JP4669692B2 - クライミング型ジブクレーン - Google Patents
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Description
図7は、そのような従来のクライミング型ジブクレーンの1例を示す図である。図7において、41はクライミング型ジブクレーン、42はバックステー、43は起伏ワイヤ、44は吊上ワイヤ、45は旋回台、46は起伏ウィンチ、47は吊上ウィンチ、48,49は手すり、50は起伏ジブ、51は吊上フック、52は旋回装置部、53はクライミング上部構造体、54は油圧シリンダ、55はクライミング下部構造体、56はクライミング装置、57は作業台、58はマスト、59は単位マスト、60は作業台、61は基礎マスト、62はマスト支持体、63は基礎ベースである。
先ず基礎ベース63の上に基礎マスト61が立てられ、その周囲よりマスト支持体62が基礎マスト61を支えている。基礎マスト61の上には単位マスト59が幾つか継ぎ足され、マスト58を構成している。マスト58の上端付近には、クライミング装置56が取り付けられる。クライミング装置56は、クライミング下部構造体55,油圧シリンダ54およびクライミング上部構造体53により構成されている。
起伏ジブ50が向く方向は、旋回装置部52により旋回台45を旋回させることにより制御され、起伏ジブ50の起伏角度は、起伏ウィンチ46により起伏ワイヤ43を巻き上げたり繰り出したりすることにより制御される。吊上フック51の上げ下げは、吊上ウィンチ47により、吊上ワイヤ44を巻き上げたり繰り出したりすることにより制御される。
クレーンの初期設置作業は、他のクレーンを使って行われる。なお、初期設置作業とは、基礎マスト61を立て、それに最初の単位マスト59を継ぎ足したり、それにクライミング装置56や旋回台45等を取り付けたり、旋回台45の上に起伏ジブ50を設置したりする作業のことである。
その段階から単位マスト59を継ぎ足す作業は、図8に示すように自らのクレーン機能を使って行われる。まず、自らの吊上フック51に継ぎ足す単位マスト59を吊り下げ、起伏ジブ50の角度を上げてマスト58の上方に移動して来る。そして、ゆっくりと下ろして現在のマスト58の上に継ぎ足す。
クレーンの組み上げは上記のような手順で行われるが、工事が終了してクレーンを解体する場合は、それとは逆の手順で行われる。
従来のクライミング型ジブクレーンでは、旋回台の上に種々のクレーン機能装置が設置されているので、起伏ジブを下向きにしようとすると、起伏ジブの基部がそれらに当たって壊してしまうことになる。そのため、所定角度より下へは下げられないようにしてある。その所定角度は、通常、水平より上側に15度ないし30度程度の角度とされている。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものである。
図1は、本発明のクライミング型ジブクレーンを示す図である。図1において、1はクライミング型ジブクレーン、2はバックステー、3は起伏ワイヤ、4は吊上ワイヤ、5はガントリー受台、6は起伏ジブ、7は吊上フック、8はマスト、9は単位マスト、10はクライミング装置、11はクライミング上部構造体、12は油圧シリンダ、13はクライミング下部構造体、14は作業台、15は梯子、16は第2基礎マスト、17は第1基礎マスト、18は吊上ウィンチ、19は起伏ウィンチ、20は旋回台、21は旋回装置部、22はマストスライド台、23は基礎ベース、24は単位マスト挿入口である。
図1の(1)は、クライミング型ジブクレーン1を側方から見た全体図、図1の(2)は、第1基礎マスト17の正面方向(図1(1)中の矢印Aの方向)から見た正面部分の図である。
基礎ベース23の上に旋回装置部21を経て、旋回台20が設けられる。この旋回台20の上に、第1基礎マスト17が設置されると共に、クレーン機能装置の内の起伏ジブ50およびその付随部品(バックステー2等)以外の装置が設置される。例えば、吊上ウィンチ18や起伏ウィンチ19、およびそれらの付随部品等が設置される。
第1基礎マスト17の上には第2基礎マスト16が継ぎ足され、これらで基礎マストを構成する。第1基礎マスト17の正面には、図1(2)に示すような単位マスト挿入口24が設けられている。
適宜な高さに引き上げたところで、単位マスト9の上部にガントリー受台5を取り付け、その上に残りのクレーン機能装置、即ち、起伏ジブ6およびその付随部品(バックステー2等)を設置する。他のクレーン機能装置(吊上ウィンチ18等)は既に旋回台20の上に設置されているから、この段階でクレーン機能装置は全て具備されたことになる。
なお、この段階までの作業(初期設置作業)は他のクレーンを使って行われ、この段階以後のクレーンの組み上げは、自分のクレーンを使って行われる。また、組み上げたクレーンをこの段階まで解体するのも、自分のクレーンを使って行われ、それから先の解体は他のクレーンを使って行われる。
図2は、本発明での単位マストの継ぎ足し状況を示す図である。図2(1)は継ぎ足す単位マスト9を自分のクレーンの吊上フック7に吊り下げてマストスライド台22の上まで運んで来ている状態を示し、図2(2)はマストスライド台22の上に下ろした状態を示している。マストスライド台22を矢印Dの方向にスライドすることにより、単位マスト9を矢印Cの方向に進め、第1基礎マスト17の中に入れる。
本発明におけるクライミング装置10の構造および動作も、従来のものと本質的に同じである。即ち、クライミング下部構造体13,油圧シリンダ12およびクライミング上部構造体11で構成され、クライミング上部構造体11なりクライミング下部構造体13なりを、ピンで基礎マスト等に仮り止めしては、油圧シリンダ12で少し押し上げ、また仮り止めしては少し押し上げという動作を繰り返す。
なお、起伏ジブ6の向きを変えるのは、旋回装置部21により旋回台20を旋回することにより、マスト8も含めたクレーン全体を旋回することにより行われる。
起伏ジブ6の先端を他の構造物に固定しておくと、暴風時でも起伏ジブ6はあまり揺れず、安全性が大になる。なお、低い建物25等は、クレーンの周囲に存在する可能性が高いから、容易に固定対象を見つけることが出来る。
本発明のクライミング型ジブクレーンでは、マスト8上部に取り付けられているガントリー受台5の大きさは、従来のクライミング型ジブクレーンでマスト58上部に取り付けられていた旋回台45(図7参照)に比べて、遙かに小さい。
その理由は、従来の旋回台45には、クレーン機能装置を全て設置しなければならなかったが、本発明のガントリー受台5には、起伏ジブ6とその付随部品だけ設置すればよいからである。
クレーンを高くした場合、倒壊防止のため、マストの途中を他の構造物(建物など)に固定することが望ましい。従来のクライミング型ジブクレーン(図7)では、マスト58は位置が固定していて旋回しないから、マスト58を建物壁面等取付支持することは可能であった。しかし、図1で説明した本発明のクライミング型ジブクレーンでは、旋回台20から上のクレーン全体が旋回する構造となっているので、マスト8も旋回する。従って、マスト8を従来のようなやり方で直接近くの建物等の壁面に固定することは不可能である。
マスト支持リング装置30のマスト8への取り付けは、幾つかの支持アーム32によって行われる。支持アーム32の一端はマスト8に固定され、他端にはローラ部33が取り付けられている。リング体31の断面は略Cの字状とされ、その内部にローラ部33が収容される。この構造により、リング体31と支持アーム32との間の係合と、リング体31に沿っての支持アーム32の回動とが達成される。
マスト8が旋回すると、支持アーム32も図5(1)の矢印方向に旋回するが、その先端に付いているローラ部33は、リング体31の内周に沿って回動する。
なお、上記した回動係合構造は1例であり、回動,係合の機能を果たしてくれるものであれば、他のものでもよい。例えば、リング体31をレール状のものとし、支持アーム32の先端にそのレールを把持する形のローラ部を設けたものでもよい。
Claims (1)
- 自らのクレーンを用いて単位マストを継ぎ足して組み上げたり、解体したりするクライミング型ジブクレーンにおいて、
基礎ベースの上に旋回装置部を介して設置された旋回台と、
該旋回台の上に設置され、上部にクライミング装置が取り付けられ、下部側方に単位マスト挿入口を有する基礎マストと、
該旋回台の上に設置された、クレーン機能装置の内の起伏ジブおよびその付随部品以外の装置と、
マストの頂部に搭載されたガントリー受台と、
該ガントリー受台に設置された起伏ジブおよびその付随部品と
を具え、
該起伏ジブの基部は、その両側のジブ基部側面フレーム間にガントリー受台の平面より大きいジブ基部スペースが生ずるよう構成すると共に、
該基部の回動軸側の端部は、該起伏ジブが水平より下側へも回動可能となるよう該ガントリー受台の側部に軸支するよう構成したものとし、
単位マストの継ぎ足しや解体を前記基礎マストのところで行うようにした
ことを特徴とするクライミング型ジブクレーン。
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