JP4673765B2 - タービン排気システム - Google Patents

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Description

本発明は、タービン段落から出た排気を復水器に導くタービン排気システムに関する。
蒸気タービンでは一般的に最終段落の排気圧力が低いほど出力が増加する。このため、タービン段落を出た排気(蒸気)を復水器に導いて凝縮し、排気室を常に真空状態に保つシステム構成が広く採用されている。その典型的な構成例は、回転軸が水平となるように蒸気タービンを設置し下方に復水器を配置したもの(特許文献1等参照)で、蒸気タービンで仕事をした蒸気は下方の復水器に導かれて水に戻された後ボイラ等に還流される。復水器としては、多数の冷却管に冷却水を通水し冷却管表面で蒸気を凝縮する表面凝縮型のものや、復水器胴体内に冷却水を散布し散布された冷却水に凝縮させる直接凝縮型のもの等が知られている。
このとき、タービン段落を出た排気を圧力回復させて復水器に導くのが排気室である。排気室はタービン段落を内包する内ケーシングとこれを包囲する外ケーシングによって形成され、外ケーシングは復水器外壁に接合される。内ケーシングにはフローガイドが設けられ、フローガイドによりディフューザ流路が形成される。つまり、タービン段落を出た蒸気は内ケーシングから排気室に吹き出してディフューザ流路で圧力回復して復水器に導かれる。このとき、復水器の内圧は冷却水(海水等)の温度と流量で概ね規定されるので、排気室での圧力回復幅が大きいほどタービン出口圧力が低くなる。したがって、蒸気タービンの出口圧力を復水器よりも低く保つことが可能となるため、それだけ蒸気タービンでの仕事量を増加させ高い出力を得ることができる。
特開平6−137111号公報
ところで、上記特許文献1には、ケーシング等の高温部品の熱変形を抑えるため、タービン段落を出た直後の蒸気主流に冷却液を噴霧して部分負荷運転時における蒸気温度を緩和させる例が開示されている。しかし、主流領域に冷却液を散布した場合、逆に主流に対して噴霧した冷却液が抵抗となって蒸気タービン最終段落の排気圧力を上昇させる恐れがある。
タービン排気システムにおける排気圧力回復性能を向上には、復水器とともに排気室の性能が大きく影響を与える。排気室の改良は主にフローガイドの形状に関わるものが多いが、フローガイドはタービン段落を出た排気を急転向させるため、フローガイドの裏側に蒸気の流れが淀む“死水領域”が生じ易い傾向にある。死水領域は、排気室内の流れ特にディフューザ流路の流れを乱し、タービン排気システムの性能低下の原因となる。
本発明の目的は、排気圧力回復性能を飛躍的に向上させ蒸気タービンの出力を向上させることができるタービン排気システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、排気室内における死水領域に冷却液を散布する排気冷却装置を備える。
本発明によれば、死水領域の排気を凝縮することで死水領域の体積を著しく減少させることができるので排気室内乱れを抑制することができ、排気圧力回復性能を飛躍的に向上させ蒸気タービンの出力を向上させることができる。
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るタービン排気システムの基本構造を模式的に表す側断面図である。
図示したタービン排気システム100は、タービンロータ1を駆動させた後の排気(蒸気)を下方の復水器200に導くものである。タービン排気システム100は、タービンロータ1を内包する排気室内ケーシング2、タービンロータ1の軸受(図示せず)を覆うベアリングコーン3、排気室内ケーシング2等とともに復水器200に接続する排気室4を形成する排気室外ケーシング5、及び環状のディフューザ流路をベアリングコーン3との間に形成するフローガイド6を備えている。
上記排気室内ケーシング2は、その内周側にダイヤフラム外輪と内輪によって支持される静翼(最終段静翼9のみ図示)を備えており、タービンロータ1に設置された動翼(最終段動翼10のみ図示)とともにタービン段落を形成している。繁雑防止のため図示していないが、一般に排気室内ケーシング2の内周側には静翼の取り付け部であるダイヤフラムが環状に設けられている。環状に配置された静止側のダイヤフラムと回転側のタービンロータ1は適当な間隙を介して対向している。
上記排気室外ケーシング5は、排気室内ケーシング2及びベアリングコーン3を覆っており、一般にタービンロータ1の中心軸を含む水平面付近の高さで上下に分割されている。そのうちの上半側ケーシングの外壁面は、天井部の断面が軸方向(図1中の左右方向)から見て弧状に形成されている。一方の下半側ケーシングの外壁面は、水平断面が矩形の枠体で形成されている。排気室外ケーシング5の下半側は、連結胴(図示せず)を介して又は直接、排気室200の外壁に連結されている。前述した排気室4は、この排気室外ケーシング5と排気室内ケーシング2及びベアリングコーン3とで囲われて形成されている。
上記ベアリングコーン3はタービンロータ1の最終段動翼10の出口環帯の内周部に連続して設けられている。上記フローガイド6は、ベアリングコーン3の外周側を囲うようにして最終段動翼出口環帯の外周部(例えば排気室内ケーシング2)に連続して設けられており、フローガイドの先端部(排気出口)は排気室外ケーシング5の内周側の空間内にある。このフローガイド6とベアリングコーン3との間に形成された環状のディフューザ流路は、タービンロータ1を駆動して最終段動翼10の出口環帯を通過した排気を排気室4に吹き出させる。このとき、フローガイド6とベアリングコーン3とで形成されたディフューザ流路は徐々に流路断面積が拡大されており、このディフューザ流路を通過する際に排気が減速し減速分のエネルギーが圧力に変換されて排気の圧力が回復する。
以上のような構成により、蒸気流入管20から流入した蒸気は、タービンロータ1を囲う環状の蒸気流路である分配室21に流入してタービン周方向に分配されてタービン段落に導かれる。タービン段落を通過した蒸気はフローガイド6により形成されるディフューザ流路を通過し、排気室外ケーシング5で囲まれた排気室4を経て下方の復水器200に導かれる。復水器200に流入した排気(蒸気)は、本実施の形態では多数の冷却管22を密集させた複数の復水器管群23(図1では模式的に図示してある)で凝縮され、これによりタービン段落の排気の真空状態が保たれる。凝縮されて復水器底部24に貯留された凝縮液25の大部分は給水管26を介して給水加熱器(図示せず)を経て加熱されてボイラ(図示せず)に還流される。
上記構成の本実施の形態のタービン排気システムの最大の特徴は、タービン段落から吹き出した排気室4内の排気の死水領域に冷却液を噴射する排気冷却装置50を設けたことにある。「死水領域」とは排気の流れが淀む領域である。排気冷却装置50から死水領域の排気に噴射する冷却液には、排気(蒸気)より低温で蒸気媒体と同一物質の液を用いる。
排気冷却装置50は、死水領域に冷却液を噴射するノズル51、復水器底部24に貯留された凝縮液25を冷却液としてノズル51に導く冷却液配管52、冷却液配管52を流れる冷却液を冷却する冷却器53、及び冷却液配管52に設けられノズル51の冷却液の噴射量を制御する制御弁54を備えている。特に図示していないが、復水器底部24に貯留された冷却液はポンプによって吐出され冷却液配管52に流れる。また、制御弁54は、冷却液配管52を流れる冷却液の流路面積を調整することによってノズル51からの冷却液噴射量を制御するものであるが、流路を遮断してノズル51からの冷却液の噴射を停止することも可能である。
ノズル51は、タービンの軸方向(図1中の左右方向)で見た場合に排気室4内におけるフローガイド6の排気出口端6aを含む面6b(図2参照)よりも蒸気流入管20側の領域(図2中のハッチングで表した領域)に位置する。勿論、排気室4内の領域であるので復水器200よりも上方の領域に位置する。この領域に「死水領域」が生じる可能性があるためである。本実施の形態においては、その好適な例として、フローガイド6のディフューザ流路と反対側の面(以下「フローガイド背面」と記載する)に沿ってノズル51を設けた場合を図示している。
図3は図1中のA−A断面による断面図である。
図3に示すように、ノズル51は噴出孔を排気の流れに沿う方向に噴出孔を向けてフローガイド背面に沿って配設されている。図3の例はノズル51をフローガイド背面に複数設けた場合であり、そのうちのフローガイド上半側に設けられたノズル51は蒸気流入管側から見たとき(図3で見た場合)にフローガイド6の外形(厳密にはどの同心円)の概ね接線方向に噴射孔を向けて配設され、フローガイド下半側に設けられたノズル51は噴射孔を復水器200に向けて(下向きに)配設されている。
フローガイド6により形成されたディフューザ流路から排気室4に吹き出す排気主流は放射状に広がる。フローガイド6の下半側から吹き出した排気は、進行方向をそれほど変えることなく、そのまま或いは一度排気室外ケーシング5に衝突し跳ね返って下方の復水器200へと向かう。一方、フローガイド6の上半側から吹き出した排気は、進行方向を転向させてフローガイド背面側に回り込み復水器200に向かうことになる。
図3のようなノズル51の配置は、上記のような挙動を示す排気室4内における排気の流れの分布に基づくものである。図3のようにノズル51を配置することで、フローガイド6により形成されたディフューザ流路から吹き出る蒸気主流に冷却液がかからないようにして蒸気主流でなくフローガイド背面側に生じ得る死水領域の排気を冷却し凝縮させるとともに、噴射方向を排気の流れに沿わせ噴射した冷却液を排気に同伴させるようになすことで噴射した冷却液が排気の流れの抵抗に極力ならないようにしてある。
なお、図3の例はフローガイド外形に沿って周方向に所定間隔で複数のノズル51を設けた例であるが、図4に示したようにフローガイド上端部近傍においてフローガイド背面に沿ってノズル51を配置しても良い。フローガイド上端部近傍のフローガイド背面側は、排気の流れが急転向し特に死水領域が形成され易いと考えられる。
また、ノズル51の具体的な設置方法について説明する。
本実施の形態では、図5に示したように復水器底部24から凝縮水を導く冷却液配管52が排気室外ケーシング5を通って排気室4内に臨んでいる。図3に示した構成例の場合、冷却液配管52は接続部60を経由して冷却液分配管61により各ノズル51に接続される。冷却液分配管61は排気室内ケーシング2の外周部を囲うように環状に構成されており、冷却液配管52から冷却液分配管61に流入した冷却液は、冷却液分配管61を通って排気室内ケーシング2の外周側において周方向にほぼ均一に分配される。図3では冷却液分配管61を多角形型に構成した例を表したが円状に構成しても良い。
図6は図3中のB−B断面による断面図である。
図6において、冷却液分配管61には、分岐管62が接続している。分岐管62は冷却液分配管61とノズル51とを接続する管路であり、本実施の形態の場合、ノズル51の数だけ分岐管62が冷却液分配管61に接続している。分岐管62はフローガイド背面に沿って適宜曲成された後、フローガイド6側からタービン軸方向に沿って延在してその先端がノズル51に接続している。
本実施の形態では図7に矢印で示したように、分岐管62を軸にノズル51の分岐管62に対する取り付け角度(円筒状のノズル51の外周面に穿設された噴射孔51aの向き)を調整した上でノズル51が分岐管62に固定されている。これにより、ノズル51の周方向における設置位置に応じ、図3のように冷却液の噴射方向を定めてある。
この例ではタービン回転軸と直交する面内で二次元的に冷却液噴射方向を調整できる例を示したが、三次元的に調整できる構成としても勿論良い。三次元的に調整できる構成とすれば、排気の流れに沿って冷却液の噴射方向をより柔軟に調整することができる点で好ましい。
なお、図4の構成例のように上端部近傍にしかノズル51を設置しない場合、冷却液分配管61を省略して冷却液配管51と分岐管62とを直接接続すれば良い。つまり、冷却液を分配する必要のない場合には、冷却液分配管61は省略可能である。
次に、上記構成の本実施の形態のタービン排気システム100の動作及び作用を説明する。
タービン段落を出た排気がフローガイド6により形成されたディフューザ流路及び排気室4を介して復水器200に導かれると、復水器管群23を通過するうちに冷却管22の表面で凝縮し復水して復水器底部24に貯留される。凝縮液25の大部分は給水管26を介して再び作動流体となるべくボイラに導かれるが、一部は冷却液配管52に流入し、冷却液配管52を流れるうちに冷却器53で冷却され制御弁54で流量調整され、最終的にノズル51から噴射される。このときの制御弁54の開度調整は制御装置(図示せず)により制御される。制御装置は、例えばタービンプラントの負荷や排気温度等を基に所望の冷却液噴射量を算出し、その冷却液噴射量を噴射させるのに適当な大きさの制御信号Sを演算して制御弁54に出力する。これにより制御信号Sに応じて制御弁54が開度調整され、ノズル51からの冷却液噴射量が制御される。
排気室4に流出する排気蒸気はタービン段落で断熱膨張し飽和状態となっているが、ノズル51から噴射される冷却液によって凝縮される。前述したようにノズル51からの冷却液はフローガイド背面の死水領域に散布されるため、死水領域の体積が減少し排気室4内の排気流れの乱れが抑制され、その結果タービン最終段落の排気圧力が低下する。なお、復水器の特性によっては、復水器管群23で凝縮した液が過冷却されるなど、タービン排気温度が凝縮液25よりも高くなる場合もある。この場合は冷却器53を省略しても良い。
図8は本発明の原理を説明する模式図である。
本実施の形態のようなディフューザ流路では、仮にフローガイド6の壁面で生じる境界層を無視して考えてもフローガイド背面に死水領域が生じる(図8(a)参照)。そして実際には、図8(b)のように粘性の影響によってフローガイド表面は速度の遅い境界層によって覆われるため、死水領域は境界層と連通する。物理現象としては、境界層で生じた速度の遅い流体がフローガイド背面に吹き溜まって死水領域が生じるものと考えられる。境界層はディフューザ流路を流れる蒸気主流とフローガイド6の壁面との摩擦により常時生成される。
このとき、図8(c)のように液滴状の冷却液を死水領域に噴射すると、液滴表面に周囲の蒸気が凝縮される。この蒸気を凝縮させる効果は、液滴を微細化し液滴の表面積を大きくすることによって向上させることができる。この結果、死水領域及び死水領域に連通した境界層の体積を減少させることができる。
死水領域の体積は、境界層の生成量と冷却液噴射量による凝縮量によって決まる。本実施の形態によれば、冷却液噴射による死水領域又は境界層の凝縮量は蒸気主流の蒸気体積の少なくとも1%程度は確保することができる。一般に、空気を用いた円管ディフューザでの実験結果によれば、蒸気主流の1%程度でも境界層を吸い込むこと(つまり体積を減少させること)ができればタービンプラントの性能を大きく向上させることができるとされている。このことに鑑み、本願発明者等は、死水領域の蒸気を凝縮することで死水領域の体積を減少するという着想を得て本発明に至った。
また、本実施の形態におけるタービン排気システム100は下方排気であっていわゆる円管ディフューザより複雑であるが、整流化などの副次的効果によって少ない凝縮量で大きな性能向上が期待できる。
なお、蒸気主流の1%の蒸気を凝縮するための冷却液の噴射条件は、タービン排気が5000[Pa]のとき、蒸気の飽和温度が33[℃]、凝縮潜熱が2.4×10[J/kg]、液の比熱が4.18×10[J/(kg・℃)]である。冷却液噴射量と蒸気の温度差を10[℃]とすると、1%を凝縮するためには主流蒸気1[kg]当たり0.57[kg]、すなわち57%の冷却液を噴射する必要がある。但し、通常、タービン排気の湿り度は10%程度であり、工学的には冷却液噴射量を湿り度と同等の10%程度に抑えることが好ましい。このように、蒸気主流に冷却液を散布して効果的に蒸気を凝縮するには、相当量の冷却液を要する。また、蒸気主流に冷却液を散布した場合、逆に主流に対して噴霧した冷却液が抵抗となって蒸気タービン最終段落の排気圧力を上昇させる恐れもある。
それに対し、本実施の形態によれば、少量の液を散布することにより死水領域および死水領域に連通したディフューザ流路部の境界層の体積を大きく低減することができ、最終段落の排気圧力の低減によりタービン出力を増大させる効果がある。これにより排気室4内の排気の乱れが抑制され、タービン最終段落の排気圧力が低減される。よって、排気圧力回復性能を飛躍的に向上させ蒸気タービンの出力を向上させることができる。
図9は本発明の第2の実施の形態に係るタービン排気システムの基本構造を模式的に表す側断面図である。
第1の実施の形態では復水器底部24に貯留された凝縮液が冷却液配管52を介してノズル51に供給される構成を採ったが、本実施の形態のタービン排気システム100Aでは、系外から冷却液をノズル51に供給する冷却液配管65を備え、ノズル51は冷却液配管65を介して導かれた外部からの冷却液を噴射する。
冷却液配管65の途中には上記制御弁54が設けられており、第1の実施の形態と同様にノズル51による冷却液の噴射量が制御可能である。特に図示していないが、冷却液は例えば別途設置されたタンクに貯留されており、タンクに貯留された冷却液がポンプによって吐出され冷却液配管65に流れる。死水領域の蒸気よりも低温の液体であれば冷却液配管65の途中に冷却器を設けることもない。勿論、冷却する必要があれば、冷却液配管65の途中に冷却器を設ければ良い。冷却液はタービンで作動流体として用いている液体と同種の液体であることが望ましい。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
このように、復水器底部24に貯留された凝縮水を冷却液に用いる代わりに、外部から同等の冷却液をノズル51に供給するようにしても構わず、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
図10は本発明の第3の実施の形態に係るタービン排気システムの基本構造を模式的に表す側断面図である。
図10において、復水器200Aは復水器管群を備える代わりに、外部からの冷却液を供給する冷却液供給管71と、この冷却液供給管71に複数設置されたノズル70からなる冷却装置が備えられている。つまり、第1の実施の形態では復水器管群23を構成する多数の冷却管22に冷却液を通し冷却管22の表面で蒸気を凝縮する表面凝縮型の復水器200に本発明のタービン排気システムを接続した場合を説明したが、図10に示したように、復水器胴体内に冷却液を散布し散布された冷却水に凝縮させる直接凝縮型の復水器200Aにも本発明のタービン排気システムは適用可能である。この種の直接冷却型の復水器を備えたタービン排気システムは地熱発電等で広く用いられ、ノズル70から散布された冷却液は河川等の発電所外部から導入されることが多い。但し、システムを構築する上では、必ずしも河川水を冷却液として散布する必要はなく、別途用意したタンクに貯留した冷却液、或いは復水器底部24に貯留された凝縮液を冷却液として用いても良い。その他の構成は第2の実施の形態と同様である。
このように直接凝縮型の復水器200Aにタービン排気システム100Aを適用しても同様の効果を得ることができる。勿論、第1の実施の形態のタービン排気システム100を復水器200Aに適用した場合も同様の効果を得る。
図11は本発明の第4の実施の形態に係るタービン排気システムの全体構成を模式的に表すシステムブロック図である。
図11においては、第1の実施の形態と同様、冷却液配管52を介することにより復水器底部24に貯留された凝縮水をノズル51に供給するが、冷却液配管52を通る冷却液(凝縮液)を冷却する冷却器53Aで用いる冷熱源として、復水器200の排気復水用の冷却管22を流れる冷却液と同一の冷却液を用いる。つまり、冷却管22に冷却液を供給する冷却液供給管75から分岐した分岐配管76を冷却器53Aに導き、この分岐配管76を流れる冷却液によって凝縮水を冷却して冷却された凝縮水をノズル51に供給する。その他の構成については第1の実施の形態と同様である。また、本実施の形態の構成を第2の実施の形態又は第3の実施の形態と組み合わせても良い。これらの場合も同様の効果を得ることができる。
図12は本発明の第5の実施の形態に係るタービン排気システムの全体構成を模式的に表すシステムブロック図である。
図12に示したシステムは、ノズル51から噴射する冷却液を冷却する冷却器53Bの冷媒に例えば河川水や別途用意した冷却液等を用いる構成例である。冷媒は冷却液配管77を介して冷却器53Bに導かれるが、この冷却液配管77には、例えば河川や別途用意したタンク等からポンプによって吐出された冷却液が通水される。その他の部分については、第1の実施の形態〜第4の実施の形態のいずれかと同様に構成すれば良い。このような構成としても上記と同様の効果を得ることができる。
図13は本発明の第6の実施の形態に係るタービン排気システムの全体構成を模式的に表すシステムブロック図である。
図13に示したシステムにおいて、冷却器53Cは復水器底部24からの凝縮水をノズル51に供給する前に冷却するものである。本実施の形態では、この冷却器53Cに導く前に復水器底部24からの凝縮水を一旦貯留する貯留タンク80と、ノズル51に供給する前に冷却器53Cで冷却された凝縮水を一旦貯留する貯留タンク81とを備えている。
復水器200において海水やクーリングタワー水等を冷却管22に通水する冷却液として用いると、海水やクーリングタワー水等の温度は一日の朝夕等の時間で変動するため、冷却管22を流れる冷却液の温度によって凝縮液25の温度も変動する。本実施の形態においては、冷却管22に通水する冷却液の温度が低いときに凝縮された低温の凝縮液25を復水器底部24から冷却液配管52aを介して貯留タンク80に貯留しておく。そして、この貯留タンク80に蓄えた凝縮水を冷却液配管52bによって冷却器53に導き、これにより冷却された凝縮水を貯留タンク81に貯留しておく。貯留タンク81に貯留された凝縮水はポンプによって吐出され冷却液配管52cを介してノズル51に導かれる。その他の部分については、第1の実施の形態〜第5の実施の形態のいずれかと同様に構成すれば良い。
このようにすることで、海水やクーリングタワー水等を冷媒に使用した復水器を用いた場合でも、時間帯によらず常に好適な温度の凝縮液を冷却液としてノズル51に供給することができ、タービン出力増大により一層寄与することができる。また、第1の実施の形態の冷却液系統に、こうした貯留タンク80,81を経由する冷却液系統を追加して、冷却管22を流れる冷却液の温度に応じて(例えば時間帯に応じて)いずれかの系統の冷却液を選択的にノズル51に導くようにしても良い。
以上の各実施の形態では、図面向かって右側のフローガイド背面側にのみノズル51を図示したが、図面向かって左側のフローガイド背面にもノズル51を設けることが好ましい。勿論、片側にだけノズル51を設けた場合でも、いずれにもノズル51を設けない場合に比してタービン出力増大の効果を得ることはできる。
また、各実施の形態においては、ノズル51をフローガイド背面に設け、フローガイド背面に生じる死水領域に冷却液を噴射する構成を採ったが、死水領域の発生が想定される領域は図2に示した通り広範囲である。本発明は、こうした死水領域に冷却液を噴射する、或いはフローガイド6により形成されたディフューザ流路を流れる蒸気主流を避けて冷却液を噴射することにより、少量の冷却液で排気室内の蒸気体積を著しく減少させ、これによりタービン出力の増大を図るものである。したがって、ノズル51の設置場所や冷却液の噴射方向は以上の各実施の形態の態様に限定されるものではない。例えば、分配室21の外壁面や排気室内ケーシング2の外壁面、排気室外ケーシング5の内壁面、或いは排気室4内の図示しないリブ等の構造物に対し、噴射する冷却液が蒸気主流に干渉しないようにノズル51を設置することも考えられる。
本発明の第1の実施の形態に係るタービン排気システムの基本構造を模式的に表す側断面図である。 排気室内の死水領域が生じ得る領域を模式的に表した図である。 図1中のA−A断面による断面図であり、ノズルの配置の一構成例を表す図である。 図1中のA−A断面による断面図に相当し、ノズルの配置の他の構成例を表す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るタービン排気システムの要部を抽出して表した側断面図である。 図3中のB−B断面による断面図である。 ノズルの外観構成を表す模式図である。 本発明の原理説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係るタービン排気システムの基本構造を模式的に表す側断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るタービン排気システムの基本構造を模式的に表す側断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係るタービン排気システムの全体構成を模式的に表すシステムブロック図である。 本発明の第5の実施の形態に係るタービン排気システムの全体構成を模式的に表すシステムブロック図である。 本発明の第6の実施の形態に係るタービン排気システムの全体構成を模式的に表すシステムブロック図である。
符号の説明
1 タービンロータ
2 排気室内ケーシング
4 排気室
5 排気室外ケーシング
6 フローガイド
6a 排気出口端
20 蒸気流入管
50 排気冷却装置
51 ノズル
51a 噴出孔
52 冷却液配管
52a 冷却液配管
52b 冷却液配管
52c 冷却液配管
53 冷却器
53A 冷却器
53B 冷却器
53C 冷却器
54 制御弁
65 冷却液配管
100 タービン排気システム
100A タービン排気システム
200 復水器
200A 復水器

Claims (9)

  1. 蒸気流入管からタービン段落に流入しタービンロータを駆動した排気を復水器に導くタービン排気システムにおいて、
    前記タービンロータを内包した排気室内ケーシングと、
    この排気室内ケーシングを覆い、前記排気室内ケーシングとの間に前記タービン段落を出た排気を前記復水器に導く排気室を形成する排気室外ケーシングと、
    前記排気室内ケーシングに連続して設けられ、前記タービン段落を出て前記排気室に吹き出す排気の圧力を回復させるディフューザ流路を形成するフローガイドと
    記排気室内における前記フローガイドの排気出口端よりも前記蒸気流入管側で前記復水器よりも上方で、かつ前記フローガイドの前記ディフューザ流路と反対の側の領域に位置するノズルを有し、前記領域に前記ノズルから冷却液を噴射する排気冷却装置と
    を備えたことを特徴とするタービン排気システム。
  2. 請求項1のタービン排気システムにおいて、前記ノズルは前記フローガイドの前記ディフューザ流路と反対側の面に沿って設けられていることを特徴とするタービン排気システム。
  3. 請求項2のタービン排気システムにおいて、前記ノズルは噴出孔を排気の流れに沿う方向に向けて配設されていることを特徴とする排気タービンシステム。
  4. 請求項3のタービン排気システムにおいて、前記ノズルは前記フローガイドの上端部近傍に配設されていることを特徴とする排気タービンシステム。
  5. 請求項3のタービン排気システムにおいて、前記ノズルは複数設けられており、そのうちのフローガイド上半側に設けられたものは前記蒸気流入管側から見たときに前記フローガイドの外形の接線方向に前記噴射孔を向けて配設され、フローガイド下半側に設けられたものは前記噴射孔を前記復水器に向けて配設されていることを特徴とするタービン排気システム。
  6. 請求項1のタービン排気システムにおいて、前記復水器によって凝縮された凝縮液を前記ノズルに供給する冷却液配管を有し、前記ノズルは前記冷却液配管を介して導かれた凝縮液を冷却液として噴射することを特徴とするタービン排気システム。
  7. 請求項のタービン排気システムにおいて、前記冷却液配管を流れる凝縮液を冷却する冷却手段を有することを特徴とするタービン排気システム。
  8. 請求項1のタービン排気システムにおいて、系外から冷却液を前記ノズルに供給する冷却液配管を有し、前記ノズルは前記冷却液配管を介して導かれた冷却液を噴射することを特徴とするタービン排気システム。
  9. 請求項6〜8のいずれかのタービン排気システムにおいて、前記冷却液配管に設けられ、前記ノズルの冷却液噴射量を制御する制御弁をさらに備えたことを特徴とするタービン排気システム。
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