーにより25℃まで冷却して凝縮回収した。また、脱着入口側に親水性ゼオライト吸着材を80重量%含有したハニカム状除湿素子を使用して外気の30℃,25℃DPの水分を除湿し、一方で1/3の140℃加熱空気で脱着をして連続的に除湿を行い、脱着入口空気を10NCMM,60℃、10℃DPとして安定的に供給した。これにより濃縮されたガスの湿度は10NCMM、65℃、16℃DPであった。その際の凝縮液回収量と回収液のNMP濃度を測定した。水分吸着率の低く、触媒活性の低い疎水性ゼオライトを使用している事で濃縮ガスへの水分移行が少なく、また脱着入口湿度を低減していることでNMPと水の回収量は130g/min(表−1)と極めて低く、回収液のNMP濃度も84重量%と高く、回収液の酸分もPH7と良好な結果を得た。
[比較例1]
吸着材として平均細孔径20Åで比表面積が1500g/m2の椰子殻活性炭を75重量%含有した波長2.6mm、波高1.5mmのハニカム状吸着素子を製作した。次にこのハニカム状吸着素子の30℃、25℃DPの水分吸着率を測定すると、水分吸着率が高い活性炭を75重量%含有していることで7.0wt%と高い結果であった。次に、このハニカム状吸着素子を脱着入口側に除湿手段の無い溶剤ガス処理システム(図5)に適応して、素子を吸着ゾーンと脱着ゾーンに分けて、吸着ゾーンにN−メチル−2―ピロリドン(以下NMP)が100NCMMの風量で200ppmのガスを通気して吸着除去する操作と、一方で、脱着ゾーンに、吸着ゾーンに通気する風量に対して、1/10の風量の180℃の加熱空気を通気し、NMPを脱着する操作を連続的に行いNMPを97%の除去効率で処理した。その際に濃縮された65℃のNMP含有ガスをクーラーにより25℃まで冷却して凝縮回収した。また、脱着入口側の除湿手段は設けなかった為、脱着入口湿度は25℃DPであった。これにより濃縮されたガスは10NCMM、65℃、34℃DPであった。その際の凝縮液回収量と回収液のNMP濃度を測定した。水分吸着率が高く、触媒活性の比較的高い活性炭を使用している事で、また脱着入口湿度を低減していないので回収量は実施例に比べて318g/min(表−1)と高く、回収液のNMP濃度も34量%と低く、回収液の酸分もPH6と実施例に比べて低くなる結果を得た。
[比較例2]
吸着材として平均細孔径7ÅでSi/Al比が70のフォージャサイト型ゼオライトを75重量%含有した波長2.6mm、波高1.5mmのハニカム状吸着素子を製作した。次にこのハニカム状吸着素子の30℃、25℃DPの水分吸着率を測定すると、水分吸着率の低い疎水性ゼオライトを75重量%含有していることで3.0wt%と高い結果であった。次に、このハニカム状吸着素子を脱着入口側に除湿手段の無い溶剤ガス処理システム(図5)に適応して、素子を吸着ゾーンと脱着ゾーンに分けて、吸着ゾーンにN−メチル−2―ピロリドン(以下NMP)が100NCMMの風量で200ppmのガスを通気して吸着除去する操作と、一方で、脱着ゾーンに、吸着ゾーンに通気する風量に対して、1/10の風量の180℃の加熱空気を通気し、NMPを脱着する操作を連続的に行いNMPを97%の除去効率で処理した。その際に濃縮された65℃のNMP含有ガスをクーラーにより25℃まで冷却して凝縮回収した。また、脱着入口側の除湿手段は設けなかった為、脱着入口湿度は25℃DPであった。これにより濃縮されたガスは10NCMM、65℃、29℃DPであった。その際の凝縮液回収量と回収液のNMP濃度を測定した。脱着入口湿度を低減していないので回収量は実施例に比べて230g/min(表−1)と高く、回収液のNMP濃度も47重量%と低くい結果となった。ただし、回収液の酸分は触媒活性の高い疎水性ゼオライトを仕様していることでPH7となる結果を得た。
実施例および比較例の各種特性および測定結果を表に示す。
Figure 0004677850
本発明の有機溶剤含有ガス処理システムは、低コストで排水量を著しく少なくし、更に排水中に含まれる有機溶剤の濃度を高くし、また溶剤の酸化等による品質低下が抑制でき、産業界に寄与すること大である。
図1は本発明の有機溶剤含有ガス処理システムのハニカム状吸着素子の形状であるハニカム−円柱状を示す。 図2は本発明の有機溶剤含有ガス処理システムのハニカム状吸着素子の形状であるハニカム−円筒状を示す。 図3は本発明の有機溶剤含有ガス処理システムにハニカム状吸着素子の水分吸着率を評価する装置を示す。 図4は本発明の有機溶剤含有ガス処理システムの実施例のシステムを示す。 図5は本発明の有機溶剤含有ガス処理システムの比較例のシステムを示す。
符号の説明
(1):濃縮ガス
(2):脱着用加熱ガス
(3):原ガス
(4):処理後ガス
(5):円柱状ハニカム
(6):回転方向
(7):脱着ゾーン
(8):吸着ゾーン
(9):濃縮ガス
(10):脱着用加熱ガス
(11):原ガス
(12):処理後ガス
(13):円筒状ハニカム
(14):回転方向
(15):通流配管
(16):ハニカム搭載用金属箱
1 乾燥ガス入口
2 温度調節用蛇管
3 共通すり合わせろ過板付きガス洗浄
4 混合瓶
5 吸着試験用U字管
6 三方コック
7 蒸気発生用ガス流量計
8 希釈ガス用流量計
9 排気口
10 余剰ガス出口
11 恒温槽
12 水
13 ガス流量調整コック
14 原ガス
15 処理後ガス
16 外気
17 脱着入口ガス
18 濃縮ガス
19 ハニカム状吸着素子
20 冷却凝縮器
21 ヒーター
22 除湿機

Claims (4)

  1. 吸着材として細孔径7Å以上でSi/Alモル比が70以上の疎水性ゼオライトを含有したハニカム状吸着素子により有機溶剤含有ガス中の有機溶剤を吸着除去させると共に、一方で吸着した有機溶剤を加熱空気により脱着し、脱着された有機溶剤含有ガスを冷却凝縮により液回収するシステムにおいて、脱着入口側に外気を除湿する手段を設け、除湿した外気により吸着した有機溶剤を脱着する事を特徴とする有機溶剤含有ガス処理システム。
  2. 疎水性ゼオライトのハニカム状吸着素子に含まれる量が70〜85重量%である事を特徴とする請求項1記載の有機溶剤含有ガス処理システム。
  3. 該除湿手段が連続的に水分の吸着と脱着を実施して除湿する除湿装置である事を特徴とする請求項1または2記載の有機溶剤含有ガス処理システム。
  4. 該有機溶剤がモノエタノールアミン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドである事を特徴とする請求項1乃至3記載の有機溶剤含有ガス処理システム。
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