JP4670317B2 - シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法 - Google Patents

シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4670317B2
JP4670317B2 JP2004327917A JP2004327917A JP4670317B2 JP 4670317 B2 JP4670317 B2 JP 4670317B2 JP 2004327917 A JP2004327917 A JP 2004327917A JP 2004327917 A JP2004327917 A JP 2004327917A JP 4670317 B2 JP4670317 B2 JP 4670317B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
silicon single
orientation
crystal substrate
silicon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004327917A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006137632A (ja
Inventor
育男 北村
正 庭山
林太郎 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Handotai Co Ltd filed Critical Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority to JP2004327917A priority Critical patent/JP4670317B2/ja
Publication of JP2006137632A publication Critical patent/JP2006137632A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4670317B2 publication Critical patent/JP4670317B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、気相エピタキシャル成長技術によりシリコン単結晶基板上にシリコンエピタキシャル層を成長させることによりシリコンエピタキシャルウェーハを製造する方法及びシリコンエピタキシャルウェーハに関するものであり、より詳しくは、スリップ転位や積層欠陥が発生するのを抑止することができるシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法及びシリコンエピタキシャルウェーハに関するものである。
気相エピタキシャル成長技術は、バイポーラトランジスタやMOSLSI等の集積回路の製造に用いられる単結晶薄膜層を気相成長させる技術である。この技術によれば、清浄な半導体単結晶基板上にその結晶方位に合せて均一な単結晶薄膜を成長させたり、ドーパント濃度差が大きい接合の急峻な不純物濃度勾配を形成することができるので、この技術により製造されたエピタキシャルウェーハは、種々のデバイス製造用の基板として極めて重要なものである。気相エピタキシャル成長装置としては、縦型(パンケーキ型)、バレル型(シリンダー型)、さらに横型の3種類が一般的である。これらの成長装置の基本的な原理は共通している。
エピタキシャル成長のプロセスの一例としては、まず単結晶引上げ法(チョクラルスキー法)等により製造したシリコン単結晶からシリコン単結晶基板を所定の結晶面で切り出し、表面を研磨する。この研磨した基板を、上記シリンダー型の気相エピタキシャル成長装置であれば黒鉛板の表面に緻密なSiCの被覆を設けたサセプタと呼ばれる加熱台の上に垂直にまたは傾斜させて載置し、前記基板を所定の反応温度に加熱してSiを含んだ原料ガスの熱分解によってシリコンエピタキシャル層を成長させ、シリコンエピタキシャルウェーハを得ることができる。
しかし、上記のようにシリンダー型の気相エピタキシャル成長装置内でシリコン単結晶基板をサセプタ上に垂直にまたは傾斜させて載置した状態で加熱条件下でエピタキシャル成長を行う場合、シリコンエピタキシャルウェーハにスリップ転位や積層欠陥(Stacking Fault:SF)が発生することがあった。
特開平11−106287号公報
本発明は、スリップ転位や積層欠陥(SF)の発生を抑制し、より高品質のシリコンエピタキシャルウェーハを効率的に製造する方法及び高品質であって低コストなシリコンエピタキシャルウェーハを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、シリコン単結晶から結晶面(110)で切り出されたシリコン単結晶基板を、サセプタ上に垂直または傾斜させて載置して下端にて支持し、原料ガスを供給しつつ加熱し、前記シリコン単結晶基板上にシリコンエピタキシャル層を成長させることによりシリコンエピタキシャルウェーハを製造する方法において、少なくとも、前記シリコン単結晶基板の結晶方位〔−110〕または〔1−10〕に該当する外周位置を下端支持位置として前記サセプタに載置して、前記エピタキシャル層の成長を行なうことを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法を提供する。
このように、結晶面(110)のシリコン単結晶基板を、結晶方位〔−110〕または〔1−10〕に該当する外周位置を下端支持位置として前記サセプタに垂直または傾斜させて載置すれば、前記シリコン単結晶基板下端の支持する部分は機械的強度が高いので、自重による応力に起因するスリップ転位の発生を抑制することができる。これによってSFの起源があってもSFの発生を抑制することができ、スリップ転位やSFの抑制された高品質のシリコンエピタキシャル層を成長させて高品質のシリコンエピタキシャルウェーハを効率的に製造することができる。また、結晶面(110)のシリコン単結晶基板には、(110)面からわずかにずれた方位で意図せずあるいは意図的にずらして切り出された、いわゆるオフアングルを持つものも当然含まれる。
この場合、前記シリコン単結晶基板を前記サセプタに載置する際に、前記シリコン単結晶基板の結晶方位〔001〕を示すオリエンテーションフラット又はオリエンテーションノッチが水平方向を向くように載置することが好ましい。
このように、シリコン単結晶基板の結晶方位〔001〕を示すためにオリエンテーションフラット又はオリエンテーションノッチが形成されるが、これらが水平方向を向くようにシリコン単結晶基板を載置すれば、機械的強度の高い結晶方位に該当する外周位置を容易にかつ確実に下端支持位置とすることができ、容易かつ確実にSFやスリップ転位の発生を抑制することができる。
また、前記シリコン単結晶基板としてアンチモンをドープしたものを用いることができる。
結晶面(110)のアンチモンドープシリコン単結晶基板では抵抗率が下がり難いので、シリコン単結晶基板にアンチモンを多量に熱拡散させてドープする場合が多いが、この場合アンチモンに起因するローゼットと呼ばれるSFの起源が発生しやすい。しかし本発明では結晶方位〔−110〕または〔1−10〕に該当する外周位置を下端支持位置として前記サセプタに載置するので、スリップ転位の発生が抑制され、SFの起源が発生していてもSFの発生を抑制することができる。
また、本発明は、前記のいずれかの方法で製造されたシリコンエピタキシャルウェーハを提供する。
このように、前記のいずれかの方法で製造されたシリコンエピタキシャルウェーハは、スリップ転位及びSFの発生が抑制されるので高品質であり、またSFの発生による不良が少なく製造歩留まりも高いので低コストなシリコンエピタキシャルウェーハとなる。
本発明に従い、結晶面(110)のシリコン単結晶基板を、機械的強度が高い結晶方位〔−110〕または〔1−10〕に該当する外周位置を下端支持位置として前記サセプタに垂直にまたは傾斜させて載置すれば、前記シリコン単結晶基板下端の支持する位置において自重による応力に起因するスリップ転位の発生を抑制することができ、これによってSFの起源があってもSFの発生を抑制することができる。従ってスリップ転位やSFの抑制された高品質のシリコンエピタキシャル層を成長させて高品質のシリコンエピタキシャルウェーハを効率的に製造することができる。
また、このような方法で製造されたシリコンエピタキシャルウェーハは、スリップ転位及びSFの発生が抑制されるので高品質であり、またSFの発生による不良が少なく製造歩留まりも高いので低コストなシリコンエピタキシャルウェーハとなる。
以下、本発明について詳述する。
前述のように、気相エピタキシャル成長装置内でシリコン単結晶基板をサセプタ上に垂直または傾斜させて載置した状態で加熱条件下でエピタキシャル成長を行う場合、サセプタは前記単結晶基板の外周部の下端に接触して支持するが、この場合、外周下端位置にスリップ転位やSFが発生する場合がある。
本発明者らは、このSFの発生原因について考察した結果、SFが特に単結晶基板の外周部下端の基板を支持する位置に多く発生することに着目し、この位置には基板の自重による応力が最も集中することから、それがスリップ転位やSFの発生と関係すると考えた。
すなわち、単結晶基板は、結晶面における結晶方位により機械的強度が異なると考えられ、機械的強度の低い結晶方位に該当する外周位置を下端のサセプタと接触する位置に持ってくると、結晶格子によりスリップ転位が入りやすいと思われる。具体的には、シリンダー型の気相エピタキシャル成長装置で結晶面(110)の単結晶基板を、結晶方位〔001〕〔00−1〕に該当する外周位置を下端の支持位置として、垂直にまたは傾斜させてサセプタに載置した場合、このように基板の自重による応力が集中する下端支持位置にスリップ転位が入りやすく、スリップ転位の近くにSFの発生原因である起源があると、そのスリップ転位上にSFが発生すると考えられる。また結晶面(110)の単結晶基板は抵抗を下げ難いため、ゲッタリングサイトの形成等のために基板にアンチモンを多量に熱拡散させてドープする場合があるが、この場合アンチモン起因のローゼットと呼ばれる起源が発生しやすい。
本発明者らは、従来結晶面(110)の単結晶基板は結晶方位〔001〕を示すオリエンテーションフラットを上方向に向けて載置していたので、単結晶基板を支持する下端は結晶方位〔00−1〕となり、機械的強度が不足していたと考えた。そこで、結晶面(110)の単結晶基板において機械的強度の高い結晶方位〔−110〕,〔1−10〕に該当する外周位置を基板の自重による応力が集中する下端支持位置に持ってくることで、スリップ転位の発生を抑えることができ、それによりたとえSFの起源があってもSFの発生を抑えることができることに想到し、本発明を完成させた。
以下では、本発明の実施の形態について、添付した図面に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は本発明の製造方法において用いる気相成長装置の一例を示す概略図である。この気相成長装置10はいわゆるシリンダー(バレル)型の気相成長装置である。
この気相成長装置10は、気相成長を行うための反応容器1と、この反応容器1内に配設されてシリコン単結晶基板3を支持するサセプタ2と、反応容器1内に原料ガスおよびキャリアガスを含む気相成長用ガスを導入するための気相成長用ガス導入管6と、サセプタ2の内空にパージガスを導入するためのパージガス導入管9と、シリコン単結晶基板3を加熱する加熱装置(例えばハロゲンランプ)7と、反応容器1からの排気を行う排気管8と、該排気管8を介して反応容器1内の雰囲気を吸引することにより該反応容器1内を減圧状態にすることが可能なポンプ(図示略)とを備えて概略構成されている。
このうち、サセプタ2は、例えば、平断面形状が略正五角形〜略正七角形となるとともに、該平断面が下部に向かうにつれて大寸法となるようなテーパー状に構成された筒状のものである。このサセプタ2は、軸11周りに回動可能な状態で反応容器1内に吊下げ支持されている。このサセプタ2の五〜七つの外周面の各々には、例えば、上段、中段、下段の3つずつ、あるいは、上段、上中段、下中段、下段の4つずつの座ぐり4が形成されている。
次に、このような気相成長装置10を用いてシリコンエピタキシャルウェーハを製造する方法を説明する。まず、例えばチョクラルスキー(CZ)法により製造されたシリコン単結晶から結晶面(110)で切り出され、表面を鏡面研磨したシリコン単結晶基板を用意する。基板の直径には特に制限はないが、例えば100〜300mmとできる。
次に、図2にサセプタ2の一部の拡大断面図を示すように、サセプタ2の座ぐり4に結晶面(110)のシリコン単結晶基板3を鏡面研磨した主表面3aが外向きとなるように立てかけて載置し、外周の下端支持位置3bで支持する。
本発明においては、上記サセプタ載置時にシリコン単結晶基板3の結晶方位〔−110〕または〔1−10〕に該当する外周位置を下端支持位置とする。このようにすれば、シリコン単結晶基板下端の支持する位置は結晶方位が〔−110〕または〔1−10〕に該当するので機械的強度が十分に高い。したがってシリコン単結晶基板の自重によって下端支持位置に応力が集中しても、これに起因するスリップ転位の発生を抑制することができ、SFの起源があってもSFの発生を抑制することができる。
また、シリコン単結晶基板3に結晶方位〔001〕を示すオリエンテーションフラット又はオリエンテーションノッチが形成されている場合は、該オリエンテーションフラット又はオリエンテーションノッチが水平方向を向くように載置することが好ましい。以下、好ましい載置方法について、基板にオリエンテーションフラットが形成されている場合を例にして説明する。
図3は、サセプタに載置したシリコン単結晶基板を基板主表面側から見た場合の本発明に係る載置方法を、従来の載置方法と比較して説明する説明図である。
従来、図3(a)のように、結晶面(110)のシリコン単結晶基板3は、結晶方位〔001〕を示すオリエンテーションフラット12を上方向にしてサセプタの座ぐり4に載置していた(線14は劈開方向を表している)。この場合下端支持位置は結晶方位〔00−1〕に該当し、機械的強度が十分でないため、シリコン単結晶基板の自重による応力に起因するスリップ転位が発生することにより、位置13にSFが発生していた。
しかし、本発明に従い、図3(b)のようにオリエンテーションフラット12が水平方向を向くように載置すれば、結晶方位〔001〕と垂直であり、機械的強度の高い結晶方位〔−110〕または〔1−10〕に該当する外周位置を容易にかつ確実に下端支持位置とすることができ、容易かつ確実にスリップ転位及びSFの発生を抑制することができる。
この時、オリエンテーションフラット12が水平方向を向くように載置するのであれば、左右のどちらを向いていてもよいが、シリコン単結晶基板3に結晶方位〔1−10〕を示す第二オリエンテーションフラット又はノッチが形成されている場合があるので、その場合は第二オリエンテーションフラット又はノッチが下端にならないように、結晶方位〔001〕を示す第一オリエンテーションフラット又はノッチが右水平方向を向くように載置することが好ましい。なお、載置方向については、載置の際に基板が所定の方向となるようにしてもよいが、載置後に所定の方向になるように回転させて調整することもできる。
また、このシリコン単結晶基板としてアンチモンをドープしたものを用いることができる。結晶面(110)のアンチモンドープ単結晶基板では抵抗率を下げ難いので、ゲッタリングサイトの形成等のために単結晶基板にアンチモンを多量に熱拡散させてドープする場合が多いが、この場合アンチモンに起因するローゼットと呼ばれるSFの起源が発生しやすい。従って、従来はアンチモンドープ基板に対するエピ歩留まりが非常に低かった。しかし本発明においては、このようなSFの起源があっても、スリップ転位の発生を抑制しつつSFの発生も抑制することができるので、アンチモンのハイドープ基板上へのエピタキシャル成長に好適であり、エピ歩留まりが改善できる。
次に、加熱装置7によりシリコン単結晶基板3を加熱するとともに、サセプタ2を軸11周りに回転させながら、該サセプタ2の内空にパージガス導入管9を介してパージガス(水素等)を導入する一方で、反応容器1の上部のガス導入管6等より反応容器1内に気相成長用ガスを導入する。これにより、該気相成長用ガスに含まれる原料ガス(例えばトリクロロシラン等)をシリコン単結晶基板3の主表面上に供給して、該主表面上にエピタキシャル層を気相成長することができる。このとき、原料ガスと一緒にホスフィンやジボラン等のドープガスを供給して抵抗率を所望の値に調整することができる。なお、この気相成長装置10は、常圧気相成長および減圧気相成長が可能であり、このうち減圧気相成長を行う場合には、前記のポンプにより排気管8を介して反応容器1内の雰囲気を吸引することにより該反応容器1内を減圧状態にすることができる。
こうして上記の方法で製造されたシリコンエピタキシャルウェーハは、スリップ転位及びSFの発生が抑制されるので高品質であり、またSFの発生による不良が少なく製造歩留まりも高いので低コストなシリコンエピタキシャルウェーハとなる。
以下、本発明の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明がこれに限定されないことは言うまでもない。
(実施例1、比較例1)
CZ法により製造したシリコン半導体単結晶から結晶面(110)で切り出されたシリコン単結晶基板を用意した。このシリコン単結晶基板は直径100mmであり、ボロンをドープして導電型をP型、抵抗率を10〜20Ω・cmとしたものである。また、このシリコン単結晶基板には、結晶方位〔001〕を示すオリエンテーションフラットを形成した。
このシリコン単結晶基板52枚を図1に示すような気相成長装置のサセプタの座ぐりに載置した。このとき、この基板のうちの26枚は、オリエンテーションフラットが右水平方向になるように、すなわち結晶方位〔−110〕に該当する外周位置が下端支持位置となるように載置し(実施例1)、残りの26枚は、オリエンテーションフラットが上方向になるように、すなわち結晶方位〔00−1〕に該当する外周位置が下端支持位置となるように載置した(比較例1)。
そして、装置内にキャリアガスとして水素ガスを120l/min、原料ガスとしてトリクロロシランを60l/min、ドープガスとしてホスフィンを規定量導入し、装置内圧力を常圧(水素の分圧は0.15MPa前後)、装置内温度を1170℃として、実施例1及び比較例1のシリコン単結晶基板に導電型がN型のシリコンエピタキシャル層を成長させた。シリコンエピタキシャル層の膜厚は9.5〜11.5μm、抵抗率は2.05〜2.95Ω・cmとした。
そして、このようにして製造したシリコンエピタキシャルウェーハのサンプルについて、結晶方位〔00−1〕、〔−110〕に該当する外周位置に現れるSFに起因する輝点の数を目視で計測した。その結果を表1に示す。なお、表1において、輝点の数が100以上だった場合には100と記載している。これは、目視による計測のため100以上では精度が低いためである。
Figure 0004670317
その結果、比較例1のサンプルでは、下端支持位置である結晶方位〔00−1〕に該当する外周位置に、26枚のサンプルの平均として46.58個の輝点が計測された。一方、実施例1のサンプルでは、下端支持位置である結晶方位〔−110〕に該当する外周位置に、26枚のサンプルの平均として13.31個の輝点しか計測されなかった。すなわち、本発明によるSFの発生の抑制効果が確認された。
(実施例2、比較例2)
CZ法により製造したシリコン半導体単結晶から結晶面(110)で切り出されたシリコン単結晶基板を用意した。このシリコン単結晶基板は直径100mmであり、アンチモンをドープして導電型をN型、抵抗率を0.01〜0.03Ω・cmとしたものである。また、このシリコン単結晶基板には、結晶方位〔001〕を示すオリエンテーションフラットを形成した。
このシリコン単結晶基板52枚を図1に示すような気相成長装置のサセプタの座ぐりに載置した。このとき、この基板のうちの26枚は、オリエンテーションフラットが右水平方向になるように、すなわち結晶方位〔−110〕に該当する外周位置が下端支持位置となるように載置し(実施例2)、残りの26枚は、オリエンテーションフラットが上方向になるように、すなわち結晶方位〔00−1〕に該当する外周位置が下端支持位置となるように載置した(比較例2)。
そして、装置内にキャリアガスとして水素ガスを120l/min、原料ガスとしてトリクロロシランを60l/min、ドープガスとしてジボランを規定量導入し、装置内圧力を常圧(水素の分圧は0.15MPa前後)、装置内温度を1170℃として、実施例2及び比較例2のシリコン単結晶基板に導電型がP型のシリコンエピタキシャル層を成長させた。シリコンエピタキシャル層の膜厚は9.5〜11.5μm、抵抗率は2.05〜2.95Ω・cmとした。
そして、このようにして製造したシリコンエピタキシャルウェーハのサンプルについて、結晶方位〔00−1〕,〔−110〕に該当する外周位置に現れるSFに起因する輝点の数を目視で計測した。
その結果、比較例2のサンプルでは、下端支持位置である結晶方位〔00−1〕に該当する外周位置に、26枚のサンプルの平均として52.38個の輝点が計測された。一方、実施例2のサンプルでは、下端支持位置である結晶方位〔−110〕に該当する外周位置に、26枚のサンプルの平均として14.85個の輝点しか計測されなかった。すなわち、アンチモンドープの基板においても本発明によるSFの発生の抑制効果が確認された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記実施形態ではシリンダー型気相成長装置を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、他の気相成長装置であっても、結晶面(110)のシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる際に、サセプタ上に該基板を垂直にまたは傾斜させて載置する場合には、結晶方位〔−110〕または〔1−10〕に該当する外周位置を下端支持位置とすれば、本発明の効果を得ることができる。
本発明の製造方法において用いる気相成長装置の一例を示す概略図である。 シリコン単結晶基板を載置したサセプタの一部の拡大断面図である。 サセプタに載置したシリコン単結晶基板を基板主表面側から見た場合の本発明に係る載置方法を、従来の載置方法と比較して説明する説明図である。
符号の説明
1…反応容器、 2…サセプタ、 3…シリコン単結晶基板、 3a…主表面、
3b…下端支持位置 4…座ぐり、 6…気相成長用ガス導入管、 7…加熱装置、
8…排気管、 9…パージガス導入管、 10…気相成長装置、 11…軸、
12…オリエンテーションフラット、 13…SF発生位置、 14…劈開方向。

Claims (1)

  1. シリコン単結晶から結晶面(110)で切り出されたシリコン単結晶基板を、サセプタ上に垂直または傾斜させて載置して下端にて支持し、原料ガスを供給しつつ加熱し、前記シリコン単結晶基板上にシリコンエピタキシャル層を成長させることによりシリコンエピタキシャルウェーハを製造する方法において、少なくとも、前記シリコン単結晶基板としてアンチモンをドープしたものを用い、前記シリコン単結晶基板の結晶方位〔001〕を示すオリエンテーションフラット又はオリエンテーションノッチが水平方向を向くように載置し、前記シリコン単結晶基板の結晶方位〔−110〕または〔1−10〕に該当する外周位置を下端支持位置として前記サセプタに載置して、前記エピタキシャル層の成長を行なうことを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
JP2004327917A 2004-11-11 2004-11-11 シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法 Active JP4670317B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004327917A JP4670317B2 (ja) 2004-11-11 2004-11-11 シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004327917A JP4670317B2 (ja) 2004-11-11 2004-11-11 シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006137632A JP2006137632A (ja) 2006-06-01
JP4670317B2 true JP4670317B2 (ja) 2011-04-13

Family

ID=36618684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004327917A Active JP4670317B2 (ja) 2004-11-11 2004-11-11 シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4670317B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5375768B2 (ja) * 2010-08-17 2013-12-25 信越半導体株式会社 シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0158929U (ja) * 1987-10-08 1989-04-13
JPH09199381A (ja) * 1996-01-12 1997-07-31 Toshiba Ceramics Co Ltd エピタキシャルウエハ用シリコン基板及びその製造法
JPH11106287A (ja) * 1997-10-03 1999-04-20 Super Silicon Kenkyusho:Kk 半導体ウエハ処理方法及び装置
JP2001253797A (ja) * 2000-03-09 2001-09-18 Shin Etsu Handotai Co Ltd シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法及びシリコンエピタキシャルウェーハ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0158929U (ja) * 1987-10-08 1989-04-13
JPH09199381A (ja) * 1996-01-12 1997-07-31 Toshiba Ceramics Co Ltd エピタキシャルウエハ用シリコン基板及びその製造法
JPH11106287A (ja) * 1997-10-03 1999-04-20 Super Silicon Kenkyusho:Kk 半導体ウエハ処理方法及び装置
JP2001253797A (ja) * 2000-03-09 2001-09-18 Shin Etsu Handotai Co Ltd シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法及びシリコンエピタキシャルウェーハ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006137632A (ja) 2006-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6631517B2 (ja) ダイヤモンド基板、及び、ダイヤモンド複合基板
TWI716354B (zh) 用於與功率元件製造技術整合之大直徑半導體晶圓
JP6663548B2 (ja) SiC結晶及び低転位密度結晶から切断したウェハ
JP7278550B2 (ja) SiC半導体基板及びその製造方法及びその製造装置
JP6677328B2 (ja) エピタキシャルウエハ
US8287649B2 (en) Vertical boat for heat treatment and method for heat treatment of silicon wafer using the same
JP2010001210A (ja) <110>方位を有するエピタキシャル被覆されたシリコンウェハ及びその製造方法
JP5584981B2 (ja) GaN結晶の成長方法
JP5786759B2 (ja) エピタキシャル炭化珪素ウエハの製造方法
JP2010034330A (ja) エピタキシャルウェーハおよびその製造方法
JP2012151401A (ja) 半導体基板及びその製造方法
JP2007070131A (ja) エピタキシャルウェーハの製造方法およびエピタキシャルウェーハ
JP4670317B2 (ja) シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法
JP5463693B2 (ja) シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法
JP5948988B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法
JP5359991B2 (ja) シリコンエピタキシャルウェーハ及びその製造方法
JP5396737B2 (ja) エピタキシャルシリコンウェーハ及びその製造方法
JP2005343704A (ja) AlxGayIn1−x−yN結晶の製造方法
KR20130109044A (ko) 실리콘 웨이퍼
JP5672021B2 (ja) 半導体基板の製造方法
JP2000315656A (ja) エピタキシャルシリコン基板の製造方法
JP4600086B2 (ja) 多層のエピタキシャルシリコン単結晶ウェーハの製造方法及び多層のエピタキシャルシリコン単結晶ウェーハ
JP2010040935A (ja) エピタキシャルシリコンウェーハおよびその製造方法
WO2021025086A1 (ja) SiC基板の製造方法
JPH09255495A (ja) 炭化珪素膜及びその形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110103

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4670317

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250