JP4674126B2 - 組合せ秤 - Google Patents

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Description

本発明は、組合せ秤に関する。より詳しくは、被計量物の価格を用いて組合せ演算を行う組合せ秤に関する。
食品等の商品を一定量だけ計量する技術として、特許文献1に開示されているような組合せ計量装置が広く用いられている。組合せ計量では、一般に、被計量物の重量が所定の条件を満たすように計量が行われる。複数の計量部に被計量物が供給されて計量される。計量が終わると、計量値の合計が所定の条件を満たす計量部の組合せが選択されて、包装機へ排出される。
組合せ計量において、重量以外の条件が設定される場合もある。スーパーマーケット等の小売業においては、重量よりも価格について条件を設定することが便宜な場合がある。被計量物の価格を用いて組合せ演算が行われるものとして、特許文献2に開示された組合せ秤がある。この組合せ秤では、価格の条件が設定され、複数の計量部に被計量物が供給され計量される。計量値と単価に基づいて各計量部に保持された被計量物の価格が演算され、該価格の合計が設定された条件を満たすように計量部の組合せが選択される。
特開昭58−124918号公報 実公平5−26971号公報
小売業等においては、商品を包装するにあたり、価格と重量の両方について条件を設定する場合がある。前記従来の構成においては、組合せ条件は、重量のみ、あるいは価格のみによって規定されていた。価格と重量の両方について条件を満たすためには、使用者が、両方の条件を満たす条件を予め計算して入力する必要があり、煩雑であった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、簡便な操作により、重量の条件と価格の条件を統合した組合せ条件を設定することが可能な組合せ秤、組合せ計量用演算装置、組合せ計量用コンピュータプログラム、及びそのコンピュータプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的としている。
[本発明に至った過程]
本発明者は、小売業における計量現場において必要とされる組合せ計量技術を鋭意検討した。その結果、特に、明太子やイクラ等、重量あたりの単価が高価な食品の組合せ計量において、既存の技術では対応できない課題があることを発見した。
単価の安い商品を計量する場合、一般に、目標重量が設定され、なるべく目標重量に近い組合せが選択される。組合せの合計重量が目標重量を超えても、余剰分は無償(価格は不変)とされ、そのまま包装される。余剰分は損失につながるが、単価が低いため、歩留まりが大幅に下がることはない。目標重量および価格を固定した計量方法は、定貫計量と呼ばれる。
一方、重量当たりの単価が高価な食品を計量する場合、余剰分を無償とすると歩留まりが大幅に低下する。歩留まりを維持するためには、価格を固定せず、包装された商品の実際の重量に単価をかけ、価格が決定される必要がある。かかる販売形態においては、包装品毎に重量や価格が異なることになる。価格を固定せず、単価と重量から価格を決定する計量方法は、不定貫計量と呼ばれる。重量あたりの単価が高価な食品の組合せ計量では、不定貫計量が一般的に用いられる。本発明は、不定貫計量に特に適したものである。
販売の現場では、消費者の感覚に従って、商品の売れ行きのよい(売れ筋の)重量範囲や価格範囲が変動する。小売業者は、消費者の行動や表情、商品の売れ行き等から売れ筋となる重量範囲(売れ筋重量帯)や価格範囲(売れ筋価格帯)を読み取り、その範囲に入るように商品を包装して販売する。売れ筋重量帯と売れ筋価格帯は相互に関連している場合も多いが、相互に独立して決定される場合もある。例えば、他の食品について3人前パックの売れ行きが高ければ、3人前の重量範囲が売れ筋重量帯となる。一方、レジでの顧客の購買データにおいて販売単価が500円程度の商品の売り上げが高ければ、500円の付近が売れ筋価格帯となる。売れ筋重量帯と売れ筋価格帯はこのように独立して設定されうる。3人前の商品が500円であるとは限らず、両者にずれが生じる場合もある。
従来の組合せ秤では、組合せ条件を重量あるいは価格のいずれか一方でしか設定できなかった。従来の組合せ秤で重量範囲と価格範囲の両方に入る組合せを得ようとすれば、両条件を満たす範囲を販売業者(作業者)が予め計算し、組合せ秤に入力する必要があった。販売の現場では、来店者の購買状況、在庫状況、商品の鮮度等により、顧客の購買傾向が刻々と変動する。従来の組合せ秤では、購買傾向が変わる度に作業者が組合せ条件を計算しなければならず、煩雑であった。
そこで、本発明者は、重量範囲と価格範囲を設定すれば作業者が計算しなくても両方の条件を満たす組合せが得られる組合せ秤を発明した。従来の組合せ秤は、組合せ条件を単一の変数(重量や価格)で設定することが常識であり、重量と価格の両方について目標を設定可能とする構成は知られていなかった。本発明は、以上のような経緯を経て想到されたものであり、入念な市場調査、ユーザからの意見聴取、および発明者の洞察により始めて可能となったものである。
[本発明の構成]
上記課題を解決するために、本発明に係る組合せ秤は、被計量物を保持し計量する複数の計量部と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記計量部に供給された物品の重量に基づいて組合せ演算を行い、計量部の組合せのうち組合せ条件を満たすものを最適組合せとして選択する組合せ秤であって、さらに、販売重量帯を設定する重量設定装置と、販売価格帯を設定する価格設定装置と、被計量物の重量と価格の換算係数を設定する換算係数設定装置と、を備え、前記制御装置は、前記販売重量帯と前記販売価格帯と前記換算係数とに基づいて前記組合せ条件を決定する。
かかる構成では、販売重量帯と販売価格帯と換算係数とを入力するという簡便な操作により、重量の条件と価格の条件を統合した組合せ条件を設定することが可能となる。作業者は、煩雑な計算をしなくても、販売重量帯と販売価格帯の両方を加味した量の被計量物を分取できることになる。
また、上述の組合せ秤において、前記組合せ条件は、組合せ合計重量の条件であって、前記制御装置は、前記販売価格帯と前記換算係数とに基づいて前記販売価格帯に対応する重量帯である販売価格重量帯を演算し、前記販売重量帯と前記販売価格重量帯の重複範囲を、組合せ合計重量の許容範囲とし、組合せ合計重量が組合せ合計重量の許容範囲にある場合に前記組合せ条件を満たすとしてもよい。
かかる構成では、組合せ合計重量が必ず販売重量帯と販売価格帯の重複範囲に含まれるよって、重量と価格の両方の条件を同時に満たす組合せを得ることができる。
また、上述の組合せ秤において、前記販売重量帯は、売れ筋重量帯であり、前記販売価格帯は、売れ筋価格帯であってもよい。
かかる構成では、売れ筋の重量範囲と価格範囲を統合した組合せ条件を設定することが可能となり、重量と価格の両方が顧客にとって魅力的な商品を得ることができる。
また、上述の組合せ秤において、さらに、報知装置を備え、前記販売重量帯と前記販売価格帯に重複範囲が存在しない場合に、前記報知装置により報知してもよい。
かかる構成では、重複範囲が存在しない場合に、作業者が容易にそのことを認識できるため、販売重量帯と販売価格帯を再検討して、入力をやり直すことができる。
また、上述の組合せ秤において、さらに、組合せ目標重量を設定する組合せ目標重量設定装置を備え、前記組合せ条件は、組合せ合計重量の条件であって、前記制御装置は、前記販売価格帯と前記換算係数とに基づいて前記販売価格帯に対応する重量帯である販売価格重量帯を演算し、前記販売重量帯と前記販売価格重量帯の重複範囲を、組合せ合計重量の許容範囲とし、組合せ合計重量が前記許容範囲にあり、かつ、組合せ合計重量が組合せ目標重量に最も近い組合せが前記組合せ条件を満たすとしてもよい。
かかる構成では、複数の組合せが許容範囲に入る場合にも、組合せ目標重量に基づいて最適組合せを一つに絞りこむことができ、より簡便に計量作業が行える。
また、上述の組合せ秤において、さらに、組合せ目標価格を設定する組合せ目標価格設定装置を備え、前記組合せ条件は、組合せ合計重量の条件であって、前記制御装置は、前記販売価格帯と前記換算係数とに基づいて前記販売価格帯に対応する重量帯である販売価格重量帯を演算し、前記販売重量帯と前記販売価格重量帯の重複範囲を、組合せ合計重量の許容範囲とし、組合せ目標価格と前記換算係数とに基づいて組合せ目標重量を演算し、組合せ合計重量が前記許容範囲にあり、かつ、組合せ合計重量が組合せ目標重量に最も近い組合せが前記組合せ条件を満たすとしてもよい。
かかる構成では、複数の組合せが許容範囲に入る場合にも、組合せ目標価格に基づいて最適組合せを一つに絞りこむことができ、より簡便に計量作業が行える。
また、上述の組合せ秤において、さらに、印字装置にデータを送信する送信装置を備え、前記制御装置は、最適組合せの組合せ合計重量と組合せ合計価格とを印字装置に送信してもよい。
かかる構成では、最適組合せに基づいて被計量物を包装するときに、印字装置により重量や価格をシール等に印刷することが可能となる。得られたシールを包装容器に貼り付ければ、販売用のパックとしてそのまま陳列できる。あるいは包装容器そのものに重量や価格を印刷してもよい。
また、上述の組合せ秤において、さらに、前記計量部をそれぞれ指示する計量部指示灯を備え、前記制御装置は、最適組合せに参加する計量部に対応する計量部指示灯を点灯させてもよい。
かかる構成では、作業者が、最適組合せに参加する計量部を容易に識別できるため、最適組合せに従った商品の包装を簡便に行うことができる。
また、上述の組合せ秤において、前記計量部は被計量物を排出する排出機構を備え、前記制御装置は、最適組合せに参加する計量部から被計量物を排出してもよい。
かかる構成では、被計量物が自動的に排出されるため、作業者が手で被計量物を集める必要がなくなる。よって、作業者の作業負担が軽減する。
また、本発明の組合せ計量用演算装置は、販売重量帯を設定する重量設定装置と、販売価格帯を設定する価格設定装置と、被計量物の重量と価格の換算係数を設定する換算係数設定装置と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記販売重量帯と前記販売価格帯と前記換算係数とに基づいて組合せ条件を決定する。
かかる構成では、簡便な操作を行えば、演算装置により、重量範囲と価格範囲を統合した組合せ条件を設定することができる。得られた組合せ条件を一般の組合せ秤に入力すれば、統合された組合せ条件による組合せ計量を行うことができる。この演算装置を、既存の組合せ秤と組合せることで、上述の組合せ秤と同様の効果を得ることができる。
また、本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、販売重量帯を設定するステップと、販売価格帯を設定するステップと、被計量物の重量と価格の換算係数を設定するステップと、前記販売重量帯と前記販売価格帯と前記換算係数とに基づいて組合せ条件を決定するステップと、複数の計量装置から計量値を受け取るステップと、計量部の組合せのうち組合せ条件を満たすものを最適組合せとして選択するステップと、を実行させる。また、本発明の記録媒体は、コンピュータに、販売重量帯を設定するステップと、販売価格帯を設定するステップと、被計量物の重量と価格の換算係数を設定するステップと、前記販売重量帯と前記販売価格帯と前記換算係数とに基づいて組合せ条件を決定するステップと、複数の計量装置から計量値を受け取るステップと、前記計量値の組合せの中から前記組合せ条件を満たす組合せを選択するステップと、を実行させるコンピュータプログラムを記録している。
かかる構成では、該コンピュータプログラムをコンピュータに実行させることにより、重量範囲と価格範囲を統合した組合せ条件を設定することができる。得られた組合せ条件を一般の組合せ秤に入力すれば、統合された組合せ条件による組合せ計量を行うことができる。このコンピュータプログラムを、既存のコンピュータや組合せ秤と組合せることで、上述の組合せ秤と同様の効果を得ることができる。
本発明は、上述のような構成を有しており、以下のような効果を奏する。すなわち、簡便な操作により、重量範囲と価格範囲を統合した組合せ条件を設定することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
[組合せ条件を決定するための原理]
図1は、本発明の第1実施形態における組合せ条件を決定するための原理を説明する概念図である。縦軸Pは、商品(被計量物)が売れる確率(販売効率)を表す。横軸Mは、被計量物の重量を示す。線Aは、被計量物の重量と販売効率の関係を示す曲線である。線Bは、被計量物の価格と販売効率の関係を示す曲線であるが、単位重量当たりの価格(単価)により価格を重量に換算して示している。線Aは、重量のみに着目した場合の販売効率の変化を示す。線Bは、価格のみに着目した場合の販売効率を示す。重量と価格は顧客に対し独立して作用するため、線Aと線Bは必ずしも重ならない。本実施形態の一つの特徴は、単価を価格と重量の換算係数として用いる点にある。換算係数を利用することで、以下に述べるように、価格と重量を関連付けた組合せ条件の決定が可能になる。
販売者は、長年の感覚や現場の販売データ等から、売れ筋重量帯や売れ筋価格帯を知ることができる。売れ筋重量帯のみを参考にして被計量物を計量し包装すれば、売れ筋価格帯から外れて売り上げが期待した通りに伸びない場合がある。同様に、売れ筋価格帯のみを参考にしても、売り上げが伸びない場合がある。もし、売れ筋価格帯と売れ筋重量帯の両方を満たすように商品(被計量物)を包装できれば、売り上げを向上できると考えられる。
ここで、販売効率が重量および価格に従って、図1に示す曲線のように変化するとする。販売効率Pが、所定の販売効率Pよりも高くなる重量範囲および価格範囲を売れ筋とすると、売れ筋重量帯は、WMminからWMmaxまでの範囲となる。同様に、売れ筋価格帯に対応する重量範囲(売れ筋価格重量帯)はPMminからPMmaxまでの範囲となる。ここで、例えば、売れ筋重量帯と売れ筋価格帯の重複範囲を組合せ合計重量の許容範囲とする。すなわち、組合せ合計重量下限値(Mmin)をWMmin、組合せ合計重量上限値(Mmax)をPMmaxとし、WMminとPMmaxで挟まれる範囲が組合せ合計重量の許容範囲とされる。組合せ合計重量が該許容範囲に含まれるように最適組合せを選択すれば、組合せ合計重量は売れ筋重量帯に含まれ、かつ、組合せ合計価格は売れ筋価格帯に含まれることになる。なお、WMminからPMmaxまでの幅が狭く、その範囲に含まれる組合せを得ることが困難になるといった場合には、所定の重量や割合だけ幅を広げてもよい。図1の例では、所定の重量(ΔM)だけ幅を広げている。つまり、組合せ合計重量の許容範囲は、必ずしも重複範囲と一致しなくてもよい。
組合せ合計重量が上限と下限の間に入る組合せが複数得られる場合には、組合せ目標重量あるいは組合せ目標価格が設定されてもよい。例えば、組合せ合計重量が組合せ目標重量に最も近いものを最適組合せとして選択すれば、最適組合せを一つに絞ることができる。組合せ目標重量が設定されていなければ、組合せ目標価格を重量に換算した値に最も近いものが最適組合せとして選択されてもよい。なお、上述の説明では横軸に被計量物の重量を用いたが、被計量物の価格を横軸としても、同様の方法で組合せ条件を決定できることは言うまでもない。この場合には、換算係数を用いて売れ筋重量帯を価格範囲へと変換すればよい。
従来は、売れ筋価格帯と売れ筋重量帯が分かっていても、両者を統合して適切な組合せ条件を設定することができなかった。本実施形態の組合せ秤によれば、売れ筋重量帯と売れ筋価格帯を、換算係数により関連付けることで、売れ筋重量帯と売れ筋価格帯の両方に含まれるように組合せ条件を設定できる。
[装置構成]
図2は、本発明の第1実施形態の組合せ秤の概略構成の一例を示す斜視図である。以下、図2を参照しながら、本実施形態の組合せ秤のハードウェア構成について説明する。
図2に示す通り、本実施形態に係る組合せ秤10は、本体11と、計量皿12と、指示灯13(計量部指示灯)と、入出力装置14とを備えている。本体11は平たい箱状であって、その上面には計量皿12(計量部)が、本体11の長手方向に沿って、2列に並んで配設されている。計量皿12の数は1列あたり6枚であり、計量皿の合計数は12枚となっている。本体11の上面には、2列に並んだ計量皿12の隙間に、各計量皿12に対応して合計12個の指示灯13が配設されている。本体11の長手方向の一方の端には、入出力装置14が配設されている。本体11の内部には、制御基板15(制御装置)が格納されている。本体11の側面には、ラベルプリンタ(印字装置:図示せず)の接続ポート20(送信装置)が配設されている。
計量皿12は、例えばステンレス製の皿をロードセル(図示せず)により支持した構成とすることができる。指示灯13には、例えば発光ダイオードや電球等を用いることができる。入出力装置14には、例えばタッチパネルが用いられる。本実施形態では、入出力装置を一体に構成したが、入力装置と出力装置を別個に設けてもよく、複数の入力装置あるいは出力装置を設けてもよい。入力装置はボタンやマイク等であってもよい。出力装置は液晶やブザー、スピーカ等であってもよい。接続ポート20には、例えば、シリアルポートが用いられる。なお、本実施形態における入出力装置14は、重量設定装置、価格設定装置、換算係数設定装置、組合せ目標重量設定装置、組合せ目標価格設定装置、報知装置を兼ねる。制御基板14は複数設けられていてもよい。すなわち、制御装置による制御は、集中制御であっても分散制御であってもよい。複数の制御装置がそれぞれ異なる機能を有していてもよい。
図3は、本発明の第1実施形態の組合せ秤の制御系統の一例を示すブロック図である。以下、図3を参照しながら、本実施形態の組合せ秤の制御系統について説明する。
図3に示す通り、本実施形態に係る組合せ秤10の制御系統は、制御基板15と、入出力装置14と、表示灯131〜12と、計量皿121〜12と、接続ポート20と、を有している。制御基板15は、制御部16と、記憶部17と、表示灯駆動回路18と、A/D変換回路19と、I/O回路21と、を有している。制御部16には、例えばCPUが用いられる。記憶部17には、例えば内部メモリが用いられる。制御部16と記憶部17、制御部16と入出力装置14、は相互に通信可能に接続されている。表示灯駆動回路18は、制御部16からの指令に基づいて表示灯131〜12を点灯/消灯できるように、制御部16および表示灯131〜12と接続されている。A/D変換回路19は、計量皿121〜12が出力するアナログデータによる検出結果をデジタルデータに変換し、制御部16へと転送できるように、制御部16と計量皿121〜12に接続されている。I/O回路21は、制御部16が出力する印字用データ(重量、価格等)を接続ポート20を介してラベルプリンタに転送できるように、接続ポート20と接続されている。図中の矢印は信号が伝達される方向を示す。
以下、図3を参照しながら、制御基板15の動作の概略について説明する。制御部16に対し、入出力装置14から、組合せ条件を決定するためのパラメータ等が入力される。制御部16は、受け取ったパラメータ等を記憶部17に記憶させる。記憶されたパラメータ等は、制御部16によって読み出され、必要に応じて入出力装置14に出力され、使用者によって確認される。また、記憶部17には、組合せ条件を決定するためのプログラムや組合せ演算を行うためのプログラム等(後述)も記憶されている。計量皿121〜12は、それぞれが保持する被計量物の重量を検出して、検出結果をA/D変換回路19へ送る。計量皿121〜12から送られた検出結果は、A/D変換回路19により検出値へと変換されて、制御部16へと送られる。制御部16は、受け取った検出値と、記憶部17に記憶されたプログラムを用いて、最適組合せに参加する計量皿121〜12を決定する。最適組合せが制御部16により選択されると、制御部16の指令により、最適組合せに参加する計量皿121〜12に対応する表示灯131〜12が表示灯駆動回路18を介して点灯される。制御部16は、必要に応じて、処理結果を入出力装置14および接続ポート20に出力する。制御基板15は、以上の方法により、組合せ秤を運転する。
[動作の概略]
図4は、本発明の第1実施形態の組合せ秤において制御基板が組合せ計量を行うための動作プログラム(組合せ演算ルーチン)の一例を概略的に示すフローチャートである。以下、本実施形態の組合せ秤10を用いた計量の概略について、図2および図4を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、被計量物がカズノコである場合を例として説明する。
組合せ秤を起動すると、まずパラメータの入力を行うか否かの判定が行われる(ステップS10)。パラメータの入力が行われていなければ、組合せ条件設定ルーチン(後述)に移行する(ステップS12)。すでにパラメータが入力されていれば、組合せ開始の指示があるか否かの判定が行われる(ステップS11)。
作業者は、カズノコを一本ずつ、計量皿12の上に載荷する。全ての計量皿12にカズノコを載せると、作業者は入出力装置14を操作して、組合せ開始の指示を入力する。組合せ開始の指示が入力されると、制御基板15は、それぞれの計量皿12からカズノコの重量の検出結果(計量値)を受け取り(ステップS13)、組合せ演算を行う(ステップS14)。組合せ演算では、12個の計量値から1個乃至12個を取り出す組合せのそれぞれについて、組合せ合計重量が演算される。組合せ演算の結果に基づいて、組合せ合計重量が組合せ合計重量下限値(Mmin)と組合せ合計重量上限値(Mmax)との間にある組合せが存在するか否かの判定が行われる(ステップS15)。
組合せ合計重量がMminとMmaxの間にある組み合わせが存在すれば、その中から組合せ合計重量が組合せ目標重量に最も近い組合せ(最適組合せ)が決定され、最適組合せに参加する計量皿12に対応する表示灯13が点灯される(ステップS16)。作業者は、表示灯が点灯している計量皿12からカズノコを取り、包装容器にいれる。同時に、最適組合せの組合せ合計重量と価格をラベルプリンタに送信する(ステップS18)。ラベルプリンタは重量および価格をラベルシールに印字して排出する。作業者は、印字されたラベルを台紙からはがし、包装容器に貼り付ける。空になった計量皿12の上にカズノコが載せられ、再び組合せ開始が指示される(ステップS11)。
組合せ合計重量がMminとMmaxの間にある組合せが存在しなければ、入出力装置14により、組合せが得られない旨の表示(組合せエラー)が行われる(ステップS17)。出力装置としてブザーやスピーカを備える場合には、組合せが得られない旨が音声により作業者に報知されてもよい。組合せが得られない場合には、作業者は計量皿12のカズノコを別のカズノコに載せ替え、再び組合せの指示(ステップS11)を入力する。組合せの指示を受けて、制御基板15により再度の組合せ計量が行われる。
[特徴となる動作]
本実施形態の特徴は、売れ筋重量帯(販売重量帯)と、売れ筋価格帯(販売価格帯)と、重量と価格の換算係数に基づいて、組合せ合計重量上限値と組合せ合計重量下限値を決定可能な点にある。かかる動作を実現するのが、以下に説明する組合せ条件設定ルーチンである。図5は、本発明の第1実施形態の組合せ秤において制御基板が組合せ条件を設定するための動作プログラム(組合せ条件設定ルーチン)の一例を概略的に示すフローチャートである。図6は、本発明の第1実施形態の組合せ秤における入出力装置の表示の一例を示す図である。以下、図5および図6を参照しながら、本実施形態の特徴となる動作について説明する。
組合せ条件設定ルーチンでは、まず、入出力装置14により、作業者によるパラメータの入力を受け付ける。本実施形態において作業者が入力するパラメータは、売れ筋重量帯の上限(WMmax)と下限(WMmin)、売れ筋価格帯の上限(PPmax)と下限(PPmin)、単位重量当たりの価格(単価:V)、組合せ目標重量、組合せ目標価格である。図6に示すように、入出力装置14(タッチパネル)によれば、値を確認しながら各パラメータを入力できる。受け取ったパラメータは、記憶部17に記憶される(ステップS20)。
次に、売れ筋価格帯の上限(PPmax)と下限(PPmin)を単価(V)で除算し、売れ筋価格重量帯の上限(PMmax)および下限(PMmin)とする(ステップS21、S22)。売れ筋重量帯の上限(WMmax)と売れ筋価格重量帯の上限(PMmax)とを比較し、より小さい方を組合せ合計重量上限値(Mmax)とする(ステップS23〜S25)。売れ筋重量帯の下限(WMmin)と売れ筋価格重量帯の下限(PMmin)とを比較し、より大きい方を組合せ合計重量下限値(Mmin)とする(ステップS26〜S28)。
もし、売れ筋重量帯と売れ筋価格重量帯に重複範囲がなければ、組合せ合計重量上限値(Mmax)よりも組合せ合計重量下限値(Mmin)の方が高くなる。重複範囲の有無を決定するために、Mmax>Mminとなっているか判定を行い(ステップS29)、否と判定されれば、入出力装置14に、売れ筋重量帯と売れ筋価格帯に重複範囲が存在しない旨(条件設定エラー)が出力される(ステップS31)。Mmax>Mminであれば、組合せ演算ルーチンへ移行する(ステップS30)。
本実施形態の特徴は、売れ筋価格帯を単価(V)で除して重量範囲に変換し、得られた重量範囲(売れ筋価格重量帯)と売れ筋重量帯との重複範囲を組合せ合計重量の許容範囲とするところにある。
[効果]
本実施形態の組合せ秤によれば、売れ筋重量帯と売れ筋価格帯がそれぞれ入力され、重量と価格の両方を統合した組合せ条件が自動的に設定され、該組合せ条件に基づいて最適組合せが選択される。売れ筋重量帯と売れ筋価格帯に重複範囲がなければ、エラーが出力されるため、作業者は、被計量物を載せ替えて再度組合せ計量を行うことができる。最適組合せに参加する計量部を表示灯により容易に区別できる。作業者は、表示灯にしたがって被計量物を包装容器に詰めることで、重複範囲に含まれるように被計量物を包装することができる。売れ筋重量帯と売れ筋価格帯に重複範囲がなければエラーが出力されるため、作業者は、売れ筋重量帯または売れ筋価格帯を再度検討して入力しなおすことができる。組合せ目標重量および組合せ目標価格が設定できるため、重複範囲に入る組合せが複数存在しても最適組合せを一つに絞ることができる。最適組合せが得られれば組合せ合計重量と組合せ合計価格がラベルプリンタに出力されるため、作業者は、重量と価格が印刷されたラベルを包装容器に貼り付けて商品として販売できる。
[変形例]
組合せ条件の決定方法は、売れ筋重量帯、売れ筋価格帯、単位重量あたりの価格(単価、換算係数)を用いて決定するものであれば、どのようなものでもよい。単価を利用することで、売れ筋重量帯と売れ筋価格帯を相互に関連付けることができ、売れ筋重量帯と売れ筋価格帯の両方を反映した組合せ条件を決定することが可能となる。組合せ条件の具体的な決定方法には、様々なものが考えられる。
重複範囲が広すぎたり狭すぎたりする場合には、所定の重量だけ、あるいは所定の割合だけ、広げたり狭めたりした範囲を組合せ合計重量の許容範囲としてもよい。重複範囲の中央値からの差が所定の重量以内となる範囲を組合せ合計重量の許容範囲としてもよい。重量ではなく、価格に換算して演算を行ってもよい。
組合せ目標重量や組合せ目標価格は必ずしも作業者により設定される必要はない。組合せ合計重量(あるいは組合せ合計価格)が所定の値に最も近いものが組合せ条件を満たすこととし、該所定の値を、売れ筋重量帯および売れ筋価格帯に基づいて決定してもよい。この場合には、例えば、重複範囲の中央値を該所定の値とすることができる。組合せ目標重量と組合せ目標価格の両方が設定されている場合には、例えば、いずれか一方に最も近いものが最適組合せとされてもよいし、組合せ目標価格を単価で除して重量に変換し、得られた値と組合せ目標重量との平均に最も近いものが最適組合せとされてもよい。許容範囲に入る組合せの中から、例えば、最も重いもの、最も軽いもの、最も高価格のもの、最も低価格のものが最適組合せとされてもよい。
最適組合せは、必ずしも重複範囲に含まれなくてもよい。例えば、重複範囲に含まれる組合せがない場合には、重複範囲に最も近い組合せ合計重量または組合せ合計価格となる組合せが最適組合せとされてもよい。
売れ筋価格帯および売れ筋重量帯は必ずしも範囲である必要はなく、特定された一つの価格(売れ筋価格)あるいは重量(売れ筋重量)であってもよい。かかる場合においては、例えば、売れ筋価格に対応する重量(売れ筋価格重量)を売れ筋価格と換算係数から決定し、売れ筋価格重量と売れ筋重量を端点とする範囲を組合せ合計重量の許容範囲とすることができる。あるいは、組合せ合計重量が売れ筋重量と売れ筋価格重量の平均に最も近くなるものを最適組合せとしてもよい。
組合せ演算の結果に基づいて行う処理には様々なものが考えられる。上述の構成は、作業者の手で被計量物を計量部に供給し、計量部から被計量物を取り除く様式の組合せ秤(以下、手動式組合せ秤と呼ぶ)である。しかし、計量部が組合せ演算の結果に基づいて被計量物を自動的に排出する構成(以下、半自動式組合せ秤と呼ぶ)としてもよい。自動排出に加え、計量部への被計量物の供給も自動的に行う構成(以下、全自動式組合せ秤と呼ぶ)としてもよい。
図7は、本発明の第1実施形態の半自動式組合せ秤40の概略構成の一例を示す斜視図である。半自動式組合せ秤40の特徴は、組合せ条件の設定および該組合せ条件に基づく動作にあり、その他のハードウェアや制御系統については周知の技術を用いて構成できる。よって、詳細な説明を省略し、以下、簡潔にその構成を記載する。
図7に示すように、半自動式組合せ秤40は、本体41と、搬送装置43と、入出力装置44とを有している。本体41の両端面には、排出口45が設けられている。搬送装置43はベルトコンベアであって、両端が排出口45から突出している。入出力装置44は、本体41の一方の端面に支持される。
本体41の上面には、複数の投入口42が設けられている。投入口42の下方には、計量ホッパ(計量部:図示せず)が配設されている。計量ホッパはその下端に適宜な駆動装置によって駆動されるゲートを有している。駆動装置としては、エアー式のアクチュエータやモータを利用できる。ゲートを閉じれば被計量物は計量ホッパ内に保持され、ゲートを開けば被計量物が計量ホッパから排出される。計量ホッパの下方には搬送装置43が配設されている。作業者は、投入口42を通じて、計量ホッパへ被計量物を手づかみで供給する。計量ホッパはロードセル(図示せず)により支持されており、計量ホッパに供給された被計量物の重量はロードセルにより検出され、制御装置(図示せず)に送られる。制御装置は、組合せ演算の結果に基づいて、最適組合せに参加する計量ホッパから被計量物を排出させる。計量ホッパから排出された被計量物は、搬送装置43により、排出口45を通じて包装機(図示せず)へと排出される。作業者は、入出力装置44により各パラメータの設定を行うことができる。排出を行った最適組合せの組合せ合計重量および組合せ合計価格は、制御装置から包装機に送信される。包装機は、排出された被計量物を包装すると共に、組合せ合計重量および組合せ合計価格を包装容器に印字する。
図8は、本発明の第1実施形態の全自動式組合せ秤60の概略構成の一例を示す側面図である。全自動式組合せ秤60の特徴は、組合せ条件の設定および該組合せ条件に基づく動作にあり、その他のハードウェアや制御系統については周知の技術を用いて構成できる。よって、詳細な説明を省略し、以下、簡潔にその構成を記載する。
図8に示すように、全自動式組合せ秤60は、トップコーン61と、リニアフィーダ62と、供給ホッパ63と、計量ホッパ64(計量部)と、集合シュート65と、を有している。全自動式組合せ秤60は、上方から見ると円形であり、中心にトップコーン61が配設されている。トップコーン61の周囲には、複数のリニアフィーダ62が放射状に配設されている。各リニアフィーダ62に対応して、供給ホッパ63と計量ホッパ64とが各1個ずつ配設されている。被計量物は、図示されない供給装置によりトップコーン61に供給される。トップコーン61は振動装置(図示せず)によって振動し、被計量物をリニアフィーダ62へと分散供給する。リニアフィーダ62は振動装置(図示せず)によって振動し、被計量物を供給ホッパ63に供給する。供給ホッパ63は、その下端にモータ駆動されるゲートを有しており、被計量物を計量ホッパ64に間歇的に供給する。計量ホッパ64は、その下端にモータ駆動されるゲートを有している。計量ホッパ64は、ロードセル(図示せず)により支持され、計量ホッパ64に供給された被計量物は、該ロードセルによって計量される。計量値はロードセルから制御装置(図示せず)に送られる。制御装置は組合せ演算を行い、最適組合せに参加する計量ホッパ64を決定する。制御装置の制御により最適組合せに参加する計量ホッパ64のゲートが開かれ、被計量物が排出される。排出された被計量物は集合シュート65により集合され、包装機(図示せず)へと排出される。作業者は、入出力装置(図示せず)により各パラメータの設定を行うことができる。排出を行った最適組合せの組合せ合計重量および組合せ合計価格は、制御装置から包装機に送信される。包装機は、排出された被計量物を包装すると共に、組合せ合計重量および組合せ合計価格を包装容器に印字する。
半自動式組合せ秤40および全自動式組合せ秤60においても、上述の説明と同様の方法で組合せ条件の設定が行われる。すなわち、売れ筋重量帯、売れ筋価格帯、単価等が作業者により入力される。制御装置により、入力されたパラメータに基づいて重量と価格の両方を統合した組合せ条件が自動的に設定され、該組合せ条件に基づいて最適組合せが選択される。よって、簡便な操作により、重量の条件と価格の条件を統合した組合せ条件を設定することが可能となる。その他、組合せ秤10と同様の方法で、同様の効果も得ることができる。
半自動式組合せ秤40および全自動式組合せ秤60のさらなる特徴は、各計量部が被計量物を排出する排出機構(ゲート)を備えており、制御装置が排出機構を制御する点にある。かかる構成によれば、最適組合せに参加する計量部から自動的に被計量物が排出されることになり、作業者の負担が軽減される。
[用語の意味]
以下、本実施形態で用いた用語の意味を述べる。
「計量値」とは、各計量部が計量した被計量物の重量をいう。
「組合せ条件」とは、最終的に計り取りたい被計量物の量について作業者(使用者)が設定する条件である。例えば、作業者がカズノコを200g±20gの範囲で計り取りたい場合には、200g±20gが組合せ条件となる。同範囲に入る組合せが複数ある場合に200gに最も近いものを選択したい場合には、1)200g±20g、かつ、2)200gに最も近い、ことが組合せ条件となる。
「最適組合せ」とは、組合せ条件を満たす組合せをいう。最適組合せは必ずしも一つである必要はなく、複数の組合せが最適組合せとして選択されてもよい。しかし、計量動作を簡潔にするためには、単一の最適組合せを選択することが好ましい。
「組合せ合計重量」とは、一連の計量部から1個または複数の計量部を取り出す組合せにおける計量値の合計をいう。
「組合せ合計価格」とは、一連の計量値から1個または複数の計量値を取り出す組合せについて、計量値を価格に換算した場合の合計価格をいう。
「組合せ合計重量の許容範囲」は、最適組合せが満たすべき組合せ合計重量の許容範囲をいう。
「組合せ合計重量上限値」とは、組合せ合計重量の許容範囲の上限である。
「組合せ合計重量下限値」とは、組合せ合計重量の許容範囲の下限である。
「販売重量帯」および「販売価格帯」とは、作業者が販売したい商品(被計量物)の重量範囲および価格範囲をいう。
「売れ筋重量帯」および「売れ筋価格帯」とは、商品(被計量物)の売れ行きのよい重量範囲および価格範囲をいう。
「重複範囲」とは、重量範囲と価格範囲の重複する部分をいう。重複範囲の決定は、重量範囲と価格範囲を共通の単位(重量、価格等)に変換して行う。本実施形態では、重複範囲と組合せ合計重量の許容範囲は一致しているが、両者は一致していなくてもよい。
「換算係数」とは、商品(被計量物)の重量と価格を関連付けるための係数であって、例えば、単位重量当たりの価格や単位価格当たりの重量を換算係数とすることができる。
「組合せ演算」とは、最適組合せを選択するために行う演算であって、一連の計量部から1個または複数の計量部を取り出す組合せのそれぞれについて、組合せ合計重量や組合せ合計価格を演算することをいう。
「重量設定装置」、「価格設定装置」、「換算係数設定装置」、「組合せ目標重量設定装置」、「組合せ目標価格設定装置」とは、それぞれ売れ筋重量帯、売れ筋価格帯、単価、組合せ目標重量、組合せ目標価格を設定するための装置である。それぞれの装置は、独立して設けられていてもよいし、単一の装置であってもよい。
「報知装置」は、エラー等を作業者に報知するための装置である。報知の手段はどのようなものであってもよく、例えば、音声による報知、画面表示による報知等が利用できる。
「送信装置」は、印字装置にデータを出力するための装置であって、I/O回路、プリンタポート、ケーブル等を含んでもよい。
本発明によれば、簡便な操作により、重量範囲と価格範囲を統合した組合せ条件を設定することができる。
本発明の第1実施形態における組合せ条件を決定するための原理を説明する概念図である。 本発明の第1実施形態の組合せ秤の概略構成の一例を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の組合せ秤の制御系統の一例を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態の組合せ秤において制御基板が組合せ計量を行うための動作プログラム(組合せ演算ルーチン)の一例を概略的に示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の組合せ秤において制御基板が組合せ条件を設定するための動作プログラム(組合せ条件設定ルーチン)の一例を概略的に示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の組合せ秤における入出力装置の表示の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態の半自動式組合せ秤の概略構成の一例を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の全自動式組合せ秤の概略構成の一例を示す側面図である。
符号の説明
10 組合せ秤
11 本体
12 計量皿
13 表示灯
14 入出力装置
15 制御基板
16 制御部
17 記憶部
18 表示灯駆動回路
19 A/D変換回路
20 接続ポート
21 I/O回路
40 半自動式組合せ秤
41 本体
42 投入口
43 搬送装置
44 入出力装置
45 排出口
60 全自動式組合せ秤
61 トップコーン
62 リニアフィーダ
63 供給ホッパ
64 計量ホッパ
65 集合シュート

Claims (10)

  1. 被計量物を保持し計量する複数の計量部と、
    制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記計量部に供給された物品の重量に基づいて組合せ演算を行い、
    計量部の組合せのうち組合せ合計重量の条件である組合せ条件を満たすものを最適組合せとして選択する組合せ秤であって、
    さらに、売れ筋重量帯である販売重量帯を設定する重量設定装置と、
    売れ筋価格帯である販売価格帯を設定する価格設定装置と、
    被計量物の重量と価格の換算係数を設定する換算係数設定装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記販売価格帯と前記換算係数とに基づいて前記販売価格帯に対応する重量帯である販売価格重量帯を演算し、
    前記販売重量帯と前記販売価格重量帯の重複範囲を、組合せ合計重量の許容範囲とし、
    組合せ合計重量が組合せ合計重量の許容範囲にある場合に前記組合せ条件を満たすとする、組合せ秤。
  2. さらに、報知装置を備え、
    前記販売重量帯と前記販売価格帯に重複範囲が存在しない場合に、前記報知装置により報知する、請求項に記載の組合せ秤。
  3. さらに、組合せ目標重量を設定する組合せ目標重量設定装置を備え、
    前記組合せ条件は、組合せ合計重量の条件であって、
    前記制御装置は、前記販売価格帯と前記換算係数とに基づいて前記販売価格帯に対応する重量帯である販売価格重量帯を演算し、
    前記販売重量帯と前記販売価格重量帯の重複範囲を、組合せ合計重量の許容範囲とし、
    組合せ合計重量が前記許容範囲にあり、かつ、組合せ合計重量が組合せ目標重量に最も近い組合せが前記組合せ条件を満たすとする、請求項1に記載の組合せ秤。
  4. さらに、組合せ目標価格を設定する組合せ目標価格設定装置を備え、
    前記組合せ条件は、組合せ合計重量の条件であって、
    前記制御装置は、前記販売価格帯と前記換算係数とに基づいて前記販売価格帯に対応する重量帯である販売価格重量帯を演算し、
    前記販売重量帯と前記販売価格重量帯の重複範囲を、組合せ合計重量の許容範囲とし、
    組合せ目標価格と前記換算係数とに基づいて組合せ目標重量を演算し、
    組合せ合計重量が前記許容範囲にあり、かつ、組合せ合計重量が組合せ目標重量に最も近い組合せが前記組合せ条件を満たすとする、請求項1に記載の組合せ秤。
  5. さらに、印字装置にデータを送信する送信装置を備え、
    前記制御装置は、最適組合せの組合せ合計重量と組合せ合計価格とを印字装置に送信する、請求項1に記載の組合せ秤。
  6. さらに、前記計量部をそれぞれ指示する計量部指示灯を備え、
    前記制御装置は、最適組合せに参加する計量部に対応する計量部指示灯を点灯させる、請求項1に記載の組合せ秤。
  7. 前記計量部は被計量物を排出する排出機構を備え、
    前記制御装置は、最適組合せに参加する計量部から被計量物を排出する、請求項1に記載の組合せ秤。
  8. 売れ筋重量帯である販売重量帯を設定する重量設定装置と、
    売れ筋価格帯である販売価格帯を設定する価格設定装置と、
    被計量物の重量と価格の換算係数を設定する換算係数設定装置と、
    制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記販売価格帯と前記換算係数とに基づいて前記販売価格帯に対応する重量帯である販売価格重量帯を演算し、
    前記販売重量帯と前記販売価格重量帯の重複範囲を、組合せ合計重量の許容範囲とし、
    組合せ合計重量が組合せ合計重量の許容範囲にある場合に前記組合せ条件を満たすとする、組合せ計量用演算装置。
  9. コンピュータに、
    売れ筋重量帯である販売重量帯を設定するステップと、
    売れ筋価格帯である販売価格帯を設定するステップと、
    被計量物の重量と価格の換算係数を設定するステップと、
    前記販売価格帯と前記換算係数とに基づいて前記販売価格帯に対応する重量帯である販売価格重量帯を演算し、前記販売重量帯と前記販売価格重量帯の重複範囲を、組合せ合計重量の許容範囲とするステップと、
    複数の計量装置から計量値を受け取るステップと、
    計量部の組合せのうち組合せ合計重量が組合せ合計重量の許容範囲にあるものを最適組合せとして選択するステップと、を実行させるためのコンピュータプログラム。
  10. コンピュータに、
    売れ筋重量帯である販売重量帯を設定するステップと、
    売れ筋価格帯である販売価格帯を設定するステップと、
    被計量物の重量と価格の換算係数を設定するステップと、
    前記販売価格帯と前記換算係数とに基づいて前記販売価格帯に対応する重量帯である販売価格重量帯を演算し、前記販売重量帯と前記販売価格重量帯の重複範囲を、組合せ合計重量の許容範囲とするステップと、
    複数の計量装置から計量値を受け取るステップと、
    前記計量値の組合せの中から組合せ合計重量が組合せ合計重量の許容範囲にある組合せを選択するステップと、を実行させるコンピュータプログラムを記録した、コンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。
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