JP4671774B2 - 高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置 - Google Patents

高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置 Download PDF

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Description

本発明は、高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置に関するものである。
従来より、集電装置としてのパンタグラフを備える高速鉄道車両(例えば、新幹線(登録商標)など)は、高速走行時に、屋根の上に設置されたパンタグラフによって、スパーク音、摺動音、空力音などの騒音が発生するために、沿線への騒音対策上、パンタグラフの周囲に遮音壁(カバー部)が設けられたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
新幹線(登録商標)区間あるいは在来線区間のいずれの区間も走行可能である新在直通車両が知られており、そのような新在直通車両は、多くの場合、新幹線(登録商標)区間では他の高速鉄道車両と併結して運転されている。
新幹線(登録商標)区間と在来線区間とは、車両限界が大きく異なるので、これらいずれの区間も走行する新在直通車両は、特許文献1に記載のように、定位置に遮音壁を固定して設けるのが困難である。
そこで、そのような遮音壁を可動式(昇降式)にして、車両限界が小さい在来線区間では、遮音壁を車体内に収納することが考えられる。
ところで、鉄道車両がトンネル内に入ると、これを自動的に検知して、パンタグラフ側壁を収納させて、パンタグラフ側壁に起因する変動空気力をなくし、トンネル内においても快適な乗り心地を提供するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−66202号公報(段落0025〜0030および図1,図2) 特開2003−276599号公報(段落0025〜0027および図3)
特許文献2に記載の技術は、パンタグラフ側壁が支持ガイドに沿って、ラック・アンド・ピニオン機構によって昇降される構成であるため、パンタグラフ側壁が収納された後に支持ガイドが屋根の上に突出した状態になる。そのため、新幹線(登録商標)区間と在来線区間とを走行し車両限界が異なる新在直通車両にそのまま適用することはできない。つまり、新幹線(登録商標)区間より車両限界が小さい在来線区間では、前記支持ガイドが屋根の上に突出しているため、車両限界を超えることになる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、新幹線(登録商標)区間と在来線区間とを走行する高速鉄道車両において、在来線区間で車両限界を超えることなく、新幹線(登録商標)区間で遮音効果を得ることができる高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、在来線区間と新幹線(登録商標)区間とを走行する高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置であって、パンタグラフが設けられている部位に対応して、前記車両の車体の左右側部にパンタグラフ遮音板がそれぞれ昇降可能に支持され、前記各パンタグラフ遮音板が昇降手段に連結され、前記昇降手段は、前記パンタグラフ遮音板が前記パンタグラフの外側に位置する上側位置と、前記パンタグラフ遮音板が前記車体内部に格納される下側位置との間で前記パンタグラフ遮音板を昇降させる構成とされ、さらに、前記パンタグラフ遮音板および前記昇降手段は、上面が開放された箱形状のユニット枠内に収納されて遮音板昇降装置ユニットとして構成され、前記車両の車体の左右側部に配置された遮音板昇降装置ユニットの外側が、前記車体の側面を構成する側パネルにて覆われていることを特徴とする。ここで、前記上側位置では、少なくとも碍子の側方をパンタグラフ遮音板が覆う必要があることは言うまでもない。
このようにすれば、新幹線(登録商標)区間を走行する高速走行時には、パンタグラフ遮音板を上側位置とすることで、パンタグラフ遮音板がパンタグラフの外側に位置することになり、パンタグラフ部分の騒音が沿線に伝播するのがパンタグラフ遮音板によって遮断され、遮音効果が得られる。一方、在来線区間を走行する時には、パンタグラフ遮音板を下側位置に移動させることで、前記車体内部に格納され、空気抵抗となるような(車体外部への)突出部分がなくなり、在来区間を走行しても車両限界を侵すおそれがない。
このように、パンタグラフ遮音板のみを上側位置と下側位置との間で昇降(移動)させることで、在来線区間で在来線車両限界を侵すことがなく、新幹線(登録商標)区間でパンタグラフ遮音板による遮音効果を得ることができる。
また、パンタグラフ遮音板および昇降手段とは、共にユニット枠内に収納されて遮音板昇降装置ユニットとして構成されるので、パンタグラフ遮音板を昇降させる要素が新幹線(登録商標)車両限界や在来線車両限界を侵すおそれがないように遮音板昇降装置ユニットを組み立て、車体の左右側部に簡単に取り付けることができる。また、パンタグラフが設けられている部位に対応して車体の左右側部にパンタグラフの騒音対策のための遮音板昇降装置ユニットを取り付けるようにすれば、車体とは関係なく別の場所で遮音板昇降装置ユニットを組み立てることができ、また、その車体への取付けも簡単に行うことができる。さらに、前記遮音板昇降装置ユニットの外側は、前記車体の側面を構成する側パネルにて覆われているので、車体の外観を損ねることもない。
請求項2に記載のように、前記昇降手段は、前記パンタグラフ遮音板を上下方向に昇降可能に支持する支持機構と、前記パンタグラフ遮音板の下部に連結され前記パンタグラフ遮音板を昇降させるアクチュエータとを備える構成とすることができる。ここで、支持機構は、1対のリンク部材をX字状に連結して構成されるリンク機構(請求項5参照)に限定されず、パンタグラフ遮音板を上下方向に安定して昇降可能に支持することができるものすべてを含む。同様に、アクチュエータも、エアシリンダ(請求項6参照)に限定されず、各種のものを含む。
このようにすれば、パンタグラフ遮音板を支持機構で支持しながら、アクチュエータでパンタグラフ遮音板を昇降させるので、パンタグラフ遮音板を安定性よく昇降させることができる。
請求項に記載のように、前記支持機構は、前記ユニット枠に固定され上下方向に平行に延びる1対のガイドレールと、前記パンタグラフ遮音板の下部に設けられ前記ガイドレールにスライド可能に係合するスライダとを備え、前記ガイドレールの間に、前記アクチュエータが配置されている構成とすることができる。
このようにすれば、ガイドレールとスライダとの係合関係で、パンタグラフ遮音板の昇降(上下動)がスムーズに案内される。また、ガイドレールの間であって前記ユニット枠とパンタグラフ遮音板との間に形成される隙間(デッドスペース)を利用して、アクチュエータを無理なく配置することができる。
請求項に記載のように、前記支持機構は、さらに、前記パンタグラフ遮音板の下面部と前記ユニット枠の下面部との間に設けられ1対のリンク部材をX字状に連結して構成されるリンク機構を備え、前記各リンク部材の上端部が前記パンタグラフ遮音板の下面部に、下端部が前記ユニット枠の底枠部分にそれぞれスライド可能かつ回転可能に結合されている構成とすることができる。
このようにすれば、1対のリンク部材をX字状に連結して構成されるリンク機構によって、パンタグラフ遮音板を下側から、安定して上下方向において昇降可能に支持することができる。
請求項に記載のように、前記アクチュエータは、下端部が前記両リンク部材の連結部に、上端部が前記ユニット枠の上部にそれぞれ結合されるエアシリンダである構成とすることができる。
このようにすれば、リンク部材の連結部(交差部)をエアシリンダの動作にて上下方向に変位させることで、リンク機構の形態(上下方向の高さ)を変化させ、それによりパンタグラフ遮音板を上下方向において昇降させることができる。
請求項に記載のように、前記ガイドレールとスライダとは、前記パンタグラフ遮音板の一側面側に設けられ、前記パンタグラフ遮音板の他側面側に、前記両リンク部材の連結部と前記エアシリンダとの結合部分を案内する案内機構が設けられていることが望ましい。
このようにすれば、パンタグラフ遮音板の内側と外側において前記パンタグラフ遮音板の昇降を案内するので、上側位置と下側位置との間におけるパンタグラフ遮音板の昇降が安定して行われる。
請求項に記載のように、前記ユニット枠は、下部に少なくとも排水部が設けられ、この排水部が、車体に設けられた排水孔または排水通路と連通していることが望ましい。
このようにすれば、開放された上面から浸入した雨水などはユニット枠内に溜まることなく、ユニット枠下部の排水部を通じて、車体の排水孔または排水通路に自然に排出される。
以上のように構成したから、本発明は、車体に対しパンタグラフ遮音板を、前記パンタグラフ遮音板がパンタグラフの外側に位置する上側位置と、前記パンタグラフ遮音板が前記車体内部に格納される下側位置との間で昇降させるようにしているので、新幹線(登録商標)区間では前記パンタグラフ遮音板を前記上側位置とすることで、パンタグラフ遮音板による遮音効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面に沿って詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態である高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置が取り付けられた高速鉄道車両の側面図、図2は同縦断面図である。
図1および図2に示すように、1は在来線区間と新幹線(登録商標)区間とを走行する高速鉄道車両で、パンタグラフ2が設けられている部位に対応して、車体3の左右側部に左右の遮音板昇降装置4L,4Rがそれぞれ配置されている。そして、左右の遮音板昇降装置ユニット4L,4Rはそれぞれ外側が、車体3の側面を構成する側パネル5L,5Rによって覆われている。
よって、車体3の側方から見た状態では、通常の車体3の側面と同様に見えるので、外観を損ねることはない。なお、2Aはパンタグラフ2に接続される給電ケーブルで、車体3内の上部に車体前後方向に延びるように配置されている。
遮音板昇降装置ユニット4L,4Rは、上面が開放された箱形状の、後述するユニット枠11L,11Rを有し、このユニット枠11L,11R内に、パンタグラフ遮音板6L,6Rが、パンタグラフ2の外側に位置する上側位置P1(図3参照)と、車体3の内部に格納される下側位置P2(図4参照)との間を昇降可能に設けられている。この昇降は、アクチュエータである持ち上げ駆動用エアシリンダ12によって行われる。なお、このエアシリンダ12は、ユニット4L,4Rが車体に設けられた状態で、車載のエア源に制御装置(図示せず)を介して接続され、駆動される。
左右の遮音板昇降装置ユニット4L,4Rは、各部品が対称に配置され、かつ形状が対称である点を除き、基本的に同様の構成であるので、以下、左側の遮音板昇降装置ユニット4Lについて説明する。
この左の遮音板昇降装置ユニット4Lを車体3の左側部に取り付けるには、図5〜図7 に示すように行う。つまり、車体3の左側部の下側部分に形成される排水通路部3a上 に遮音板昇降装置ユニット4Lを載置し、それから、その外側に、車体3の側面を構成 する側パネル5Lを取り付ける。側パネル5Lには、パンタグラフ遮音板6Lが昇降す るための開口を形成する切り欠き部5Laが上部に形成されている。これにより、遮音 板昇降装置ユニット4Lの外側が、側パネル5Lによって覆われ、外観を損ねることが ない。なお、遮音板昇降装置ユニット4Lが取り付けられる車体(側構体)の左側部に 、ユニット4Lに対応する大きさの凹部を形成し、その凹部にユニット4Lを嵌め込ん で取り付けるようにしてもよいし、そのような凹部を形成することなく取り付けるよう にすることも可能である。また、このユニット4Lの外側を覆う側パネル5Lの一部分 のみ、他の部分とは別体とすることも可能である。
遮音板昇降装置ユニット4Lは、上面が開放された箱形状のユニット枠11Lを有する。このユニット枠11Lは、車体3内方側に位置する内側枠部分11LAと、車体3の外側に位置する外側枠部分11LBと、内側および外側枠部分11LA,11LBの下端縁部を連結する下側枠部分11LC(底枠部分)と、内側および外側枠部分11LA,11LBの前後端縁部を連結する前後側枠部分11LD,11LEとを有し、上面が開放された箱形状の箱形状の骨組構造とされている。よって、ユニット枠11Lに浸入した雨水などは、下側枠部分11LCの骨部材の間を通じて排水通路部3aに排水される。
このユニット枠11Lのうち内側枠部分11LAには、図8に示すように、上下方向に平行に延びる4本のガイドレール14が固定され、これらのガイドレール14にスライド可能に係合するスライダ15がパンタグラフ遮音板6Lの下部に設けられている。なお、このガイドレール14およびスライダ15としては、後述するエアシリンダ12による自己保持力だけでは上側位置P1を維持することができない場合には、上昇位置P1での停止状態の保持を確実とするために、バネと空気力とでブレーキ力を発揮するリニアブロックとリニアレールとを用いることができる。
また、パンタグラフ遮音板6Lには、図9に示すように、内側枠部分11LAに設けられたストッパ部11LAa,11LAaが係合する細長い第1の切り欠き部6La,6Laが2つ平行に形成され、この切り欠き部6La,6Laの下側部分に連通して、後述するリンク機構16が収納される台形状の第2の切り欠き部6Lbも形成されている。
図10に示すように、4本のガイドレール14のうち中央側に位置する2本のガイドレール14の間であって内側枠部分11LAとパンタグラフ遮音板6Lとの間に、持ち上げ駆動用エアシリンダ12が配置されている。ここで、内側枠部分11LAとパンタグラフ遮音板6Lとの間であっても、内側枠部分11LAを構成する縦骨部材の間に一部重複して配置されるので、遮音板昇降装置ユニット4Lの厚さ(内側および外側枠部分11LA,11LBの間隔)を薄く、コンパクト化を図る上で有利になっている。
この持ち上げ駆動用エアシリンダ12は、シリンダ本体12Aと、ピストンロッド12Bとを有し、シリンダ本体12Aの基端部が内側枠部分11LAの上部の取り付け部11LAbに結合されている。
パンタグラフ遮音板6Lの下部(第2の切り欠き部6Lbの部位)と下側枠部分11LCとの間には、図11に示すように、1対のリンク部材16A,16Bを連結軸部材17にてX字状に、連結して構成される持ち上げ用リンク機構16が設けられている。つまり、各リンク部材16A,16Bの上端部がパンタグラフ遮音板6Lの下端部のスライダ18に、下端部が下側枠部分11LCのスライダ19にそれぞれスライド可能かつ回転可能に軸支されている。このスライダ18,19が、パンタグラフ遮音板6Lの昇降の際にスライドして持ち上げ用リンク機構16の状態(高さ)を変化させるようになっている。
このようにして、側面視で矩形板形状のパンタグラフ遮音板6Lを上下方向に昇降可能に支持する支持機構が構成され、その外側に、図12に示すように、外側枠部分11LBがボルトなどを用いて締結され、遮音板昇降装置ユニット4Lが構成される。
また、持ち上げ駆動用エアシリンダ12のピストンロッド12Bの先端部(下端部)が、両リンク部材16A,16Bを連結する連結軸部材17の内端部に結合されている。この連結軸部材17の外端部にはベアリング18が設けられ、このベアリング18が、外側枠部分11LBに形成される(上下方向の)長穴状の案内部11LBaに上下方向に昇降可能に係合している。
このように、ガイドレール14とスライダ15とによる案内機構は、パンタグラフ遮音板6Lの一側である車体内方側に設けられる一方、パンタグラフ遮音板6Lの他側である車体外方側に、連結軸部材17の外端部と案内部11LBaによる案内機構が設けられている。
これにより、パンタグラフ遮音板6Lは、内側と外側の両側で案内されるので、昇降の際にふらつくことがなく、パンタグラフ遮音板6Lは、車体3の屋根の上でパンタグラフ2の外側に(パンタグラフ遮音板6Lの一部(上側部分))が突出して位置する上側位置P1と、車体3の内部にパンタグラフ遮音板6Lの全体が格納される下側位置P2とを択一的にとるように昇降する。
パンタグラフ遮音板6Lが上側位置P1にあるときには、新幹線(登録商標)車両限界L1内に位置しているが、在来線車両限界L2については一部がその限界L2を超えているので、在来線区間では、パンタグラフ遮音板6Lは下側位置P2とされる。
上記のように構成すれば、新幹線(登録商標)区間での高速走行時には、パンタグラフ遮音板6L,6Rがパンタグラフ2の左右両側においてエアシリンダ12の作動により上昇させる。すなわち屋根の上にパンタグラフ遮音板6L,6Rの上側部分が突出してパンタグラフ2の外側に位置する上側位置P1となる。この場合、持ち上げ用リンク機構16および持ち上げ駆動用エアシリンダ12は、車体3の内部に位置しており、外部に突出していない。
これにより、パンタグラフ2によって発生する、スパーク音、摺動音、空力音などの騒音がパンタグラフ遮音板6L,6Rによって遮音(遮断)される。つまり、パンタグラフ遮音板6L,6Rが、パンタグラフ2の左右両側の遮音壁として機能し、沿線への騒音対策が図られる。この状態では、パンタグラフ遮音板6L,6Rは新幹線(登録商標)車両限界L1内にある。
一方、在来線区間を走行する場合には、上側位置P1のままでは、在来線車両限界L2の外側にパンタグラフ遮音板6L,6Rの一部(上側部分)が位置することになるので、持ち上げ駆動用エアシリンダ12の作動により下側位置P2とされ、パンタグラフ遮音板6L,6Rは車体3内に格納されて、パンタグラフ遮音板6L,6R全体が在来線車両限界L2内になるようにされる。
上側位置P1から下側位置P2に変更するには、上側位置P1では持ち上げ駆動用エアシリンダ12はシリンダ本体12Bからピストンロッド12Aが大きく突出した状態となっているので、持ち上げ駆動用エアシリンダ12を動作させて、ピストンロッド12Bがシリンダ本体12A内に収納させる。これにより、持ち上げ用リンク機構16を高さが低くなる方向に変形させることで、パンタグラフ遮音板6L,6Rが下降して、下側位置P2となる。このとき、ガイドレール14とスライダ15とによる案内機構と、連結軸部材17の外端部と案内部11LBaによる案内機構とによって、パンタグラフ遮音板6L,6Rの両側部分においてパンタグラフ遮音板6L,6Rの上下方向における昇降が案内されるので、パンタグラフ遮音板6L,6Rはスムーズに下降する。
前記実施の形態のほか、本発明は次のように変更することもできる。
(i)ガイドレール14とスライダ15とによる案内機構と、連結軸部材17の外端部と案内部11LBaによる案内機構を併用しているが、一方の案内機構だけとすることも可能である。その場合には、例えば、持ち上げ用リンク機構16を介してパンタグラフ遮音板6L,6Rを支持させ、そのパンタグラフ遮音板6L,6Rとユニット枠との間にアクチュエータとしてのエアシリンダを設けることも可能である。
(ii)パンタグラフ遮音板6L,6Rは、一定の剛性を有する板材で形成され、上側位置では少なくとも碍子の側方を覆うものであれば、その基本形状は特に制限されず、側面視で矩形板形状のほか、上側部分のみを側面視で台形状にすることも可能である。例えば、走行抵抗(高速走行時の空気抵抗)が小さくなるように、水平断面において前側部分と後側部分を流線形状にすることも可能である。
(iii)前記ユニット枠11Lは、枠部分11LA,11LB,11LCはそれぞれ縦骨部材と横骨部材が適宜組み合わせて構成され、枠部分11LD,11LEは横骨部材だけで構成される骨組構造としているが、本発明はそれに制限されるものではなく、例えば上面が開放された箱形状のケーシングとすることも可能である。その場合には、例えば車両の車体3の左右側部に、パンタグラフが設けられている部位に対応して遮音板昇降装置ユニットをそれぞれ取り付け、その取り付け状態で、ケーシングの下部に設けた排水部が、車体3に設けられた排水孔部または排水通路部と連通している構成とすれば、排水は可能となる。
(iv)前記実施の形態においては、パンタグラフが設けられている部位に対応して、前記車両の車体の左右側部に遮音板昇降装置ユニットを設けているが、本発明はそれに限定されるものではなく、パンタグラフ遮音板を昇降可能に支持する昇降手段を、ユニット化することなく、パンタグラフが設けられている部位に対応して前記車両の車体の左右側部に直接組み込んで、その外側を、車体側面を構成する側パネルにて覆う構成とすることも可能である。この場合には、例えば、前記パンタグラフ遮音板を上下方向に昇降可能に支持する支持機構と、前記パンタグラフ遮音板の下部に連結され前記パンタグラフ遮音板を昇降させるアクチュエータとを備える構成とすることができる。
本発明の一実施の形態である高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置が取り付けられた高速鉄道車両の側面図である。 同縦断面図である。 パンタグラフ遮音板が上側位置にある状態を示す図である。 パンタグラフ遮音板が下側位置にある状態を示す図である。 遮音板昇降装置ユニットの組立手順の説明図である。 遮音板昇降装置ユニットの組立手順の説明図である。 遮音板昇降装置ユニットの組立手順の説明図である。 遮音板昇降装置ユニットの要部の説明図である。 遮音板昇降装置ユニットの要部の説明図である。 遮音板昇降装置ユニットの要部の説明図である。 遮音板昇降装置ユニットの要部の説明図である。 遮音板昇降装置ユニットの要部の説明図である。
符号の説明
1 高速鉄道車両
2 パンタグラフ
3 車体
3a 排水通路部
4L,4R 遮音板昇降装置ユニット
5L,5R 側パネル
6L,6R パンタグラフ遮音板
11L ユニット枠
12 持ち上げ駆動用エアシリンダ(アクチュエータ)
14 ガイドレール
15 スライダ
16 持ち上げ用リンク機構

Claims (7)

  1. 在来線区間と新幹線(登録商標)区間とを走行する高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置であって、
    パンタグラフが設けられている部位に対応して、前記車両の車体の左右側部にパンタグラフ遮音板がそれぞれ昇降可能に支持され、
    前記各パンタグラフ遮音板が昇降手段に連結され、前記昇降手段は、前記パンタグラフ遮音板が前記パンタグラフの外側に位置する上側位置と、前記パンタグラフ遮音板が前記車体内部に格納される下側位置との間で前記パンタグラフ遮音板を昇降させる構成とされ、
    さらに、前記パンタグラフ遮音板および前記昇降手段は、上面が開放された箱形状のユニット枠内に収納されて遮音板昇降装置ユニットとして構成され、
    前記車両の車体の左右側部に配置された遮音板昇降装置ユニットの外側が、前記車体の側面を構成する側パネルにて覆われていることを特徴とする高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置。
  2. 前記昇降手段は、前記パンタグラフ遮音板を上下方向に昇降可能に支持する支持機構と、前記パンタグラフ遮音板の下部に連結され前記パンタグラフ遮音板を昇降させるアクチュエータとを備えることを特徴とする請求項1記載の高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置。
  3. 前記支持機構は、前記ユニット枠に固定され上下方向に平行に延びる1対のガイドレールと、前記パンタグラフ遮音板の下部に設けられ前記ガイドレールにスライド可能に係合するスライダとを備え、
    前記ガイドレールの間に、前記アクチュエータが配置されている請求項記載の高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置。
  4. 前記支持機構は、さらに、前記パンタグラフ遮音板の下面部と前記ユニット枠の底枠部分との間に設けられ1対のリンク部材をX字状に連結して構成されるリンク機構を備え、
    前記各リンク部材の上端部が前記パンタグラフ遮音板の下面部に、下端部が前記ユニット枠の下面部にそれぞれスライド可能かつ回転可能に結合されている請求項記載の高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置。
  5. 前記アクチュエータは、下端部が前記両リンク部材の連結部に、上端部が前記ユニット枠の上部にそれぞれ結合されるエアシリンダである請求項記載の高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置。
  6. 前記ガイドレールとスライダとは、前記パンタグラフ遮音板の一側面側に設けられ、
    前記パンタグラフ遮音板の他側面側に、前記両リンク部材の連結部と前記エアシリンダとの結合部分を案内する案内機構が設けられている請求項記載の高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置。
  7. 前記ユニット枠は、下部に少なくとも排水部が設けられ、この排水部が、車体に設けられた排水孔または排水通路と連通している請求項1〜6のいずれか1つに記載の高速鉄道車両のパンタグラフ遮音板昇降装置。
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