JP2006256584A - 車両の騒音反射防止装置とその騒音反射防止方法 - Google Patents

車両の騒音反射防止装置とその騒音反射防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡単な構造によって遮音板で反射する集電系騒音などを低減することができる車両の騒音反射防止装置とその騒音反射防止方法を提供する。
【解決手段】 (A)に示すように、下り線2Aを車両4が走行するときには、遮音板6を出現させ遮音板7を格納する。一般に、下り線2Aを車両4が走行するときには、この下り線2Aに近い沿線W1側がこの下り線2Aから遠い沿線W2側よりも騒音対策の優先度が高く騒音対策が重要視される。このため、遮音板7が格納されるとこの遮音板7が集電系騒音を沿線W1側に反射することがなくなり、沿線W1側の騒音が低減する。一方、(B)に示すように、下り線2Aを走行していた車両4が終着駅で折り返して上り線2Bを走行するときには、遮音板6を格納し遮音板7を出現させる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、車両が走行するときに集電装置から発生する騒音がこの集電装置の両側の遮音板のいずれか一方で反射するのを防止する車両の騒音反射防止装置とその騒音反射防止方法に関する。
従来の車両の騒音低減装置は、架線のトロリ線と接触移動する集電装置(パンタグラフ)の両側に遮音板(パンタグラフカバー)を備えている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術1では、車両が走行するときに集電装置のすり板がトロリ線と接触移動することによって発生するしゅう動音や、すり板がトロリ線から離れるときに発生するスパーク音や、集電装置が風を切ることによって発生する空力音などの集電系騒音を遮音板によって遮音し、このような集電系騒音を低減させている。
また、従来の遮音板の収納装置(従来技術2)は、トンネルを検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて遮音板を昇降する昇降手段とを備えている。この従来技術2では、車両がトンネル内を走行するときに集電装置の両側の遮音板を下降させて車両内に格納し、車両がトンネル内を走行するときに遮音板によって発生する空気力の変動を低減させ、車両の揺れを抑えて乗り心地を向上させている。
特開2003-219505号公報
特開2003-276599号公報
図3は、従来の遮音板を備える車両の走行状態を概略的に示す構成図であり、図3(A)は下り線を車両が走行している状態を示し、図3(B)は上り線を車両が走行している状態を示す。
図3(A)に示すように、例えば、新幹線などの車両104が複線の下り線102AをA方向(紙面の手前側から奥側)に左側走行する場合には、一般に下り線102Aに近い沿線W1側(車両104の進行方向左側)が下り線102Aから遠い沿線W2側(車両104の進行方向右側)よりも騒音対策の優先度が高く騒音対策が重要視される。しかし、従来技術1では、例えば、図3(A)に示すように下り線102Aを車両104が走行している場合に、騒音対策が重要視されている沿線W1側に、進行方向右側の遮音板107に入射した集電系騒音Sが反射すると、沿線W1側の騒音が増加してしまう問題点がある。この場合に、沿線W1側のみに遮音板106を設置して、2面の遮音板106,107を1面のみの固定にすることによって、遮音板107によって沿線W2側に反射される騒音を低減することができる。しかし、図3(B)に示すように、通常、新幹線などの車両104では、下り線102Aを走行していた車両104が終着駅で折返してB方向(紙面の奥側から手前側)に上り線102Bを走行する。このため、沿線W1側のみに遮音板106を設置すると上り線102Bを走行するときに、遮音板107が存在しない沿線W2側の騒音が増加してしまう問題点がある。
一方、従来技術2では、トンネル区間を車両が走行しているときには、集電装置の両側の遮音板を同時に下降させて車体内に格納し、空気変動による車体の揺れを低減させている。しかし、従来技術2では、トンネル区間以外の明かり区間を車両が走行しているときには、集電装置の両側の遮音板が同時に車体内から上昇して車体から露出する。このため、従来技術2では、従来技術1と同様に騒音対策が重要視されている沿線側の騒音が増加してしまう問題点がある。
この発明の課題は、簡単な構造によって遮音板で反射する集電系騒音などを低減することができる車両の騒音反射防止装置とその騒音反射防止方法を提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、車両(4)が走行するときに集電装置(5)から発生する騒音がこの集電装置の両側の遮音板(6,7)のいずれか一方で反射するのを防止する車両の騒音反射防止装置であって、一方の側の前記遮音板(6)を出没自在に駆動する第1の駆動部(9)と、他方の側の前記遮音板(7)を出没自在に駆動する第2の駆動部(10)と、前記第1及び第2の駆動部を駆動制御する制御部(11)とを備え、前記制御部は、前記集電装置の左右いずれか一方の側が他方の側に比べて騒音対策が重要視されているときに、騒音対策が重要視されている一方の側の前記遮音板が車体(4a)から出現し、他方の側の前記遮音板が車体に格納されるように、前記第1及び前記第2の駆動部を駆動制御することを特徴とする車両の騒音反射防止装置(8)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両の騒音反射防止装置において、前記制御部は、前記車両が複線(2A,2B)を左側通行するときには、進行方向左側の前記遮音板(6)が出現し、進行方向右側の遮音板(7)が格納されるように、前記第1及び前記第2の駆動部を駆動制御し、前記車両が複線を右側通行するときには、進行方向右側の前記遮音板(7)が出現し、進行方向左側の遮音板(6)が格納されるように、前記第1及び前記第2の駆動部を駆動制御することを特徴とする車両の騒音反射防止装置である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両の騒音反射防止装置において、前記制御部は、前記車両が通過する沿線(W1,W2)の騒音対策の優先度が一方の側と他方の側とで入れ替わったときには、前記遮音板の出没動作が逆になるように前記第1及び前記第2の駆動部を駆動制御することを特徴とする車両の騒音反射防止装置である。
請求項4の発明は、車両(4)が走行するときに集電装置(5)から発生する騒音がこの集電装置の両側の遮音板(6,7)のいずれか一方で反射するのを防止する車両の騒音反射防止方法であって、前記集電装置の左右いずれか一方の側が他方の側に比べて騒音対策が重要視されているときに、騒音対策が重要視されている一方の側の前記遮音板を車体(4a)から出現させ、他方の側の前記遮音板を車体に格納することを特徴とする車両の騒音反射防止方法である。
請求項5の発明は、請求項4に記載の車両の騒音反射防止方法において、前記車両が複線(2A,2B)を左側通行するときには、進行方向左側の前記遮音板(6)を出現させ進行方向右側の遮音板(7)を格納し、前記車両が複線を右側通行するときには、進行方向右側の前記遮音板(7)を出現させ進行方向左側の遮音板(6)を格納することを特徴とする車両の騒音反射防止方法である。
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5に記載の車両の騒音反射防止方法において、前記車両が通過する沿線(W1,W2)の騒音対策の優先度が一方の側と他方の側とで入れ替わったときには、前記遮音板の出没動作を逆にすることを特徴とする車両の騒音反射防止方法である。
この発明によると、簡単な構造によって遮音板で反射する集電系騒音などを低減することができる。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係る車両の騒音反射防止装置を概略的に示す構成図であり、図1(A)は下り線を車両が走行している状態を示し、図1(B)は上り線を車両が走行している状態を示す。
図1に示す沿線W1,W2は、軌道2に沿って存在する土地(領域)であり、軌道2を挟み二つに分かれて存在する。沿線W1は、下り線2Aの中心線から近い側(上り線2Bの中心線から遠い側)の土地であり、例えば東北新幹線の場合には下り線2Aを東京方面から仙台方面に向かう車両4の進行方向左側(山側)の土地である。沿線W2は、上り線2Bの中心線から近い側(下り線2Aの中心線から遠い側)の土地であり、例えば東北新幹線の場合には上り線2Bを仙台方面から東京方面に向かう車両4の進行方向左側(海側)の土地である。
路盤1は、軌道2を支持する基盤であり、車両4が通過するときに荷重を支持する構造物である。路盤1は、例えば、スラブ軌道区間に設置される路盤コンクリートや、良質な自然土などを用いて締め固められた土路盤などである。
軌道2は、車両4が走行する通路(線路)であり、車両4の車輪を案内する一対のレール2aと、一対のレール2aを支持する矩形平板状のプレキャストのコンクリート版からなるスラブ版(軌道スラブ)2bなどから構成されている。軌道2は、図1に示すように、二本の本線で構成された複線であり、下り線2Aと上り線2Bとから構成されている。下り線2Aは、例えば、東北新幹線の場合には東京方面から仙台方面に向かう車両4が走行する線路であり、上り線2Bは例えば東北新幹線の場合には仙台方面から東京方面に向かう車両4が走行する線路である。
架線3は、線路上空に架設される架空電車線であり、所定の間隔をあけて図示しない支持構造物によって支持点で支持されている。トロリ線3aは、集電装置5のすり板5aが接触する電線であり、集電装置5のすり板5aが接触移動することによって車両4に負荷電流を供給する。
車両4は、軌道2に沿って走行する移動体である。車両4は、電車、電気機関車などの電気車であり、例えば高速で走行する新幹線などの鉄道車両である。車体4aは、乗客を積載し輸送するための構造物である。車体4aは、集電装置5などの屋根上機器が設置される屋根上面4bを備えている。
集電装置5は、架線3のトロリ線3aから電力を車両4に導くための装置である。集電装置5は、トロリ線3aと接触するすり板5aと、このすり板5aが取り付けられた集電舟(舟体)5bと、この集電舟5bを支持し上下方向に昇降する枠組5cなどを備えている。図1に示す集電装置5は、例えば、車両4の進行方向(図中A,B方向)に対して非対称であり、空力的性能から高速使用時には一方向だけで使用可能なシングルアーム型パンタグラフである。
遮音板6,7は、集電装置5から発生する騒音を遮る装置である。遮音板6,7は、集電装置5の両側にこの集電装置5の側面を覆う(騒音源を隠す)ようにそれぞれ配置される可動式の二面側壁(パンタグラフカバー)であり、遮音板6,7の内側側面には集電装置5と対向するように吸音材などが装着されている。遮音板6,7は、例えば、制振性能を有し耐久性と剛性が高い金属製又は合成樹脂製の軽量な薄板状の部材であり、空力抵抗を低減し空力音の発生を抑えるように流線型に形成されている。
騒音反射防止装置8は、車両4が走行するときに集電装置5から発生する騒音がこの集電装置5の両側の遮音板6,7のいずれか一方で反射するのを防止する装置である。騒音反射防止装置8は、例えば、図1に示すように、下り線2Aを車両4がA方向に走行しているときには、騒音対策が重要視されている沿線W1側とは反対側の沿線W2側の遮音板7を車体4aに格納し、遮音板7によって集電系騒音が沿線W1側に反射するのを防止する。騒音反射防止装置8は、図1に示すように、駆動部9,10と制御部11などを備えている。
駆動部9は、遮音板6を出没自在に駆動する装置であり、駆動部10は遮音板7を出没自在に駆動する装置である。駆動部9,10は、例えば、遮音板6,7を駆動するための駆動力を発生する油圧又は空気圧シリンダと、これらを作動させる油圧又は空気圧ユニットなどである。また、駆動部9,10は、例えば、回転駆動する電動機と、この電動機を動作させる電気回路と、電動機の回転運動を直線運動に変換するラックピニオン機構などである。駆動部9,10は、屋根上面4b又は車体4a内に設置されている。
制御部11は、駆動部9,10を駆動制御する装置である。制御部11は、集電装置5の左右いずれか一方の側が他方の側に比べて騒音対策が重要視されているときに、騒音対策が重要視されている一方の側の遮音板6又は遮音板7が車体4aから出現し、他方の側の遮音板6又は遮音板7が車体4aに格納されるように駆動部9,10を駆動制御する。制御部11は、例えば、図1(A)に示すように、車両4が下り線2AをA方向に走行するときには、進行方向左側の遮音板6が出現し進行方向右側の遮音板7が格納されるように駆動部9,10を駆動制御する。一方、制御部11は、図1(B)に示すように、車両4が終着駅で折り返して上り線2BをB方向に走行するときには、進行方向左側の遮音板7が出現し進行方向右側の遮音板6が格納されるように駆動部9,10を駆動制御する。制御部11は、遮音板6,7を出現動作させるときには出現動作信号を駆動部9,10の油圧又は空気圧ユニットや電気回路などに出力し、遮音板6,7を格納動作させるときには格納動作信号を駆動部9,10の油圧又は空気圧ユニットや電気回路などに出力する。
次に、この発明の第1実施形態に係る車両の騒音反射防止方法を説明する。
図1(A)に示すように、下り線2Aを車両4が走行するときには、遮音板6を出現させ遮音板7を格納する。一般に、下り線2Aを車両4が走行するときには、この下り線2Aに近い沿線W1側がこの下り線2Aから遠い沿線W2側よりも騒音対策の優先度が高く騒音対策が重要視される。このため、遮音板7が格納されるとこの遮音板7が集電系騒音を沿線W1側に反射することがなくなり、沿線W1側の騒音が低減する。遮音板7が格納されると集電系騒音が沿線W2側に放射されるが、沿線W1よりも沿線W2が下り線2Aから離れており沿線W2側に与える騒音による影響は少ない。
次に、図1(B)に示すように、下り線2Aを走行していた車両4が終着駅で折り返して上り線2Bを走行するときには、遮音板6を格納し遮音板7を出現させる。一般に、上り線2Bを車両4が走行するときには、この上り線2Bに近い沿線W2側がこの上り線2Bから遠い沿線W1側よりも騒音対策の優先度が高く騒音対策が重要視される。このため、遮音板6が格納されるとこの遮音板6が集電系騒音を沿線W2側に反射することがなくなり、沿線W2側の騒音が低減する。遮音板6が格納されると集電系騒音が沿線W1側に放射されるが、沿線W2よりも沿線W1が上り線2Bから離れており沿線W1側に与える騒音による影響は少ない。
この発明の第1実施形態に係る車両の騒音反射防止装置とその騒音反射防止方法には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、集電装置5の左右いずれか一方の側が他方の側に比べて騒音対策が重要視されているときに、騒音対策が重要視されている一方の側の遮音板6又は遮音板7が車体4aから出現し、他方の側の遮音板6又は遮音板7が車体4aに格納されるように、遮音板6,7を出没自在に駆動する駆動部9,10を制御部11が駆動制御する。このため、遮音板6,7で反射した集電系騒音が沿線W1,W2側に放射するのを防止して、沿線W1,W2側の騒音を低減することができる。
(2) この第1実施形態では、車両4が下り線2Aを左側通行するときには、進行方向左側の遮音板6が出現し、進行方向右側の遮音板7が格納されるように、駆動部9,10を制御部11が駆動制御する。このため、集電系騒音が沿線W1側に反射するのを防止することができる。また、この第1実施形態では、車両4が上り線2Bを左側通行するときには、進行方向左側の遮音板7が出現し、進行方向右側の遮音板6が格納されるように、駆動部9,10を制御部11が駆動制御する。このため、集電系騒音が沿線W2側に反射するのを防止することができる。
(第2実施形態)
図2は、この発明の第2実施形態に係る車両の騒音反射防止装置を概略的に示す構成図であり、図2(A)は下り線を車両が走行している状態を示し、図2(B)は上り線を車両が走行している状態を示す。以下では、図1に示す部分と同一の部分については、同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図2に示す騒音反射防止装置8は、駆動部9,10と、制御部11と、速度検出部12と、路線情報記憶部13と、現在位置検出部14などを備えている。制御部11は、車両4が通過する沿線W1,W2の騒音対策の優先度が一方の側と他方の側とで入れ替わったときには、遮音板6,7の出没動作が逆になるように駆動部9,10を駆動制御する。
速度検出部12は、車両4の速度を検出する装置であり、車両4の車輪の回転数に応じて発生する距離パルス信号を速度情報として出力する速度発電機などである。路線情報記憶部13は、騒音反射防止装置8に関する種々の情報を記憶する装置であり、車両4が走行する全区間の沿線W1,W2の騒音対策の優先度に関する情報を路線情報として記憶するRAMなどである。路線情報記憶部13は、例えば、図2(A)に示すように、下り線2Aを車両4が走行する場合であって、この下り線2Aに近い沿線W1側よりもこの下り線2Aから遠い沿線W2側のほうが騒音対策の優先度が高く騒音対策が重要視されているような特別な事情があるときに、この区間の路線の位置及びこの区間の距離などを路線情報として記憶している。路線情報記憶部13は、沿線W1,W2の騒音対策の優先度が変更されたような場合には変更後の路線情報が書き込まれ記憶される。現在位置検出部14は、車両4の現在位置を検出する装置である。現在位置検出部14は、軌道2側の特定地点に設置された自動列車停止装置(ATS)のATS地上子との間で相互に情報を送受信するために車両4側に設置されたATS車上子と、このATS車上子からの信号を受信して現在位置情報(絶対位置情報)を制御部11に出力するATS受信機などを備えている。
次に、この発明の第2実施形態に係る車両の騒音反射防止方法を説明する。
例えば、沿線W1側には住居が少なく沿線W2側には住居が多い場合や、沿線W1,W2側にはいずれも防音壁などの防音構造物が存在するが沿線W2側にはこの防音構造物よりも高い位置に住居がある場合などがある。このような場合には、一般的な事情とは異なり、沿線W1側よりも沿線W2側のほうが特別な事情により騒音対策の優先度が高く騒音対策が重要視される。図1(A)に示すように、下り線2Aを車両4が走行すると、速度検出部12が検出した速度情報と、路線情報記憶部13が記憶する路線情報と、現在位置検出部14が検出した現在位置情報と基づいて、遮音板6,7の出没動作を逆にする必要があるか否かを制御部11が判断する。遮音板6,7の出没動作を逆にする必要があると制御部11が判断したときには、遮音板6を車体4aに格納するとともに遮音板7を車体4aから出現させることによって、沿線W2側の騒音が低減される。
この発明の第2実施形態に係る車両の騒音反射防止装置とその騒音反射防止方法には、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第2実施形態では、車両4が通過する沿線W1,W2の騒音対策の優先度が一方の側と他方の側とで入れ替わったときには、遮音板6,7の出没動作が逆になるように駆動部9,10を制御部11が駆動制御する。このため、通常の場合とは異なる特別な事情によって沿線W1,W2の騒音対策の優先度が逆になるようなときに、騒音対策の事情に応じて騒音を低減することができる。
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、東北新幹線を例に挙げて説明したが、東海道新幹線などについてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、軌道2が複線である場合を例に挙げて説明したが、軌道2が複々線である場合についてもこの発明を適用することができる。
(2) この実施形態では、車両4が左側通行である場合を例に挙げて説明したが、右側通行である場合についてもこの発明を適用することができる。例えば、図1(A)に示す車両4が複線を右側通行するときには、進行方向右側の遮音板7が出現し進行方向左側の遮音板6が格納されるように、駆動部9,10を制御部11が動作制御することができる。また、この実施形態では、板状の遮音板6,7を直線状に昇降可能な構造を例に挙げて説明したが、このような構造に限定するものではない。例えば、遮音板6,7を折畳可能な構造にしたり、ガイドレールに沿って曲線状に昇降可能なシャッタ構造にしたりすることもできる。
この発明の第1実施形態に係る車両の騒音反射防止装置を概略的に示す構成図であり、(A)は下り線を車両が走行している状態を示し、(B)は上り線を車両が走行している状態を示す。 この発明の第2実施形態に係る車両の騒音反射防止装置を概略的に示す構成図であり、(A)は下り線を車両が走行している状態を示し、(B)は上り線を車両が走行している状態を示す。 従来の遮音板を備える車両の走行状態を概略的に示す構成図であり、(A)は下り線を車両が走行している状態を示し、(B)は上り線を車両が走行している状態を示す。
符号の説明
1 路盤
2 軌道
2A 下り線
2B 上り線
2a レール
3 架線
3a トロリ線
4 車両
4a 車体
5 集電装置
5a すり板
6,7 遮音板
8 騒音反射防止装置
9,10 駆動部
11 制御部
12 速度検出部
13 路線情報記憶部
14 現在位置検出部
1,W2 沿線

Claims (6)

  1. 車両が走行するときに集電装置から発生する騒音がこの集電装置の両側の遮音板のいずれか一方で反射するのを防止する車両の騒音反射防止装置であって、
    一方の側の前記遮音板を出没自在に駆動する第1の駆動部と、
    他方の側の前記遮音板を出没自在に駆動する第2の駆動部と、
    前記第1及び第2の駆動部を駆動制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記集電装置の左右いずれか一方の側が他方の側に比べて騒音対策が重要視されているときに、騒音対策が重要視されている一方の側の前記遮音板が車体から出現し、他方の側の前記遮音板が車体に格納されるように、前記第1及び前記第2の駆動部を駆動制御すること、
    を特徴とする車両の騒音反射防止装置。
  2. 請求項1に記載の車両の騒音反射防止装置において、
    前記制御部は、前記車両が複線を左側通行するときには、進行方向左側の前記遮音板が出現し、進行方向右側の遮音板が格納されるように、前記第1及び前記第2の駆動部を駆動制御し、前記車両が複線を右側通行するときには、進行方向右側の前記遮音板が出現し、進行方向左側の遮音板が格納されるように、前記第1及び前記第2の駆動部を駆動制御すること、
    を特徴とする車両の騒音反射防止装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両の騒音反射防止装置において、
    前記制御部は、前記車両が通過する沿線の騒音対策の優先度が一方の側と他方の側とで入れ替わったときには、前記遮音板の出没動作が逆になるように前記第1及び前記第2の駆動部を駆動制御すること、
    を特徴とする車両の騒音反射防止装置。
  4. 車両が走行するときに集電装置から発生する騒音がこの集電装置の両側の遮音板のいずれか一方で反射するのを防止する車両の騒音反射防止方法であって、
    前記集電装置の左右いずれか一方の側が他方の側に比べて騒音対策が重要視されているときに、騒音対策が重要視されている一方の側の前記遮音板を車体から出現させ、他方の側の前記遮音板を車体に格納すること、
    を特徴とする車両の騒音反射防止方法。
  5. 請求項4に記載の車両の騒音反射防止方法において、
    前記車両が複線を左側通行するときには、進行方向左側の前記遮音板を出現させ進行方向右側の遮音板を格納し、前記車両が複線を右側通行するときには、進行方向右側の前記遮音板を出現させ進行方向左側の遮音板を格納すること、
    を特徴とする車両の騒音反射防止方法。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の車両の騒音反射防止方法において、
    前記車両が通過する沿線の騒音対策の優先度が一方の側と他方の側とで入れ替わったときには、前記遮音板の出没動作を逆にすること、
    を特徴とする車両の騒音反射防止方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008238890A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Railway Technical Res Inst 車両のほろ構造
JP2009179191A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Hitachi Ltd 移動車両用遮音装置
CN112885325A (zh) * 2021-03-23 2021-06-01 吉林大学 一种下悬式主动降噪靠枕

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