JP2006256584A - 車両の騒音反射防止装置とその騒音反射防止方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)に示すように、下り線2Aを車両4が走行するときには、遮音板6を出現させ遮音板7を格納する。一般に、下り線2Aを車両4が走行するときには、この下り線2Aに近い沿線W1側がこの下り線2Aから遠い沿線W2側よりも騒音対策の優先度が高く騒音対策が重要視される。このため、遮音板7が格納されるとこの遮音板7が集電系騒音を沿線W1側に反射することがなくなり、沿線W1側の騒音が低減する。一方、(B)に示すように、下り線2Aを走行していた車両4が終着駅で折り返して上り線2Bを走行するときには、遮音板6を格納し遮音板7を出現させる。
【選択図】 図1
Description
図3(A)に示すように、例えば、新幹線などの車両104が複線の下り線102AをA方向(紙面の手前側から奥側)に左側走行する場合には、一般に下り線102Aに近い沿線W1側(車両104の進行方向左側)が下り線102Aから遠い沿線W2側(車両104の進行方向右側)よりも騒音対策の優先度が高く騒音対策が重要視される。しかし、従来技術1では、例えば、図3(A)に示すように下り線102Aを車両104が走行している場合に、騒音対策が重要視されている沿線W1側に、進行方向右側の遮音板107に入射した集電系騒音Sが反射すると、沿線W1側の騒音が増加してしまう問題点がある。この場合に、沿線W1側のみに遮音板106を設置して、2面の遮音板106,107を1面のみの固定にすることによって、遮音板107によって沿線W2側に反射される騒音を低減することができる。しかし、図3(B)に示すように、通常、新幹線などの車両104では、下り線102Aを走行していた車両104が終着駅で折返してB方向(紙面の奥側から手前側)に上り線102Bを走行する。このため、沿線W1側のみに遮音板106を設置すると上り線102Bを走行するときに、遮音板107が存在しない沿線W2側の騒音が増加してしまう問題点がある。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、車両(4)が走行するときに集電装置(5)から発生する騒音がこの集電装置の両側の遮音板(6,7)のいずれか一方で反射するのを防止する車両の騒音反射防止装置であって、一方の側の前記遮音板(6)を出没自在に駆動する第1の駆動部(9)と、他方の側の前記遮音板(7)を出没自在に駆動する第2の駆動部(10)と、前記第1及び第2の駆動部を駆動制御する制御部(11)とを備え、前記制御部は、前記集電装置の左右いずれか一方の側が他方の側に比べて騒音対策が重要視されているときに、騒音対策が重要視されている一方の側の前記遮音板が車体(4a)から出現し、他方の側の前記遮音板が車体に格納されるように、前記第1及び前記第2の駆動部を駆動制御することを特徴とする車両の騒音反射防止装置(8)である。
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係る車両の騒音反射防止装置を概略的に示す構成図であり、図1(A)は下り線を車両が走行している状態を示し、図1(B)は上り線を車両が走行している状態を示す。
図1に示す沿線W1,W2は、軌道2に沿って存在する土地(領域)であり、軌道2を挟み二つに分かれて存在する。沿線W1は、下り線2Aの中心線から近い側(上り線2Bの中心線から遠い側)の土地であり、例えば東北新幹線の場合には下り線2Aを東京方面から仙台方面に向かう車両4の進行方向左側(山側)の土地である。沿線W2は、上り線2Bの中心線から近い側(下り線2Aの中心線から遠い側)の土地であり、例えば東北新幹線の場合には上り線2Bを仙台方面から東京方面に向かう車両4の進行方向左側(海側)の土地である。
図1(A)に示すように、下り線2Aを車両4が走行するときには、遮音板6を出現させ遮音板7を格納する。一般に、下り線2Aを車両4が走行するときには、この下り線2Aに近い沿線W1側がこの下り線2Aから遠い沿線W2側よりも騒音対策の優先度が高く騒音対策が重要視される。このため、遮音板7が格納されるとこの遮音板7が集電系騒音を沿線W1側に反射することがなくなり、沿線W1側の騒音が低減する。遮音板7が格納されると集電系騒音が沿線W2側に放射されるが、沿線W1よりも沿線W2が下り線2Aから離れており沿線W2側に与える騒音による影響は少ない。
(1) この第1実施形態では、集電装置5の左右いずれか一方の側が他方の側に比べて騒音対策が重要視されているときに、騒音対策が重要視されている一方の側の遮音板6又は遮音板7が車体4aから出現し、他方の側の遮音板6又は遮音板7が車体4aに格納されるように、遮音板6,7を出没自在に駆動する駆動部9,10を制御部11が駆動制御する。このため、遮音板6,7で反射した集電系騒音が沿線W1,W2側に放射するのを防止して、沿線W1,W2側の騒音を低減することができる。
図2は、この発明の第2実施形態に係る車両の騒音反射防止装置を概略的に示す構成図であり、図2(A)は下り線を車両が走行している状態を示し、図2(B)は上り線を車両が走行している状態を示す。以下では、図1に示す部分と同一の部分については、同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図2に示す騒音反射防止装置8は、駆動部9,10と、制御部11と、速度検出部12と、路線情報記憶部13と、現在位置検出部14などを備えている。制御部11は、車両4が通過する沿線W1,W2の騒音対策の優先度が一方の側と他方の側とで入れ替わったときには、遮音板6,7の出没動作が逆になるように駆動部9,10を駆動制御する。
例えば、沿線W1側には住居が少なく沿線W2側には住居が多い場合や、沿線W1,W2側にはいずれも防音壁などの防音構造物が存在するが沿線W2側にはこの防音構造物よりも高い位置に住居がある場合などがある。このような場合には、一般的な事情とは異なり、沿線W1側よりも沿線W2側のほうが特別な事情により騒音対策の優先度が高く騒音対策が重要視される。図1(A)に示すように、下り線2Aを車両4が走行すると、速度検出部12が検出した速度情報と、路線情報記憶部13が記憶する路線情報と、現在位置検出部14が検出した現在位置情報と基づいて、遮音板6,7の出没動作を逆にする必要があるか否かを制御部11が判断する。遮音板6,7の出没動作を逆にする必要があると制御部11が判断したときには、遮音板6を車体4aに格納するとともに遮音板7を車体4aから出現させることによって、沿線W2側の騒音が低減される。
この第2実施形態では、車両4が通過する沿線W1,W2の騒音対策の優先度が一方の側と他方の側とで入れ替わったときには、遮音板6,7の出没動作が逆になるように駆動部9,10を制御部11が駆動制御する。このため、通常の場合とは異なる特別な事情によって沿線W1,W2の騒音対策の優先度が逆になるようなときに、騒音対策の事情に応じて騒音を低減することができる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、東北新幹線を例に挙げて説明したが、東海道新幹線などについてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、軌道2が複線である場合を例に挙げて説明したが、軌道2が複々線である場合についてもこの発明を適用することができる。
2 軌道
2A 下り線
2B 上り線
2a レール
3 架線
3a トロリ線
4 車両
4a 車体
5 集電装置
5a すり板
6,7 遮音板
8 騒音反射防止装置
9,10 駆動部
11 制御部
12 速度検出部
13 路線情報記憶部
14 現在位置検出部
W1,W2 沿線
Claims (6)
- 車両が走行するときに集電装置から発生する騒音がこの集電装置の両側の遮音板のいずれか一方で反射するのを防止する車両の騒音反射防止装置であって、
一方の側の前記遮音板を出没自在に駆動する第1の駆動部と、
他方の側の前記遮音板を出没自在に駆動する第2の駆動部と、
前記第1及び第2の駆動部を駆動制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記集電装置の左右いずれか一方の側が他方の側に比べて騒音対策が重要視されているときに、騒音対策が重要視されている一方の側の前記遮音板が車体から出現し、他方の側の前記遮音板が車体に格納されるように、前記第1及び前記第2の駆動部を駆動制御すること、
を特徴とする車両の騒音反射防止装置。 - 請求項1に記載の車両の騒音反射防止装置において、
前記制御部は、前記車両が複線を左側通行するときには、進行方向左側の前記遮音板が出現し、進行方向右側の遮音板が格納されるように、前記第1及び前記第2の駆動部を駆動制御し、前記車両が複線を右側通行するときには、進行方向右側の前記遮音板が出現し、進行方向左側の遮音板が格納されるように、前記第1及び前記第2の駆動部を駆動制御すること、
を特徴とする車両の騒音反射防止装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の車両の騒音反射防止装置において、
前記制御部は、前記車両が通過する沿線の騒音対策の優先度が一方の側と他方の側とで入れ替わったときには、前記遮音板の出没動作が逆になるように前記第1及び前記第2の駆動部を駆動制御すること、
を特徴とする車両の騒音反射防止装置。 - 車両が走行するときに集電装置から発生する騒音がこの集電装置の両側の遮音板のいずれか一方で反射するのを防止する車両の騒音反射防止方法であって、
前記集電装置の左右いずれか一方の側が他方の側に比べて騒音対策が重要視されているときに、騒音対策が重要視されている一方の側の前記遮音板を車体から出現させ、他方の側の前記遮音板を車体に格納すること、
を特徴とする車両の騒音反射防止方法。 - 請求項4に記載の車両の騒音反射防止方法において、
前記車両が複線を左側通行するときには、進行方向左側の前記遮音板を出現させ進行方向右側の遮音板を格納し、前記車両が複線を右側通行するときには、進行方向右側の前記遮音板を出現させ進行方向左側の遮音板を格納すること、
を特徴とする車両の騒音反射防止方法。 - 請求項4又は請求項5に記載の車両の騒音反射防止方法において、
前記車両が通過する沿線の騒音対策の優先度が一方の側と他方の側とで入れ替わったときには、前記遮音板の出没動作を逆にすること、
を特徴とする車両の騒音反射防止方法。
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JP2005080690A JP4471376B2 (ja) | 2005-03-18 | 2005-03-18 | 車両の騒音反射防止装置とその騒音反射防止方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008238890A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Railway Technical Res Inst | 車両のほろ構造 |
JP2009179191A (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-13 | Hitachi Ltd | 移動車両用遮音装置 |
CN112885325A (zh) * | 2021-03-23 | 2021-06-01 | 吉林大学 | 一种下悬式主动降噪靠枕 |
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2005
- 2005-03-18 JP JP2005080690A patent/JP4471376B2/ja active Active
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