JP4676813B2 - 図案の成型表示機能付面ファスナー及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、所望の図案を表示する機能付面を形成した面ファスナーの製造方法に関し、詳細には、可為一体成形直接製成面ファスナーのフック面及び背面を支持する硬質成型板体を一体成型で製造し、縫合加工が必要なく、スキーウェアや手袋、靴、鞄またはその他戸外運動用製品上への設置に適し、特に、使用者が手袋をしていても容易に引き剥がすことができ、優れた結合強度を備えた面ファスナーの製造方法に関する。
一般的な面ファスナーのフック体は、主に、フック面と帯状のやや硬い性質のベルト体をそれぞれ成型後、相互に重ね合い縫合方式により縫い糸で両者を結合させ、両者を組み合わせてフック体(オス面ファスナー)とし、表面にループ糸を敷き詰めたループ体(メス面ファスナー)を更に組み合わせ、粘着と分離を便利に行うことができるものである。
しかしながら、上述の縫合方式で結合させるフック体の構造は、加工において手間がかかるだけでなく、経済効率も悪く、また、フック面とベルト体の結合強度に劣り、往々にして一定期間使用後、または瞬間的な引張り力が大きすぎると、フック面とベルト体が離脱してしまい、破損を引き起こすことがあり、または、戸外運動に従事しているとき、手に厚手の手袋を着用している際、面ファスナーを引き剥がし開こうとすると、面ファスナーに縫合されたベルト体が軟質で薄いため、ベルト体を引っ張りにくく、使用上不便である。
従来の面ファスナーの構造には上述のような欠点があるため、これら欠点に鑑みて、本発明はこれらの欠点を改良するものである。
本発明の主な目的は、最良の結合強度を得られ、且つ、縫合工程を省くことができるため、効果的に製造工程を簡略化し、生産コストを抑えることができる、所望の図案を表示する機能付面を形成した面ファスナーの製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、使用者がフック体を利用し、ループ体に対し容易に引張りと粘着の動作を行うことができる、所望の図案を表示する機能付面を形成した面ファスナーの製造方法を提供することにある。
上述の目的を達するため、本発明の所望の図案を表示する機能付面を形成した面ファスナーの製造方法は、（ａ）上金型と下金型の間の、上金型の片側に導引槽を設け、該導引槽の中央位置に材料注入口を設け、且つ、上金型の上記導引槽に隣接する位置に一つ以上の成型エリアを設け、該成型エリアと導引槽間に一つ以上の通路を設け、上記成型エリアに対応する一つ以上のキャリア部を下金型に設けて成る、上金型と下金型を用意すること、（ｂ）フック面が上記キャリア部と接触するように上記下金型のキャリア部上にフック体を置いてから、該フック体の背面が上記上金型の成形エリアに対応するように、上金型を下金型上に対応させて設置すること、（ｃ）成型材料がフック体の背面上で成型されて成型板体を形成するように、該成型材料を材料注入口から導引槽を介して成型エリア内に注入すること、（ｄ）成型エリア内の図案部が上記成型板体の表面上に形成されるように上金型を取り外すこと、の各ステップから成る、所望の図案を表示する機能付面を形成した面ファスナーの製造方法であって、上金型の上記成型エリア間に凹み槽を形成し、該凹み槽上に貫通孔を設けると共に、下金型の上記キャリア部間に凹み槽を形成し、該凹み槽上に穿通孔を設け、更に、上記キャリア部に複数の針状の支持部を設置し、該下金型の周縁部がフック体の辺縁部を挟みこんで固定し、フック面の背面に高圧射出成型を実施する際のプレス圧力による浮動を防止するようにしたことを特徴とする。これにより、面ファスナーに硬質のベルト板が形成されるため厚手の手袋をしていても容易に引き剥がして分離させることができるほか、各種商標等を成型で設けて表示することができる。
本発明は、直接成型板体を持ってフック面とループ体を相対制御し、容易にフック体とループ体の粘着または分離を行うことができる。また、フック面と成型板体の一体成型構造により、効果的に最良の結合強度が得られ、使用寿命が延長されると共に、縫合工程を省くことができるため、効果的に製造工程を簡略化し、生産コストを抑えることができる。
図１から図７に、本発明の面ファスナーの立体分解図、上金型・下金型の立体外観図、上金型・下金型の立体分解図、下金型の立体外観図、図４の部分拡大図、図２の６−６線の断面図及び図２の７−７線の断面図をそれぞれ示す。図に示すように、本発明は図案の成型表示機能付面ファスナー及びその製造方法を提供するものであり、この面ファスナーは主にフック体１とループ体２を含み、そのうち、このフック体１の一面はフック面１１を備え、別の一面は図案を設けた成型板体１２を有し、この成型板体１２は金型内で直接射出成型によりこのフック面１１の背面に加工して設けたものであり、図案を設けたこの成型板体１２とフック面１１の背面を一体として結合させ、図案の成型表示機能付面ファスナーを構成する。使用者はこのフック体１を利用し、ループ体２に対して粘着と分離の動作を容易に行うことができ、同時に、成型板体１２の露出表面上に任意で特定の商標や図案を表示することができ、各種商標等の表示機能を形成し、製品マーケティングにおける広告を容易にすることができる。
本発明の製造方法は以下の手順を含む。
上金型３及び下金型４を用意し、この上金型の片側に導引槽３１を設け、この導引槽３１の中央位置に材料注入口３２を設け、且つ、この上金型３上の導引槽３１に近隣する位置に一つ以上の成型エリア３３を設け、この成型エリア３３内に図案部３４を形成し、且つ、この成型エリア３３と導引槽３１間に一つ以上の通路３５を設け、また、この上金型３の成型エリア３３間に凹み槽３６を形成し、この凹み槽３６上に一つ以上の貫通孔３７を設けると共に、下金型４に成型エリア３３に対応するキャリア部４１を一つ以上設け、且つ、この下金型４のキャリア部４１間に凹み槽４２を形成し、この凹み槽４２上に穿通孔４３を設け、且つ、このキャリア部４１に近隣する片側に一つ以上の突起４４を設け、この下金型４のキャリア部４１内に位置決めと支持に用いる複数の針状の支持部４５を設置し、同時にこの下金型４の周縁部がフック体１の辺縁部を若干挟みこんで固定し、フック面１１の背面に高圧射出成型を実施する際のプレス圧力による浮動を防止する。
フック体１を用意し、このフック体１のフック面１１を下金型４のキャリア部４１上に置き、このフック面１１を複数の針状の支持部４５上に設置し、さらに、上金型３を下金型４上に対応させて設置し、フック体１の背面を上金型３の成型エリア３３に対応させる。
材料注入口３２から成型材料を注入し、この成型材料は材料注入口から導引槽３１を介し通路３５を経由して成型エリア３３内に注入され、フック体１の背面上で成型され、成型板体１２を形成する。
工具（図には未表示）を下金型４の凹み槽４２に設けた穿通孔４３内に穿入し、上金型３を押して取り外すと、成型エリア３３内の図案部３４がフック体１背面の成型板体１２上に成型され、これにより、成型板体１２は成型後自動的にフック面１と一体となり結合される。使用時には、この成型板体１２が面ファスナーと一体として結合された硬質の板状材であるため、例えばスキーのとき厚手の手袋をしていても容易に面ファスナーを開くことができ（図には未表示）、便利で楽に面ファスナーを開く動作を完了することができる。このため、この図案の成型表示機能付面ファスナーの製造方法は、最良の結合強度を得られ、且つ、縫合工程を省くことができるため、効果的に製造工程を簡略化し、生産コストを抑えることができる。
また、本発明は迅速な粘着・分離を必要とする物品（例：スキーウェアの襟口、袖口、子供用運動靴、スケート靴、手袋等）上に応用することができ、且つ、手に厚手の手袋を着用したままでも確実に面ファスナーを開きたいときに楽に引き剥がすことができて便利であり、且つ、製品の使用寿命も従来の縫合方式によるものに比べ大幅に延長される。
上述のように、本発明の図案の成型表示機能付面ファスナー及びその製造方法は、フック面１１と成型板体１２を一体成型構造とする設計により、最良の結合強度が得られ、且つ、縫合工程を省くことができるため、効果的に製造工程を簡略化し、生産コストを抑えることができ、同時に、成型板体１２の露出された表面上に任意で特定の商標等の図案を表示することができ、各種商標表示機能が形成され、製品販売における広告を実施することができる。本発明は、確実に優れた結合強度と製造工程の簡略化及び生産コスト抑制の効果を得られ、これら効果は従来の欠点を確実に改善するものであり、またこれまで公開使用されていないため、特許法の規定に符合しており、ここに特許を出願するものである。
上述の説明は、本発明の最良の実施例に基づくものであり、本発明の実施範囲を制限するものではなく、本発明の特許の請求の範囲及び明細書の内容に基づき実施された同等効果を得ることができる変化や修飾もすべて本発明に含まれるものとみなす。
１ フック体
１１ フック面
１２ 成型板体
２ ループ体
３ 上金型
３１ 導引槽
３２ 材料注入口
３３ 成型エリア
３４ 図案部
３５ 通路
３６ 凹み槽
３７ 貫通孔
４ 下金型
４１ キャリア部
４２ 凹み槽
４３ 穿通孔
４４ 突起
４５ 支持部
１１ フック面
１２ 成型板体
２ ループ体
３ 上金型
３１ 導引槽
３２ 材料注入口
３３ 成型エリア
３４ 図案部
３５ 通路
３６ 凹み槽
３７ 貫通孔
４ 下金型
４１ キャリア部
４２ 凹み槽
４３ 穿通孔
４４ 突起
４５ 支持部
Claims (1)
- （ａ）上金型と下金型の間の、上金型の片側に導引槽を設け、該導引槽の中央位置に材料注入口を設け、且つ、上金型の上記導引槽に隣接する位置に一つ以上の成型エリアを設け、該成型エリアと導引槽間に一つ以上の通路を設け、上記成型エリアに対応する一つ以上のキャリア部を下金型に設けて成る、上金型と下金型を用意すること、
（ｂ）フック面が上記キャリア部と接触するように上記下金型のキャリア部上にフック体を置いてから、該フック体の背面が上記上金型の成形エリアに対応するように、上金型を下金型上に対応させて設置すること、
（ｃ）成型材料がフック体の背面上で成型されて成型板体を形成するように、該成型材料を材料注入口から導引槽を介して成型エリア内に注入すること、
（ｄ）成型エリア内の図案部が上記成型板体の表面上に形成されるように上金型を取り外すこと、
の各ステップから成る、所望の図案を表示する機能付面を形成した面ファスナーの製造方法であって、
上金型の上記成型エリア間に凹み槽を形成し、該凹み槽上に貫通孔を設けると共に、下金型の上記キャリア部間に凹み槽を形成し、該凹み槽上に穿通孔を設け、更に、上記キャリア部に複数の針状の支持部を設置し、該下金型の周縁部がフック体の辺縁部を挟みこんで固定し、フック面の背面に高圧射出成型を実施する際のプレス圧力による浮動を防止するようにしたことを特徴とする所望の図案を表示する機能付面を形成した面ファスナーの製造方法。
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| US10/853,219 US7153461B2 (en) | 2004-05-26 | 2004-05-26 | Adhesive tape enabling patterns and marks to be formed thereon and manufacturing method |
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|---|---|
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2005142166A Active JP4676813B2 (ja) | 2004-05-26 | 2005-05-16 | 図案の成型表示機能付面ファスナー及びその製造方法 |
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|---|---|
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| JP (1) | JP4676813B2 (ja) |
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| JPS58165804A (ja) * | 1982-03-25 | 1983-09-30 | ダスキンフランチヤイズ株式会社 | ベルベツトフアスナの固定方法 |
| JPH0358109U (ja) * | 1989-03-06 | 1991-06-05 |
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| DE3806517A1 (de) * | 1988-03-01 | 1989-09-14 | Akzo Gmbh | Rohrboden fuer waerme- und/oder stoffaustauscher, dessen verwendung sowie verfahren zu dessen herstellung |
| JPH02261613A (ja) * | 1989-04-03 | 1990-10-24 | Kasai Kogyo Co Ltd | フェルトインサートインジェクション方法 |
-
2004
- 2004-05-26 US US10/853,219 patent/US7153461B2/en active Active
-
2005
- 2005-05-16 JP JP2005142166A patent/JP4676813B2/ja active Active
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58165804A (ja) * | 1982-03-25 | 1983-09-30 | ダスキンフランチヤイズ株式会社 | ベルベツトフアスナの固定方法 |
| JPH0358109U (ja) * | 1989-03-06 | 1991-06-05 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US7153461B2 (en) | 2006-12-26 |
| US20050266236A1 (en) | 2005-12-01 |
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